JPH0517328A - 改質粉体 - Google Patents

改質粉体

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JPH0517328A
JPH0517328A JP18929291A JP18929291A JPH0517328A JP H0517328 A JPH0517328 A JP H0517328A JP 18929291 A JP18929291 A JP 18929291A JP 18929291 A JP18929291 A JP 18929291A JP H0517328 A JPH0517328 A JP H0517328A
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JP
Japan
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powder
modified powder
skin
modified
ultraviolet
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JP18929291A
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English (en)
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Akihiro Kuroda
章裕 黒田
Hiroshi Kakishima
博 柿島
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紫外線防御効果及び皮膚への安全性に優れた
改質粉体を提供することを目的とする。 【構成】 粉体類が、フットボーレンC60及び/又は
フットボーレンC70と、シリコーン樹脂との混合被膜
で被覆されていることを特徴とする改質粉体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、UV−A、UV−B両
領域において紫外線吸収能に優れ、日焼け防止に効果を
有する改質粉体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
紫外線を防御する素材として、酸化チタン、酸化亜鉛、
酸化セリウム等の無機系紫外線散乱剤や、パラアミノ安
息香酸化合物、桂皮酸化合物、アゾール系化合物、ベン
ゾフェノン系化合物等の有機系紫外線吸収剤が用いられ
ている。
【0003】上記酸化チタン等の無機系紫外線散乱剤
は、光によって変性、劣化等が生じにくく安全性が高い
等の長所があるが、化粧料等に使用した場合、無機粉体
であるために製品への配合量に限度があるという短所を
有している。また、紫外線防御効果に優れる微粒子酸化
チタンを使用すると、微粒子酸化チタンが光によって黒
化する等の問題があった。
【0004】一方、有機系の紫外線吸収剤は、界面活性
剤等の配合成分によって紫外線吸収性能の劣化が生じた
り、光によって分解したりする問題があり、また皮膚へ
の安全性にも問題があった。更にUV−A、UV−Bに
わたる広い領域に吸収スペクトルを示す紫外線吸収剤は
限られていた。
【0005】これらの理由により、化粧品等の紫外線防
御効果を目的とした製品には、無機系の紫外線散乱剤と
有機系の紫外線吸収剤とが組み合わせて配合されている
のが現状である。
【0006】本発明は、上述のような実情に鑑みなされ
たものであって、UV−A、UV−B両領域の紫外線を
同時に吸収し紫外線防御効果に優れ、且つ光によって分
解せず、更に皮膚への安全性にも優れた改質粉体を提供
することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明は、粉体類をフットボーレンC60及び/又はフッ
トボーレンC70とシリコーン樹脂との混合被膜で被覆
して得られることを特徴とする改質粉体である。このよ
うに、フットボーレンC60及び/又はフットボーレン
C70とシリコーン樹脂との混合被膜で粉体類を被覆す
ることで、より効果的にフットボーレンC60及び/又
はフットボーレンC70を粉体類に固定することが可能
となる。
【0008】以下に本発明の構成を詳説する。本発明で
用いられる粉体類は、例えば黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒
酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青等の有色
顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ジル
コニウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、
