JPH0517260A - 炭素質多孔体の製造方法 - Google Patents

炭素質多孔体の製造方法

Info

Publication number
JPH0517260A
JPH0517260A JP3190639A JP19063991A JPH0517260A JP H0517260 A JPH0517260 A JP H0517260A JP 3190639 A JP3190639 A JP 3190639A JP 19063991 A JP19063991 A JP 19063991A JP H0517260 A JPH0517260 A JP H0517260A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon
binder
fibers
woven
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3190639A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Tajiri
博幸 田尻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP3190639A priority Critical patent/JPH0517260A/ja
Publication of JPH0517260A publication Critical patent/JPH0517260A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Inert Electrodes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃料電池の電極用炭素板において、ガス透過
性、電気伝導性および機械的強度を高める。 【構成】 炭素繊維化可能な繊維又は炭素繊維の織布や
不織布に、残炭率50〜75重量%の炭化又は黒鉛化可
能な結合剤と残炭率30重量%以下の有機物質とを良溶
媒に溶解した溶液を含浸する。溶媒を除去した後、板状
に加圧成形し、1000〜3000℃で炭化又は黒鉛化
処理することにより、炭素質多孔板を得る。結合剤には
フェノール樹脂などが含まれ、有機物質には熱可塑性樹
脂などが含まれる。結合剤及び有機物質の溶液を不織布
などに含浸するので、径が小さく均一な気孔を形成でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リン酸型燃料電池の電
極用炭素板などとして好適な炭素質多孔体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、他の発電装置と異なり、S
Ox 、NOx 及び粉塵などの公害物質の発生が極めて少
なく、騒音発生源も少ないなどの特徴を有している。こ
のような燃料電池のうちリン酸型燃料電池は、電解液の
両側にポーラスな陰極と陽極を設けて単位セルを構成
し、各単位セルをセパレータを介して積層した構造を有
する。前記陰極および陽極には、電気エネルギーへの変
換効率を高めるため、細孔分布がシャープでガス透過性
が高いことが要求される。さらに、電気伝導性、熱伝導
性、機械的強度および作動温度における耐リン酸液性な
どが要求される。
【0003】従来、燃料電池電極板の製造方法として、
フェノール樹脂などの結合剤と、炭素繊維と、粉粒状の
熱可塑性樹脂を特定の割合で乾式混合し、混合物を熱ロ
ールや熱プレスによりシート状に加圧成形し、炭化又は
黒鉛化処理する方法が採用されている(特公平1−36
670号公報)。
【0004】しかし、この方法では、粉末状混合物を加
圧成形するため、成形物が不均質となり易い。特に厚み
の薄い電極板を得る場合には、均質な細孔を成形するの
が困難である。より具体的には、前記の方法において厚
みが1mm以上である場合には、大きさが1000mm
×1000mm程度であっても、電極板の細孔が比較的
均質であるが、厚みが1mm未満では均質な細孔が形成
されない。さらに、炭素繊維の短繊維、結合剤および粉
粒状の有機物質とを乾式混合するので、混合、加圧成形
時の作業性が低下する。
【0005】また、炭素繊維の複数の不織布に結合剤の
みを含浸させて積層し、比較的低圧で加熱成形した後、
焼成する方法も知られている。この方法では、低圧で積
層物を成形するため、焼成により気孔率50〜80%程
度の炭素板が得られる。
【0006】しかし、この方法で得られた炭素板の曲げ
強度は0.4Kgf/mm2 程度と小さく、曲げ、圧縮
クリープ特性が低い。従って、燃料電池の組立工程など
で炭素板が破損し易く、作業性の低下や燃料電池自体の
寿命の低下を招く。一方、高圧で積層物を成形すると、
