JPH05172438A - 吸収冷温水機 - Google Patents

吸収冷温水機

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JPH05172438A
JPH05172438A JP33734091A JP33734091A JPH05172438A JP H05172438 A JPH05172438 A JP H05172438A JP 33734091 A JP33734091 A JP 33734091A JP 33734091 A JP33734091 A JP 33734091A JP H05172438 A JPH05172438 A JP H05172438A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、溶液散布液量の変化や散布
密度の配分あるいは高散布密度の要求など、吸収冷温水
機の高性能化を図るために重要な機能に容易に対応で
き、かつ、機器の信頼性の高い冷媒,溶液散布装置を備
えた吸収冷温水機を提供することにある。 【構成】 本発明の吸収冷温水機の冷媒,溶液散布装置
20は、液導入管19、分岐ヘッダ19a、伝熱管と平
行に配置した分配管21と、この分配管21に開孔した
複数個の液分配オリフィス22と、この分配管21の外
側に前記分配管と隙間を持って固定された覆い板23
と、この覆い板23の内側に前記覆い板23と隙間を持
って固定された液滴分散板24とからなることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水を冷媒とし、例えば
臭化リチウムなどの塩類溶液を吸収剤とする吸収冷温水
機に係り、特に、蒸発器、吸収器、低温再生器などの水
平伝熱管群上に冷媒液や溶液を散布させて熱交換させる
液膜流下タイプの熱交換器に最適な冷媒,溶液散布装置
を改良した吸収冷温水機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】吸収冷温水機の蒸発器、吸収器などの液
散布装置としては、下記のようなスプレ−方式、サイフ
ォン方式、オ−バ−フロ−方式、液案内板方式、エプロ
ン方式、ノズルガイド方式、透し孔方式などが使用され
ていた。 (1)スプレ−方式…実開昭51−126415号公報
に記載されているように、蒸発器,吸収器にスプレ−ノ
ズルが使用されていた。蒸発器の冷媒液は冷媒ポンプに
よりスプレ−ノズルが設置されたスプレ−トリ−により
散布される。また、吸収器では溶液が溶液ポンプによ
り、スプレ−ノズルが設置されたスプレ−トリ−により
散布されるものであった。この種のものには特公昭43
−10472号公報が挙げられる。
【0003】(2)サイフォン方式…実公昭53−52
682号公報に記載されているように、散布樋側壁にサ
イフォンが挟持され、サイフォンが吸込み孔から吸い込
んだ吸収液あるいは冷媒を一滴づつ散布していた。液導
入管から分配オリフィスを経て散布樋に導かれた液はサ
イフォンによって散布樋の縁を乗り越えて散布覆い板の
内側に沿って流下し、伝熱管群上に滴下する。この種の
ものには、特開昭63−176967号、実公昭46−
17399号、実公昭46−17400号、実公昭46
−7956号、特公昭43−18501号等の各公報が
挙げられる。
【0004】(3)オ−バ−フロ−方式…実公昭46−
4368号公報に記載されているように、分布器の上面
に設けたスリットから溢れた濃溶液は針金に沿って流れ
て行く方式である。液が溜らないように分布器の下部に
小孔を設けている。前記サイフォン方式よりもさらに伝
熱管群に対する液分配の均一性は分配器の水平設置の厳
密さが要求される。なお、上面からではなく、散布樋の
側面から行うものとしては、実公平1−17013号、
特開昭63−176967号公報が挙げられる。
【0005】(4)液案内板方式…特公昭42−258
71号公報に記載されているように、散布樋の側面ある
いは底面の小孔から流出した液を案内溝を介して下方の
案内板上に導き伝熱管群に散布する方式である。下方の
案内板にさらに孔を備えたものもある。この種のものと
しては、実公昭46−17399号、特開昭60−29
564号の各公報が挙げられる。
【0006】(5)エプロン方式…特公昭53−305
