JPH05178824A - アスパラギン誘導体およびその用途 - Google Patents

アスパラギン誘導体およびその用途

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JPH05178824A
JPH05178824A JP15967892A JP15967892A JPH05178824A JP H05178824 A JPH05178824 A JP H05178824A JP 15967892 A JP15967892 A JP 15967892A JP 15967892 A JP15967892 A JP 15967892A JP H05178824 A JPH05178824 A JP H05178824A
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acid
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JP15967892A
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Katsumi Ito
克己 伊藤
Koichi Kato
光一 加藤
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】レトロウイルス性疾患の治療剤として有用なレ
トロウイルスプロテアーゼ阻害物質の提供。 【構成】式(I)で表わされるアスパラギン誘導体、な
らびに該誘導体を含有するレトロウイルス性疾患治療
剤。 [環Aはピロリジン環等の5〜7員環を、R,R
ともに水素原子を示すか、あるいは結合して縮合環を形
成してもよい。Rはエステル化もしくはアミド化され
ていてもよいカルボキシル基、Rは水素原子またはア
シル基を示し、Xは−CH(OH)−、または−C(=
O)−を示す。]式(II)の化合物は上記アスパラギン
誘導体の代表的な例である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レトロウイルスプロテ
アーゼ阻害活性を有する新規なアスパラギン誘導体およ
びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】レトロウイルスは、レトロウイルス科に
属するウイルスであって、遺伝子としてRNAを持ち、
自身の有する逆転写酵素(RNA依存性DNAポリメラ
ーゼ)の働きによりRNAを鋳型としてDNAを合成す
る段階を自己複製の第1段階とするウイルスの総称であ
る。レトロウイルス科は3つの亜科(オンコウイルス、
レンチウイルス、スプマウイルス)からなる。レトロウ
イルスは、鳥類や哺乳類の種々の動物を宿主として感
染、増殖し、肉腫、白血病、癌などを引き起こすものの
あることが知られている。ヒトを宿主とするレトロウイ
ルスとしては、成人T細胞白血病ウイルス(adult T−
cell leukemia virus, ATLV)、ヒトT細胞白血病
ウイルスI型(human T−cell leukemia virus type
I、HTLV−I)およびヒト免疫不全ウイルス(huma
n immunodeficiency virus, HIV)などが報告されて
いるが、ATLVは、HTLV−Iと同一のウイルスで
あることが証明された。HTLVにはこの他に、T細胞
系のヘアリーセル白血病(hairycell leukemia)を誘導
するII型が存在する。HIVはHIV−1およびHIV
−2に分類され、HIV−1は重篤な免疫不全症である
後天性免疫不全症候群(aquired immunodeficiency syn
drome, AIDS)の原因ウイルスであることが分かっ
ている。また、HIV−2もAIDSの原因ウイルスと
されているが、HIV−1ほどはっきりとは解明されて
いない。
【0003】ATLVによって引き起こされる成人T細
胞白血病は、日本の南西地域特に九州地方に多く見られ
る白血病であり、1977年にはじめて報告された。成
人T細胞白血病患者では、T4陽性T細胞が癌化して、
皮膚病変、リンパ節腫大、肝脾腫等を招来する。成人T
細胞白血病に対しては有効な治療法はなく、発病すると
ほとんどが1年以内に死亡する。
【0004】HIV−1によって引き起こされるAID
Sは、予後不良の免疫不全症として最近注目を集めてい
る疾病であって、カリニ肺炎やカポシ肉腫などの臨床像
を特徴とする。HIV−1は、T4陽性細胞に感染して
細胞内に侵入、増殖し、これを破壊することにより免疫
不全を招来する。現在AIDSの治療薬としてアジドチ
ミジン(AZT)が使用されており、症状の改善および
延命効果が認められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように抗レトロ
ウイルス剤としてAZTが使用されているものの、この
物質は副作用として骨髄抑制を起こすなどの欠点を有し
ており、さらに効果が高く副作用の少ない治療薬の出現
が期待されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】レトロウイルスのゲノム
にコードされているプロテアーゼは感染性成熟ウイルス
粒子の形成に際して重要な役割を果たしており、このプ
ロテアーゼ機能を欠損すると感染性粒子の形成の起こら
ないことが知られている[I. Katoh ら,ウィロロジー
(Virology)第145巻,280頁(1985年)]。
【0007】したがって、該プロテアーゼの阻害剤はレ
トロウイルス性疾患の予防および治療薬に成り得るもの
と考えられ、最近になってペプスタチンA[フェブス
レターズ(FEBS Lett.),247,349(198
9)]、種々の合成ペプチド性誘導体[ネイチャー(Na
ture),343,90(1990)、ジャーナル・オブ
・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biol. Chem.),
265,14675(1990)、ジャーナル・オブ・
メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.),
,1285(1990)、サイエンス(Science),
247,454(1990)および248,358(1
