JPH05174333A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク装置

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JPH05174333A
JPH05174333A JP35621691A JP35621691A JPH05174333A JP H05174333 A JPH05174333 A JP H05174333A JP 35621691 A JP35621691 A JP 35621691A JP 35621691 A JP35621691 A JP 35621691A JP H05174333 A JPH05174333 A JP H05174333A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic disk
thin film
head
film
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Withdrawn
Application number
JP35621691A
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English (en)
Inventor
Yoshiyori Kobayashi
由縁 小林
Masanori Sakai
正則 酒井
Yasushi Uno
泰史 宇野
Hiroshi Kiyono
浩 清野
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】薄膜磁気ヘッドから磁気ディスクへの漏電、両
者間の放電現象を防止するのに有効な磁気ディスク装置
を提供する。 【構成】薄膜磁気ヘッド1は薄膜磁気変換素子の少なく
とも1つが磁気抵抗効果素子による読み出し素子11で
ある。電気抵抗要素6が磁気ディスク3から駆動装置4
を経由して接地に至る経路に設けられている。電気抵抗
要素6は読み出し素子11に加わる直流電圧値Vを0ボ
ルト≦V<2.5ボルトの範囲としたとき抵抗値Rxが
2kΩ≦Rxの範囲、2.5ボルト≦V<5ボルトの範
囲としたとき10kΩ≦Rx、5ボルト≦Vの範囲とし
たとき100kΩ≦Rxの範囲に選定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク装置に関
し、更に詳しくは、磁気抵抗効果素子を読み出し素子と
して用いた薄膜磁気ヘッドと、磁気ディスクとを組み合
わせた磁気ディスク装置において、薄膜磁気ヘッドから
磁気ディスクへの漏電、及び、両者間の放電現象を防止
するのに有効な改良された磁気ディスク装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、浮上型の薄膜磁気ヘッドとして
は、誘導型薄膜磁気変換素子を読み書き素子として使用
したものが最もよく知られている。誘導型薄膜磁気変換
素子を用いた薄膜磁気ヘッドにおいて、高い読み出し出
力を得るには、磁気ディスクと磁気ヘッドとの間の相対
速度を上げるか、または、コイルのターン数を増大させ
る必要がある。しかし、磁気ディスクが小型化される傾
向にあるため、相対速度の高速化による読み出し出力の
増大は実情に合わない。また、コイルのターン数増大に
よる読み出し出力は、コイルのインダクタンス及び直流
抵抗値の増大を招き、高周波特性を悪化させ、高速読み
出しに適応できなくなる。かかる問題点を解決する手段
として、読み出し素子を磁気抵抗効果素子によって構成
し、誘導型薄膜磁気変換素子は書込み専用として用いる
ようにした技術が提案されている。公知技術文献として
は、例えば特公昭59−35088号公報がある。
【0003】図10は読み出し素子を磁気抵抗効果素子
を用いて構成した薄膜磁気ヘッドと、磁気ディスクとの
組み合わせにかかる磁気ディスク装置の一般的な構成
を、モデル化して示す図である。図において、1は薄膜
磁気ヘッド、2はヘッド支持装置、3は磁気ディスク、
4は駆動装置、5は信号処理回路である。
【0004】薄膜磁気ヘッド1は、スライダ(図示しな
い)が薄膜磁気変換素子を支持し、薄膜磁気変換素子の
少なくとも1つが磁気抵抗効果素子による読み出し素子
11で構成されている。ヘッド支持装置2は、通常、薄
