JPH0517308A - 農薬製剤 - Google Patents

農薬製剤

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JPH0517308A
JPH0517308A JP17095491A JP17095491A JPH0517308A JP H0517308 A JPH0517308 A JP H0517308A JP 17095491 A JP17095491 A JP 17095491A JP 17095491 A JP17095491 A JP 17095491A JP H0517308 A JPH0517308 A JP H0517308A
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幸夫 真部
Toshiro Otsubo
敏朗 大坪
Shigenori Tsuda
重典 津田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】農薬活性成分、界面活性剤、炭酸塩および固体
酸を含有する組成物(但し、該炭酸塩および固体酸の少
なくとも一方は水溶性である)を水溶性フィルムに内包
し、かつ水溶性フィルム内の組成物の見かけ比重が1以
上である包装農薬製剤。 【効果】本発明の包装農薬製剤は、施用が容易であり、
水中拡散性に優れ、かつドリフトの認められないもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、施用が容易になるよう
に改善された包装農薬製剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、種々の農薬製剤が知られているが、施用が容易で
拡散性にも優れたものが求められていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく検討した結果、有害生物防除活性成分、
植物生長調節活性成分等の農薬活性成分、界面活性剤、
炭酸塩および固体酸を含有する組成物(但し、該炭酸塩
および固体酸の少なくとも一方は水溶性である)を水溶
性フィルムに内包し、かつ水溶性フィルム内の組成物の
見かけ比重が1以上である農薬製剤が、施用が容易で拡
散性にも優れたものであることを見出し、本発明を完成
した。
【0004】本発明において用いられる農薬活性成分は
特に限定されないが、例えば次に示すような化合物、お
よびその活性な異性体または該混合物が挙げられる。以
下、化合物番号と共に化合物例を示す。
【0005】(1) α−シアノ−3−フェノキシベン
ジル 2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチラ
ート (2) (S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(S)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブ
チラート (3) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,
2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラ
ート (4) 3−フェノキシベンジル 3−(2,2−ジク
ロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボ
キシラート (5) 3−フェノキシベンジル クリサンテマート
【0006】(6) 3−フェノキシベンジル (1
R)−クリサンテマート (7) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 3−
(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシラート (8) α−シアノ−3−(4−ブロモフェノキシ)ベ
ンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジ
メチルシクロプロパンカルボキシラート (9) α−シアノ−3−(4−フルオロフェノキシ)
ベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−
ジメチルシクロプロパンカルボキシラート (10) α−シアノ−3−(3−ブロモフェノキシ)
ベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−
ジメチルシクロプロパンカルボキシラート
【0007】(11) α−シアノ−3−(4−クロロ
フェノキシ)ベンジル 3−(2,2−ジクロロビニ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラー
ト (12) α−シアノ−3−フェノキシベンジル クリ
サンテマート (13) α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1
R)−クリサンテマート (14) α−シアノ−3−(4−ブロモフェノキシ)
ベンジル 2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブ
チラート (15) α−シアノ−3−(3−ブロモフェノキシ)
ベンジル 2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブ
チラート
【0008】(16) α−シアノ−3−(4−クロロ
フェノキシ)ベンジル 2−(4−クロロフェニル)−
3−メチルブチラート (17) α−シアノ−3−(4−フルオロフェノキ
シ)ベンジル 2−(4−クロロフェニル)−3−メチ
ルブチラート (18) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2−
(4−ブロモフェニル)−3−メチルブチラート (19) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2−
(4−tert−ブチルフェニル)−3−メチルブチラ
ート (20) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)−3−メチルブ
チラート
【0009】(21) α−シアノ−4−フルオロ−3
−フェノキシベンジル 3−(2,2−ジクロロビニ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラー
ト (22) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2−
(2−クロロ−4−トリフルオロメチルアニリノ)−3
−メチルブチラート (23) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2−
(4−ジフルオロメトキシフェニル)−3−メチルブチ
ラート (24) α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(S)−2−(4−ジフルオロメトキシフェニル)−3
−メチルブチラート (25) シアノ−(5−フェノキシ−2−ピリジル)
メチル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジ
メチルシクロプロパンカルボキシラート
【0010】(26) α−シアノ−3−フェノキシベ
ンジル 2,2−ジメチル−3−(1,2,2,2−テ
トラブロモエチル)シクロプロパンカルボキシラート (27) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,