990)]や非ペプチド性化合物[サイエンス(Scienc
e),249,527(1990)、ジャーナル・オブ
・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)、
,2687(1990)および34,1 225(1
991)]等のプロテアーゼ阻害剤が該治療剤として提
案されている。本発明者らの一人、加藤らは広く自然界
に該プロテアーゼ阻害物質を検索し、その結果、土壌中
から分離した1菌株が該プロテアーゼ阻害物質を産生す
ること、該菌株が放線菌の中のキタサトスポリア属に属
すること、該微生物の培養液から精製取得したペプチド
性の新規な化合物たるRPI−856、RPI−85
7、RPI−858、RPI−859が試験管内で該プ
ロテアーゼを強く阻害することを見出し、すでに特許出
願した(特願平2−282025,特願平3−1450
および特願平3−17604号明細書参照)。本発明者
らは、これらのペプチド性化合物の化学構造に基づいて
ドラッグデザインを行い、関連化合物の合成研究を鋭意
行った結果、以下に示されるアスパラギン誘導体が高い
該プロテアーゼ阻害活性を示すことを見出し、さらに研
究を進め本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、一般式(I)
【化3】 [式中、環Aは5〜7員環を示し、R1,R2はともに水
素原子を示すか、または結合して縮合環を形成していて
もよく、R3はエステル化もしくはアミド化されていて
もよいカルボキシル基を示し、R4は水素原子またはア
シル基を示し、Xは
【化4】 で表わされるアスパラギン誘導体およびその塩、および
化合物(I)を含有してなるレトロウイルス性疾患治療
剤を提供するものである。
【0009】化合物(I)に関し、R1,R2が結合して
縮合環を形成する場合、5〜6員環を形成することが好
ましく、なかでもR1,R2が結合してベンゾ縮合、パー
ヒドロベンゾ縮合もしくはパーヒドロシクロペンタ縮合
を示すのが好ましい。この場合、具体的には式
【化5】 などを挙げることができる。
【0010】化合物(I)に関し、R1,R2で表わされ
る基の好ましい例は、ともに水素原子であるものおよび
結合してパーヒドロベンゾ縮合であるものがあげられ
る。化合物(I)に関し、R3で表わされるエステル化も
しくはアミド化されていてもよいカルボキシル基として
は、例えばカルボキシル,カルバモイル,低級アルコキ
シカルボニル(例、メトキシカルボニル,エトキシカル
ボニル,プロポキシカルボニル,イソプロポキシカルボ
ニル,ブトキシカルボニル,イソブトキシカルボニル,
tert−ブトキシカルボニルなどのC1-4アルコキシ−C
O−など),アラルキルオキシカルボニル(例、ベンジ
ルオキシカルボニル,p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニル,p−メトキシベンジルオキシカルボニル,フェネ
チルオキシカルボニルなどの置換されていてもよいフェ
ニル−C1-4アルコキシ−CO−など),低級アルキル
アミノカルボニル(例、メチルアミノカルボニル,エチ
ルアミノカルボニル,プロピルアミノカルボニル,イソ
プロピルアミノカルボニル,ブチルアミノカルボニル,
イソブチルアミノカルボニル,tert−ブチルアミノカル
ボニルなどのN−C1-4アルキルアミノなど),アラル
キルアミノカルボニル(例、ベンジルアミノカルボニ
ル,フェネチルアミノカルボニルなどのN−フェニル−
1-4アルキルアミノ)などがあげられ、なかでも低級
アルコキシカルボニルおよび低級アルキルアミノカルボ
ニルが好ましく、とりわけ、tert−ブトキシカルボニル
およびtert−ブチルアミノカルボニルが好ましい。
【0011】化合物(I)に関し、R4で表わされるアシ
ル基としては、例えば低級アルカノイル(例、ホルミ
ル,アセチル,プロピオニル,ブチリル,イソブチリル
などのC1-5アルカノイルなど),低級アルコキシカル
ボニル(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニ
ル,プロポキシカルボニル,イソプロポキシカルボニ
ル,ブトキシカルボニル,イソブトキシカルボニル,te
rt−ブトキシカルボニルなどのC1-4アルコキシ−CO
−など),アラルキルオキシカルボニル(例、ベンジル
オキシカルボニル,p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル,p−メトキシベンジルオキシカルボニル,ナフチル
メチルオキシカルボニルなどの置換されていてもよいフ
ェニル−C1-4アルコキシ−CO−など),アリールカ
ルボニル(例、ベンゾイル,ナフトイル,トルオイルな
ど),ヘテロアリールカルボニル(例、フロイル,テノ
イル,ニコチノイル,イソニコチノイル,キノリノイ
ル,イソキノリノイル,キナゾリノイルなど),アリー
ルスルホニル(例、p−トルエンスルホニル,ベンゼン
スルホニル,ナフタレンスルホニルなど)などがあげら
れ、なかでも低級アルコキシカルボニル,アラルキルオ
キシカルボニル,ヘテロアリールカルボニルが好まし
く、とりわけ、tert−ブトキシカルボニル,ベンジルオ
キシカルボニル,2−キノリノイルが好ましい。
【0012】化合物(I)に関し、環Aとしては5〜6
員環,とりわけピロリジン環およびピペリジン環が好ま
しい。本発明化合物に属する好ましい化合物の具体例と
しては、例えば〔表1〕に示す化合物があげられる。
【0013】
【表1】
【0014】
【化6】 [式中、各記号は前記と同意義。]で表わされる化合物
を酸化することによって製造することができる。
【0015】反応は通常、ジメチルスルホキシド中、ピ
リジンおよびトリフルオロ酢酸の存在下に行うことが好
ましく、反応温度は0〜60℃程度で行われ、反応時間
は1〜24時間である。
【0016】本発明化合物(I)は、たとえば式(II)
【化7】 [式中、各記号は前記と同意義。]で表わされる化合物
と、式(III)
【化8】 [式中、R4′はアシル基であり、他の記号は前記と同
意義。]で表わされる化合物を縮合させることによって
得ることができる。
【0017】該縮合反応条件としては、たとえば縮合試
薬(例、ジシクロヘキシルカルボジイミド,カルボニル
ジイミダゾール,シアノリン酸ジエチル,ジフェニルリ
ン酸アジド等)などを用いるか、または化合物(III)
