JPH05177694A - ブロー成形品 - Google Patents

ブロー成形品

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JPH05177694A
JPH05177694A JP35951791A JP35951791A JPH05177694A JP H05177694 A JPH05177694 A JP H05177694A JP 35951791 A JP35951791 A JP 35951791A JP 35951791 A JP35951791 A JP 35951791A JP H05177694 A JPH05177694 A JP H05177694A
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JP
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acid
weight
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blow
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JP35951791A
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Hiroshi Urabe
宏 浦部
Kiyotaka Misoo
潔高 三十尾
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】(a)共重合成分として二量体化脂肪酸成分を
含む共重合ポリアミドと、(b)α,β−不飽和カルボ
ン酸若しくはその誘導体を共重合又はこれで変性したオ
レフィン重合体を、(a)成分と(b)成分の合計量に
対して(a)成分が30〜60重量%、(b)成分が7
0〜40重量%の割合で含有するポリアミド樹脂組成物
から構成されているブロー成形品。 【効果】本発明により、耐候性、耐熱性及び耐油性に優
れ、強度劣化、重量変化、寸法変化の少ない柔軟性に富
んだブロー成形品を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のポリアミド樹脂
組成物により構成されたブロー成形品に関し、詳しく
は、材料が十分に耐熱性に優れ、かつ可塑剤を含んでい
ないため、高温使用環境下でも、強度劣化、重量変化、
寸法変化の少ない柔軟性に富んだブロー成形品に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は、オイルやガソリンな
ど各種薬品に対する耐性に優れているため、工業用、自
動車用などの各種ブロー成形品に使用されている。特に
自動車分野では、耐熱性に優れかつ軽量化に適している
ことから、各種ダクトやホースなどに柔軟性のあるポリ
アミド樹脂が多用されている。しかしながら、従来汎用
的に用いられてきたポリアミド樹脂は、その主成分がナ
イロン6、ナイロン12若しくはナイロン11であった
ため、柔軟性が必ずしも十分ではなく、柔軟性の必要な
用途には可塑剤としてパラオキン安息香酸オクチルエス
テルやパラターシャリーブチルベンゼンスルホン酸アミ
ドなどの低分子量化合物を5〜30重量%加える必要が
あった。このため、自動車エンジンルーム内などの高温
環境下での使用中に、成形品から可塑剤の放散が進行し
て重量や寸法が著しく減少し、結果として成形品の柔軟
性も失われていくという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の欠点に鑑み、耐候性、耐熱性及び耐油性に優れ、強
度劣化、重量変化、寸法変化の少ない柔軟性に富んだブ
ロー成形品を提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、可塑剤を
加えなくとも十分な柔軟性を有し、かつナイロン特有の
耐熱性、耐油性、耐ガソリン性を保持したブロー成形品
を得るため鋭意検討した結果、特定のポリアミド樹脂組
成物を使用することにより、上記課題を解決したブロー
成形品が得られることを見い出し、その知見に基づいて
本発明を完成した。すなわち、本発明は、(a)共重合
成分として二量体化脂肪酸成分を含む共重合ポリアミド
と、(b)α,β−不飽和カルボン酸若しくはその誘導
体を共重合又はこれで変性したオレフィン重合体を、
(a)成分と(b)成分の合計量に対して(a)成分が
30〜60重量%、(b)成分が70〜40重量%の割
合で含有するポリアミド樹脂組成物から構成されている
ことを特徴とするブロー成形品を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて使用される(a)成分の共重合ポリアミドは、共
重合成分として二量体化脂肪酸成分を含むポリアミドで
ある。本発明の(a)成分の共重合ポリアミドを構成す
る一成分は、3員環以上のラクタム、重合可能なω−ア
ミノ酸、又は二塩基酸とジアミンなどの重縮合によって
得られるポリアミドである。このポリアミドの原料の具
体例としては、ε−カプロラクタム、エナントラクタ
ム、カプリルラクタム、ラウリルラクタム、α−ピロリ
ドン、α−ピペリドンのようなラクタム類、6−アミノ
カプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン
酸、11−アミノウンデカン酸のようなω−アミノ酸
類、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジオン酸、
ドデカジオン酸、ヘキサデカジオン酸、ヘキサデセンジ
オン酸、エイコサンジオン酸、エイコサジエンジオン
酸、ジグリコール酸、2,2,4−トリメチルアジピン
酸、キシリレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサン
ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸のような二
塩基酸類、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチレンジ
アミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジア
ミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4(又は2,4,
4)−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス−(4,
4'−アミノシクロヘキシル)メタン、メタキシリレン
ジアミンのようなジアミン類などが挙げられる。
【0006】このようなポリアミドの具体例としては、
例えばナイロン4、6、7、8、11、12、6.6、
6.9、6.10、6.11、6.12、6T、6/6.
