JPH0517207U - 油圧シリンダ装置 - Google Patents
油圧シリンダ装置Info
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- JPH0517207U JPH0517207U JP40668390U JP40668390U JPH0517207U JP H0517207 U JPH0517207 U JP H0517207U JP 40668390 U JP40668390 U JP 40668390U JP 40668390 U JP40668390 U JP 40668390U JP H0517207 U JPH0517207 U JP H0517207U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 油圧シリンダをアクチュエータとして使用し
たとき、ストロークエンドでの拘束により内圧が上昇し
てリリーフ圧に達するのを防止することを目的とする。 【構成】 油圧シリンダ装置において、ピストンがスト
ロークエンドに達したとき、シリンダのボトム側とロッ
ド側を接続する油路を設けた。そしてこの油路をシリン
ダに設けたポートとパイロットライン及びチェック弁で
構成し、ピストンをストロークエンドへ押しつける方向
の流れのみ可能とした。
たとき、ストロークエンドでの拘束により内圧が上昇し
てリリーフ圧に達するのを防止することを目的とする。 【構成】 油圧シリンダ装置において、ピストンがスト
ロークエンドに達したとき、シリンダのボトム側とロッ
ド側を接続する油路を設けた。そしてこの油路をシリン
ダに設けたポートとパイロットライン及びチェック弁で
構成し、ピストンをストロークエンドへ押しつける方向
の流れのみ可能とした。
Description
【0001】
本考案はシリンダ装置に関するものである。さらに詳しくいえば、アクチュエ ータとして油圧シリンダを使用すると、ストロークエンドで拘束され、シリンダ 内圧がリリーフ圧に達する。本考案はストロークエンドでもリリーフ圧に達する ことのないシリンダ装置に関するものである。
【0002】
従来のシリンダ装置はストロークエンドに達すると圧が上がり、リリーフ弁が 作動し、油圧回路の圧力がリリーフ圧となる。リリーフ圧に達したのちのリリー フ流量はロスとなる。油圧回路の圧力の上昇はポンプ吐出量の低減となり、作業 性が低下する。また、油温の上昇を招くので、油圧機器等に悪影響を及ぼすとい う問題がある。
【0003】
従来技術の問題点にかんがみ、油圧シリンダがストロークエンドに達しても、 シリンダ内圧が上昇しリリーフ圧に達することがないようにしてポンプ吐出量の 低減、作業性の低下を防止することを課題とする。
【0004】
油圧シリンダ装置において、ピストンがストロークエンドに達したとき、シリ ンダのボトム側とロッド側を接続する油路を少なくとも一方のストロークエンド に設け、前記油路をシリンダに設けたポートとパイロットライン及びチェック弁 とで構成し、ピストンをストロークエンドへ押しつける方向の流れのみ可能にし た。
【0005】 そして前記油路で生じる圧力損失はシリンダラインのリリーフ設定圧力以下と なる様にパイロットライン又はポートの径を決めて構成した。
【0006】
図1は本考案装置の1実施例回路図である。1はシリンダ、2はピストン、3 はピストン2に取付けたシールリングである。6は方向切換弁で、ポンプ7で発 生した圧油はこの方向切換弁6で方向を切換えられ、ライン4又はライン5を経 てシリンダ1のロッド側ポート9又はボトム側のポート10と接続されている。
【0007】 11はシリンダ1のロッド側に設けたもう一つのポートで、ピストン2がロッ ド側のストロークエンドに達したとき、パイロットライン12、チェック弁13 、パイロットライン14を介しライン4と接続する。なおチェック弁13はポー ト11からライン4に向う方向にのみ油が流れる。換言すればピストン2をスト ロークエンドへ押しつける方向の流れのみ許容するよう構成されている。
【0008】 15はシリンダ1のボトム側に設けたもう一つのポートで、シリンダピストン 2がボトム側に前進してボトム側のストロークエンドに達したとき、パイロット ライン16、チェック弁17、パイロットライン18を介しライン5と接続する 。チェック弁17も前記チェック弁13と同様ポート15からライン5に向う方 向にのみ油が流れるようになっている。
