JPH05176833A - 履物台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 第１に、脱ぎ捨てられた履物が、直ちにかつ
自動的に、履き易い元の常時の一定方向に向きを変えら
れ、いつも履き易い一定方向を向いているので、いちい
ち履物の向きを逆方向に直す動作を要しなくなり、手間
が省け履物を履くことが容易化されると共に、第２に、
しかもこれは簡単な構成により容易に実現でき、コスト
面更には耐久性にも優れてなる、履物台を提案する。 【構成】 この履物台は、基台１上を回転可能で履物Ａ
が置かれる回転台２と、回転台２下に設けられた回転軸
３と、基台１に設けられ回転軸３を保持する軸受４と、
回転軸３と基台１間に配されたスプリング５と、履物Ａ
に配された磁石６，７と、磁石６，７と対向位置し基台
１に配された磁石８，９とを備えてなる。磁石６，７
は、左右で極性が反対であり、又、磁石８，９は、左右
で極性が反対であると共に、磁石６，７と常時において
上下で極性が反対である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は履物台に関する。すなわ
ち、スリッパ，靴，その他の履物を脱いで置く、履物台
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】履物は、人が脱いだ方向と履く方向とが
逆である。例えば、居間側から出て来てホールでスリッ
パを脱ぎ玄関ドアから外に出た際、ホールに脱ぎ捨てら
れたスリッパの方向と、事後、玄関ドア側から帰宅し又
は来客がありホールでスリッパを履く際の一定方向と
は、向きが逆である。そこで従来は、手足等を使ってス
リッパの向きを一定方向に変えていた。つまり従来は一
般に、スリッパ等の履物を履く際、脱ぎ捨てられていた
履きにくい方向とは逆方向に、手足等を使って向きを変
え、半回転させて元の一定方向に履き易くしてから、そ
の履物を履いていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。すなわ
ち前述のごとく従来は、スリッパ等の履物を履く際、手
足等を使ってその向きを逆に変え履き易い一定方向に直
す動作を要していたので、係る動作が煩わしく面倒であ
った。つまり、このように履物の向きをいちいち逆に変
え元に戻す動作は、手間がかかり煩わしく面倒であると
の指摘があった。

【０００４】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべく、発明者の鋭意研究努力の結
果なされたものであって、所定の基台，回転台，回転
軸，軸受，スプリング等を備えてなると共に、履物と基
台にそれぞれ反対の極性の磁石を対向位置させたことに
より、第１に、脱ぎ捨てられた履物が直ちにかつ自動的
に、元の履き易い一定方向に向きを変えられ、いつも履
き易い一定方向に向いているようになり、第２に、しか
もこれは簡単な構成により容易に実現される、履物台を
提案することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
履物台は、基台と、該基台上を回転可能な回転台と、該
回転台下に設けられた回転軸と、該基台に設けられ該回
転軸を保持する軸受と、該回転軸等の回転台側と該基台
側間に介裝されたスプリングと、履物に配された磁石
と、該履物に配された磁石と対向位置すべく該基台に配
された磁石と、を備えてなる。そして、上記回転台上に
人が上記履物を脱いで置くようになっており、上記スプ
リングは、人が上記回転台上に乗っていない場合に上記
回転台を上記基台上に若干浮かせるものである。又、上
記履物に配された磁石は、左右で極性が反対に設定さ
れ、かつ上記基台に配された磁石は、左右で極性が反対
に設定されると共に、上記履物に配された左右の磁石の
極性と常時において上下で極性が反対に設定されてい
る。

【０００６】

【作用】本発明に係る履物台は、このような手段よりな
るので、次のごとく作用する。常時において履物は、履
き易い一定方向に向けられ回転台上に置かれている。そ
して、対向位置する履物の磁石と基台の磁石の極性が、
左右共上下で反対となっているので、吸引力が作用し左
右の履物は不動となっている。次に履物が、この一定方
向とは逆方向で回転台上に脱ぎ捨てられた場合は、対向
位置する履物の磁石と基台の磁石の極性が左右共上下で
同極となるので、反発力が作用し、回転台は回転し始め
る。途中まで回転すると、履物の磁石と基台の磁石の極
性が反対なものの吸引力が作用するようになる。そして
結局、回転台は履物を載せたまま半回転し、極性が反対
の履物の磁石と基台の磁石とが左右共上下で対向位置す
ると、吸引力にて停止し、左右の履物は再び不動に履き
易い一定方向に向けられる。このようにこの履物台で
は、第１に、回転台上に脱ぎ捨てられた履物は向きを変
えられ、直ちにかつ自動的に、常時の履き易い一定方向
に向けられる。第２に、しかもこれは簡単な構成により
容易に実現される。