カオリン、雲母、モンモリロナイト等の体質顔料、雲母
チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネ
シウム等の金属塩、N−アシルアスパラギン酸被覆マイ
カ等の有機物被覆顔料及び金属石鹸処理顔料、ナイロン
パウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロ
ンパウダー、セルロースパウダー、シリコーンパウダ
ー、金染色シルクパウダー、ポリエチレンパウダー等の
高分子粉体、シリカ、アルミナ等の無機粉体、青色40
4号等の色素、赤色2号Alレーキ等のレーキ顔料、更
には、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、アルミナ被
覆微粒子酸化チタン、シリカ被覆微粒子酸化チタン等の
微粒子粉体、ベントナイト等が挙げられる。
【0009】本発明で用いるサッカーボール様分子であ
るフットボーレンC60(Footballene C
60)及びC70(Footballene C70)
(以後、C60、C70と記載する)は、ネイチャー誌
(第347巻 第354〜358ページ 1990年7
月号)(Nature, Vol.347, Page.354-358,SEPTEMBER199
0)に記載された方法、及び日本化学会第61回春季年
会予稿集(2E344及び2E345)に示された実験
条件、分析データに従って合成した。尚、C60のケミ
カルアブストラクトに於けるCAS登録番号は9968
5−96−8であり、C70は115383−22−7
である。
【0010】実験方法の詳細を以下に記す。減圧可能な
密閉容器中にカーボンロッド2本を設置し、これらの先
端間数mmの距離まで互いに接近させ、市販の溶接用電
源をカーボンロッド2本に接続した。ついで密閉容器内
を脱気した後にヘリウムガスを注入し、内圧を100To
rrとした上でカーボンロッド間に60Aの電流を流して
アーク放電させ、発生したすすを回収した。得られたす
すにベンゼンを加えろ過した後、ろ液中のベンゼンを減
圧留去した。こうして得られた固形分をカラムクロマト
グラフィーを用いて分離、回収した。
【0011】本発明の改質粉体におけるC60及び/又
はC70の被覆量は、改質粉体類100重量%に対し
0.1〜20重量%であることが好ましく、更に好まし
くは0.5〜10重量%である。
【0012】また、本発明で用いるシリコーンとして
は、25℃における粘度が1〜40csのメチルハイド
ロジェンポリシロキサン、ジメチルシリコーンユニット
含有メチルハイドロジェンポリシロキサンが挙げられ
る。
【0013】そして、本発明の改質粉体におけるシリコ
ーンの被覆量は、改質粉体類100重量%に対し、0.
3〜20重量%であることが好ましく、更に好ましくは
1.5〜10重量%である。
【0014】粉体類に対するC60、C70、及びシリ
コーンの被覆方法としては、C60、C70、及びシリ
コーンを、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、
シクロヘキサン及びこれらの混合物から選ばれる溶剤に
溶解した溶液と、粉体類とを混合し、ついで溶剤留去
し、得られた粉体類を送風乾燥機、電熱器、ガス乾燥炉
等の加熱装置を用い、120〜200℃の温度で0.5
〜12時間加熱する方法が挙げられる。このうち溶媒と
してはベンゼンが最も好ましく、加熱条件としては13
0〜150℃の温度で2〜4時間加熱する方法が好まし
い。
【0015】本発明の改質粉体は、化粧料、樹脂、塗料
として用いることができる。特に化粧料の例としては、
白粉、ファンデーション、プレストパウダー、水使用フ
ァンデーション、2ウェイファンデーション、口紅、頬
紅、アイシャドウ、眉墨、アイライナー、マスカラ、ネ
イルカラー、チークカラー、ベースファンデーション、
サンオイル、日焼け止めクリーム等が挙げられる。
【0016】また、化粧料中に本発明の改質粉体を配合
した場合、本発明の目的を達成する範囲で、通常化粧料
で用いられる油剤、粉体類、溶剤、界面活性剤、紫外線
吸収剤、防腐剤、殺菌剤、保存剤、酸化防止剤、ホルモ
ン剤、ビタミン、保湿剤、香料等を同時に配合すること
ができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例にて本発明を説明する。尚、実
施例に記載の紫外線防御効果及び皮膚に対する安全性の
評価に関する試験法は以下の通りである。
【0018】1.紫外線防御効果の測定方法 実施例及び比較例によって作成した試料を用い、ジメチ
ルシリコーン(3万cs)中に試料を3wt%配合し、
ローラーにて混合した。ついで石英硝子板2枚の間に試
料をはさみ間隔を調整し、分光光度計を用いてUV−
A、UV−B領域における紫外線の吸収強度を測定し