にたとえば2,4,5−トリクロロフェノール,ペンタク
ロロフェノール,ペンタフルオロフェノール,2−ニト
ロフェノールおよび4−ニトロフェノール等のフェノー
ル類、または、たとえばN−ヒドロキシスクシンイミ
ド,N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカ
ルボン酸イミド,1−ヒドロキシベンズトリアゾール,
N−ヒドロキシピペリジン等のN−ヒドロキシ化合物を
ジシクロヘキシルカルボジイミド等の触媒の存在下に縮
合させ、化合物(III)を活性なエステル体に変換した
後、化合物(II)と反応させることが好ましい。また化
合物(III)にたとえば、クロロ炭酸メチル,クロロ炭
酸エチル,クロロ炭酸イソブチルなどを、好ましくは有
機塩基(例、トリエチルアミン,N−メチルモルホリ
ン)の存在下に反応させ、混合酸無水物に変換した後、
化合物(II)と反応させることもできる。これらの反応
において、反応温度は通常約−30℃〜+50℃であ
り、用いる溶媒としては、たとえばジオキサン,テトラ
ヒドロフラン,アセトニトリル,ジエチルエーテル,
N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセ
トアミド,ジメチルスルホキシド,N−メチルピロリド
ン,クロロホルム,塩化メチレンなどが挙げられ、これ
ら溶媒は単独もしくは混合溶媒として用いてもよい。
【0018】本発明化合物(I)は、たとえば式(IV)
【化9】 [式中、R4′はアシル基であり、他の記号は前記と同
意義。]で表わされる化合物と式(V)
【化10】 [式中、各記号は前記と同意義。]で表わされる化合物
を縮合させることによって製造することができる。該縮
合反応条件としては、上述した(II)と(III)の縮合
反応において適用される条件と同様な反応条件が好まし
い。
【0019】本発明化合物(I)においてR4が水素であ
る化合物は、式(I″)で表わされる化合物を脱保護反
応に付すことによって製造することができる。
【化11】 [式中、R4″はアミノ保護基を示し、他の記号は前記
と同意義。] また、本発明化合物(I)においてR3がカルボキシル基
である化合物は、式(I″′)で表わされる化合物を脱
保護反応に付すことによって製造することができる。
【化12】 [式中、R3′は保護されたカルボキシル基を示し、他
の記号は前記と同意義。]。
【0020】該脱保護反応としては、その保護基の種類
あるいは、化合物(I″),(I″′)の脱保護条件下で
の安定性に応じて、酸あるいは塩基による方法、または
接触還元による方法を適宜選択して行うことができる。
酸による方法の場合には、保護基の種類その他の条件に
よって異なるが、酸として例えば塩酸、臭化水素、フッ
化水素、沃化水素、メタンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸、リン
酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピ
オン酸等の有機酸の他、酸性イオン交換樹脂等が使用さ
れる。塩基による方法の場合には、保護基の種類その他
の条件によって異なるが、塩基として例えばナトリウ
ム,カリウム等のアルカリ金属もしくはカルシウム,マ
グネシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩等
の無機塩基、金属アルコキサイド類、有機アミン類、第
四アンモニウム塩等の有機塩基の他、塩基性イオン交換
樹脂等が使用される。上記酸または塩基による方法の場
合において溶媒を使用する場合には、たとえば、水,メ
タノール,エタノール,酢酸エチル,クロロホルム,テ
トラヒドロフラン,ジオキサン,ピリジン,酢酸,アセ
トン,塩化メチレンなどを単一、もしくは混合して用い
ることができる。また金属と酸による方法においては
水,アセトン等が繁用されるが酸が液体のときは酸自身
を溶媒として使用することもできる。酸および塩基によ
る方法において反応温度は、通常冷却下ないし加温程度
で行なわれ、反応時間は約30分ないし20時間であ
る。
【0021】一方接触還元による方法の場合には、水ま
たはたとえばメタノール,エタノール,ジオキサン,酢
酸エチルなどの有機溶媒あるいはそれらの混合溶媒中、
たとえばパラジウム−炭素などの適当な触媒の存在下に
行われる。本反応は常圧または150kg/cm2程度まで
の圧力下、常温ないし+100℃の温度で行われるが、
一般に常温,常圧で充分反応は進行する。
【0022】本発明化合物(I)は分子内に不斉原子を
3個以上有しているので8個以上の立体異性体が存在し
得るが、その立体異性体ならびにそれらの混合物のいず
れも本発明に包含されるものである。とりわけアスパラ
ギン残基中の不斉炭素,ベンジル基とXが結合した不斉
炭素およびR3が結合した不斉炭素のいずれもがS配置
である光学活性体が好ましい。
【0023】化合物(I)は塩としても得られ、該塩と
しては、たとえば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸
塩、燐酸塩などの無機酸塩、たとえば酢酸塩、酒石酸
塩、クエン酸塩、フマール酸塩、マレイン酸塩、トリエ
ンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩などの有機酸塩、
たとえばナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、ア
ルミニウム塩などの金属塩、たとえば、トリエチルアミ
ン塩、グアニジン塩、アンモニウム塩、ヒドラジン塩、
キニーネ塩、シンコニン塩などの塩基との塩が挙げられ
る。
【0024】かくして得られる化合物(I)は反応混合
物から通常の分離精製手段、たとえば抽出、濃縮、中
和、ろ過、再結晶、カラムクロマトグラフィー、薄層ク
ロマトグラフィーなどの手段を用いることによって単離
することができる。化合物(I)は少なくとも8個の立
体異性体が存在し得る。これら個々の異性体およびこれ
らの混合物のいずれも本発明に包含されるが、所望によ
りこれらの異性体を個別に製造することもできる。たと
えば原料化合物(I′),(II),(III),(IV)およ
び(V)のそれぞれの単一の異性体を用いて上記の反応