【0009】 ロッド側及びボトム側の何れにおいても、ストロークエンドでの接続はポート 11又は15とシールリング3により微少長さ△Sで行われる。ピストン2が図 1の実線又は仮想線の如くストロークエンドにある状態では、たとえば切換弁6 が左方に切換っているときには、ポンプ7から吐出された圧油は次の順序でタン ク8へ戻る。即ちポンプ7、切換弁6、ライン5、ポート10、ポート11、ラ イン12、チエック弁13、ライン4、切換弁6、タンク8の経路で流れる。
【0010】 いまポート11の通路断面積をAとすると、次式の関係でボトム側圧力は決定 される。ただしリターン側の背圧を0とする。 Q=C・A(2・Pa/ρ)0.5 こゝでQ:流量,C:係数,ρ:圧油密度,Pa:ボトム側圧力、
【0011】 そこで、通路の断面積Aの値を選択することにより、ストロークエンドでボト ム側圧力Paをリリーフ圧よリ小さな値とすることができる。ピストンが上記以 外の位置にあるときは従来と同様である。
【0012】 以上は切換弁6が左又は右いずれかの位置に切換わっている場合である。 次に切換弁6が中立に復帰したときの動作について説明する。
【0013】 (1)ピストン2に作用する荷重が図2及び図3の矢印と逆向きでピストン2 をストロークエンドに押しつける方向の場合、変化なし。
【0014】 (2)ピストン2に作用する荷重がシリンダをストロークさせる方向の場合、 (2−1)図2に示す場合、Pw:荷重Wによる保持圧、Ar:ロッド側受圧 面積、Aa:ボトム側受圧面積とし、切換弁6が中立位置に復帰後は、△S>0 の間はシリンダのロッド側とボトム側の圧力はチェック弁を介しほぼ同圧となる 。この圧力をPsとすると、次式が成立する。 Aa・Ps−Ar・Ps=Aa・Pw Ar/Aa=k<1とし変形すると、 1−k=Pw/Ps<1 よってPsはPwより大きくなり、もしPsがリリーフ弁19のセット圧力を 超える場合、△S=0となるまでピストン2は降下する。
【0015】 (2−2)図3に示す場合、切換弁が中立復帰後△S>0の間はシリンダの ロッド側からボトム側へチェック弁17を介し圧油が流れる。Ar<Aaのため ボトム側に十分な油が補給できない場合は、リリーフ弁(メークアップ付)19 により不足の油は補なわれる。
【0016】 (2−1),(2−2)いずれの場合も降下量は△Sによって決定されるので 、△Sの値を極力小さくすることで中立復帰後の降下量を小さくできる。
【0017】 図1の実施例ではシリンダの両ストロークエンドでロッド側とボトム側を連通 する油路をそれぞれ設けたが、これは一方のストロークエンドだけで連通する油 路としてもよい。
【0018】
ピストンがストロークエンドに達したとき、シリンダのボトム側とロッド側を 連通する油路を設け、該油路をピストンをストロークエンドへ押しつける方向の 流れのみ可能にした。この構成にしたので、アクチュエータとして使用したとき 、ストロークエンドの拘束による内圧がリリーフ圧に達することを防止すること ができるので、ポンプ吐出量の低減による作業性の低下を防ぐことができる。さ らには拘束圧による油温の上昇を防ぐことができ、油圧シリンダ装置をより効率 的に使用できるようになった。
【提出日】平成4年7月27日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】考案の詳細な説明
【補正方法】変更
【0001】
本考案はシリンダ装置に関するものである。さらに詳しくいえば、アクチュエ ータとして油圧シリンダを使用すると、ストロークエンドで拘束され、シリンダ 内圧がリリーフ圧に達する。本考案はストロークエンドでもリリーフ圧に達する ことのないシリンダ装置に関するものである。
【0002】
従来のシリンダ装置はストロークエンドに達すると圧が上がり、リリーフ弁が 作動し、油圧回路の圧力がリリーフ圧となる。リリーフ圧に達したのちのリリー フ流量はロスとなる。油圧回路の圧力の上昇はポンプ吐出量の低減となり、作業 性が低下する。また、油温の上昇を招くので、油圧機器等に悪影響を及ぼすとい う問題がある。
【0003】
従来技術の問題点にかんがみ、油圧シリンダがストロークエンドに達しても、 シリンダ内圧が上昇しリリーフ圧に達することがないようにしてポンプ吐出量の 低減、作業性の低下を防止することを課題とする。
【0004】