6、6/12、6/6Tなどが挙げられる。これらのポ
リアミドの内、好ましいものとしてはナイロン6、6.
6、6/6.6、6/6Tなどが挙げられ、特に好まし
いものとしてはナイロン6又は6.6が挙げられる。
【0007】本発明の(a)成分の共重合ポリアミドを
構成する他の成分である二量体化脂肪酸としては、不飽
和脂肪酸、例えば炭素数8〜24の、二重結合又は三重
結合を1個以上有する、天然油脂からの一塩基性脂肪酸
又は合成の一塩基性脂肪酸を重合して得た重合脂肪酸な
どの種々の二量体化脂肪酸が用いられる。この二量体化
脂肪酸の具体例としては、リノレン酸、リノール酸の二
量体などが挙げられる。市販されている重合脂肪酸は、
通常二量体化脂肪酸を主成分とし、他に原料の脂肪酸や
三量体化脂肪酸を含有するが、二量体化脂肪酸含量が7
0重量%以上、好ましくは95重量%以上、より好まし
くは98重量%以上であるものが望ましい。この市販品
はダイマー酸とも呼ばれている。また、市販されている
重合脂肪酸は、これを蒸留して二量体化脂肪酸含量を高
めて使用してもよいし、場合によっては水添して不飽和
度を下げて使用してもよい。
【0008】二量体化脂肪酸と共に共重合ポリアミドを
製造するのに使用するジアミンとしては、エチレンジア
ミン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミ
ン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4(又は2,4,
4)−トリメチルヘキサメチレンジアミンなど脂肪族ジ
アミン、ビス−(4,4'−アミノシクロヘキシル)メタ
ンなど脂環族ジアミン、メタキシリレンジアミンなど芳
香族ジアミンのようなジアミン類が挙げられ、好ましく
はヘキサメチレンジアミンである。共重合ポリアミド中
の二量体化脂肪酸の含量は、特に限定されるものではな
いが、通常1〜80重量%であり、好ましくは10〜6
0重量%で、更に好ましくは20〜50重量%である。
この量が低いと柔軟性改善の効果が期待でき難くなる。
逆にこの量があまりに高いと溶融粘度が低すぎる傾向が
あり、押出成形用としては不都合なものとなり易い。
【0009】なお、本発明において使用する共重合ポリ
アミドには、ポリアルキレンオキシドを併用してもよ
い。ポリアルキレンオキシドは、成形性改善、特に離型
性改善の効果がある。ここで使用するポリアルキレンオ
キシドとしては、炭素数2〜4のアルキレン鎖を有する
ポリアルキレンオキシドが好ましく、その具体例として
例えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシ
ド、ポリテトラメチレンオキシドなどが挙げられる。ま
た、この分子量は、通常300〜6,000程度のもの
が好ましい。前記したポリアルキレンオキシドの添加量
は、通常、樹脂混合物全体に対し0.1〜10重量%、
好ましくは0.5〜5重量%、さらに好ましくは1〜4
重量%である。この添加量が少なすぎると成形性、特に
離型性の改良効果が顕著でなく、逆に多すぎると成形時
のガス発生などが起こり、溶融成形用としては好ましく
なくなる。
【0010】本発明において使用される共重合ポリアミ
ドの溶融粘度は、240℃で測定した値で1000〜1
5000ポイズの範囲が好ましく、特に好ましくは20
00〜10000ポイズの範囲である。この溶融粘度が
低すぎると成形品の物性が劣る傾向がある。逆に溶融粘
度が高すぎると成形困難となる傾向があるので好ましく
ない。本発明に使用される(a)成分の共重合ポリアミ
ドは、例えば一成分として選択したポリアミドの製造方
法に準拠して反応温度、反応圧力、反応時間を適宜設定
して製造することができる。すなわち、(a)成分の共
重合ポリアミドは、前記したラクタム若しくはω−アミ
ノ酸又は二塩基酸とジアミンなどのそれぞれの適した反
応条件の重縮合反応に、原料仕込と同時にあるいは逐次
に二量体化脂肪酸の所望量を添加して製造することがで
きる。
【0011】本発明に使用される(b)成分は、α,β
−不飽和カルボン酸若しくはその誘導体を共重合、又は
これらで変性したオレフィン重合体である。(b)成分
のオレフィン重合体の原料のα,β−不飽和カルボン酸
