JPH051712A - コントロールケーブル - Google Patents
コントロールケーブルInfo
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- JPH051712A JPH051712A JP1555791A JP1555791A JPH051712A JP H051712 A JPH051712 A JP H051712A JP 1555791 A JP1555791 A JP 1555791A JP 1555791 A JP1555791 A JP 1555791A JP H051712 A JPH051712 A JP H051712A
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- JP
- Japan
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- organopolysiloxane
- control cable
- liner
- thermoplastic resin
- viscosity
- Prior art date
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C1/00—Flexible shafts; Mechanical means for transmitting movement in a flexible sheathing
- F16C1/10—Means for transmitting linear movement in a flexible sheathing, e.g. "Bowden-mechanisms"
- F16C1/20—Construction of flexible members moved to and fro in the sheathing
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C1/00—Flexible shafts; Mechanical means for transmitting movement in a flexible sheathing
- F16C1/26—Construction of guiding-sheathings or guiding-tubes
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Flexible Shafts (AREA)
- Lubricants (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 煩雑な塗布工程を必要とする潤滑剤が不要で
あり、しかも長期間にわたって内索の摺動操作が円滑で
あるコントロールケーブルを提供する。 【構成】 このコントロールケーブルは内面にライナー
4が設けられた可撓性を有する導管2内にインナーコー
ト3が設けられた内索1が摺動自在に挿通されている。
ライナー4はオルガノポリシロキサンが13〜20重量%分
散含有された熱可塑性樹脂からなり、このオルガノホリ
シロキサンは25℃における動粘度が100 万〜5000万cSt
である超高粘度オルガノポリシロキサン45〜85重量%お
よび25℃における動粘度が25〜10000 万cSt である中粘
度オルガノポリシロキサン55〜15重量%からなり、また
インナーコート3は熱可塑性樹脂からなる。
あり、しかも長期間にわたって内索の摺動操作が円滑で
あるコントロールケーブルを提供する。 【構成】 このコントロールケーブルは内面にライナー
4が設けられた可撓性を有する導管2内にインナーコー
ト3が設けられた内索1が摺動自在に挿通されている。
ライナー4はオルガノポリシロキサンが13〜20重量%分
散含有された熱可塑性樹脂からなり、このオルガノホリ
シロキサンは25℃における動粘度が100 万〜5000万cSt
である超高粘度オルガノポリシロキサン45〜85重量%お
よび25℃における動粘度が25〜10000 万cSt である中粘
度オルガノポリシロキサン55〜15重量%からなり、また
インナーコート3は熱可塑性樹脂からなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコントロールケーブルに
関する。さらに詳しくは、荷重効率にすぐれ、長期間に
わたって内索の摺動操作を円滑に行なうことができるコ
ントロールケーブルに関する。
関する。さらに詳しくは、荷重効率にすぐれ、長期間に
わたって内索の摺動操作を円滑に行なうことができるコ
ントロールケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】コントロールケーブルは、基本的には可
撓性を有する導管とその導管内に摺動自在に挿入され可
撓性を有する一本の内索からなり、内索の一端に引き操
作、押し引き操作、回転操作またはそれらを組合せた操
作を加えることにより、内索の他端に取付けられた従動
機器をリモートコントロールするものであり、たとえば
自動車、オートバイ、自転車などのトランスミッショ
ン、ブレーキ、クラッチ、スピードメーターなどを作動
させるために用いられている。
撓性を有する導管とその導管内に摺動自在に挿入され可
撓性を有する一本の内索からなり、内索の一端に引き操
作、押し引き操作、回転操作またはそれらを組合せた操
作を加えることにより、内索の他端に取付けられた従動
機器をリモートコントロールするものであり、たとえば
自動車、オートバイ、自転車などのトランスミッショ
ン、ブレーキ、クラッチ、スピードメーターなどを作動
させるために用いられている。
【0003】内索としては、通常複数本の金属素線を撚
り合わせたものやその外周に合成樹脂コートを施したり
平鋼線を巻きつけて補強したものが用いられている。ま
た導管としては、たとえば1本もしくは複数本の平鋼線
または丸鋼線をコイル状に密に巻きつけたラセン管とそ
のラセン管の外側に設けられた合成樹脂製の保護層とか
らなるものが用いられている。
り合わせたものやその外周に合成樹脂コートを施したり
平鋼線を巻きつけて補強したものが用いられている。ま
た導管としては、たとえば1本もしくは複数本の平鋼線
または丸鋼線をコイル状に密に巻きつけたラセン管とそ
のラセン管の外側に設けられた合成樹脂製の保護層とか
らなるものが用いられている。
【0004】しかし、導管と内索が直接触れ合うと摺動
抵抗が大きくなるため、たとえば特開昭60-231009 号公
報に開示されているごとく、導管の内周に合成樹脂製の
可撓性チューブのライナーを設けることが行なわれてお
り、かかるライナーの材料には、たとえばポリエチレ
ン、ポリオキシメチレン、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリテトラフルオロエチレンなどの合成樹脂が用い
られている。
抵抗が大きくなるため、たとえば特開昭60-231009 号公
報に開示されているごとく、導管の内周に合成樹脂製の
可撓性チューブのライナーを設けることが行なわれてお
り、かかるライナーの材料には、たとえばポリエチレ
ン、ポリオキシメチレン、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリテトラフルオロエチレンなどの合成樹脂が用い
られている。
【0005】さらに内索の外周には合成樹脂被覆(以
下、インナーコートという)が設けられており、かかる
インナーコートの材料には、たとえばテフロン、11-ナ
イロンなどが用いられている。
下、インナーコートという)が設けられており、かかる
インナーコートの材料には、たとえばテフロン、11-ナ
イロンなどが用いられている。
【0006】しかしながら、前記のごときライナーやイ
ンナーコートが設けられたコントロールケーブルには、
ライナーと内索とのあいだの摺動抵抗をさらに減少させ
るために、コントロールケーブルの荷重効率{(負荷荷
重/操作荷重)×100 }に与える影響を考慮し、たとえ
ばシリコーン油、オレフィン油などの合成油や鉱油、こ
れらの油を基油としたグリースをはじめ、たとえば酸化
防止剤、防錆剤、極圧剤などが配合された油やグリース
などの潤滑剤を内索と導管との間に介在させることが必
要であった。
ンナーコートが設けられたコントロールケーブルには、
ライナーと内索とのあいだの摺動抵抗をさらに減少させ
るために、コントロールケーブルの荷重効率{(負荷荷
重/操作荷重)×100 }に与える影響を考慮し、たとえ
ばシリコーン油、オレフィン油などの合成油や鉱油、こ
れらの油を基油としたグリースをはじめ、たとえば酸化
防止剤、防錆剤、極圧剤などが配合された油やグリース
などの潤滑剤を内索と導管との間に介在させることが必
要であった。
【0007】ところが、潤滑剤が用いられたコントロー
ルケーブルには、潤滑剤の塗りムラにより製品間に荷重
効率のバラツキが生じたり、また潤滑剤の塗布作業の際
にはゴミやホコリが潤滑剤に付着しやすく、しかもタレ
などが発生することがあるので、塗布作業を行ないにく
いなどの数多くの問題があった。
ルケーブルには、潤滑剤の塗りムラにより製品間に荷重
効率のバラツキが生じたり、また潤滑剤の塗布作業の際
にはゴミやホコリが潤滑剤に付着しやすく、しかもタレ
などが発生することがあるので、塗布作業を行ないにく
いなどの数多くの問題があった。
【0008】また、前記コントロールケーブルの耐久性
は、潤滑剤に依存するところが大きく、たとえば長期間
の使用により潤滑剤ぎれが生じたばあいには、ライナー
が完全に摩耗し、コントロールケーブルの操作性が極度
に低下するという欠点がある。
は、潤滑剤に依存するところが大きく、たとえば長期間
の使用により潤滑剤ぎれが生じたばあいには、ライナー
が完全に摩耗し、コントロールケーブルの操作性が極度
に低下するという欠点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
前記従来技術に鑑みて煩雑な塗布工程を必要とする潤滑
剤が不要であり、しかも長期間にわたって内索の摺動操
