JPH0517585A - ポリオレフインの微粉化方法 - Google Patents

ポリオレフインの微粉化方法

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JPH0517585A
JPH0517585A JP16847891A JP16847891A JPH0517585A JP H0517585 A JPH0517585 A JP H0517585A JP 16847891 A JP16847891 A JP 16847891A JP 16847891 A JP16847891 A JP 16847891A JP H0517585 A JPH0517585 A JP H0517585A
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JP
Japan
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solvent
polyolefin
pulverizing
temperature
aromatic hydrocarbon
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Application number
JP16847891A
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English (en)
Inventor
Kazuto Sugiyama
山 和 人 杉
Hideo Nakamura
村 英 夫 中
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明に係るポリオレフィンの微粉化方法
は、数平均分子量500以上のポリオレフィン(A)を
溶媒(B)に溶解させた溶液を、溶媒(C)中に、該溶
媒(C)を該ポリオレフィン(A)の該溶媒(B)溶液
における析出開始温度以下の温度に保ちつつ、攪拌下に
滴下させることによって、該ポリオレフィン(A)を析
出させて微粉化することを特徴としている。 【効果】 本発明によれば、平均粒径5μm以下のポリ
オレフィン微粒子が容易に得られ、また、粒径1μm以
下のポリオレフィン微粒子を20〜40体積%含むポリ
オレフィン微粒子を製造することもできる。本発明によ
り得られたポリオレフィン微粒子は、ポリマーブレンド
用の樹脂、マイクロカプセル化粉体などの用途に使用し
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ポリオレフィンの微粉化
方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、産業界においてターゲット
となっている製品は、従来の重厚長大な製品から軽薄短
小な製品へと移行している。そして、このような移行に
伴って、高分子材料の市場においても、高分子材料の精
密化、微細化へのニーズが高まっている。このようなニ
ーズに対応すべく、超微粒子の高分子材料の研究開発が
近年多く行なわれている。
【0003】ところで、高分子材料を微粉化する方法と
しては、機械粉砕法が一般に知られている。しかしなが
ら、機械粉砕法では、予め原料を冷凍する等の手段を用
いても、得られる粉砕粒子の平均粒径の最小値は、20
〜30μm程度である。
【0004】また、ポリオレフィンを原料とする場合に
は、ポリオレフィンをキシレン等の芳香族系無極性溶媒
に溶解させて得られた溶液を徐々に冷却し、析出したポ
リオレフィンを含むこの溶液を攪拌することによって、
析出したポリオレフィンを微粉化する方法もある。しか
しながら、この方法を用いても、得られるポリオレフィ
ン粒子の平均粒径の最小値は、10μm程度であり、平
均粒径が5μm以下のポリオレフィン微粒子を得ること
は困難であった。
【0005】したがって、平均粒径が5μm以下のポリ
オレフィン微粒子が得られるようなポリオレフィンの微
粉化方法の出現が従来より望まれていた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、平均粒径が5