膜磁気ヘッド1が互いに直交する2軸の回りで、ピッチ
運動及びロール運動をすることができるように、薄膜磁
気ヘッド1を支持している。磁気ディスク3は、導電性
剛性基体上に磁気記録層を有している。駆動装置4は磁
気ディスク3に機械的に結合され磁気ディスク3を矢印
aで示すごとく回転駆動する。
【0005】磁気抵抗効果素子でなる読み出し素子11
は、一定の直流電流(以下センス電流と称する)Iを流
しておき、磁気ディスク3の磁界Hの変化を電気抵抗値
の変化として検出する。センス電流Iは抵抗R1、読み
出し素子11及び接地を含む回路ループで流れる。R1
はセンス電流調整用抵抗、C1、C2はセンス電流直流
成分を阻止し、交流成分である検出信号のみを信号処理
回路5に伝送するコンデンサである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気抵
抗効果素子を読み出し素子11として用いた薄膜磁気ヘ
ッド1と、磁気ディスク3との組み合わせに係る磁気デ
ィスク装置には次のような問題点がある。 (A)磁気抵抗効果素子でなる読み出し素子11には、
常時、センス電流Iが流れており、センス電流Iは読み
出し素子11及び接地を含む回路ループで流れる。一
方、磁気ディスク3は導電性剛性基体上に磁気記録層を
有し、全体として導電性を有し、しかも接地電位にある
駆動装置4に機械的に結合されている。このため、磁気
記録の読み出し動作において、薄膜磁気ヘッド1が磁気
ディスク3の表面に接触した場合、センス電流Iが薄膜
磁気ヘッド1から磁気ディスク3及び駆動装置4を通し
て接地側に漏電し、またはスパーク放電を生じる。これ
らは、回復不可能なヘッドクラッシュを招く。特に、最
近は、高密度記録に対応するため、薄膜磁気ヘッド1の
浮上量が例えば0.1μm以下となるように低浮上化さ
れており、磁気ディスク3の表面に極微小な凹凸があっ
ただけで、実質的な電気的接触状態を生じる。 (B)電気的接触状態を考慮しない場合であっても、読
み出し素子11と磁気ディスク3との間に、短い時間間
隔で、放電を生じ、同様のヘッドクラッシュを生じるこ
とがある。例えば、図11に示すように、読み出し素子
11と磁気ディスク3との間に薄膜磁気ヘッド1の浮上
量に基づくキャパシタC0を想定し、キャパシタC0に
対するセンス電流Iの充電回路を考えた場合、充電時定
数はセンス電流調整用抵抗R1とキャパシタC0によっ
て定まるR1・C0となる。抵抗値R1は小さい値に選
定されているから、充電時定数R1・C0は小さい。こ
のため、キャパシタC0が放電電位まで短時間で充電さ
れてしまう。しかも、前述したように、高密度記録に対
応するため、薄膜磁気ヘッド1の浮上量が例えば0.1
μm以下となるように低浮上化されており、低い放電電
圧で放電を生じてしまう。このため、単位時間あたりの
放電発生回数が増え、ヘッドクラッシュを生じ易くな
る。 (C)磁気ディスク3の磁気記録層の表面に電気絶縁層
を設けて、前述の漏電及び放電を阻止することが考えら
れるが、磁気ディスク3と薄膜磁気ヘッド1との間のス
ペーシングロスが電気絶縁層の厚みのために大きくな
り、高密度記録に対応できなくなる。
【0007】そこで、本発明の課題は、上述する従来の
問題点を解決し、磁気抵抗効果素子を読み出し素子とし
て用いた薄膜磁気ヘッドと、磁気ディスクとを組み合わ
せた磁気ディスク装置において、薄膜磁気ヘッドから磁
気ディスクへの漏電、両者間の放電現象を防止するのに
有効な磁気ディスク装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明は、薄膜磁気ヘッドと、ヘッド支持装置と、
磁気ディスクと、駆動装置と、電気抵抗要素とを含む磁
気ディスク装置であって、前記薄膜磁気ヘッドは、スラ
イダと、薄膜磁気変換素子とを含み、前記スライダが前
記薄膜磁気変換素子を支持し、前記薄膜磁気変換素子の
少なくとも1つが磁気抵抗効果素子による読み出し素子
であり、前記ヘッド支持装置は、前記薄膜磁気ヘッドを
支持しており、前記磁気ディスクは、導電性剛性基体上
に磁気記録層を有しており、前記駆動装置は、前記磁気
ディスクに機械的に結合され前記磁気ディスクを回転駆
動するものであり、前記電気抵抗要素は、前記磁気ディ
スクから前記駆動装置を経由して接地に至る経路に設け