作が円滑であるコントロールケーブルを提供するべく鋭
意研究を重ねた結果、特定のオルガノポリシロキサンが
含有された樹脂をライナーに用いたばあいには、長期間
にわたって内索の摺動操作が円滑であるコントロールケ
ーブルがえられることを見出した。
前記従来技術に鑑みて煩雑な塗布工程を必要とする潤滑
剤が不要であり、しかも長期間にわたって内索の摺動操
作が円滑であるコントロールケーブルを提供するべく鋭
意研究を重ねた結果、特定のオルガノポリシロキサンが
含有された樹脂をライナーに用いたばあいには、長期間
にわたって内索の摺動操作が円滑であるコントロールケ
ーブルがえられることを見出した。
【0010】本発明者らは、さらに鋭意研究を重ねたと
ころ、ライナーとインナーコートに特定の熱可塑性樹脂
を用いたばあいには、長時間にわたる内索の摺動操作が
より一掃円滑になることを見出した。
ころ、ライナーとインナーコートに特定の熱可塑性樹脂
を用いたばあいには、長時間にわたる内索の摺動操作が
より一掃円滑になることを見出した。
【0011】本発明は、かかる知見に基づいて完成され
たものである。
たものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は内面
にライナーが設けられた可撓性を有する導管内にインナ
ーコートが設けられた内索が摺動自在に挿通されたコン
トロールケーブルであって、前記ライナーがオルガノポ
リシロキサンが13〜20重量%分散含有された熱可塑性樹
脂からなり、かつ該オルガノホリシロキサンが25℃にお
ける動粘度が100万〜5000万cSt である超高粘度オルガ
ノポリシロキサン45〜85重量%および25℃における動粘
度が25〜10000cStである中低粘度オルガノポリシロキサ
ン55〜15重量%からなり、前記インナーコートが熱可塑
性樹脂からなることを特徴とするコントロールケーブル
に関する。
にライナーが設けられた可撓性を有する導管内にインナ
ーコートが設けられた内索が摺動自在に挿通されたコン
トロールケーブルであって、前記ライナーがオルガノポ
リシロキサンが13〜20重量%分散含有された熱可塑性樹
脂からなり、かつ該オルガノホリシロキサンが25℃にお
ける動粘度が100万〜5000万cSt である超高粘度オルガ
ノポリシロキサン45〜85重量%および25℃における動粘
度が25〜10000cStである中低粘度オルガノポリシロキサ
ン55〜15重量%からなり、前記インナーコートが熱可塑
性樹脂からなることを特徴とするコントロールケーブル
に関する。
【0013】
【作用および実施例】潤滑剤を塗布しないでコントロー
ルケーブルの荷重効率で向上させるにはライナーやイン
ナーコートを構成する樹脂中にオルガノポリシロキサン
を含有させ、そのオルガノポリシロキサンを該樹脂の表
面上にブリードアウトさせればよい。ここで、オルガノ
ポリシロキサンをブリードアウトしやすくするために
は、オルガノポリシロキサンは低粘度であることが好ま
しい。しかしながら、あまりにも低粘度であるものを多
量に含有させたばあいには、ライナー成形時に押し出し
機内で滑りが生じるので送り込みができず、したがって
成形することができないという問題がある。一方、高粘
度オルガノポリシロキサンは、多量に樹脂中に添加する
ことができ、また押し出し機内でも滑ることなく成形す
ることができる。しかしながら、あまりにも高粘度のオ
ルガノポリシロキサンは、樹脂の表面上へのブリードア
ウトが少ないため、コントロールケーブルの荷重効率と
耐久性を向上させることができない。
ルケーブルの荷重効率で向上させるにはライナーやイン
ナーコートを構成する樹脂中にオルガノポリシロキサン
を含有させ、そのオルガノポリシロキサンを該樹脂の表
面上にブリードアウトさせればよい。ここで、オルガノ
ポリシロキサンをブリードアウトしやすくするために
は、オルガノポリシロキサンは低粘度であることが好ま
しい。しかしながら、あまりにも低粘度であるものを多
量に含有させたばあいには、ライナー成形時に押し出し
機内で滑りが生じるので送り込みができず、したがって
成形することができないという問題がある。一方、高粘
度オルガノポリシロキサンは、多量に樹脂中に添加する
ことができ、また押し出し機内でも滑ることなく成形す
ることができる。しかしながら、あまりにも高粘度のオ
ルガノポリシロキサンは、樹脂の表面上へのブリードア
ウトが少ないため、コントロールケーブルの荷重効率と
耐久性を向上させることができない。
【0014】そこで、本発明においてはライナー成形時
の押出安定性がよく、しかも樹脂の表面上にブリードア
ウトせしめるために、超高粘度オルガノポリシロキサン
および中低粘度オルガノポリシロキサンが用いられる。
の押出安定性がよく、しかも樹脂の表面上にブリードア
ウトせしめるために、超高粘度オルガノポリシロキサン
および中低粘度オルガノポリシロキサンが用いられる。
【0015】本発明のコントロールケーブルは、前記し
たごとく、内面にライナーが設けられた可撓性を有する
導管内にインナーコートが設けられた内索が摺動自在に
挿通されたものであり、前記ライナーに、オルガノポリ
シロキサンが13〜20重量%分散含有された熱可塑性樹脂
が用いられ、かつ該オルガノポリシロキサンが25℃にお
ける動粘度が 100万〜5000万cSt である超高粘度オルガ
ノポリシロキサン45〜85重量%および25℃における動粘
度が25〜10000cStである中低粘度オルガノポリシロキサ
ン55〜15重量%からなり、また前記インナーコートに熱
可塑性樹脂が用いられたものである。
たごとく、内面にライナーが設けられた可撓性を有する
導管内にインナーコートが設けられた内索が摺動自在に
挿通されたものであり、前記ライナーに、オルガノポリ
シロキサンが13〜20重量%分散含有された熱可塑性樹脂
が用いられ、かつ該オルガノポリシロキサンが25℃にお
ける動粘度が 100万〜5000万cSt である超高粘度オルガ
ノポリシロキサン45〜85重量%および25℃における動粘
度が25〜10000cStである中低粘度オルガノポリシロキサ
ン55〜15重量%からなり、また前記インナーコートに熱
可塑性樹脂が用いられたものである。
【0016】本発明においては、前記ライナーを構成す
る熱可塑性樹脂は、超高粘度オルガノポリシロキサンお
よび中低粘度オルガノポリシロキサンが分散含有されて
いるので、導管と内索の間隙に潤滑剤を介在させる必要
がないことは勿論のこと、長期間にわたって導管と内索
の摺動を円滑にするというすぐれた作用が発現されるの
である。
る熱可塑性樹脂は、超高粘度オルガノポリシロキサンお
よび中低粘度オルガノポリシロキサンが分散含有されて
いるので、導管と内索の間隙に潤滑剤を介在させる必要
がないことは勿論のこと、長期間にわたって導管と内索
の摺動を円滑にするというすぐれた作用が発現されるの
である。
【0017】前記ライナーに用いられる熱可塑性樹脂と
しては、たとえばポリブチレンテレフタレート、ポリオ
キシメチレン、11- ナイロンや6,6-ナイロンで代表され
るポリアミドなどがあげられるが、本発明はかかる熱可
塑性樹脂の例示のみに限定されるものではなく、本発明
の目的が達成される限りは他の熱可塑性樹脂を用いるこ
とができる。なお、前記熱可塑性樹脂のなかでは、メル
トインデックスが0.1〜5g/10分のポリブチレンテレフ
タレートは、長期間使用したときの荷重効率の変化が小
さいものであるので、とくに好適に使用しうるものであ
る。前記ポリブチレンテレフタレートのメルトインデッ
クスが0.1g/10 分未満であるばあいには、ライナーの押
出成形をすることが困難となり、また5g/10分をこえる
ばあいには、ライナーの強靭性が不足して組付け工程で
剥れやすく、かつ耐久性や耐摩耗性などのライナーに要
求される性能が発現されにくくなる傾向がある。
しては、たとえばポリブチレンテレフタレート、ポリオ
キシメチレン、11- ナイロンや6,6-ナイロンで代表され
るポリアミドなどがあげられるが、本発明はかかる熱可
塑性樹脂の例示のみに限定されるものではなく、本発明
の目的が達成される限りは他の熱可塑性樹脂を用いるこ
とができる。なお、前記熱可塑性樹脂のなかでは、メル
トインデックスが0.1〜5g/10分のポリブチレンテレフ
タレートは、長期間使用したときの荷重効率の変化が小
さいものであるので、とくに好適に使用しうるものであ
る。前記ポリブチレンテレフタレートのメルトインデッ
クスが0.1g/10 分未満であるばあいには、ライナーの押
出成形をすることが困難となり、また5g/10分をこえる
ばあいには、ライナーの強靭性が不足して組付け工程で
剥れやすく、かつ耐久性や耐摩耗性などのライナーに要
求される性能が発現されにくくなる傾向がある。
【0018】前記ポリブチレンテレフタレートの具体例
としては、たとえばブチレンテレフタレートのホモポリ
マー、ブチレンテレフタレートとたとえばエチレンテレ
フタレートなどの他のモノマー成分との共重合体であっ
て、他のモノマー成分の含有量が約10重量%以下である
ものなどがあげられる。なお、本発明においては、前記
ポリブチレンテレフタレートには、本発明の目的が阻害
されない範囲内でたとえばポリエステルやポリエーテル
エステルなどのポリマーが含まれていてもよい。
としては、たとえばブチレンテレフタレートのホモポリ
マー、ブチレンテレフタレートとたとえばエチレンテレ
フタレートなどの他のモノマー成分との共重合体であっ
て、他のモノマー成分の含有量が約10重量%以下である
ものなどがあげられる。なお、本発明においては、前記
ポリブチレンテレフタレートには、本発明の目的が阻害
されない範囲内でたとえばポリエステルやポリエーテル
エステルなどのポリマーが含まれていてもよい。
【0019】ここで、本明細書にいう「メルトインデッ
クス」とは、ASTMD1238に規定されたA法に準じて測定
された値をいう。
クス」とは、ASTMD1238に規定されたA法に準じて測定
された値をいう。
【0020】なお、前記ポリブチレンテレフタレートの
メルトインデックスの測定条件は、温度250 ℃、荷重0.
325kgfである。
メルトインデックスの測定条件は、温度250 ℃、荷重0.