2−ジメチル−3−(1,2−ジクロロ−2,2−ジブ
ロモエチル)シクロプロパンカルボキシラート (28) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 1−
(4−エトキシフェニル)−2,2−ジクロロシクロプ
ロパンカルボキシラート (29) α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,
2−ジメチル−3−(2−クロロ−2−トリフルオロメ
チルビニル)シクロプロパンカルボキシラート (30) 2−(4−エトキシフェニル)−2−メチル
プロピル 3−フェノキシベンジル エーテル
【0011】(31) 2−(4−エトキシフェニル)
−3,3,3−トリフルオロプロピル3−フェノキシベ
ンジル エーテル (32) 2−メチル−3−フェニルベンジル (1
R,トランス)−2,2−ジメチル−3−(2−クロロ
−2−トリフルオロメチルビニル)シクロプロパンカル
ボキシラート (33) 2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチ
ルベンジル (1R,トランス)−2,2−ジメチル−
3−(2−クロロ−2−トリフルオロメチルビニル)シ
クロプロパンカルボキシラート (34) 3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド
メチル クリサンテマート (35) 3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド
メチル (1R)−クリサンテマート
【0012】(36) 3−アリル−2−メチル−4−
オキソシクロペント−2−エンイルクリサンテマート (37) 3−アリル−2−メチル−4−オキソシクロ
ペント−2−エンイル(1R)−クリサンテマート (38) (S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2
−プロピニル)シクロペント−2−エンイル (1R)
−クリサンテマート (39) 1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル
(1R)−クリサンテマート (40) 5−ベンジル−3−フリルメチル クリサン
テマート
【0013】(41) 5−ベンジル−3−フリルメチ
ル (1R)−クリサンテマート (42) α−シアノ−3−(4−ブロモフェノキシ)
ベンジル 3−(2,2−ジブロモビニル)−2,2−
ジメチルシクロプロパンカルボキシラート (43) O,O−ジメチル O−(3−メチル−4−
ニトロフェニル) ホスホロチオエート (44) O,O−ジメチル S−〔1,2−ジ(エト
キシカルボニル)エチル〕 ホスホロジチオエート (45) O,O−ジメチル O−(4−シアノフェニ
ル) ホスホロチオエート
【0014】(46) O,O−ジメチル S−(α−
エトキシカルボニルベンジル) ホスホロジチオエート (47) O,O−ジエチル O−(2−イソプロピル
−4−メチル−6−ピリミジニル) ホスホロチオエー
ト (48) O,O−ジメチル O−〔3−メチル−4−
(メチルチオ)フェニル〕 ホスホロチオエート (49) O−(4−ブロモ−2,5−ジクロロフェニ
ル) O,O−ジエチルホスホロチオエート (50) 2−メトキシ−4H−1,3,2−ベンゾオ
キサホスホリン−2−スルフィド
【0015】(51) O,O−ジメチル O−(2,
4,5−トリクロロフェニル) ホスホロチオエート (52) O,O−ジエチル O−(3,5,6−トリ
クロロ−2−ピリジル)ホスホロチオエート (53) O,O−ジメチル O−(3,5,6−トリ
クロロ−2−ピリジル)ホスホロチオエート (54) O,O−ジメチル O−(4−ブロモ−2,
5−ジクロロフェニル)ホスホロチオエート (55) ジメチル 2,2−ジクロロビニルホスフェ
ート
【0016】(56) O,S−ジメチル N−アセチ
ルホスホロアミドチオエート (57) O−(2,4−ジクロロフェニル) O−エ
チル S−プロピル ホスホロジチオエート (58) O,O−ジメチル S−(5−メトキシ−
1,3,4−チアジアゾリン−2−オン−3−イルメチ
ル) ホスホロジチオエート (59) ジメチル 2,2,2−トリクロロ−1−ヒ
ドロキシエチルホスホネート (60) O−エチル O−(4−ニトロフェニル)
ベンゼンホスホノチオエート
【0017】(61) O,O−ジメチル S−(N−
メチルカルバモイルメチル) ホスホロジチオエート (62) 2−sec−ブチルフェニル N−メチルカ
ーバメート (63) 3−メチルフェニル N−メチルカーバメー
ト (64) 3,4−ジメチルフェニル N−メチルカー
バメート (65) 2−イソプロポキシフェニル N−メチルカ
ーバメート
【0018】(66) 1−ナフチル N−メチルカー
バメート (67) 2−イソプロピルフェニル N−メチルカー
バメート (68) O,O−ジエチル S−〔2−(エチルチ
オ)エチル〕 ホスホロジチオエート (69) S−メチル N−〔(メチルカルバモイル)
オキシ〕チオアセトイミデート (70) トランス−5−(4−クロロフェニル)−N
−シクロヘキシル−4−メチル−2−オキソチアゾリジ
ン−3−カルボキサミド
【0019】(71) 2,3−ジヒドロ−2,2−ジ
メチル−7−ベンゾフラニル N−ジブチルアミノチオ
−N−メチルカーバメート (72) N,N,−ジメチル−1,2,3−トリチア
ン−5−イルアミン (73) 1,3−ビス(カルバモイルチオ)−2−
(N,N−ジメチルアミノ)プロパン塩酸塩 (74) エチル N−〔2,3−ジヒドロ−2,2−
ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル(メ
チル)アミノチオ〕−N−イソプロピル−β−アラニナ
ート (75) 1−〔3,5−ジクロロ−4−(3−クロロ
−5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェ
ニル〕−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア
【0020】(76) 1−(3,5−ジクロロ−2,
4−ジフルオロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロ
ベンゾイル)ウレア (77) 1−〔3,5−ジクロロ−4−(1,1,
2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル〕−3−
(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア (78) エチル 2−(4−フェノキシフェノキシ)
エチルカーバメート (79) 2−tert−ブチル−5−(4−tert
−ブチルベンジルチオ)−4−クロロピリダジン−3
(2H)−オン (80) 1−〔4−(2−クロロ−4−トリフルオロ
メチルフェノキシ)−2−フルオロフェニル〕−3−
(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア
【0021】(81) tert−ブチル (E)−α
−(1,3−ジメチル−5−フェノキシピラゾール−4
−イルメチレンアミノオキシ)−p−トルエート (82) 3,7,9,13−テトラメチル−5,11
−ジオキサ−2,8,14−トリチア−4,7,9,1
2−テトラアザペンタデカ−3,12−ジエン−6,1
0−ジオン (83) 1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−
