JPH05178752A - 脂血清澄剤 - Google Patents

脂血清澄剤

Info

Publication number
JPH05178752A
JPH05178752A JP17131092A JP17131092A JPH05178752A JP H05178752 A JPH05178752 A JP H05178752A JP 17131092 A JP17131092 A JP 17131092A JP 17131092 A JP17131092 A JP 17131092A JP H05178752 A JPH05178752 A JP H05178752A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clearer
lipemic
polymer
active ingredient
polysaccharide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17131092A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0576448B2 (ja
Inventor
Hiromi Kuzuhara
弘美 葛原
Toshiyuki Uryu
敏之 瓜生
Kenichi Hatanaka
研一 畑中
Hiroshi Matsuzaki
啓 松崎
Takao Ogawa
孝雄 小川
Eiji Tanahashi
英治 棚橋
Hidesaburo Kitaguni
秀三郎 北国
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meito Sangyo KK
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
Meito Sangyo KK
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meito Sangyo KK, RIKEN Institute of Physical and Chemical Research filed Critical Meito Sangyo KK
Priority to JP17131092A priority Critical patent/JPH05178752A/ja
Publication of JPH05178752A publication Critical patent/JPH05178752A/ja
Publication of JPH0576448B2 publication Critical patent/JPH0576448B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記の構造単位からなる硫酸化多糖体また
は構造単位と構造単位からなる硫酸化多糖体(ただ
しnは該硫酸化多糖体中の構造単位の数であり、mは
該硫酸化多糖体中の構造単位の数であり、m/nは0
〜5であり、m+nは30〜150の整数を示す。)を
有効成分として含有する脂血清澄剤。 【効果】 デキストラン硫酸より優れた脂血清澄作用を
有し、低毒性である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硫酸化多糖体を有効成分
として含有することを特徴とする脂血清澄剤に関するも
のである。
【従来の技術】高脂血症は、悪性腫瘍、動脈硬化症、糖
尿病、ネフローゼ症候群等の疾患に伴って起こる場合が
多い。近年、上記疾患の増加に伴って、高脂血症は、増
加傾向にある。現在、これらの治療に有効な薬剤として
は、例えば、デキストラン硫酸あるいはヘパリン等があ
る。すなわち、デキストラン硫酸は、微生物、例えば、
ロイコノストック・メッセンテロイデス(Leuconostoc
mesenteroides)によって生産されるα−1,6結合をし
たD−グルコピラノースのポリマーであるデキストラン
の硫酸エステルであり、脂血清澄作用を有し、血中のコ
レステロール、トリグリセリドを低下させる作用を有す
る。又、抗凝血作用、抗ヒアルロニダーゼ作用及び繊維
素溶解作用も有しており、血栓症、高脂血症や動脈硬化
症の治療に有効な薬剤として知られている。これらの生
理活性は、分子量が大きいほど、又イオウ含有量の高い
ほど強いが、それと共に毒性も強くなることが知られて
いる。
【0002】
【化2】
【0003】一方、動物組織中に存在するムコ多糖類の
ヘパリンは、強い血液凝固抑制作用、脂血清澄作用など
広範な生理作用を有しており、その活性は人工のヘパリ
ノイドに比べ、非常に強いが、標品の品質が一定でな
く、又構造が複雑で単離方法も煩雑である。ヘパリン
は、その分子中に硫酸化されたアミノ糖、例えば、下記
の如きユニットを有することが特徴的である。
【0004】
