JPH05178189A - 車両用トラクション制御装置 - Google Patents
車両用トラクション制御装置Info
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- JPH05178189A JPH05178189A JP61592A JP61592A JPH05178189A JP H05178189 A JPH05178189 A JP H05178189A JP 61592 A JP61592 A JP 61592A JP 61592 A JP61592 A JP 61592A JP H05178189 A JPH05178189 A JP H05178189A
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- vibration
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- throttle
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- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Regulating Braking Force (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 原則的に加速スリップ状態に応じて駆動輪ト
ルクを制御する車両用トラクション制御装置において、
第1の目的は、加速時振動状態の時、加速時振動収束性
の向上とガクガク振動の防止を図ること。第2の目的
は、第1の目的に加え、加速時振動状態を精度良く検出
すること。 【構成】 第1の構成は、加速時振動が検出された時、
加速スリップ状態によらず所定の駆動輪トルク制御モー
ドを所定時間保持する加速時振動対策制御手段dを設け
た。第2の構成は、加速時振動検出手段cを駆動輪回転
数の周期及び振幅により加速時振動状態か否かを検出す
る手段とした。
ルクを制御する車両用トラクション制御装置において、
第1の目的は、加速時振動状態の時、加速時振動収束性
の向上とガクガク振動の防止を図ること。第2の目的
は、第1の目的に加え、加速時振動状態を精度良く検出
すること。 【構成】 第1の構成は、加速時振動が検出された時、
加速スリップ状態によらず所定の駆動輪トルク制御モー
ドを所定時間保持する加速時振動対策制御手段dを設け
た。第2の構成は、加速時振動検出手段cを駆動輪回転
数の周期及び振幅により加速時振動状態か否かを検出す
る手段とした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原則的に加速スリップ
状態に応じて駆動輪トルクを制御する車両用トラクショ
ン制御装置に関する。
状態に応じて駆動輪トルクを制御する車両用トラクショ
ン制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加速スリップ状態に応じて駆動輪
トルクを制御する車両用トラクション制御装置として
は、例えば、特開昭63−12839号公報に記載され
ている装置が知られている。
トルクを制御する車両用トラクション制御装置として
は、例えば、特開昭63−12839号公報に記載され
ている装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両用トラクション制御装置にあっては、加速時
(特に発進時に顕著)にトルク増大に伴ないドライブシ
ャフトのねじれが発生し、タイヤの摩擦係数値が変動
し、その結果、駆動輪車輪速が変動することで起こる加
速時振動に対し何ら対策がなされず、この加速時振動状
態でも前後輪回転差により判断される加速スリップ状態
に応じて駆動輪トルクを制御する装置となっている為、
加速時振動状態で加速スリップ状態と非加速スリップ状
態のハンチングを起こし、駆動輪トルクがこれに追従し
てトルクハンチングを起こすばかりでなく、さらに、こ
のトルクハンチングが駆動輪速変動を増長させることに
なり、ガクガク振動を生起させる。
来の車両用トラクション制御装置にあっては、加速時
(特に発進時に顕著)にトルク増大に伴ないドライブシ
ャフトのねじれが発生し、タイヤの摩擦係数値が変動
し、その結果、駆動輪車輪速が変動することで起こる加
速時振動に対し何ら対策がなされず、この加速時振動状
態でも前後輪回転差により判断される加速スリップ状態
に応じて駆動輪トルクを制御する装置となっている為、
加速時振動状態で加速スリップ状態と非加速スリップ状
態のハンチングを起こし、駆動輪トルクがこれに追従し
てトルクハンチングを起こすばかりでなく、さらに、こ
のトルクハンチングが駆動輪速変動を増長させることに
なり、ガクガク振動を生起させる。
【0004】本発明は、上述のような問題に着目してな
されたもので、原則的に加速スリップ状態に応じて駆動
輪トルクを制御する車両用トラクション制御装置におい
て、加速時振動状態の時、加速時振動収束性の向上とガ
クガク振動の防止を図ることを第1の課題とする。ま
た、加速時振動状態を精度良く検出することを第2の課
題とする。
されたもので、原則的に加速スリップ状態に応じて駆動
輪トルクを制御する車両用トラクション制御装置におい
て、加速時振動状態の時、加速時振動収束性の向上とガ
クガク振動の防止を図ることを第1の課題とする。ま
た、加速時振動状態を精度良く検出することを第2の課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るため本発明の車両用トラクション制御装置では、加速
時振動が検出された時、加速スリップ状態によらず所定
の駆動輪トルク制御モードを所定時間保持する手段とし
た。
るため本発明の車両用トラクション制御装置では、加速
時振動が検出された時、加速スリップ状態によらず所定
の駆動輪トルク制御モードを所定時間保持する手段とし
た。
【0006】即ち、図1のクレーム対応図に示すよう
に、駆動輪の加速スリップ状態を検出する加速スリップ
状態検出手段aと、加速スリップ状態に応じて駆動輪ト
ルクを加速スリップを抑制するように制御する駆動輪ト
ルク制御手段bと、駆動輪回転数が変動する加速時振動
を検出する加速時振動検出手段cと、加速時振動が検出