N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンアミン (84) 5−エトキシ−3−トリクロロメチル−1,
2,4−チアジアゾール (85) O,O−ジイソプロピル S−ベンジル ホ
スホロチオラート
【0022】(86) O−エチル S,S−ジフェニ
ル ジチオホスフェート (87) ポリオキシン (88) ブラストサイジンS (89) 3,4−ジクロロプロピオンアニリド (90) イソプロピル N−(3−クロロフェニル)
カーバメート
【0023】(91) S−エチル N,N−ジプロピ
ルチオールカーバメート (92) 3−メトキシカルボニルアミノフェニル N
−(3−メチルフェニル)カーバメート (93) N−メトキシメチル−2−クロロ−2’,
6’−ジエチルアセトアニリド (94) 2,6−ジニトロ−N,N−ジプロピル−4
−トリフルオロメチルアニリン (95) S−(4−クロロベンジル) N,N−ジエ
チルチオールカーバメート
【0024】(96) S−エチル N,N−ヘキサメ
チレンチオールカーバメート (97) N−(1,1,3−トリメチル−2−オキサ
−4−インダニル)−5−クロロ−1,3−ジメチルピ
ラゾール−4−カルボキサミド (98) 3’−イソプロポキシ−2−(トリフルオロ
メチル)ベンズアニリド (99) ジイソプロピル 1,3−ジチオラン−2−
イリデンマロネート (100) 1,2,5,6−テトラヒドロピロロ
[3,2,1−i,j]キノリン−4−オン
【0025】(101) 3−アリルオキシ−1,2−
ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキシド (102) 5−メチル[1,2,4]トリアゾロ
[3,4−b]ベンゾチアゾール (103) 1,2−ビス(3−メトキシカルボニル−
2−チオウレイド)ベンゼン (104) 1−(4−クロロベンジル)−1−シクロ
ペンチル−3−フェニルウレア (105) バリダマイシンA
【0026】(106) 6−(3,5−ジクロロ−4
−メチルフェニル)−3(2H)−ピリダジノン (107) カスガマイシン塩酸塩 (108) メチル 1−(ブチルカルバモイル)ベン
ズイミダゾール−2−カーバメート (109) 3−(3,5−ジクロロフェニル)−N−
イソプロピル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−
カルボキサミド (110) 3−(3,5−ジクロロフェニル)−5−
メチル−5−ビニル−1,3−オキサゾリジン−2,4
−ジオンド
【0027】(111) エチレンビスジチオカルバミ
ン酸マンガン (112) エチレンビスジチオカルバミン酸マンガン
および亜鉛 (113) N−(トリクロロメチルチオ)シクロヘキ
サ−4−エン−1,2−ジカルボキシミド (114) 3’−イソプロポキシ−2−メチルベンズ
アニリド (115) 3−ヒドロキシ−5−メチルイソオキサゾ
ール
【0028】(116) テトラクロロイソフタロニト
リル (117) 1,1’−イミノジ(オクタメチレン)ジ
グアニジン (118) 1−(4−クロロフェノキシ)−3,3−
ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1
−イル)ブタノン (119) (E)−4−クロロ−2−(トリフルオロ
メチル)−N−〔1−(イミダゾール−1−イル)−2
−プロポキシエチリデン〕アニリン (120) メチル N−(メトキシアセチル)−N−
(2,6−ジメチルフェニル)アラニナート
【0029】(121) 3−クロロ−N−(3−クロ
ロ−5−トリフルオロメチル−2−ピリジル)−2,6
−ジニトロ−4−メチルアニリン (122) N−ブトキシメチル−2−クロロ−2’,
6’−ジエチルアセトアニリド (123) O−エチル O−(5−メチル−2−ニト
ロフェニル)−sec−ブチル ホスホロアミドチオエ
ート (124) エチル N−クロロアセチル−N−(2,
6−ジエチルフェニル)グリシナート (125) 2−〔1−メチル−2−(4−フェノキシ
フェノキシ)エトキシ〕ピリジン
【0030】(126) (E)−1−(4−クロロフ
ェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4
−トリアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3−オー
ル (127) 1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジ
メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−
イル)ペンタン−3−オール (128) 2−ブロモ−N−(α,α−ジメチルベン
ジル)−3,3−ジメチルブタンアミド (129) 1−(1−メチル−1−フェニルエチル)
−3−(p−トリル)ウレア (130) 2−(2−ナフトキシ)プロピオンアニリ
【0031】(131) 2−(2,4−ジクロロ−3
−メチルフェノキシ)プロピオンアニリド (132) 4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−
1,3−ジメチル−5−ピラゾリル p−トルエンスル
ホナート (133) 4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−
1,3−ジメチル−5−フェナシルオキシピラゾール (134) 4−(2,4−ジクロロ−3−メチルベン
ゾイル)−1,3−ジメチル−5−(4−メチルフェナ
シルオキシ)ピラゾール (135) 2,4,6−トリクロロフェニル 4−ニ
トロフェニル エーテル
【0032】(136) 2,4−ジクロロフェニル
3−メトキシ−4−ニトロフェニルエーテル (137) 2,4−ジクロロフェニル 3−メトキシ
カルボニル−4−ニトロフェニル エーテル (138) 2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−
N−メチルアセトアニリド (139) 2’,3’−ジクロロ−4−エトキシメト
キシベンズアニリド (140) 5−tert−ブチル−3−(2,4−ジ
クロロ−5−イソプロポキシフェニル)−1,3,4−
オキサジアゾール−2(3H)−オン
【0033】(141) 2−アミノ−3−クロロ−
1,4−ナフトキノン (142) メチル 2−〔3−(4,6−ジメトキシ
ピリミジン−2−イル)ウレイドスルホニルメチル〕ベ
ンゾエート (143) 3,7−ジクロロキノリン−8−カルボン
酸 (144) エチル 5−〔3−(4,6−ジメトキシ
ピリミジン−2−イル)ウレイドスルホニル〕−1−メ
チルピラゾール−4−カルボキシラート (145) 3−クロロ−2−〔4−クロロ−2−フル
オロ−5−(2−プロピニルオキシ)フェニル〕−4,
5,6,7−テトラヒドロ−2H−インダゾール
【0034】(146) O−(4−tert−ブチル
フェニル) N−(6−メトキシ−2−ピリジル)−N
−メチルチオノカーバメート (147) O−(3−tert−ブチルフェニル)
N−(6−メトキシ−2−ピリジル)−N−メチルチオ
ノカーバメート (148) O−(4−クロロ−3−エチルフェニル)
N−(6−メトキシ−2−ピリジル)−N−メチルチ
オノカーバメート (149) O−(4−ブロモ−3−エチルフェニル)
N−(6−メトキシ−2−ピリジル)−N−メチルチ
オノカーバメート (150) O−(3−tert−ブチル−4−クロロ
フェニル) N−(6−メトキシ−2−ピリジル)−N
