JPH05171031A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH05171031A
JPH05171031A JP34258591A JP34258591A JPH05171031A JP H05171031 A JPH05171031 A JP H05171031A JP 34258591 A JP34258591 A JP 34258591A JP 34258591 A JP34258591 A JP 34258591A JP H05171031 A JPH05171031 A JP H05171031A
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carbon atoms
polyamide
component
weight
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JP34258591A
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Yuusuke Araki
雄介 安良城
Toru Tsukahara
徹 塚原
Hiromi Nishimura
寛美 西村
Shinichi Yamauchi
伸一 山内
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記の成分(A)及び成分(B)を含有する
熱可塑性樹脂組成物。 (A)ポリアミド10〜90重量% (B)一般式(I)で示される数平均重合度が25〜4
00のポリヒドロキシフェニレンエーテル90〜10重
量% 【化1】 【効果】 両成分の相溶性は極めて良好で、このため組
成物は、ポリフェニレンエーテルの優れた耐熱性とポリ
アミドの優れた成形加工性及び耐溶剤性とを兼ね備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形加工性及び成形品
の外観が優れ、かつ耐溶剤性、耐熱剛性が優れた自動
車、電気・電子部品等を与える熱可塑性樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテル(以下、PPE
という)は優れた耐熱性、寸法安定性、非吸湿性及び電
気特性などを有するエンジニアリングプラスチックとし
て知られている。しかし、射出成形時又は押出成形時の
溶融流動性が悪く、成形加工が困難であり、かつ、その
成形体は耐溶剤性、耐衝撃性が劣るという欠点がある。
【0003】かかる欠点を改良する方法として、他の樹
脂、例えばスチレン樹脂や、高衝撃性スチレン系樹脂
(HIPS)を混合して成形加工性を改良する方法が米
国特許第3,383,435号明細書等に開示されてい
るが得られる組成物の耐溶剤性は、依然として改良され
ていない。一方、耐熱性、耐溶剤性及び成形加工性が優
れている代表的なエンジニアリングプラスチックである
ポリアミドとPPEとの混合組成物も種々検討されてい
る(米国特許第3,379,792号、同4,338,
421号各明細書及び特公昭45−997号、同59−
41663号各公報)が、両者間の相溶性が不十分であ
るため、その機械的強度は工業材料分野で要求される水
準を満足していない。
【0004】このためポリアミドとPPEの相溶性を改
良するために第三成分を添加する方法が提案されてい
る。例えば、炭素−炭素二重結合と、カルボキシル基、
酸無水物、酸アミド、イミド、カルボン酸エステル、エ
ポキシ基、アミノ基又は水酸基とを分子内に同時に有す
る化合物を配合する方法(特開昭56−26913号公
報など)、分子内にオキシラン環を有する化合物及び/
又は二価フェノールとエピクロルヒドリンとの縮合高分
子を配合する方法(特開昭56−47432号公報な
ど)などが知られている。
【0005】これらの方法は、いずれも第三成分の存在
下、溶融混練して組成物を形成する過程で、PPEの部
分構造、おそらくは末端フェノール性水酸基又は側鎖メ
チル基が、化学反応をともなって活性化することによ
り、PPEとポリアミドとの化学的及び/又は物理的親
和性が発現されると理解し得るが、この方法は化学反応
性が限定されているため、PPEとポリアミドの相溶性
の改良は不十分である場合が多く、また、添加された第
三成分の未反応物が残存することにより、成形時の揮発
分発生による外観の不良、成形品の色相悪化による着色