又はその誘導体としては、例えば3〜12個の炭素原子
を有するエチレン性不飽和モノ又はジカルボン酸、ジカ
ルボン酸無水物及び1〜29個の炭素原子のアルコール
と前記モノカルボン酸又は前記ジカルボン酸のモノエス
テル又はジエステル、並びにカルボン酸基の0〜100
%が金属イオンによる中和によってイオン化している前
記モノカルボン酸、前記ジカルボン酸及び前記ジカルボ
ン酸のモノエステルの金属塩が挙げられる。
【0012】α,β−不飽和カルボン酸若しくはその誘
導体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸などの低級不飽和
カルボン酸、メチルメタクリレート、ブチルアクリレー
ト、エチルアクリレートなどのアクリル酸又はメタクリ
ル酸の低級アルキルエステル、マレイン酸モノエチルエ
ステル、フマル酸モノエチルエステルなどのマレイン酸
又はフマル酸の29までの炭素原子を有するアルキルの
モノエステル、グリシジルメタクリレート、グリシジル
アクリレートなどのグリシジル基を有するアクリレート
類、メタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸亜鉛、マレ
イン酸モノエチルエステルのナトリウム塩、フマル酸モ
ノエチルエステルのカルシウム塩などの上記カルボン酸
の金属塩、などが挙げられる。これらのα,β−不飽和
カルボン酸若しくはその誘導体のうち、アクリル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸が好ましく、特に無水マレイ
ン酸が好ましい。
【0013】本発明に使用される(b)成分のオレフィ
ン重合体は、これらのα,β−不飽和カルボン酸又はそ
の誘導体がエチレン、プロピレン、ブテンなどのオレフ
ィンとランダム又はブロックで共重合されていても良
く、またエチレン、プロピレン、ブテンなどのオレフィ
ンを重合して得られるオレフィン重合体にグラフト重合
又はグラフト反応されていても良い。なお、上記オレフ
ィン重合体には、オレフィンの他にエチリデンノルボル
ネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエンな
どのジエンを含ませて重合したものも含まれる。
【0014】したがって本発明に有用なオレフィン重合
体の具体例としては、以下のようなラングム共重合体、
又はグラフト物が挙げられる。すなわち、エチレン/メ
タクリル酸又はメタクリル酸の亜鉛塩:エチレン/イソ
ブチルアクリレート/メタクリル酸の亜鉛塩:エチレン
/メチルアクリレート/無水マレイン酸のモノエチルエ
ステル及びその0〜100%中和した亜鉛、ナトリウ
ム、カルシウム、リチウム、アンチモン、及びカリウム
塩:エチレン/プロピレン/g−無水マレイン酸:エチ
レン/ブテン/g−無水マレイン酸:エチレン/メチル
アクリレート/メタクリル酸及びその亜鉛塩:エチレン
/酢酸ビニル/メタクリル酸及びその亜鉛塩:エチレン
/プロピレン/1,4−ヘキサジエン/g−無水マレイ
ン酸:エチレン/プロピレン/ノルボルナジエン/g−
無水マレイン酸:エチレン/プロピレン/テトラヒドロ
インデン/g−フマル酸:エチレン/グリシジルメタク
リレート:エチレン/酢酸ビニル/グリシジルメタクリ
レート:エチレン/プロピレン/g−テトラヒドロフル
フリルメタクリレート:エチレン/ブテン/g−テトラ
ヒドロフルフリルメタクリレート:エチレン/プロピレ
ン/g−無水マレイン酸/g−テトラヒドロフルフリル
メタクリレート(gはグラフトを意味する)などが挙げ
られる。
【0015】これらの(b)成分のα,β−不飽和カル
ボン酸又はその誘導体を共重合又はこれらで変性したオ
レフィン重合体のうち、エチレン/プロピレン/g−無
水マレイン酸又はエチレン/ブテン/g−無水マレイン
酸が好ましい。α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導
体の量は、特に限定されるものではないが、それをラン
ダム共重合するならば、(b)成分のオレフィン重合体
の全成分の合計量に対して50重量%以下が好ましく、
またグラフトならば0.01〜2重量%が好ましい。本