−メチルチオノカーバメート
【0035】(151) O−(4−トリフルオロメチ
ルフェニル) N−(6−メトキシ−2−ピリジル)−
N−メチルチオノカーバメート (152) 1−(2−クロロベンジル)−3−(α,
α−ジメチルベンジル)ウレア (153) N−(3,5−ジクロロフェニル)−1,
2−ジメチルシクロプロパン−1,2−ジカルボキシイ
ミド (154) O−(2,6−ジクロロ−4−メトキシフ
ェニル) O,O−ジメチル ホスホロチオエート (155) 1−エチル−1,4−ジヒドロ−6,7−
メチレンジオキシ−4−オキソ−3−キノリンカルボン
【0036】(156) (E)−1−(2,4−ジク
ロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3
−オール (157) イソプロピル 3,4−ジエトキシフェニ
ルカーバメート (158) N−〔4−クロロ−2−フルオロ−5−
(1−メチル−2−プロピニルオキシ)フェニル〕−
3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド (159) N−〔4−クロロ−2−フルオロ−5−
(ペンチルオキシカルボニルメトキシ)フェニル〕−
3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド (160) 7−フルオロ−6−(3,4,5,6−テ
トラヒドロフタルイミド)−4−(2−プロピニル)−
3,4−ジヒドロ−1,4−ベンゾオキサジン−3(2
H)−オン
【0037】(161) 2−〔1−(エトキシイミ
ノ)エチル〕−3−ヒドロキシ−5−〔2−〔4−(ト
リフルオロメチル)フェニルチオ〕エチル〕−2−シク
ロヘキセン−1−オン (162) 1−(4−クロロフェニル)−3−(2,
6−ジフルオロベンゾイル)ウレア (163) イソプロピル (2E,4E)−11−メ
トキシ−3,7,11−トリメチル−2,4−ドデカジ
エノエート (164) 2−tert−ブチルイミノ−3−イソプ
ロピル−5−フェニル−3,4,5,6−テトラヒドロ
−2H−1,3,5−チアジアジン−4−オン (165) 2−フェノキシ−6−(ネオペンチルオキ
シメチル)ピリジン
【0038】(166) 3−クロロ−2−〔7−フル
オロ−4−(2−プロピニル)−3,4−ジヒドロ−
1,4−ベンゾオキサジン−3(2H)−オン−6−イ
ル〕−(4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−インダ
ゾール (167) 4’−クロロ−2’−(α−ヒドロキシベ
ンジル)イソニコチン酸アニリド (168) 6−(ベンジルアミノ)プリン (169) 5−クロロ−3−メチル−4−ニトロ−1
H−ピラゾール (170) 2−クロロエチルトリメチルアンモニウム
クロリド
【0039】(171) 2−(3−クロロフェノキ
シ)プロピオン酸 (172) 3−(4−クロロフェニル)−1,1−ジ
メチルウレア (173) 2,4−ジクロロフェノキシ酢酸 (174) 3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,
1−ジメチルウレア (175) 1,1’−エチレン−2,2’−ビピリジ
ニウム ジブロミド
【0040】(176) マレイン酸ヒドラジド (177) 2,4−ジニトロ−6−sec−ブチルフ
ェノール (178) 2,4−ジメチル−5−(トリフルオロメ
チルスルホニルアミノ)アセトアニリド (179) 6−(フルフリルアミノ)プリン (180) βーヒドロキシエチルヒドラジン
【0041】(181) 3−インドール酢酸 (182) 3−メチル−5−(1−ヒドロキシ−4−
オキソ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン
−1−イル) シス、トランス−2,4−ペンタジエン
酸 (183) 1−ナフトキシ酢酸 (184) 7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン−2,3−ジカルボン酸 モノアルキルアミン塩 (185) 1−フェニル−3−〔4−(2−クロロピ
リジル)〕ウレア
【0042】(186) 5−クロロ−1H−インダゾ
ール−3−イル酢酸ナトリウム (187) S,S−ジメチル 2−(ジフルオロメチ
ル)−4−(2−メチルプロピル)−6−(トリフルオ
ロメチル)ピリジン−3,5−ジカルボチオアート (188) 3−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−
トリアジン−2−イル)−1−〔2−(2−メトキシエ
トキシ)フェニルスルホニル〕ウレア (189) エキソ−1−メチル−4−(1−メチルエ
チル)−2−(2−メチルフェニルメトキシ)−7−オ
キサビシクロ[2.2.1]ヘプタン (190) 2’,6’−ジエチル−N−〔(2−シス
−ブテノキシ)メチル〕−2−クロロアセトアニリド
【0043】(191) 2,3−ジヒドロ−3,3−
ジメチル−5−ベンゾフラニル エタンスルホナート (192) 2’,6’−ジメチル−N−(3−メトキ
シ−2−テニル)−2−クロロアセトアニリド (193) 1−(2−クロロイミダゾ[1,2−a]
ピリジン−3−イルスルホニル)−3−(4,6−ジメ
トキシ−2−ピリミジニル)ウレア (194) 3−イソプロピル−1H−2,1,3−ベ
ンゾチアジアジン−4(3H)−オン−2,2−ジオキ
シド (195) 2−(1−エトキシイミノブチル)−5−
〔2−(エチルチオ)プロピル〕−3−ヒドロキシシク
ロヘキサ−2−エン−1−オン
【0044】(196) 2’,6’−ジエチル−N−
(2−プロポキシエチル)−2−クロロアセトアニリド (197) 1,1’−ジメチル−4,4’−ビピリジ
ニウム ジクロリド (198) S−(1−メチル−1−フェニルエチル)
ピペリジン−1−カルボチオアート (199) S−(2−メチル−1−ピペリジンカルボ
ニルメチル) O,O−ジプロピル ジチオホスフェー
ト (200) S−ベンジル N−エチル−N−(1,2
−ジメチルプロピル)チオールカーバメート
【0045】(201) 2−クロロ−4−エチルアミ
ノ−6−イソプロピルアミノ−1,3,5−トリアジン (202) 2−メチルチオ−4,6−ビス(エチルア
ミノ)−1,3,5−トリアジン (203) アンモニウム ホモアラニン−4−イル
(メチル)ホスフィナート (204) 2−クロロ−4,6−ビス(エチルアミ
ノ)−1,3,5−トリアジン (205) L−2−アミノ−4−〔(ヒドロキシ)
(メチル)ホスフィノイル〕ブチリル−L−アラニル−
L−アラニンナトリウム
【0046】(206) イソプロピルアンモニウム
N−(ホスホノメチル)グリシナート (207) トリメチルスルホニウム N−(ホスホノ
メチル)グリシナート (208) 2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−
(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−1,3,5−ト
リアジン (209) コハク酸2,2−ジメチルヒドラジド (210) 3−〔2−(3,5−ジメチル−2−オキ
ソシクロヘキシル)−2−ヒドロキシメチル〕グルタル
イミド
【0047】本発明の包装農薬製剤において、農薬活性
成分は各々一種単独でまたは二種を混合して用いること
ができ、混合して用いる場合、混合比は任意に選択する
ことができる。これらの活性成分の含有量は成分の種類
等により異なるが、一般に水溶性フィルム中の組成物全
量(但し、後述のおもりを除く組成物全量)に対して0.