325kgfである。
【0021】前記ライナーに用いられる超高粘度オルガ
ノポリシロキサンは、25℃における動粘度が 100万〜50
00万cSt であることが必要である。かかる25℃における
動粘度は 100万cSt未満であるばあいには、熱可塑性樹
脂内での保持力が低下し、また5000万cSt をこえるばあ
いには、ゴム状になり、混練りなどのハンドリングがし
にくくなり、また潤滑性に乏しくなる。なお、前記超高
粘度オルガノポリシロキサンの25℃における動粘度は、
200万〜1000万cSt であることがとくに好ましい。
ノポリシロキサンは、25℃における動粘度が 100万〜50
00万cSt であることが必要である。かかる25℃における
動粘度は 100万cSt未満であるばあいには、熱可塑性樹
脂内での保持力が低下し、また5000万cSt をこえるばあ
いには、ゴム状になり、混練りなどのハンドリングがし
にくくなり、また潤滑性に乏しくなる。なお、前記超高
粘度オルガノポリシロキサンの25℃における動粘度は、
200万〜1000万cSt であることがとくに好ましい。
【0022】前記超高粘度オルガノポリシロキサンとし
ては、直鎖状オルガノポリシロキサン、分岐状オルガノ
ポリシロキサンがあり、その代表例としては、たとえば
ジメチルポリシロキサン、メチルアルキルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルアミノアル
キルポリシロキサン、メチルフルオロアルキルポリシロ
キサンなどがあげられる。これらのなかでも、ジメチル
ポリシロキサンは、ライナーの熱可塑性樹脂とインナー
コートの熱可塑性樹脂との潤滑性、耐熱性、コストなど
の点でとくに好ましい。
ては、直鎖状オルガノポリシロキサン、分岐状オルガノ
ポリシロキサンがあり、その代表例としては、たとえば
ジメチルポリシロキサン、メチルアルキルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルアミノアル
キルポリシロキサン、メチルフルオロアルキルポリシロ
キサンなどがあげられる。これらのなかでも、ジメチル
ポリシロキサンは、ライナーの熱可塑性樹脂とインナー
コートの熱可塑性樹脂との潤滑性、耐熱性、コストなど
の点でとくに好ましい。
【0023】前記ライナーに用いられる中低粘度オルガ
ノポリシロキサンとしては、25℃における動粘度が25〜
10000cStのものが用いられる。かかる動粘度が25cSt 未
満であるばあいには、該中低粘度オルガノポリシロキサ
ンは短時間で揮発してしまい、えられたコントロールケ
ーブルを使用しているあいだにライナーに摩耗が発生
し、また10000cStをこえるばあいには、熱可塑性樹脂か
らオルガノポリシロキサンが充分にブリードしなくな
り、荷重効率が低下するので好ましくない。なお、前記
中低粘度オルガノポリシロキサンの25℃における動粘度
は、45〜5500cSt 、なかんづく50〜5000cSt であること
がとくに好ましい。
ノポリシロキサンとしては、25℃における動粘度が25〜
10000cStのものが用いられる。かかる動粘度が25cSt 未
満であるばあいには、該中低粘度オルガノポリシロキサ
ンは短時間で揮発してしまい、えられたコントロールケ
ーブルを使用しているあいだにライナーに摩耗が発生
し、また10000cStをこえるばあいには、熱可塑性樹脂か
らオルガノポリシロキサンが充分にブリードしなくな
り、荷重効率が低下するので好ましくない。なお、前記
中低粘度オルガノポリシロキサンの25℃における動粘度
は、45〜5500cSt 、なかんづく50〜5000cSt であること
がとくに好ましい。
【0024】前記中低粘度オルガノポリシロキサンとし
ては、直鎖状オルガノポリシロキサン、分岐状オルガノ
ポリシロキサンがあり、その代表例としては、たとえば
ジメチルポリシロキサン、メチルアルキルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルアミノアル
キルポリシロキサン、メチルフルオロアルキルポリシロ
キサンなどがあげられる。これらのなかでもジメチルポ
リシロキサンは、ライナーの熱可塑性樹脂とインナーコ
ートの熱可塑性樹脂との潤滑性、耐熱性、コストなどの
点でとくに好ましい。
ては、直鎖状オルガノポリシロキサン、分岐状オルガノ
ポリシロキサンがあり、その代表例としては、たとえば
ジメチルポリシロキサン、メチルアルキルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルアミノアル
キルポリシロキサン、メチルフルオロアルキルポリシロ
キサンなどがあげられる。これらのなかでもジメチルポ
リシロキサンは、ライナーの熱可塑性樹脂とインナーコ
ートの熱可塑性樹脂との潤滑性、耐熱性、コストなどの
点でとくに好ましい。
【0025】前記ライナーを構成する熱可塑性樹脂に含
有される超高粘度オルガノポリシロキサンおよび中低粘
度オルガノポリシロキサンの配合量は、オルガノポリシ
ロキサンのうちそれぞれ高粘度オルガノポリシロキサン
が45〜85重量%および中低粘度オルガノポリシロキサン
が55〜15重量%となるように調整される。超高粘度オル
ガノポリシロキサンの配合量が45重量%未満であるばあ
いおよび中低粘度オルガノポリシロキサンの配合量が55
重量%をこえるばあいのいずれのばあいにも、ライナー
を成形する際に、押し出し機内でスクリューと樹脂に滑
りが生じ、送り込みができず、成形することができなく
なり、また、超高粘度オルガノポリシロキサンの配合量
が85重量%をこえるばあいおよび中低粘度オルガノポリ
シロキサンの配合量が15重量%未満であるばあいのいず
れのばあいにも、超高粘度オルガノポリシロキサンのみ
を用いたばあいとあまり効果上の差異がなく、荷重効率
の向上はほとんどみられなくなるので好ましくない。な
お、前記超高粘度オルガノポリシロキサンの配合量が50
〜80重量%であり、また中低粘度オルガノポリシロキサ
ンの配合量が50〜20重量%であることがとくに好まし
い。
有される超高粘度オルガノポリシロキサンおよび中低粘
度オルガノポリシロキサンの配合量は、オルガノポリシ
ロキサンのうちそれぞれ高粘度オルガノポリシロキサン
が45〜85重量%および中低粘度オルガノポリシロキサン
が55〜15重量%となるように調整される。超高粘度オル
ガノポリシロキサンの配合量が45重量%未満であるばあ
いおよび中低粘度オルガノポリシロキサンの配合量が55
重量%をこえるばあいのいずれのばあいにも、ライナー
を成形する際に、押し出し機内でスクリューと樹脂に滑
りが生じ、送り込みができず、成形することができなく
なり、また、超高粘度オルガノポリシロキサンの配合量
が85重量%をこえるばあいおよび中低粘度オルガノポリ
シロキサンの配合量が15重量%未満であるばあいのいず
れのばあいにも、超高粘度オルガノポリシロキサンのみ
を用いたばあいとあまり効果上の差異がなく、荷重効率
の向上はほとんどみられなくなるので好ましくない。な
お、前記超高粘度オルガノポリシロキサンの配合量が50
〜80重量%であり、また中低粘度オルガノポリシロキサ
ンの配合量が50〜20重量%であることがとくに好まし
い。
【0026】前記超高粘度オルガノポリシロキサンおよ
び中低粘度オルガノポリシロキサンからなるオルガノポ
リシロキサンは、前記熱可塑性樹脂中に13〜20重量%分
散含有される。かかるオルガノポリシロキサンの含有量
は、13重量%未満であるばあいには、長期間にわたって
使用しているあいだに荷重効率の低下がみられるように
なり、また20重量%をこえるばあいには、ライナーを成
形する際に、押し出し機内でスクリューと樹脂に滑りが
生じ、送り込みができず、成形することができないので
好ましくない。なお、前記オルガノポリシロキサンの含
有量は、とくに15〜18重量%であることが好ましい。
び中低粘度オルガノポリシロキサンからなるオルガノポ
リシロキサンは、前記熱可塑性樹脂中に13〜20重量%分
散含有される。かかるオルガノポリシロキサンの含有量
は、13重量%未満であるばあいには、長期間にわたって
使用しているあいだに荷重効率の低下がみられるように
なり、また20重量%をこえるばあいには、ライナーを成
形する際に、押し出し機内でスクリューと樹脂に滑りが
生じ、送り込みができず、成形することができないので
好ましくない。なお、前記オルガノポリシロキサンの含
有量は、とくに15〜18重量%であることが好ましい。
【0027】なお、前記オルガノポリシロキサンには、
必要に応じてたとえば酸化防止剤、防錆剤、極圧剤など
が配合されていてもよい。また、前記オルガノポリシロ
キサンはグリース化されていてもよい。
必要に応じてたとえば酸化防止剤、防錆剤、極圧剤など
が配合されていてもよい。また、前記オルガノポリシロ
キサンはグリース化されていてもよい。
【0028】前記オルガノポリシロキサンを熱可塑性樹
脂中に含有させる方法についてはとくに限定はないが、
その一例をあげれば、たとえば熱可塑性樹脂を加熱溶融
混練しながら超高粘度オルガノポリシロキサンと中低粘
度オルガノポリシロキサンとを別々に添加して均一に分
散させる方法や、あらかじめ超高粘度オルガノポリシロ
キサンと中低粘度オルガノポリシロキサンとを前記配合
量の範囲内で混合してえたオルガノポリシロキサンを加
熱溶融した熱可塑性樹脂に添加して均一に分散させる方
法などがあげられる。
脂中に含有させる方法についてはとくに限定はないが、
その一例をあげれば、たとえば熱可塑性樹脂を加熱溶融
混練しながら超高粘度オルガノポリシロキサンと中低粘
度オルガノポリシロキサンとを別々に添加して均一に分
散させる方法や、あらかじめ超高粘度オルガノポリシロ
キサンと中低粘度オルガノポリシロキサンとを前記配合
量の範囲内で混合してえたオルガノポリシロキサンを加
熱溶融した熱可塑性樹脂に添加して均一に分散させる方
法などがあげられる。
【0029】本発明において、内索の表面上に設けられ
るインナーコートには、熱可塑性樹脂が用いられる。か
かる熱可塑性樹脂としては、たとえばポリブチレンテレ
フタレート、高密度ポリエチレン、ポリオキシメチレ
ン、ポリテトラフルオロエチレンで代表されるフッ素樹
脂、6,6-ナイロンで代表されるポリアミド、ポリフェニ
レンサルファイドなどがあげられるが、本発明はかかる
例示のみに限定されるものではない。
るインナーコートには、熱可塑性樹脂が用いられる。か
かる熱可塑性樹脂としては、たとえばポリブチレンテレ
フタレート、高密度ポリエチレン、ポリオキシメチレ
ン、ポリテトラフルオロエチレンで代表されるフッ素樹
脂、6,6-ナイロンで代表されるポリアミド、ポリフェニ
レンサルファイドなどがあげられるが、本発明はかかる
例示のみに限定されるものではない。