気孔率及びガス透過性が大幅に低下する。
【0007】さらに、これらの方法により得られた炭素
材は、一般に厚みが0.5〜3mm程度と薄いため、補
強材として機能する炭素繊維とマトリックス樹脂との熱
収縮率の差異により、焼成の際に亀裂が生じ易く、強度
の大きな炭素材を工業的に安定して製造することが困難
である。
【0008】従って、本発明の目的は、ガス透過性、電
気伝導性、機械的強度に優れると共に、細孔径が小さく
細孔径分布がシャープで、亀裂などが生じない均質な炭
素質多孔体の製造方法を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、気孔径が小さくシャ
ープな細孔径分布を示し、ガス透過性に優れるものの、
リン酸液の通過を阻止できる炭素質多孔体の製造方法を
提供することにある。
【0010】
【発明の構成】前記目的を達成するため、本発明は、炭
化又は黒鉛化可能な結合剤を含浸した、炭素繊維化可能
な繊維又は炭素繊維の織布又は不織布を加圧成形し、炭
化又は黒鉛化処理する方法であって、前記織布又は不織
布に、炭化又は黒鉛化可能な結合剤と有機物質とを含む
溶液を含浸する炭素質多孔体の製造方法を提供する。
【0011】なお、本明細書における用語の定義は次の
通りである。
【0012】炭化とは、炭素化可能な成分を、例えば、
450〜1500℃程度の温度で焼成処理することを言
う。黒鉛化とは、例えば1500〜3000℃程度の温
度で焼成処理することを言い、黒鉛の結晶構造を有して
いないときでも黒鉛化の概念に含める。
【0013】耐炎化処理とは、ピッチ系繊維以外の繊維
を、例えば、酸素存在下、200〜450℃程度の温度
で加熱して表面に耐熱層を形成し、焼成時の溶融を防止
する処理を言う。不融化処理とは、例えば、ピッチ系繊
維を、酸素存在下、200〜450℃程度の温度で加熱
して表面に耐熱層を形成し、焼成時の溶融を防止する処
理を言う。
【0014】結合剤は、溶媒に対して溶解し、炭化又は
黒鉛化可能であればいずれも使用できる。このような結
合剤としては、例えば、フェノール樹脂、フラン樹脂な
どの熱硬化性樹脂;ポリアクリロニトリルなどの熱可塑
性樹脂;石炭又は石油ピッチなどが例示される。これら
の結合剤のうち、熱硬化性樹脂、特にフェノール樹脂が
好ましい。炭化又は黒鉛化による結合剤の残炭率は、炭
素質多孔体の機械的強度の低下を防止し、気孔率を調整
するため、通常約50〜75重量%程度である。なお、
前記フェノール樹脂の残炭率は大きく、通常65〜75
重量%程度である。これらの結合剤は少なくとも一種使
用できる。
【0015】有機物質の種類は、溶媒に対して溶解し、
かつ炭化又は黒鉛化によりガス化し、炭素材に細孔を生
成させる気孔形成剤として機能する限り特に制限されな
い。有機物質としては、例えば、可塑剤などの低分子量
有機物質、不飽和ポリエステル、ビニルエステル樹脂、
ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
などの熱硬化性樹脂も使用できるが、熱可塑性樹脂が繁
用される。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ酢酸ビ
ニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアル
コール、ポリ塩化ビニル、アクリル系ポリマー、ポリエ
ステル、ナイロン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
共重合体、スチレン−アクリル共重合体などのスチレン
系ポリマー、ポリカーボネート、ポリアセタールなどの
合成樹脂、ロジンなどの天然物とその誘導体などが挙げ
られる。
【0016】炭化又は黒鉛化による有機物質の残炭率は
30重量%以下である。有機物質の残炭率が30重量%
を越えると、微細で均一な気孔の形成や気孔率を調整す
るのが困難である。これらの有機物質は一種又は二種以
上混合して使用できる。
【0017】前記結合剤と有機物質とを含む溶液は、結
合剤及び有機物質に対して溶解性の高い良溶媒を用いて
調製できる。良溶媒としては、例えば、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキ
サノールなどのアルコール類;ヘキサン、オクタンなど
の脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環族炭化水
素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、
四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素;アセトン、メチ
