JPH05175231A - 薄膜トランジスタおよび薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタおよび薄膜トランジスタの製造方法

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JPH05175231A
JPH05175231A JP34134791A JP34134791A JPH05175231A JP H05175231 A JPH05175231 A JP H05175231A JP 34134791 A JP34134791 A JP 34134791A JP 34134791 A JP34134791 A JP 34134791A JP H05175231 A JPH05175231 A JP H05175231A
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JP
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thin film
film transistor
silicon layer
insulating film
gate electrode
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Tsutomu Hashizume
勉 橋爪
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 質量非分離型の装置で薄膜トランジスタのソ
ース・ドレイン領域にイオン注入するとき、高エネルギ
ーの水素粒子のチャンネル部のシリコン層への注入を防
止するために、ゲート絶縁膜を酸化シリコン層と誘電率
の高い酸化タンタルの2層とする薄膜トランジスタの製
造方法である。 【効果】 界面準位を増加させないので、伝達特性が優
れた自己整合型の薄膜トランジスタを大面積の絶縁基板
上にわたって形成することができる。アクティブマトリ
クス基板用の優れた薄膜トランジスタを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクティブマトリック
ス方式の液晶ディスプレイや、イメージセンサや、液晶
シャッターアレイや、3次元集積素子などに応用される
薄膜トランジスタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、絶縁基板上の半導体薄膜は、アク
ティブマトリクス型の液晶表示体の絵素に応用されてい
るように、次のような利点を有することが知られてい
る。
【0003】シリコン基板では実現が困難な可視光線
を透過するような透明の基板上に均一な特性のトランジ
スタを形成できる。P−N接合面積を小さくすること
により、浮遊容量を小さくできる。
【0004】また、バルク半導体の技術を応用して石英
基板上に薄膜トランジスタを形成して、同じ基板上に絵
素トランジスタや、同じ基板上にこの絵素を駆動するた
めの薄膜トランジスタによるC−MOS回路を構成して
いる例もある。ところが、このC−MOS回路は100
0℃以上の温度で形成したゲート絶縁膜や、イオン注入
後の不純物の活性化を行っているため、歪点が800℃
以下の安価な大面積のガラス基板が使えない欠点があっ
た。
【0005】また、サファイア等の単結晶絶縁基板が高
価であることから、これに代わるものとして、溶融水晶
板や、Si基板を1000℃以上温度で酸化して形成し
た非晶質SiO2膜やSi基板上に堆積した非晶質Si
2膜あるいは非晶質SiN膜を用い、これらの上に半
導体薄体を形成する方法が提案されている。ところが、
これらSiO2膜やSiN膜は単結晶でないため、その
上シリコン層を被着形成し1000℃以上の温度のプロ
セスで結晶化すると基板上には多結晶が成長する。この
多結晶の粒径は数10nmであり、このうえにMOSト
ランジスタを形成しても、そのキャリア移動度はバルク
シリコン上のMOSトランジスタの数分の1程度であ
る。
【0006】また、液晶表示体のアクティブマトリック
ス基板用に、歪点が850℃以下の安価なガラス基板上
のMOSトランジスタでは、1000℃以上のプロセス
を利用することが出来ないので、減圧化学気相成長法で
シリコン層を堆積しても、多結晶の粒径は高々数nmで
あるため、この上にMOSトランジスタを形成しても、
そのキャリア移動度は、バルクシリコン上のMOSトラ
ンジスタの数十分の1程度である。
【0007】そこで最近、レーザービームや電子ビーム
等をシリコン薄膜上を走査し、該薄膜の溶融再固化を行
うことにより、結晶粒径を増大させ単結晶化する方法が
