JPH05171127A - 液晶封止用樹脂組成物 - Google Patents

液晶封止用樹脂組成物

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JPH05171127A
JPH05171127A JP34464691A JP34464691A JPH05171127A JP H05171127 A JPH05171127 A JP H05171127A JP 34464691 A JP34464691 A JP 34464691A JP 34464691 A JP34464691 A JP 34464691A JP H05171127 A JPH05171127 A JP H05171127A
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liquid crystal
mol
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norbornanediamine
curing
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Koichi Machida
貢一 町田
Shuji Tawara
田原  修二
Seiji Itami
清次 伊丹
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)平均分子量が 300〜1000のエポキシ樹
脂、及び、(b)該エポキシ樹脂のエポキシ基1モル当
り 0.65〜1.38モルのノルボルナンジアミンからなる液
晶封止用樹脂組成物。(a)は主剤、及び(b)は硬化
剤として働き、加熱することなく室温下で硬化する。 【効果】 この樹脂組成物を用いることによって、液晶
パネルの長時間の信頼性、すなわち、耐熱性、耐湿性及
び含浸性が向上し、このものは特に、厳しい環境下に曝
される屋外用液晶表示装置へ応用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な液晶封止用樹脂組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】近年、パーソナルコンピュ
ーター、音響機器、計測機器、カラーテレビ等を中心に
電子化が急速に進んだ結果、液晶を用いる表示方式が広
く採用されてきた。これは、消費電力が極めて少なく、
駆動力が低く、太陽光の下でも十分鮮明さや明暗差が取
れる等の特長とともに、小型・軽量化が可能となり、低
価格化を達成できるようになったこと、また、カラー化
技術もCRTをも凌ぐ程になったことなどが考えられ
る。このような利点から液晶表示体の応用分野はますま
す拡大の様相を見せているが、そのためには、低消費電
力化及び高信頼化を進めることが急務となる。これらの
要求を達成するためには、液晶自体の改良もさることな
がら、その封止材や封口材のシール性の向上が大きく支
配すると考えられる。
【0003】現在、液晶封止用セルを製造するに当って
は、上下のガラス基板を一液加熱硬化型エポキシ系接着
剤を用いて結合し、その後高真空下で液晶を注入し、紫
外線(以下、UVと略する)硬化型樹脂で封口するとい
う方法が取られている。液晶封止材としての一液加熱硬
化型接着剤は、かなり精練され特に問題なく使用されて
いる。
【0004】一方、UV硬化型封口材については、まだ
いくつかの問題がある。その一つは、耐熱性である。封
止材の耐熱性が 100〜150℃であるのに対し、現在の封
口材は 50〜80℃の耐熱性しかなく、自動車用等の高耐
熱仕様には不充分である。二つ目に高信頼性、特に耐湿
性である。封止材の耐湿性は 80℃×95%RHの条件下
で1000時間以上耐えるのに対し、UV硬化型封口材はそ
の半分の時間も耐えることがむずかしい。三つ目に硬化
条件である。UV硬化型であるため低温かつ速硬化であ
るように見えるが、UV照射時の発熱が大きく、応力発
生の原因となる。また、UV照射の方法を工夫しないと
配向膜の配向性を悪くする。
【0005】ところで、封口材として、UV硬化型以
外、つまり二液室温硬化型エポキシ系接着剤を適用させ
ることを考えるとき、耐熱性と耐湿性を満足するものは
未だ知られていない。また、今後封口材に要求される性