μm以下のポリオレフィン微粒子が容易に得られるよう
なポリオレフィンの微粉化方法を提供することを目的と
している。
【0007】
【発明の概要】本発明に係るポリオレフィンの微粉化方
法は、数平均分子量500以上のポリオレフィン(A)
を溶媒(B)に溶解させた溶液を、溶媒(C)中に、該
溶媒(C)を該ポリオレフィン(A)の該溶媒(B)溶
液における析出開始温度以下の温度に保ちつつ、攪拌下
に滴下させることによって、該ポリオレフィン(A)を
析出させて微粉化することを特徴としている。
【0008】また、本発明に係るポリオレフィンの好ま
しい微粉化方法は、数平均分子量500以上のポリオレ
フィン(A)を60℃以上の溶媒(B)に溶解させた溶
液を、溶媒(C)中に、該溶媒(C)を40℃以上80
℃未満の温度に保ちつつ、攪拌下に滴下させることによ
って、該ポリオレフィン(A)を析出させて微粉化する
方法である。
【0009】ポリオレフィンのうち、ポリエチレンおよ
びグラフト変性ポリエチレンのより好ましい微粉化方法
としては、(1)数平均分子量5,000〜100,0
00のポリエチレンまたはグラフト変性ポリエチレンを
100℃以上の芳香族炭化水素溶媒に溶解させた溶液
を、該芳香族炭化水素溶媒と同一の溶媒および/または
他の芳香族炭化水素溶媒中に、該溶媒を50〜75℃の
温度に保ちつつ、攪拌下に滴下させることによって、該
ポリエチレンまたは該グラフト変性ポリエチレンを析出
させて微粉化する方法と、(2)数平均分子量500〜
5,000のポリエチレンまたはグラフト変性ポリエチ
レンを60℃以上の芳香族炭化水素溶媒に溶解させた溶
液を、該芳香族炭化水素溶媒と同一の溶媒および/また
は他の芳香族炭化水素溶媒中に、該溶媒を40〜50℃
の温度に保ちつつ、攪拌下に滴下させることによって、
該ポリエチレンまたは該グラフト変性ポリエチレンを析
出させて微粉化する方法とが挙げられる。
【0010】また、エチレンと不飽和カルボン酸および
/またはこれらの酸誘導体とからなるエチレン系共重合
体の好ましい微粉化方法としては、該エチレン系共重合
体を、100℃以上の炭素原子数4以上のアルコールと
芳香族炭化水素からなる混合溶媒に溶解させた溶液を、
該混合溶媒と同一の混合溶媒中に、該溶媒を40〜75
℃の温度に保ちつつ、攪拌下に滴下させることによっ
て、該エチレン系共重合体を析出させて微粉化する方法
が挙げられる。
【0011】上記のようなポリオレフィンの微粉化方法
によれば、平均粒径が5μm以下のポリオレフィン微粒
子が容易に得られる。
【0012】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るポリオレフィ
ンの微粉化方法について具体的に説明する。本発明に係
るポリオレフィンの微粉化方法は、数平均分子量500
以上のポリオレフィン(A)を溶媒(B)に溶解させた
溶液を、溶媒(C)中に、溶媒(C)をポリオレフィン
(A)の該溶媒(B)溶液における析出開始温度以下の
温度に保ちつつ、攪拌下に滴下させることによって、ポ
リオレフィン(A)を析出させて微粉化する方法であ
る。
【0013】本発明で用いられるポリオレフィン(A)
は、数平均分子量が500以上のポリオレフィンであっ
て、エチレン単独重合体、α- オレフィン単独重合体、
エチレン・α- オレフィン共重合体、2種以上のα- オ
レフィンからなる共重合体、エチレンおよび/またはα
- オレフィンと不飽和カルボン酸および/またはこれら
の酸誘導体とからなる共重合体(グラフト変性ポリオレ
フィンも含まれる)、2種以上のα- オレフィンと不飽
和カルボン酸および/またはこれらの酸誘導体とからな
る共重合体(グラフト変性ポリオレフィンも含まれる)
であれば、特に限定されない。本発明においては、上記
の共重合体は、ランダム共重合体であっても、ブロック
共重合体であってもよい。
【0014】上記ポリオレフィン(A)のオレフィンと
しては、具体的には、エチレン、またはプロピレン、1
- ブテン、1- ペンテン、1- ヘキセン、2- メチル -