【０００７】

【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図１は、本発明に係る履物台の
実施例を示す正面説明図であり、図２は同平面説明図で
あり、（１）図は回転台，基台等を示し（２）図は履物
を示し、図３は同平面説明図であり、（１）図は人が乗
っていない状態を示し（２）図は履物を脱いで置く瞬間
を示す。まず構成等について説明する。この履物台は、
基台１と、基台１上を回転可能な回転台２と、回転台２
下に垂設され固定された回転軸３と、基台１に垂設され
回転軸３を保持する軸受４と、回転軸３等の回転台２側
と基台１間に介裝されたスプリング５と、履物Ａに左右
各々配された磁石６，７と、この履物Ａに配された磁石
６，７と対向位置すべく基台１に配された磁石８，９
と、を備えてなる。

【０００８】これらについて詳細すると、図１等に示す
ように、まず基台１は、例えば玄関ドア側Ｂと居間側Ｃ
間のホールの床Ｄ下に配され、図示例では中空のケース
状をなし、木，プラスチック製等の絶縁体よりなる。回
転台２は、人が履物Ａを脱いでその上に置くものであ
り、このような基台１の上面上に配されるとともに、上
述のホールの床Ｄと略同一高さレベルにあり、図示例で
は、ホールの床Ｄに僅かに径大な開口１０を設け、回転
台２は、この開口１０内に配され、スリッパ等の履物Ａ
を載せるのに足る大きさの円板状をなし、木，プラスチ
ックス製等の絶縁体よりなる。回転軸３は、回転台２の
中心に上端が一体的に取り付け固定されるとともに、基
台１の上面に設けられた貫通孔１１を介し基台１内に挿
通され、もって、回転台２が係る回転軸３を中心に基台
１の上面上を回転可能となっている。又、軸受４は基台
１内に配され、基台１内に挿通された回転軸３が挿入さ
れこれをガイドするものであり、図示例の軸受４は基台
１の底面から立設されているが、基台１の上面の貫通孔
１１下に連設するようにしてもよい。

【０００９】スプリング５は、人が回転台２上に乗って
いない場合、図示例では回転軸３を介し回転台２を基台
１上に若干浮かせるべく機能する。すなわち、図示例の
スプリング５は、軸受４内において回転軸３の下端と基
台１の下面間に介裝され、回転台２を基台１上に位置す
べく支持している。そしてこのスプリング５は、人が回
転台２上に瞬間的に乗った場合は、回転軸３が下がって
圧縮され、もって回転台２が基台１上面に当接して支え
られ、他方、人が回転台２上に乗っていない場合は、そ
の弾発力により回転軸３を上昇させて、回転台２を基台
１上に若干浮かせるようになっている。なお、このスプ
リング５の弾発力は、次に述べる磁石６，７と８，９間
の吸引力よりは強く設定されている。

【００１０】次に図１そして図２に示すように、履物Ａ
に配された磁石６，７は、左右で極性が反対に設定さ
れ、かつ基台１に配された磁石８，９は、左右で極性が
反対に設定されると共に、履物Ａに配された左右の磁石
６，７の極性と常時において上下で極性が反対に設定さ
れている。すなわち磁石６，７は、図示例では履物Ａで
あるスリッパのほぼ中央部付近の内部に取り付けられて
おり、略正方形の板状をなし、左右で極性が反対に例え
ば左右でＮ，Ｓと設定されている。磁石８，９は、図示
例では基台１の上面下の中央部付近に取り付けられてお
り、磁石６，７と見合った形状で例えば略正方形の板状
をなし、履物Ａが回転台２上にて履き易い一定方向に置
かれた常時の場合や（図３の（１）図参照）、これと逆
方向に脱がれた場合（図３の（２）図参照）に、これと
真下にて対向位置すべく左右に配されている。又この磁
石８，９は、左右の極性が逆であると共に、履物Ａが回
転台２上にて履き易い一定方向に置かれた常時の場合の
磁石６，７の極性と上下で逆に、その極性が設定されて
いる。例えば、履物Ａの磁石６，７が左右でＮ，Ｓと設
定されているとすれば、この磁石８，９は、逆に左右で
Ｓ，Ｎと設定されている。なお、図３の（２）図中Ｈは
人の足を示す。

【００１１】本発明に係る履物台は、以上説明したよう
に構成されている。そこで以下のように動作する。ま
ず、常時において履物Ａは、履き易い一定方向に向けら
れ（図１，図２，図３の（１）図に示した状態）、回転
台２上に置かれている。そして回転台２は、スプリング
５にて基台１上に若干浮いた状態でセットされており、
又、対向位置する履物Ａの磁石６，７と基台１の磁石
８，９の極性が、左右共上下で反対となっている（図示
例ではＮ，ＳとＳ，Ｎとなっている）ので、吸引し合っ
て上下間で吸引力が作用し、左右の履物Ａは、回転台２
そして基台１上の定位置で、不動に一定方向に向けられ
ている。次に履物Ａが、上述した常時の一定方向とは逆
方向で、回転台２上に脱ぎ捨てられた場合（図３の
（２）図に示した場合）は、人が足Ｈを抜くと次のよう
になる。