能として、低粘性が挙げられる。これは、現在の液晶封
止用セルでは、ガラス基板間の隙間が通常5μm である
が、今後それが一層狭くなることを考えると、求められ
る封口材としては、封口部への含浸性がより優れている
ものとなるからである。確かに封口部自体、全体に占め
る割合は少ないが、今後液晶表示体の大画面化、現在は
表示機能のないシール際までの活用等、ユーザーの要求
は厳しく、封口材への要求も封止材に追従できるものが
必要となってきている。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明は、液晶表示体
の高信頼化の要請に応えるべく、広い応用範囲での適用
性を有する液晶封止用樹脂組成物である。すなわち、本
発明によって、(a)平均分子量が 300〜1000のエポキ
シ樹脂、及び、(b)該エポキシ樹脂のエポキシ基1モ
ル当り 0.55〜1.38モルのノルボルナンジアミン(以
下、NBDAと略する。)を混合した接着剤を液晶封入
後の封口材として用い、加熱することなく室温下で硬化
させることを特徴とする液晶封止用樹脂組成物が提供さ
れる。
【0007】まず、本発明に用いる平均分子量300〜100
0のエポキシ樹脂(a)とは、分子中にエポキシ基を二
個以上有する化合物である。具体的には、次のものが挙
げられ、これらの一種又は二種以上で、かつ平均分子量
が通常 300〜1000、好ましくは 350〜700のものであ
る。すなわち、(1).ビスフェノールA、ビスフェ
ノールF、.フェノール又はクレゾールとホルムアル
デヒドとの付加縮合したノボラック樹脂、テトラヒドロ
キシフェニルメタン及びレゾルシノールのようなヒドロ
キシ化合物、.ジアミノジフェニルメタン、アニリ
ン、キシリレンジアミン等のアミン化合物、.グリセ
リン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール、.
フタル酸、ヘキサハイドロフタル酸等のカルボキシ化合
物等と、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン等の
エピハロヒドリン及びメチルエピクロルヒドリン等のメ
チルエピハロヒドリンとの重縮合樹脂並びに該重縮合樹
脂をハロゲン化した樹脂、(2)エポキシ化大豆油等の
エポキシ化脂肪酸類及びその誘導体、(3)エポキシ化
ポリブタジエン、エポキシ化ポリイソプレン等のエポキ
シ化ジエン重合体類、(4)3,4-エポキシ-6-メチルシ
クロヘキシルメチル-3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキ
サンカーボネート、ビス(2,3-エポキシシクロペンチル)
エーテル等の脂肪族エポキシ樹脂等である。
【0008】その中でも、特に好適なものとしては上記
(1)の群、更に、とりわけ 〜のものがよい。こ
こでいう平均分子量とは、数平均分子量であり、エポキ
シ樹脂を二種以上用いる場合は、それらの平均した数平
均分子量を意味する。この平均分子量が 300未満では、
セルを構成している材料との密着性が悪いために、充分
な物理的・化学的安定性は得られず、また、耐熱性が特
に落ちることになる。また、これが1000を越えると、固
化して無溶剤系として使用できなくなったり、液状であ
っても耐熱性が極端に落ちることとなる。次に、本発明
で用いられるNBDAは式(1)(化1)で表され、特
開平3-232850号公報に開示されている。
【0009】
【化1】 (式中、R1とR2は水素又はアミノメチル基であり、同
一出ない。)
【0010】このNBDAは単独か、又は、他の室温硬
化性アミンや硬化促進剤との混合物として、エポキシ樹
脂の硬化剤に使用される。ところで、硬化剤としては、
その中の不純物をできるだけ少なくする必要があるた
め、NBDAの混合物よりはNBDA単独の方が好まし
い。他の室温硬化性アミンとしては、ポリアミドアミン
類、ジエチレントリアミン、キシリレンジアミン、イソ
ホロンジアミン、1,3-ジアミノメチルシクロヘキサン等
の脂肪族アミン類、また、硬化促進剤としては、サリチ
ル酸、アジピン酸等の一塩基酸、2,4,6-トリス(1,1-ジ
メチルアミノ)メチルフェノール等の第三級アミン類、
及び、BF3化合物等のルイス酸が挙げられる。
【0011】上記のエポキシ樹脂(a)と混合する硬化