た。評価は、未処理粉体に対して実施例の吸収強度が明
らかに高い場合を(+)、差が認められない場合を
(−)として表した。
【0019】2.皮膚に対する安全性の評価 実施例及び比較例によって作成した試料を用い、オリー
ブ油中に試料を10wt%混合した。27〜38歳の男
子パネラー5名に対して1日間パッチテストを行い、パ
ッチテスト開始1日後及び2日後の皮膚の状態を観察し
た。尚、パッチテストは上内腕部に対して行った。評価
は、皮膚に赤斑等の異常が認められたパネラーの人数で
示し、0ならば異常が認められなかったことを表す。
【0020】実施例1 セリサイト10gに、C60(0.4g)、C70
(0.1g)の混合物0.5g及びメチルハイドロジェ
ンポリシロキサン(粘度5cs)0.2gを蒸留ベンゼ
ン15gに溶解した溶液を投入し、激しく撹拌した。つ
いでエバポレーターを用いて溶剤を留去した後、得られ
た粉体を粉砕し、送風乾燥機を用いて150℃で2時間
加熱処理を行った。
【0021】比較例1 セリサイト10gに、有機系紫外線吸収剤の一種である
エスカロール507(バンダイク製)0.5g及びメチ
ルハイドロジェンポリシロキサン(粘度5cs)0.2
gをイソプロピルアルコール15gに溶解した溶液を投
入し、激しく撹拌した。ついでエバポレーターを用いて
溶剤を留去した後、得られた粉体を粉砕し、送風乾燥機
を用いて150℃で2時間加熱処理を行った。
【0022】実施例2 酸化チタン100gに、C60 0.5g及び下記式
【化1】 (但し、m=10〜15、m+n=20〜30であ
る。)の構造式を持つジメチルシリコーンユニット含有
メチルハイドロジェンポリシロキサン(粘度20cs)
10gをベンゼン−ヘキサン混合溶剤に溶解した溶液を
投入し、激しく撹拌した。ついでエバポレーターを用い
て溶剤を留去した後、得られた粉体を粉砕し、送風乾燥
機を用いて190℃で6時間加熱処理を行った。
【0023】比較例2 酸化チタン100gに実施例2で用いたのと同じシリコ
ーン10gを加え、撹拌混合した後、190℃にて6時
間加熱処理を行った。
【0024】実施例3 黄酸化鉄10gに、C60(0.8g)、C70(0.
2g)の混合物1.0g及びメチルハイドロジェンポリ
シロキサン(粘度35cs)0.5gを蒸留ベンゼン1
0gに溶解した溶液を投入し、激しく撹拌混合した。つ
いでエバポレーターを用いて溶剤を留去した後、得られ
た粉体を粉砕した。そして、この粉体をステンレスバッ
トに入れ、送風乾燥機を用いて160℃で9時間加熱処
理を行った。
【0025】比較例3 黄酸化鉄10gにメチルハイドロジェンポリシロキサン
(粘度35cs)0.5gを投入し激しく撹拌した。得
られた粉体をステンレスバットに入れ、送風乾燥機を用
いて160℃で9時間加熱処理を行った。
【0026】このようにして得られた実施例1〜3及び
比較例1〜3につき、上記の紫外線防御効果及び皮膚安
全性を評価した結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】この表1をみれば、実施例1〜3のもの
が、比較例1〜3のものに比べて紫外線防御効果に優れ
ていること、また皮膚に対する安全性についても問題が
ないことが判る。
【0029】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明の改質粉体
は、粉体類に、サッカーボール様分子であるフットボー
レンC60及び/又はフットボーレンC70をシリコー
ン樹脂に固定して被覆したものであって、UV−A、U
V−B両領域の紫外線を同時に吸収して優れた紫外線防
御効果を奏し、且つ皮膚に対する安全性にも優れた極め
て有用なる改質粉体である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 粉体類が、フットボーレンC60及び/
    又はフットボーレンC70と、シリコーン樹脂との混合
    被膜によって被覆されていることを特徴とする改質粉
    体。
JP18929291A 1991-07-02 1991-07-02 改質粉体 Pending JPH0517328A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0599687A1 (fr) * 1992-11-13 1994-06-01 L'oreal Composition cosmétique de maquillage contenant un fullerène ou un mélange de fullerènes
WO2006011633A1 (ja) * 2004-07-27 2006-02-02 Vitamin C60 Bioresearch Corporation 皮膚メラニン抑制剤
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