ルエチルケトンなどのケトン類;酢酸エチルなどのエス
テル類;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロ
フランなどのエーテル類;これらの混合溶媒などが挙げ
られる。また、結合剤や有機物質を溶解するモノマー、
例えば、スチレン、メタクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチルなども溶媒として使用可能であ
る。
【0018】なお、含浸液には、含浸性、機械的強度な
どを損わない範囲で、黒鉛粉などの炭素質粉粒体、炭素
繊維のミルドファイバーなどを添加してもよい。
【0019】本発明の主たる特徴は、前記結合剤と有機
物質とを含む均一な溶液を、炭素繊維化可能な繊維又は
炭素繊維の織布又は不織布に含浸する点にある。このよ
うな方法では、織布又は不織布に結合剤と有機物質とを
均一に含浸させ、焼成により微細で均一な細孔を形成で
きる。また、この方法では、織布や不織布に前記溶液を
含浸するので、得られた炭素質多孔体の厚みが薄くても
機械的強度が大きい。なお、従来の方法に従って、前記
織布や不織布、特に厚みの大きな織布や不織布に粉粒状
の有機物質を均一に内部添加することはできない。
【0020】結合剤の含浸量は、織布又は不織布100
重量部に対して、例えば、40〜250重量部、好まし
くは50〜150重量部程度であり、有機物質の含浸量
は、織布又は不織布100重量部に対して、例えば、5
0〜250重量部、好ましくは100〜200重量部程
度である。
【0021】炭素繊維化可能な繊維としては、炭素繊維
の素材となりうる種々の繊維、例えば、ポリアクリロニ
トリル繊維、フェノール樹脂繊維、レーヨン、セルロー
ス系繊維、ピッチ系繊維などが挙げられる。炭素繊維化
可能な繊維は、耐炎化処理又は不融化処理されていても
よい。炭素繊維としては、前記炭素繊維化可能な繊維を
炭化又は黒鉛化した繊維が挙げられる。炭素繊維化可能
な繊維や炭素繊維は一種又は二種以上使用できる。
【0022】結合剤との密着性、焼成後の機械的強度を
高めるため、炭素繊維化可能な繊維や炭素繊維は、例え
ば、ピッチ系繊維とピッチなどのように、マトリックス
として機能する前記結合剤と同系統の繊維であるのが好
ましい。炭素繊維化可能な繊維の織布や不織布を用いる
場合、結合剤としての熱硬化性フェノール樹脂と、繊維
としてのノボラック型フェノール樹脂系繊維との組合せ
が好ましい。この場合、ノボラック型フェノール樹脂系
繊維と、マトリックスとして機能するフェノール樹脂と
の熱収縮率の差が小さいため、焼成の際に、歪による割
れなどが発生せず、機械的強度に優れた炭素質多孔体を
安定に製造できる。炭素繊維化可能な繊維としてのフェ
ノール樹脂系繊維は、フェノールおよびホルムアルデヒ
ドを酸触媒の存在下で反応させて得られたノボラック型
フェノール樹脂を、常法により溶融紡糸した後、100
〜150℃程度の温度で熱処理したものであり、日本カ
イノール社製のカイノール繊維などとして市販されてい
る。
【0023】前記炭素繊維化可能な繊維と炭素繊維とは
併用してもよい。この場合、炭素繊維化可能な繊維と炭
素繊維との割合は、例えば、炭素繊維化可能な繊維/炭
素繊維=10〜90/90〜10(重量比)、好ましく
は25〜75/75〜25(重量比)程度である。
【0024】これらの繊維のなかで、好ましい繊維は
(1) 炭素繊維化可能な繊維としてのフェノール樹脂繊
維、(2) このフェノール樹脂繊維と炭素繊維との組合せ
からなる繊維、および(3) 炭素繊維である。
【0025】本発明の第2の特徴は、前記炭素繊維化可
能な繊維や炭素繊維の織布や不織布を用いる点にある。
従来の炭素繊維の短繊維を用いる場合とは異なり、基材
として織布や不織布を用いると、厚みが1mm以下と薄
く、1000mm×1000mm程度の大きな面積であ
っても、加圧成形により均質な成形シートが得られる。
また、炭化又は黒鉛化により細孔径分布がシャープで機
械的強度が大きく、均質な炭素質多孔体が得られる。前
記繊維は、編成した織布として使用してもよいが、不織
布として使用するのが好ましい。
【0026】織布や不織布に、前記結合剤及び有機物質
を含む溶液を含浸した後、溶媒を除去し、加圧成形す
る。加圧成形は、織布や不織布を積層した後行なっても
よいが、機械的強度及び一体性を高めるため、通常、1
つの織布や不織布を加圧成形するのが好ましい。結合剤
及び有機物質を含浸した1つの織布又は不織布を加圧成
形する場合、織布や不織布の厚みは、所望する成形体の
厚みや均質度などに応じて選択できる。
【0027】加圧成形は、結合剤及び有機物質を含浸し
た織布や不織布を、金型成形に供し、適宜の形状、好ま