1-プロペン、3- メチル -1- ペンテン、4- メチル
-1- ペンテン、5- メチル-1- ヘキセン、1- オクテ
ン、1- デセンなどのα- オレフィンが挙げられる。
【0015】また上記不飽和カルボン酸および/または
これらの酸誘導体(以下、「不飽和カルボン酸等」と称
する)としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カ
ルボン酸;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ノル
ボルネンカルボン酸、無水テトラヒドロフタル酸等の酸
無水物;アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、2-
ヒドロキシエチルアクリレート、2- ヒドロキシエチル
メタクリレート、3- ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、ヒドロキシエトキシメタクリレート等のヒドロキシ
アルキルエステルまたはヒドロキシアルコキシアルキル
エステルなどが挙げられる。本発明においては、上記の
ような不飽和カルボン酸等を1種または2種以上組合わ
せて用いることができる。
【0016】上記不飽和カルボン酸等の好ましい共重合
量は、50重量%以下である。ただし、上記オレフィン
と不飽和カルボン酸等との合計量は、100重量%とす
る。本発明は、溶媒中でのポリオレフィンの溶解量がそ
の溶解開始温度から急激に増大するという特性を利用し
た発明である。
【0017】本発明で用いられる溶媒(B)は、上記ポ
リオレフィン(A)の種類によって異なるが、具体的に
は、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素、あるいは
これにブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプ
タノール、オクタノール等の炭素原子数4以上の脂肪族
アルコールを組合わせた混合溶媒、たとえばn−ブタノ
ール・トルエン、ペンタノール・トルエン、ヘキサノー
ル・キシレン、ヘプタノール・キシレン、オクタノール
・キシレン等の混合溶媒などが挙げられる。
【0018】本発明で用いられる溶媒(B)は、上記の
ようなポリオレフィン(A)を室温では全く溶解させ
ず、かつ、60℃以上の温度にてポリオレフィン(A)
を完全に溶解させることが必要である。
【0019】本発明においては、上記ポリオレフィン
(A)と溶媒(B)との混合重量比率[ポリオレフィン
(A)/溶媒(B)]は、5/95〜50/50の範囲
内にあることが好ましい。この比率が50/50を超え
ると、この溶液の粘度が高くなり過ぎて溶液の滴下が困
難になるため好ましくない。一方、この比率が5/95
未満になると、ポリマー濃度が低すぎて製造効率が悪い
ため好ましくない。
【0020】また、本発明で用いられる溶媒(C)は、
上記溶媒(B)と同様に、上記ポリオレフィン(A)の
種類によって異なるが、具体的には、上記溶媒(B)と
同様の溶媒が挙げられる。本発明においては、上記溶媒
(C)として、上記溶媒(B)と同一の溶媒を使用して
も良いし、また、上記溶媒(B)と異なる溶媒を使用し
ても良い。溶媒(C)として、上記溶媒(B)と異なる
溶媒を使用する場合には、溶媒(B)と自由に混合する
ことができ、かつ、その還流温度においてもポリオレフ
ィン(A)を溶解させることのない溶媒を選択すること
が好ましい。
【0021】上述したように、本発明においては、上記
溶媒(B)中に、上記のようなポリオレフィン(A)を
60℃以上の温度にて溶解させる。そして、得られた溶
液を溶媒(C)に滴下してポリオレフィン(A)を析出
させる。このときの溶媒(C)の温度は、ポリオレフィ
ン(A)の析出開始温度以下の温度であり、80℃未満
の温度、好ましくは40℃以上80℃未満の温度、さら
に好ましくは40〜75℃である。溶媒(C)の温度が
あまり低すぎると、析出するポリオレフィン(A)の粒
径が大きくなる。また、溶媒(C)の温度がポリオレフ
