JPH0517231A - 複合燒結体、それを用いた切削工具およびダイヤモンド被覆部材 - Google Patents

複合燒結体、それを用いた切削工具およびダイヤモンド被覆部材

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JPH0517231A
JPH0517231A JP3174183A JP17418391A JPH0517231A JP H0517231 A JPH0517231 A JP H0517231A JP 3174183 A JP3174183 A JP 3174183A JP 17418391 A JP17418391 A JP 17418391A JP H0517231 A JPH0517231 A JP H0517231A
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JP
Japan
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sintered body
diamond
composite sintered
component
silicon nitride
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JP3174183A
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Hiromi Mizuno
博美 水野
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、表面硬度が高く、機械的強
度にも優れると共に、抗折性能も良好な複合焼結体、こ
れを切削部に使用した切削工具、および、前記複合焼結
体を基材に用いたダイヤモンド被覆部材を提供すること
である。 【構成】 本発明の構成は、[A]窒化ケイ素と、
[B]窒化ケイ素用燒結助剤、[C]炭化タングステン
ならびに[D]バナジウム、ニオブ、タンタル、および
クロムの炭化物、窒化物および炭窒化物の群から選択さ
れる少なくとも一種の化合物を含有し、前記[D]成分
の配合割合が前記[C]成分に対して0.1〜2.0重
量%である原料混合物を焼成してなることを特徴とする
複合燒結体であり、前記複合燒結体で形成した切削部を
有することを特徴とする切削工具であり、前記複合燒結
体で形成した基材の表面に、ダイヤモンド類薄膜を被覆
してなることを特徴とするダイヤモンド被覆部材であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合燒結体に関し、さ
らに詳しく言うと、表面硬度が高く、かつ破壊靭性等の
機械的強度に優れるとともに、抗折性能が良好であり、
たとえば、切削工具等の超硬工具、耐摩耗性部材、摺動
部材等の素材として、また、ダイヤモンド被覆部材の基
材などとして好適に利用することができる複合燒結体に
関する。
【0002】本発明は、また、上記本発明の複合燒結体
を素材とする切削工具に関する。本発明は、さらにま
た、前記本発明の複合燒結体から得られた基材を用いた
ダイヤモンド被覆部材に関し、さらに詳しく言うと、ダ
イヤモンド類被膜の密着性に優れ、また、基材自体も破
壊靭性等の機械的強度に優れ、たとえば、切削工具等の
超硬工具、耐摩耗性部材等の各種のダイヤモンド被覆部
材を利用する分野に用いた際に、高い性能および優れた
耐久性を発揮し、使用寿命が著しく改善されるなど種々
の利点を有するダイヤモンド被覆部材に関する。
【0003】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】近年、C
VD法やPVD法などの気相法ダイヤモンド合成技術を
用いて、超硬合金やセラミック等の各種の基材の表面に
ダイヤモンド類膜を析出形成させることにより得られる
ダイヤモンド被覆部材が注目されている。ダイヤモンド
類薄膜は、極めて硬度が高く、また耐摩耗性に優れてい
ることから、ダイヤモンド被覆部材は、切削工具、研磨
工具等の超硬工具や摺動部材等の各種の耐摩耗性部材な
どとして広範囲の用途が期待され、一部はすでに市販さ
れるに至っている。
【0004】このような用途、特に切削工具等の厳しい
条件下に使用されるダイヤモンド被覆部材においては、
基材自体にも高い硬度および機械的強度(たとえば、破
壊靭性、曲げ強度など)が要求され、また、基材とダイ
ヤモンド類薄膜との密着性に優れていることも重要であ
る。このようなダイヤモンド被覆部材の基材としては、
従来、窒化ケイ素系の材料が主に用いられてきたが、窒
化ケイ素と炭化タングステンとの複合材料の方が機械的
性質に優れていることから多用されるに至っている。
【0005】この種の複合材料の代表的なものとして、
従来、窒化ケイ素と、酸化イットリウム等の燒結助剤お
よび炭化タングステンからなる複合燒結材料が提案され
ている(特開昭52−31910号公報、同55−51
766号公報、同55−149175号公報、同56−
73670号公報、同56−140076号公報、同6
1−111970号公報)。しかしながら、この従来の