01〜80重量%、好ましくは 0.1〜50重量%である。
【0048】尚、これらの活性成分が液体の場合または
溶媒に溶解させて用いられる場合、後述のように通常、
湿式法シリカの焼成品または乾式法シリカが添加される
が、液状分の割合が余り大きくなるとシリカの吸油効果
が不充分となることから、該液状分は通常水溶性フィル
ム中の組成物全量(但し、後述のおもりを除く組成物全
量)に対して0.01〜60重量%、好ましくは 0.1〜40重量
%である。
【0049】該湿式法シリカの焼成品または乾式法シリ
カの添加量は、液状活性成分または溶媒に溶解させて用
いられる活性成分の場合は全液状分に対して、通常50〜
200重量%、好ましくは60〜100 重量%である。用いら
れる湿式法シリカの焼成品としては、例えばトクシール
(徳山曹達社製)、カープレックス#80(塩野義製薬社
製)、カープレックス#67、カープレックス#1120、カ
ープレックス#100 、カープレックス22S、カープレッ
クスFPS-1 、カープレックスFPS-2 、カープレックスFP
S-3 、カープレックスFPS-4 、ニップシール(日本シリ
カ社製)、Ultrasil(Degussa 社製)等の合成含水酸化
珪素(湿式法シリカ)を 700〜900 ℃、好ましくは 800
〜900 ℃で焼成したものが用いられる。また、市販のカ
ープレックスCS-5、カープレックスCS-7等をそのまま用
いても良い。一方乾式法シリカとしては、乾式法で得ら
れる軽質無水珪酸、例えばAEROSIL200、AEROSIL300(De
gussa 社製)等が用いられる。
【0050】農薬活性成分の融点が0〜70℃程度の場合
は、製造時の粘度を下げ、さらに低温で保存した際の活
性成分の結晶化を防ぐために、必要により溶媒を添加す
る。該溶媒としては、通常不揮発性または低揮発性の有
機溶媒が用いられる。このような粘度調節および活性成
分の結晶化防止の目的で用いられる溶媒としては、活性
成分と均一に混合するもの、例えばフェニルキシリルエ
タン等の芳香族炭化水素類、ケトン類、エステル類、植
物油、鉱物油、流動パラフィン、平均分子量 200〜600
程度の室温で室温で液状を呈するポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ールメチルエーテル等のグリコールエーテル類およびそ
のアセテートなどが挙げられ、特にフェニルキシリルエ
タン、グリコールエーテル類、グリコールエーテル類の
アセテートが好ましい。
【0051】該溶媒の添加量は活性成分に対して、通常
10〜1000重量%、好ましくは30〜200重量%
である。活性成分の融点が0℃以下の場合でも、製造時
の粘度を下げるために必要により上記の溶媒を加えても
よい。
【0052】本発明において用いられる界面活性剤とし
ては、該活性成分、湿式法シリカの焼成品等を乳化およ
び分散させ得るものが用いられ、例えばアルキルアリー
ルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、リ
グニンスルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート、
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エス
テル塩、カルボキシル基を有する共重合体のアルカリ金
属塩、脂肪酸塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、
ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソル
ビタンアルキルエステル等のノニオン性界面活性剤など
を挙げることができる。また、必要に応じてカチオン性
界面活性剤、両イオン性界面活性剤等を用いてもよい。
これらの界面活性剤は、一種単独でまたは二種以上を混
合して用いられる。用いられる界面活性剤の量は、水溶
性フィルム中の組成物全量(但し、後述のおもりを除く
組成物全量)に対して通常 0.1〜70重量%、好ましくは
1〜40重量%、より好ましくは3〜20重量%である。
【0053】本発明において用いられる炭酸塩として
は、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウ
ム、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水
素アンモニウム、セスキ炭酸ナトリウム、セスキ炭酸カ
リウム、セスキ炭酸アンモニウム等が挙げられるが、特
に炭酸水素ナトリウムまたは炭酸ナトリウムが好まし
い。上記の炭酸塩は一種単独でまたは二種以上を任意の
割合に混合して用いられる。
【0054】また、本発明において用いられる固体酸と
しては、例えばクエン酸、コハク酸、マレイン酸、フマ
ル酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、アジピ
ン酸、ホウ酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素
カリウム、安息香酸、スルファミン酸、サリチル酸、ア
スコルビン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、ソルビ
ン酸、ニコチン酸、フェニル酢酸等が挙げられるが、特
にマレイン酸、フマル酸、クエン酸、コハク酸、ホウ
酸、リンゴ酸、酒石酸が好ましい。これらの酸は一種単
独でまたは二種以上を任意の割合に混合して用いられ
る。
【0055】用いられる炭酸塩および固体酸の量は、そ
の合計量が水溶性フィルム中の組成物全量(但し、後述
のおもりを除く組成物全量)に対して通常5〜90重量
%、好ましくは10〜70重量%、より好ましくは20〜60重
量%である。また炭酸塩と固体酸との重量比は通常1:
10〜10:1、好ましくは1:5〜5:1、より好ましく
は1:3〜3:1の範囲内である。
【0056】本発明の包装農薬製剤において、水溶性フ
ィルム中の組成物中には、必須成分である農薬活性成
分、界面活性剤、炭酸塩、固体酸の他に、上述のシリカ
や溶媒、乾燥剤、水溶性担体、水溶性高分子、その他鉱
物質担体、滑沢剤、崩壊剤、撥水剤等を必要に応じて含
有させることができる。
【0057】乾燥剤としては、酸化ホウ素、メタホウ