された時、加速スリップ状態によらず所定の駆動輪トル
ク制御モードを所定時間保持する加速時振動対策制御手
段dとを備えている事を特徴とする。
に、駆動輪の加速スリップ状態を検出する加速スリップ
状態検出手段aと、加速スリップ状態に応じて駆動輪ト
ルクを加速スリップを抑制するように制御する駆動輪ト
ルク制御手段bと、駆動輪回転数が変動する加速時振動
を検出する加速時振動検出手段cと、加速時振動が検出
された時、加速スリップ状態によらず所定の駆動輪トル
ク制御モードを所定時間保持する加速時振動対策制御手
段dとを備えている事を特徴とする。
【0007】上記第2の課題を解決するため本発明の車
両用トラクション制御装置では、加速時振動検出手段
を、駆動輪回転数の周期及び振幅により加速時振動状態
か否かを検出する手段とした。
両用トラクション制御装置では、加速時振動検出手段
を、駆動輪回転数の周期及び振幅により加速時振動状態
か否かを検出する手段とした。
【0008】即ち、請求項1記載の車両用トラクション
制御装置において、前記加速時振動検出手段cは、駆動
輪回転数の振動周波数(周期)及び振幅を算出し、該周
期及び振幅により加速時振動状態か否かを検出する手段
である事を特徴とする。
制御装置において、前記加速時振動検出手段cは、駆動
輪回転数の振動周波数(周期)及び振幅を算出し、該周
期及び振幅により加速時振動状態か否かを検出する手段
である事を特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明の作用を説明する。
【0010】加速時振動検出手段cにより加速時振動の
非検出時で、加速スリップが発生している走行時には、
駆動輪トルク制御手段bにおいて、駆動輪の加速スリッ
プ状態を検出する加速スリップ状態検出手段aにより検
出される加速スリップ状態に応じて駆動輪トルクが加速
スリップを抑制するように制御される。
非検出時で、加速スリップが発生している走行時には、
駆動輪トルク制御手段bにおいて、駆動輪の加速スリッ
プ状態を検出する加速スリップ状態検出手段aにより検
出される加速スリップ状態に応じて駆動輪トルクが加速
スリップを抑制するように制御される。
【0011】加速時振動検出手段cにより加速時振動の
検出時には、加速時振動対策制御手段dにおいて、加速
スリップ状態検出手段aにより検出される加速スリップ
状態によらず所定の駆動輪トルク制御モードが所定時間
保持される。
検出時には、加速時振動対策制御手段dにおいて、加速
スリップ状態検出手段aにより検出される加速スリップ
状態によらず所定の駆動輪トルク制御モードが所定時間
保持される。
【0012】請求項2記載の発明の作用を説明する。
【0013】加速時振動検出手段cによる加速時振動の
検出は、駆動輪回転数の振動周波数(周期)及び振幅が
算出され、該周期及び振幅により加速時振動状態か否か
を検出することで行なわれる。
検出は、駆動輪回転数の振動周波数(周期)及び振幅が
算出され、該周期及び振幅により加速時振動状態か否か
を検出することで行なわれる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
る。
【0015】構成を説明する。
【0016】図2は本発明の実施例の車両用トラクショ
ン制御装置が適用された後輪駆動車の制駆動系制御シス
テム全体図である。
ン制御装置が適用された後輪駆動車の制駆動系制御シス
テム全体図である。
【0017】この後輪駆動車には、加速スリップ発生時
に後輪スリップ率が最適許容範囲内になる様にモータス
ロットル開度制御を行なうスロットル制御と、加速スリ
ップ発生時に左右各後輪に独立して制動力を与えるブレ
ーキ制御とを併用するトラクション制御システム(車両
用トラクション制御装置に相当)が搭載されていると共
に、減速スリップ時に車輪ロックを防止する様に前後輪
ブレーキ圧力制御を行なうアンチスキッドブレーキ制御
システムが搭載されている。そして、これらのシステム
の集中電子制御は、トラクション制御システム&アンチ
スキッドブレーキ制御システム電子制御ユニットTCS/AB
S-ECU (以下、TCS/ABS-ECU と略称する)により行なわ
れる。
に後輪スリップ率が最適許容範囲内になる様にモータス
ロットル開度制御を行なうスロットル制御と、加速スリ
ップ発生時に左右各後輪に独立して制動力を与えるブレ
ーキ制御とを併用するトラクション制御システム(車両
用トラクション制御装置に相当)が搭載されていると共
に、減速スリップ時に車輪ロックを防止する様に前後輪
ブレーキ圧力制御を行なうアンチスキッドブレーキ制御
システムが搭載されている。そして、これらのシステム
の集中電子制御は、トラクション制御システム&アンチ
スキッドブレーキ制御システム電子制御ユニットTCS/AB
S-ECU (以下、TCS/ABS-ECU と略称する)により行なわ
れる。
【0018】前記TCS/ABS-ECU には、右前輪速センサ1
からの右前輪速センサ値VWFR と、左前輪速センサ2か
らの左前輪速センサ値VWFL と、右後輪速センサ3から
の右後輪速センサ値VWRR と、左後輪速センサ4からの
左後輪速センサ値VWRL と、横加速度センサ5からの横
加速度センサ値YGと、TCS スイッチ6からのスイッチ信
号SWTCと、ブレーキランプスイッチ7からのスイッチ信
号SWSTと、スロットルコントロールモジュールTCM (以
下、TCM と略称する)からのスロットル1実開度DKV
と、オートマチックトランスミッション制御ユニットA/
T C/U (以下、A/TC/U と略称する)からのギア位置信
号及びシフトアップ信号と、エンジン集中電子制御ユニ
ットECCS C/U(以下、ECCS C/Uと略称する)からのエン
ジン回転数信号と、第2スロットルセンサ17からの第
2スロットル信号TVO2等が入力される。
からの右前輪速センサ値VWFR と、左前輪速センサ2か
らの左前輪速センサ値VWFL と、右後輪速センサ3から
の右後輪速センサ値VWRR と、左後輪速センサ4からの
左後輪速センサ値VWRL と、横加速度センサ5からの横
加速度センサ値YGと、TCS スイッチ6からのスイッチ信
号SWTCと、ブレーキランプスイッチ7からのスイッチ信
号SWSTと、スロットルコントロールモジュールTCM (以
下、TCM と略称する)からのスロットル1実開度DKV