複合材料は、燒結により緻密化させると、炭化タングス
テンの粒子の成長を招き、そのため燒結体の強度が低下
するなどの問題点がある。すなわち、この従来の窒化ケ
イ素−炭化タングステン系の燒結体は、機械的強度(特
に、破壊靭性、曲げ強度等)が不十分であり、素材とし
ての利用が狭い範囲に限られるという欠点がある。たと
えば、この従来の複合燒結体を基材として用いたダイヤ
モンド被覆部材は、部材全体の機械的強度が不十分とな
るため、切削工具等に用いた際に、耐久性が不十分で、
寿命が短いなどの問題点を有している。
【0006】本発明は、前記事情を改善するためになさ
れたものである。本発明の目的のひとつは、従来の窒化
ケイ素−炭化タングステン系の燒結体が有する問題点を
解決することである。すなわち、本発明の目的は、表面
硬度が高く、かつ、破壊靭性、曲げ強度等の機械的強度
に優れるとともに、抗折性能が良好であるなどの優れた
特性を有し、たとえば、切削工具の素材として、あるい
は、切削工具、研磨工具等の超硬工具、摺動部材等の耐
摩耗性部材等として使用するダイヤモンド被覆部材の基
材など各種の素材として有利に利用することができる複
合燒結体を提供することにある。
【0007】また、本発明の他の目的のひとつは、上記
本発明の複合燒結体を素材として用い、その複合燒結体
が有する上記の優れた機械的強度等の特性を十分に生か
すことによって、耐久性および切削寿命の改善された高
性能の切削工具を提供することにある。
【0008】さらにまた、本発明の他の目的は、上記の
優れた特性を有する複合燒結体からなる基材を用い、切
削工具等の超硬工具や摺動部材等の各種の耐摩耗性部材
等として使用した際にも十分な実用性能および耐久性を
発揮して大幅な長寿命化を達成することができる実用上
著しく優れたダイヤモンド被覆部材を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、まず、窒化ケイ素と
窒化ケイ素用燒結助剤と炭化タングステンとに、さら
に、特定の金属(すなわち、バナジウム、ニオブ、タン
タル、またはクロム)の炭化物、窒化物あるいは炭窒化
物のうちの少なくとも一種からなる成分を特定の割合で
添加した原料混合物を焼成してなる複合燒結体は、前記
従来の窒化ケイ素−炭化タングステン系を初めとする窒
化ケイ素系燒結体に対して、機械的強度等の特性が著し
く改善されており、特に、表面硬度が高く、かつ、破壊
靭性、曲げ強度等の機械的強度に優れるとともに、抗折
性能が良好であるなど優れた特性を有する複合燒結材料
であることを見出した。
【0010】また、本発明者は、この新規な複合燒結体
の用途についても種々検討を行った。その結果、該複合
燒結体は、上記に示した優れた特性を利用するだけでも
種々の分野における素材として極めて有用であり、中で
も、特に切削工具の素材として、また ダイヤモンド被
覆部材の基材として極めて有用であることを確認した。
すなわち、この複合燒結体からなる基材の面上に気相合
成法によりダイヤモンド類薄膜を被覆して得たダイヤモ
ンド被覆部材は、切削工具、研磨工具等の超硬工具や摺
動部材等の耐摩耗性部材など、特に、高い表面硬度およ
び機械的強度が要求される用途分野に有利に使用するこ
とができること、たとえば、厳しい条件が要求される切
削工具として用いた場合にも、高い切削性能および耐久
性を発揮し、工具としての切削寿命が著しく長くなるこ
となどを見出した。なお、この複合燒結体は、上記のよ
うにダイヤモンド被覆部材として用いる切削工具に限ら
ず、より一般的な切削工具の素材としても有利に使用す
ることができることも確認した。
【0011】主として、上記の種々の知見に基づいて、
本発明者は、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、[A]窒化ケイ素と、[B]窒化ケイ素用燒結
助剤、[C]炭化タングステンならびに[D]バナジウ
ム、ニオブ、タンタル、およびクロムの炭化物、窒化物
および炭窒化物の群から選択される少なくとも一種の化
合物を含有し、前記[D]成分の配合割合が前記[C]
成分に対して0.1〜2.0重量%である原料混合物を
焼成してなることを特徴とする複合燒結体である。
【0012】また、本発明は、上記の本発明の複合燒結
体の特に好適な利用例として、該複合燒結体で形成した
切削部を有することを特徴とする切削工具である。
【0013】さらに、本発明は、複合燒結体で形成した
基材の表面に、ダイヤモンド類薄膜を被覆してなること
を特徴とするダイヤモンド被覆部材である。
【0014】本発明の複合燒結体の製造原料のうちの前
記[A]成分である窒化ケイ素としては、窒化ケイ素系
燒結体を製造する際に窒化ケイ素等として従来から使用
される各種のセラミックスを適宜に使用することができ
るが、通常は、窒化ケイ素(Si34 )、サイアロン
など(以下においてこれらを窒化ケイ素成分と称するこ
とがある。)が好適に使用される。この窒化ケイ素成分
は、通常、粉末状で使用される。該粉末の粒径として
は、その平均粒径が、通常、10μm以下、好ましくは
5〜0.01μmの範囲にあるものが好適に使用され、
中でも、その粒径が、通常、2μm以下、特に1〜0.