酸、酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウ
ム、酸化カルシウム、アルミン酸ナトリウム等が挙げら
れる。
【0058】水溶性担体としては、尿素、乳糖、硫安、
ショ糖、食塩、芒硝等が挙げられる。
【0059】水溶性高分子としては、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、メチルセルロース、メチルエチルセルロ
ース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、平均分子量6000〜200
00のポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0060】鉱物質担体としては、カオリンクレー、珪
藻土、酸性白土、タルク、アッタパルジャイトクレー等
が挙げられる。また、滑沢剤としては、ステアリン酸マ
グネシウム、酸化チタン等が挙げられ、崩壊剤として
は、微結晶セルロース等が挙げられる。
【0061】さらに、撥水剤としては、シリコーン系撥
水剤やフッ素系撥水剤が挙げられ、シリコーン系撥水剤
としては例えばシリコーンオイル、メチルスチレン変性
シリコーンオイル、オレフィン変性シリコーンオイル、
ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シ
リコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、メルカ
プト変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオ
イル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル等を挙げること
ができ、中でもシリコーンオイルが好ましい。シリコー
ンオイルとしては、25℃の粘度が1〜3000cpのものが
取扱いの面からより好ましい。
【0062】フッ素系撥水剤としては、例えばアクリル
酸パーフルオロアルキルメタクリル酸メチル共重合物、
メタクリル酸アルキルメタクリル酸パーフルオロアルキ
ル共重合物、フルオロアルキルカルボン酸、パーフルオ
ロアルキルカルボン酸等が挙げられ、固体のものは通常
芳香族炭化水素、パークロロエチレン、1,1,1−ト
リクロロエタン等の揮発性有機溶媒に溶解して用いられ
る。また、テックスガードTG−620(ダイキン工業
製)、エラスガード300(第一工業製薬製)等を用い
てもよい。該揮発性有機溶媒を用いた場合は、水溶性フ
ィルム中の組成物の全成分を混合した後、揮発性有機溶
媒を蒸発させる。
【0063】これらの乾燥剤、水溶性担体、水溶性高分
子、鉱物質担体、滑沢剤、崩壊剤、撥水剤を添加する場
合、その添加量は水溶性フィルム中の組成物全量(但
し、後述のおもりを除く組成物全量)に対して通常 0.1
〜50重量%、好ましくは 0.5〜20重量%である。
【0064】その他、水溶性フィルム中の組成物には適
宜、安定化剤、効力増強剤、着色剤、香料、ビルダー等
を加えることもできる。
【0065】本発明において用いられる水溶性フィルム
としては、例えばポリビニルアルコール、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等
の水溶性高分子を主成分として、厚さが5〜100 μm、
好ましくは20〜50μmのフィルム状としたものが挙げら
れるが、なかでもポリビニルアルコールを主成分とした
ものが好ましい。ポリビニルアルコールとしては、けん
化度が71.0から90.0で重合度が3000以下、好ましくは重
合度が1500以下、より好ましくは重合度が1000以下のも
のであり、具体的には市販のゴーセノールGL−03、ゴー
セノールGL−05、ゴーセノールKL−05(日本合成化学工
業製)等が挙げられる。これらの水溶性フィルムとして
グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコー
ル等の可塑剤を添加したものを用いても良い。また、市
販のソルブロンKA#40 、ソルブロンKA#50 、ソルブロン
KB#40 (アイセロ化学製ポリビニルアルコールを主原料
とする水溶性フィルム)、ハイセロンS-400 、ハイセロ
ンC-200 (日合フィルム製ポリビニルアルコールを主原
料とする水溶性フィルム)等の水溶性フィルムをそのま
ま使用しても良い。
【0066】本発明の包装農薬製剤は、まず活性成分が
固体の場合、活性成分のみまたは界面活性剤、炭酸塩、
固体酸のいずれかもしくはすべてと混合した後、ジェッ
トマイザー、ピンミル、ハンマーミル等の乾式粉砕機で
粉砕し、次に残りの成分を混合して粉末が得られる。活
性成分が液体であるかまたは溶媒の添加により液状にな
っている場合には、活性成分を湿式法シリカの焼成品ま
たは乾式法シリカに吸油させた後、上記と同様の方法で
粉末が得られる。
【0067】このようにして得られる粉末をそのまま水
溶性フィルムに内包しても良いが、製造時の流動性等の
点から、顆粒剤または錠剤にした後、水溶性フィルムに
内包することが望ましい。勿論、顆粒剤と粉末との混合
物を水溶性フィルムに内包することもできる。尚、顆粒
剤とは上記粉末を顆粒状に造粒したものであり、その形
状は造粒法により異なり、円柱状、球状を呈するものか
ら不定型のものまで種々存在する。また、錠剤とは上記
粉末または顆粒剤を一定の形に圧縮して調製したもので
あり、その形状は円盤型でふちどりのないもの、隅角の
もの、隅丸のもの、レンズ型でその曲率の浅いものから
深いものまで、ピロウ型、アーモンド型、フィンガー
型、三角形、四角形、五角形、カプセル状のもの等種々
存在する。
【0068】顆粒剤は、上記粉末をローラーコンパクタ
ー、ブリケッティングマシン等の乾式造粒機またはスラ
ッグマシンを用いてシート状、ピロウ状造粒物またはス
ラッグとし、これを整粒機等で解砕または破壊して得る
ことができる。尚、この顆粒剤は、水溶性フィルムに内
包する際の粉立ち防止および製品の外観等の面からマル
メライザー等を用いて球形化処理を行っても良い。乾式
造粒機を使用するときは、回転ロール間に粉末組成物を
入れ、30kg/cm2以上、好ましくは50kg/cm2 以上の圧
力をかける。上記顆粒剤の粒径は通常、約10000 μm以
下、好ましくは約4000μm以下である。