不安定性という実用上の問題が発生する場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】PPEとポリアミドの
良好な性質を併せ持ち、望ましくない性質を相補う組成
物が得られれば、利用分野の広い優れた樹脂材料の提供
が可能となり、その工業的意味は非常に大きいものと言
える。両者の長所を大きく損なうことなく、欠点を相補
った成形材料を提供するためには、本質的に相溶性に乏
しい両成分のなす二相構造界面の親和性を増大させ、接
着性を改良するとともに、この二相を均一かつ微細な混
合形態となして、射出成形などの成形加工時のせん断応
力を受けたとき生じ易い層状剥離(デラミネーション)
などの抑制をすると同時に、未反応残存成分が残留しな
い、優れた親和性改良技術が望まれていた。
【0007】本発明は、PPEとポリアミドからなる親
和性の改良された、剛性、耐衝撃強度が優れた、均一な
微細分散混合状態の、成形加工性の良好な熱可塑性樹脂
組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、化学的に、通
常極めて高い活性を有するとはいえない、アルコール性
水酸基を側鎖に有するポリヒドロキシフェニレンエーテ
ルと、ポリアミドとが極めて良好な親和性を示すことを
発見し、本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、下記の成分(A)及び
成分(B)を含有する熱可塑性樹脂組成物を提供するも
のである。 (A)成分:ポリアミド10〜90重量% (B)成分:下記の一般式(I)に示される構造単位が
p個と、下記の一般式(II)で示される構造単位q個と
からなり、pとqは、0.2≦100P/(p+q)≦
100を満足し、数平均重合度が25〜400であるポ
リヒドロキシフェニレンエーテル90〜10重量%
【0010】
【化3】
【0011】[式中、mは1〜4及びnは0〜3の整数
を表し、かつ、m+n≦4である。Jは、−R1 −(O
H)、(ここで、R1 は酸素原子で中断されていても、
側鎖に置換基を有していてもよい炭素数1〜20の脂肪
族多価炭化水素基、あるいは芳香族多価炭化水素基を表
す)であり、mが2以上のときは、Jは各々異なってい
てもよい。
【0012】Kは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲ
ン原子、炭素数1〜20の第一級もしくは第二級アルキ
ル基、炭素数1〜20のアルケニル基、フェニル基、炭
素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のハ
ロアルキル基、炭素数1〜20の炭化水素オキシ基又は
ハロ炭化水素オキシ基を表し、nが2以上のときは、K
は各々異なっていてもよい。]
【0013】
【化4】
【0014】[式中、Q1 ,Q2 ,Q3 及びQ4 は各々
独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の第
一級もしくは第二級アルキル基、炭素数1〜20のアル
ケニル基、芳香族基、炭素数1〜20のアミノアルキル
基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数1〜20
の炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表
す。]
【0015】
【作用】側鎖にアルコール性水酸基を有するポリヒドロ
キシフェニレンエーテルのアルコール性水酸基と、極性
ポリマーであるポリアミドのアミノ基又はカルボン酸基
との相互作用により、相溶性に富んだ樹脂組成物を与え
る。以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】(A)ポリアミド 本発明で用いる成分(A)のポリアミドは、ポリマー主
鎖にアミド結合:−CONH−を有し、加熱溶融できる
ものである。代表的なものとして、ポリアミド−4、ポ
リアミド−6、ポリアミド−6,6、ポリアミド−4,
6、ポリアミド−12、ポリアミド−6,10などがあ
げられ、更に芳香族ジアミン、芳香族ジカルボン酸をモ
ノマー成分として含む低結晶若しくは非晶性ポリアミド
又はこれらの混合物を用いることができる。好ましいポ
リアミドは、ポリアミド−6、ポリアミド−6,6又は
非晶性ポリアミドであり、25℃、98%硫酸中で測定
(JIS K−6810)した相対粘度が2.0〜8.
