JPH05172645A - 輻射熱温度センサ - Google Patents

輻射熱温度センサ

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JPH05172645A
JPH05172645A JP3338769A JP33876991A JPH05172645A JP H05172645 A JPH05172645 A JP H05172645A JP 3338769 A JP3338769 A JP 3338769A JP 33876991 A JP33876991 A JP 33876991A JP H05172645 A JPH05172645 A JP H05172645A
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JP
Japan
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radiant heat
temperature sensor
temperature
casing
reflecting mirror
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Application number
JP3338769A
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English (en)
Inventor
Kazuo Mochizuki
和男 望月
Keiichi Morita
慶一 守田
Noboru Kumagai
登 熊谷
Yoshitaka Warashina
吉隆 藁科
Katsuhiro Shimizu
克浩 清水
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】輻射熱温度の検出方向を増加して、検出視野範
囲の拡大と制御精度の均一化を得られる輻射熱温度セン
サを提供する。 【構成】壁面・床面等からの輻射熱エネルギを、互いに
左右に隣接する方向から集熱するよう反射鏡2a,2b
を並設し、それぞれの反射鏡の焦点位置に、反射鏡で反
射された輻射熱エネルギを受熱して温度検出する温度セ
ンサ8a,8bを配設し、これら温度センサの検出視野
範囲に対して前後方向に異なる検出視野範囲を有する第
3の温度センサ8cを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば空気調和機に
用いられ、空調制御をなすために、壁面や床面からの輻
射熱温度を検知する検知手段である輻射熱温度センサに
関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機には、室内ユニットのたとえ
ば前面下部に輻射熱温度センサを取付け、室内の壁や床
から輻射される熱を捕らえて、壁面や床面の温度を間接
的に検知し、その検知温度を空調制御に加えるものがあ
る。
【0003】はじめ、上記輻射温度センサは、前面開口
部を有するケーシング内に、一面を除いて断熱材で覆わ
れた温度センサを収容し、この温度センサは上記開口部
を閉塞する受熱板に取付け固定してなる。
【0004】いわゆる、一床面検出型輻射温度センサで
あり、開口部と受熱板が向けられた、限られた一方向の
箇所の温度しか捕らえることができず、制御範囲が狭く
限定されていた。
【0005】近時、広範囲の箇所の温度を検知する輻射
熱温度センサとして、輻射熱エネルギを互いに隣設する
方向から集熱する並設された一対の反射鏡と、それぞれ
の反射鏡の焦点位置に配設される一対の温度センサとを
具備したものが用いられるようになった。
【0006】このような輻射熱温度センサであれば、左
右もしくは上下の視野を独立させているので、空気調和
機への取付けによっては、室内の左右位置もしくは前後
(手前と奥行き)位置の床温が検出できる。そして、こ
のセンサの出力により、左右風向制御、または上下風向
制御が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ただし、上記のもの
は、左右、または上下のいずれの風向制御であっても、
室内に対する風向範囲は、室内の一部にすぎない。室内
に、万べんなく平均に、熱交換空気を吹出す制御をなす
には、左右方向の風向制御および上下方向の風向制御を
同時に行うのが理想である。
【0008】また、上記のものは、ケーシングの前面開
口部に反射鏡を並設し、この焦点位置に温度センサを配
設したので、そのままでは温度センサや反射鏡が前面に