【化3】
【0005】
【発明が解決しようとする課題及びその解決手段】本発
明者らは、脂血清澄作用を有する物質の合成を目的とし
て鋭意研究を行なった結果、前記一般式に示すようなα
−1,6結合した糖鎖を有し、しかもその分子中にヘパ
リンの如きアミノ基を含む、天然には存在しない新規な
硫酸化多糖体を合成することに成功し、該硫酸化多糖体
が、後述の実施例の如く優れた脂血清澄作用を有するこ
とを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0006】本発明は、下記の構造単位からなる硫酸
化多糖体または構造単位と構造単位からなる硫酸化
多糖体(ただしnは該硫酸化多糖体中の構造単位の数
であり、mは該硫酸化多糖体中の構造単位の数であ
り、m/nは0〜5であり、m+nは30〜150の整
数を示す。)を有効成分として含有する脂血清澄剤であ
る。
【化4】
【0007】以下に本発明の有効成分について説明す
る。本発明の有効成分は、前記一般式に示した通りの硫
酸化多糖体であるが、例えば、次の方法により合成する
ことができる。先に本発明者らは、アミノ糖の前駆物質
としてアジド糖を用いることにより、α′−1,6結合
した糖鎖を有し、その分子中に、ヘパリンの如きアミノ
基を含む重合度の高いアミノ糖ポリマー及びそのD−グ
ルコースとのコポリマーを合成することに成功した(特
開昭57-180603 号、同57-180604 号、同57-180605 号、
同57-180606 号公報参照)。その工程を以下に示す。
【0008】
【化5】
【0009】
【化6】
【0010】
【化7】
【0011】すなわち、化合物(2)は、β−D−グル
コピラノースより誘導される1,6−アンヒドロ−β−
D−グルコピラノース(1)を、ベンゾイルクロライド
で処理することにより、容易に得ることができる〔M. C
erny et al Collection Czechoslov. Chem. Commun. Vo
l.26,2542(1961)参照。〕。化合物(2)
を乾燥ピリジンに溶解し、氷冷する。撹拌しながらメタ
ンスルホニルクロリドを滴下し、徐々に室温にもどす。
3時間後、大量の氷水中にあけ撹拌すると、化合物
(3)の粗結晶が析出する。濾別、水洗、乾燥後、メタ
ノールから再結晶すると白色結晶の化合物(3)を得
る。化合物(3)をクロロホルムにとかし氷冷する。こ
れに、金属ナトリウムをメタノールに溶解して調製した
ナトリウムメトキシド溶液を、撹拌しつつ滴下する。混
合物を室温に一晩放置後、5%塩酸で中和し、減圧濃縮
乾固する。残渣をアセトンで5回抽出し、抽出液を減圧
濃縮すると油状物を得る。シリカゲルのカラムクロマト
グラフィ(展開溶媒クロロホルム−メタノール、10
0:1v/v)で精製すると化合物(4−a)と(4−b)
の混合物を得る。化合物(4−a)と(4−b)の混合
物を、乾燥したテトラヒドロフランに溶かし、氷冷下水
素化ナトリウム(純度60%)を、加えて30分間撹拌
する。次に、臭化ベンジルを加え、室温で4時間反応さ
せる。氷冷した飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、3
0分撹拌後、エーテルで3回抽出する。抽出液を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、生じた油状物
を、シリカゲルのカラムクロマトグラフ(展開溶媒ベン
ゼン−酢酸エチル20:1v/v)で精製すると、油状の化
合物(5−a)と(5−b)の混合物が得られる。化合
物(5−a)と(5−b)の混合物を、エタノールと飽
和塩化アンモニウム水の混合溶媒に溶かし、アジ化ナト
リウムを加えて撹拌しつつ60時間加熱還流する。冷却
後、蒸溜水を加え、エタノールを減圧下除去し、残った
水溶液をクロロホルムで抽出する。抽出液を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧濃縮すると油状物を得る。シ
リカゲルのカラムクロマトグラフ(展開溶媒、ベンゼン
−エーテル、20:1v/v)で精製すると、化合物(6−
a)と(6−b)の混合物を得る。化合物(6−a)と
(6−b)の混合物を乾燥テトラヒドロフランに溶か
し、氷冷する。水素化ナトリウム(純度60%)を加え
30分撹拌後、臭化ベンジルを加える。室温で3時間撹
拌後、氷冷した飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、さ
らに30分撹拌する。この混合溶液をエーテルで抽出
し、抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
すると油状物を得る。シリカゲルのクロマトグラフ(展
開溶媒、ヘキサン−酢酸エチル5:1v/v)で精製すると
油状の化合物(7)を得る。これは放置しておくと結晶