を行うことにより、化合物(I)の単一の異性体を得る
ことができるし、また生成物が二種類以上の異性体混合
物の場合には、これを通常の分離方法、たとえば光学活
性酸(例、カンファースルホン酸、酒石酸など)との塩
を生成させる方法や、各種のクロマトグラフィー、分別
再結晶などの分離手段によってそれぞれの異性体に分離
することもできる。
【0025】化合物(I)の塩は必要に応じ前記した無
機酸あるいは有機酸を加えることによって生理学的に許
容される塩として得ることができる。本発明における合
成中間体(II)において、例えばR1,R2がともに水素
原子であり、R3がtert−ブチルアミノカルボニルであ
り、環Aがピロリジン環であり、Xが
【化13】 である化合物(XI)は次の反応式で示す方法で合成する
ことができる。
【0026】
【化14】 ここで用いた(IX)はジャーナル・オブ・メディシカル
・ケミストリー(J. Med. Chem.), 20,510(1
977)に記載された方法で合成することができる。
【0027】以下参考例および試験例においてHIV−
1プロテアーゼの調製法および該プロテアーゼに対する
本発明化合物(I)の阻害作用についてそれぞれ述べ
る。 参考例1 HIV−1プロテアーゼ 遺伝子の発現プラス
ミドの構築 HIV−1プロテアーゼはpol遺伝子にコードされた蛋
白質の1つであり、感染細胞内においてはgag−polのポ
リプロテインとして合成されたものが、プロテアーゼ自
身の作用によりプロセシングされることにより生成され
ると考えられている[J. M. Mc Cune ら、セル(Cell)第
53巻,55頁(1988年)]。一方、プロテアーゼ
領域を含むpol遺伝子の一部を大腸菌で発現させること
により、分子量11キロダルトンの活性型HIV−1プ
ロテアーゼが自身のオートプロセシング作用により生成
されることが既に知られている[M. C. Graves ら、プ
ロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー
・オブ・サイエンス(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)第
85巻,2449頁(1988年)]。
【0028】そこで、まずHIV−1の全遺伝子を含有
するプラスミドpNL4−3[A. Adachi ら、ジャーナ
ル・オブ・ウイロロジー(J. Virol.)第59巻,28
4頁(1986年)]からプロテアーゼ領域を含有する
1.5kb のBglII−BalI断片を取得した。次に、この
断片にリンカー 5’−AATTCTATGCCA−3’ (配列番号:1) 3’−GATACGGTCTAG−5’ (配列番号:2) を接続した後、EcoRIで消化し、さらにリンカー
[5’−CTAGCTAGCTAGAATTCTAGC
TAGCTAG−3’](配列番号:3)を接続した
後、EcoRIで消化した。次に、この断片の切断点をク
レノーフラグメントで埋めて平滑末端にした。一方、T
7プロモーターを含む大腸菌用発現ベクターpET−3
c[A. H. Rosenberg ら、ジーン(Gene)第56巻,1
25頁(1987年)]をNdeIで消化し、その切断点
をT4DNAポリメラーゼで埋めて平滑末端にした。次
に、これら両DNA断片をT4DNAリガーゼを用いて
接続し、T7プロモーターとプロテアーゼ遺伝子の向き
が同方向となったものをpHIV7004とした。
【0029】参考例2 組換え型HIV−1 プロテアー
ゼの調製 Escherichia coli MM294株にT7ファージのRN
Aポリメラーゼ遺伝子を組み込んだλファージDE3
[F. W. Studier ら、ジャーナル・オブ・モレキュラー
・バイオロジー(J. Mol. Biol.)第189巻,113
頁(1986年)]を溶原化させてEscherichia coli
MM294(DE3)を作製した。参考例1で得られた
pHIV7004を、Escherichia coli MM294
(DE3)に導入して、形質転換体Escherichia coli
MM294(DE3)/pHIV7004を得た。本形
質転換体をアンピシリン50μg/mlを含むLB培地に
接種し、37℃で一晩振盪培養した。この培養液0.2m
lを20mlの同じ培地に接種し、37℃で対数増殖期
(180−200 Klett unit)まで培養し
た。次に、最終濃度が0.4mMになるようにイソプロピ
ル−1−チオ−β−D−ガラクトシド(IPTG)を加
え、さらに37℃で2時間培養した。培養液200mlか
ら、菌体を5000rpm で5分間遠心することにより集
め、これを〔表2〕に記載した組成を持つ緩衝液A20
mlに懸濁した。懸濁液にニワトリ卵白リゾチーム2mgを
加え、氷冷下で10分間放置後、ノニデットP40(N
P40)を最終濃度1%になるように加え、超音波破砕
装置を用いて菌体を破砕した。上記処理を行った溶菌液
を、日立工機社製のRR−24Aローターを用いて16
000rpm で10分間遠心分離し、HIV−1プロテア
ーゼを含む粗抽出液20mlを得た。
【0030】
【表2】 緩衝液Aの組成 50mM トリス塩酸緩衝液pH8.0 5mM エチレンジアミン4酢酸(EDTA) 0.1% ノニデットP40(NP40) 0.02% 2−メルカプトエタノール(2−ME) 10% グリセリン 1mM フェニルメチルスルフォニルフルオリド
(PMSF) 0.1mM パラアミジノフェニルメタンスルフォニル
フルオリド(APMSF)
【0031】試験例1 HIV−1プロテア ーゼ阻害作
HIV−1 gagP17とP24の解裂部位を含む合成
ペプチドgag−11(SQVSQNYPIVQNL)
(配列番号:4)を基質とし、反応産物gag−12(S
QVSQNY)(配列番号:5)の生成を指標としてH
IV−1プロテアーゼ阻害活性を測定した。即ち、基質
gag−11 3μg、 種々の濃度の試料、HIV−1プロ
テアーゼを含む5%グリセロール−1MNaCl−0.2
5Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.2)(30μl)
中で3〜5時間反応させた。0.13Mトリクロロ酢酸
−0.26M酢酸ナトリウム−0.4M酢酸150μlを
加えることにより反応を停止した。室温で10分間放置
した後遠心上清を得た。上記の上清のうち48μlを0.