られ、前記読み出し素子に加わる直流電圧値Vを (a) 0ボルト≦V<2.5ボルト の範囲に選定したとき、抵抗値Rxが 2kΩ≦Rx の範囲に選定されているか、 (b) 2.5ボルト≦V<5ボルト の範囲に選定したとき、抵抗値Rxが 10kΩ≦Rx の範囲に選定されているか、または (c) 5ボルト≦V の範囲に選定したとき、抵抗値Rxが 100kΩ≦Rx の範囲に選定されていることを特徴とする。
【0009】
【作用】磁気ディスクから駆動装置を経由して接地に至
る経路に設けられた電気抵抗要素の電気抵抗値Rx及び
磁気抵抗効果素子を用いた読み出し素子に加わる直流電
圧値Vを上述のような関係に設定すると、ヘッドクラッ
シュが生じにくくなることが、実験によって確認され
た。具体的には、コンタクト・スタート・ストップ(以
下CSSと称する)方式によって駆動する場合、300
00回以上のCSS動作を繰り返しても、ヘッドクラッ
シュを生じなかった。
【0010】その理由は、次のように考えられる。
【0011】まず、読み出し素子に加わる直流電圧値V
を0ボルト≦V<2.5ボルトの範囲に選定し、抵抗値
Rxを2kΩ≦Rxの範囲に選定した場合は、磁気記録
の読み出し動作において、薄膜磁気ヘッドが磁気ディス
クの表面に接触しても、主として、直流電圧値Vの低電
圧化により、漏洩電流が小さくなり、スパーク放電が生
じにくくなる。しかも、印加される直流電圧Vが低いた
めに、キャパシタC0が放電電位まで達する確率が低下
する。
【0012】読み出し素子に加わる直流電圧値Vを2.
5ボルト≦V<5ボルトの範囲に選定し、抵抗値Rxを
10kΩ≦Rxの範囲に選定した場合は、電気抵抗要素
の電気抵抗値Rxが電流制限抵抗として働く。しかも、
印加される直流電圧Vが比較的低い。このため、磁気記
録の読み出し動作において、薄膜磁気ヘッドが磁気ディ
スクの表面に接触しても、漏洩電流が小さい値に制限さ
れ、スパーク放電が生じにくくなる。また、読み出し素
子と磁気ディスクとの間のキャパシタC0に対する充電
時定数が大きくなると共に、印加される直流電圧Vが比
較的低いため、キャパシタC0が放電電位まで達するの
に長時間を要し、放電間隔が長くなる。このため、放電
発生頻度が低下する。
【0013】更に、読み出し素子に加わる直流電圧値V
を5ボルト≦Vの範囲に選定し、抵抗値Rxを100k
Ω≦Rxの範囲に選定した場合は、電気抵抗要素の電気
抵抗値Rxが電流制限抵抗として働き、磁気記録の読み
出し動作において、薄膜磁気ヘッドが磁気ディスクの表
面に接触しても、漏洩電流が小さい値に制限され、スパ
ーク放電が生じにくくなる。また、読み出し素子と磁気
ディスクとの間のキャパシタC0に対する充電時定数が
大きくなり、キャパシタC0が放電電位まで達するのに
長時間を要し放電間隔が長くなり、放電発生頻度が低下
する。
【0014】
【実施例】図1は本発明に係る磁気ディスク装置の構成
をモデル化して示す図である。図において、図10と同
一の参照符号は同一性ある構成部分を示している。6は
電気抵抗要素である。電気抵抗要素6は磁気ディスク3
から駆動装置4を経由して接地に至る経路に設けられて
いる。電気抵抗要素6の電気抵抗値Rxは薄膜磁気ヘッ
ド1に備えられた磁気抵抗効果素子でなる読み出し素子
11に印加される直流電圧値Vに応じて選定する。直流
電圧値Vが0ボルト≦V<2.5ボルトの範囲に選定さ
れている時は2kΩ≦Rxの範囲、2.5ボルト≦V<
5ボルトの範囲に選定されているときは10kΩ≦Rx
の範囲、5ボルト≦Vの範囲に選定されているときは1
00kΩ≦Rxの範囲である。
【0015】図3は磁気抵抗効果素子を用いた読み出し
素子11に印加される直流電圧値V及び電気抵抗要素6
の電気抵抗値Rxと、CSSテストの結果との関係を示
す実験データである。
【0016】直流電圧値Vが0ボルト≦V<2.5ボル
トの範囲に選定されている場合は、電気抵抗要素6の電
気抵抗値Rxが2kΩ以上の範囲でCSS結果が実用条
件を十分に満たす30000回パスとなっている。これ
は、磁気記録の読み出し動作において、薄膜磁気ヘッド
1が磁気ディスク3の表面に接触しても、主として、直
流電圧値Vの低電圧化により、漏洩電流が小さくなり、
スパーク放電が生じにくくなること、読み出し素子11
と磁気ディスク3との間のキャパシタC0に対する充電
時定数が小さくとも、印加される直流電圧VがV<2.