露出して、外界からの熱影響および気流影響を受け易
い。
【0009】はじめ、透明の厚いアクリル板を開口部に
嵌め込んで、温度センサや反射鏡を保護していた。これ
は、強度的には問題がないが、赤外線透過率の減衰程度
が顕著であり、検出精度の低下が避けられない。
【0010】そこで、外界からの熱影響および気流影響
を受けずにすみ、赤外線透過率の充分な確保を図るため
に、開口部を赤外線透過膜で覆うようになった。上記赤
外線透過膜は、たとえば100μm程度のポリエチレン
シートが用いられる。そして、このポリエチレンシート
は極く薄いので、この前面側に所定の間隔を存して保護
棒を架設し、シートの保護をなす。
【0011】ところが、上記ポリエチレンシートはホコ
リが付着し易く、長期の使用に亘れば輻射熱エネルギを
吸収する程度に堆積する。したがって、正確な温度検出
ができなくなる。
【0012】また、上記保護棒は、多くても複数本設け
られるだけであり、互いの間隔が大きく、指などが容易
にポリエチレンシートに接触でき、シートおよび内部の
温度センサを確実に機械的に保護することが困難であ
る。
【0013】また上記のものは、たとえば空気調和機に
備えられている関係上、近くに室内送風機のモータ、熱
交換器および電気部品箱等が配置され、かつ吹出口が開
口する。空調運転にともなって室内送風機のモータ、熱
交換器および電気部品箱等は発熱するとともに、暖房運
転の際には、吹出口から比較的高温の温風が吹出され
る。
【0014】これら熱は、近くに備えられる輻射熱温度
センサに対して、対流による熱伝導やケーシングからの
輻射熱等にまとまり、いわゆる外乱として、各温度セン
サに伝熱する恐れがある。たとえ、ケーシング内に断熱
材を充填しても、外乱が温度センサに熱影響を与えるこ
とは避けられず、誤検出の要因となる。
【0015】本発明は、上記の事情を考慮してなされた
ものであり、その第1の目的とするところは、輻射熱温
度の検出方向を増加して、検出視野範囲の拡大と制御精
度の均一化を得られる輻射熱温度センサを提供しようと
するものである。
【0016】第2の目的とするところは、赤外線透過膜
に直接ホコリが付着するのを阻止するとともに、この機
械的な保護をなし、信頼性を向上させた輻射熱温度セン
サを提供しようとするものである。第3の目的とすると
ころは、周囲の外乱の影響を受け難くした温度センサで
あり、検出精度の向上化を図れる輻射熱温度センサを提
供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、前面に開
口部を有するケーシングと、このケーシング内に収容さ
れ上記開口部にその反射面を位置し壁面・床面等からの
輻射熱エネルギを集熱する反射鏡と、この反射鏡の焦点
位置に配設され反射鏡で反射された輻射熱エネルギを受
熱して温度検出する温度センサとを具備した輻射熱温度
センサにおいて、上記ケーシング内に、反射鏡と温度セ
ンサの組を3組収容して、互いに異なる3方向からの輻
射熱エネルギを集熱し、かつその方向の温度検出をなす
ことを特徴とする輻射熱温度センサである。
【0018】第2の発明は、前面に開口部を有するケー
シングと、このケーシング内に収容され上記開口部にそ
の反射面を位置し壁面・床面等からの輻射熱エネルギを
集熱する反射鏡と、この反射鏡の焦点位置に配設され反
射鏡で反射された輻射熱エネルギを受熱して温度検出す
る温度センサとを具備した輻射熱温度センサにおいて、
上記ケーシングの前面開口部を、赤外線透過膜で閉塞
し、さらにこの赤外線透過膜を網状体で覆ったことを特
徴とする輻射熱温度センサである。
【0019】第3の発明は、前面に開口部を有するケー
シングと、このケーシング内に収容され上記開口部にそ
の反射面を位置し壁面・床面等からの輻射熱エネルギを
集熱する反射鏡と、この反射鏡の焦点位置に配設され反
射鏡で反射された輻射熱エネルギを受熱して温度検出す
る温度センサとを具備した輻射熱温度センサにおいて、
上記上記ケーシング内に、反射鏡と温度センサの組を複
数組収容し、かつそれぞれの組の近傍に対流による熱伝
導やケーシングからの輻射熱等を検出する温度補償用セ
ンサを備えたことを特徴とする輻射熱温度センサであ
る。
【0020】
【作用】第1の発明において、ケーシング内に、反射鏡
と温度センサの組を3組収容して、互いに異なる3方向
からの輻射熱エネルギを集熱し、かつその方向の温度検
出をなすところから、輻射熱温度の検出方向が増加し、
検出視野範囲が拡大して、制御精度が均一化する。
【0021】第2の発明において、ケーシングの前面開