35号公報に記載されているように、液分配管の上部小
孔から液を噴出させ、分配溝で分散させ、さらに案内板
(エプロン)の上を液を流下させて伝熱管群に散布する
方式である。この種のものとしては、特開昭51−51
040号、特開昭52−9154号等の各公報が挙げら
れる。また、散布ノズルと組み合わせた方式としては特
開昭61−16907号公報が挙げられる。
【0007】(6)ノズルガイド方式…実開平3−42
974号公報に記載されているように、液分配管の下部
に開口したスプレ−孔に棒状のガイドを差し込み、該ガ
イドに沿って液を伝熱管上に滴下させる。この種のもの
としては、特公昭43−28499号公報等があげられ
る。 (7)透し孔方式…特公昭42−25871号公報に記
載されているように、液分配トレ−の下部に伝熱管上に
対応した位置に孔を開けて散布する方式である。これら
7種類の液散布装置が吸収冷温水機に用いられていた。
【0008】次に従来の一般的な吸収冷温水機を図8を
参照して説明する。図8は、一般的な吸収冷温水機のサ
イクル系統図である。吸収冷温水機は、図8に示されて
いるように、灯油や都市ガス燃料の燃焼熱などの外部熱
源で加熱される高温再生器1、低温再生器2、凝縮器
3、蒸発器4、吸収器5、高温溶液熱交換器6、低温溶
液熱交換器7、溶液ポンプ8、冷媒ポンプ9を作動的に
配管で接続し、冷却塔CT(図示せず)で冷却した冷却
水CWを冷却水ポンプ(図示せず)で吸収器5および凝
縮器3に通水し、蒸発器4に冷水4aを冷温水ポンプ
(図示せず)により通水させ、室内のエアハンドリング
ユニットに冷温水配管を介して循環させて冷房を行うも
のである。
【0009】高温再生器1で加熱された溶液は冷媒蒸気
を発生して濃縮される。低温再生器2の溶液は高温再生
器1で発生した冷媒蒸気で加熱されて冷媒蒸気を発生し
て濃縮される。凝縮器3は低温再生器2の冷媒蒸気およ
び高温再生器1から低温再生器2を経由した冷媒を冷却
水CWで冷却し、凝縮液化させて液冷媒導管17を経由
して蒸発器4に送られる。蒸発器4の液冷媒は冷媒ポン
プ9によって熱交換器(伝熱管)上に散布装置20を介
して散布され、冷水4aから熱を奪って蒸発気化し、エ
リミネ−タ11を通って吸収器5に導かれる。
【0010】一方、高温再生器1で生成した濃溶液は高
温溶液熱交換器6を経て低温再生器2で生成した濃溶液
と混合して低温溶液熱交換器7を経由し、圧力差とヘッ
ド差により吸収器5に導かれ、溶液スプレポンプ18に
より液導入管19を経由して散布装置20により熱交換
器上に散布される。吸収器5の熱交換器上に散布された
濃溶液は、冷却水CWで冷却されて蒸発器4からの冷媒
蒸気を吸収して希溶液を生成し、溶液ポンプ8により高
温再生器1、低温再生器2にそれぞれ送られる。以上の
ように冷凍サイクルが構成されている。
【0011】暖房時は、冷媒ポンプ9が停止され、冷暖
切換弁12が開放される。高温再生器1で発生した冷媒
蒸気は低温再生器2のヘッダより分岐した分岐管16お
よび冷暖切換弁12を経由して2分され、1部は気泡ポ
ンプ13に導かれ、残りはバイパス管14を経由して蒸
発器4に導かれ、蒸発器4の伝熱管内を流れる温水4b
と熱交換して凝縮液化する。この液冷媒は、暖房液冷媒
導管15を経由して気泡ポンプ13により吸収器5に送
られる。なお、作動媒体には、冷媒に水、吸収剤に臭化
リチウム水溶液が用いられ、また、界面活性剤として2
エチルヘキシルアルコ−ルなどが添加されている。
【0012】また、冷媒ポンプ9の無いサイクルでは、
凝縮器3で生成した液冷媒は液冷媒導管17を経由して
蒸発器4の散布装置20に液ヘッド差と圧力差を利用し
て導き熱交換器上に滴下される。同様に、溶液スプレポ
ンプ18が配設されていないサイクルでは、液のヘッド
差と圧力差により、濃溶液が液導入管19を経由して吸
収器5の散布装置20に送られる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の吸収冷
温水機の7種類の液散布装置は、それぞれ次のような問
題があった。 (1)スプレ−方式は、広範囲散布および散布密度の均
一性に重点が置かれており、散布密度が変化する場合あ
るいは高散布密度が要求される場合は、散布液体の無駄
が多くなり問題があった。また、(2)サイフォン方