ィン(A)の溶媒(B)溶液における析出開始温度に近
すぎても、析出するポリオレフィン(A)の粒径が大き
くなる。
【0022】本発明においては、上記ポリオレフィン
(A)を60℃以上の温度にて溶媒(B)中に溶解させ
た溶液を、溶媒(C)に滴下する際に、この溶媒(C)
を高速にて攪拌し、また容器には、邪魔板を取り付ける
ことが好ましい。
【0023】上記ポリオレフィン(A)溶液の溶媒
(C)への滴下速度は、特に限定されないが、ポリオレ
フィン(A)溶液の滴下前と滴下中との溶媒(C)の温
度差が5℃以上にならないような速度であることが好ま
しい。
【0024】本発明に係るポリオレフィンの好ましい微
粉化方法は、数平均分子量500以上のポリオレフィン
(A)を60℃以上の溶媒(B)に溶解させた溶液を、
溶媒(C)中に、溶媒(C)を40℃以上80℃未満の
温度に保ちつつ、攪拌下に滴下させることによって、ポ
リオレフィン(A)を析出させて微粉化する方法であ
る。
【0025】また、ポリエチレンおよびグラフト変性ポ
リエチレンのより好ましい微粉化方法としては、(1)
数平均分子量5,000〜100,000のポリエチレ
ンまたはグラフト変性ポリエチレンを100℃以上の芳
香族炭化水素溶媒に溶解させた溶液を、この芳香族炭化
水素溶媒と同一の溶媒および/または他の芳香族炭化水
素溶媒中に、この溶媒を50〜75℃の温度に保ちつ
つ、攪拌下に滴下させることによって、ポリエチレンま
たはグラフト変性ポリエチレンを析出させて微粉化する
方法と、(2)数平均分子量500〜5,000のポリ
エチレンまたはグラフト変性ポリエチレンを60℃以上
の芳香族炭化水素溶媒に溶解させた溶液を、この芳香族
炭化水素溶媒と同一の溶媒および/または他の芳香族炭
化水素溶媒中に、この溶媒を40〜50℃の温度に保ち
つつ、攪拌下に滴下させることによって、ポリエチレン
またはグラフト変性ポリエチレンを析出させて微粉化す
る方法とが挙げられる。
【0026】また、エチレンと不飽和カルボン酸および
/またはこれらの酸誘導体とからなるエチレン系ランダ
ムまたはブロック共重合体の好ましい微粉化方法として
は、このエチレン系共重合体を、100℃以上の炭素原
子数4以上のアルコールと芳香族炭化水素からなる混合
溶媒に溶解させた溶液を、この混合溶媒と同一の混合溶
媒中に、この溶媒を40〜75℃の温度に保ちつつ、攪
拌下に滴下させることによって、エチレン系共重合体を
析出させて微粉化する方法が挙げられる。
【0027】
【発明の効果】本発明に係るポリオレフィンの微粉化方
法によれば、機械的粉砕では不可能であった、平均粒径
5μm以下のポリオレフィン微粒子、たとえば平均粒径
1〜3μmのポリオレフィン微粒子が容易に得られる。
また、本発明によれば、粒径1μm以下のポリオレフィ
ン微粒子を20〜40体積%含むポリオレフィン微粒子
を製造することもできる。
【0028】本発明に係るポリオレフィンの微粉化方法
により得られたポリオレフィン微粒子は、ポリマーブレ
ンド用の樹脂、マイクロカプセル化粉体などの用途に使
用し得る。
【0029】
【実施例1】まず、邪魔板を取り付けた容量1リットル
のセパラブルフラスコ(以下、「フラスコI」と称す
る)内にキシレン200gを入れ、キシレンを氷浴にて
冷却した。また、別のフラスコ(以下、「フラスコI
I」と称する)内に、無水マレイン酸グラフト変性ポリ
エチレン(無水マレイン酸グラフト量:2g/ポリマー
100g、MFR:4.4g/10分、密度:0.95
g/cm3 、以下、「ポリマーA」と称する)40gを
130〜140℃の熱キシレン360gに溶解させた溶
液を調整した。
【0030】次いで、フラスコII内のポリマーA溶液
を23分間かけてフラスコI内のキシレンに滴下した。
なお、ポリマーA溶液の滴下中、フラスコI内のキシレ
ンを攪拌羽根にて1,200rpmという条件の下に攪
拌し、また氷浴にて冷却しフラスコIの内温を30℃に
保った。
【0031】上記滴下終了後、フラスコI内に得られた
微粉化ポリマー分散液を吸引ろ過してポリマーAの微粉
を得た。そして、水30ccにこの微粉を40mg加
え、さらに、分散安定剤としてサーフィノール[日信化