5μmの範囲にあるものが好適に使用される。
【0015】本発明の複合燒結体の製造原料のうちの前
記[B]成分である窒化ケイ素用燒結助剤としては、少
なくとも窒化ケイ素を燒結する助けになるものであれば
よく、窒化ケイ素系燒結体を製造する際に使用される従
来の燒結助剤を初めとする各種の助剤を使用することが
できる。その具体例としては、たとえば、各種の希土類
(ScおよびYを含む。)の酸化物、アルミナ、スピネ
ル、マグネシア、シリカ、ジルコニア、チタニア、酸化
クロム等、また、これら例示の金属酸化物における金属
の塩(たとえば、硝酸塩、シュウ酸塩、炭酸塩等)およ
び水酸化物、また、これらの金属を含む各種の有機化合
物(たとえば、アルコキシドなど)を挙げることができ
る。これらの中でも、特に好ましいものとして、たとえ
ば、酸化イットリウム等を挙げることができる。なお、
これら各種の窒化ケイ素用燒結助剤は、一種単独で用い
てもよいし、二種以上を混合したりあるいは複合酸化物
等の複合化物もしくは組成物等として併用してもよい。
【0016】これらの燒結助剤は、平均粒径が、通常、
2μm以下、好ましくは、1〜0.01μmの範囲にあ
る粉末として好適に使用される。
【0017】本発明の複合燒結体の製造原料のうちの前
記[C]成分である炭化タングステンとしては、従来の
窒化ケイ素−炭化タングステン系の燒結体を製造する際
に炭化タングステン成分として使用される従来から公知
の各種セラミックスを適宜に使用することができるが、
通常は、WCが好適に使用される。このWC等の炭化タ
ングステンは、通常、粉末状で使用される。該粉末の粒
径としては、その平均粒径が、通常、5μm以下、好ま
しくは1〜0.01μmの範囲にある。
【0018】本発明の複合燒結体においては、その製造
原料として、前記[A]成分、[B]成分および[C]
成分とともに、前記[D]成分を使用する。この[D]
成分としては、バナジウム、ニオブ、タンタル、および
クロムの炭化物、窒化物および炭窒化物の群から選ばれ
た一種または二種以上の化合物が使用される。
【0019】該[D]成分として用いる化合物(以下、
化合物[D]と呼ぶことがある。)の具体例としては、
たとえば、炭化バナジウム、炭化ニオブ、炭化タンタ
ル、炭化クロム、窒化バナジウム、窒化ニオブ、窒化タ
ンタル、窒化クロム、炭窒化バナジウム、炭窒化ニオ
ブ、炭窒化タンタル、炭窒化クロム等を挙げることがで
きる。
【0020】ここで、炭窒化物は、炭化窒化物のほか炭
化物と窒化物の複合組成物であってもよい。なお、これ
ら各種の化合物[D]は、一種単独で用いてもよいし、
二種以上からなる固溶体あるいは混合物として、さらに
は複合化物等の組成物等として使用することができる。
前記[D]成分は、平均粒径が、通常、3μm以下、好
ましくは、2〜0.01μmの範囲にある粉末として好
適に使用される。特に、その粒径が、通常、2μm以
下、好ましくは、1〜0.01μmの範囲にあるものが
好適に使用される。
【0021】本発明の複合燒結体は、少なくとも、前記
[A]成分と[B]成分と[C]成分と[D]成分とを
混合してなる混合物を適当な条件で焼成することによっ
て得られるものであるが、ここで、前記[D]成分の使
用割合を、使用する[C]成分に対して0.1〜2.0
重量%の範囲に選定する。このように[D]成分を特定
の範囲の割合で添加することによって、複合燒結体中の
炭化タングステンの粒子を十分に微細なままに保持する
ことができ、これに伴って、複合燒結体の表面硬度、破
壊靭性、曲げ強度等の機械的強度が向上し、本発明の効
果が奏されるものと考えられる。
【0022】この[D]成分の使用割合が、上記の基準
で、0.1重量%未満であると、[C]成分として使用
した炭化タングステンの燒結(焼成)時における結晶成
長を十分に抑制することができず、その結果、得られる
複合燒結体の表面硬度等の硬度、破壊靭性、曲げ強度等
の機械的強度などの特性を十分に改善することができな
いし、一方、[D]成分の使用割合が、上記の基準で、
2重量%を超えると、[D]成分の割合が過剰になっ
て、得られる複合燒結体の表面硬度等の硬度、破壊靭
性、曲げ強度等の機械的強度などの特性が低下し、どち
らの場合にも本発明の目的を十分に達成することができ
ない。なお、前記[D]成分の好ましい使用割合は、
[C]成分に対して、0.2〜1.5重量%の範囲の割
合である。また、これら[C]成分と[D]成分とは、
これら[C]成分および[D]成分の両金属と炭素とを
所定割合で混合して炭化する方法、あるいは、[C]成
分と[D]成分それぞれの酸化物を加熱することにより
酸化物に分解する化合物(炭酸塩や水酸化物など)に炭