1%トリフロロ酢酸で平衡化したYMC−パックFL−
ODSカラム(0.46×3cm、ワイエムシィ社)に負
荷し、アセトニトリルの濃度勾配で溶出した。本条件下
において、gag−12の生成量を50%阻害するために
必要な反応液中の試料濃度をIC50値として表わした。
化合物(I)のHIV−1プロテアーゼ阻害活性を〔表
3〕に示した。
【0032】
【表3】 試 料 IC50(μM) (化合物番号) ────────────────────────── 0.020 0.034 0.021 0.031 〔表3〕の結果から、本発明化合物(I)は非常に強い
HIV−1プロテアーゼ阻害物質であることが明らかで
ある。
【0033】以上のように、化合物(I)はレトロウイ
ルスのプロテアーゼ阻害活性を有しており、また毒性も
低いので、レトロウイルス性疾患治療剤として有用な物
質である。 本発明化合物(I)を抗レトロウイルス剤
として用いる場合、希釈剤、賦形剤、担体などと混合し
て、薬学的に許容される製剤とし、経口的または非経口
的に投与する。例えば、注射剤として用いる場合は、化
合物(I)を水溶液剤として、成人1日当り0.1〜10
mg/kgを静脈内投与する。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体
的に説明するが、これによって本発明が限定されるもの
ではない。 実施例1 1−ベンジルオキシカルボニル−L−プロリン(化合物
IV:23.0g,92.2mmol)をテトラヒドロフラン
(150ml)に溶解し、氷冷下にトリエチルアミン(1
4.1ml,102mmol)を加えた。次に、クロロギ酸イ
ソブチル(13.2ml,102mmol)のテトラヒドロフ
ラン(43ml)溶液を滴下し、氷冷下で1時間撹拌した
後、tert−ブチルアミン(19.4ml,184mmol)を
加えた。氷冷下で1時間、さらに室温で一夜撹拌した
後、溶媒を留去した。残渣に水,酢酸エチル(各200
ml)を加えて分液し、酢酸エチル層を10%リン酸ナト
リウム水溶液,5%重曹水,飽和食塩水の順で洗浄し、
乾燥(MgSO4)後、減圧留去した。得られた白色粉末
を酢酸エチル−ヘキサン(1:1,40ml)から再結晶
し、1−ベンジルオキシカルボニル−N−tert−ブチル
−L−プロリンアミド(化合物VII:15.5g,55
%)を白色結晶として得た。さらにろ液を減圧留去した
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Kieselgel
60,100g:酢酸エチル−ヘキサン=1:1で溶
出)で精製すると追加のプロリンアミド体(化合物VI
I:5.9g,21.0%)が得られた。 mp 90−91℃ 元素分析値: C172423として Calcd:C,67.08; H,7.95; N,9.20 Found:C,66.85; H,7.96; N,9.45 SIMS(m/z):305(MH+1 H−NMR(d6-DMSO)δ:1.18(6H,s),1.24(3H,s),1.7-
1.95(3H,m),1.95-2.2(1H,m),3.3-3.5(2H,m),4.1-4.2(1
H,m),4.9-5.10(2H,m),7.2-7.5(6H,m)
【0035】実施例2 1−ベンジルオキシカルボニル−N−tert−ブチル−L
−プロリンアミド(化合物VII:8.0g,26.3mmo
l)をメタノール−水(6:1,140ml)に溶解し、
10%パラジウム−炭素(0.5g)を加え、水素気流
中、1時間撹拌した。触媒をろ別し、触媒部分を洗浄
(10%メタノール水溶液)し、ろ液と洗液を合わせて
減圧留去した。得られた油状物を減圧乾燥すると結晶化
した。これにジエチルエーテルと石油エーテルの混液を
加えてろ取すると、N−tert−ブチル−L−プロリンア
ミド(化合物VIII:3.4g,75.7%)が無色粉末晶
として得られた。 mp 79−80℃ 元素分析値: C9182Oとして Calcd:C,63.49; H,10.66; N,16.
45 Found:C,63.45; H,10.89; N,16.
151 H−NMR(d6-DMSO)δ:1.26(9H,s),1.5-1.7(3H,m),
1.8-2.0(1H,m),2.78(2H,ddd,J=6.1,6.5,9.7Hz),3.2-3.4
(1H,m),7.57(1H,br s)
【0036】実施例3 (2RS,3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸(化合物I
X:2.0g,6.07mmol)をジメチルホルムアミド
(20ml)に溶解した。氷冷下にN−tert−ブチル−L
−プロリンアミド(化合物VIII:1.24g,7.28mm
ol),シアノリン酸ジエチル(DEPC)(2.09
g,12.2mmol)のジエチルホルムアミド(5ml)溶
液およびトリエチルアミン(1.76ml,12.2mmol)
を順次加え、氷冷下に1時間、さらに室温に戻して2.
5時間撹拌した。反応液に水(約5ml)を加えて1時間
撹拌した後、水(80ml)を加え、酢酸エチル(150
ml)で抽出した。酢酸エチル層を10%リン酸ナトリウ
ム水溶液、5%重曹水、飽和食塩水の順で洗浄し、乾燥
(Mg SO4)した後、溶媒を留去した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー (Kieselgel 60,1
40g:酢酸エチル−ヘキサン=2:1で溶出)で精製
すると1−[(3S)−3−ベンジルオキシカルボニル
アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチリル]−N
−tert−ブチル−L−プロリンアミド(化合物X) のジ
アステレオマーA(極性大:0.695g)及びジアス
テレオマーB(極性 小:0.415g)が無色粉末晶と
して得られた。 ジアステレオマーA 白色粉末晶 mp 63−66℃ 元素分析値: C273535・1/2H2Oとして Calcd:C,66.10; H,7.40; N,8.57 Found:C,66.40; H,7.43; N,8.54 SIMS(m/z):482(MH+1 H−NMR(CDCl3)δ:1.29(9H,s),1.75-2.4(4H,m),2.