【0030】前記ポリブチレンテレフタレートは、耐熱
性、耐油性および耐摩耗性にすぐれ、低摩擦係数を有し
ており、初期の荷重効率と長時間摺動後の荷重効率の変
化が小さいという特徴を有するものである。なお、前記
ポリブチレンテレフタレートのメルトインデックスは、
小さいほど耐摩耗性や耐ストレスクラッキング性などの
耐久性にすぐれるが、押出成形をすることが困難となる
傾向があるため、0.1g/ 10分以上であることが好まし
く、また大きくなりすぎると強靭性が不足し、屈曲を繰
返したときには、インナーコートにクラックを生じた
り、コントロールケーブルの組立て工程、組付け工程に
おいて急速に折り曲げたときにライナーが割れるおそれ
があるため、5g/10 分以下であることが好ましい。
性、耐油性および耐摩耗性にすぐれ、低摩擦係数を有し
ており、初期の荷重効率と長時間摺動後の荷重効率の変
化が小さいという特徴を有するものである。なお、前記
ポリブチレンテレフタレートのメルトインデックスは、
小さいほど耐摩耗性や耐ストレスクラッキング性などの
耐久性にすぐれるが、押出成形をすることが困難となる
傾向があるため、0.1g/ 10分以上であることが好まし
く、また大きくなりすぎると強靭性が不足し、屈曲を繰
返したときには、インナーコートにクラックを生じた
り、コントロールケーブルの組立て工程、組付け工程に
おいて急速に折り曲げたときにライナーが割れるおそれ
があるため、5g/10 分以下であることが好ましい。
【0031】前記ポリブチレンテレフタレートの具体例
としては、前記ライラーに用いられるものと同じものが
例示される。
としては、前記ライラーに用いられるものと同じものが
例示される。
【0032】前記高密度ポリエチレンは、密度0.95g/cm
3 以上を有するものであり、低温領域における摩擦係数
が小さく、荷重効率が大きいなどのすぐれた物性を有す
るものである。なお、前記高密度ポリエチレンのメルト
インデックスは、0.01g/10分未満であるばあいには、押
出成形をすることが困難となり、また鋼撚線上に密着さ
せることができなくなる傾向があり、また5g/10分をこ
えるばあいには、耐油性、耐ストレスクラッキング性お
よび耐摩耗性が低下する傾向があるため、0.01〜5g/10
分であることが好ましい。なお、前記メルトインデック
スは、温度190℃、荷重2.16kgf の条件で測定したとき
の値である。
3 以上を有するものであり、低温領域における摩擦係数
が小さく、荷重効率が大きいなどのすぐれた物性を有す
るものである。なお、前記高密度ポリエチレンのメルト
インデックスは、0.01g/10分未満であるばあいには、押
出成形をすることが困難となり、また鋼撚線上に密着さ
せることができなくなる傾向があり、また5g/10分をこ
えるばあいには、耐油性、耐ストレスクラッキング性お
よび耐摩耗性が低下する傾向があるため、0.01〜5g/10
分であることが好ましい。なお、前記メルトインデック
スは、温度190℃、荷重2.16kgf の条件で測定したとき
の値である。
【0033】前記ポリオキシメチレンは、耐摩耗性にす
ぐれ、低摩擦係数を有し、また高荷重下におけるスティ
ックスリップが小さく、コントロールケーブルの操作感
を良好にする性質を有する。なお、前記ポリオキシメチ
レンのメルトインデックスは、0.5g/10 分未満であるば
あいには、溶融粘度が大きくなるため、押出成形時には
熱分解温度近くまで加熱する必要があるので、成形性に
劣るようになり、また5g/10分をこえるばあいには、屈
曲疲労性、耐衝撃強度および耐摩耗性に劣る傾向がある
ため、0.5 〜5g/10分であることが好ましい。なお、前
記メルトインデックスは、温度190 ℃、荷重2.16kgf の
条件で測定したときの値である。前記ポリオキシメチレ
ンの代表例としては、たとえばデュポン社製のデルリ
ン、ヘキスト・セラニーズ社製のセルコン、ポリプラス
チックス(株)製のジュラコンなどがあげられる。
ぐれ、低摩擦係数を有し、また高荷重下におけるスティ
ックスリップが小さく、コントロールケーブルの操作感
を良好にする性質を有する。なお、前記ポリオキシメチ
レンのメルトインデックスは、0.5g/10 分未満であるば
あいには、溶融粘度が大きくなるため、押出成形時には
熱分解温度近くまで加熱する必要があるので、成形性に
劣るようになり、また5g/10分をこえるばあいには、屈
曲疲労性、耐衝撃強度および耐摩耗性に劣る傾向がある
ため、0.5 〜5g/10分であることが好ましい。なお、前
記メルトインデックスは、温度190 ℃、荷重2.16kgf の
条件で測定したときの値である。前記ポリオキシメチレ
ンの代表例としては、たとえばデュポン社製のデルリ
ン、ヘキスト・セラニーズ社製のセルコン、ポリプラス
チックス(株)製のジュラコンなどがあげられる。
【0034】前記フッ素樹脂は、-40 〜200 ℃の温度範
囲内ですぐれた摺動特性を示す。前記フッ素樹脂の具体
例としては、たとえばポリテトラフルオロエチレン、四
フッ化エチレン- パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体、四フッ化エチレン- 六フッ化プロピレン共重
合体、エチレン- 四フッ化エチレン共重合体、ポリフッ
化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレンなどが
あげられる。これらのなかでは、ポリテトラフルオロエ
チレン、四フッ化エチレン- パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体および四フッ化エチレン- 六フッ化
エチレン共重合体、とくにポリテトラフルオロエチレン
は、耐熱性、荷重効率および柔軟性にすぐれたものであ
るから、好適に使用しうるものである。
囲内ですぐれた摺動特性を示す。前記フッ素樹脂の具体
例としては、たとえばポリテトラフルオロエチレン、四
フッ化エチレン- パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体、四フッ化エチレン- 六フッ化プロピレン共重
合体、エチレン- 四フッ化エチレン共重合体、ポリフッ
化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレンなどが
あげられる。これらのなかでは、ポリテトラフルオロエ
チレン、四フッ化エチレン- パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体および四フッ化エチレン- 六フッ化
エチレン共重合体、とくにポリテトラフルオロエチレン
は、耐熱性、荷重効率および柔軟性にすぐれたものであ
るから、好適に使用しうるものである。
【0035】前記ポリテトラフルオロエチレンは、高融
点(327 ℃)を有し、融液の粘度がきわめて高いため、
押出成形をすることができない。したがって、インナー
コートを形成するためには、いわゆるペースト押出法に
より、ポリテトラフルオロエチレン粉末にケロシンを加
えて混練りしたペーストを高圧下でチューブ状に押出
し、鋼撚線を被覆したのち、たとえば電気炉などの加熱
炉中にて乾燥、焼成することが好ましい。
点(327 ℃)を有し、融液の粘度がきわめて高いため、
押出成形をすることができない。したがって、インナー
コートを形成するためには、いわゆるペースト押出法に
より、ポリテトラフルオロエチレン粉末にケロシンを加
えて混練りしたペーストを高圧下でチューブ状に押出
し、鋼撚線を被覆したのち、たとえば電気炉などの加熱
炉中にて乾燥、焼成することが好ましい。
【0036】前記四フッ化エチレン- パーフルオロアル
キルビニルエーテル共重合体および四フッ化エチレン-
六フッ化プロピレン共重合体は、加熱溶融させて押出成
形を施しうるものである。前記四フッ化エチレン- パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体は、ASTM D33
07で規定されており、タイプIとタイプIIとがある。タ
イプIIは、タイプIよりも重合度が大きく、耐ストレス
クラッキング性にすぐれており、また溶融粘度がタイプ
Iよりも6〜7倍大きく流れにくいが、押出成形を施す
ことができるので、とくに耐久性を要する用途に適して
いる。タイプIIの代表例としては、たとえばテフロン
(登録商標)PFA340-J(三井・デュポンフロロケミカル
(株)製)などがあげられる。
キルビニルエーテル共重合体および四フッ化エチレン-
六フッ化プロピレン共重合体は、加熱溶融させて押出成
形を施しうるものである。前記四フッ化エチレン- パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体は、ASTM D33
07で規定されており、タイプIとタイプIIとがある。タ
イプIIは、タイプIよりも重合度が大きく、耐ストレス
クラッキング性にすぐれており、また溶融粘度がタイプ
Iよりも6〜7倍大きく流れにくいが、押出成形を施す
ことができるので、とくに耐久性を要する用途に適して
いる。タイプIIの代表例としては、たとえばテフロン
(登録商標)PFA340-J(三井・デュポンフロロケミカル
(株)製)などがあげられる。
【0037】前記四フッ化エチレン- 六フッ化プロピレ
ン共重合体は、ASTM D2116で規定されており、タイプI
〜タイプIVがある。これらは重合度の大きさがそれぞれ
異なり、重合度の小さいタイプIとタイプIIは耐ストレ
スクラッキング性に劣るため、タイプIII およびタイプ
IVを用いることが好ましい。タイプIII の代表例として
は、たとえばテフロンFEP160(三井・デュポンフロロケ
ミカル(株)製)などがあげられる。
ン共重合体は、ASTM D2116で規定されており、タイプI
〜タイプIVがある。これらは重合度の大きさがそれぞれ
異なり、重合度の小さいタイプIとタイプIIは耐ストレ
スクラッキング性に劣るため、タイプIII およびタイプ
IVを用いることが好ましい。タイプIII の代表例として
は、たとえばテフロンFEP160(三井・デュポンフロロケ
ミカル(株)製)などがあげられる。
【0038】前記ポリアミドとしては、たとえば6,6-ナ
イロン、6-ナイロン、11- ナイロン、12- ナイロンなど
が代表例としてあげられる。
イロン、6-ナイロン、11- ナイロン、12- ナイロンなど
が代表例としてあげられる。
【0039】前記ポリフェニレンサルファイドには、大
別して架橋型プレポリマーと直鎖型プレポリマーの2種
類があるが、本発明においてはいずれのものも使用しう
る。ポリフェニレンサルファイドは、一般に単独では延
伸性および柔軟性に劣るため、エラストマーを5〜40重
量%含有するように調整したものを用いることが好まし