素を所定割合で混合して還元炭化する方法により、
[C]成分中に[D]成分が均一に分散した組成物とし
たものを用いても良い。
【0023】前記[A]成分すなわち窒化ケイ素の使用
割合は、特に限定されるものではないが、使用する
[A]成分から[D]成分までの合計量に対して、通
常、2〜60重量%、好ましくは、5〜40重量%の範
囲に選定するのが好適である。この[A]成分の使用割
合が、上記の基準で、2重量%未満では、窒化ケイ素成
分の割合が少なすぎて、得られる複合燒結体の破壊靭性
が低くなることがあり、一方、[A]成分の使用割合
が、上記の基準で、60重量%を超えると、炭化タング
ステン成分の割合が少なすぎて、得られる複合燒結体の
表面硬度が不十分となることがある。
【0024】前記[B]成分すなわち窒化ケイ素用燒結
助剤の使用割合は、特に限定されるものではなく、窒化
ケイ素系燒結体特に窒化ケイ素−炭化タングステン系燒
結体の製造の際に従来から使用される通常の使用量(割
合)と同程度の割合とすることができるが、使用する
[A]成分と[D]成分の合計量に対して、1〜20重
量%の範囲に選定するのがよく、特に、2〜15重量%
の範囲に選定するのが好ましい。この[B]成分の使用
割合が、あまり少なすぎると、十分な燒結が達成されな
いことがあり、一方、あまり多すぎると得られる複合燒
結体の機械的強度等の特性が損なわれることがある。
【0025】以上のように所定の割合で[A]成分、
[B]成分、[C]成分および[D]成分を混合し、十
分に均一な混合物を得る。この混合は、公知の方法等の
各種の方法によって行うことができ、たとえば、ボール
ミル等の通常の混合機を用いて好適に混合することがで
きる。なお、この混合時に、各種成分の粉砕を同時に行
い、粒径の調整を行う方法も好適に採用される。また、
本発明の目的を阻害しない限り、必要に応じて、前記
[A]〜[D]成分のほかに他の成分を適宜に添加して
もよい。たとえば、この混合を、エタノール等の適当な
分散剤を添加して湿式混合法で行う方法なども好適に採
用することができる。
【0026】こうして得られた混合物は、通常、所望の
形状の燒結体を得るべく、焼成に先駆けて予め適当な形
状に成形される。この成形は、金型を用いた一軸プレス
成形、ゴム型を用いたラバープレス成形、静水圧等方加
圧成形等によって行われる。こうして成形された前記混
合物を適当な条件で焼成し、燒結体となすことによって
本発明の複合燒結体を得ることができる。
【0027】この焼成(燒結)は、従来から行われてい
る常圧燒結法、ガス燒結法、ホットプレス燒結法、熱間
静水圧プレス燒結法など所望する各種の燒結法によって
行うことができる。この焼成による燒結時の温度すなわ
ち燒結温度は、通常、1,500〜2,000℃の範囲
の温度で行うのが好ましい。燒結温度が、1,500℃
未満では、十分に強固で緻密な燒結体が得られないこと
があり、一方、2,000℃を超えた著しい高温にさら
すと、窒化ケイ素成分と炭化タングステン成分とが望ま
しくない反応を起こしたり、あるいは、配合成分の不都
合な分解などが起って、所望の特性の燒結体が得られな
いことがある。
【0028】この燒結温度における燒結時間は、通常、
10分間〜6時間の範囲から適宜に選択することができ
る。前記焼成時の雰囲気としては、通常行なわれるよう
に一般に不活性雰囲気で行うのがよいが、高温時におけ
る窒化ケイ素等の窒化物成分の分解を避けるために、少
なくとも、上記の燒結温度範囲においては窒素ガス、希
ガス等の雰囲気で行うことが好ましい。その際、窒素ガ
スや希ガスは常圧でもよいが、適宜に加圧し、加圧雰囲
気にする方がより効果的である。
【0029】以上のようにして、本発明の複合燒結体を
得ることができる。こうして得られた本発明の複合燒結
体は、主として前記[D]成分の添加効果によって、従
来の窒化ケイ素−炭化タングステン系を初めとする窒化
ケイ素系の燒結体と比較して、特に破壊靭性、曲げ強度
等の機械的強度および表面硬度が著しく向上している。
すなわち、本発明の複合燒結体は、表面硬度等の硬度が
著しく高く、しかも、破壊靭性、曲げ強度等の機械的強
度に優れ、また、良好な抗折性能を有する燒結体であ
り、したがって、こうした優れた特性を利用して種々の
利用分野における素材として有利に利用することができ
る。
【0030】本発明の複合燒結体は、そのまま、あるい
は適宜に所望の形状に加工するなど、目的とするそれぞ
れの用途や製造に適した加工や処理を施して、各種の分
野に利用することができる。特に好適な用途として、た
とえば、切削工具における切削部あるいはダイヤモンド
被覆部材用の基材などを挙げることができる。
【0031】本発明の切削工具は、本発明の複合燒結体