化し、シクロヘキサンから再結晶が可能である。化合物
(7)を10-5mmHgの高真空下、一夜真空乾燥し、予め
水素化カルシウムによって乾燥した塩化メチレンに真空
アンプル中で溶解する。この溶液を−60℃にて、予め
重合管中で30分間反応させてある五フッ化リン、フッ
化ベンゾイル、塩化メチレン中に混合し−60℃にて2
3時間反応後、重合アンプルを開管し、メタノールを注
ぎ込む。この際、ポリマーが沈殿するので、これにクロ
ロホルムを、ポリマーが十分に溶解するまで加え、重炭
酸ナトリウム水溶液で中和し、水洗して、無水硫酸ナト
リウムで乾燥する。乾燥剤を濾別除去した後、濾液を濃
縮して、石油ベンジンを加えて再沈する。溶解、濃縮、
再沈の操作をさらに2回行ないベンゼンに溶解し、凍結
乾燥を行ない、ポリマー(8)を得る。化合物(7)の
使用量、重合時間を変えて、上記と同様に反応を行うこ
とにより、種々の分子量、重合度を有するポリマーを得
ることができる。これを、次の方法により還元を行っ
て、アミノ多糖(1)を得る。ポリマー(8)の還元
は、バーチ還元、即ち液体アンモニア中のアルカリ金属
により行なう。アルカリ金属としては、カリウム、ナト
リウム、リチウムが挙げられる。アルカリ金属はポリマ
ー中の1ユニットに対し、6原子以上加えることが必要
で、通常はその3倍量であることが望ましい。ポリマー
(8)は、予め適当な溶媒例えば、1,2−ジメトキシ
エタン、ジグリム等中に溶解しておいたものを加える。
反応時間は、約−70〜−80℃が適当であり、反応時
間は、約30分〜3時間が適当である。すなわち、金属
ナトリウムと液体アンモニアを混合して−78℃に保持
し、ポリマー(8)の1,2−ジメトキシエタン溶液を
徐々に滴下する。1,2−ジメトキシエタンは予め金属
ナトリウムで十分に乾燥しておく必要がある。反応の際
は、系が均一となるように撹拌しておくのがよい。所定
時間反応を行った後、エタノールまたは塩化アンモニウ
ムを加えることにより反応を停止し、少量の水を加えて
一夜放置してアンモニアを蒸発させる。未反応のポリマ
ーは塩化メチレンで抽出して取り除く。蒸留水にて3日
間透析し、不溶部があればこれを濾別した後、不溶部は
真空乾燥し、可溶部は濃縮し凍結乾燥することにより、
アミノ多糖(I)を得る。一方、化合物(9)は、1,
6−アンヒドロ−β−D−グルコピラノース(1)を、
ベンジルブロミド等で処理することにより容易に得るこ
とができる。かくして得られた化合物(7)、(9)を
次の方法により共重合、還元を行って構造単位II−と
構造単位II−からなるアミノ糖コポリマー(II)を得
る。共重合反応は、化合物(7)、(9)を充分に乾燥
した溶媒に溶解し、ルイス酸を触媒として反応させるこ
とにより行われる。溶媒としては、塩化メチレン、クロ
ロホルム等が適当である。ルイス酸としては、五フッ化
リン、五塩化アンチモン、三フッ化ホウ素エーテラート
が挙げられるが、収率及び得られるコポリマーの立体規
則性の点から五フッ化リンが最適である。ルイス酸の使
用量は、化合物(7)、(9)の総モル数に対して、2
〜7モル%、特に2〜3モル%が最適である。なお、化
合物(7)、(9)の混合比を変えることによって、種
々のコポリマーを得ることができる。反応温度は、約−
30〜−60℃が適当であり、重合時間は、約40〜6
0時間が適当である。この重合反応は、真空中あるいは
不活性ガス(例えば、N2ガス)雰囲気中で行うのが好ま
しい。かくして、分子中に、アジド基を有する構造単位
(10)−と構造単位(10)−からなるアジド糖
含有多糖(10)が得られるが、次いでこれを前記と同
様バーチ還元することによりアミノ糖コポリマー(II)が
得られる。かくして、得られたポリマー(1)、(II)から
次の反応により、本発明の有効成分である硫酸化多糖体
を得る。前記ポリマー(I) 又は(II)を前処理して膨潤さ
せた後適当な溶媒に懸濁させる。溶媒としては、ピリジ
ン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等が
適当である。この懸濁液を硫酸化剤(及び前記溶媒)と
共に反応させる。硫酸化剤としては、クロルスルホン
酸、ピペリジン−N−硫酸等が適当である。硫酸化剤の
使用量は、出発物質のアミノ単糖残基に対して、20〜
30モル用いるのが適当である。反応温度、反応時間
は、溶媒、硫酸化剤によっても異なるが、約70〜10
0℃、45〜60分が適当である。反応後、放冷し、蒸
留水を加えて反応を停止し、次いで、アルカリ、例えば
水酸化ナトリウムで中和し、エタノール等を加えて、ポ
リマーを沈殿させる。これを遠心分離し、蒸留水に溶解
し、透析後、濃縮乾燥することによって有効成分の硫酸
化多糖体を得る。
【0012】
【化8】
【0013】上記の如く、本発明の有効成分を得ること
ができるが、ホモポリマー(III) の場合、極限粘度約0.