い。エラストマーは、これを溶融混練して柔軟化したポ
リフェニレンサルファイドの曲げ弾性率が30000 以下
(ASTM D790 )、引張り破断伸びが5%以上(ASTM D63
8 )に変性されるものが好ましい。このようなエラスト
マーの代表例としては、たとえばエポキシ基含有オレフ
ィン系共重合体(エチレン含量88重量%、グリシジルメ
タクリレート含量12重量%)、スチレン- ブタジエン-
スチレン共重合体水添物変性体(旭化成工業(株)製タ
フテック M1913)、エチレン-プロピレン共重合体(三
井石油化学工業(株)製タフマー PO680)などがあげら
れる。前記ポリフェニレンサルファイドを用いてインナ
ーコートを形成する方法としては、たとえば溶融押出法
と粉体の静電塗装法とがある。粉体の静電塗装法に用い
うるポリフェニレンサルファイドとしては、直鎖型およ
び架橋型のいずれのもであってもよく、厚さ0.1mm 以下
の薄い塗膜を形成すれば、必ずしもエラストマーの添加
を要しない。粉体の粒径は、5〜150 μmであることが
必要である。かかる粉体の粒径は、5μm未満では凝集
してピンホールを生じやすくなり、また150 μmをこえ
るばあいには均質な薄い塗膜にならないようになる。な
お、鋼線とポリフェニレンサルファイドとの密着性を向
上させるためには、鋼線にあらかじめ適当なプライマー
を塗布することが好ましい。
別して架橋型プレポリマーと直鎖型プレポリマーの2種
類があるが、本発明においてはいずれのものも使用しう
る。ポリフェニレンサルファイドは、一般に単独では延
伸性および柔軟性に劣るため、エラストマーを5〜40重
量%含有するように調整したものを用いることが好まし
い。エラストマーは、これを溶融混練して柔軟化したポ
リフェニレンサルファイドの曲げ弾性率が30000 以下
(ASTM D790 )、引張り破断伸びが5%以上(ASTM D63
8 )に変性されるものが好ましい。このようなエラスト
マーの代表例としては、たとえばエポキシ基含有オレフ
ィン系共重合体(エチレン含量88重量%、グリシジルメ
タクリレート含量12重量%)、スチレン- ブタジエン-
スチレン共重合体水添物変性体(旭化成工業(株)製タ
フテック M1913)、エチレン-プロピレン共重合体(三
井石油化学工業(株)製タフマー PO680)などがあげら
れる。前記ポリフェニレンサルファイドを用いてインナ
ーコートを形成する方法としては、たとえば溶融押出法
と粉体の静電塗装法とがある。粉体の静電塗装法に用い
うるポリフェニレンサルファイドとしては、直鎖型およ
び架橋型のいずれのもであってもよく、厚さ0.1mm 以下
の薄い塗膜を形成すれば、必ずしもエラストマーの添加
を要しない。粉体の粒径は、5〜150 μmであることが
必要である。かかる粉体の粒径は、5μm未満では凝集
してピンホールを生じやすくなり、また150 μmをこえ
るばあいには均質な薄い塗膜にならないようになる。な
お、鋼線とポリフェニレンサルファイドとの密着性を向
上させるためには、鋼線にあらかじめ適当なプライマー
を塗布することが好ましい。
【0040】前記インナーコートに用いられる熱可塑性
樹脂のなかでは、ポリブチレンテレフタレート、高密度
ポリエチレン、ポリオキシメチレンおよびポリフェニレ
ンサルファイドは、とくに耐摩耗性にすぐれたものであ
るので好ましい。なかでも、ポリオキシメチレンは、ス
ティックスリップが発生しにくいという点から本発明に
おいては好適に使用しうるものである。
樹脂のなかでは、ポリブチレンテレフタレート、高密度
ポリエチレン、ポリオキシメチレンおよびポリフェニレ
ンサルファイドは、とくに耐摩耗性にすぐれたものであ
るので好ましい。なかでも、ポリオキシメチレンは、ス
ティックスリップが発生しにくいという点から本発明に
おいては好適に使用しうるものである。
【0041】また、前記インナーコートには、前記ライ
ナーと同様に前記オルガノポリシロキサンが分散含有さ
れた熱可塑性樹脂が用いられてもよい。
ナーと同様に前記オルガノポリシロキサンが分散含有さ
れた熱可塑性樹脂が用いられてもよい。
【0042】つぎに図面を参照しながら本発明のコント
ロールケーブルを説明する。
ロールケーブルを説明する。
【0043】図1は自動車のクラッチまたはブレーキな
どの操作に用いられる引きコントロールケーブルの一実
施例を示す一部切欠斜視図である。
どの操作に用いられる引きコントロールケーブルの一実
施例を示す一部切欠斜視図である。
【0044】1は内索、2は導管、3はインナーコー
ト、4はライナーである。内索1は鋼素線7本を撚り合
わせて1本のストランドをつくり、そのストランドを7
本撚り合わせてつくった7×7構造のワイヤロープであ
り、外径が 3.0mmである。導管2は1本の断面四角形
(厚さ1.30mm、幅2.40mm)の鋼条片をライナー4上に螺
旋状に密接して巻いて管状(外径8.60mm、内径6.00mm)
に形成した鎧層5とその外周に厚さ 0.7mmで被覆したた
とえばポリプロピレンなどの合成樹脂の保護層6とから
構成されている。前記インナーコート3は厚さ約0.35 m
m で内索1の外周に被覆されており、その外径は3.7mm
である。ライナー4は内径 4.6mm、外径 5.6mmに導管2
の内面に形成されている。
ト、4はライナーである。内索1は鋼素線7本を撚り合
わせて1本のストランドをつくり、そのストランドを7
本撚り合わせてつくった7×7構造のワイヤロープであ
り、外径が 3.0mmである。導管2は1本の断面四角形
(厚さ1.30mm、幅2.40mm)の鋼条片をライナー4上に螺
旋状に密接して巻いて管状(外径8.60mm、内径6.00mm)
に形成した鎧層5とその外周に厚さ 0.7mmで被覆したた
とえばポリプロピレンなどの合成樹脂の保護層6とから
構成されている。前記インナーコート3は厚さ約0.35 m
m で内索1の外周に被覆されており、その外径は3.7mm
である。ライナー4は内径 4.6mm、外径 5.6mmに導管2
の内面に形成されている。
【0045】インナーコート3の外周とライナー4の内
周の間には直径で 0.9mmの間隙がある。
周の間には直径で 0.9mmの間隙がある。
【0046】なお、内索1を構成するストランドの本数
およびストランドを構成する鋼素線の本数はとくに限定
されるものではなく、従来公知の種々の組み合わせを採
用しうる。
およびストランドを構成する鋼素線の本数はとくに限定
されるものではなく、従来公知の種々の組み合わせを採
用しうる。
【0047】また導管2としても前記鎧層5にかえて複
数本の金属素線または合成樹脂素線を緩い螺旋でライナ
ー4上に巻きつけたシールド層を有するものであっても
よい。さらに保護層6には、たとえばポリプロピレン、
ポリ塩化ビニルなどの従来から公知の種々の材料が用い
られる。
数本の金属素線または合成樹脂素線を緩い螺旋でライナ
ー4上に巻きつけたシールド層を有するものであっても
よい。さらに保護層6には、たとえばポリプロピレン、
ポリ塩化ビニルなどの従来から公知の種々の材料が用い
られる。
【0048】本発明は、内索1の外周面上にインナーコ
ート3が形成され、導管2の内周面のほぼ全域にわたっ
てライナー4が形成されたものであればどのようなコン
トロールケーブルにも適用することができ、内索1や導
管2の構成によって限定されるものではない。
ート3が形成され、導管2の内周面のほぼ全域にわたっ
てライナー4が形成されたものであればどのようなコン
トロールケーブルにも適用することができ、内索1や導
管2の構成によって限定されるものではない。
【0049】前記のごとく、本発明のコントロールケー
ブルは、潤滑剤を必要としないので、潤滑剤の塗布作業
性の問題や潤滑剤の塗りムラによる製品間の荷重効率の
バラツキが生じることがないのである。また、本発明の
コントロールケーブルには特定のオルガノポリシロキサ
ンが含有されたライナーが設けられているので、長期間
にわたる荷重効率にすぐれたものである。
ブルは、潤滑剤を必要としないので、潤滑剤の塗布作業
性の問題や潤滑剤の塗りムラによる製品間の荷重効率の
バラツキが生じることがないのである。また、本発明の
コントロールケーブルには特定のオルガノポリシロキサ
ンが含有されたライナーが設けられているので、長期間
にわたる荷重効率にすぐれたものである。
【0050】つぎに本発明のコントロールケーブルを実
施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかか
る実施例のみに限定されるものではない。
施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかか
る実施例のみに限定されるものではない。
【0051】実施例1〜26および比較例1〜20
超高粘度オルガノポリシロキサンとして、25℃における
動粘度が 300万cSt であるジメチルポリシロキサンを用
い、これと表1〜4に示す25℃における動粘度を有する
ジメチルポリシロキサンを混合し、表1〜4に示す組成
からなるオルガノポリシロキサンを調製した。
動粘度が 300万cSt であるジメチルポリシロキサンを用
い、これと表1〜4に示す25℃における動粘度を有する
ジメチルポリシロキサンを混合し、表1〜4に示す組成
からなるオルガノポリシロキサンを調製した。
【0052】つぎに、表1〜4に示す熱可塑性樹脂を加
熱溶融し、これに前記でえられたオルガノポリシロキサ
ンを表1〜4に示す含有率となるように添加し、均一な
組成となるように混練し、内径 4.6mm、外径 5.6mmのラ
イナーを成形した。
熱溶融し、これに前記でえられたオルガノポリシロキサ
ンを表1〜4に示す含有率となるように添加し、均一な
組成となるように混練し、内径 4.6mm、外径 5.6mmのラ
イナーを成形した。
【0053】つぎに、外径が 8.6mmのスプリング状の鎧
層の外周に厚さ 0.7mmのポリプロピレンの保護層が設け
られた導管に前記ライナーを挿入した。
層の外周に厚さ 0.7mmのポリプロピレンの保護層が設け
られた導管に前記ライナーを挿入した。
【0054】また、内索(外径:3mm)の外周面には表
1〜4に示す熱可塑性樹脂からなるインナーコートを外
径が3.7mm となるように被覆した。
1〜4に示す熱可塑性樹脂からなるインナーコートを外
径が3.7mm となるように被覆した。
【0055】なお、実施例12〜15および比較例12〜14で
は、ペースト押出法により、ポリテトラフルオロエチレ
ン粉末(平均粒子径25μm)100 重量部に対してケロシ
ン18重量部を添加して混練りしたペーストを高圧でチュ
ーブ状に押出し、鋼線を被覆したのち、電気炉で加熱し
て200 ℃で乾燥し、ついで385 ℃で焼成してインナーコ
ートを形成させた。また、実施例22では、中興化成工業
