JPH05175037A - 極異方配向磁石 - Google Patents

極異方配向磁石

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JPH05175037A
JPH05175037A JP3344951A JP34495191A JPH05175037A JP H05175037 A JPH05175037 A JP H05175037A JP 3344951 A JP3344951 A JP 3344951A JP 34495191 A JP34495191 A JP 34495191A JP H05175037 A JPH05175037 A JP H05175037A
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magnetic
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Satoru Nakatsuka
哲 中塚
Itsuro Tanaka
逸郎 田中
Koichi Nushishiro
晃一 主代
Takahiro Kikuchi
孝宏 菊地
Akira Yasuda
晃 安田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 円筒又は円柱形状になり、周面の一つを作用
面とすべく中心軸に直交する断面で磁粉の磁化容易軸が
極異方の配向へ揃う磁石において、上記極異方配向が、
作用周面にて母線に対し斜めに配列してなる極異方配向
磁石。 【効果】 モータに組み込んだ際はロータ−ステータ間
ギャップ磁束密度の変化割合を緩和することができ、ス
ロットスキュー等を設けたのと同じ効果が得られ、した
がって電機子に何らの工夫を施さなくとも、モータのコ
ギング及びそれに起因した振動や騒音さらには回転むら
の発生を効果的に減少させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、モータの永久磁石型
ロータ又はステータ等の用途に好適な極異方配向磁石に
関し、特に組み込んだモータのコギング、及びそれに起
因した振動や騒音さらには回転むらの発生を効果的に減
少させ得る磁石を提案しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】従来、モータ用の円筒又は円柱形状の永
久磁石としては、磁粉の磁化容易軸が発現していないか
ランダム配列になる等方性磁石、また磁粉の磁化容易軸
が半径方向(ラジアル方向)に配向するラジアル異方性
磁石、さらに周面を作用面として極異方に配向する極異
方配向磁石が知られている。上記の磁石のうち、極異方
配向磁石は作用面表面の磁束密度を高くとることがで
き、磁気特性が最も良好なものである。
【0003】ところで、これらの永久磁石をステーター
としてモータに組み込んで、ロータを回転させる場合
に、ステーターが形成する磁界を横切るとき、その境界
におけるギャップ磁束密度が大きく変化することから、
コギングと呼ばれる弊害が生じていた。かかるコギング
は、微妙な振動ひいては騒音や回転むらの発生を招き好
ましくない。
【0004】この点を解決するものとして、等方性磁
石、ラジアル配向磁石では、図2、図3、図4及び図5
に示すように、着磁を作用周面(図2、図3では外周
面、図4及び図5では内周面)にて母線に対し斜めに行
うことが行われている(図中、磁粉の配向は実線で、こ
の配向の作用面での配列は一点鎖線で示す)。
【0005】ここに、磁気特性が良好な極異方配向磁石
にあっては、磁粉の磁化容易軸の配向が極異方に揃って
いるので、単に斜めに着磁しても、磁粉の配向方向と着
磁方向が一致せず、所期した磁気特性が得られないばか
りか、斜め着磁の効果も期待できない。
【0006】したがって極異方配向磁石を使用するモー
タにおけるコギング抑制策は、この永久磁石に対向配置
する電機子の巻線を斜めに券回させることが行われてい
る(いわゆるスロットスキュー等)。
【0007】しかしながら、スロットスキュー等を施す
と、複雑な磁極形状になり、また券回法も複雑になるの
で製造工数がかかり、さらに各極の巻線にばらつきが生
じるうれいがあり、かつ高価となって工業的に優れてい
るとは言い難かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】極異方配向磁石におい
て、モータに組み込んだ際に対向する電機子に工夫を施
すことなく、ロータ−ステータ間ギャップ磁束密度の変