式、(3)オ−バ−フロ−方式、(4)液案内板方式な
どは散布樋を利用するため、高散布密度を要求される場
合は散布樋が巨大になるという問題があった。
【0014】さらに、(5)エプロン方式や散布ノズル
と液案内板とを組み合わせた方式では、散布密度の均一
性に重点が置かれており、散布液量が変化する場合や高
散布密度を要求する場合は、散布液体の無駄が多く問題
であった。また、(6)ノズルガイド方式は、少ない液
の散布に適しており、高散布密度では目的とする液の飛
散防止が不可能になり、スプレ−方式と同様に散布液体
の無駄が多く問題であった。
【0015】最後に、(7)透し孔方式は、最も簡単な
構成であるが、散布液量が変化する場合には散布密度の
均一性が悪くなる問題があり、ほとんど利用されていな
い。以上のように、従来の液散布装置は、散布液量の変
化や散布密度の配分や高散布密度の要求など、吸収冷温
水機の高性能化を図るために重要な機能を十分に満足で
きる構成では無いという問題があった。
【0016】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的は、溶液散布液量の
変化や散布密度の配分あるいは高散布密度の要求など、
吸収冷温水機の高性能化を図るために重要な機能に容易
に対応でき、かつ、機器の信頼性の高い冷媒,溶液散布
装置を備えた吸収冷温水機を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の技術的手段を、ここでは説明の便宜上、後述する図
1,図2の実施例に示す符号を要所に( )書きして記
述する。上記目的を達成するために、本発明の吸収冷温
水機に係る第一の発明の構成は、少なくとも、再生器、
凝縮器、蒸発器、吸収器、溶液熱交換器、冷媒ポンプ、
溶液ポンプ、およびこれら機器を作動的に接続する配管
系を備え、蒸発器内の冷,温水流通伝熱管上に冷媒を散
布し、吸収器内の冷却水流通伝熱管上に溶液を散布する
ように構成した吸収冷温水機において、上記配管系の液
導入管(19)から分岐して上記伝熱管と平行に配置し
た分配管(21)と、この分配管(21)に開孔した複
数個の液分配オリフィス(22)と、前記分配管(2
1)の外側に当該分配管と隙間を保持して固定された覆
い板(23)と、この覆い板(23)の内側に当該覆い
板と隙間を保持して固定された液滴分散板(24)とか
らなる冷媒,溶液散布装置を備えたものである。
【0018】また、上記目的を達成するために、本発明
の吸収冷温水機に係る第二の発明の構成は、少なくと
も、再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器、溶液熱交換器、
冷媒ポンプ、溶液ポンプ、およびこれら機器を作動的に
接続する配管系を備え、蒸発器内の冷,温水流通伝熱管
上に冷媒を散布し、吸収器内の冷却水流通伝熱管上に溶
液を散布するように構成した吸収冷温水機において、上
記配管系の液導入管から分岐して上記伝熱管と平行に配
置した分配管(21)と、この分配管に開孔した複数個
の液分配オリフィス(22)と、前記分配管の外側に当
該分配管と隙間を保持して固定された覆い板(23)
と、この覆い板の内側に当該覆い板と隙間を保持して固
定された液滴分散板(24)とからなる冷媒,溶液散布
装置を備え、前記液滴分散板(24)が櫛歯状に形成さ
れているとともに、当該液滴分散板(24)と上記伝熱
管との間の液落下距離を3ミリメ−トルから9ミリメ−
トルの範囲に設定したものである。
【0019】さらに、上記目的を達成するために、本発
明の吸収冷温水機に係る第三の発明の構成は、冷媒,溶
液散布装置における液滴分散板(24)と覆い板(2
3)とにそれぞれ凹み部(26,25)を設けて、それ
らを嵌めあわせ結合したものである。
【0020】さらに、上記目的を達成するために、本発
明の吸収冷温水機に係る第四の発明の構成は、冷媒,溶
液散布装置における覆い板(23)の内側に複数個の凹
み部(25)を設けて分配管(21)との隙間の距離を
保つとともに、前記凹み部の一部を分配管表面に設けた
凹み部と嵌めあわせ結合したものである。
【0021】さらにまた、上記目的を達成するために、
本発明の吸収冷温水機に係る第五の発明の構成は、冷
媒,溶液散布装置における覆い板および液滴分散板がエ