0のものが好ましい。
【0017】(B)側鎖にアルコール性水酸基を有する
ポリヒドロキシフェニレンエーテル (B)成分の側鎖にアルコール性水酸基を有するポリヒ
ドロキシフェニレンエーテルは、一般式(III )に示す
水酸基を有するフェノール誘導体の一種ないし二種以上
を0.2〜100モル%と一種ないし二種以上の一般式
(IV)に示すフェノール置換体の99.8〜0モル%と
を重合または共重合させて得られるポリフェニレンエー
テルを骨格とする樹脂である。
【0018】
【化5】
【0019】[式中のK,J,mおよびnの定義は式
(I)と同じである。]
【0020】
【化6】
【0021】[式中のQ1 ,Q2 ,Q3 及びQ4 の定義
は式中(II)と同じである。]式(III )で示される水
酸基を有するフェノール誘導体の好ましい具体例として
は、2−(2−ヒドロキシエチル)−6−メチルフェノ
ール、2−(3−ヒドロキシプロピル)−6−メチルフ
ェノール、2−(4−ヒドロキシブチル)−6−メチル
フェノール、2−(2−ヒドロキシプロピル)−6−メ
チルフェノール、2−(2,3−ジヒドロキシプロピ
ル)−6−メチルフェノールなどが挙げられる。
【0022】また、式(IV)で示されるフェノール誘導
体の好ましい具体例としては、2,6−ジメチルフェノ
ール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ
プロピルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノー
ル、2,6−ベンジルフェノール、2−クロロフェノー
ル、2−アリル−6−メチルフェノールなど、又はそれ
らの混合物が挙げられる。
【0023】ポリヒドロキシフェニレンエーテルの製造
は、通常のポリヒドロキシフェニレンエーテルを得る酸
化重合と同様に行なうことができ、例えば米国特許第
3,422,062号、米国特許第3,306,874
号、同第3,306,875号、同第3,257,25
7号及び同第3,257,358号各明細書に記載され
ている。酸化重合に用いられる触媒は、特に限定される
物ではなく、所望の重合度が得られる如何なる触媒でも
よい。当分野では第1銅塩−アミン、第2銅塩−アミン
−アルカリ金属水酸化物、マンガン塩−第1アミンなど
よりなる多くの触媒系が公知である。
【0024】この(B)成分の側鎖にアルコール性水酸
基を有するポリヒドロキシフェニレンエーテルは、単独
重合体でも、ランダム重合体でも、ブロック重合体であ
ってもよい。数平均重合度は25〜400である。25
未満では組成物の機械的特性が良好でなく、400を越
えると、溶融粘度の増加による成形加工性の低下など取
扱いが容易でない。
【0025】中でも好ましいものは、2−(3−ヒドロ
キシプロピル)−6−メチルフェノール0.5〜50モ
ル%、好ましくは1〜40モル%と、2,6−キシレノ
ール99.5〜50モル%、好ましくは99〜60モル
%の共重合体である。分子量は数平均分子量で3,00
0〜50,000が好ましく、さらには5,000〜3
0,000が好ましい。このポリマーは、式(V)で示
される構造単位数x個と、式(VI)で示される構造単位
数y個とからなり、x及びyは次式を満たす。
【0026】0.5≦100x/(x+y)≦50
【0027】
【化7】
【0028】
【化8】
【0029】構成成分の組成比 本発明の熱可塑性樹脂組成物における成分(A)のポリ
アミドと、成分(B)の側鎖にアルコール性水酸基を有
するポリヒドロキシフェニレンエーテルの組成割合は、
機械的強度、成形性、耐溶剤性の調和の観点から、成分
(A)と成分(B)の和に対し、(A)成分は10〜9
0重量%、好ましくは、20〜80重量%、さらに好ま
しくは、30〜70重量%の割合で用いられる。成分
(B)の側鎖にアルコール性水酸基を有するポリヒドロ
キシフェニレンエーテルが10重量%未満では、成形品
の高温における剛性の向上効果が小さく、90重量%を
超えるとPPEに比べて成形性及び耐溶剤性の改良効果
が小さい。
【0030】付加的成分 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記の成分(A)及び
(B)以外の他の成分を含んでいてもよい。例えば樹脂
組成物中に10〜70重量%未変性のPPEを含有して
いてもよい。また、酸化防止剤、耐候性改良剤、造核
剤、着色剤、分散剤を0.05〜3重量%、可塑剤、流
動性改良剤を0.5〜20重量%、難燃剤を1〜50重
量%等を樹脂組成物中に含有させてもよい。
【0031】また、有機及び無機充填剤、例えば、ガラ
ス繊維、マイカ、タルク、ワラストナイト、チタン酸カ