検討されている。この方法によれば、絶縁基板上に高品
質シリコン単結晶相を、または高品質多結晶を形成で
き、それを用いて作成した素子の特性も向上し、バルク
シリコンに作成した素子の特性と同程度まで改善され
る。さらにこの方法では、素子を積層化することが可能
となりいわゆる3次元ICの実現が可能となる。そして
高密度、高速、多機能などの特徴を持つ回路が得られる
ようになる。
【0008】また、3次元素子や液晶表示体の薄膜トラ
ンジスタの形成のために、自己整合型の構造を得るため
に、イオン注入法により不純物を注入し、レーザービー
ムの照射によって薄膜トランジスタのソース領域および
ドレイン領域を形成する試みがなされている。この方法
によれば、600℃以下の低温プロセスにより、自己整
合型の薄膜トランジスタを形成できる。
【0009】プラズマCVDあるいは減圧CVD、スパ
ッタ法で被着形成された非晶質のシリコン層を、レーザ
ビームの照射により結晶化して、薄膜トランジスタの移
動度を上昇させる試みがなされているが、多結晶シリコ
ン層を薄膜トランジスタの活性層に用いる場合、活性層
が20nm〜50nm程度の膜厚であると移動度が大き
くソース・ドレイン間のリーク電流が少ない特性が得ら
れることが知られているが、薄膜トランジスタの、ゲー
ト電極とソース領域と間のおよびゲート電極とドレイン
領域の間の寄生容量を発生しないようにゲート電極に対
して自己整合型の薄膜トランジスタ製作するためには、
20nm〜50nmの薄膜の多結晶シリコン層に不純物
を注入し活性化する必要がある。しかしながら、イオン
注入法などで20nm〜50nmの薄膜の多結晶シリコ
ン層に注入し活性化するためには、熱アニール法では6
00時間で30時間以上もの熱アニール処理を施す必要
がある。または、最近レーザービームを不純物が注入さ
れたシリコン層に照射して活性化する試みがなされてい
る。
【0010】1辺30cm程度の正方形あるいは長方
形、あるいは直径30cmの円形の基板上に形成されて
いるシリコン層中に、質量非分離型のバケット型のイオ
ンソース装置により均一に不純物を注入する方法が盛ん
に試みられている。イオンソース源となるガスにPH3
を、このイオンソース源ガスの希釈ガスとして水素を用
いて、150nmのゲート絶縁膜を貫いてソース・ドレ
イン領域に不純物を注入する場合には、110kVの加
速電圧で薄膜トランジスタのソース・ドレイン領域に不
純物であるリンを注入する。質量非分離型のイオン注入
装置の場合には目的とする不純物の他にこの場合には電
荷を有した水素粒子も同時に注入される。
【0011】しかしながら、電荷を有した水素粒子は、
100KeV程度のエネルギーを持っているために、ゲ
ート電極とゲート絶縁膜を通過し、薄膜トランジスタの
チャンネル領域にも水素粒子が注入され、シリコン結晶
の状態を変質させ、あるいはゲート絶縁膜中に捕獲さ
れ、あるいはチャンネルシリコン層とゲート絶縁膜の間
の界面に捕獲されるため、できあがった薄膜トランジス
タの特性はデプレション側にしきい電圧がシフトした
り、捕獲電荷密度の増加、界面準位の増加のために電界
効果移動度が低下する問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
鑑み安価なガラス基板が使用できるプロセス温度で、ゲ
ート電極に対して、バケット型の質量非分離方式のイオ
ン注入装置を使用してソース領域およびドレイン領域を
自己整合的に形成された電気的特性の優れた薄膜トラン
ジスタの製造方法を提供するものである。
【0013】また、本発明は、基板全面に渡って均一
に、ソース領域およびドレイン領域を自己整合的に形成
する薄膜トランジスタの製造方法を提供するものであ
る。
【0014】また、本発明は、安価なガラス基板が使用
できるプロセス温度で、ソース・ゲート間およびドレイ
ン・ゲート間のリーク電流の発生が少ない自己整合型の
薄膜トランジスタの製造方法を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁基板上に
シリコン層を被着形成する工程と、上記シリコン層をパ
ターニングする工程と、上記シリコン層を覆うように第
1の絶縁薄膜を被着形成する工程と、上記絶縁薄膜を覆
うように、第1の絶縁薄膜と異なる誘電率である第2の
絶縁薄膜を被着形成する工程と、上記第2の絶縁薄膜上
にゲート電極を被着形成する工程と、上記ゲート電極を
マスクにして第2の絶縁薄膜をパターニングする工程
と、第1の絶縁薄膜を通して上記シリコン層に不純物を
イオン注入する工程と、レーザービームを照射すること
によって該不純物を活性化する工程とを含むことを特徴