ンジニアリングプラスチックで構成されているものであ
る。
【0022】さらにまた、上記目的を達成するために、
本発明の吸収冷温水機に係る第六の発明の構成は、液導
入管から分岐して上記伝熱管と平行に配置した分配管
と、この分配管に開孔した複数個の液分配オリフィス
と、前記分配管の外側に当該分配管と隙間を保持して固
定された覆い板と、この覆い板の内側に当該覆い板と隙
間を保持して固定された液滴分散板とからなる冷媒,溶
液散布装置を備え、前記覆い板の内側に棒状体を設け、
前記分配管に開孔した複数個の液分配オリフィスに該棒
状体を差し込み、前記覆い板およびそれに固定された液
滴分散板が前記分配管の周囲を回転することを防止した
ものである。
【0023】
【作用】上記の各技術的手段による働きは、下記のとお
りである。なお、ここでは説明の便宜上、後述する図
1,図2の実施例に示す符号を要所に( )書きして記
述する。第一の発明によれば、冷媒ポンプまたは溶液ス
プレポンプにより昇圧された液冷媒または溶液は、液導
入管(19)から分岐して伝熱管と平行に配置した分配
管(21)に導入される。該分配管(21)には複数個
の液分配オリフィス(22)が配置され、伝熱管の軸方
向に対してまず均一に分配される。該液分配オリフィス
(22)から噴出した冷媒液または溶液は該分配管(2
1)の外側にコの字状に前記分配管(21)と隙間を持
って固定された覆い板(23)に衝突してその液の噴出
速度を弱められるとともに液が長手方向に広げられ、さ
らに、該覆い板(23)の内側で液分配管(21)の下
方に配置された液滴分散板(24)との隙間に導かれ、
液滴分散板(24)を伝って液は伝熱管上に流下する。
【0024】ここで、冷媒ポンプや溶液スプレポンプの
回転数制御や液導入管に設けた液量制御手段により液量
を絞った、液量が少ない場合は液分配オリフィス(2
2)からの液の噴出が弱くなり、覆い板(23)に衝突
した際の液の広がりが少なく、したがって、液滴分散板
(24)での液流下範囲が狭められる。このように散布
液量を少なくコントロ−ルすると伝熱管群上への液散布
の広がりが狭められ、よって熱交換量も少なくコントロ
−ルされる。
【0025】また、第二の発明によれば、前記液滴分散
板(24)の櫛歯状の先端から落下する液滴が3ミリメ
−トルから9ミリメ−トル落下すると伝熱管に到達す
る。3ミリメ−トルよりも少ない距離では、従来の針金
ガイド方式と同じように液が連続的に流下し、先端に液
滴の形成ができないために、伝熱管での液流下は連続的
になり、液の広がりが悪い。一方、約9ミリメ−トルよ
りも大きく離れると、伝熱管に滴下した液が落下の運動
エネルギ−により伝熱管から離脱しやすくなり、特に散
布液量を増大させた際に液の離脱が著しい。
【0026】さらに、第三,第四の発明によれば、覆い
板(23)の内側に複数個の凹み部(25)を設けて分
配管(21)との隙間の距離を保つとともに、その一部
を分配管に設けた凹み部と嵌めあわせ結合させるので、
散布装置の組立てが極めてやさしくなる。さらにまた、
第五の発明によれば、覆い板および液滴分散板をエンジ
ニアリングプラスチックで構成することにより軽量化で
き、さらに組立てが容易にできるという効果がある。同
様に、散布装置を分解して掃除が容易にできるという利
点もある。
【0027】また、覆い板の内側に設けた棒状体は、分
配管に開孔した複数個の液分配オリフィスに該棒状体を
差し込み、覆い板およびそれに固定された液滴分散板が
分配管の周囲を回転することを防止させるている。
【0028】
【実施例】以下本発明の各実施例を図1ないし図7を参
照して説明する。図1ないし図7に示すものは、冷媒,
溶液散布装置であるが、これらを適用する吸収冷温水機
の構成は、図8に示したものと同等である。 〔実施例 1〕図1は、本発明の一実施例に係る吸収冷
温水機の冷媒,溶液散布装置の略示斜視図、図2は、そ
の液散布装置の要部断面図である。図2において図1と
同じ部品は同一符号を記した。
【0029】図1,2に示すように、吸収冷温水機の冷
媒,溶液散布装置20は、吸収冷温水機の配管系の液導
入管19が分岐ヘッダ19aに接続され、伝熱管と平行
に配置され角パイプで構成された2本の分配管21がこ
の分岐ヘッダ19aに接続されて構成されている。ここ