5ボルトと低いために、キャパシタC0が放電電位まで
達する確率が低下することによるものと推測される。電
気抵抗値Rxが1kΩになると、10000回でヘッド
クラッシュを生じ、電気抵抗値Rxが零では10回でヘ
ッドクラッシュを生じるCSS結果となっており、従っ
て、2kΩ≦Rxの範囲が適当である。
【0017】直流電圧値Vが2.5ボルト≦V<5ボル
トの範囲に選定されているときは、10kΩ≦RxでC
SS結果が30000回パスとなる。これは、電気抵抗
要素6の電気抵抗値Rxが電流制限抵抗として働くこと
と、印加される直流電圧VがV<5ボルトと比較的低い
ことの2つの理由から、磁気記録の読み出し動作におい
て、薄膜磁気ヘッド1が磁気ディスク3の表面に接触し
ても、漏洩電流が小さい値に制限され、スパーク放電が
生じにくくなること、及び、図3に示すように、読み出
し素子11と磁気ディスク3との間のキャパシタC0に
対する充電時定数が(R1+Rx)・C0≒Rx・C0
となり、実質的に電気抵抗要素6の有する電気抵抗値R
xによって支配される大きな値になること、印加される
直流電圧VがV<5ボルトと比較的低いことの2つの理
由で、キャパシタC0が放電電位まで達するのに長時間
を要し、放電間隔が長くなることによるものと推測され
る。電気抵抗値Rx=1kΩでは1000回でクラッシ
ュを生じるCSS結果となっており、従って、10kΩ
≦Rxの範囲が適当である。
【0018】直流電圧値Vが5ボルト≦Vの範囲に選定
されているときは100kΩ≦RxでCSS結果が30
000回パスとなる。これは、100kΩ以上の大きな
電気抵抗値Rxが電流制限抵抗として働き、磁気記録の
読み出し動作において、薄膜磁気ヘッド1が磁気ディス
ク3の表面に接触しても、漏洩電流が小さい値に制限さ
れ、スパーク放電が生じにくくなること、及び、読み出
し素子11と磁気ディスク3との間のキャパシタC0に
対する充電時定数Rx・C0が大きくなり、キャパシタ
C0が放電電位まで達するのに長時間を要し、放電間隔
が長くなることによるものと推測される。電気抵抗値R
x=10kΩでは4000回でクラッシュを生じ、電気
抵抗値Rx=1kΩでは200回でクラッシュを生じる
CSS結果となった。従って、100kΩ≦Rxの範囲
が適当である。
【0019】電気抵抗要素6の具体的な配置構造とし
て、例えば図4及び図5に示すようなものが考えられ
る。図4の実施例では、スピンドルハブ41及びクラン
プ部材42と、磁気ディスク3との接触面に、適当な電
気抵抗値Rxを有する電気抵抗要素6を配置してある。
電気抵抗要素6は磁気ディスク3の内周側に設けてもよ
い。図5の実施例ではモータ43と接地電位にある箱体
44との間に電気抵抗要素6を配置してある。図4及び
図5において、40はスピンドル、45は締めつけネジ
である。
【0020】図6は磁気ディスク装置の具体的な構成を
示す図、図7は磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッ
ド装置の正面図、図8は同じくその底面図である。図に
おいて、1は薄膜磁気ヘッド、2はヘッド支持装置、3
は磁気ディスク、7は位置決め装置である。
【0021】薄膜磁気ヘッド1はロール運動及びピッチ
運動ができるように、ヘッド支持装置2の先端部に取付
けられている。図9は薄膜磁気ヘッドの磁気変換素子部
分の拡大断面図である。図示の薄膜磁気ヘッドは、スラ
イダ10の上に磁気抵抗効果素子を用いた読み出し素子
11及び誘導型磁気変換素子でなる書き込み素子12を
有する。
【0022】スライダ10はセラミック構造体で構成さ
れ、Al2O3 −TiC 等でなる基体部分101の上にAl2O3
またはSiO2等でなる絶縁膜102を設けてある。スライ
ダ20は磁気ディスク3と対向する一面側に空気ベアリ
ング面(以下ABS面と称する)103を有する。スラ
イダ10としては、磁気ディスク3と対向する面側にレ