口部を赤外線透過膜で閉塞し、これを網状体で覆ったか
ら、赤外線透過膜に直接ホコリが付着するのを阻止し、
赤外線透過膜およびケーシング内部に収容する温度セン
サの機械的な保護をなす。
【0022】第3の発明において、複数の温度センサ近
傍に、対流による熱伝導やケーシングからの輻射熱等を
検出する温度補償用センサを備えたから、温度センサと
温度補償用センサとの差をとることにより、温度センサ
は周囲の外乱による熱影響を受け難くなり、検出精度が
向上する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。第1の実施例を、図1ないし図5にもとづいて
説明する。これは、第1の発明および第2の発明に相当
する。図1、図2および図5に示すように、図中1は、
前面側に開口部1aを有するケーシングである。このケ
ーシング1の開口部1aは、上下方向に約2分され、下
部側は図において垂直方向に開口され、上部側は斜め上
方に傾斜した状態で開口する。
【0024】ケーシング1内には、下部側開口部に対向
して図において左右に並んで一体に連設される、一対の
反射鏡2a,2bが収容される。上部側開口部に対向し
て、第3の反射鏡2cが収容される。
【0025】第3の反射鏡2cの位置は、一対の反射鏡
2a,2bのちょうど中間部に設定され、傾斜する開口
部面に沿って設けられることは、一対の反射鏡2a,2
bが垂直な開口部面に沿って設けられることと同様であ
る。
【0026】これら反射鏡2a,2b,2cの周端部は
押さえ板10で固定され、裏面側とケーシング1内との
間には、たとえば発泡スチロール材からなる断熱材3が
充填されて、裏面側からの熱影響を受けずにすむように
なっている。
【0027】それぞれの反射鏡2a,2b,2cは、た
とえば同一の曲率の放物面鏡であり、金属薄板のプレス
成形品、もしくは樹脂成形品を、表面側をメッキ処理し
て得られる。
【0028】下部側の反射鏡2a,2bの軸心4a,4
bは、中心位置に対して、同角度、互いに内側に傾斜さ
れ、各反射鏡2a,2bの連結位置から延長される中心
軸5の一点で交差するよう、左右方向に異なる指向性が
持たされる。
【0029】したがって、これらの焦点位置には、それ
ぞれ受熱板6a,6bが配置される。これら受熱板6
a,6bは、ここでは円板状であり、それ自体の熱容量
を低減するため、たとえばガラスエポキシの薄膜で形成
される。
【0030】そして、上記受熱板6a,6bは、外部か
らの熱伝導を抑制するため、細長いブリッジ固定体7
a,7bによって所定の位置に支持される。この裏面側
である反射鏡2a,2bの鏡面対向側には、輻射熱を検
出する温度センサ8a,8bが熱伝導性接着剤を用いて
接着固定される。これら温度センサ8a,8bの信号出
力を、温度センサ8a,8bに接続される図示しないリ
ード線によって取り出す構成としている。
【0031】ここでは、反射鏡2a,2bのちょうど境
目に対向し、かつこれらの前方空間内で、左右の反射鏡
2a,2bの焦点を通る軸線4a,4bとは外れた位置
に、この空間部の温度を検知する基準温度センサ9が設
けられる。
【0032】特に図5に示すように、上部側の反射鏡2
cの傾斜角度θは、下部側の反射鏡2a,2bの水平方
向中心軸Saに対して、少なくとも20°、好ましくは
20°以上傾けるとよい。
【0033】したがって、同図においては、上記反射鏡
2a,2bの視野範囲が水平方向に向けられるのに対
し、この反射鏡2cとしての視野範囲は、上方向に向け
られることになる。
【0034】そして、図2に示すように、各温度センサ
8a,8b中心を水平に結んだ線Sbと、この線Sbと
基準温度センサ9を垂直に結んだ線Sc上に、上記反射
鏡2cの焦点位置があり、受熱板6cが配置される。
【0035】この受熱板6c自体の形状構造は、先に説
明したもの全く同一であり、ブリッジ固定体7cによっ
て支持され、裏面側である反射鏡2cの鏡面対向側に
は、輻射熱を検出する第3の温度センサ8cが接着固定
される。
【0036】この第3の温度センサ8cの信号出力を、
ここに接続される図示しないリード線によって取り出す
構成とすることは、各温度センサ8a,8bの場合と同
一である。
【0037】図1にのみ示すように、上記ケーシング1
の前面開口部1aは、赤外線を透過する赤外線透過膜で
ある、たとえば厚さ100μm程度のポリエチレンシー
ト11で閉塞される。
【0038】そして、このポリエチレンシート11のさ
らに前面側に狭小の間隙を存して、網状体である金網1
2が取着される。換言すれば、上記ケーシング1の開口