を切削工具における切削部とする限り、どのような構成
および構造のものであっても良い。すなわち、この複合
燒結体を、必要に応じてたとえば切削加工等により加工
して、所望のチップ形状として、これをそのまま切削部
である切削チップとして利用してもよい。チップの形状
は、従来用いられている形状等の各種の形状とすること
ができる。なお、このチップ形状への成形加工は、どの
時点で行ってもよく、たとえば、前記燒結体の製造時に
行ってもよいし、得られた複合燒結体に対して行っても
よい。
【0032】本発明のダイヤモンド被覆部材は、上記本
発明の複合燒結体からなる基材の面上に、少なくともダ
イヤモンド類薄膜を被覆することによって得ることがで
きる。基材の形状は、使用目的等に応じて所望の形状に
予め調整しておいてもよい。前記ダイヤモンド類薄膜
は、前記複合燒結体の面上に直接形成してもよいし、あ
るいは、必要に応じて適宜に該複合燒結体の面上に中間
層となる適当な層を設け、その面上に形成してもよい。
この中間層としては、これを設ける場合、公知の各種の
組成および構成を有するものを適用することができ、こ
れによって基材とダイヤモンド類薄膜の密着性を一層改
善することも可能である。
【0033】また、ダイヤモンド類薄膜や中間層の形成
に先駆けて、該複合燒結体の所望の面に、適当な表面処
理(たとえば、ダイヤモンド類薄膜の形成をより好適に
行うための研磨加工処理など)を行ってもよい。本発明
のダイヤモンド被覆部材は、前記複合燒結体からなる基
材の所望の面上にダイヤモンド類薄膜を形成させること
によって得ることができるが、このダイヤモンド類薄膜
の形成は、CVD法やPVD法、あるいはこれらを組み
合せた方法等の気相法によるダイヤモンド類薄膜の合成
手法によって好適に行うことができる。
【0034】本発明のダイヤモンド被覆部材におけるダ
イヤモンド類薄膜の厚みは、ダイヤモンド被覆部材の使
用目的等によって異なるので一律に定めることができな
いが、通常、2μm以上、好ましくは、10μm以上と
するのがよく、特に、切削工具として使用する場合に
は、通常、2〜50μm、好ましくは、10〜30μm
の範囲に選定するのが適当である。このダイヤモンド類
薄膜があまり薄いと、基材の表面を充分に被覆すること
ができないことがあり、切削工具等としてのダイヤモン
ド類薄膜本来の特性が十分に発揮されないことがある。
一方、この厚みがあまり大きいと、ダイヤモンド類薄膜
が剥離することがある。
【0035】なお、本発明においては、ダイヤモンド類
と言うとき、それはダイヤモンドの他に、ダイヤモンド
状炭素を一部において含有するダイヤモンドおよびダイ
ヤモンド状炭素を含むものである。
【0036】気相合成法によるダイヤモンド類薄膜の形
成方法としては、従来から各種の方法が知られている。
本発明のダイヤモンド被覆部材は、これらの公知の方法
など各種の気相合成法によるダイヤモンド類薄膜の形成
方法を適宜に適用して得ることができ、たとえば、以下
に示す方法等が好適に採用される。
【0037】以下に、本発明のダイヤモンド被覆部材の
製造の際に特に好適に使用することができる、前記基材
上へのダイヤモンド類薄膜の形成方法の代表的な例につ
いて説明する。前記ダイヤモンド類薄膜を形成する際に
用いる炭素源ガスとしては、通常用いられている各種の
ガスを使用することができる。
【0038】この炭素源ガスとしては、たとえば、メタ
ン、エタン、プロパン、ブタン等のパラフィン系炭化水
素;エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィン系
炭化水素;アセチレン、アリレン等のアセチレン系炭化
水素;ブタジエン、アレン等のジオレフィン系炭化水
素;シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、
シクロヘキサン等の脂環式炭化水素;シクロブタジエ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン等の芳
香族炭化水素;アセトン、ジエチルケトン、ベンゾフェ
ノン等のケトン類;メタノール、エタノール等のアルコ
−ル類;このほかの含酸素炭化水素;トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン等のアミン類;このほかの含窒素
炭化水素;炭酸ガス、一酸化炭素、過酸化炭素;さら
に、単体ではないが、ガソリン等の消防法危険物第4
類、第1類、ケロシン、テレピン油、しょうのう油等の
第2石油類、重油等の第3石油類、ギヤー油、シリンダ
ー油等の第4石油類も使用することができる。また前記