化割合を緩和して、コギング及びそれに起因した振動や
騒音さらには回転むらの発生を効果的に減少させ得る磁
石を提案することがこの発明の目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】さてこの発明では、磁粉
を極異方に配向させる際に、極異方配向磁石の作用面に
おける配列を、母線に対して斜めに行うことにより、斜
め着磁後の磁粉の配向方向と着磁方向が一致するため、
コギングが有利に抑制でき、もって上記の目的を達成し
たものである。
【0010】すなわちこの発明は、円筒又は円柱形状に
なり、周面の一つを作用面とすべく中心軸に直交する断
面で磁粉の磁化容易軸が極異方の配向へ揃う磁石におい
て、上記極異方配向が、作用周面にて母線に対し斜めに
配列してなる極異方配向磁石である。
【0011】ここに磁石作用面の表面磁界を向上させる
ためには、磁粉の磁化容易軸が、中心軸を含む断面では
作用面の中央寄りに集束配向することが有利である。
【0012】図1は、この発明の極異方配向磁石を10極
配向の例として示す斜視図である。図中で磁粉の配向方
向を実線で、この配向の作用面での配列は一点鎖線で表
した。図1(a) は外周面を作用面とする円筒極異方配向
磁石であり、また同図(b) は内周面を作用面とする円筒
極異方配向磁石であり、さらに同図(c) は周面を作用面
とする円柱極異方配向磁石である。これらの磁石はいず
れも極異方配向が、作用周面にて母線(磁石の高さ方向
と同じ)に対し斜めに配列している。
【0013】
【作用】図6、図7に、この発明の円筒極異方配向磁石
を6極の例で、、作用面が外周面(図6)、内周面(図
7)の場合でそれぞれ示し、比較のため図8、図9に従
来の円筒極異方配向磁石を示す。図6と図8、図7と図
9との対比で明らかなようにこの発明では極異方配向が
斜め着磁と一致するように作用面において斜めに配列す
ることが特徴である。
【0014】このように斜めに配列してなることによっ
て、モータに組み込んだ際、ロータ−ステータ間ギャッ
プ磁束密度の変化割合を緩和することができ、スロット
スキュー等を設けたのと同じ効果が得られ、したがって
電機子に何らの工夫を施さなくとも、モータのコギング
及びそれに起因した振動や騒音さらには回転むらの発生
を効果的に減少させ得るのである。
【0015】図6、図7に示す円筒極異方配向磁石にお
いて、作用面にて斜め配列する、母線に対する角度θ
は、ステータの極数及び極幅に応じて最適な角度を適宜
選択することができる。
【0016】この発明における斜め配列は、上記した図
6、図7の例に限ることはなく、例えば図10、図11に示
すような配列パターンでもよい。ここに図10は外周面が
作用面の例であり、図11は内周面が作用面の例である。
一般に、モータに組み込んだ場合に、極異方配向磁石の
一極と、対向する電機子との磁束密度が、ロータの回転
に伴って次第に増加し、最高値に達した後は次第に減少
するような配線パターンであれば適合する。
【0017】次に、この発明に係る磁場配向成形金型の
磁気回路装置について説明する。図12は、図6に示した
外周面が作用面となる円筒極異方配向磁石を製造する場
合に対応するもので、図12(a) は図6のA-A 断面、(b)
は図6のB-B 断面、(c)は図6のC-C 断面を示す。図中
番号1a は円筒状キャビティであり、この円筒状キャビ
ティ1a は、内方に非磁性体2を、外方に極異方配向用
の環状磁石3をそれぞれ同心に配設することで形成され
る。4は強磁性のバックヨークである。図12(a) 、(b)
、(c) を見て分かるように、この磁気回路装置は、極
異方配向用の環状磁石3に特徴があり、A-A 断面からB-
B 断面を経てC-C 断面へ行くに連れて、磁極が次第に回
転するような形状になる磁石を用いる。
【0018】なお、円柱形状の極異方磁石の場合も、図
12で示す磁気回路装置を適用して、この発明の極異方配
向を付与させることができる。この場合において、非磁
性体2は不要である。
【0019】図13は、図7に示した内周面が作用面とな
る円筒極異方配向磁石を製造する場合に対応するもの
で、図13(a) は図7のA-A 断面、(b) は図7のB-B 断
面、(c)は図7のC-C 断面を示す。図中番号1b は円筒
状キャビティであり、この円筒状キャビティ1b は、内
方に極異方配向用の環状磁石5を、外方に非磁性体6
を、をそれぞれ同心に配設することで形成される。7は
強磁性のバックヨークである。内周面が作用面となる円