15〜0.18、イオウ含量約16〜18%、コポリマー
(IV)の場合、極限粘度約0.07〜0.10、イオウ含量約
10〜15%のものを用いるのが適当である。本発明の
薬剤は、臨床症状に応じて、その時の最も適切な投与方
法をとることができる。すなわち、静脈注射法、皮下注
射法、筋肉注射法あるいは経口投与法等によるが、急性
症状の場合には、やはり静脈投与が適切である。又、本
発明の有効成分は、適当な不活性溶媒、例えば、殺菌
水、生理食塩水等に溶解もしくは懸濁させ、あるいは不
活性担体または増量剤を加え、例えば注射剤などの非経
口剤;散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤、コーティング
剤、シラップ剤、水剤その他の経口剤などの剤型にして
用いるのが適当である。
【0014】上記不活性担体または増量剤としては、例
えば、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ブドウ糖、
ラクトース、シュークロース、デキストリン、蔗糖エス
テル、殿粉、ソルビット、マンニット、結晶セルロー
ス、タルク、カオリン、合成ケイ酸アルミニウム、カル
ボキシメチルセルロース、メチルセルロース、セルロー
スアセテートフタレート、ポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルアルコール、アラビアゴム、トラガントゴム、ゼ
ラチン、寒天末、シエラックなどをあげることができ
る。本発明の有効成分は、通常、組成物重量に基づいて
1〜90重量%含有するのが好ましい。これらの含有量
は剤型によって適当に変更できる。
【0015】以下に、本発明を、製造例、実施例及び試
験例によって詳述するが本発明は、何らこれらによって
限定されるものではない。 製造例1 ポリマー(I−a)(Mn=3.5×104 、DPn =95)
(100mg、NH2 基:0.621mmol、OH基:1.24mmo
l)を水(10ml)中で粉砕し、遠心分離する。次にエ
タノール(20ml)中で3回、続いてエーテル(20m
l)中で3回撹拌遠心分離し、予め乾燥したピリジン
(8ml)中に懸濁させる。この懸濁液を予め0℃で反応
させたクロルスルホン酸(1ml、15mmol)と乾燥ピリ
ジン(6ml)中に加え、沸騰している湯浴に浸し、1時
間反応させる。放冷後、蒸留水(20ml)を加えて反応
を停止し、2.5N水酸化ナトリウム水溶液(7.5ml)で
中和し、エタノール(50ml)を加えてポリマーを沈澱
させる。これを遠心分離して、蒸留水に溶解し、3日間
透析後、濃縮、凍結乾燥することによって硫酸化アミノ
多糖ホモポリマー(III−a)を得る。(183.7mg、8
1.0%) 〔ホモポリマー(III−a)の物理的性質〕 C H N S 元素分析値 実測値 20.16 4.18 3.75 16.14 計算値 (C6H9O10NS2Na2) 19.73 2.48 3.83 17.56 ニンヒドリン反応:陰性 IR: 580cm-1(M)、800cm-1(M)、610
cm-1(M)、1240cm-1(s、broad)、1510cm-1
(M)13 C−NMR:δ97.53ppm(1C、C−1)、75.5
4(3C、C−2、C−4、C−5)、74.68(3
C、C−2、C−4、C−5)、71.03(3C、C−
2、C−4、C−5)、68.07(1C、C−6)、5
5.07(1C、C−3) 〔α〕D 25+116.9゜(C=1.0、CHCl3) 〔η〕=0.17(H2O 中、30℃)
【0016】製造例2 ポリマー(II−a)(DPn =144、m/n=1.04、
100mg)を水(2ml)に溶解し、エタノール20mlを
加えて沈澱させる。遠心分離後、更にエタノール、次い
でエーテル中で撹拌分離後、予め乾燥したピリジン(8
ml)中に懸濁させる。この懸濁液を予め0℃で反応させ
たクロルスルホン酸(1ml、15mmol)と乾燥ピリジン
(6ml)中に加え、沸騰している湯浴に浸し、1時間反
応させる。放冷後、蒸留水(20ml)を加えて反応を停
止し、2.5N水酸化ナトリウム水溶液(7.5ml)で中和
し、エタノール(50ml)を加えてポリマーを沈殿させ
る。これを遠心分離して、蒸留水に溶解し、3日間透析
後、濃縮、凍結乾燥することによって硫酸化アミノ糖含
有多糖〔コポリマー(IV−a)〕を得る(168mg、7
6.2%)。 〔コポリマー(IV−a)の物理的性質〕 C H N S 元素分析:実測値 17.40 3.39 1.55 14.65 計算値 C6H8.589O10.211N0.489S1.90Na1.90・3H2O 17.59 3.59 1.68 14.87 (硫酸化率:糖−残基当り SO3 - 1.90個) IR: 580cm-1(M)、800cm-1(M)、124
0cm-1(S,broad)、1510cm-1(W) 〔α〕D 25=+100.2゜(C=1.0、H2O) 〔η〕=0.07(H2O 、30℃)