各種の炭素化合物を混合して使用することもできる。こ
れらの中でも、好ましいのはメタン、エタン、プロパン
等のパラフィン系炭化水素、エタノール、メタノール等
のアルコール類、アセトン、ベンゾフェノン等のケトン
類、トリメチルアミン、トリエチルアミン等のアミン
類、炭酸ガス、一酸化炭素であり、特に一酸化炭素が好
ましい。
【0039】なお、これらは一種単独で用いてもよく、
二種以上を混合ガス等として併用してもよい。また、こ
れらは水素等の活性ガスやヘリウム、アルゴン、ネオ
ン、キセノン、窒素等の不活性と混合して用いてもよ
い。原料ガスがメタンガス(CH4 )を含有する場合、
メタンガスの含有量は5モル%未満であるのが好まし
い。
【0040】また、好適な炭素源ガスとして一酸化炭素
を使用する場合、一酸化炭素と水素ガスとを組合わせる
のが好ましい。一酸化炭素と水素ガスとを組合わせた原
料ガスによると、ダイヤモンド類薄膜の成長速度が速い
(たとえば、同一条件では、メタンと水素ガスとを組合
わせた原料ガスの場合の2〜10倍のダイヤモンド薄膜
の成長速度が得られることがある。)。
【0041】前記一酸化炭素としては特に制限がなく、
たとえば石炭、コークス等と空気または水蒸気を熱時反
応させて得られる発生炉ガスや水性ガスを十分に精製し
たものを用いることができる。前記水素ガスとしては、
特に制限がなく、たとえば石油類のガス化、天然ガス、
水性ガス等の変成、水の電解、鉄と水蒸気との反応、石
炭の完全ガス化等により得られるものを十分に精製した
ものを用いることができる。
【0042】水素ガスと一酸化炭素との混合ガスを原料
ガスとして使用する場合、一酸化炭素ガスの含有量が、
通常1〜80モル%、好ましくは5〜60モル%、さら
に好ましくは10〜60モル%となる割合で原料ガスを
調製する。前記混合ガス中の一酸化炭素ガスの含有量が
1モル%よりも少ないと、ダイヤモンド類薄膜の成長速
度が十分に得られないことがあり、一方、一酸化炭素ガ
スの含有量が80モル%を越えると堆積するダイヤモン
ド類薄膜中のダイヤモンド成分の純度が低下することが
ある。
【0043】前記炭素源ガスもしくはこれを含有する原
料ガスは、活性化(励起)状態で、前記複合燒結体から
なる基材の所定の表面に、通常、適当なキャリアーガス
とともに流通させるなどして接触・反応せしめ、所望の
性状のダイヤモンド類薄膜を形成させる。このキャリア
ーガスとしては、通常、前記例示の不活性ガス、必要に
応じて水素等の反応性ガスあるいはこれらの混合ガスを
使用することができる。また、このキャリアーガスに
は、所望により、水蒸気、酸素等の添加ガスを含有させ
ることもできる。
【0044】本発明において、前記ダイヤモンド類薄膜
の形成には、公知の方法、たとえば、CVD法、PVD
法、PCVD法、あるいはこれらを組み合わせた方法な
ど、各種のダイヤモンド類薄膜気相合成法を利用するこ
とができる。これらの中でも、通常、EACVD方式を
含めた各種の熱フィラメント法、熱プラズマ法を含めた
各種の直流プラズマCVD法、熱プラズマ法を含めた各
種の高周波プラズマCVD法、ECR法を含めたマイク
ロ波プラズマCVD法などが好適に使用することができ
る。
【0045】ダイヤモンド類薄膜の形成のための反応条
件としては、特に制限はなく、前記のそれぞれの気相合
成法に通常用いられる反応条件を適用することができ
る。たとえば、反応圧力は、通常、10-6〜103 To
rr、好ましくは、10-1〜102 Torrの範囲内に
するのが適当である。この反応圧力が10-6Torrよ
りも低いと、ダイヤモンド類薄膜の形成速度が遅くなる
ことがある。一方、103 Torrより高くしてもそれ
に相当する効果は奏されない。
【0046】反応温度(前記複合燒結体の表面温度)
は、前記原料ガスの活性化手段等により異なるので、一
概に規定することはできないが、通常、300〜1,2
00℃、好ましくは、500〜1,100℃の範囲内に
するのが適当である。この温度が300℃よりも低い
と、結晶性のダイヤモンド類薄膜の形成が不充分となる
ことがあり、一方、1,200℃を超えると、形成され
たダイヤモンド類薄膜のエッチングが生じ易くなる。反
応時間はダイヤモンド類薄膜が所望の厚みとなるように
ダイヤモンド類薄膜の形成速度に応じて適宜に設定する
のが好ましい。
【0047】以上のようにして本発明のダイヤモンド類
被覆部材を好適に製造することができる。本発明のダイ
ヤモンド類被覆部材は、その基材として前記優れた特性
をする複合燒結体を用いているので、従来の窒化ケイ素
系セラミックスからなる基材上にダイヤモンド類薄膜を
形成して得られる従来のダイヤモンド類被覆部材と比べ