と、オートマチックトランスミッション制御ユニットA/
T C/U (以下、A/TC/U と略称する)からのギア位置信
号及びシフトアップ信号と、エンジン集中電子制御ユニ
ットECCS C/U(以下、ECCS C/Uと略称する)からのエン
ジン回転数信号と、第2スロットルセンサ17からの第
2スロットル信号TVO2等が入力される。
【0019】そして、TCS/ABS-ECU からは、加速スリッ
プを検出し、スロットル開閉信号としてのスロットル2
目標開度DKR がTCM に出力されると共に、ブレーキ増減
圧信号としてのソレノイド信号が共有ハイドロリックユ
ニットTCS/ABS-HU(以下、TCS/ABS-HUと略称する)の各
ソレノイドバルブに出力される。このトラクション制御
のうちスロットル制御側をTCSスロットル制御とい
い、ブレーキ制御側をTCSブレーキ制御という。
プを検出し、スロットル開閉信号としてのスロットル2
目標開度DKR がTCM に出力されると共に、ブレーキ増減
圧信号としてのソレノイド信号が共有ハイドロリックユ
ニットTCS/ABS-HU(以下、TCS/ABS-HUと略称する)の各
ソレノイドバルブに出力される。このトラクション制御
のうちスロットル制御側をTCSスロットル制御とい
い、ブレーキ制御側をTCSブレーキ制御という。
【0020】また、TCS/ABS-ECU からは、減速スリップ
を検出し、ブレーキ増減圧信号としてのソレノイド信号
がTCS/ABS-HUの各ソレノイドバルブに出力される。この
アンチスキッドブレーキ制御をABSブレーキ制御とい
う。
を検出し、ブレーキ増減圧信号としてのソレノイド信号
がTCS/ABS-HUの各ソレノイドバルブに出力される。この
アンチスキッドブレーキ制御をABSブレーキ制御とい
う。
【0021】尚、TCS/ABS-ECU からは、上記出力以外
に、TCS フェイル時にはTCS フェイルランプ14に点灯
指令が出力され、TCS 作動中にはTCS 作動ランプ15に
点灯指令が出力される。
に、TCS フェイル時にはTCS フェイルランプ14に点灯
指令が出力され、TCS 作動中にはTCS 作動ランプ15に
点灯指令が出力される。
【0022】前記TCM は、スロットルモータ駆動回路を
中心とする制御回路で、第1スロットルセンサ16から
の第1スロットル信号TVO1を入力し、TCS/ABS-ECU にス
ロットル1実開度DKV として出力したり、第2スロット
ルセンサ17からの第2スロットル信号TVO2をスロット
ル2目標開度DKR に対するフィードバック情報として入
力したり、TCS/ABS-ECU からのスロットル2目標開度DK
R に基づきスロットルモータ18にモータ駆動電流IMを
印加する。
中心とする制御回路で、第1スロットルセンサ16から
の第1スロットル信号TVO1を入力し、TCS/ABS-ECU にス
ロットル1実開度DKV として出力したり、第2スロット
ルセンサ17からの第2スロットル信号TVO2をスロット
ル2目標開度DKR に対するフィードバック情報として入
力したり、TCS/ABS-ECU からのスロットル2目標開度DK
R に基づきスロットルモータ18にモータ駆動電流IMを
印加する。
【0023】ここで、第1スロットルセンサ16が設け
られる第1スロットルバルブ19は、アクセルペダル2
0と連動して作動するバルブであり、第2スロットルセ
ンサ17が設けられる第2スロットルバルブ21は、第
1スロットルバルブ19とは直列配置によりエンジン吸
気通路22に設けられ、スロットルモータ18により開
閉駆動されるバルブである。
られる第1スロットルバルブ19は、アクセルペダル2
0と連動して作動するバルブであり、第2スロットルセ
ンサ17が設けられる第2スロットルバルブ21は、第
1スロットルバルブ19とは直列配置によりエンジン吸
気通路22に設けられ、スロットルモータ18により開
閉駆動されるバルブである。
【0024】上記トラクション制御システムには、周辺
システムとして、図示のように、エアフローメータAFM
やECCS C/Uやインジェクタを有し、燃料噴射制御,点火
時期制御,アイドル回転数補正等を集中制御するエンジ
ン集中電子制御システムが搭載されていて、トラクショ
ン制御時を示すトラクションスイッチ信号TCS SWのON信
号が入力されたら、過渡特性補正のため、第1スロット
ル信号TVO1と第2スロットル信号TVO2のうち小さいバル
ブ開度を選択する制御(セレクトロー制御)が行なわれ
ると共に、キャニスタ制御及びEGR制御が中止され
る。
システムとして、図示のように、エアフローメータAFM
やECCS C/Uやインジェクタを有し、燃料噴射制御,点火
時期制御,アイドル回転数補正等を集中制御するエンジ
ン集中電子制御システムが搭載されていて、トラクショ
ン制御時を示すトラクションスイッチ信号TCS SWのON信
号が入力されたら、過渡特性補正のため、第1スロット
ル信号TVO1と第2スロットル信号TVO2のうち小さいバル
ブ開度を選択する制御(セレクトロー制御)が行なわれ
ると共に、キャニスタ制御及びEGR制御が中止され
る。
【0025】また、周辺システムとして、図示のよう
に、A/T C/U やシフトソレノイドを有し、変速制御やロ
ックアップ制御等を行なうオートマチックトランスミッ
ション制御システムが搭載されていて、A/T C/U からは
ギア位置信号及びシフトアップ信号がTCS/ABS-ECU に取
り込まれる。
に、A/T C/U やシフトソレノイドを有し、変速制御やロ
ックアップ制御等を行なうオートマチックトランスミッ
ション制御システムが搭載されていて、A/T C/U からは
ギア位置信号及びシフトアップ信号がTCS/ABS-ECU に取
り込まれる。
【0026】さらに、周辺システムとして、図示のよう
に、ASCDアクチュエータを有し、設定車速を維持するよ
うに車速自動制御を行なう定速走行制御システムが搭載
されていて、制御干渉を防止するため、トラクションス
イッチ信号TCS SWのON信号が入力されたら第1スロット
ルバルブ19の開制御を中止し、TCS SWのOFF 信号が入
力されたら第1スロットルバルブ19の戻し速度を緩や
かにする。
に、ASCDアクチュエータを有し、設定車速を維持するよ
うに車速自動制御を行なう定速走行制御システムが搭載