しくは板状に成形することにより行なうことができる。
金型成形に際しては、通常、加圧加熱により成形され
る。この加圧加熱工程で、熱硬化性樹脂からなる結合剤
を硬化させてもよい。加熱温度は、適当に選択できる
が、通常、100〜250℃程度である。
【0028】炭化又は黒鉛化により、主に前記有機物質
がガス化し、気孔が形成されるため、高圧で成形しても
高い気孔率の炭素質多孔体が得られる。また、高圧で成
形すると、炭素繊維化可能な繊維や炭素繊維と結合剤と
の密着性を高めることができ、炭化又は黒鉛化により高
強度の炭素質多孔体が得られる。成形圧は、例えば、3
0〜750Kgf/cm2 、好ましくは50〜500K
gf/cm2 程度である。炭素板を燃料電池電極用炭素
板として使用する場合には、焼成による収縮を考慮し
て、例えば、厚み0.3〜5mm程度に成形できる。
【0029】そして、得られた成形体を、炭化又は黒鉛
化する焼成工程に供することにより、ガス透過性、電気
伝導度、機械的強度が大きく、微細でかつ細孔径分布が
シャープな炭素質多孔体が得られる。焼成工程では、8
00℃以上、好ましくは1000〜3000℃程度で炭
化又は黒鉛化処理するのが好ましい。焼成は、真空下ま
たは不活性ガス雰囲気中で行なわれる。不活性ガスとし
ては、窒素、ヘリウム、アルゴン等が使用できる。
【0030】このような方法では、例えば、厚み10m
m程度の不織布に結合剤及び有機物質を含浸し、シート
状に加圧成形し、炭化又は黒鉛化処理することにより、
厚み1mm以下であっても、気孔径50μm以下の微細
で均一な気孔を有する炭素板を得ることができる。平均
細孔径は、通常、5〜50μm、好ましくは10〜30
μm程度であり、細孔径は、通常、1〜100μm、好
ましくは5〜70μm程度の範囲で分布している。従っ
て、炭素質多孔体は、ガス透過性には優れるものの、リ
ン酸液の通過を阻止できリン酸液に対するバリア性が高
い。また、本発明の方法では、嵩密度0.5g/cm3
以上、曲げ強度1Kgf/mm2 以上の炭素板を容易に
得ることができる。
【0031】燃料電池の電極用炭素板として用いる場
合、炭素質多孔体の厚みは、例えば0.1〜3mm、好
ましくは0.5〜2mm程度である。
【0032】本発明の方法により得られた炭素質多孔体
は、燃料電池の電極用炭素板として好適に使用される。
また、本発明の方法により作製した厚み5mm以上の炭
素板は、ガス透過性、電気伝導性、熱伝導性、機械的強
度を兼ね備えた炭素−炭素コンポジットとして優れた特
性を有するので、種々の用途に使用できる。
【0033】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、結合剤及び
有機物質を含む溶液を、炭素繊維化可能な繊維の織布や
不織布に含浸し、成形し、炭化又は黒鉛化処理するの
で、ガス透過性、電気伝導性、機械的強度に優れると共
に、細孔径分布がシャープで、亀裂などのない均質な炭
素質多孔体が得られる。
【0034】また、本発明の方法では、気孔径が小さく
かつ気孔系分布がシャープであるため、ガス透過性に優
れるものの、リン酸液の通過を阻止できる炭素質多孔体
が得られる。
【0035】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
【0036】実施例1 フェノール樹脂[群栄化学工業(株)製、商品名レジト
ップPS−4101]100重量部、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン共重合体[日本合成ゴム(株)
製]150重量部をアセトンに溶解し、樹脂含有量50
重量%の均一な溶液を調製した。この樹脂溶液全量を、
ノボラック型フェノール樹脂繊維[日本カイノール社
製、商品名KP32G]とピッチ系炭素繊維[(株)ド
ナック、商品名ドナカーボS−222]との混紡フェル
ト(厚み10mm)に含浸し、乾燥し、樹脂含浸フェル
トを作製した。
【0037】そして、樹脂含浸フェルトを平板金型に入
れ、プレス温度170℃、成形圧150Kgf/cm2
で成形し、厚み4mm×600mm×600mmの薄板
を得た。この薄板を、200℃の温度で2時間放置して
フェノール樹脂を硬化させた後、黒鉛板に挾み、30℃
/時の昇温速度で2000℃まで昇温し、同温度で3時
間黒鉛化処理することにより、厚み3mmの炭素質多孔
板を得た。
【0038】実施例2 実施例1のフェノール樹脂100重量部、アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合体150重量部に代
えて、フェノール樹脂[鐘紡(株)製、商品名ベルパー
ルS−870]100重量部、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体[日本合成ゴム(株)製]1