筒極異方配向磁石も同様に、図13(a) 、(b) 、(c) を見
て分かるように、この磁気回路装置は、極異方配向用の
環状磁石5に、磁極がA-A 断面からB-B 断面を経てC-C
断面へ行くに連れて、次第に回転するような形状になる
磁石を用いることが特徴である。
【0020】これらの磁気回路装置の断面を図14、図15
に示す。図14は図12の断面図である。同図(a) は円筒状
キャビティ1a の両端面に非磁性体8を配設した例であ
り、集束配向はしていない。同図(b) は磁石作用面の表
面磁界を向上させるために、磁粉の磁化容易軸を、中心
軸を含む断面で作用面の中央寄りに集束配向した例であ
る。そのために同図(b) の磁気回路装置においては、外
周面の中央領域を極異方配向用の環状磁石3b で、外周
面の端部を非磁性体9で、両端面を強磁性体10で、それ
ぞれ囲繞して形成して、より好ましくは、内周面の両端
部近傍も非磁性体とする。すなわち極異方配向用の環状
磁石b 3を、つくろうとする磁石の全高よりも短い長さ
で、磁石の作用面中央域に配置し、かつ強磁性体10を両
端面に配置することにより、たとえば射出成形によって
円筒状キャビティ1a 内に導入された合成樹脂磁石材料
は、軟化状態にある間に、外周面に配設された環状磁石
3b から磁場を印加されて、極異方の配向に揃うわけで
あるが、その際にキャビティ端部では磁力線は強磁性体
10に引き寄せられて、図で示した磁粉配向になって、そ
の結果として作用面における集束配向が形成される。
【0021】図15は図13の断面図である。同図(a) は円
筒状キャビティ1a の両端面に非磁性体11を配設した例
であり、集束配向はしていない。同図(b) は磁石作用面
の表面磁界を向上させるために、磁粉の磁化容易軸を、
中心軸を含む断面で作用面の中央寄りに集束配向した例
である。そのために同図(b) の磁気回路装置において
は、内周面の中央領域を極異方配向用の環状磁石5b
で、内周面の端部を非磁性体12で、両端面を強磁性体13
で、それぞれ囲繞して形成して、より好ましくは、内周
面の両端部近傍も非磁性体とする。すなわち極異方配向
用の環状磁石5b を、つくろうとする磁石の全高よりも
短い長さで、磁石の作用面中央域に配置し、かつ強磁性
体13を両端面に配置することにより、たとえば射出成形
によって円筒状キャビティ1b 内に導入された合成樹脂
磁石材料は、軟化状態にある間に、外周面に配設された
環状磁石5b から磁場を印加されて、極異方の配向に揃
うわけであるが、その際にキャビティ端部では磁力線は
強磁性体13に引き寄せられて、図で示した磁粉配向にな
って、その結果として作用面における集束配向が形成さ
れるのである。
【0022】上述した図14(b) 、図15(b) のように磁粉
の磁化容易軸を、中心軸を含む断面で作用面の中央寄り
に集束配向することにより、作用面の表面磁界が向上す
る理由について説明する。
【0023】図16に、極異方配向磁石をステータに用い
るモータの断面を、この発明の磁石(同図(a) )と従来
の磁石(同図(b) )とを比較して示す。図中14a ,14b
は円筒磁石、15はモータケース、16はロータ磁極、17は
ロータ励磁コイル、18はロータシャフト、19はブラシ、
20はブラシに導通するためのリード線、21はロータシャ
フト18の軸受け、22は板ばね、23はワッシャである。図
16(a) で明らかなように、ロータに対向する実作用領域
が、磁石の中央寄りであって、端部は、モータに配設さ
れる励磁コイルやブラシに対向するのみで、無駄な磁束
を生じさせている。
【0024】これに対して、図14(b) 、図15(b) に示し
たとおり極異方配向磁石の中心軸を含む断面において、
磁粉の磁化容易軸の配向方向を作用面の中央寄り(実作
用領域)に集束させると、実質的に全ての磁束が実作用
領域に集束するので、端部の磁粉配向を有効に活用して
実作用領域での表面磁界を実質的に向上させることがで
き、ひいてはトルクの大きなモータを得ることができる
のである。
【0025】この発明の磁石材料としては、焼結磁石及
び合成樹脂磁石いずれもが利用できる。合成樹脂磁石
は、焼結磁石のように高温焼成することがないので磁石
製品に歪が入らず、またバインダーの存在によって磁石
製品の割れ欠け率が少なく、歩留まりの高い生産ができ
る点、またシャフトやカップと一体成形できる点では有
利である。
【0026】焼結磁石及び合成樹脂磁石における磁粉と
しては、フェライト系、アルニコ系、サマリウム−コバ
ルト系、ネオジウム−鉄−ボロン系など既に知られたも