(株)製プライマーFP-001を鋼線に塗布し、ポリフェニ
レンサルファイド粉体を静電塗装ガンで吹付けたのち、
350 ℃に加熱して塗膜を形成した。
は、ペースト押出法により、ポリテトラフルオロエチレ
ン粉末(平均粒子径25μm)100 重量部に対してケロシ
ン18重量部を添加して混練りしたペーストを高圧でチュ
ーブ状に押出し、鋼線を被覆したのち、電気炉で加熱し
て200 ℃で乾燥し、ついで385 ℃で焼成してインナーコ
ートを形成させた。また、実施例22では、中興化成工業
(株)製プライマーFP-001を鋼線に塗布し、ポリフェニ
レンサルファイド粉体を静電塗装ガンで吹付けたのち、
350 ℃に加熱して塗膜を形成した。
【0056】つぎに前記導管内に内索を導通させてコン
トロールケーブルを作製した。
トロールケーブルを作製した。
【0057】つぎにえられたコントロールケーブルの物
性として荷重効率を以下の方法にしたがって測定した。
その測定結果を表1〜4に示す。
性として荷重効率を以下の方法にしたがって測定した。
その測定結果を表1〜4に示す。
【0058】(荷重効率)図2に基づきその試験装置を
説明する。恒温箱11の中に内索1の曲げ半径が150mm 、
曲げ角度が 180度になるように半円状に湾曲された供試
体のコントロールケーブル(インナー長:1000mm、アウ
ター長: 700mm)を取りつけた。内索1の入力側端部に
はレバー12が取りつけられ、負荷側端部には負荷をかけ
るためのスプリング13が取りつけられている。また、内
索1の入力側の途中にはロードセル14が、負荷側の途中
には他のロードセル15が取りつけられている。
説明する。恒温箱11の中に内索1の曲げ半径が150mm 、
曲げ角度が 180度になるように半円状に湾曲された供試
体のコントロールケーブル(インナー長:1000mm、アウ
ター長: 700mm)を取りつけた。内索1の入力側端部に
はレバー12が取りつけられ、負荷側端部には負荷をかけ
るためのスプリング13が取りつけられている。また、内
索1の入力側の途中にはロードセル14が、負荷側の途中
には他のロードセル15が取りつけられている。
【0059】荷重効率は恒温箱11内を所定の温度(室温
(23℃)または 130℃)に制御してつぎのようにして測
定した。
(23℃)または 130℃)に制御してつぎのようにして測
定した。
【0060】レバー12を矢印Aで示すように揺動させ、
1往復を1回とし、毎分60回の速度で往復動させた。ス
プリングのストロークは0〜30mmで50kgf の負荷がかか
るようにした。
1往復を1回とし、毎分60回の速度で往復動させた。ス
プリングのストロークは0〜30mmで50kgf の負荷がかか
るようにした。
【0061】荷重効率は負荷側出力が50kgf のときに
式:(W/F) ×100 (%)によって算出した。ただし、F
は入力側ロードセルの計測値、W は負荷側ロードセルの
計測値である。
式:(W/F) ×100 (%)によって算出した。ただし、F
は入力側ロードセルの計測値、W は負荷側ロードセルの
計測値である。
【0062】初期の荷重効率および100 万回往復動させ
たあとの荷重効率を調べた。
たあとの荷重効率を調べた。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】
【表4】
【0067】なお、表1〜4において、*1〜*13は以
下のことを意味する。
下のことを意味する。
【0068】*1:ポリブチレンテレフタレート(東レ
(株)製PBT1401 ×04) *2:5万回でライナーおよびインナーコートともに完
全に摩耗した。 *3:6,6-ナイロン(旭化成工業(株)製レオナ1702) *4:ポリオキシメチレン(ポリプラスチックス(株)
製ジュラコンM25-34 ) *5:インナーコートの熱可塑性樹脂であって超高粘度
ジメチルポリシロキサン70重量%および500cSt(25℃)
のジメチルポリシロキサン30重量%からなるオルガノポ
リシロキサンが15重量%含有されたポリブチレンテレフ
タレート。 *6:50万回でライナーおよびインナーコートともに完
全に摩耗した。 *7:ポリテトラフルオロエチレン(日東電工(株)
製、ニトフロンNo.9307 ) *8:30万回でライナーおよびインナーコートともに完
全に摩耗した。 *9:四フッ化エチレン- パ- フルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(三井デュポンフロロケミカル(株)
製テフロンPFA 340J) *10:四フッ化エチレン- 六フッ化プロピレン共重合体
(三井デュポンフロロケミカル(株)製テフロンFEP 16
0 ) *11:ポリフェニレンサルファイド(温度320 ℃、剪断
速度10sec -1における溶融粘度 2500Pの直鎖状ポリフェ
ニレンサルファイドを90℃に加熱したpH4の酢酸水溶液
で酸処理したものとエチレン- グリシジルメタクリレー
ト共重合体(エチレン含量88重量%)とを80:20の重量
比で配合したもの) *12:ポリフェニレンサルファイド(ポリフェニレンサ
ルファイドとポリテトラフルオロエチレンとを90:10の
重量比で配合した平均粒子径25μmの粉体を塗装し、35
0 ℃で焼成してインナーコートを形成した。) *13:高密度ポリエチレン(昭和電工(株)製ショウレ
ックス 6002B) 表1〜4に示された結果から明らかなように、各実施例
でえられた本発明のコントロールケーブルは、ライナー
に用いられる熱可塑性樹脂の種類が同じであるならば各
比較例1〜20でえられたものと比較して初期の荷重効率
および100 万回往復動させたあとの荷重効率にすぐれて
いることがわかる。
(株)製PBT1401 ×04) *2:5万回でライナーおよびインナーコートともに完
全に摩耗した。 *3:6,6-ナイロン(旭化成工業(株)製レオナ1702) *4:ポリオキシメチレン(ポリプラスチックス(株)
製ジュラコンM25-34 ) *5:インナーコートの熱可塑性樹脂であって超高粘度
ジメチルポリシロキサン70重量%および500cSt(25℃)
のジメチルポリシロキサン30重量%からなるオルガノポ
リシロキサンが15重量%含有されたポリブチレンテレフ
タレート。 *6:50万回でライナーおよびインナーコートともに完
全に摩耗した。 *7:ポリテトラフルオロエチレン(日東電工(株)
製、ニトフロンNo.9307 ) *8:30万回でライナーおよびインナーコートともに完
全に摩耗した。 *9:四フッ化エチレン- パ- フルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(三井デュポンフロロケミカル(株)
製テフロンPFA 340J) *10:四フッ化エチレン- 六フッ化プロピレン共重合体
(三井デュポンフロロケミカル(株)製テフロンFEP 16
0 ) *11:ポリフェニレンサルファイド(温度320 ℃、剪断
速度10sec -1における溶融粘度 2500Pの直鎖状ポリフェ
ニレンサルファイドを90℃に加熱したpH4の酢酸水溶液
で酸処理したものとエチレン- グリシジルメタクリレー
ト共重合体(エチレン含量88重量%)とを80:20の重量
比で配合したもの) *12:ポリフェニレンサルファイド(ポリフェニレンサ
ルファイドとポリテトラフルオロエチレンとを90:10の
重量比で配合した平均粒子径25μmの粉体を塗装し、35
0 ℃で焼成してインナーコートを形成した。) *13:高密度ポリエチレン(昭和電工(株)製ショウレ
ックス 6002B) 表1〜4に示された結果から明らかなように、各実施例
でえられた本発明のコントロールケーブルは、ライナー
に用いられる熱可塑性樹脂の種類が同じであるならば各
比較例1〜20でえられたものと比較して初期の荷重効率
および100 万回往復動させたあとの荷重効率にすぐれて
いることがわかる。
【0069】また、インナーコートの熱可塑性樹脂のみ
にオルガノポリシロキサンを分散含有させた比較例4で
えられたものは、耐久性が低いことがわかる。さらに、
ライナーおよびインナーコートの両方の熱可塑性樹脂に
オルガノポリシロキサンを分散含有させた実施例5でえ
られたものは、他の実施例のようにライナーの熱可塑性
樹脂のみにオルガノポリシロキサンを分散含有させたも
のと性能はほとんど変わらないことがわかる。
にオルガノポリシロキサンを分散含有させた比較例4で
えられたものは、耐久性が低いことがわかる。さらに、
ライナーおよびインナーコートの両方の熱可塑性樹脂に
オルガノポリシロキサンを分散含有させた実施例5でえ
られたものは、他の実施例のようにライナーの熱可塑性
樹脂のみにオルガノポリシロキサンを分散含有させたも
のと性能はほとんど変わらないことがわかる。
【0070】また、インナーコートに用いられる熱可塑
性樹脂がメルトインデックス0.1 〜5g/10分のポリブチ
レンテレフタレート、メルトインデックス0.01〜5g/10
分のポリオキシメチレン、ポリフェニレンサルファイ
ド、メルトインデックス0.01〜5g/10分の高密度ポリエ
チレンまたはフッ素樹脂であるばあいには、初期の荷重
効率向上が図られることがわかる。
性樹脂がメルトインデックス0.1 〜5g/10分のポリブチ
レンテレフタレート、メルトインデックス0.01〜5g/10
分のポリオキシメチレン、ポリフェニレンサルファイ
ド、メルトインデックス0.01〜5g/10分の高密度ポリエ
チレンまたはフッ素樹脂であるばあいには、初期の荷重
効率向上が図られることがわかる。
【0071】
【発明の効果】本発明のコントロールケーブルは、従来
のコントロールケーブルのように潤滑剤を必要としない
ので、タレが発生するなどの潤滑剤塗布作業上の問題が
なく、しかも潤滑剤の塗りムラによる性能にバラツキが
生じないものである。
のコントロールケーブルのように潤滑剤を必要としない
ので、タレが発生するなどの潤滑剤塗布作業上の問題が
なく、しかも潤滑剤の塗りムラによる性能にバラツキが
生じないものである。
【0072】また、本発明のコントロールケーブルは、
初期の荷重効率および繰り返し使用したあとの荷重効率
にすぐれているから、長期間にわたって内索の摺動操作
が円滑に行なうことができるものである。
初期の荷重効率および繰り返し使用したあとの荷重効率
にすぐれているから、長期間にわたって内索の摺動操作
が円滑に行なうことができるものである。
【図1】本発明のコントロールケーブルの一実施例を示
す一部切欠斜視図。
す一部切欠斜視図。
【図2】本発明のコントロールケーブルの性能を測定す
るための測定装置の説明図。
るための測定装置の説明図。
1 内 索
2 導 管
3 インナーコート
4 ライナー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年3月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明者らは、さらに鋭意研究を重ねたと