で、伝熱管は、先に図8に示した蒸発器4内の冷,温水
流通伝熱管、あるいは吸収器5内の冷却水流通伝熱管に
相当している。この分配管21には、図2に示すように
複数個の液分配オリフィス22がその両側面に設けられ
ている。また、分配管21の外側に、コの字状に覆い板
23が設けられ、凹み25によって分配管21と隙間を
保持して固定されている。
【0030】この覆い板23の内側で、前記分配管21
の下側に、コの字状の液滴分散板24が配置されてい
る。この液滴分散板24の下部は櫛歯状になっている。
また、覆い板23は凹み25が設けられ、分配管21と
の隙間を適正に確保するとともに、液滴分散板24に設
けた凹み26と嵌めあわせ固定されている。
【0031】覆い板23および液滴分散板24は、エン
ジニアリングプラスチックで構成することが好ましい。
これによって、軽量化を図ることができるとともに、銹
の発生を防止できる。また、液滴分散板24と伝熱管と
の間の液落下距離は、3ミリメ−トルから9ミリメ−ト
ルの範囲に設定されている。
【0032】液冷媒または溶液は液導入管19から、ま
ず分岐ヘッダ19aに導かれ、ここで各分配管21に分
配導入される。分配管21に導かれた液は液分配オリフ
ィス22から噴出し、覆い板23の内側に衝突して広が
るとともに減速される。覆い板23と分配管21との隙
間を流下した液は液滴分散板24に沿ってその櫛歯の先
端から伝熱管の上に落下する。このように、板に沿って
液が流下するので細かなミスト発生が無く液をうまく伝
熱管の上に落下させることができる。
【0033】ここでさらに、液量が増大すると、液分配
オリフィス22からの液の噴出速度が増大し、覆い板2
3の内側に衝突して広がるとともに減速されるため、伝
熱管に液流が衝突することが無く、ミスト発生を防止で
きる。また、逆に液量がコントロ−ルされて減少した場
合は、液分配オリフィス22からは適量が流出し、噴出
する液流速が遅いため液の広がりが少ない。そのため、
狭い範囲で伝熱管上に液が落下し、そのため伝熱管の一
部は液が流下しない。
【0034】なお、櫛歯は分配オリフィス22の1個所
に対して3個から5個対応させるのが望ましい。これに
よって熱交換量が減少し、コントロ−ルできる。また、
本実施例では覆い板23を分岐ヘッダ19aに接続した
ので、端部からの液の噴出を防止出来る。もちろん、他
端には端板31(図1参照)が設置されて分岐管21と
覆い板23との端部隙間からの液の噴出を防止してい
る。
【0035】以上述べたように、本実施例によれば、液
導入管から分岐して伝熱管と平行に配置した分配管21
と、この分配管21に開孔した複数個の液分配オリフィ
ス22と、この分配管21の外側にコの字状に前記分配
管21と隙間を持って固定された覆い板23と、この覆
い板23の内側に前記覆い板23と隙間を持って固定さ
れたコの字状の液滴分散板24とからなる冷媒,溶液散
布装置を備えたので以下の効果を奏する。 (イ)大量の溶液および冷媒等の散布液を少ない配管抵
抗で均一に散布することができる。
【0036】また、液滴分散板24が櫛歯状に形成され
ているとともに、その液滴分散板24と伝熱管との間の
液落下距離を3ミリメ−トルから9ミリメ−トルの範囲
にしたので、 (ロ)冷媒ポンプ9や溶液スプレポンプ18が回転数制
御や流量制御されると、散布液量が少なくなるが、それ
に応じて散布液の広がりが小さくなり、液が濡らす伝熱
面積が少なくなって、熱交換量を制御でき、部分負荷時
のコントロ−ルが容易になるという効果がある。
【0037】さらに、液滴分散板24と覆い板23とに
それぞれ凹み部26,25を設けてそれらを嵌めあわせ
結合し、あるいは、覆い板23の内側に複数個の凹み部
25を設けて分配管21との隙間の距離を保つようにし
たので、 (ハ)散布装置の分解や組立が極めて容易になり、特に
組立中の異物の排除が容易になり、機器の信頼性を向上
できる効果がある。また、覆い板と液滴分散板がエンジ
ニアリングプラスチックで構成したので、 (ニ)軽量化とともに、銹発生を防止できるので、機器
の信頼性を向上できる効果がある。
【0038】〔実施例 2〕図3は、本発明の他の実施
例に係る液散布装置の断面図、図4は、図3の装置の部
分側面図である。図中、図2と同一符号のものは先の実
施例と同等部であるから、その説明を省略する。図3,