のがいずれもが使用できる。また磁粉粒子の平均粒径に
ついても、既に知られた範囲で使用することができる。
たとえばフェライト系では 1.5μm 、希土類系では10〜
50μm が一般的である。また合成樹脂についても従来公
知のものが使用できる。たとえばポリアミド12、ポリア
ミド6などのポリアミド系合成樹脂や、ポリ塩化ビニ
ル、その酢酸ビニル共重合体、MMA,PS,PPS,
PE,PP等の単独又は共重合したビニル系合成樹脂
や、ウレタン,シリコーン,ポリカーボネート,PB
T,PET,PEEK,CPE,ハイパロン,ネオプレ
ン,SBR,NBR等の合成樹脂、又はエポキシ系、フ
ェノール系等の熱硬化合成樹脂が使用できる。
【0027】さらに磁粉とバインダーである合成樹脂の
配合比率は、用途にもよるが一般的には磁粉:40〜70 v
ol%とすることが望ましい。なおその他にも、従来から
常用される可塑剤や滑剤、抗酸化剤、表面処理剤などを
目的に応じて適量使用できるのはいうまでもない。
【0028】なお、上記した強磁性体4、7、10及び13
の材料は、S55C,S50C,S40C等の炭素鋼、SKD11, SKD61
等のダイス鋼及びパーメンジュール、純鉄等が使用され
る。耐摩耗性向上のために表面硬化処理を施すことは、
より有利である。また非磁性体2、6、8、9及び12の
材料は、SUS 304 などのオーステナイト系ステンレス
鋼、YHD 50等の高マンガン鋼、銅ベリリウム合金、青
銅、真ちゅう及び非磁性超硬鋼N−7等が用いられる。
環状磁石3a 、3b 、5a 、5b には、既知の磁石が使
用できる。たとえばサマリウムコバルト系磁石等の永久
磁石、また励磁コイルを強磁性体に券回した電磁石が使
用できる。
【0029】また磁場中成形方法も、既知の成形方法が
使用可能であり、例えば磁場配向射出成形、磁場配向圧
縮成形及び磁場配向RIM成形などがある。
【0030】さらに希土類磁粉を用いる場合には、予め
又はキャビティ内に導入した直後に、パルス状の高磁場
をかけ、磁気モーメントを揃える前処理を施すことが望
ましい。
【0031】図17に、合成樹脂磁石を用いて、シャフト
やカップと一体成形した例を示す。
【0032】
【実施例】図12、図13、図14及び図15に示した金型磁気
回路を用いて、図18、図19に示す円筒極異方配向磁石を
磁場配向射出成形法及び磁場配向圧縮成形法により製造
した。図18、図19の磁石は何れも内径は16mm、外径は32
mmであり、また高さは30mm、また極異方配向は8極とし
て、斜め配列の母線に対する角度θは6°であった。ま
た図14(b) 、図15(b) のように中心軸を含む断面で作用
面中央領域に集束させた場合、その中央領域の長さは24
mmである。
【0033】磁粉の種類は次の2種とした。 磁粉A:フェライト磁粉(平均粒径1.5 μm のマグネト
プランバイト系ストロンチウム系フェライト) 磁粉B:サマリウムコバルト磁粉(Sm2Co17 系、平均粒
径15μm )
【0034】磁石原料の配合は、合成樹脂磁石、焼結磁
石を各々1種の次の配合とした。 配合A(合成樹脂磁石配合) 磁粉:63 vol%、ポリアミド12:36 vol%、アミノシラ
ンA-1100:1vol% 配合B(焼結磁石配合) 磁粉:50 wt %、水50 wt %
【0035】成形条件は合成樹脂磁石、焼結磁石を各々
1種の次の条件とした。 成形条件A(合成樹脂磁石) 使用ペレット配合:配合A 成形機 :コイル内蔵式磁場配向射出成形機 射出シリンダ温度:300 ℃ 金型温度 :100 ℃ 射出圧力 :1500kgf/cm2 配向用励磁時間 :15秒 冷却時間 :20秒 射出サイクル :40秒 成形条件B(焼結磁石) 使用スラリー :配合B 成形機 :コイル搭載式磁場配向圧縮成形機 水抜き方法 :インジェクション方式 励磁方向 :竪磁場 成形温度 :20℃ 焼成温度 :1250℃
【0036】かくして得られた磁石の作用面における表
面磁束密度、ステータとしてモータに組み込んだ場合の
コギング現象、モータホールディングトルク値の測定結
果を表1〜表4に示す。また比較のために、極異方配向
が作用面の母線に平行な磁石(比較例1、4)及び配向
が等方性磁石(比較例2、5)、ラジアル配向磁石(比
較例3、6)でかつ着磁を作用周面にて母線に対し斜め
にした磁石についての測定結果も併記した。なおコギン
グ現象は、比較例(不良)を基準とする相対評価を行
い、表面磁束密度は、70μm 角のガリウムひ素製のホー
ル素子を用いたガウスメータによって測定したものであ
り、モータホールディングトルクは、図16にしめしたDC