ール部を設け、レール部の表面をABS面として利用す
るタイプの外に、レール部を持たない平面状とし、平面
のほぼ全面をABS面として利用するタイプ等も知られ
ている。
【0023】読み出し素子11は磁気抵抗効果素子を絶
縁膜102の内部に層状に埋設して構成されている。磁
気抵抗効果素子はNi−Fe、Ni−Co等の強磁性薄
膜材料を用いて形成されている。磁気抵抗効果素子に
は、センス電流を流す他、入力磁界に対して直線性のよ
い検出信号を得るためバイアス磁界が加えられる。バイ
アス磁界を発生する手段として、磁気抵抗効果素子に直
接バイアス導体膜を成膜し、バイアス導体膜に流す電流
による発生磁界を利用してバイアスを加えるシャントバ
イアス方式、磁気抵抗効果素子に近接して薄膜永久磁石
を配置し、薄膜永久磁石の発生磁界を利用するマグネッ
トバイアス方式等が採用される。13は下部シールド膜
であり、パーマロイなどの磁性膜によって構成されてい
る。
【0024】書き込み素子12は、下部磁性膜121、
上部磁性膜122、コイル膜123、アルミナ等でなる
ギャップ膜124、ノボラック樹脂等の有機樹脂で構成
された絶縁膜125及び保護膜126などを有して、絶
縁膜102の上に積層されている。下部磁性膜121及
び上部磁性膜122の先端部は微小厚みのギャップ膜1
24を隔てて対向するポール部P1、P2となってお
り、ポール部P1、P2において書き込みを行なう。下
部磁性膜121及び上部磁性膜122のヨーク部であ
り、ポール部P1、P2とは反対側にあるバックギャッ
プ部において、磁気回路を完成するように互いに結合さ
れている。絶縁膜125の上に、ヨーク部の結合部のま
わりを渦巻状にまわるように、コイル膜123を形成し
てある。図示は、面内記録再生用磁気ヘッドであるが、
垂直磁気記録再生用磁気ヘッド等であってもよい。
【0025】ヘッド支持装置2は、位置決め装置7に取
付けられる剛性アーム部21に、弾性金属薄板でなる支
持体22の一端を取付け固定すると共に、支持体22の
長手方向の一端にある自由端に可撓体23を取付け、こ
の可撓体23の下面に、薄膜磁気ヘッド1を接着などの
手段によって取付けた構造となっている。可撓体23ま
たは支持体22には荷重用突起24が設けられており、
この荷重用突起24が薄膜磁気ヘッド1にバネ荷重を与
えている。ヘッド支持装置2は位置決め装置7により、
矢印b1またはb2の方向に駆動されて位置決めされ、
それによって所定のトラックにおいて、磁気ディスク3
と薄膜磁気ヘッド1との間で磁気記録.再生が行なわれ
る。ヘッド支持装置2に対する薄膜磁気ヘッド1の取付
構造に関しては、薄膜磁気ヘッド1の取付け方向をヘッ
ド支持装置2の長手方向にとったいわゆるインラインタ
イプや、ヘッド支持装置2の長手方向と直交する方向に
取ったトラバースタイプ等が知られている。
【0026】磁気ディスク3は、駆動装置4(図4、図
5参照)により矢印aの方向に例えば3600rpmで
高速回転するように駆動される。そして、磁気ディスク
3を高速回転させ、その時に発生する動圧を利用して、
磁気ディスク3の面上に配置した薄膜磁気ヘッド1を、
所定の浮上量で浮上させながら、記録及び再生を行な
う。
【0027】上述の磁気ディスク装置は、CSS方式に
よって駆動される。磁気ディスク3が静止しているとき
は、ヘッド支持装置2のバネ荷重を受て薄膜磁気ヘッド
1のABS面103が磁気ディスク3の表面に押付けら
れているが、磁気ディスク3が回転を開始すると、薄膜
磁気ヘッド1のABS面に揚力動圧が発生し、この動圧
とバネ荷重と釣合う浮上量で動作を開始する。回転して
いる磁気ディスク3が停止する場合は、逆の動作とな
る。
【0028】ここで、前述したように、電気抵抗要素6
が磁気ディスク3から駆動装置を経由して接地に至る経
路に設けられ、読み出し素子11に加わる直流電圧値V
のある値に対して、適切に選定された電気抵抗値Rxを