6-2.8(2H,m),3.6-4.25(5H,m),4.3-4.65(2H,m),4.99(2H,
s),5.43(1H,d,J=8.8Hz),6.49(1H,s),7.1-7.4(10H,m) ジアステレオマーB 白色粉末晶 mp 114−115℃ 元素分析値: C273535として Calcd:C,67.34; H,7.33; N,8.73 Found:C,67.51; H,7.29; N,8.77 SIMS(m/z):482(MH+1 H−NMR(CDCl3)δ:1.29(9H,s),1.7-2.3(4H,m),2.9
5(2H,d,J=7.8Hz),3.0-3.4(2H,m),3.87(1H,d,J=5.6Hz),
3.95(1H,d,J=3.6Hz),4.10(1H,d,J=4.6Hz),4.22(1H,m),
5.03(2H,s),5.09(1H,br s),6.43(1H,br s),7.2-7.5(10
H,m)
【0037】実施例4 1−[(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ
−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチリル]−N−tert
−ブチル−L−プロリンアミド(化合物X,ジアステレ
オマーA:300mg,0.62mmol)をメタノール−水
(4:1,8ml)に溶解し、10%パラジウム−炭素
(40mg)を加え、水素気流下、4時間撹拌した。触媒
をろ別し、触媒部分を洗浄(50%メタノール水溶液)
し、ろ液と洗液を合わせて減圧留去した。残渣にジエチ
ルエーテルを加えて、析出した結晶をろ取すると1−
[(3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニ
ルブチリル]−N−tert−ブチル−L−プロリンアミド
(化合物XI:210mg)が白色粉末晶として得られた。 mp 154.5−156.0℃ 元素分析値: C192933として Calcd:C,65.68; H,8.41; N,12.0
9 Found:C,65.35; H,8.55; N,12.1
1 H−NMR(CDCl3)δ:1.29(9H,s),1.4-2.2(2H,br m),
1.7-2.4(4H,m),2.53(1H,dd,J=10.0,13.3Hz),2.95(1H,d
d,J=3.2,13.4Hz),3.0-3.2(1H,m),3.5-3.7(2H,m),4.27(1
H,d,J=5.4Hz),4.45-4.55(1H,m),6.57(1H,s),7.1-7.4(5
H,m)
【0038】実施例5 1−[(3S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フ
ェニルブチリル]−N−tert−ブチル−L−プロリンア
ミド(化合物XI:240mg,0.69mmol)をジメチル
ホルムアミド(8ml)に溶解し、氷冷下にNアルフア−ベン
ジルオキシカルボニル−L−アスパラギンのp−ニトロ
フェニルエステル(267mg,0. 69mmol)を加え、
氷冷下に1時間、さらに室温で4時間撹拌した。溶媒を
減圧留去し た後、残渣に水,酢酸エチル(各30ml)
を加えて分液した。酢酸エチ ル層を10%リン酸ナト
リウム水溶液,5%重曹水,飽和食塩水の順に洗浄し、
乾燥(MgSO4)した後、減圧留去した。得られた黄色
油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Kiesel
gel 60,20g:酢酸エチル−メタノール=9:1で
溶出)で精製すると1−[(3S)−3−(Nアルフア−ベ
ンジルオキシカルボニル−L−アスパラギニル)アミノ
−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチリル]−N−tert
−ブチル−L−プロリンアミド(化合物:200mg,
48. 7%)が白色粉 末晶として得られた。 mp 102−103℃(dec.) 元素分析値: C314157として Calcd:C,62.51; H,6.94; N,11.7
6 Found:C,62.20; H,7.06; N,11.6
6 SIMS(m/z):596(MH+1 H−NMR(d6-DMSO)δ:1.25(9H,s),1.
7−2.1(4H,m),2.2−2.45(2H,
m),2.55−2.8(2H,m),3.5−3.7
(2H,m),4.0−4.2(1H,m),4.2−
4.4(3H,m),4.89(1H,d,J=7.2
Hz),5.01(2H,s),6.87(1H,
s),7.05−7.4(5H,m),7.22(1
H,s),7.35(5H,s),7.52(1H,
s),7.86(1H,d,J=8.2Hz)
【0039】実施例6 ベンゼン(1ml)とジメチルスルホキシド(0.5m
l)の混液にジシクロヘキシルカルボジイミド(104m
g,0.504mmol)とピリジン(14μl,0.168mm
ol)を加え、次いで氷冷下に1−[(3S)−3−(N
アルフア−ベンジルオキシカルボニル−L−アスパラギニ
ル)アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチリル]
−N−tert−ブチル−L−プロリンアミド(化合物
100mg,0. 168mmol)を加えた。10分後にトリ
フルオロ酢酸(6.6μl,0.0 84mmol)を加え、室
温で一夜撹拌した。反応液に酢酸エチル(2ml)を加
え、不溶物 をろ別した。ろ液に酢酸エチル(25ml)
を加え、これを水(30ml× 3)で洗浄し、乾燥(Mg
SO4)した後、減圧留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(Kieselgel 60,15g:酢酸
エチル−塩化メチレン−メタノール=5:5:1で溶
出)で精製すると1−[(3S)−3−(Nアルフア−ベン
ジルオキシカルボニル−L−アスパラギニル)アミノ−
2−オキソ−4−フェニルブチリル]−N−tert−ブチ
ル−L−プロリンアミド(化合物:20mg,20.1
%)が白色粉末晶として得られた。 mp 89−93℃ SIMS(m/z):594(MH+1 H−NMR(d6-DMSO)δ:1.21(3H,s),1.24(6H,s),1.65
-2.0(4H,m),2.0-2.4(2H,m),2.75-3.1(1H,m),3.1-3.3(1
H,m),3.4-3.6(2H,m),4.2-4.5(2H,m),4.5-4.9(1H,m),4.9
-5.1(2H,m),6.88(1H,br s),7.1-7.3(5H,m),7.33(5H,s),
7.5-7.6(1H,m),8.15-8.6(1H,m)
【0040】実施例7 (2RS,3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸(化合物I
X:2.16g,6.55mmol)をジメチルホルムアミド
(5ml)に溶解し、氷冷下にL−プロリン−tert−ブチ
ルエステル(1.23g,7.21mmol)のジメチルホル
ムアミド(2.5ml)溶液,シアノリン酸ジエチル(1.