30重量部を用いる以外、実施例1と同様にして、炭素
質多孔板を得た。
【0039】比較例 実施例1のアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共
重合体150重量部に代えて、ポリビニルアルコール
[クラレ(株)製、商品名S−217SS]の粉粒体1
50重量部を用いる以外、実施例1と同様にして、炭素
質多孔板を得た。なお、前記ポリビニルアルコールの粉
粒体は、アセトンに対して不溶であり、厚み10mmの
フェルト内部に含浸させることが困難であった。
【0040】各実施例および比較例で得られた炭素板の
嵩密度、面方向と厚み方向の体積電気抵抗、曲げ強度を
測定した。結果を表に示す。
【0041】
【表1】 表より、実施例1及び2で得られた炭素質多孔板は、嵩
密度、導電性および曲げ強度が大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化又は黒鉛化可能な結合剤を含浸し
    た、炭素繊維化可能な繊維又は炭素繊維の織布又は不織
    布を加圧成形し、炭化又は黒鉛化処理する方法であっ
    て、前記織布又は不織布に、残炭率50〜75重量%の
    炭化又は黒鉛化可能な結合剤と残炭率30重量%以下の
    有機物質とを含む溶液を含浸する炭素質多孔体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 織布又は不織布100重量部に対して、
    結合剤を40〜250重量部、有機物質を50〜250
    重量部含浸させる請求項1記載の炭素質多孔体の製造方
    法。
JP3190639A 1991-07-03 1991-07-03 炭素質多孔体の製造方法 Pending JPH0517260A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3190639A JPH0517260A (ja) 1991-07-03 1991-07-03 炭素質多孔体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3190639A JPH0517260A (ja) 1991-07-03 1991-07-03 炭素質多孔体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0517260A true JPH0517260A (ja) 1993-01-26

Family

ID=16261424

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3190639A Pending JPH0517260A (ja) 1991-07-03 1991-07-03 炭素質多孔体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0517260A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH114496A (ja) * 1997-04-17 1999-01-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ
WO2001004980A1 (en) * 1999-07-07 2001-01-18 Sgl Carbon Ag Electrode substrate for electrochemical cells based on low-cost manufacturing processes
EP1369528A1 (en) * 2002-04-12 2003-12-10 Sgl Carbon Ag Carbon fiber electrode substrate for electrochemical cells
JP2008503043A (ja) * 2004-06-15 2008-01-31 ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー ガス拡散基材
DE10151134B4 (de) * 2000-10-17 2012-07-05 Toyota Jidosha K.K. Diffusionsschicht für eine Brennstoffzelle und ein Verfahren zur Herstellung derselben
KR101242377B1 (ko) * 2011-10-05 2013-03-15 전남대학교산학협력단 탄소-탄소 복합 섬유의 제조 방법 및 이를 이용하여 제조되는 탄소 발열체, 탄소 히터