【0069】錠剤は、上記粉末を一定量ずつ臼に入れて
打錠することにより得られるが、工業的には、上記の粉
末または顆粒剤を使用してタブレッティングマシンまた
はブリケッティングマシン等で打錠することにより、一
定重量の錠剤を連続的に得ることができる。
【0070】錠剤の大きさは特に限定されないが、通常
は直径約7〜50mm、厚さ約1〜30mmであり、一錠当りの
重量は約 0.1〜50g、好ましくは約1〜10gである。
【0071】本発明の包装農薬製剤は、上記の粉末、顆
粒剤および/または錠剤の適当量、通常5〜1000gずつ
を、好ましくは10〜500 gずつを水溶性フィルムに内包
して得られるが、この際、有効成分の拡散性の面から、
水溶性フィルムに内包する組成物の見かけ比重を1以上
にすることが好ましい。従って、見かけ比重が1未満の
場合には、粘土、石、ガラスビーズ、アルミナボール等
のおもりを該組成物に加えるのが好ましい。
【0072】水溶性フィルムに内包する方法としては、
糊や両面テープの使用等種々の方法が挙げられるが、工
業的にはヒートシールする方法が好ましい。即ち、内容
物を水溶性フィルムに挟み、または水溶性フィルム製袋
に入れ、インパルスシール等のヒートシールにより閉じ
ることにより、本発明の包装農薬製剤が得られる。
【0073】本発明の包装農薬製剤は、そのまま湛水下
水田、池、堀、沼、川等に施用することができる。
【0074】本発明の包装農薬製剤を湛水下水田に施用
する場合、その施用量は活性成分の種類や量により異な
るが、通常10アール当り、水溶性フィルムおよびおも
りを除く組成物重量で約50〜2000g、好ましくは約 500
〜1000gである。
【0075】本発明の包装農薬製剤をそのまま施用する
場合は、通常なんら特殊な器具を必要としない。例え
ば、施用者が水田、池、堀、沼、川等に入ることなく畦
や水辺から投入することができる。また、船やボートで
池、堀、沼、川等に入って投入したり、ヘリコプター、
飛行機、ラジコンの飛行機等を用いて空中から散布する
こともできる。
【0076】さらに、本発明の包装農薬製剤を湛水下水
田に施用する場合、田植機の上から手で投入したり、田
植機から一定距離ごとに落下させるようにしても良い。
【0077】本発明の包装農薬製剤は、湛水下水田、
池、堀、沼、川等に施用した時、水溶性フィルムが溶解
した後、内容物が炭酸ガスを発生して移動し、活性成分
が水中に速やかにかつ均一に拡散するので、農薬活性成
分である有害生物(病害虫、病害菌、雑草等)防除成分
が有害生物に対し、または植物生長調節活性成分が作物
に対し充分な効果を発揮し、しかも均一に拡散するので
作物に対する薬害の軽減という点でも優れた組成物であ
る。さらに、本発明の農薬製剤は、手で遠くへ正確に投
入できるため、施用したい場所に的確に処理できるとい
う特徴を有した組成物である。また、施用時の粉立ちが
なく、臭気や刺激性等も軽減できるという特徴をも有し
ている。
【0078】本発明の包装農薬製剤は、水田に施用され
る場合、従来の施用量(例えば粒剤の場合10アール当り
3000〜4000g)に比べて、その施用量を大幅に低減化で
きる場合もあり、その場合、製品の製造、輸送、保管お
よび省力散布の面からも利用価値の高いものである。
【0079】
【実施例】次に、製造例、比較例および試験例を挙げて
本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例
のみに限定されるものではない。尚、製造例において部
は重量部を表す。
【0080】まず、製造例を示す。 製造例1 化合物(128)9部、化合物(123)10.5部、カー
プレックスCS−7(塩野義製薬製湿式法シリカの焼成
品)11部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:カ
ープレックスCS−7=1:1の噴霧乾燥品(ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウムの水溶液にカープレック
スCS−7を分散後、スプレードライヤーで噴霧乾燥し
て粉末としたもの)10部、デモールSN−B(花王株式
会社製ナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルマリン縮
合物)3部、炭酸ナトリウム25部、マレイン酸25部およ
び乳糖 6.5部をヘンシェルミキサーで良く混合した後、
ジェットマイザーで粉砕して粉末を得た。次に、これを
5gずつ直径30mmφの打錠成型器に入れ、 500kg/cm2
の圧力で打錠して錠剤5個を得た。得られた錠剤5個を
重ね、ソルブロンKA#40(アイセロ化学製水溶性フィル
ム)で包み、ヒートシールして本発明の包装農薬製剤を
得た。尚、包装内容物である錠剤の見かけ比重は1.37で
あった。
【0081】製造例2 製造例1で得られた錠剤10個を重ね、ソルブロンKA#40
で包み、ヒートシールして本発明の包装農薬製剤を得
た。
【0082】製造例3 製造例1で得られた錠剤20個を重ね、ソルブロンKA#40
で包み、ヒートシールして本発明の包装農薬製剤を得
た。
【0083】製造例4 製造例1で得られた粉末を、ローラーコンパクターTF
−MINI型(フロイント産業株式会社製乾式造粒機)
を用いて 150kg/cm2 の圧力でシート状造粒物とした
後、2mmのスクリーンを装着したブレーカー(フロイン
ト産業株式会社製解砕機)を用いて解砕し、粒径が2000
〜1000μmになるように整粒して顆粒剤を得た。一方、
ベントナイト50gに水道水20gを加えて良く練合した
後、手で丸めてボール状とし、これを乾燥して粘土ボー
ルを調製した。上記の顆粒剤40gと粘土ボール50gとを
縦約7cm、横約7cmのソルブロンKA#40の袋に入れ、ヒ
ートシールして本発明の包装農薬製剤を得た。尚、包装
内容物全体の見かけ比重は1.04であった。
【0084】製造例5 製造例4で得られた顆粒剤25gおよびアルミナボール
(28.4g)2個を縦約6cm、横約6cmのソルブロンKA#
40の袋に入れ、ヒートシールして本発明の包装農薬製剤
を得た。尚、包装内容物全体の見かけ比重は1.65であっ
た。
【0085】製造例6 製造例4で得られた顆粒剤50gおよびアルミナボール
(28.4g)4個を縦約8cm、横約8cmのソルブロンKA#