23g,7.21mmol)のジメチルホルムアミド(2.5
ml)溶液 およびトリエチルアミン(1.0ml,7.21
mmol)を順次加えた。氷冷下に1時間、さらに室温で一
夜撹拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチル
(80ml)に溶解し、得られた溶液を冷5%塩酸,5%
重曹水,飽和食塩水の順で洗浄し、乾燥(MgSO4)し
た後、減圧留去した。残留物を酢酸エチル−ヘキサン
(1:1,12ml)から結晶化し、1−[(3S)−3
−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−
4−フェニルブチリル]−L−プロリン−tert−ブチル
エステルのジアステレオマーB(極性小)を白色結晶と
して800mg(25.3%)得た。さらにろ液を減圧留
去した後、残留物をシリカゲルカラムクロ マトグラフ
ィー(Kieselgel 60,30g:酢酸エチル−ヘキサン
=1:2で溶出)で精製すると、追加のジアステレオマ
ーB140mg(4.4%)とジアステ レオマーA(極性
大,非結晶性粉末)1.03g(32.6%)が得られ
た。 ジアステレオマーA mp 58−60℃ SIMS(m/z):483(MH+1 H−NMR(CDCl3)δ:1.43(3H,s),1.45(6H,s),1.6-2.
3(4H,m),2.5-3.0(2H,m),3.6-3.9(2H,m),4.15-4.3(1H,
m),4.45-4.55(1H,m),4.60(1H,br s),5.00(2H,s),5.0-5.
1(1H,m),5.22(1H,d,J=8.4Hz),7.15-7.4(5H,m),7.27(5H,
s) ジアステレオマーB mp 151.0−153.5℃ SIMS(m/z):483(MH+) 元素分析値: C273426として Calcd:C,67.20; H,7.10; N,5.80 Found:C,67.11; H,7.25; N,5.531 H−NMR(CDCl3)δ:1.43(9H,s),1.8-2.1(4H,m),2.9
4(1H,d,J=2.8Hz),2.98(1H,s),3.05-3.2(1H,m),3.15-3.4
(1H,m),3.97(1H,br s),4.1-4.3(3H,m),5.03(2H,d,J=4.0
Hz),5.14(1H,d,J=9.8Hz),7.2-7.4(10H,m)
【0041】実施例8 1−[(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ
−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチリル]−L−プロ
リン−tert−ブチルエステルのジアステレオマーB(8
40mg,1.74mmol)をジオキサン(5ml)に溶解
し、4N塩酸−ジオキサン溶液(2ml)を加え、室温で
24時間撹拌した。反応液にジオキサン(5ml)を加え
て減圧濃縮を3回くり返した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(Kieselgel 60,30g:酢酸エ
チル−ヘキサン=2:1で溶出)で精製し、1−[(3
S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−ヒド
ロキシ−4−フェニルブチリル]−L−プロリンの非結
晶性粉末410mg(55.3%)を得た。 mp 155.5−156.0℃ SIMS(m/z):427(MH+1 H−NMR(CDCl3)δ:1.55-1.75(1H,m),1.85-2.1(2H,
m),2.25-2.45(1H,m),2.85-3.15(2H,m),3.25-3.5(1H,m),
3.55-3.75(1H,m),4.12(1H,dd,J=7.2,8.4Hz),4.5-4.6(1
H,m),4.64(1H,d,J=5.2Hz),4.65-4.75(1H,m),5.03(2H,q,
J=10.8,32.8Hz),7.27(5H,s),7.15-7.4(6H,m)
【0042】実施例9 1−[(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ
−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチリル]−L−プロ
リン(270mg,0.63mmol)をジメチルホルムアミ
ド(4ml)に溶解し、氷冷下にn−ブチルアミン(18
6μl,1.90mmol),シアノリン酸ジエチル(240
mg,1.39mmol)のジメチルホルムアミド(0.5ml)
溶液およびトリエチルアミン(194μl,1.39mmo
l)を順次加え、氷冷下に1時間、さらに室温で一夜撹
拌した。反応液に水(5ml)を加え、1時間撹拌した
後、さらに水(30ml)を加え、酢酸エチル(40ml)
で抽出した。酢酸エチル層を10%リン酸ナトリウム水
溶液,5%重曹水,飽和食塩水の順で洗浄し、乾燥(M
gSO4)した後、減圧留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(Kieselgel 60,20g:酢酸
エチル−ヘキサン=2:1で溶出)で精製した後、ヘキ
サンから結晶化し、1−[(3S)−3−ベンジルオキ
シカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブ
チリル]−N−ブチル−L−プロリンアミドの白色粉末
晶150mg(49.2%)を得た。 mp 66.5−68.5℃ SIMS(m/z):482(MH+1 H−NMR(CDCl3)δ:0.90(3H,t,J=6.8Hz),1.2-1.6(4
H,m),1.75-2.1(3H,m),2.15-2.3(1H,m),2.8-3.4(6H,m),
3.87(1H,br s), 4.0-4.3(3H,m),5.03(2H,s),5.10(1H,d,
J=9.4Hz),6.57(1H,br s),7.2-7.4(5H,m),7.33(5H,s)
【0043】実施例10 2−キノリンカルボン酸 N−ヒドロキシスクシンイミ
ドエステル(1.08g,4.00mmol)をジメチル
ホルムアミド(4ml)に溶解し、これにL−アスパラ
ギン・1水和物(600mg,4.00mmol)を加
え、室温で100時間攪拌した。溶媒を減圧留去した
後、残渣にジクロロメタン(18ml)を加え、室温で
30分間攪拌した。生じた白色沈殿物を濾取し、ジクロ
ロメタン(40ml)で洗浄するとNアルフア−(2−キノ
リルカルボニル)−L−アスパラギン(1.09g,9
4.9%)が白色粉末晶として得られた。 mp 189 −193 ℃(分解) 元素分析値:C141334・0.2H2Oとして 計算値 C,57.81;H,4.64;N,14.44 実測値 C,57.86;H,4.66;N,14.55 SIMS(m/z):288(MH+1 H−NMR(d6-DMSO)δ:2.67-2.93(2H,m),4.78-4.87
(1H,m),7.01(1H,s),7.52(1H,s),7.74(1H,t,J=7.2Hz),7.