されていて、制御干渉を防止するため、トラクションス
イッチ信号TCS SWのON信号が入力されたら第1スロット
ルバルブ19の開制御を中止し、TCS SWのOFF 信号が入
力されたら第1スロットルバルブ19の戻し速度を緩や
かにする。
【0027】図3は左右後輪独立のTCSブレーキ制御
と4輪独立のABSブレーキ制御とに共用されるブレー
キ圧力制御系を示す油圧回路図である。
と4輪独立のABSブレーキ制御とに共用されるブレー
キ圧力制御系を示す油圧回路図である。
【0028】このブレーキ圧力制御系は、ブレーキペダ
ル27と、油圧ブースタ28と、リザーバ29を有する
マスタシリンダ30と、ホイールシリンダ31,32,
33,34と、共有ハイドロリックユニットTCS/ABS-HU
と、ポンプユニットPUと、第1アキュムレータユニット
AU1 と、第2アキュムレータユニットAU2 と、前輪側ダ
ンピングユニットFDPUと、後輪側ダンピングユニットRD
PUとを備えている。
ル27と、油圧ブースタ28と、リザーバ29を有する
マスタシリンダ30と、ホイールシリンダ31,32,
33,34と、共有ハイドロリックユニットTCS/ABS-HU
と、ポンプユニットPUと、第1アキュムレータユニット
AU1 と、第2アキュムレータユニットAU2 と、前輪側ダ
ンピングユニットFDPUと、後輪側ダンピングユニットRD
PUとを備えている。
【0029】TCS/ABS-HUには、第1切換バルブTV1
と、第2切換バルブTV2と、左前輪増圧バルブ36a
と、右前輪増圧バルブ36bと、左後輪増圧バルブ36
cと、右後輪増圧バルブ36dと、左前輪減圧バルブ3
7aと、右前輪減圧バルブ37bと、左後輪減圧バルブ
37cと、右後輪減圧バルブ37cと、前輪側リザーバ
38aと、後輪側リザーバ38bと、前輪側ポンプ39
aと、後輪側ポンプ39bと、前輪側ダンパー室40a
と、後輪側ダンパー室40bと、ポンプモータ41を有
して構成される。
と、第2切換バルブTV2と、左前輪増圧バルブ36a
と、右前輪増圧バルブ36bと、左後輪増圧バルブ36
cと、右後輪増圧バルブ36dと、左前輪減圧バルブ3
7aと、右前輪減圧バルブ37bと、左後輪減圧バルブ
37cと、右後輪減圧バルブ37cと、前輪側リザーバ
38aと、後輪側リザーバ38bと、前輪側ポンプ39
aと、後輪側ポンプ39bと、前輪側ダンパー室40a
と、後輪側ダンパー室40bと、ポンプモータ41を有
して構成される。
【0030】そして、通常のブレーキ時やABSブレー
キ制御時には、マスタシリンダ30からの圧力を導入す
るべく両切換バルブTV1,TV2は図示のようにOFF
位置とされ、TCSブレーキ制御時には、第2アキュム
レータユニットAU2 からの圧力を導入するべく両切換バ
ルブTV1,TV2がON位置とされる。そして、例え
ば、TCSブレーキ制御での増圧モード時には、両制御
バルブ36c,36d,37c,37dが図示のように
OFF 位置とされ、保持モード時には、増圧バルブ36
c,36dのみON位置とされ、減圧モード時には、両制
御バルブ36c,36d,37c,37dがON位置とさ
れ、ホイールシリンダ33,34からのブレーキ液が後
輪側リザーバ38bに蓄えられ、さらに、後輪側ポンプ
39bの回転により後輪側ダンパー室40bに戻され
る。
キ制御時には、マスタシリンダ30からの圧力を導入す
るべく両切換バルブTV1,TV2は図示のようにOFF
位置とされ、TCSブレーキ制御時には、第2アキュム
レータユニットAU2 からの圧力を導入するべく両切換バ
ルブTV1,TV2がON位置とされる。そして、例え
ば、TCSブレーキ制御での増圧モード時には、両制御
バルブ36c,36d,37c,37dが図示のように
OFF 位置とされ、保持モード時には、増圧バルブ36
c,36dのみON位置とされ、減圧モード時には、両制
御バルブ36c,36d,37c,37dがON位置とさ
れ、ホイールシリンダ33,34からのブレーキ液が後
輪側リザーバ38bに蓄えられ、さらに、後輪側ポンプ
39bの回転により後輪側ダンパー室40bに戻され
る。
【0031】前記第1アキュムレータユニットAU1 が油
圧ブースタ28の油圧源とされ、第2アキュムレータユ
ニットAU2 がTCSブレーキ制御の油圧源とされるもの
で、両ユニットAU1,AU2 は、リザーバ29からブレーキ
液を吸い込む共有のポンプユニットPUにより所定のアキ
ュムレータ圧が保たれる。
圧ブースタ28の油圧源とされ、第2アキュムレータユ
ニットAU2 がTCSブレーキ制御の油圧源とされるもの
で、両ユニットAU1,AU2 は、リザーバ29からブレーキ
液を吸い込む共有のポンプユニットPUにより所定のアキ
ュムレータ圧が保たれる。
【0032】前記前輪側ダンピングユニットFDPU及び後
輪側ダンピングユニットRDPUは、ペダルフィーリングを
向上させるために、共有ハイドロリックユニットTCS/AB
S-HUでの圧力変化影響がマスタシリンダ30に及ぶのを
抑えている。
輪側ダンピングユニットRDPUは、ペダルフィーリングを
向上させるために、共有ハイドロリックユニットTCS/AB
S-HUでの圧力変化影響がマスタシリンダ30に及ぶのを
抑えている。
【0033】作用を説明する。
【0034】(イ)基本的なトラクション制御概要 図4はTCS/ABS-ECU で行なわれる基本的なトラクション
制御の概要を示す制御ブロック図であり、トラクション
制御ロジックは、下記の4種の制御に大別できる。
制御の概要を示す制御ブロック図であり、トラクション
制御ロジックは、下記の4種の制御に大別できる。
【0035】(1) 実スリップ状態の計算 車輪速センサ1,2,3,4の信号にフィルタ処理を行
ない、フィルタ処理後の車輪速値に基づき、各輪独立に
実スリップ状態(左右の各後輪速と前輪速平均値の差に
よるスリップ量,30msecでの後輪速差分値)の算出を行
なう(加速スリップ状態検出手段に相当)。
ない、フィルタ処理後の車輪速値に基づき、各輪独立に
実スリップ状態(左右の各後輪速と前輪速平均値の差に
よるスリップ量,30msecでの後輪速差分値)の算出を行
なう(加速スリップ状態検出手段に相当)。
【0036】(2) 目標スリップ状態の計算 横加速度センサ5の信号にフィルタ処理を行ない、横加