有するから、薄膜磁気ヘッド1から磁気ディスク3への
漏電及びスパーク放電を抑制し、両者間のキャパシタに
起因する放電発生頻度を低減できる。実施例に示すよう
に、磁気抵抗効果素子を用いた読み出し素子11と共
に、誘導型磁気変換素子でなる書き込み素子12を有す
る場合は、電気抵抗要素6の作用が書き込み素子12で
も得られる。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果が得られる。 (a)電気抵抗要素を含み、電気抵抗要素は、磁気ディ
スクから駆動装置を経由して接地に至る経路に設けら
れ、磁気抵抗効果素子を用いた読み出し素子に加わる直
流電圧値Vを0ボルト≦V<2.5ボルトの範囲に選定
したとき、抵抗値Rxが2kΩ≦Rxの範囲に選定され
ているから、薄膜磁気ヘッドから磁気ディスクへの漏電
及びスパーク放電を抑制し、両者間のキャパシタに起因
する放電発生頻度を低減し得る耐久性の高い磁気ディス
ク装置を提供できる。 (b)電気抵抗要素は、読み出し素子に加わる直流電圧
値Vを2.5ボルト≦V<5ボルトの範囲に選定したと
き、抵抗値Rxが10kΩ≦Rxの範囲に選定されてい
るから、薄膜磁気ヘッドから磁気ディスクへの漏電及び
スパーク放電を抑制し、両者間のキャパシタに起因する
放電発生頻度を低減し得る耐久性の高い磁気ディスク装
置を提供できる。 (c)電気抵抗要素は、読み出し素子に加わる直流電圧
値Vを5ボルト≦Vの範囲に選定したとき、抵抗値Rx
が100kΩ≦Rxの範囲に選定されているから、薄膜
磁気ヘッドから磁気ディスクへの漏電及びスパーク放電
を抑制し、両者間のキャパシタに起因する放電発生頻度
を低減し得る耐久性の高い磁気ディスク装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ディスク装置の構成をモデル
化して示す図である。
【図2】本発明に係る磁気ディスク装置において薄膜磁
気ヘッドから磁気ディスクに至る電気回路をモデル化し
て示す図である。
【図3】磁気抵抗効果素子を用いた読み出し素子に印加
される直流電圧値V及び電気抵抗要素の電気抵抗値Rx
とCSSテストの結果との関係を示す実験データであ
る。
【図4】電気抵抗要素の具体的な配置構造例を示す部分
断面図である。
【図5】電気抵抗要素の具体的な配置構造の別の例を示
す部分断面図である。
【図6】磁気ディスク装置の構成を示す平面図である。
【図7】磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッド装置
の拡大正面図である。
【図8】磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッド装置
の拡大底面図である。
【図9】本発明に用いられる薄膜磁気ヘッドの薄膜磁気
変換素子の構造をモデル化して示す拡大断面である。
【図10】従来の磁気ディスク装置の構成をモデル化し
て示す図である。
【図11】従来の磁気ディスク装置において薄膜磁気ヘ
ッドから磁気ディスクに至る電気回路をモデル化して示
す図である。
【符号の説明】
1 薄膜磁気ヘッド 11 磁気抵抗効果素子を用いた読み出し素
子 2 ヘッド支持装置 3 磁気ディスク 4 駆動装置 6 電気抵抗要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清野 浩 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜磁気ヘッドと、ヘッド支持装置と、
    磁気ディスクと、駆動装置と、電気抵抗要素とを含む磁
    気ディスク装置であって、 前記薄膜磁気ヘッドは、スライダと、薄膜磁気変換素子
    とを含み、前記スライダが前記薄膜磁気変換素子を支持
    し、前記薄膜磁気変換素子の少なくとも1つが磁気抵抗
    効果素子による読み出し素子であり、 前記ヘッド支持装置は、前記薄膜磁気ヘッドを支持して