て、特に基材自体の曲げ強度、破壊靭性等の機械的強
度、表面硬度等の硬度等の特性にも優れているので、ダ
イヤモンド被覆部材としてのより優れた性能が発揮され
る。それゆえ、本発明のダイヤモンド被覆部材は、たと
えば、切削工具や研磨工具等の超硬工具類や摺動部材等
の耐摩耗性部材など高い硬度や耐摩耗性および機械的強
度が要求される各種の工具類や部材として有利に使用す
ることができる。その実用に際して、高い性能と優れた
耐久性を発揮し、厳しい条件で使用された際にも、その
使用寿命が大幅に向上する。中でも、特に厳しい条件が
要求される切削工具として使用した際には、本発明の複
合燒結体の前記した優れた特性がより一層効果的に反映
されて、高い切削性能および耐久性が発揮され、切削寿
命が大幅に改善される。
【0048】
【実施例】以下に、本発明を実施例及び比較例によっ
て、より具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。 (実施例1〜6)平均粒径0.8μmの窒化ケイ素(S
34 )粉末と、燒結助剤として平均粒径0.5μm
の酸化イットリウム粉末および平均粒径0.5μmのア
ルミナ、平均粒径1.0μmの炭化タングステン粉末、
ならびにいずれも平均粒径1.0μmの炭化バナジウ
ム、炭化クロム、炭化ニオブ、および炭化タンタルを、
表1に示す組成になるように配合し、これらを窒化ケイ
素製のボールミルに入れ、エチルアルコールを分散媒と
して、48時間かけて湿式混合した。
【0049】ついで、得られた混合物を乾燥して、プレ
ス成形した板状体を、1,750℃の温度、200kg
/cm2 の圧力下に2時間かけて加圧燒結した。なお、
燒結時の雰囲気ガスとしては窒素ガスを用いた。このよ
うにして得られた複合燒結体につき、その破断面を電子
顕微鏡写真による観察から、炭化タングステンの平均粒
子径を測定した。また、これらの燒結体のビッカース硬
度(Hv)、曲げ強度(σ)および破壊靱性(K1c)を
測定した。これらの結果を表1に示す。
【0050】(比較例1および2)原料粉末として、実
施例1〜6と同一のものを、表1に示す配合割合で用い
たほかは、実施例1〜6と同様の操作で燒結体を得た。
【0051】このように[D]成分を用いずに得られた
燒結体について測定した各種の評価結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】(実施例7〜12)実施例1〜6で得られ
た複合燒結体を、いずれもSPGN−120308タイ
プのスローアウェー切削チップに研削加工した。これら
それぞれのチップを用いて、珪素を12wt%含むSi
−Al合金についての切削試験を行った。切削試験の条
件は、以下のとおりである。
【0054】切削速度:400 m/min. 送 り :0.1 mm/rev. 切り込み:0.25 mm 切削油 :水性エマルジョン油 なお、切削寿命の評価は、チップの逃げ面の摩耗幅が3
00μmに達するまでを寿命とした。結果を表2に示
す。
【0055】
【表2】
【0056】(比較例3および4)比較例1および2で
得られたそれぞれの燒結体を素材に用いたほかは、実施
例7〜12と同様にして、チップを作製し、切削試験を
行った。結果を表2に示す。 (実施例13〜18)実施例1〜6で得られたそれぞれ
の複合燒結体を研削加工して仕上げたSPGN−120
308タイプのチップを基材として、これを支持台上に
載置して、ダイヤモンド合成反応器に入れ、下記の条件
で、基材上にダイヤモンド類の薄膜を被覆した。
【0057】 原料ガス :一酸化炭素 15vol%、水素 8
5vol% 原料ガスの励起:マイクロ波CVD法(2.45GH
z) 基材温度 :900℃ 圧 力 :40Torr 時 間 :5hrs. この結果、各基材表面には厚み約10μmのダイヤモン
ド類薄膜で被覆された部材を得た。
【0058】こうして得たそれぞれのダイヤモンド被覆
部材を用いて、下記条件にて、珪素含有率8wt%のS
i−Al合金の切削試験を行った。 切削速度:800 m/min. 送 り :0.1mm/rev. 切り込み:0.25 mm 切削油 :水性エマルジョン油 なお、切削寿命の評価は、ダイヤモンド類の薄膜が剥離
するまでの切削距離を寿命とした。結果を表3に示す。
【0059】(比較例5〜6)比較例1および2で得ら
れたそれぞれの燒結体を基材に用いたほかは、実施例1
3〜18と同様にして、ダイヤモンド被覆部材を製造
し、切削試験を行った。これらの結果を表3に示す。
【0060】
【表3】
【0061】
【発明の効果】本発明の複合燒結体は、窒化ケイ素と窒
化ケイ素用燒結助剤と炭化タングステンに、さらに、特