速度による旋回・直進判断と車速とにより走行状態に見
合った目標スリップ状態の算出を行なう。
速度による旋回・直進判断と車速とにより走行状態に見
合った目標スリップ状態の算出を行なう。
【0037】(3) TCSブレーキ制御 実スリップ状態と目標スリップ状態とを比較して必要な
ブレーキ増減圧速度(制御デューティ比)の算出を行な
い、TCS/ABS-HUに出力する。
ブレーキ増減圧速度(制御デューティ比)の算出を行な
い、TCS/ABS-HUに出力する。
【0038】(4) TCSスロットル制御 実スリップ状態と目標スリップ状態とを比較して必要な
スロットル開度,開閉速度の算出を行ない、TCM に出力
する。
スロットル開度,開閉速度の算出を行ない、TCM に出力
する。
【0039】この制御ロジックの特徴は、低μから高μ
に至る各路面状況に応じてベースシャシ性能に基づいた
限界検知性(操舵力,スキル音等)を確保して能動的安
全性を得るために、横加速度の大きさに応じて許容スリ
ップ状態,スロットル・ブレーキ制御の分担を決定して
いる。
に至る各路面状況に応じてベースシャシ性能に基づいた
限界検知性(操舵力,スキル音等)を確保して能動的安
全性を得るために、横加速度の大きさに応じて許容スリ
ップ状態,スロットル・ブレーキ制御の分担を決定して
いる。
【0040】また、変速時の安定性確保や各ギア位置で
の制御性の向上のために、ギア位置に応じたスロットル
・ブレーキ制御を行なっている。
の制御性の向上のために、ギア位置に応じたスロットル
・ブレーキ制御を行なっている。
【0041】さらに、スリップハンチングを抑え滑らか
な加速感,制御性を実現すると共に、レスポンスの良い
エンジントルク増減制御を実現するために、エンジン回
転数に応じた最適なスロットル制御を行なっている。
な加速感,制御性を実現すると共に、レスポンスの良い
エンジントルク増減制御を実現するために、エンジン回
転数に応じた最適なスロットル制御を行なっている。
【0042】(ロ)ABSブレーキ制御作用 制動時に各輪の減速スリップが減速スリップしきい値を
超えた場合、各輪独立でブレーキ増減圧信号としてのソ
レノイド信号をTCS/ABS-HUの各ソレノイドバルブに出力
することで行なわれる。
超えた場合、各輪独立でブレーキ増減圧信号としてのソ
レノイド信号をTCS/ABS-HUの各ソレノイドバルブに出力
することで行なわれる。
【0043】この制御により、低摩擦係数路制動時や急
制動時等のように、ブレーキ力が過剰となって車輪ロッ
クが発生しそうな場合に車輪ロックを抑制することで、
車両の制動安定性や制動距離の短縮が図られる。
制動時等のように、ブレーキ力が過剰となって車輪ロッ
クが発生しそうな場合に車輪ロックを抑制することで、
車両の制動安定性や制動距離の短縮が図られる。
【0044】(ハ)加速時振動対応トラクション制御作
用 図5はTCS/ABS-ECU で行なわれる加速時振動対応トラク
ション制御処理作動の流れを示すフローチャートで、以
下、各ステップについて説明する。
用 図5はTCS/ABS-ECU で行なわれる加速時振動対応トラク
ション制御処理作動の流れを示すフローチャートで、以
下、各ステップについて説明する。
【0045】ステップ50では、後で詳しく述べるよう
に、加速スリップ状態に応じてスロットル制御モードと
ブレーキ制御モードが決定される。
に、加速スリップ状態に応じてスロットル制御モードと
ブレーキ制御モードが決定される。
【0046】ステップ51では、後述する加速時振動検
出による結果が加速時振動状態を示すPHFLG=1か
どうかが判断される。
出による結果が加速時振動状態を示すPHFLG=1か
どうかが判断される。
【0047】ステップ51でNOと判断された時は、ス
テップ52へ進み、決定した制御モードによりTCSス
ロットル制御及びTCSブレーキ制御が行なわれる(駆
動輪トルク制御手段に相当)。
テップ52へ進み、決定した制御モードによりTCSス
ロットル制御及びTCSブレーキ制御が行なわれる(駆
動輪トルク制御手段に相当)。
【0048】ステップ51でYESと判断された時は、
ステップ53へ進み、加速スリップ状態にかかわらず、
後述するように、加速時振動スロットル制御及び加速時
振動ブレーキ制御が行なわれる(加速時振動対策制御手
段に相当)。
ステップ53へ進み、加速スリップ状態にかかわらず、
後述するように、加速時振動スロットル制御及び加速時
振動ブレーキ制御が行なわれる(加速時振動対策制御手
段に相当)。
【0049】(ニ)制御モード決定作用 スロットル制御側では、スリップ量,後輪速差分値,旋
回・直進情報(加速スリップ状態)と、図6に示すスロ
ットル制御エリアマップとに基づいて、スロットル制御
の開動作,閉動作,保持動作の各モードのいずれかが決
定される。
回・直進情報(加速スリップ状態)と、図6に示すスロ
ットル制御エリアマップとに基づいて、スロットル制御
の開動作,閉動作,保持動作の各モードのいずれかが決
定される。
【0050】ブレーキ制御側では、スリップ量,後輪速
差分値,旋回・直進情報(加速スリップ状態)と、図7
に示すブレーキ制御エリアマップとに基づいて、ブレー
キ制御の急増圧,緩増圧,微増圧,急減圧,緩減圧(無
制御)の各モードのいずれかが決定される。
差分値,旋回・直進情報(加速スリップ状態)と、図7
に示すブレーキ制御エリアマップとに基づいて、ブレー
キ制御の急増圧,緩増圧,微増圧,急減圧,緩減圧(無
制御)の各モードのいずれかが決定される。
【0051】(ホ)加速時振動検出作用 図8はTCS/ABS-ECU で行なわれる加速時振動(パワーホ
ップ)の検出処理作動の流れを示すフローチャートで、
以下、各ステップについて説明する。
ップ)の検出処理作動の流れを示すフローチャートで、
以下、各ステップについて説明する。
【0052】ステップ80では、センサ信号に基づいて
駆動輪速が算出される。ステップ81では、駆動輪速の
周波数及び振幅が算出される。ステップ82では、駆動
輪速の振動周波数がfHz近傍(例えば、f=12)
で、かつ、振幅がakm/h(例えば、a=3)以上である
かどうかが判断される。
駆動輪速が算出される。ステップ81では、駆動輪速の
周波数及び振幅が算出される。ステップ82では、駆動
輪速の振動周波数がfHz近傍(例えば、f=12)
で、かつ、振幅がakm/h(例えば、a=3)以上である