発明において使用される(b)成分のオレフィン重合体
のメルトインデックス(MI)は、JIS K-6760
に準拠して測定した値で0.01〜30g/10分の範
囲が好ましく、特に0.05〜10g/10分の範囲が
好ましい。このMIが低すぎると成形品の物性が劣る傾
向がある。逆にMIが高すぎると成形困難となる傾向が
あるので好ましくない。
【0016】本発明においては、(a)成分の共重合ポ
リアミド又は共重合ポリアミドとポリアルキレンオキシ
ドとの混合物(以下単に共重合ポリアミドということが
ある。)と、(b)成分のα,β−不飽和カルボン酸若
しくはその誘導体を共重合又はこれらで変性したオレフ
ィン重合体との配合割合は、(a)成分と(b)成分の
合計量に対して該共重合ポリアミドが30〜60重量
%、該オレフィン重合体が70〜40重量%の範囲が好
ましく、特に該共重合ポリアミドが40〜55重量%、
該オレフィン重合体が60〜45重量%の範囲が好まし
い。該オレフィン重合体を加えると、成形品の柔軟性が
向上する効果があるが、70重量%より量が多くなると
成形品の耐油性が悪くなり、40重量部より量が少ない
と柔軟性が不足する。また、本発明のブロー成形品を構
成するポリアミド樹脂組成物には、必要に応じガラス繊
維、炭素繊維のような補強剤、粘度、シリカ、アルミ
ナ、シリカアルミナ、シリカマグネシア、ガラスビー
ズ、石綿、グラファイト、石膏などのような充填剤、染
顔料、難燃化剤、帯電防止剤銅化合物、酸化防止剤など
の種々の添加剤を配合することもできる。
【0017】本発明のブロー成形品を構成するポリアミ
ド樹脂組成物の製造は、(a)成分、(b)成分及び必
要に応じ配合される補強剤、充填剤、添加剤などを公知
の各種配合方法及び各種混合方法により行うことがで
き、例えばエクストルーダー、スーパーミキサー、バン
バリーミキサーなどにより溶融混練され、ポリアミド樹
脂組成物を得ることができる。本発明のブロー成形品の
形状は、特に制限はなく、通常のブロー成形機や特殊な
三次元ブロー成形機などの種々のブロー成形機で成形す
ることができるものであり、形状、大きさ、厚みなどは
要求性能に応じ適宜選定すればよい。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例にて具体的に説明する
が、本発明は、これらに限定されるものではない。な
お、以下の実施例中%とは、特に断らない限り重量%を
示す。 <共重合ポリアミドの製造> (共重合ポリアミド1)200リットルオートクレーブ
に、下記第1表に示す量の二量体化脂肪酸(二量体:9
6%、単量体:1%、三量体:3%、ヘンケル社製、商
品名エンポール#1010)、ヘキサメチレンジアミン
及び二量体化脂肪酸とジアミンとの塩が75重量%水溶
液となる量の水を仕込み、N2置換した後第1表に示す
内温及び内圧で1時間反応を行った。この中に第1表に
示す量の250℃に加熱したε−カプロラクタムとポリ
アルキレンオキシドを投入し、内温270℃、内圧8K
Gで1時間反応した後、第1表に示す圧力まで減圧して
1時間重縮合反応を行った。窒素を導入して常圧に復圧
後、ストランドに抜き出してペレット化し、沸騰水を用
いて未反応モノマーを抽出除去して乾燥した。このよう
にして得られた共重合ポリアミドの物性を下記第1表に
示した。 (共重合ポリアミド2)ポリアルキレンオキシドを添加
しなかった以外は製造例1と同様にして重縮合反応を行
った。結果を第1表に示した。なお、第1表に記した共
重合ポリアミドの物性測定は次の方法に従って行った。 (1)引張試験:ASTM D638に準拠 (2)曲げ試験:ASTM D790に準拠 (3)アイゾット衝撃試験:ASTM D256に準拠 (4)溶融粘度 フローテスター(島津製作所CFT 500A)を用
い、240℃でせん断速度100(sec-1)のところの
μaを読み取った。 <ポリアミド樹脂組成物の製造法>共重合ポリアミド
1、2と第2表中に示したオレフィン重合体とを第2表
に示した割合で配合し、シリンダー径30mmのベント付
2軸押出機を用い、樹脂温度240〜260℃にて溶融
混合してペレットを得た。
【0019】実施例1〜3 第2表の配合比で溶融混合されて得られたポリアミド樹