定の金属の炭化物、窒化物あるいは炭窒化物という特定
の成分を特定の割合で添加した原料混合物を焼成(燒
結)して得た燒結体であるので、この複合燒結体は、従
来の窒化ケイ素−炭化タングステン系複合燒結体等を初
めとする窒化ケイ素系燒結体に対して、機械的強度等の
特性が著しく改善されており、特に、表面硬度が高く、
かつ、破壊靭性、曲げ強度等の機械的強度に優れるとと
もに、抗折性能が良好であるなど優れた特性を有する。
【0062】また、本発明の複合燒結体は、上記に示し
た優れた特性を利用するだけでも種々の分野における素
材として極めて有用であるが、中でも、特に切削工具に
おける切削部として、また ダイヤモンド被覆部材の基
材として極めて有用である。また、本発明の切削工具
は、上記本発明の複合燒結体を素材として用いているの
で、少なくとも該複合燒結体が有する上記の種々の優れ
た特性が発揮され、従来の各種の窒化ケイ素系燒結体を
素材として用いた切削工具と比較して、切削工具として
の性能、耐久性および寿命等の特性が十分に改善されて
いる。
【0063】また、本発明のダイヤモンド被覆部材は、
ダイヤモンド類薄膜の基材として上記本発明の複合燒結
体からなる基材を用いているので、特に基材自体の曲げ
強度、破壊靭性等の機械的強度、表面硬度等の硬度等の
特性にも優れており、ダイヤモンド被覆部材としてのよ
り優れた性能が発揮される。それゆえ、本発明のダイヤ
モンド被覆部材は、たとえば、切削工具や研磨工具等の
超硬工具類や摺動部材等の耐摩耗性部材など高い硬度や
耐摩耗性および機械的強度が要求される各種の工具類や
部材として有利に使用することができ、その実用に際し
て、高い性能と優れた耐久性を発揮し、厳しい条件で使
用された際にも、その使用寿命が大幅に向上する。中で
も、特に厳しい条件が要求される切削工具として使用し
た際には、本発明の複合燒結体の前記した優れた特性が
より一層効果的に反映されて、高い切削性能および耐久
性が発揮され、切削寿命が大幅に改善される。
【0064】以上のようにして、本発明によると、上記
の優れた特性あるいは性能を有するところの、実用上著
しく有利な複合燒結体、切削工具およびダイヤモンド被
覆部材を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 16/26 7325−4K

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 [A]窒化ケイ素と、[B]窒化ケイ素
    用燒結助剤、[C]炭化タングステンならびに[D]バ
    ナジウム、ニオブ、タンタル、およびクロムの炭化物、
    窒化物および炭窒化物の群から選択される少なくとも一
    種の化合物を含有し、前記[D]成分の配合割合が前記
    [C]成分に対して0.1〜2.0重量%である原料混
    合物を焼成してなることを特徴とする複合燒結体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の複合燒結体で形成した
    切削部を有することを特徴とする切削工具。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の複合燒結体で形成した基
    材の表面に、ダイヤモンド類薄膜を被覆してなることを
    特徴とするダイヤモンド被覆部材。
JP3174183A 1991-07-15 1991-07-15 複合燒結体、それを用いた切削工具およびダイヤモンド被覆部材 Withdrawn JPH0517231A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008229755A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Ookouchi Kinzoku Kk Dlc被覆を有する切削工具とその製造方法
KR20100086527A (ko) * 2009-01-23 2010-08-02 한국과학기술연구원 2상구조 세라믹체를 이용한 다이아몬드막-코팅 세라믹체 및이의 제조방법
JP2012125923A (ja) * 2012-03-19 2012-07-05 Okouchi Kinzoku Co Ltd Dlc被覆を有する切削工具の製造方法
JP2020066562A (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 国立大学法人秋田大学 WC−Si3N4系複合セラミックス及びその製造方法

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