学工業(株)製]を2〜3滴加えて4分間超音波処理し
てポリマーAの微粉の安定した分散液を得た。
【0032】このようにして得られたポリマーAの微粉
の分散液を測定用サンプルとして用い、超遠心式自動粒
度分布測定装置CAPA−700[(株)堀場製作所
製]によって、ディスク回転数2,000rpmの条件
下で、ポリマーAの微粉の粒径を測定したところ、平均
粒径は2.9μmであり、粒径1μm以下の微粉が16
体積%含まれていた。
【0033】
【比較例1】ポリマーA25gを熱キシレン495gに
溶解し、この溶液を高速攪拌しつつ室温にて放冷し、ポ
リマーAの微粉を析出させた。この析出したポリマーA
の微粉の粒子径を実施例1と同様の方法で測定したとこ
ろ、平均粒径は8.2μmであり、粒径1μm以下の微
粉が3体積%含まれていた。
【0034】
【実施例2】実施例1において、フラスコIの中に入れ
る溶媒として、キシレン200gの代わりに、メタノー
ル200gを用いた以外は、実施例1と同様にして、ポ
リマーAの微粉を得た。得られたポリマーAの微粉の粒
径を実施例1と同様の方法で測定したところ、平均粒径
は2.7μmであり、粒径1μm以下の微粉が21体積
%含まれていた。
【0035】
【実施例3】実施例1において、フラスコIをオイルバ
スで加熱し、フラスコIの内温を70℃に保ちつつ、ポ
リマーAのキシレン溶液をフラスコII内に滴下した以
外は、実施例1と同様にして、ポリマーAの微粉を得
た。得られたポリマーAの微粉の粒径を実施例1と同様
の方法で測定したところ、平均粒径は1.8μmであ
り、粒径1μm以下の微粉が36体積%含まれていた。
【0036】
【比較例2】実施例3において、フラスコIの内温を8
0℃とした以外は、実施例3と同様にして、ポリマーA
の微粉を得た。得られたポリマーAの微粉の粒径を実施
例1と同様の方法で測定したところ、平均粒径は7.6
μmであり、粒径1μm以下の微粉が1体積%含まれて
いた。
【0037】
【実施例4】まず、邪魔板を取り付けたフラスコI内に
n-ブタノール・トルエン(重量比3:7)混合溶媒20
0gを入れた。また、フラスコII内には、エチレン-
メタクリル酸コポリマー(メタクリル酸含量:10重量
%、MFR:500g/10分、密度:0.93g/c
3 、以下、「ポリマーB」と称する)80gを約10
5℃のn-ブタノール・トルエン(重量比3:7)混合溶
媒720gに溶解させた溶液を調整した。
【0038】次いで、フラスコII内のポリマーB溶液
を55分間かけてフラスコI内のn-ブタノール・トルエ
ン(重量比3:7)混合溶媒に滴下した。なお、ポリマ
ーB溶液の滴下中、フラスコIの内温を40℃に保ち、
攪拌羽根にて1,200rpmという条件の下に攪拌し
た。
【0039】上記滴下終了後、フラスコI内に得られた
微粉化ポリマー分散液を吸引ろ過してポリマーBの微粉
を得た。そして、水30ccにこの微粉を40mg加
え、さらに、分散安定剤としてサーフィノール[日信化
学工業(株)製]を2〜3滴加えて4分間超音波処理し
てポリマーBの微粉の安定した分散液を得た。
【0040】このようにして得られたポリマーBの微粉
の粒径を実施例1と同様にして測定したところ、平均粒
径は4.3μmであり、粒径1μm以下の微粉が8体積
%含まれていた。
【0041】
【実施例5〜6】実施例4において、ポリマーB溶液の
滴下中のフラスコIの内温をそれぞれ50℃、60℃に
保った以外は、実施例4と同様にして、それぞれポリマ
ーBの微粉の安定した分散液を得た。
【0042】得られたこれらのポリマーBの微粉の粒径
を、実施例1と同様にして測定したところ、実施例5に
おけるポリマーBの微粉の平均粒径は2.4μmであ
り、粒径1μm以下の微粉が26体積%含まれていた。
また、実施例6におけるポリマーBの微粉の平均粒径は
3.3μmであり、粒径1μm以下の微粉が8体積%含
まれていた。
【0043】
【実施例7〜9】実施例4において、ポリマーBの代わ
りに、エチレン- メタクリル酸コポリマー(メタクリル
酸含量:9重量%、MFR:3g/10分、密度:0.