40の袋に入れ、ヒートシールして本発明の包装農薬製剤
を得た。
【0086】製造例7 製造例4で得られた顆粒剤10gに 1.0〜1.5 mmφのガラ
スビーズ5gを加えて混合した後、縦約5cm、横約4cm
のソルブロンKA#40の袋に入れ、ヒートシールして本発
明の包装農薬製剤を得た。尚、包装内容物全体の見かけ
比重は1.01であった。
【0087】製造例8 製造例4で得られた顆粒剤 100gに 0.1〜0.2 mmφのガ
ラスビーズ50gを加えて混合した後、縦約8cm、横約9
cmのソルブロンKA#40の袋に入れ、ヒートシールして本
発明の包装農薬製剤を得た。
【0088】製造例9 化合物(125)5部、フェニルキシリルエタン10部、
カープレックスCS−7 11部、酸化ホウ素10部、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム:カープレックスC
S−7=1:1の噴霧乾燥品10部、デモールSN−B3
部、炭酸ナトリウム15部、マレイン酸15部および乳糖21
部をジュースミキサーで良く混合した後、遠心粉砕機で
粉砕して粉末を得た。この粉末をローラーコンパクター
TF−MINI型を用いて 150kg/cm2 の圧力でシート
状造粒物とした後、1680μmのスクリーンを装着したブ
レーカーを用いて解砕し、顆粒剤と粉末から成る組成物
を得た。得られた組成物 250gに 0.1〜0.2 mmφのガラ
スビーズ 250gを加えて混合した後、縦約13cm、横約13
cmのソルブロンKA#50の袋に入れ、ヒートシールして本
発明の包装農薬製剤を得た。尚、包装内容物全体の見か
け比重は1.13であった。
【0089】製造例10 化合物(128)20部、酸化ホウ素10部、REAX 85A(We
stvaco社製リグニンスルホン酸) 4.5部、REAX 88B(We
stvaco社製リグニンスルホン酸) 0.5部、GEROPON SC-2
11(ローヌプーラン社製、カルボキシル基を有する共重
合体のカリウム塩)5部、炭酸ナトリウム30部およびマ
レイン酸30部をジュースミキサーで良く混合した後、遠
心粉砕機で粉砕して粉末を得た。この粉末をローラーコ
ンパクターTF−MINI型を用いて50kg/cm2 の圧力
でシート状造粒物とした後、1680μmのスクリーンを装
着したブレーカーを用いて解砕し、顆粒剤と粉末から成
る組成物を得た。得られた組成物60gに 0.1〜0.2 mmφ
のガラスビーズ60gを加えて混合した後、縦約8cm、横
約8cmのソルブロンKA#40の袋に入れ、ヒートシールし
て本発明の包装農薬製剤を得た。尚、包装内容物全体の
見かけ比重は1.15であった。
【0090】製造例11 化合物(97) 4.5部、REAX 85A 13.5部、REAX 88B
1.5部、GEROPON SC-2115部、炭酸ナトリウム30部、マ
レイン酸30部、乳糖14.5部およびシリコーンオイルKF-9
6 (信越化学工業製、25℃の粘度が 100cp)1部をジュ
ースミキサーで良く混合した後、遠心粉砕機で粉砕して
粉末を得た。この粉末をローラーコンパクターTF−M
INI型を用いて50kg/cm2 の圧力でシート状造粒物と
した後、1680μmのスクリーンを装着したブレーカーを
用いて解砕し、顆粒剤と粉末から成る組成物を得た。得
られた組成物50gに 0.1〜0.2 mmφのガラスビーズ50g
を加えて混合した後、縦約7cm、横約7cmのソルブロン
KA#40の袋に入れ、ヒートシールして本発明の包装農薬
製剤を得た。尚、包装内容物全体の見かけ比重は1.16で
あった。
【0091】比較例 製造例4で得られた顆粒剤40gを、縦約6cm、横約5cm
のソルブロンKA#40の袋に入れ、ヒートシールして包装
農薬製剤を得た。尚、包装内容物全体の見かけ比重は0.
75であった。
【0092】試験例1 水深約10cmの水田に、畦から5m離れた地点に5m×5
mの波板で仕切った試験区Aを設けた。製剤例1で得ら
れた包装農薬製剤を試験区Aの中央に畦から投入したと
ころ、水中に一旦沈降し、約1分後に水溶性フィルムが
溶解して、中の錠剤が各々発泡しながら浮遊、沈降を繰
り返して試験区内に分散、溶解した。
【0093】試験例2 水深約10cmの水田に、畦から5m離れた地点に8m×5
mの波板で仕切った試験区B、10m×5mの波板で仕切
った試験区C、5m×2mの波板で仕切った試験区D、
10m×5mの波板で仕切った試験区E、8m×5mの波
板で仕切った試験区Fを設けた。製剤例4、6、7およ
び11で得られた包装農薬製剤を各々試験区B、C、Dお
よびEの中央に畦から投入したところ、水中に一旦沈降
し、約1〜2分後に水溶性フィルムが溶解して、中の錠
剤が各々発泡しながら浮遊、沈降を繰り返して試験区内
に分散、溶解した。
【0094】一方、比較例で得られた包装農薬製剤を試
験区Fの中央に畦から投入したところ、内容物の一部が
溶解したが、水面に接しない部分の水溶性フィルムが糊
状となって内容物を凝集させ、内容物の溶解、分散を妨
げた。この結果、1日後においても水面に浮遊する残っ
た部分が多く認められ、該包装農薬製剤は水中拡散性が
充分なものではなかった。
【0095】
【発明の効果】本発明の包装農薬製剤は、施用が容易で
あり、水中拡散性に優れ、かつドリフトの認められない
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津田 重典 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号住友化学工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】農薬活性成分、界面活性剤、炭酸塩および
    固体酸を含有する組成物(但し、該炭酸塩および固体酸
    の少なくとも一方は水溶性である)を水溶性フィルムに
    内包し、かつ水溶性フィルム内の組成物の見かけ比重が
    1以上であることを特徴とする包装農薬製剤
  2. 【請求項2】炭酸塩と固体酸との合計重量が、おもりを
    除く水溶性フィルム内の組成物全重量に対して5〜90
    重量%であり、炭酸塩と固体酸との重量比が1:10〜
    10:1の範囲内にある請求項1記載の包装農薬製剤
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