剤の量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1モル当り通常
0.65〜1.38モル、好ましくは 0.85〜1.10モルがよい。
この混合量が 0.65モル未満では、硬化が不十分で耐熱
性や耐湿性の極端な低下を招く。また、この量が 1.38
モルを越えると、増粘が予想以上に速くなるが完全な硬
化をせず、かつ活性なアミノ基が多量に残存するため耐
湿性の極端な低下を招く。上記の他の室温硬化性アミン
類の添加量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1モル当り
0.46モル以下で充分であり、この量が 0.46モルを越え
ると、NBDAから由来する良好な耐熱性や耐湿性が損
なわれる。また、上記の硬化促進剤の添加量も、エポキ
シ樹脂100重量部当り6重量部以下で充分であり、この
量が6重量部を越えると、耐湿性の極端な低下を招く。
【0012】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を詳細
に説明する。以下において、「部」は重量基準であり、
また、「モル/モル」は、エポキシ樹脂のエポキシ基1
モル当りのNBDAのモル数である。なお、得られた混
合物、及び、それを液晶注入口に塗布した状態を次の方
法で評価した。 ・ガラス転移温度(Tg);混合物をテフロン製シート
上に約20μm の厚さで塗布し、20℃で48時間放置して硬
化させた。この硬化物を示差熱分析装置(DSC、セイ
コー電子工業社製)にかけて、得られる吸熱ピークをT
gとした。 ・耐湿性;混合物を、2枚のガラス板(角形、30mm×30
mm)の間に直径5mm位の円形になるように挟み込み、20
℃で48時間放置して硬化させた。このガラス板の試片を
多量に試作し、それらを耐湿環境試験機(80℃×95%R
H、楠本化成社製)中、放置する。時々この試験機から
試片を取り出し、接着力試験機(インテスコ社製2010
型)で接着力を測定する。耐湿環境試験機への放置前後
で、試片の接着力が 1/2に下がる時間を耐湿性の指標と
する。 ・タックフリー;試作の液晶パネルを 20℃で放置し、
液晶注入口に塗布した樹脂を時々指触する。その際に、
べたつきがなくなるまでの放置時間を測定する。 ・含浸性;液晶注入口の塗布状態、特に樹脂が注入口を
通って完全に侵入するか否かを目視で観察し、4段階で
評価した。 ◎…完全に侵入 , ○…半分以上侵入 , △…僅か侵入
,×…全く侵入せず
【0013】実施例1 平均分子量約350のエポキシ樹脂(エピクロン830S;商
品名、大日本インキ社製、ビスフェノールFとエピクロ
ルヒドリンとの重縮合型)100部に、硬化剤としてNB
DA 17.2部(0.85モル/モル)を混合した。この混合物
について、ガラス転移温度を測定し、また、耐湿性を評
価した。一方、この混合物を真空下(5 Torr)で 10分
間脱泡後、ディスペンサー(ノズル径 0.2 mm)にて試
作の液晶パネルの液晶注入口に塗布した。この塗布状態
について、タックフリーを測定し、また、含浸性を評価
した。これらの結果を表1(表1)に示す。
【0014】実施例2 実施例1において、硬化剤であるNBDAの量を 22.3
部(1.10モル/モル)に変える以外、同様に混合した。
これ以降、実施例1と同様に操作し、混合物及びそれの
塗布状態を評価した。それらの結果を表1(表1)に示
す。
【0015】実施例3 実施例1において、硬化促進剤として 2,4,6-トリス(1,
1-ジメチルアミノメチル)フェノール3重量部を追加す
る以外、同様に混合した。これ以降、実施例1と同様に
操作し、混合物及びそれの塗布状態を評価した。それら
の結果を表1(表1)に示す。
【0016】実施例4 実施例1において、硬化剤としてNBDA 13.2部(0.6
5モル/モル)とジエチレントリアミン 1.5部(0.20モル
/モル)を用いる以外、同様に混合した。これ以降、実
施例1と同様に操作し、混合物及びそれの塗布状態を評
価した。それらの結果を表1(表1)に示す。
【0017】実施例5 エポキシ樹脂(エピクロン830S;商品名、大日本イン
キ社製、ビスフェノールFとエピクロルヒドリンとの重
縮合型)60部、エポキシ樹脂(エピコート1004;商品