とする薄膜トランジスタの製造方法である。
【0016】
【実施例】以下、本発明の詳細を図示の実施例によって
説明する。
【0017】図1〜図5は薄膜トランジスタの製造方法
をの実施例を示す。
【0018】図1に示すように、耐熱性ガラス基板など
の絶縁性基板上に、常圧化学気相成長法(APCVD
法)、あるいは電子サイクロトロンCVD法(ECR−
CVD法)により酸化シリコン層ULYを250nm被
着形成する。この酸化シリコン薄膜の役目は、耐熱性ガ
ラス基板の構成元素であるAl原子、P原子などの原子
が薄膜トランジスタのシリコン層中への拡散を防止す
る。耐熱性ガラスが若干の、たとえば原子数比にして1
00ppm程度のNa原子を含むときには、このNa原
子の拡散を防止するために、ガラス基板上にプラズマC
VD法により窒化珪素膜を150nm被着形成する。ま
たは、上記の方法によって形成された窒化珪素膜上にさ
らに酸化シリコン膜を被着形成してもよい。
【0019】次に、酸化シリコン膜ULYの上に不純物
を含んだ厚みが150nmであるシリコン層を減圧化学
気相成長法により被着形成する。n型の薄膜トランジス
タを製造する場合にはP、Asを不純物とすればよい。
またp型の薄膜トランジスタを製造する場合には、減圧
化学気相成長法(LPCVD)により、不純物を含まな
いシリコン層を形成し、イオン注入法によりBを注入
し、600℃2時間のアニールあるいはレーザビームを
照射して不純物を活性化することにより、p型の不純物
を含んだシリコン層を形成することができる。さらに、
上記で形成した不純物を含んだシリコン層をフォトリソ
グラフィー法によりパターニングして、不純物を含んだ
シリコン島PADを形成する。
【0020】次に、LPCVD法により、550℃の温
度で不純物を含まないシリコン層CPSを上で形成した
不純物を含んだシリコン層を覆うように25nmの厚み
で被着形成する。この不純物を含まないシリコン層を形
成するときのLPCVDの反応ガスであるモノシランの
流量が20sccmであるときには、不純物を含まない
シリコン層は非晶質である。この非晶質シリコン層に波
長308nmのXeClエキシマレーザを非晶質シリコ
ン層直前で230mJcm-2の強度で照射して、この非
晶質シリコン層を結晶化する。あるいは、600℃48
時間の窒素雰囲気中の熱アニールによって固相成長する
ことにより多結晶シリコンにした後に、XeClエキシ
マレーザを照射した多結晶シリコン層を形成しても良
い。
【0021】あるいは、シリコン層CPSは、LPCV
D法により600℃の温度で多結晶シリコン膜を被着形
成しても良い。
【0022】次に、このシリコン層CPSをリソグラフ
ィー法によってパターニングする。次に、上記の酸化シ
リコン層ULY、不純物を含むシリコン層PADおよび
不純物を含まないシリコン層CPSを覆うように、EC
R−CVDにより厚み130nmの酸化シリコン層FI
Sを被着形成する。
【0023】次に、上記の酸化シリコン層FISを覆う
ように、スパッタ法により140nmの厚みの酸化タン
タルSISを被着形成する。スパッタ法により形成され
た酸化タンタルは、被誘電率が28から30である一
方、酸化シリコン層の被誘電率は3.9であるので、M
OSキャパシターの絶縁膜の電気的な効果は、20nm
の二酸化シリコン層に匹敵する。よって、第1の絶縁膜
である130nmの酸化シリコン層と第2の絶縁膜であ
る140nmの酸化タンタルの2層の幾何学的な厚みは
270nmであるが、MOSキャパシターの絶縁膜とし
ての電気的な効果は二酸化シリコン膜に換算して150
nmと同じ作用がある。
【0024】次に、上記の第2の絶縁膜である酸化タン
タルSIS上にスパッタ法により150nmの厚みのタ
ンタルGTLを被着形成する。次にリソグラフィー法に
よりレジスト膜RSTを図1に示すように形成する。
【0025】次に、図2に示すように図1で示したレジ
スト膜RSTをマスクにして、タンタル薄膜GTLと酸
化タンタルSISを4弗化メタンで化学的ドライエッチ
法でエッチングする。これによってゲート電極GTEが
形成される。酸化タンタルSISをエッチングした後に
レジスト膜RSTを除去することによって図2に示した
形状になる。
【0026】次に、図3に示すようにバケット型の質量
非分離型のイオン注入装置によって、ゲート絶縁膜であ
る第1の絶縁膜FISを貫いて、ゲート電極GTDに対
して自己整合的にシリコン層CPSに必要な不純物を注
入する。製造する薄膜トランジスタがn型である場合に
は、イオン注入装置に導入するガスにPH3とH2を使
い、プラズマを発生させ、100kVの加速電圧でイオ