4の実施例が先の図1,2の実施例と異なるところは、
分配管21Aを円管としたことである。分配管21A下
部に凹み27を設けて、液滴分散板24Aに設けた凹み
28と嵌めあわせ結合して、覆い板23および液滴分散
板24Aの回転防止を図っている。
【0039】また、液滴分散板24Aの櫛歯部分を外側
に拡げて広い伝熱管ピッチに対応させている。さらに、
液分配オリフィス22Aを分配管21Aの斜め上部に設
けて分配管21A内へのガス滞留を防止している。これ
により、長時間運転での分配管21A内へのガス滞留に
よる液流路閉塞による液分配の不均一を防止できるほ
か、先の実施例と同様の効果が期待される。
【0040】〔実施例 3〕図5は、本発明のさらに他
の実施例に係る液散布装置の断面図、図6は、図5の装
置の部分側面図である。図中、図2と同一符号のものは
先の実施例と同等部であるから、その説明を省略する。
図5,6の実施例が先の図1,2の実施例と異なるとこ
ろは、分配オリフィス22Bを分配管21Bの上部の1
個所にしたことである。また、覆い板23Bは、上部が
半円状に形成されている点が先の実施例と異なり、これ
は液量が少ない場合は左右への液分配がやや不均等にな
り易い。覆い板23Bおよび液滴分散板24Aの回り止
めは、分配管21Bの側面に設けた凹み部29に覆い板
23Bに設けた凹み部25を嵌めあわせることにより行
なっている。本実施例によれば、先の実施例と同様の効
果がもたらされる。
【0041】〔実施例 4〕図7は、本発明のさらに他
の実施例に係る液散布装置の断面図である。図中、図2
あるいは図5と同一符号のものは先の各実施例と同等部
であるから、その説明を省略する。図7の実施例では、
回り止めを棒状体30で行なっている点が他の実施例と
異なる。棒状体30は覆い板23Bに溶接固定され、分
配管21Bの分配オリフィス22Bに差し込まれてい
る。このために、組立ておよび分解が極めて容易であ
る。
【0042】図7の実施例によれば、先の各実施例と同
様の効果が期待されるほか、覆い板23Bの内側に棒状
体30を設け、分配管21Bに開孔した液分配オリフィ
ス22Bに該棒状体30を差し込み、前記覆い板23B
およびそれに固定された液滴分散板24Aが前記分配管
21Bの周囲を回転することを防止したので、常に一定
の伝熱管上に液滴を落下させることができるという本実
施例特有の効果がある。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、溶液散布液量の変化や散布密度の配分あるいは高
散布密度の要求など、吸収冷温水機の高性能化を図るた
めに重要な機能に容易に対応でき、かつ、機器の信頼性
の高い冷媒,溶液散布装置を備えた吸収冷温水機を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る吸収冷温水機の冷媒,
溶液散布装置の略示斜視図である。
【図2】図1の液散布装置の要部断面図である。
【図3】本発明の他の実施例に係る液散布装置の断面図
である。
【図4】図3の装置の部分側面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例に係る液散布装置の
断面図である。
【図6】図5の装置の部分側面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例に係る液散布装置の
断面図である。
【図8】一般的な吸収冷温水機のサイクル系統図であ
る。
【符号の説明】
1 高温再生器 2 低温再生器 3 凝縮器 4 蒸発器 5 吸収器 6 高温溶液熱交換器 7 低温溶液熱交換器 8 溶液ポンプ 9 冷媒ポンプ 19 液導入管 19a 分岐ヘッダ 20 散布装置 21,21A,21B 分配管 22,22A,22B 液分配オリフィス 23,23B 覆い板 24,24A 液滴分散板 25,26,27,28,29 凹み部 30 棒状体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 依田 裕明 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内 (72)発明者 中尾 剛 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、再生器、凝縮器、蒸発器、