かどうかが判断される。
【0053】そして、ステップ82でNOと判断された
時は、ステップ83へ進み、加速時振動フラグPHFG
がPHFG=0(非加速時振動)とされ、ステップ82
でYESと判断された時は、ステップ84へ進み、PH
FG=1(加速時振動)とされる。
時は、ステップ83へ進み、加速時振動フラグPHFG
がPHFG=0(非加速時振動)とされ、ステップ82
でYESと判断された時は、ステップ84へ進み、PH
FG=1(加速時振動)とされる。
【0054】(ヘ)加速時振動制御作用 図9はステップ53で行なわれる加速時振動スロットル
制御処理作動の流れを示すフローチャートで、以下、各
ステップについて説明する。
制御処理作動の流れを示すフローチャートで、以下、各
ステップについて説明する。
【0055】ステップ90では、スロットル開制御から
スロットル閉制御への移行時かどうかが判断される。
スロットル閉制御への移行時かどうかが判断される。
【0056】ステップ90でNOと判断された時は、ス
テップ91へ進み、加速スリップ状態に応じたTCSス
ロットル制御が行なわれる。
テップ91へ進み、加速スリップ状態に応じたTCSス
ロットル制御が行なわれる。
【0057】ステップ90でYESと判断された時は、
ステップ92へ進み、スロットル閉制御を実施した後、
400msec間、スロットルを保持する。
ステップ92へ進み、スロットル閉制御を実施した後、
400msec間、スロットルを保持する。
【0058】図10はステップ53で行なわれる加速時
振動ブレーキ制御処理作動の流れを示すフローチャート
で、以下、各ステップについて説明する。
振動ブレーキ制御処理作動の流れを示すフローチャート
で、以下、各ステップについて説明する。
【0059】ステップ100では、100msec毎にカウ
ントするにあたって、0msecまたは100msec経過か、
100msecにみたないかどうかが判断される。
ントするにあたって、0msecまたは100msec経過か、
100msecにみたないかどうかが判断される。
【0060】ステップ100で0msecまたは100msec
経過と判断された時は、ステップ101へ進み、加速ス
リップ状態に応じたTCSブレーキ制御が行なわれる。
経過と判断された時は、ステップ101へ進み、加速ス
リップ状態に応じたTCSブレーキ制御が行なわれる。
【0061】ステップ100で100msecにみたないと
判断された時は、ステップ102へ進み、現状より制御
ゲインの大きいブレーキ制御要求が有るかどうかが判断
される。そして、ステップ102でYESと判断された
時は、ステップ103へ進み、カウンタがクリアとさ
れ、そのままステップ101へ進む。
判断された時は、ステップ102へ進み、現状より制御
ゲインの大きいブレーキ制御要求が有るかどうかが判断
される。そして、ステップ102でYESと判断された
時は、ステップ103へ進み、カウンタがクリアとさ
れ、そのままステップ101へ進む。
【0062】(ト)走行時におけるTCS制御作用 加速時振動が無い加速スリップ発生時には、図5のフロ
ーチャートにおいて、ステップ50→ステップ51→ス
テップ52へと進む流れとなり、ステップ52では、加
速スリップ状態に応じてTCSスロットル制御及びTC
Sブレーキ制御が行なわれる。
ーチャートにおいて、ステップ50→ステップ51→ス
テップ52へと進む流れとなり、ステップ52では、加
速スリップ状態に応じてTCSスロットル制御及びTC
Sブレーキ制御が行なわれる。
【0063】従って、図11のタイムチャートの左側部
分に示すように、加速スリップが制御しきい値を超える
領域では、スロットル閉制御とブレーキ圧付与制御によ
り加速スリップが制御しきい値以下となるようにスリッ
プ抑制制御が行なわれる。
分に示すように、加速スリップが制御しきい値を超える
領域では、スロットル閉制御とブレーキ圧付与制御によ
り加速スリップが制御しきい値以下となるようにスリッ
プ抑制制御が行なわれる。
【0064】加速時振動が有る加速スリップ発生時に
は、図5のフローチャートにおいて、ステップ50→ス
テップ51→ステップ53へと進む流れとなり、ステッ
プ53では、加速スリップ状態にかかわらず、TCSス
ロットル制御側では、図9のフローチャートに示すよう
に、スロットル閉制御を実施した後、400msecの間、
スロットルが保持され、TCSブレーキ制御側では、図
10のフローチャートに示すように、基本的に100ms
ecの間、例えば、『緩増圧』というように制御モードが
保持され、100msec毎に決定された制御モードによる
ブレーキ制御が行なわれる。但し、途中で『緩増圧→急
増圧』というように、よりゲインの高い制御モードへの
変更要求があった場合には、例外としてその変更要求に
従って制御モードを変更するブレーキ制御が行なわれ
る。
は、図5のフローチャートにおいて、ステップ50→ス
テップ51→ステップ53へと進む流れとなり、ステッ
プ53では、加速スリップ状態にかかわらず、TCSス
ロットル制御側では、図9のフローチャートに示すよう
に、スロットル閉制御を実施した後、400msecの間、
スロットルが保持され、TCSブレーキ制御側では、図
10のフローチャートに示すように、基本的に100ms
ecの間、例えば、『緩増圧』というように制御モードが
保持され、100msec毎に決定された制御モードによる
ブレーキ制御が行なわれる。但し、途中で『緩増圧→急
増圧』というように、よりゲインの高い制御モードへの
変更要求があった場合には、例外としてその変更要求に
従って制御モードを変更するブレーキ制御が行なわれ
る。
【0065】従って、図11のタイムチャートの右側部
分に示すように、加速時振動が検出された後の領域で
は、400msecの間エンジントルクを低く保つスロット
ル開度を保持してのスロットル閉制御と、100msecの
間は基本的に制御モードをそのまま保持してのブレーキ
圧付与制御とが行なわれ、加速時振動を早期に収束させ
ると共に、制御ハンチングによるガクガク振動が防止さ
れる。
分に示すように、加速時振動が検出された後の領域で
は、400msecの間エンジントルクを低く保つスロット
ル開度を保持してのスロットル閉制御と、100msecの
間は基本的に制御モードをそのまま保持してのブレーキ