    おり、 前記磁気ディスクは、導電性剛性基体上に磁気記録層を
    有しており、 前記駆動装置は、前記磁気ディスクに機械的に結合され
    前記磁気ディスクを回転駆動するものであり、 前記電気抵抗要素は、前記磁気ディスクから前記駆動装
    置を経由して接地に至る経路に設けられ、前記読み出し
    素子に加わる直流電圧値Vを 0ボルト≦V<2.5ボルト の範囲に選定したとき、抵抗値Rxが 2kΩ≦Rx の範囲に選定されていることを特徴とする磁気ディスク
    装置。
  2. 【請求項2】 薄膜磁気ヘッドと、ヘッド支持装置と、
    磁気ディスクと、駆動装置と、電気抵抗要素とを含む磁
    気ディスク装置であって、 前記薄膜磁気ヘッドは、スライダと、薄膜磁気変換素子
    とを含み、前記スライダが前記薄膜磁気変換素子を支持
    し、前記薄膜磁気変換素子の少なくとも1つが磁気抵抗
    効果素子による読み出し素子であり、 前記ヘッド支持装置は、前記薄膜磁気ヘッドを支持して
    おり、 前記磁気ディスクは、導電性剛性基体上に磁気記録層を
    有しており、 前記駆動装置は、前記磁気ディスクに機械的に結合され
    前記磁気ディスクを回転駆動するものであり、 前記電気抵抗要素は、前記磁気ディスクから前記駆動装
    置を経由して接地に至る経路に設けられ、前記読み出し
    素子に加わる直流電圧値Vを 2.5ボルト≦V<5ボルト の範囲に選定したとき、抵抗値Rxが 10kΩ≦Rx の範囲に選定されていることを特徴とする磁気ディスク
    装置。
  3. 【請求項3】 薄膜磁気ヘッドと、ヘッド支持装置と、
    磁気ディスクと、駆動装置と、電気抵抗要素とを含む磁
    気ディスク装置であって、 前記薄膜磁気ヘッドは、スライダと、薄膜磁気変換素子
    とを含み、前記スライダが前記薄膜磁気変換素子を支持
    し、前記薄膜磁気変換素子の少なくとも1つが磁気抵抗
    効果素子による読み出し素子であり、 前記ヘッド支持装置は、前記薄膜磁気ヘッドを支持して
    おり、 前記磁気ディスクは、導電性剛性基体上に磁気記録層を
    有しており、 前記駆動装置は、前記磁気ディスクに機械的に結合され
    前記磁気ディスクを回転駆動するものであり、 前記電気抵抗要素は、前記磁気ディスクから前記駆動装
    置を経由して接地に至る経路に設けられ、前記読み出し
    素子に加わる直流電圧値Vを 5ボルト≦V の範囲に選定したとき、抵抗値Rxが 100kΩ≦Rx の範囲に選定されていることを特徴とする磁気ディスク
    装置。
  4. 【請求項4】 前記薄膜磁気変換素子は、書き込み素子
    を含み、前記書き込み素子が、磁性膜と、前記磁性膜と
    共に磁気回路を構成するコイル膜とを有することを特徴
    とする請求項1、2または3に記載の磁気ディスク装
    置。
  5. 【請求項5】 前記磁性膜は、下部磁性膜と、上部磁性
    膜とを含み、前記上部磁性膜が絶縁膜を介して前記下部
    磁性膜の上に設けられ、前記下部磁性膜及び上部磁性膜
    は、先端部が変換ギャップを構成するポール部となって
    いて、後方側が磁気回路を完成するように結合されてお
    り、 前記コイル膜は、結合部の回りに渦巻き状に設けられて
    いることを特徴とする請求項4に記載の磁気ディスク装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5978181A (en) * 1997-03-04 1999-11-02 Fujitsu Limited Magnetic head and magnetic recording/reproducing apparatus

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