油圧シリンダ装置において、ピストンがストロークエンドに達したとき、シリ ンダのボトム側とロッド側を接続する油路を少なくとも一方のストロークエンド に設け、前記油路をシリンダに設けたポートとパイロットライン及びチェック弁 とで構成し、ピストンをストロークエンドへ押しつける方向の流れのみ可能にし た。
【0005】 そして前記油路で生じる圧力損失はシリンダラインのリリーフ設定圧力以下と なる様にパイロットライン又はポートの径を決めて構成した。
【0006】
図1は本考案装置の1実施例回路図である。1はシリンダ、2はピストン、3 はピストン2に取付けたシールリングである。6は方向切換弁で、ポンプ7で発 生した圧油はこの方向切換弁6で方向を切換えられ、ライン4又はライン5を経 てシリンダ1のロッド側ポート9又はボトム側のポート10と接続されている。
【0007】 11はシリンダ1のロッド側に設けたもう一つのポートで、ピストン2がロッ ド側のストロークエンドに達したとき、パイロットライン12、チェック弁13 、パイロットライン14を介しライン4と接続する。なおチェック弁13はポー ト11からライン4に向う方向にのみ油が流れる。換言すればピストン2をスト ロークエンドへ押しつける方向の流れのみ許容するよう構成されている。
【0008】 15はシリンダ1のボトム側に設けたもう一つのポートで、シリンダピストン 2がボトム側に前進してボトム側のストロークエンドに達したとき、パイロット ライン16、チェック弁17、パイロットライン18を介しライン5と接続する 。チェック弁17も前記チェック弁13と同様ポート15からライン5に向う方 向にのみ油が流れるようになっている。
【0009】 ロッド側及びボトム側の何れにおいても、ストロークエンドでの接続はポート 11又は15とシールリング3により微少長さ△Sで行われる。ピストン2が図 1の実線又は仮想線の如くストロークエンドにある状態では、たとえば切換弁6 が左方に切換っているときには、ポンプ7から吐出された圧油は次の順序でタン ク8へ戻る。即ちポンプ7、切換弁6、ライン5、ポート10、ポート11、ラ イン12、チェック弁13、ライン4、切換弁6、タンク8の経路で流れる。
【0010】 いまポート11の通路断面積をAとすると、次式の関係でボトム側圧力は決定 される。ただしリターン側の背圧を0とする。 Q=C・A(2・Pa/ρ)■0.5 こゝでQ:流量,C:係数,ρ:圧油密度,Pa:ボトム側圧力、
【0011】 そこで、通路の断面積Aの値を選択することにより、ストロークエンドでボト ム側圧力Paをリリーフ圧より小さな値とすることができる。ピストンが上記以 外の位置にあるときは従来と同様である。
【0012】 以上は切換弁6が左又は右いずれかの位置に切換わっている場合である。 次に切換弁6が中立に復帰したときの動作について説明する。
【0013】 (1)ピストン2に作用する荷重が図2及び図3の矢印と逆向きでピストン2 をストロークエンドに押しつける方向の場合、変化なし。
【0014】 (2)ピストン2に作用する荷重がシリンダをストロークさせる方向の場合、 (2−1)図2に示す場合、Pw:荷重Wによる保持圧、Ar:ロッド側受圧 面積、Aa:ボトム側受圧面積とし、切換弁6が中立位置に復帰後は、△S>0 の間はシリンダのロッド側とボトム側の圧力はチェック弁を介しほぼ同圧となる 。この圧力をPsとすると、次式が成立する。 Aa・Ps−Ar・Ps=Aa・Pw Ar/Aa=k<1とし変形すると、 1−k=Pw/Ps<1 よってPsはPwより大きくなり、もしPsがリリーフ弁19のセット圧力を 超える場合、△S=0となるまでピストン2は降下する。
【0015】 (2−2)図3に示す場合、切換弁が中立復帰後△S>0の間はシリンダの ロッド側からボトム側へチェック弁17を介し圧油が流れる。Ar<Aaのため ボトム側に十分な油が補給できない場合は、リリーフ弁(メークアップ付)19 により不足の油は補なわれる。
【0016】 (2−1),(2−2)いずれの場合も降下量は△Sによって決定されるので 、△Sの値を極力小さくすることで中立復帰後の降下量を小さくできる。
【0017】 図1の実施例ではシリンダの両ストロークエンドでロッド側とボトム側を連通 する油路をそれぞれ設けたが、これは一方のストロークエンドだけで連通する油 路としてもよい。
【0018】