脂組成物のペレットを使用して、シリンダー径40mm中
の押出ブロー成形機にて、直径30mm中のダイスを用
い、長さ300mm、直径80mm中のキャップ孔付き容器
をブロー成形した。こうして得られた容器は、側面の平
均厚みが0.9〜1.1mmであった。得られたブロー成形
容器の物性を第2表に示した。なお、第2表に記した共
重合ポリアミドの物性測定は次の方法に従って行った。
【0020】(5)耐候性試験 得られたブロー成形容器をブラックパネル温度63℃、
槽内温度44℃、照射/降雨時間=60/12(min/m
in)の条件のサンシャインウェザオメーター中に400
時間暴露して、外観の変化を観察した。 (6)耐熱性試験 ブロー成形容器を120℃の熱風オーブン中に500時
間保存した時のテスト前の初期の値に対する重量減少率
と、ブロー成形容器の長さの寸法変化率を測定した。 (7)曲げ弾性率試験:ASTM D790に準拠 (8)耐油性試験 JIS6301に準拠して行い、JIS3号油を用い、
120℃、22時間試験片を浸漬さす条件で行い、浸漬
後と浸漬前の試験片の重量変化(増加)率を測定した。
【0021】比較例1、2 実施例1〜3と同様な条件にて、第2表に示した配合比
の樹脂組成物をブロー成形容器に成形し、同様なテスト
を行った。
【0022】比較例3、4 実施例1〜3と同様な条件にて、第2表に示した曲げ弾
性率を持ったポリアミド11系樹脂又はポリアミド12
系樹脂をブロー成形容器に成形し、同様なテストを行っ
た。
【0023】第2表の結果より、実施例1〜3の共重合
ポリアミド樹脂組成物のブロー成形品は、柔軟性があ
り、耐候性、耐熱性、耐油性のいずれにも優れているこ
とがわかる。
【0024】
【表1】
【0025】注)サンニクスPP−1000:三洋化成
(株)製、ポリプロピレングリコール、分子量1,000
【0026】
【表2】
【0027】注) (1)ポリアミド11系樹脂:ナイロン11[吉富製薬
(株)製、P.O.B.O(パラオキシ安息香酸オクチルエ
ステル)17重量%含有] (2)ポリアミド12系樹脂:ナイロン12[吉富製薬
(株)製、P.O.B.O(パラオキシ安息香酸オクチルエ
ステル)10重量%含有] (3)無水マレイン酸変性エチレン−プロピレン共重合
体[三井石油化学(株)製、タフマー‖P0680(無水
マレイン酸グラフト量=4000ppm)] (4)無水マレイン酸変性EPDM[プロピレン共重合
量=28重量%、無水マレイン酸グラフト量=5000
ppm(表面硬度ショアーA=55)、MI=1] (5)無水マレイン酸変性エチレン−ブテン共重合体:
[三井石油化学(株)製、タフマー‖A4085(無水マ
レイン酸グラフト量=4500ppm)]
【0028】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明により得られ
るブロー成形品は、柔軟性、耐候性、耐熱性及び耐油性
に優れ、表面外観の変化がなく、しかも重量変化率や寸
法変化率が小さいので、特に自動車部品などの悪環境下
に用いられる場合に適し、その商業的価値は高い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)共重合成分として二量体化脂肪酸成
    分を含む共重合ポリアミドと、(b)α,β−不飽和カ
    ルボン酸若しくはその誘導体を共重合又はこれで変性し
    たオレフィン重合体を、(a)成分と(b)成分の合計
    量に対して(a)成分が30〜60重量%、(b)成分
    が70〜40重量%の割合で含有するポリアミド樹脂組
    成物から構成されていることを特徴とするブロー成形
    品。
JP35951791A 1991-12-27 1991-12-27 ブロー成形品 Pending JPH05177694A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019057849A1 (en) * 2017-09-20 2019-03-28 Basf Se THERMORESISTING POLYAMIDE COMPOSITION

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