【0017】製造例3 コポリマー(II−b)(DPn =100〜120、m/n
=4.76、NH2 基0.114mmol、OH基1.74mmol、10
0mg)を用いた他は、製造例2と同様に反応、後処理す
ると、硫酸化アミノ糖含有多糖(IV−b)が得られた
(176mg、72.0%)。 〔コポリマー(IV−b)の物理的性質〕 C H N S 元素分析:実測値 22.76 4.46 0.67 10.82 計算値 C6H9.115O8.025N0.185S1.07Na1.07 22.16 4.68 0.80 10.55 (硫酸化率:糖−残基当り SO3 - 1.07個) IR: 580cm-1(M)、800cm-1(M)、124
0cm-1(s,broad)〔α〕D 25=+109.6゜(C=1.
0、H2O) 〔η〕=0.15(H2O 、30℃)
【0018】実施例1(注射剤) 製造例1で得られた硫酸化多糖体5g、重炭酸ナトリウ
ム0.2gおよび塩化ナトリウム0.4gを注射用蒸留水に
溶解して100mlとした後、常法により注射剤とする。 実施例2(錠剤) 製造例2で得られた硫酸化多糖体200gとラクトース
140gを混和した後、US標準篩(60メッシュ)を
通す。次いで混合物を、アルコール性ポリビニルピロリ
ドン40gで湿らした後12メッシュ篩に通して顆粒を
作り乾燥する。乾燥顆粒を16メッシュの篩に通したの
ち、タルク50gと殿粉20gを加え、次いで重量45
0mgの錠剤を製造する。 実施例3(顆粒剤) 製造例3で得られた硫酸化多糖体200g、メチルセル
ロース150g、コーンスターチ80gおよび香料若干
を混和し、60メッシュの篩を通す。混合物を、アルコ
ール性ポリビニルピロリドン20gで湿した後、0.7mm
の径を有するステンレススチール篩で製粒する。
【0019】試験例1(脂血清澄活性) 体重2.5〜3.0kgの日本白ウサギ(雄)を用い、被験物
質(0.5%生理食塩水溶液)を5mg/kgずつ静注し、1
0分後に耳静脈から、採血して血漿中の脂血清澄作用
を、原・葛谷法(蛋白質・核酸・酸素、10 1224
〜1229、1965)により測定した。即ち、あらか
じめ10%クエン酸ナトリウム水溶液0.1mlの入った注
射器で全血2.4mlを採り、3000r.p.m.で5分間遠心
分離して血漿を得る。別にpH7.4のリン酸緩衝液8.5ml
に牛アルブミン550mgを溶解し、次いでpH7.4のリン
酸緩衝液で10倍に希釈した乳剤 Ediol(Calbiochem 社
製)1.5mlを加えて基質液を調製する。血漿1mlと基質
液1mlを混和し、直ちに層長5mmで波長660nmの吸光
度(−logT1)を測定する。次いで37℃の恒温水槽中で
3時間インキューベーションした後、同様に吸光度(−
logT2)を測定する。一方、対照として被験物質投与前の
血漿を用いて、インキュベーション前後の吸光度(−lo
gT3 及び−logT4)を測定する。次の式から被験物質の脂
血清澄活性を求める。 脂血清澄活性(Δ−logT) ={(−logT1)−(−log
T2)}−{(−logT3)−(−logT4)} 結果を表1に示す。
【0020】
【表1】 a)対照物質、極限粘度〔η〕0.0256 S含量 18.4%
【0021】本発明の有効成分は、いずれも優れた脂血
清澄作用を有することがわかる。なお、マウス及びラッ
トを用いた急性毒性(LD50) は、いずれの有効成分化合
物においてもそれぞれ、3g/kg以上及び2g/kg以上
(静注)であった。
【0022】
【発明の効果】本発明の有効成分は、上記実施例からも
明らかな如く、デキストラン硫酸より優れた脂血清澄作
用を有し、又急性毒性(LD50) も3g/kg以上(マウ
ス)、2g/kg以上(ラット)であり、極めて有望な薬
剤への利用が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松崎 啓 東京都杉並区成田東4−10−10 (72)発明者 小川 孝雄 愛知県海部郡美和町大字篠田字南大門35− 6 (72)発明者 棚橋 英治 愛知県海部郡蟹江町源氏2−25 (72)発明者 北国 秀三郎 岐阜県可児市矢戸240−20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の構造単位からなる硫酸化多糖体
    または構造単位と構造単位からなる硫酸化多糖体
    (ただしnは該硫酸化多糖体中の構造単位の数であ
    り、mは該硫酸化多糖体中の構造単位の数であり、m
    /nは0〜5であり、m+nは30〜150の整数を示
    す。)を有効成分として含有する脂血清澄剤。 【化1】
JP17131092A 1992-06-29 1992-06-29 脂血清澄剤 Granted JPH05178752A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17131092A JPH05178752A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 脂血清澄剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17131092A JPH05178752A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 脂血清澄剤