ころ、ライナーとインナーコートに特定の熱可塑性樹脂
を用いたばあいには、長時間にわたる内索の摺動操作が
より一層円滑になることを見出した。
ころ、ライナーとインナーコートに特定の熱可塑性樹脂
を用いたばあいには、長時間にわたる内索の摺動操作が
より一層円滑になることを見出した。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は内面
にライナーが設けられた可撓性を有する導管内に、イン
ナーコートが設けられた内索が摺動自在に挿通されたコ
ントロールケーブルであって、前記ライナーがオルガノ
ポリシロキサンが13〜20重量%分散含有された熱可塑性
樹脂からなり、かつ該オルガノポリシロキサンが25℃に
おける動粘度が100万〜5000万cSt である超高粘度オル
ガノポリシロキサン45〜85重量%および25℃における動
粘度が25〜10000cStである中低粘度オルガノポリシロキ
サン55〜15重量%からなり、前記インナーコートが熱可
塑性樹脂からなることを特徴とするコントロールケーブ
ルに関する。
にライナーが設けられた可撓性を有する導管内に、イン
ナーコートが設けられた内索が摺動自在に挿通されたコ
ントロールケーブルであって、前記ライナーがオルガノ
ポリシロキサンが13〜20重量%分散含有された熱可塑性
樹脂からなり、かつ該オルガノポリシロキサンが25℃に
おける動粘度が100万〜5000万cSt である超高粘度オル
ガノポリシロキサン45〜85重量%および25℃における動
粘度が25〜10000cStである中低粘度オルガノポリシロキ
サン55〜15重量%からなり、前記インナーコートが熱可
塑性樹脂からなることを特徴とするコントロールケーブ
ルに関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【作用および実施例】潤滑剤を塗布しないでコントロー
ルケーブルの荷重効率を向上させるにはライナーやイン
ナーコートを構成する樹脂中にオルガノポリシロキサン
を含有させ、そのオルガノポリシロキサンを該樹脂の表
面上にブリードアウトさせればよい。ここで、オルガノ
ポリシロキサンをブリードアウトしやすくするために
は、オルガノポリシロキサンは低粘度であることが好ま
しい。しかしながら、あまりにも低粘度であるものを多
量に含有させたばあいには、ライナー成形時に押し出し
機内で滑りが生じるので送り込みができず、したがって
成形することができないという問題がある。一方、高粘
度オルガノポリシロキサンは、多量に樹脂中に添加する
ことができ、また押し出し機内でも滑ることなく成形す
ることができる。しかしながら、あまりにも高粘度のオ
ルガノポリシロキサンは、樹脂の表面上へのブリードア
ウトが少ないため、コントロールケーブルの荷重効率と
耐久性を向上させることができない。
ルケーブルの荷重効率を向上させるにはライナーやイン
ナーコートを構成する樹脂中にオルガノポリシロキサン
を含有させ、そのオルガノポリシロキサンを該樹脂の表
面上にブリードアウトさせればよい。ここで、オルガノ
ポリシロキサンをブリードアウトしやすくするために
は、オルガノポリシロキサンは低粘度であることが好ま
しい。しかしながら、あまりにも低粘度であるものを多
量に含有させたばあいには、ライナー成形時に押し出し
機内で滑りが生じるので送り込みができず、したがって
成形することができないという問題がある。一方、高粘
度オルガノポリシロキサンは、多量に樹脂中に添加する
ことができ、また押し出し機内でも滑ることなく成形す
ることができる。しかしながら、あまりにも高粘度のオ
ルガノポリシロキサンは、樹脂の表面上へのブリードア
ウトが少ないため、コントロールケーブルの荷重効率と
耐久性を向上させることができない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】前記ポリブチレンテレフタレートの具体例
としては、前記ライナーに用いられるものと同じものが
例示される。
としては、前記ライナーに用いられるものと同じものが
例示される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】前記ポリテトラフルオロエチレンは、高融
点(327 ℃)を有し、融液の粘度がきわめて高いため、
押出成形をすることができない。したがって、インナー
コートを形成するためには、いわゆるペースト押出法に
より、ポリテトラフルオロエチレン粉末にケロシンを加
えて混練りしたペーストを高圧下でチューブ状に押出し
ながら鋼撚線に被覆したのち、たとえば電気炉などの加
熱炉中にて乾燥、焼成することが好ましい。
点(327 ℃)を有し、融液の粘度がきわめて高いため、
押出成形をすることができない。したがって、インナー
コートを形成するためには、いわゆるペースト押出法に
より、ポリテトラフルオロエチレン粉末にケロシンを加
えて混練りしたペーストを高圧下でチューブ状に押出し
ながら鋼撚線に被覆したのち、たとえば電気炉などの加
熱炉中にて乾燥、焼成することが好ましい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】前記ポリフェニレンサルファイドには、大
別して架橋型プレポリマーと直鎖型プレポリマーの2種
類があるが、本発明においてはいずれのものも使用しう
る。ポリフェニレンサルファイドは、一般に単独では延
伸性および柔軟性に劣るため、エラストマーを5〜40重
量%含有するように調整したものを用いることが好まし
い。エラストマーは、これを溶融混練して柔軟化したポ
リフェニレンサルファイドの曲げ弾性率が30000 kg/ cm
2 以下(ASTM D790 )、引張り破断伸びが5%以上(AS
TM D638 )に変性されるものが好ましい。このようなエ
ラストマーの代表例としては、たとえばエポキシ基含有
オレフィン系共重合体(エチレン含量88重量%、グリシ
ジルメタクリレート含量12重量%)、スチレン-ブタジ
エン- スチレン共重合体水添物変性体(旭化成工業
(株)製タフテック M1913)、エチレン- プロピレン共
重合体(三井石油化学工業(株)製タフマー PO680)な
どがあげられる。前記ポリフェニレンサルファイドを用
いてインナーコートを形成する方法としては、たとえば
溶融押出法と粉体の静電塗装法とがある。粉体の静電塗
装法に用いうるポリフェニレンサルファイドとしては、
直鎖型および架橋型のいずれのもであってもよく、厚さ
0.1mm 以下の薄い塗膜を形成すれば、必ずしもエラスト
マーの添加を要しない。粉体の粒径は、5〜150 μmで
あることが必要である。かかる粉体の粒径は、5μm未
満では凝集してピンホールを生じやすくなり、また150
μmをこえるばあいには均質な薄い塗膜にならないよう
になる。なお、鋼線とポリフェニレンサルファイドとの
密着性を向上させるためには、鋼線にあらかじめ適当な
プライマーを塗布することが好ましい。
別して架橋型プレポリマーと直鎖型プレポリマーの2種
類があるが、本発明においてはいずれのものも使用しう
る。ポリフェニレンサルファイドは、一般に単独では延
伸性および柔軟性に劣るため、エラストマーを5〜40重
量%含有するように調整したものを用いることが好まし
い。エラストマーは、これを溶融混練して柔軟化したポ
リフェニレンサルファイドの曲げ弾性率が30000 kg/ cm
2 以下(ASTM D790 )、引張り破断伸びが5%以上(AS
TM D638 )に変性されるものが好ましい。このようなエ
ラストマーの代表例としては、たとえばエポキシ基含有
オレフィン系共重合体(エチレン含量88重量%、グリシ
ジルメタクリレート含量12重量%)、スチレン-ブタジ
エン- スチレン共重合体水添物変性体(旭化成工業
(株)製タフテック M1913)、エチレン- プロピレン共
重合体(三井石油化学工業(株)製タフマー PO680)な
どがあげられる。前記ポリフェニレンサルファイドを用
いてインナーコートを形成する方法としては、たとえば
溶融押出法と粉体の静電塗装法とがある。粉体の静電塗
装法に用いうるポリフェニレンサルファイドとしては、
直鎖型および架橋型のいずれのもであってもよく、厚さ
0.1mm 以下の薄い塗膜を形成すれば、必ずしもエラスト
マーの添加を要しない。粉体の粒径は、5〜150 μmで
あることが必要である。かかる粉体の粒径は、5μm未
満では凝集してピンホールを生じやすくなり、また150
μmをこえるばあいには均質な薄い塗膜にならないよう
になる。なお、鋼線とポリフェニレンサルファイドとの
密着性を向上させるためには、鋼線にあらかじめ適当な
プライマーを塗布することが好ましい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】なお、実施例12〜15および比較例12〜14で
は、ペースト押出法により、ポリテトラフルオロエチレ
ン粉末(平均粒子径25μm)100 重量部に対してケロシ
ン18重量部を添加して混練りしたペーストを高圧でチュ
ーブ状に押出しながら鋼線に被覆したのち、電気炉で加
熱して200 ℃で乾燥し、ついで385 ℃で焼成してインナ
ーコートを形成させた。また、実施例22では、中興化成
工業(株)製プライマーFP-001を鋼線に塗布し、ポリフ
ェニレンサルファイド粉体を静電塗装ガンで吹付けたの
ち、350 ℃に加熱して塗膜を形成した。
は、ペースト押出法により、ポリテトラフルオロエチレ
ン粉末(平均粒子径25μm)100 重量部に対してケロシ
ン18重量部を添加して混練りしたペーストを高圧でチュ
ーブ状に押出しながら鋼線に被覆したのち、電気炉で加
熱して200 ℃で乾燥し、ついで385 ℃で焼成してインナ
ーコートを形成させた。また、実施例22では、中興化成
工業(株)製プライマーFP-001を鋼線に塗布し、ポリフ
ェニレンサルファイド粉体を静電塗装ガンで吹付けたの
ち、350 ℃に加熱して塗膜を形成した。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】(荷重効率)図2に基づきその試験装置を
説明する。恒温箱11の中に内索1の曲げ半径が150mm 、
曲げ角度が 180度になるように半円状に湾曲された供試
体のコントロールケーブル(内索の長さ:1000mm、導管
の長さ: 700mm)を取りつけた。内索1の入力側端部に
はレバー12が取りつけられ、負荷側端部には負荷をかけ
るためのスプリング13が取りつけられている。また、内
索1の入力側の途中にはロードセル14が、負荷側の途中
には他のロードセル15が取りつけられている。
説明する。恒温箱11の中に内索1の曲げ半径が150mm 、