89(1H,t,J=7.2Hz), 8.09-8.21(3H,m),8.59(1H,d,J=8H
z),9.17(1H,d,J=8Hz)
【0044】実施例11 Nアルフア−(2−キノリルカルボニル)−L−アスパラギ
ン(146mg,0.509mmol)と1−[(3
S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチ
リル]−N−tert−ブチル−L−プロリンアミド
(化合物XI:175mg,0.509mmol)をジ
メチルホルムアミド(3ml)に溶解し、−5℃以下
で、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(73mg,
0.540mmol)、次いでジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(111mg,0.540mmol)を加え、
−5℃以下で2時間、さらに室温で16時間攪拌した。
生じた不溶物を濾別し、溶媒を減圧留去した。残渣に1
0%リン酸水溶液、酢酸エチル(各30ml)を加えて
分液した。酢酸エチル層を5%重曹水,飽和食塩水の順
に洗浄し、乾燥(MgSO4)した後、減圧留去した。
得られた粉末をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(Kieselgel 60, 18g:酢酸エチル:ジクロロメタ
ン:メタノール=8:8:1で溶出)で2回精製すると
1−[(3S)−2−ヒドロキシ−3−[Nアルフア−(2
−キノリルカルボニル)−L−アスパラギニル]アミノ
−4−フェニルブチリル]−N−tert−ブチル−L
−プロリンアミド(化合物:150mg,47.8
%)が非結晶性白色粉末として得られた。 SIMS(m/z):617(MH+1 H−NMR(CDCl3)δ:1.29(9H,s),1.7-2.4(4H,m),2.
64-3.10(4H,m),3.69(2H,t,J=6.6Hz),4.09-4.16(1H,m),
4.40-4.66(3H,m), 4.91-5.05(1H,m),5.58(1H,brs),6.10
(1H,brs),6.57(1H,s),6.95-7.18(5H,m),7.64(1H,t,J=7H
z),7.75-7.91(3H,m),8.11-8.34(3H,m),9.20(1H,d,J=7.8
Hz) 元素分析値:C334066・H2Oとして 計算値 C,62.45;H,6.67;N,13.24 実測値 C,62.20;H,6.80;N,13.19
【0045】実施例12 1−[(3S)−2−ヒドロキシ−3−[Nアルフア−(2
−キノリルカルボニル)−L−アスパラギニル]アミノ
−4−フェニルブチリル]−N−tert−ブチル−L
−プロリンアミド(化合物:50mg,0.081m
mol)のベンゼン溶液(2.5ml)に、氷冷下塩酸
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド(31mg,0.016mmol)、ピリジ
ントリフルオロ酢酸塩(5.9mg,0.03mmo
l)、ジメチルスルホキシド(0.2ml)を順次加え
た。室温で24時間攪拌した後、再度氷冷下に塩酸1−
エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ
イミド(31mg,0.016mmol)、ピリジント
リフルオロ酢酸塩(5.9mg,0.03mmol)、
ジメチルスルホキシド(0.2ml)を順次加えた。室
温で72時間攪拌した後、反応液に酢酸エチル(20m
l)を加え、これを水(10ml×2)で洗浄した。酢
酸エチル層を乾燥(MgSO)した後、溶媒を留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Kies
elgel 60,20g:酢酸エチル:ジクロロメタン:メタ
ノール=5:5:1で溶出)で2回精製すると1−
[(3S)−3−[Nアルフア−(2−キノリルカルボニ
ル)−L−アスパラギニル]アミノ−2−オキソ−4−
フェニルブチリル]−N−tert−ブチル−L−プロ
リンアミド(化合物:20mg,40.2%)が白色
粉末晶として得られた。 SIMS(m/z):615(MH+1 H−NMR(CDCl3)δ:1.16(3H,s),1.20-1.37(6H,m),
1.70-2.35(4H,m),2.56-3.78(6H,m),4.38-4.60(1H,m),4.
92-5.1(1H,m), 5.1-5.35(1H,m),5.35-5.55(1H,m),5.80-
6.12(1H,m),6.4-6.57(1H,m),6.95-7.29(5H,m),7.46-7.9
3(4H,m),8.09-8.35(3H,m),9.25-9.48(1H,m) mp 115−118℃
【0046】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:12 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 AATTCTATGC CA 12
【0047】配列番号:2 配列の長さ:12 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GATACGGTCT AG 12
【0048】配列番号:3 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CTAGCTAGCT AGAATTCTAG CTAGCTAG 28
【0049】配列番号:4 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Gln Val Ser Gln Asn Tyr Pro Ile Val Gln Asn Leu 1 5 10
【0050】配列番号:5 配列の長さ:7 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 209/42 9283−4C 217/26 221/02 223/16 A B Z 401/12 207 8829−4C //(C07D 401/12 207:00 215:00)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 [式中、環Aは5〜7員環を示し、R1,R2はともに水
    素原子を示すか、または結合して縮合環を形成していて
    もよく、R3はエステル化もしくはアミド化されていて
    もよいカルボキシル基を示し、R4は水素原子またはア
    シル基を示し、Xは 【化2】 で表わされるアスパラギン誘導体およびその塩。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアスパラギン誘導体を含有
    してなるレトロウイルス性疾患治療剤。
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