部1aは、ポリエチレンシート11および金網12によ
って二重に閉塞されることになる。
【0039】このような輻射熱温度センサSを、図3お
よび図4に示すように、空気調和機の室内ユニットYに
取付ける。室内ユニットYは、その前面上部に空気吸込
口が設けられ、前面下部に空気吹出口が設けられてい
る。そして、輻射熱温度センサSは空気吹出口の側方内
部に配置されている。
【0040】上記反射鏡2aないし2cの構成から、図
3に示すように、室内ユニットYの上面から見て、上記
温度センサ8a,8bが検出する左右に一対振り分けら
る視野範囲A1 ,A2 と、かつこれらとは別に、上記第
3の温度センサ8cによる前後に振り分けられる視野範
囲A3 が形成される 図4に示すように、側面から見た状態では、視野範囲A
1 ,A2 に対して視野範囲A3 のみが、ある程度左右に
ずれる。つぎに、室内ユニットYに取付けられた、輻射
熱温度センサSの作用を説明する。壁面や床面からの輻
射熱エネルギが輻射熱温度センサSに投射される。
【0041】すなわち、被空調室Rの、床面および壁面
における、左右および前後にスポット状に並んだ視野範
囲A1 ,A2 ,A3 から、室内ユニットY内の輻射熱温
度センサSへ輻射熱エネルギが投射される。輻射熱エネ
ルギは、金網12とポリエチレンシート11を透過して
各反射鏡2a,2b,2cに投射され、ここで焦点位置
に絞り込まれた状態で反射する。
【0042】これら反射鏡2a,2b,2cで反射され
た輻射熱エネルギは、受熱板6a,6b,6cに集中し
て取り込まれ、温度センサ8a,8b,8cに伝わる。
それぞれの温度センサ8a,8b,8cは、視野範囲A
1 ,A2 ,A3 の温度を検出する。すなわち、これら視
野範囲A1 ,A2 ,A3 が、輻射熱温度センサSによる
検出範囲に等しい。輻射熱温度センサSが検出する温度
は、リード線を通して外部である室内ユニットYへ信号
出力される。
【0043】室内ユニットYは、各温度センサ8a,8
b,8cからの信号を取り込むとともに演算する機能
と、この演算結果により同時に左右、上下グリルの制御
が行える機構が備わっている。
【0044】たとえば、被空調室Rにおいて、左右の床
温度差がある場合には、左右に並んだ一対の温度センサ
8a,8bの検出値の比較により、左右グリルを制御す
ることで左右の床温の均一化が可能である。
【0045】また、室内ユニットYの手前側と離間した
位置での床温度差がある場合には、左右一対の温度セン
サ8a,8bの検出値の平均と、第3の温度センサ8c
の検出値との比較により、上下グリルの制御で均一化が
可能である。当然、左右グリルと上下グリルの同時制御
も可能である。
【0046】このように、検出視野範囲が拡大したの
で、被空調室内全体の床面温度を正確に検出でき、この
検出結果にもとづいた床面および床面付近の空気温度の
均一化が可能であり、室温ムラのない快適な空気調和が
なされる。
【0047】一方、基準温度センサ9においては、左右
の受熱板6a,6bに取着される温度センサ8a,8b
が、左右方向からの輻射熱エネルギを受けるのに対し
て、基準温度センサ9は位置の設定から輻射熱エネルギ
を受けない。
【0048】したがって、同一空間部内で外界からの熱
影響が均一な条件下において、上記温度センサ8a,8
bが検出する左右視野範囲A1 ,A2 の輻射熱エネルギ
量を、基準温度センサ9との差として検出することがで
き、相対精度の高い検出値が得られることとなる。
【0049】上記ポリエチレンシート11は、ケーシン
グ1の前面開口部を閉塞するので、外界の吹出気流など
の影響が、ケーシング1内の受熱板6aないし6cおよ
び温度センサ8aないし8c等に及ぶことを阻止する。
同時に、被空調室Rに浮遊するホコリ等の内部侵入を阻
止し、したがって反射鏡2aないし2cの反射率低下が
ない。
【0050】上記金網12は、ポリエチレンシート11
の手前側にあって、ポリエチレンシート11および各温
度センサ8aないし8cなどを機械的に保護し、かつ輻
射熱エネルギの通過特性を低下させない程度の開口率を
設定し、ホコリがポリエチレンシートまで浮遊するのを
阻止する。その点において、上記金網12は、線径が1
φmmで、開口率が50%以上あることが望ましい。つぎ
に、第2の実施例を、図6ないし図8にもとづいて説明
する。これは、第2の発明および第3の発明に相当す
る。
【0051】前面側に開口部1aを有するケーシング1
A内には、左右に並んで一体に連設される、一対の反射
鏡2a,2bが収容され、この周端部は押さえ板10で