93g/cm3 、以下、「ポリマーC」と称する)を用
い、ポリマーC溶液の滴下中のフラスコIの内温をそれ
ぞれ50℃、60℃、70℃に保った以外は、実施例4
と同様にして、それぞれポリマーCの微粉の安定した分
散液を得た。
【0044】得られたこれらのポリマーCの微粉の粒径
を、実施例1と同様にして測定したところ、実施例7に
おけるポリマーCの微粉の平均粒径は3.5μmであ
り、粒径1μm以下の微粉が8体積%含まれていた。ま
た、実施例8におけるポリマーCの微粉の平均粒径は
2.1μmであり、粒径1μm以下の微粉が19体積%
含まれていた。実施例9におけるポリマーCの微粉の平
均粒径は3.9μmであり、粒径1μm以下の微粉が1
0体積%含まれていた。
【0045】
【実施例10】実施例4において、ポリマーBの代わり
に、低分子量マレイン酸グラフト変性ポリエチレン[分
子量:1,500、酸価:60mgKOH/g、密度:
0.94g/cm3 、以下、「ポリマーD」と称する]
を用い、フラスコIおよびフラスコII内に入れる溶媒
として、n-ブタノール・トルエン(重量比3:7)混合
溶媒の代わりに、トルエンを用いた以外は、実施例4と
同様にして、ポリマーDの微粉の安定した分散液を得
た。
【0046】得られたポリマーDの微粉の粒径を、実施
例1と同様にして測定したところ、平均粒径は1.3μ
mであり、粒径1μm以下の微粉が38体積%含まれて
いた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】数平均分子量500以上のポリオレフィン
    (A)を溶媒(B)に溶解させた溶液を、溶媒(C)中
    に、該溶媒(C)を該ポリオレフィン(A)の該溶媒
    (B)溶液における析出開始温度以下の温度に保ちつ
    つ、攪拌下に滴下させることによって、該ポリオレフィ
    ン(A)を析出させて微粉化することを特徴とするポリ
    オレフィンの微粉化方法。
  2. 【請求項2】数平均分子量500以上のポリオレフィン
    (A)を60℃以上の溶媒(B)に溶解させた溶液を、
    溶媒(C)中に、該溶媒(C)を40℃以上80℃未満
    の温度に保ちつつ、攪拌下に滴下させることによって、
    該ポリオレフィン(A)を析出させて微粉化することを
    特徴とするポリオレフィンの微粉化方法。
  3. 【請求項3】数平均分子量5,000〜100,000
    のポリエチレンを100℃以上の芳香族炭化水素溶媒に
    溶解させた溶液を、該芳香族炭化水素溶媒と同一の溶媒
    および/または他の芳香族炭化水素溶媒中に、該溶媒を
    50〜75℃の温度に保ちつつ、攪拌下に滴下させるこ
    とによって、該ポリエチレンを析出させて微粉化するこ
    とを特徴とするポリエチレンの微粉化方法。
  4. 【請求項4】数平均分子量5,000〜100,000
    のグラフト変性ポリエチレンを100℃以上の芳香族炭
    化水素溶媒に溶解させた溶液を、該芳香族炭化水素溶媒
    と同一の溶媒および/または他の芳香族炭化水素溶媒中
    に、該溶媒を50〜75℃の温度に保ちつつ、攪拌下に
    滴下させることによって、該ポリエチレンを析出させて
    微粉化することを特徴とするグラフト変性ポリエチレン
    の微粉化方法。
  5. 【請求項5】数平均分子量500〜5,000のポリエ
    チレンを60℃以上の芳香族炭化水素溶媒に溶解させた
    溶液を、該芳香族炭化水素溶媒と同一の溶媒および/ま
    たは他の芳香族炭化水素溶媒中に、該溶媒を40〜50
    ℃の温度に保ちつつ、攪拌下に滴下させることによっ
    て、該ポリエチレンを析出させて微粉化することを特徴
    とするポリエチレンの微粉化方法。
  6. 【請求項6】数平均分子量500〜5,000のグラフ
    ト変性ポリエチレンを60℃以上の芳香族炭化水素溶媒
    に溶解させた溶液を、該芳香族炭化水素溶媒と同一の溶
    媒および/または他の芳香族炭化水素溶媒中に、該溶媒
    を40〜50℃の温度に保ちつつ、攪拌下に滴下させる
    ことによって、該ポリエチレンを析出させて微粉化する
    ことを特徴とするグラフト変性ポリエチレンの微粉化方
    法。
  7. 【請求項7】エチレンと不飽和カルボン酸および/また
    はこれらの酸誘導体とからなるエチレン系共重合体を、
    100℃以上の炭素原子数4以上のアルコールと芳香族
    炭化水素からなる混合溶媒に溶解させた溶液を、該混合
    溶媒と同一の混合溶媒中に、該溶媒を40〜75℃の温
    度に保ちつつ、攪拌下に滴下させることによって、該エ
    チレン系共重合体を析出させて微粉化することを特徴と
    するエチレン系共重合体の微粉化方法。
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