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3842983A Division JPS59164722A (ja) 1983-03-09 1983-03-09 血液凝固抑制剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05178752A true JPH05178752A (ja) 1993-07-20
JPH0576448B2 JPH0576448B2 (ja) 1993-10-22

Family

ID=15920899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17131092A Granted JPH05178752A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 脂血清澄剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05178752A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0576448B2 (ja) 1993-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3766167A (en) Orally active anticoagulant
US8492352B2 (en) Polysaccharides with antithrombotic activity, including a covalent bond and an amino chain
EP0577756A1 (en) New non-anticoagulant heparin derivatives
KR0173480B1 (ko) 베타-시클로덱스트린 유도체의 폴리술페이트 및 그의 제조방법
EP1049721B1 (fr) Polysaccharides de synthese, procede pour leur preparation et compositions pharmaceutiques le contenant
Uryu Artificial polysaccharides and their biological activities
JP4364959B2 (ja) 炭水化物誘導体
US5053398A (en) Sulfated homopolysaccharides as anti-aids virus agents
EP0165134B1 (fr) Nouveaux oligosaccharides, leur préparation par voie de synthèse et leurs applications biologiques
EP1049706B1 (fr) Nouveaux pentasaccharides, procedes pour leurs preparations et compositions pharmaceutiques les contenant
JP3281373B2 (ja) 抗hiv−1剤としてのデキストリン硫酸とその組成体
JPS6354282B2 (ja)
EP0904299A1 (en) Synthetic polysaccharides, method for preparing same and pharmaceutical compositions containing said polysaccharides
EP0375174A2 (en) Lentinan and curdlan sulfates for anti-retroviral use
JPS6354283B2 (ja)
JPH05178752A (ja) 脂血清澄剤
JP2643950B2 (ja) ヘパリン誘導体
JPH0478617B2 (ja)
WO1997022628A1 (fr) Inhibiteur d'epaississement de la membrane intravasculaire
JP2521083B2 (ja) ヘパリノイド活性を有する多糖体及びその製造方法並びにそれを含有する抗血液凝固剤
JPS59138201A (ja) 新規な硫酸化アミノ多糖及びその製造法
JP3487620B2 (ja) 逆転写酵素阻害剤及び抗ウイルス剤
JP6051211B2 (ja) 半減期が短く活性が高い合成五糖類
JPH02124902A (ja) 血液凝固抑制剤
JPS6115894A (ja) 新規な3糖類化合物及びその製造法並びに血栓防止剤