【００１２】すなわち、人が居間側Ｃから出て来て、ホ
ールの床Ｄで回転台２上に乗り、そこにスリッパ等の履
物Ａを脱ぎ捨てて、玄関ドア側Ｂから外に用足しに出て
行った場合（図３の（２）図に示した場合）は、対向位
置する履物Ａの磁石６，７と基台１の磁石８，９の極性
が、左右共上下で同極となる（Ｎ，ＳとＮ，Ｓとなる）
ので、反発し合い上下間で反発力が作用する。さて回転
台２は、スプリング５にて基台１上に若干浮いた状態と
なっているので、係る磁石６，７と８，９間の反発力に
より、履物Ａを載せたまま回転軸３そして軸受４を中心
に、回転し始める。そして回転台２は、途中まで回転す
ると今度は、履物Ａの磁石６，７と基台１の磁石８，９
の極性が反対なもの（Ｎ，ＳとＳ，Ｎ）の吸引力が、上
下で作用するようになる。このようにして結局、回転台
２は、履物Ａを載せたまま半回転し、極性が反対（Ｎ，
ＳとＳ，Ｎ）の履物Ａの磁石６，７と基台１の磁石８，
９とが、左右共上下で対向位置すると、相互間の吸引力
にて停止し、左右の履物Ａは、回転台２そして基台１上
の定位置で、再び不動に履き易い一定方向に向けられる
（図１，図２，図３の（１）図に示した状態）。

【００１３】このようにこの履物台によると、第１に、
回転台２上に脱ぎ捨てられた履物Ａは、半回転され、元
の脱ぎ捨てられた方向とは逆方向に向きを変えられる。
つまり履物Ａは、直ちにかつ自動的に、履き易い常時の
一定方向に向けられるようになっている。そこで事後、
玄関ドア側Ｂから帰宅し又は来客があり、ホールの床Ｄ
にてスリッパ等の履物Ａを履く際、その向きを履き易い
様に直す必要はなくなる。第２に、このような履物台
は、モータ，プーリー，電池，等々の駆動部品を要すこ
となく、磁石６，７，８，９を利用するので、極めて簡
単な構成により容易に実現される。

【００１４】なお第１に、この履物台は図示例では、ス
リッパ等の履物Ａを対象とし、居間側Ｃと玄関ドア側Ｂ
間のホールの床Ｄに設けられていたが、本発明は勿論こ
れに限定されるものではなく、例えば、靴，ゲタ，ゾー
リ，その他の履物Ａを対象としてもよく、又、トイレ，
玄関の土間，旅館・ホテルの適宜場所，病院の出入口，
その他の床等に設けるようにしてもよい。又第２に、図
示例において磁石６，７は、履物Ａの中央部付近に各々
配されていたが、これによらず例えば履物Ａのつま先，
かかと等に、単独で又は図示例に付加して配するように
してもよく、この場合に磁石８，９は、対応位置つまり
基台１の前端部，後端部等に、単独で又は図示例に付加
して配される。

【００１５】

【発明の効果】本発明に係る履物台は、以上説明したご
とく、所定の基台，回転台，回転軸，軸受，スプリング
等を備えてなると共に、履物と基台にそれぞれ反対の極
性の磁石を対向位置させたことにより、次の効果を発揮
する。すなわち第１に、脱ぎ捨てられた履物が、直ちに
かつ自動的に元の常時の履き易い方向に向きを変えら
れ、いつも履き易い一定方向に向いているので、従来例
のようにいちいち履物の向きを直す動作を要しなくな
り、手間が省け履物を履くことが著しく容易化され楽に
行えるようになる。第２に、しかもこれは、簡単な構成
により容易に実現でき、コスト面更には耐久性にも優れ
ている。このように、この種従来例に存した問題点が一
掃される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大な
るものがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る履物台の実施例を示す、正面説明
図である。

【図２】同平面説明図であり、（１）図は回転台，基台
等を示し、（２）図は履物を示す。

【図３】同平面説明図であり、（１）図は人が乗ってい
ない状態を示し、（２）図は人が履物を脱いで置く瞬間
を示す。

【符号の説明】

１ 基台 ２ 回転台 ３ 回転軸 ４ 軸受 ５ スプリング ６ 磁石（履物側のもの） ７ 磁石（履物側のもの） ８ 磁石（履物側のもの） ９ 磁石（履物側のもの） １０ 開口 １１ 貫通孔 Ａ 履物 Ｂ 玄関ドア側 Ｃ 居間側 Ｄ ホールの床 Ｈ 足

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 基台と、該基台上を回転可能な回転台
   と、該回転台下に設けけられた回転軸と、該基台に設け
   られ該回転軸を保持する軸受と、該回転軸等の回転台側
   と該基台側間に介裝されたスプリングと、履物に配され
   た磁石と、該履物に配された磁石と対向位置すべく該基
   台に配された磁石と、を備えてなり、 上記回転台上に人が上記履物を脱いで置くようになって
   おり、上記スプリングは、人が上記回転台上に乗ってい
   ない場合に上記回転台を上記基台上に若干浮かせるもの
   であり、又、上記履物に配された磁石は、左右で極性が
   反対に設定され、かつ上記基台に配された磁石は、左右
   で極性が反対に設定されると共に、上記履物に配された
   左右の磁石の極性と常時において上下で極性が反対に設
   定されていること、を特徴とする履物台。