圧付与制御とが行なわれ、加速時振動を早期に収束させ
ると共に、制御ハンチングによるガクガク振動が防止さ
れる。
【0066】つまり、加速時振動状態でも加速スリップ
状態に応じた制御を継続した場合は、図11の車輪速特
性に示すように、加速時振動状態で加速スリップ状態と
非加速スリップ状態のハンチングを起こし、駆動輪トル
クがこれに追従してトルクハンチングを起こすばかりで
なく、さらに、このトルクハンチングが駆動輪速変動を
増長させることになり、ガクガク振動を生起させる。
状態に応じた制御を継続した場合は、図11の車輪速特
性に示すように、加速時振動状態で加速スリップ状態と
非加速スリップ状態のハンチングを起こし、駆動輪トル
クがこれに追従してトルクハンチングを起こすばかりで
なく、さらに、このトルクハンチングが駆動輪速変動を
増長させることになり、ガクガク振動を生起させる。
【0067】効果を説明する。
【0068】(1)原則的に加速スリップ状態に応じて
スロットル制御とブレーキ制御の併用により駆動輪トル
クを制御する車両用トラクション制御装置において、加
速時振動が検出された時、加速スリップ状態によらず、
TCSスロットル制御側では、スロットル閉制御を実施
した後、400msecの間、スロットルを保持し、TCS
ブレーキ制御側では、基本的に100msecの間、制御モ
ードを保持する装置とした為、加速時振動状態の時、加
速時振動収束性の向上とガクガク振動の防止を図ること
ができる。
スロットル制御とブレーキ制御の併用により駆動輪トル
クを制御する車両用トラクション制御装置において、加
速時振動が検出された時、加速スリップ状態によらず、
TCSスロットル制御側では、スロットル閉制御を実施
した後、400msecの間、スロットルを保持し、TCS
ブレーキ制御側では、基本的に100msecの間、制御モ
ードを保持する装置とした為、加速時振動状態の時、加
速時振動収束性の向上とガクガク振動の防止を図ること
ができる。
【0069】(2)加速時振動を検出するにあたって、
駆動輪速振動の振動周波数と振幅とを算出し、この振動
周波数と振幅に基づい加速時振動を検出するようにした
為、車速やギア位置等により加速時振動を推定する場合
に比べ、加速時振動状態を精度良く検出することができ
る。
駆動輪速振動の振動周波数と振幅とを算出し、この振動
周波数と振幅に基づい加速時振動を検出するようにした
為、車速やギア位置等により加速時振動を推定する場合
に比べ、加速時振動状態を精度良く検出することができ
る。
【0070】(3)加速時振動ブレーキ制御中によりゲ
インの高い制御モードへの変更要求があった場合には、
直ちに要求に応える制御を行なう装置とした為、通常の
TCSブレーキ制御と同様に、加速時振動ブレーキ制御
中の過剰なスリップ状態の発生に対して高い応答性を確
保することができる。
インの高い制御モードへの変更要求があった場合には、
直ちに要求に応える制御を行なう装置とした為、通常の
TCSブレーキ制御と同様に、加速時振動ブレーキ制御
中の過剰なスリップ状態の発生に対して高い応答性を確
保することができる。
【0071】以上、実施例を図面に基づいて説明してき
たが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではな
い。
たが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではな
い。
【0072】例えば、実施例では、スロットル+ブレー
キの併用によるトラクション制御システムへの適用例を
示したが、スロットル制御のみやブレーキ制御のみによ
りトラクション制御を行なうシステムにも適用すること
ができる。また、エンジン出力低減制御システムとし
て、スロットル制御以外に、燃料カットや点火時期リタ
ード等を用いても良い。
キの併用によるトラクション制御システムへの適用例を
示したが、スロットル制御のみやブレーキ制御のみによ
りトラクション制御を行なうシステムにも適用すること
ができる。また、エンジン出力低減制御システムとし
て、スロットル制御以外に、燃料カットや点火時期リタ
ード等を用いても良い。
【0073】また、実施例では、直接的に駆動輪へのト
ラクションを制御するシステムへの適用例を示したが、
車輪速を制御情報とし、トルク配分制御により間接的に
トラクションを制御するシステム、例えば、トルクスプ
リット4WD制御システムや差動制限トルク制御システ
ム等に適用しても良い。
ラクションを制御するシステムへの適用例を示したが、
車輪速を制御情報とし、トルク配分制御により間接的に
トラクションを制御するシステム、例えば、トルクスプ
リット4WD制御システムや差動制限トルク制御システ
ム等に適用しても良い。
【0074】加速時振動検出としては、下記に列挙する
手法により検出することができる。 (1) 駆動輪速振動の周期と振幅による検出する。
手法により検出することができる。 (1) 駆動輪速振動の周期と振幅による検出する。
【0075】(2) 車速により検出する。
【0076】(3) ギア位置により検出する。
【0077】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1記載
の本発明にあっては、原則的に加速スリップ状態に応じ
て駆動輪トルクを制御する車両用トラクション制御装置
において、加速時振動が検出された時、加速スリップ状
態によらず所定の駆動輪トルク制御モードを所定時間保
持する加速時振動対策制御手段を設けた為、加速時振動
状態の時、加速時振動収束性の向上とガクガク振動の防
止を図ることができるという効果が得られる。
の本発明にあっては、原則的に加速スリップ状態に応じ
て駆動輪トルクを制御する車両用トラクション制御装置
において、加速時振動が検出された時、加速スリップ状
態によらず所定の駆動輪トルク制御モードを所定時間保
持する加速時振動対策制御手段を設けた為、加速時振動
状態の時、加速時振動収束性の向上とガクガク振動の防
止を図ることができるという効果が得られる。
【0078】また、請求項2記載の本発明にあっては、
加速時振動検出手段を、駆動輪回転数の周期及び振幅に
より加速時振動状態か否かを検出する手段とした為、上
記請求項1記載の発明の効果に加え、加速時振動状態を
精度良く検出することができるという効果が得られる。