固定される。これら反射鏡2a,2bの裏面側とケーシ
ング1A内との間には、断熱材3が充填される。
【0052】それぞれの反射鏡2a,2bは、中心位置
に対して、同角度、互いに内側に傾斜され、各反射鏡2
a,2bの連結位置から延長される中心軸5の一点で交
差するよう、左右方向に異なる指向性が持たされる。
【0053】これらの焦点位置には、それぞれ受熱板6
a,6bが配置され、細長いブリッジ固定体7a,7b
によって所定の位置に支持される。この裏面側である反
射鏡2a,2bの鏡面対向側には、温度センサ8a,8
bが接着固定される。これら温度センサ8a,8bの信
号出力を、各温度センサ8a,8bに接続される図示し
ないリード線によって取り出せるようになっている。
【0054】図において、上記各反射鏡2a,2bの側
方とケーシング1A側壁との間には、充填される断熱材
3内に、図示しない細長いブリッジ固定体によって支持
された一対の温度補償用センサ80a,80bが埋設さ
れる。
【0055】上記ケーシング1Aの開口部1aは、赤外
線透過膜であるポリエチレンシート11Aで覆われ、さ
らにこの手前側には網状体である金網12Aが設けられ
ることは変わりがない。なお、ここでは上記ポリエチレ
ンシート11Aは、その素材に帯電防止剤を混入させて
成形したものとする。
【0056】なお説明すれば、帯電防止剤入りポリエチ
レンシート11Aの特性条件として、帯電圧減衰条件に
て表すと、その評価は、20°C/50%RHの環境条
件下にポリエチレンシート11Aを放置し、−10KV
を印加する。そして、その帯電圧減衰の半減期を測定す
る方法である。これにより半減期が15秒以下のものを
使用することが望ましい。このようにして構成された輻
射熱温度センサを、先に説明したような空気調和機の室
内ユニットに備える。
【0057】図8に示すように、上記温度センサ8a,
8bは、左右それぞれの床面からの輻射熱エネルギとと
もに、送風機モータ、熱交換器、電気部品箱等からの発
熱、吹出温風の熱などの外部からの対流による熱伝導
と、ケーシング1Aからの輻射熱(これらを総称して外
乱と呼ぶ)を熱源入力として得る。
【0058】これに対して上記温度補償用センサ80
a,80bは、外乱である外部からの熱源のみ、すなわ
ち、上記温度センサ8a,8b周囲の温度を熱源入力と
して得る。
【0059】それぞれの温度センサ8a,8bと温度補
償用センサ80a,80bの検出温度の差をとった後
に、左右の差をとれば、外乱の影響を受け難い、左右床
面の温度差を検出することができる。この温度差は次式
で表される。 Δt = K{(tL −tL')−(tR −tR')} ただし、
【0060】Δt:左右床面温度差、K:感度に依存す
る定数、tL :左側温度センサの検知温度、tL':左側
温度補償用センサの検知温度、tR :右側温度センサの
検知温度、tR':右側温度補償用センサの検知温度。 (tL −tL'):外乱を除去した真の左床面からの輻射
温度。 (tR −tR'):外乱を除去した真の右床面からの輻射
温度。
【0061】なお、ここでは左右の温度センサ8a,8
bに対して左右の温度補償用センサ80a,80bを備
えた場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、先に述べた第1の実施例のように、第3の温度
センサ8cに対する温度補償用センサを別途備えて、同
方向の温度差を検知するようにしてもよいことは、勿論
である。
【0062】一方、上記ポリエチレンシート11Aを帯
電防止剤入りとしたので、帯電防止剤が入っていない単
一素材としてのポリエチレンシート11と比較して、長
期の使用に亘ってもホコリの付き方が極めて少なくてす
む。
【0063】上記金網12Aは、ケーシング1Aに対し
て容易に着脱自在とすれば、ホコリの付着を確認した状
態で直ちに取外して、この除去作業を衛生的に行うこと
ができる。
【0064】なお、各実施例においては、輻射熱センサ
Sを空気調和機の室内ユニットYに備えるよう説明した
が、これに限定されるものではなく、他の製品の温度検
知にも用いることができ、用途が限定されない。
【0065】
【発明の効果】以上述べたように、第1の発明は、ケー
シング内に、反射鏡と温度センサの組を3組収容して、
互いに異なる3方向からの輻射熱エネルギを集熱し、か
つその方向の温度検出をなすところから、輻射熱温度の
検出方向が増加し、検出視野範囲が拡大するから、この
輻射熱温度センサを用いての制御対象面の拡大に繋が
り、制御精度が均一化する効果を得られる。
【0066】第2の発明は、ケーシングの前面開口部