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH114496A (ja) * 1997-04-17 1999-01-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ
WO2001004980A1 (en) * 1999-07-07 2001-01-18 Sgl Carbon Ag Electrode substrate for electrochemical cells based on low-cost manufacturing processes
JP2003504822A (ja) * 1999-07-07 2003-02-04 エスゲーエル カーボン アクチエンゲゼルシャフト 低コスト製造方法を基礎とした電気化学電池用電極基板
DE10151134B4 (de) * 2000-10-17 2012-07-05 Toyota Jidosha K.K. Diffusionsschicht für eine Brennstoffzelle und ein Verfahren zur Herstellung derselben
EP1369528A1 (en) * 2002-04-12 2003-12-10 Sgl Carbon Ag Carbon fiber electrode substrate for electrochemical cells
US7144476B2 (en) 2002-04-12 2006-12-05 Sgl Carbon Ag Carbon fiber electrode substrate for electrochemical cells
JP2008503043A (ja) * 2004-06-15 2008-01-31 ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー ガス拡散基材
KR101242377B1 (ko) * 2011-10-05 2013-03-15 전남대학교산학협력단 탄소-탄소 복합 섬유의 제조 방법 및 이를 이용하여 제조되는 탄소 발열체, 탄소 히터

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4506028A (en) Process for preparing a fuel cell electrode substrate comprising carbon fibers
EP0651452A1 (en) Porous carbonaceous material and a method for producing the same
JP3142587B2 (ja) 炭素質組成物、燃料電池用炭素材およびその製造方法
JPH10502214A (ja) 炭素−繊維−強化炭素の黒鉛化複合材
JP2001126744A (ja) 燃料電池用セパレータおよびその製造方法
JPH09157052A (ja) 多孔質炭素板とその製造方法
JPH02106876A (ja) 燃料電池用多孔性炭素電極基板の製造方法
JPH082979A (ja) 多孔質炭素材およびその製造方法
JP2023549666A (ja) 電極材料
JPH0517260A (ja) 炭素質多孔体の製造方法
CN113882186A (zh) 碳纤维纸及其制备方法和应用
JPH05325984A (ja) 炭素質予備成形体とその製造方法並びに燃料電池用電極基板の製造方法
Rao et al. Effect of concentration of water-soluble phenolic resin on the properties of carbon paper for gas diffusion layer
JPH09278558A (ja) 炭素質多孔体およびその製造方法
JPH06135770A (ja) 炭素質予備成形体とその製造方法並びに電極基板の製造方法
JPH04284363A (ja) 炭素板の製造方法
JPH11185771A (ja) 抄紙体および燃料電池用多孔質炭素板の製造方法
JPH04294053A (ja) 炭素板の製造方法
JPH0158623B2 (ja)
JPH04285067A (ja) 炭素板の製造方法
JPH05205750A (ja) 炭素質予備成形体及び燃料電池用電極基板の製造方法
JPH06263558A (ja) 多孔質炭素板の製法および多孔質炭素電極材
JPH0644978A (ja) 燃料電池電極板の製造方法
JPH0757741A (ja) 炭素質予備成形体、および電極基板の製造方法
JPH06329469A (ja) 炭素質予備成形体、および電極基板の製造方法