モータに用いた場合の、比較例を基準とする相対評価で
示した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】表1〜4の結果から明らかなように、この
発明に従い円筒極異方配向磁石の配列を作用面で母線に
対して斜めに配列した実施例は、母線に対して平行な比
較例よりもコギング現象が減少し、また等方性やラジア
ル配向の磁石よりも表面磁束密度、モータホールディン
グトルクが大きい。さらに作用面の実作用領域に短文の
磁束を集束するように中心軸を含む断面で集束配向した
実施例3、6、9及び12は、表面磁束密度及びモータホ
ールディングトルクが増大している。
【0042】
【発明の効果】この発明の極異方配向磁石は、極異方配
向が、作用周面にて母線に対し斜めに配列してなること
により、モータに組み込んだ際はロータ−ステータ間ギ
ャップ磁束密度の変化割合を緩和することができ、スロ
ットスキュー等を設けたのと同じ効果が得られ、したが
って電機子に何らの工夫を施さなくとも、モータのコギ
ング及びそれに起因した振動や騒音さらには回転むらの
発生を効果的に減少させることができる。
【0043】また磁粉の磁化容易軸が、中心軸を含む断
面では作用面の中央寄りに集束配向してなることによ
り、磁石作用面の表面磁界を有利に向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の極異方配向磁石を10極配向
の例として示す斜視図である。
【図2】図2は、外周面を作用面とする等方性磁石の説
明図である。
【図3】図3は、外周面を作用面とするラジアル配向磁
石の説明図である。
【図4】図4は、内周面を作用面とする等方性磁石の説
明図である。
【図5】図5は、内周面を作用面とするラジアル配向磁
石の説明図である。
【図6】図6は、外周面を作用面とするこの発明の極異
方配向磁石の説明図である。
【図7】図7は、内周面を作用面とするこの発明の極異
方配向磁石の説明図である。
【図8】図8は、外周面を作用面とする従来の極異方配
向磁石の説明図である。
【図9】図9は、内周面を作用面とする従来の極異方配
向磁石の説明図である。
【図10】図10は、この発明の磁石の極異方配向の配
列パターンの一例を示す説明図である。
【図11】図11は、この発明の磁石の極異方配向の配
列パターンの一例を示す説明図である。
【図12】図12は、外周面が作用面となる円筒極異方
配向磁石の成形金型磁気回路の説明図である。
【図13】図13は、内周面が作用面となる円筒極異方
配向磁石の成形金型磁気回路の説明図である。
【図14】図14は、図12の断面図である。
【図15】図15は、図13の断面図である。
【図16】図16は、極異方配向磁石をステータに用い
るモータの断面図である。
【図17】図17、合成樹脂磁石を用いて、シャフトや
カップを一体成形した例を示す図である。
【図18】図18は、実施例で作成した磁石の寸法形状
の説明図である。
【図19】図19は、実施例で作成した磁石の寸法形状
の説明図である。
【符号の説明】
1 円筒状キャビティ 2 非磁性体 3 環状磁石 4 バックヨーク 5 環状磁石 6 非磁性体 7 バックヨーク 8 非磁性体 9 非磁性体 10 強磁性体 11 非磁性体 12 非磁性体 13 強磁性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 主代 晃一 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 菊地 孝宏 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 安田 晃 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号 川 崎製鉄株式会社東京本社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒又は円柱形状になり、周面の一つを
    作用面とすべく中心軸に直交する断面で磁粉の磁化容易
    軸が極異方の配向へ揃う磁石において、 上記極異方配向が、作用周面にて母線に対し斜めに配列
    してなる極異方配向磁石。
  2. 【請求項2】 磁粉の磁化容易軸が、中心軸を含む断面
    では作用面の中央寄りに集束配向してなる請求項1記載
    の極異方配向磁石。
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