名、大日本インキ社製、ビスフェノールFとエピクロル
ヒドリンとの重縮合型)10部、及び、ポリプロピレング
リコールジグリシジルエーテル(PG-207;商品名、東
都化成社製、)30部を混合して、平均分子量約600のエ
ポキシ樹脂を作製した。このエポキシ樹脂 100部に、硬
化剤としてNBDA 13.8部(0.85モル/モル)を混合し
た。これ以降、実施例1と同様に操作し、混合物及びそ
れの塗布状態を評価した。それらの結果を表1(表1)
に示す。
【0018】比較例1 実施例1において、硬化剤としてポリアミドアミン(バ
ーサミド125;商品名、ヘンケル白水社製)44.7部(0.8
5モル/モル)を用いる以外、同様に混合した。これ以
降、実施例1と同様に操作し、混合物及びそれの塗布状
態を評価した。それらの結果を表1(表1)に示す。
【0019】比較例2 実施例1において、硬化剤としてイソホロンジアミン
(ヒュルス社製)18.8部(0.85モル/モル)を用いる以
外、同様に混合した。これ以降、実施例1と同様に操作
し、混合物及びそれの塗布状態を評価した。それらの結
果を表1(表1)に示す。
【0020】比較例3 実施例1において、硬化剤として 1,3-ジアミノメチル
シクロヘキサン(1,3BAC;商品名、三菱ガス化学社
製)15.7部(0.85モル/モル)を用いる以外、同様に混
合した。これ以降、実施例1と同様に操作し、混合物及
びそれの塗布状態を評価した。それらの結果を表1(表
1)に示す。
【0021】比較例4 実施例1において、硬化剤であるNBDAを全く用い
ず、硬化促進剤である三フッ化ホウ素錯体(アンカー19
73;商品名、ACIジャパン社製)10部を用いる以外、
同様に混合した。これ以降、実施例1と同様に操作し、
混合物及びそれの塗布状態を評価した。それらの結果を
表1(表1)に示す。
【0022】比較例5 実施例1において、硬化剤であるNBDAの量を 12.1
部(0.60モル/モル)に変える以外、同様に混合した。
これ以降、実施例1と同様に操作し、混合物及びそれの
塗布状態を評価した。それらの結果を表1(表1)に示
す。
【0023】比較例6 実施例1において、硬化剤であるNBDAの量を 28.3
部(1.40モル/モル)に変える以外、同様に混合した。
これ以降、実施例1と同様に操作し、混合物及びそれの
塗布状態を評価した。それらの結果を表1(表1)に示
す。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明による樹脂組成物を用いることに
よって、液晶パネルの長時間の信頼性、すなわち、耐熱
性、耐湿性及び含浸性が向上し、このものは特に、厳し
い環境下に曝される屋外用液晶表示装置へ応用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)平均分子量が 300〜1000のエポキシ
    樹脂、及び、(b)該エポキシ樹脂のエポキシ基1モル
    当り 0.65〜1.38モルのノルボルナンジアミンを混合し
    た接着剤を液晶封入後の封口材として用い、加熱するこ
    となく室温下で硬化させることを特徴とする液晶封止用
    樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0722965A3 (en) * 1995-01-17 1996-09-04 Mitsui Toatsu Chemicals Hardener for epoxy resins

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0722965A3 (en) * 1995-01-17 1996-09-04 Mitsui Toatsu Chemicals Hardener for epoxy resins
US5631332A (en) * 1995-01-17 1997-05-20 Mitsui Toatsu Chemicals, Inc. Curing agents for epoxy resins comprising bis(aminomethyl)bicyclo[2.2.1]heptane adducts

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