ピストンがストロークエンドに達したとき、シリンダのボトム側とロッド側を 連通する油路を設け、該油路をピストンをストロークエンドへ押しつける方向の 流れのみ可能にした。この構成にしたので、アクチュエータとして使用したとき 、ストロークエンドの拘束による内圧がリリーフ圧に達することを防止すること ができるので、ポンプ吐出量の低減による作業性の低下を防ぐことができる。さ らには拘束圧による油温の上昇を防ぐことができ、油圧シリンダ装置をより効率 的に使用できるようになった。
【図1】本考案の油圧回路図。
【図2】切換弁が中立位置にあるときのピストンのスト
ロークエンドでの動作説明図。
ロークエンドでの動作説明図。
【図3】切換弁が中立位置にあるときのピストンのスト
ロークエンドでの動作説明図。
ロークエンドでの動作説明図。
【符号の説明】 1 シリンダ 2 ピストン 3 シールリング 4 ライン 5 ライン 6 方向切換弁 7 ポンプ 8 タンク 9 ポート 10 ポート 11 ポート 12 パイロットライン 13 チェック弁 14 パイロットライン 15 ポート 16 パイロットライン 17 チェック弁 18 パイロットライン 19 リリーフ弁(メークアップ付)
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
Claims (2)
- 【請求項1】 油圧シリンダ装置において、ピストンが
ストロークエンドに達したとき、シリンダのボトム側と
ロッド側を接続する油路を少なくとも一方のストローク
エンドに設け、該油路をシリンダに設けたポートとパイ
ロットライン及びチェック弁で構成し、ピストンをスト
ロークエンドへ押しつける方向の流れのみ可能にしたこ
とを特徴とする油圧シリンダ装置。 - 【請求項2】 前記油路で生じる圧力損失がシリンダラ
インのリリーフ設定圧力以下となる様にパイロットライ
ン又はポートの径を決めたことを特徴とする請求項1の
油圧シリンダ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40668390U JPH0517207U (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 油圧シリンダ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40668390U JPH0517207U (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 油圧シリンダ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0517207U true JPH0517207U (ja) | 1993-03-05 |
Family
ID=18516308
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40668390U Pending JPH0517207U (ja) | 1990-12-25 | 1990-12-25 | 油圧シリンダ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0517207U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009138936A (ja) * | 2007-12-06 | 2009-06-25 | Teleflex Canada Inc | 油圧シリンダユニット |
WO2019077987A1 (ja) * | 2017-10-17 | 2019-04-25 | 株式会社コスメック | シリンダ装置 |
-
1990
- 1990-12-25 JP JP40668390U patent/JPH0517207U/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009138936A (ja) * | 2007-12-06 | 2009-06-25 | Teleflex Canada Inc | 油圧シリンダユニット |
WO2019077987A1 (ja) * | 2017-10-17 | 2019-04-25 | 株式会社コスメック | シリンダ装置 |
JPWO2019077987A1 (ja) * | 2017-10-17 | 2020-10-01 | 株式会社コスメック | シリンダ装置 |
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