を、赤外線透過膜で閉塞し、かつこれを網状体で覆った
から、赤外線透過膜に直接ホコリが付着するのを阻止す
るとともに、赤外線透過膜および温度センサに対する機
械的な保護が確実になす効果を奏する。
【0067】第3の発明において、複数の温度センサ近
傍に、対流による熱伝導やケーシングからの輻射熱等の
外乱を検出する補償用センサを備えたから、各温度セン
サは、この周囲の外乱による熱影響を受け難くして、検
出精度の向上化を図れる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す、輻射熱温度セン
サの横断平面図。
【図2】同実施例の、輻射熱温度センサの正面斜視図。
【図3】第1の実施例の適用例で、輻射熱温度センサを
備えた空気調和機室内ユニットの輻射熱温度センサの視
野範囲を示す空調空間の平面図。
【図4】輻射熱温度センサの視野範囲を示す空調空間の
側面図。
【図5】同実施例の、輻射熱温度センサの縦断側面図。
【図6】本発明の第2の実施例を示す、輻射熱温度セン
サの横断平面図。
【図7】同実施例の、輻射熱温度センサの正面図。
【図8】同実施例の、輻射熱温度センサの温度検出状態
を説明する図。
【符号の説明】
1a…開口部、1,1A…ケーシング、2a,2b,2
c…反射鏡、8a,8b…温度センサ、8c…第3の温
度センサ、11,11A…赤外線透過膜、12,12A
…網状体(金網)、80a,80b…温度補償用セン
サ。
フロントページの続き (72)発明者 藁科 吉隆 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内 (72)発明者 清水 克浩 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前面に開口部を有するケーシングと、この
    ケーシング内に収容され上記開口部にその反射面を位置
    し壁面・床面等からの輻射熱エネルギを集熱する反射鏡
    と、この反射鏡の焦点位置に配設され反射鏡で反射され
    た輻射熱エネルギを受熱して温度検出する温度センサと
    を具備した輻射熱温度センサにおいて、上記ケーシング
    内に、反射鏡と温度センサの組を3組収容して、互いに
    異なる3方向からの輻射熱エネルギを集熱し、かつその
    方向の温度検出をなすことを特徴とする輻射熱温度セン
    サ。
  2. 【請求項2】前面に開口部を有するケーシングと、この
    ケーシング内に収容され上記開口部にその反射面を位置
    し壁面・床面等からの輻射熱エネルギを集熱する反射鏡
    と、この反射鏡の焦点位置に配設され反射鏡で反射され
    た輻射熱エネルギを受熱して温度検出する温度センサと
    を具備した輻射熱温度センサにおいて、上記ケーシング
    の前面開口部を、赤外線透過膜で閉塞し、さらにこの赤
    外線透過膜を網状体で覆ったことを特徴とする輻射熱温
    度センサ。
  3. 【請求項3】前面に開口部を有するケーシングと、この
    ケーシング内に収容され上記開口部にその反射面を位置
    し壁面・床面等からの輻射熱エネルギを集熱する反射鏡
    と、この反射鏡の焦点位置に配設され反射鏡で反射され
    た輻射熱エネルギを受熱して温度検出する温度センサと
    を具備した輻射熱温度センサにおいて、上記ケーシング
    内に、反射鏡と温度センサの組を複数組収容し、かつそ
    れぞれの組の近傍に対流による熱伝導やケーシングから
    の輻射熱等の外乱を検出する温度補償用センサを備えた
    ことを特徴とする輻射熱温度センサ。
JP3338769A 1991-12-20 1991-12-20 輻射熱温度センサ Pending JPH05172645A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013002861A (ja) * 2011-06-14 2013-01-07 Tokyo Electric Power Co Inc:The 複合フィルムおよび熱源保護複合板

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JP2013002861A (ja) * 2011-06-14 2013-01-07 Tokyo Electric Power Co Inc:The 複合フィルムおよび熱源保護複合板

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