曲げ角度が 180度になるように半円状に湾曲された供試
体のコントロールケーブル(内索の長さ:1000mm、導管
の長さ: 700mm)を取りつけた。内索1の入力側端部に
はレバー12が取りつけられ、負荷側端部には負荷をかけ
るためのスプリング13が取りつけられている。また、内
索1の入力側の途中にはロードセル14が、負荷側の途中
には他のロードセル15が取りつけられている。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正内容】
【0068】*1:ポリブチレンテレフタレート(東レ
(株)製PBT1401 ×04) *2:5万回でライナーおよびインナーコートともに完
全に摩耗した。 *3:6,6-ナイロン(旭化成工業(株)製レオナ1702) *4:ポリオキシメチレン(ポリプラスチックス(株)
製ジュラコンM25-34 ) *5:インナーコートの熱可塑性樹脂であって 300万cS
t (25℃)の超高粘度ジメチルポリシロキサン70重量%
および500cSt(25℃)のジメチルポリシロキサン30重量
%からなるオルガノポリシロキサンが15重量%含有され
たポリブチレンテレフタレート。 *6:50万回でライナーおよびインナーコートともに完
全に摩耗した。 *7:ポリテトラフルオロエチレン(日東電工(株)
製、ニトフロンNo.9307 ) *8:30万回でライナーおよびインナーコートともに完
全に摩耗した。 *9:四フッ化エチレン- パ- フルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(三井デュポンフロロケミカル(株)
製テフロンPFA 340J) *10:四フッ化エチレン- 六フッ化プロピレン共重合体
(三井デュポンフロロケミカル(株)製テフロンFEP 16
0 ) *11:ポリフェニレンサルファイド(温度320 ℃、剪断
速度10sec -1における溶融粘度 2500Pの直鎖状ポリフェ
ニレンサルファイドを90℃に加熱したpH4の酢酸水溶液
で酸処理したものとエチレン- グリシジルメタクリレー
ト共重合体(エチレン含量88重量%)とを80:20の重量
比で配合したもの) *12:ポリフェニレンサルファイド(ポリフェニレンサ
ルファイドとポリテトラフルオロエチレンとを90:10の
重量比で配合した平均粒子径25μmの粉体を塗装し、35
0 ℃で焼成してインナーコートを形成した。) *13:高密度ポリエチレン(昭和電工(株)製ショウレ
ックス 6002B) 表1〜4に示された結果から明らかなように、各実施例
でえられた本発明のコントロールケーブルは、ライナー
に用いられる熱可塑性樹脂の種類が同じであるならば各
比較例1〜20でえられたものと比較して初期の荷重効率
および100 万回往復動させたあとの荷重効率にすぐれて
いることがわかる。
(株)製PBT1401 ×04) *2:5万回でライナーおよびインナーコートともに完
全に摩耗した。 *3:6,6-ナイロン(旭化成工業(株)製レオナ1702) *4:ポリオキシメチレン(ポリプラスチックス(株)
製ジュラコンM25-34 ) *5:インナーコートの熱可塑性樹脂であって 300万cS
t (25℃)の超高粘度ジメチルポリシロキサン70重量%
および500cSt(25℃)のジメチルポリシロキサン30重量
%からなるオルガノポリシロキサンが15重量%含有され
たポリブチレンテレフタレート。 *6:50万回でライナーおよびインナーコートともに完
全に摩耗した。 *7:ポリテトラフルオロエチレン(日東電工(株)
製、ニトフロンNo.9307 ) *8:30万回でライナーおよびインナーコートともに完
全に摩耗した。 *9:四フッ化エチレン- パ- フルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(三井デュポンフロロケミカル(株)
製テフロンPFA 340J) *10:四フッ化エチレン- 六フッ化プロピレン共重合体
(三井デュポンフロロケミカル(株)製テフロンFEP 16
0 ) *11:ポリフェニレンサルファイド(温度320 ℃、剪断
速度10sec -1における溶融粘度 2500Pの直鎖状ポリフェ
ニレンサルファイドを90℃に加熱したpH4の酢酸水溶液
で酸処理したものとエチレン- グリシジルメタクリレー
ト共重合体(エチレン含量88重量%)とを80:20の重量
比で配合したもの) *12:ポリフェニレンサルファイド(ポリフェニレンサ
ルファイドとポリテトラフルオロエチレンとを90:10の
重量比で配合した平均粒子径25μmの粉体を塗装し、35
0 ℃で焼成してインナーコートを形成した。) *13:高密度ポリエチレン(昭和電工(株)製ショウレ
ックス 6002B) 表1〜4に示された結果から明らかなように、各実施例
でえられた本発明のコントロールケーブルは、ライナー
に用いられる熱可塑性樹脂の種類が同じであるならば各
比較例1〜20でえられたものと比較して初期の荷重効率
および100 万回往復動させたあとの荷重効率にすぐれて
いることがわかる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正内容】
【0072】また、本発明のコントロールケーブルは、
初期の荷重効率および繰り返し使用したあとの荷重効率
は従来のものと比べてすぐれているから、長期間にわた
って内索の摺動操作を円滑に行なうことができるもので
ある。
初期の荷重効率および繰り返し使用したあとの荷重効率
は従来のものと比べてすぐれているから、長期間にわた
って内索の摺動操作を円滑に行なうことができるもので
ある。
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所
C10N 30:02
40:32
50:10
Claims (8)
- 【請求項1】 内面にライナーが設けられた可撓性を有
する導管内にインナーコートが設けられた内索が摺動自
在に挿通されたコントロールケーブルであって、前記ラ
イナーがオルガノポリシロキサンが13〜20重量%分散含
有された熱可塑性樹脂からなり、かつ該オルガノポリシ
ロキサンが25℃における動粘度が 100万〜5000万cSt で
ある超高粘度オルガノポリシロキサン45〜85重量%およ
び25℃における動粘度が25〜10000cStである中低粘度オ
ルガノポリシロキサン55〜15重量%からなり、前記イン
ナーコートが熱可塑性樹脂からなることを特徴とするコ
ントロールケーブル。 - 【請求項2】 前記超高粘度オルガノポリシロキサンお
よび中低粘度オルガノポリシロキサンがジメチルポリシ
ロキサンである請求項1記載のコントロールケーブル。 - 【請求項3】 ライナーに用いられる熱可塑性樹脂がメ
ルトインデックス0.1 〜5g/10分のポリブチレンテレフ
タレートである請求項1記載のコントロールケーブル。 - 【請求項4】 前記インナーコートに用いられる熱可塑
性樹脂がメルトインデックス0.1 〜5g/10分のポリブチ
レンテレフタレートである請求項1記載のコントロール
ケーブル。 - 【請求項5】 前記インナーコートに用いられる熱可塑
性樹脂がメルトインデックス0.5 〜5g/10分のポリオキ
シメチレンである請求項1記載のコントロールケーブ
ル。 - 【請求項6】 前記インナーコートに用いられる熱可塑
性樹脂がポリフェニレンサルファイドである請求項1記
載のコントロールケーブル。 - 【請求項7】 前記インナーコートに用いられる熱可塑
性樹脂がメルトインデックス0.01〜5g/10分の高密度ポ
リエチレンである請求項1記載のコントロールケーブ
ル。 - 【請求項8】 前記インナーコートに用いられる熱可塑
性樹脂がフッ素樹脂である請求項1記載のコントロール
ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1555791A JP2908574B2 (ja) | 1990-02-07 | 1991-02-06 | コントロールケーブル |
Applications Claiming Priority (3)
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JP2767390 | 1990-02-07 | ||
JP2-27673 | 1990-02-07 | ||
JP1555791A JP2908574B2 (ja) | 1990-02-07 | 1991-02-06 | コントロールケーブル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH051712A true JPH051712A (ja) | 1993-01-08 |
JP2908574B2 JP2908574B2 (ja) | 1999-06-21 |
Family
ID=26351731
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1555791A Expired - Fee Related JP2908574B2 (ja) | 1990-02-07 | 1991-02-06 | コントロールケーブル |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2908574B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2023147921A (ja) * | 2022-03-30 | 2023-10-13 | Tpr株式会社 | 動力伝達機構及び動力伝達用ワイヤロープ |
WO2023238790A1 (ja) * | 2022-06-09 | 2023-12-14 | グローバルポリアセタール株式会社 | 樹脂組成物、および、成形品 |
-
1991
- 1991-02-06 JP JP1555791A patent/JP2908574B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN107806467B (zh) * | 2017-10-19 | 2019-07-19 | 江阴市蒋氏汽摩部件有限公司 | 一种防水拉索 |
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CN116421853B (zh) * | 2023-06-14 | 2023-11-10 | 北京普益盛济科技有限公司 | 微导管的制作方法、制作系统及静电粉末喷枪 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2908574B2 (ja) | 1999-06-21 |
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