ン注入する。この発明で使用したイオン注入装置は質量
非分離型であるため、31+のイオンばかりでなく電荷
を有した水素粒子もソース・ドレイン領域に注入され
る。100kVの高電圧で加速されて注入された水素粒
子は、絶縁膜に対する透過能力が大きいため130nm
の第1の絶縁膜を容易に通過してソース・ドレイン領域
のシリコン層中に到達する。31+と同時に水素粒子が
シリコン層CPS中に注入されると、600℃程度の熱
アニールを加えなくても、不純物であるPが活性化して
抵抗を得ることができるが、チャンネル層中に高エネル
ギーの電荷を持った水素粒子が注入されると、チャンネ
ルシリコン層と酸化シリコン膜FISの界面の界面準位
を増加させる作用があり、薄膜トランジスタの伝達特性
を劣化させる。
【0027】ところが、チャンネル部シリコン層中に注
入される水素粒子のエネルギーが30kV程度と小さい
場合には、界面準位を増加することはなく、かえって界
面準位を減少させる働きがある。これは水素プラズマ処
理によって界面準位が減少することと同じ作用であると
考えられる。
【0028】そこで、本発明のように、チャンネル部シ
リコン層を覆っているゲート絶縁膜を、第1の絶縁膜で
ある酸化シリコン層FISと第2の絶縁膜である酸化タ
ンタル層SISを重ねると270nmの厚みもあるた
め、100kVの加速電圧で注入された水素粒子は、上
記2層の絶縁膜によって減速され、チャンネル部のシリ
コン層と酸化シリコン層の界面に界面準位を増加させる
ことはない。
【0029】また、p型の薄膜トランジスタを製造する
ときには、B24とH2をイオン注入装置のバケットに
導入してプラズマを発生させ、75kVの加速電圧で、
ホウ素粒子をソース・ドレイン領域に注入する。この方
法でイオン注入されるホウ素粒子は11+ではなく、二
つあるいは複数のホウ素原子が構成するクラスターと考
えられるため、質量分離型のイオン注入法に比べ加速電
圧が大きい。このため、リン粒子のイオン注入と同じ理
由で、酸化シリコン層と酸化タンタルで構成する二重の
絶縁膜を形成する必要がある。
【0030】次に、図4に示すようにソース・ドレイン
領域に注入された不純物を活性化するため、波長308
nmのXeClエキシマレーザを照射する。レーザ照射
条件は、FWHM50nsのエキシマレーザで酸化シリ
コン膜FIS直前のエネルギー密度が200mJcm-2
である。レーザ照射する時の基板周辺の雰囲気は、大気
で問題ない。このレーザ照射によりソース・ドレイン領
域の抵抗は、1.5×10-2Ωcm-1となった。
【0031】次に、図5に示すように ゲート電極GT
Eおよび酸化シリコン膜FISを覆うように、500n
mの厚みの酸化シリコン層ILIをAPCVD法により
300℃で被着形成する。
【0032】次に、図5に示すようにリアクティブイオ
ンエッチング法で配線用の穴を形成し、数%の銅とシリ
コンを含有するアルミニウム薄膜をスパッタ法で被着形
成しリソグラフィー法で、ソース電極SEDとドレイン
電極DEDを形成する。ソース電極SEDとドレイン電
極DEDが同じ材質で形成されている場合には、この薄
膜トランジスタはシフトレジスタなどの回路構成に用い
られる。また、ソース電極を上記のアルミニウム薄膜
で、ドレイン電極をインジウム・すず酸化物(ITO)
をスパッタ法で被着形成しリソグラフィー法で形成すれ
ば、アクティブマトリックス基板の画素トランジスタを
製造できる。
【0033】次に、ソース電極SDEとドレイン電極D
EDおよび酸化シリコン膜ILIを覆うように、プラズ
マCVD法により形成した窒化シリコン膜を200nm
の厚みで被着形成する。この窒化シリコン膜は、湿度や
不純物などの外部環境から薄膜トランジスタを保護する
ために用いられる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、バケッ
ト型の質量非分離型のイオン注入装置で、薄膜トランジ
スタのソース・ドレイン領域に不純物を注入する際に、
ゲート絶縁膜を酸化シリコン膜と誘電率が極めて高い酸
化タンタルの2層構造にすることにより、チャンネル領
域に高エネルギーの水素粒子が注入されないため、界面
準位を増加させることがなく、優れた伝達特性を持つ自
己整合型の薄膜トランジスタを製造することができる。
特に、チャンネル部が固相成長法またはレーザアニール
法により結晶化された移動度が30cm2-1-1以上
と極めて高い多結晶シリコン層である場合には、高エネ
ルギーの水素粒子の注入による界面準位の増加する現象
が発生し易いが、本発明によりチャンネル部に高エネル
ギーの水素粒子は注入されないため、移動度の高い伝達
特性の優れた自己整合型の薄膜トランジスタを形成する