    吸収器、溶液熱交換器、冷媒ポンプ、溶液ポンプ、およ
    びこれら機器を作動的に接続する配管系を備え、蒸発器
    内の冷,温水流通伝熱管上に冷媒を散布し、吸収器内の
    冷却水流通伝熱管上に溶液を散布するように構成した吸
    収冷温水機において、 上記配管系の液導入管から分岐して上記伝熱管と平行に
    配置した分配管と、 この分配管に開孔した複数個の液分配オリフィスと、 前記分配管の外側に当該分配管と隙間を保持して固定さ
    れた覆い板と、 この覆い板の内側に当該覆い板と隙間を保持して固定さ
    れた液滴分散板とからなる冷媒,溶液散布装置を備えた
    ことを特徴とする吸収冷温水機。
  2. 【請求項2】 少なくとも、再生器、凝縮器、蒸発器、
    吸収器、溶液熱交換器、冷媒ポンプ、溶液ポンプ、およ
    びこれら機器を作動的に接続する配管系を備え、蒸発器
    内の冷,温水流通伝熱管上に冷媒を散布し、吸収器内の
    冷却水流通伝熱管上に溶液を散布するように構成した吸
    収冷温水機において、 上記配管系の液導入管から分岐して上記伝熱管と平行に
    配置した分配管と、この分配管に開孔した複数個の液分
    配オリフィスと、前記分配管の外側に当該分配管と隙間
    を保持して固定された覆い板と、この覆い板の内側に当
    該覆い板と隙間を保持して固定された液滴分散板とから
    なる冷媒,溶液散布装置を備え、 前記液滴分散板が櫛歯状に形成されているとともに、 当該液滴分散板と上記伝熱管との間の液落下距離を3ミ
    リメ−トルから9ミリメ−トルの範囲に設定したことを
    特徴とする吸収冷温水機。
  3. 【請求項3】 冷媒,溶液散布装置における液滴分散板
    と覆い板とにそれぞれ凹み部を設けて、それらを嵌めあ
    わせ結合したことを特徴とする請求項1または2記載の
    いずれかの吸収冷温水機。
  4. 【請求項4】 冷媒,溶液散布装置における覆い板の内
    側に複数個の凹み部を設けて分配管との隙間の距離を保
    つとともに、前記凹み部の一部を分配管表面に設けた凹
    み部と嵌めあわせ結合したことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のいずれかの吸収冷温水機。
  5. 【請求項5】 冷媒,溶液散布装置における覆い板およ
    び液滴分散板がエンジニアリングプラスチックで構成さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし4記載のいず
    れかの吸収冷温水機。
  6. 【請求項6】 少なくとも、再生器、凝縮器、蒸発器、
    吸収器、溶液熱交換器、冷媒ポンプ、溶液ポンプ、およ
    びこれら機器を作動的に接続する配管系を備え、蒸発器
    内の冷,温水流通伝熱管上に冷媒を散布し、吸収器内の
    冷却水流通伝熱管上に溶液を散布するように構成した吸
    収冷温水機において、 上記配管系の液導入管から分岐して上記伝熱管と平行に
    配置した分配管と、この分配管に開孔した複数個の液分
    配オリフィスと、前記分配管の外側に当該分配管と隙間
    を保持して固定された覆い板と、この覆い板の内側に当
    該覆い板と隙間を保持して固定された液滴分散板とから
    なる冷媒,溶液散布装置を備え、 前記覆い板の内側に棒状体を設け、前記分配管に開孔し
    た複数個の液分配オリフィスに該棒状体を差し込み、前
    記覆い板およびそれに固定された液滴分散板が前記分配
    管の周囲を回転することを防止したことを特徴とする吸
    収冷温水機。
  7. 【請求項7】 液導入管から分岐して伝熱管と平行に配
    置した分配管と、この分配管に開孔した複数個の液分配
    オリフィスと、前記分配管の外側に当該分配管と隙間を
    保持して固定された覆い板と、この覆い板の内側に当該
    覆い板と隙間を保持して固定された液滴分散板とからな
    ることを特徴とする液散布装置。
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