加速時振動検出手段を、駆動輪回転数の周期及び振幅に
より加速時振動状態か否かを検出する手段とした為、上
記請求項1記載の発明の効果に加え、加速時振動状態を
精度良く検出することができるという効果が得られる。
【図1】本発明の車両用トラクション制御装置を示すク
レーム対応図である。
レーム対応図である。
【図2】実施例の車両用トラクション制御装置が適用さ
れた後輪駆動車の制駆動系制御システム全体図である。
れた後輪駆動車の制駆動系制御システム全体図である。
【図3】実施例の車両用トラクション制御装置が適用さ
れた制駆動系制御システムのブレーキ圧力制御系を示す
油圧回路図である。
れた制駆動系制御システムのブレーキ圧力制御系を示す
油圧回路図である。
【図4】実施例でのトラクション制御の概略を示すブロ
ック図である。
ック図である。
【図5】実施例装置のTCS&ABS電子制御ユニット
により行なわれる加速時振動対応トラクション制御作動
の流れを示すフローチャートである。
により行なわれる加速時振動対応トラクション制御作動
の流れを示すフローチャートである。
【図6】加速スリップ状態に応じて決定されるスロット
ル制御エリアマップである。
ル制御エリアマップである。
【図7】加速スリップ状態に応じて決定されるブレーキ
制御エリアマップである。
制御エリアマップである。
【図8】実施例装置のTCS&ABS電子制御ユニット
により行なわれる加速時振動検出処理作動の流れを示す
フローチャートである。
により行なわれる加速時振動検出処理作動の流れを示す
フローチャートである。
【図9】加速時振動検出時における加速時振動スロット
ル制御作動の流れを示すフローチャートである。
ル制御作動の流れを示すフローチャートである。
【図10】加速時振動検出時における加速時振動ブレー
キ制御作動の流れを示すフローチャートである。
キ制御作動の流れを示すフローチャートである。
【図11】加速スリップ及び加速時振動が発生するよう
な走行時における車輪速,スロットル開度,ブレーキ圧
の各タイムチャートである。
な走行時における車輪速,スロットル開度,ブレーキ圧
の各タイムチャートである。
a 加速スリップ状態検出手段 b 駆動輪トルク制御手段 c 加速時振動検出手段 d 加速時振動対策制御手段
Claims (2)
- 【請求項1】 駆動輪の加速スリップ状態を検出する加
速スリップ状態検出手段と、 加速スリップ状態に応じて駆動輪トルクを加速スリップ
を抑制するように制御する駆動輪トルク制御手段と、 駆動輪回転数が変動する加速時振動を検出する加速時振
動検出手段と、 加速時振動が検出された時、加速スリップ状態によらず
所定の駆動輪トルク制御モードを所定時間保持する加速
時振動対策制御手段と、 を備えている事を特徴とする車両用トラクション制御装
置。 - 【請求項2】 請求項1記載の車両用トラクション制御
装置において、 前記加速時振動検出手段は、駆動輪回転数の振動周波数
(周期)及び振幅を算出し、該周期及び振幅により加速
時振動状態か否かを検出する手段である事を特徴とする
車両用トラクション制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61592A JPH05178189A (ja) | 1992-01-07 | 1992-01-07 | 車両用トラクション制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61592A JPH05178189A (ja) | 1992-01-07 | 1992-01-07 | 車両用トラクション制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05178189A true JPH05178189A (ja) | 1993-07-20 |
Family
ID=11478640
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61592A Pending JPH05178189A (ja) | 1992-01-07 | 1992-01-07 | 車両用トラクション制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05178189A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008016168A1 (fr) * | 2006-07-31 | 2008-02-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Dispositif de commande de la force de propulsion d'un véhicule |
JP2013015148A (ja) * | 2007-06-22 | 2013-01-24 | Advics Co Ltd | 車両制御方法 |
-
1992
- 1992-01-07 JP JP61592A patent/JPH05178189A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008016168A1 (fr) * | 2006-07-31 | 2008-02-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Dispositif de commande de la force de propulsion d'un véhicule |
US8515632B2 (en) | 2006-07-31 | 2013-08-20 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Driving force controller for vehicle |
JP2013015148A (ja) * | 2007-06-22 | 2013-01-24 | Advics Co Ltd | 車両制御方法 |
JP2013056666A (ja) * | 2007-06-22 | 2013-03-28 | Advics Co Ltd | 車両のパワーホップ検出方法 |
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