ことができる。
【0035】また、本発明は、バケット型の質量非分離
型のイオン注入装置を用いるため、直径30cmの円板
以上の大面積にわたって自己整合型の薄膜トランジスタ
を形成することができる。
【0036】また、本発明は、ソース・ドレイン領域に
注入された不純物を、レーザビームの照射により活性化
するので、1.5×10-2Ωcm-1以下の低い抵抗を持
つソース・ドレイン領域をもつ薄膜トランジスタを形成
することができる。これにより、チャンネル部が固相成
長法またはレーザアニール法により結晶化された移動度
が30cm2-1-1以上と極めて高い多結晶シリコン
層であっても、ソース・ドレイン領域が寄生抵抗となら
ない優れた薄膜トランジスタを製造することができる。
【0037】また、本発明は、ゲート絶縁膜が270n
mと大変厚いため、ソース電極とゲート電極、およびゲ
ート電極とドレイン電極の間の絶縁耐圧が1×107
cm-1以上と極めて高い、ゲート電極に対して自己整合
的な薄膜トランジスタを形成することができる。
【0038】また、本発明による薄膜トランジスタをア
クティブマトリックス型の液晶表示帯の画素に用いる場
合には、前記寄生容量の少ない自己整合的な薄膜トラン
ジスタであるために、前記画面全体に渡って、色ムラ、
フリッカー、ゲート信号の遅延などのない良質な画像を
得ることができる。
【0039】また、本発明の薄膜トランジスタの製造方
法では、絶縁基板に安価なガラスを用いることができる
ため、大面積の液晶表示体を製造することができる。
【0040】さらに、本発明は高性能の三次元素子の製
造にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薄膜トランジスタの製造方法の工程
図。
【図2】 本発明の薄膜トランジスタの製造方法の工程
図。
【図3】 本発明の薄膜トランジスタの製造方法の工程
図。
【図4】 本発明の薄膜トランジスタの製造方法の工程
図。
【図5】 本発明の薄膜トランジスタの製造方法の工程
図。
【符号の説明】
GLS …耐熱性ガラス基板 PAD …不純物を含んだシリコン層 CPS …シリコン層 FIS …酸化シリコン膜 SIS …酸化タンタル膜 GTL …タンタル薄膜 RST …レジスト層 GTE …ゲート電極 IIP …バケット型質量非分離型のイオン注入 LSR …レーザビームの照射 ILI …酸化シリコン層 SED …ソース電極 DED …ドレイン電極 PSL …窒化シリコン膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/266 27/12 Z 8728−4M 8617−4M H01L 21/265 M 8617−4M H 9056−4M 29/78 311 G

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電率の異なる複数の絶縁膜によってゲ
    ート絶縁膜が形成されているゲート電極に対して自己整
    合的にソース・ドレイン領域が構成されていることを特
    徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 絶縁基板上にシリコン層を被着形成する
    工程と、上記シリコン層をパターニングする工程と、上
    記シリコン層を覆うように複数の異なる絶縁膜を順次被
    着形成する工程と、上記ゲート電極をマスクにしてシリ
    コン層に接触している絶縁膜以外の絶縁膜をパターニン
    グする工程と、シリコン層に接触している絶縁膜を通し
    て上記シリコン層に不純物を質量非分離型のイオン注入
    装置により不純物をイオン注入する工程と、レーザービ
    ームを照射することによって該不純物を活性化する工程
    とを含むことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方
    法。
JP34134791A 1991-12-24 1991-12-24 薄膜トランジスタおよび薄膜トランジスタの製造方法 Pending JPH05175231A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007220816A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Kochi Prefecture Sangyo Shinko Center 薄膜トランジスタ及びその製法
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