リウム、炭酸カルシウム、シリカ等を5〜50重量%、
及び着色剤の分散剤を0.5〜5重量%含有させること
もできる。更に、耐衝撃強度向上剤の添加、例えば、ス
チレン−ブタジエン共重合体ゴムもしくはその水素添加
物、エチレン−プロピレン−(ジエン)共重合体ゴム、
更にそれらのα,β−不飽和カルボン酸無水物変性体又
は不飽和グリシジルエステル若しくは不飽和グリシジル
エーテルとの変性体、不飽和エポキシ化合物とエチレン
からなる共重合体、あるいは不飽和エポキシ化合物、エ
チレン及びエチレン系不飽和化合物からなる共重合体等
を5〜30重量%含有させてもよい。これらの付加成分
は、1種、2種又はそれ以上を併用してもよい。
【0032】組成物の調製法および成形法 本発明の熱可塑性樹脂組成物を得るための溶融混練の方
法としては、熱可塑性樹脂について一般に実用されてい
る混練方法が適用できる。例えば、粉状または、粒状の
各成分を、必要であれば、付加的成分の項に記載の添加
物等と共に、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、
V型ブレンダー等により均一に混合した後、一軸または
多軸混練押し出し機、ロール、バンバリーミキサー等で
混練することができる。
【0033】本発明の熱可塑性樹脂組成物の成形加工法
は特に限定されているものではなく、熱可塑性樹脂につ
いて一般に用いられている成形法、すなわち射出成形、
中空成形、押し出し成形、シート成形、熱成形、回転成
形、積層成形、プレス成形等の成形法が適用できる。
【0034】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的
に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定される
ものではない。なお、以下で部及び%は重量によるもの
とする。使用した各成分は次のとおりである。 ポリアミド:BASF社製ポリアミド−6〔商品名:ウ
ルトラミッドKR4411(表中、PA KR4411
と略記)〕を用いた。 無水マレイン酸:試薬グレードの市販品を用いた。 PPE:日本ポリエーテル(株)製ポリ(2,6−ジメ
チル−1,4−フェニレンエーテル)〔商品名:PPE
H−30(表中、PPE H−30と略記)〕で30
℃におけるクロロホルム中で測定した固有粘度0.31
dl/gを用いた。 側鎖にアルコール性水酸基を有するポリヒドロキシフェ
ニレンエーテル:以下の参考例に示す方法により合成し
たものを用いた。
【0035】(参考例1):「2−(3−ヒドロキシプ
ロピル)−6−メチルフェノールの合成」 窒素ガス雰囲気下で、ピリジン391部に2−アリル−
6−メチルフェノール49.1部を溶かした。室温に
て、トリメチルクロロシラン47.3部を滴下し、1時
間反応を行った。反応後、ピリジン塩酸塩、及び未反応
のトリメチルクロロシランを除くため純水にて洗浄した
後、ジエチルエーテルで抽出した。さらに、減圧蒸留に
て2−アリル−6−メチルフェノキシトリメチルシラン
(沸点;7mmHg、101℃)を得た。
【0036】この2−アリル−6−メチルフェノキシト
リメチルシラン42.7部を窒素下で無水テトラヒドロ
フラン(THFと略す)に溶解し、5℃にて濃度1モル
/リットルのボランのTHF溶液86.2部を滴下し、
さらに20℃で1時間反応させた。純水1.5部を加
え、さらに10%の水酸化ナトリウム水溶液45部を加
えた。30%の過酸化水素水40部を40℃で滴下し、
さらに50℃で1時間反応した。ジエチルエーテル抽出
にて目的の2−(3−ヒドロキシプロピル)−6−メチ
ルフェノールを得た。2−アリル−6−メチルフェノー
ルを基準にした収率は38%であった。
【0037】(参考例2):ポリヒドロキシフェニレン
エーテル(1)の合成 参考例1で得られたフェノール置換体27部、2,6−
キシレノール980部及び水酸化ナトリウム9.1部を
キシレン2890部、メタノール766部に溶かした。
次に、ジエタノールアミン20.5部、ジブチルアミン
12.6部、塩化マンガン4水和物0.48部をメタノ
ール316部に溶かしたものをこの順に加えた。重合反
応は2段で行ない、前段は温度を40℃に保ち酸素ガス
を流量0.8リットル/分の割合で導入して反応を行い
固体が析出するまでとした。後段は温度を30℃に保ち
酸素ガスを流量0.8リットル/分および窒素ガス8リ
ットル/分の割合で導入しポリマーの析出が止まるとこ
ろ迄とした。
【0038】ポリマーを塩酸酸性のメタノールで洗浄
し、触媒を失活させた後、目的のポリヒドロキシフェニ
レンエーテル樹脂を得た。 収率;93% 水酸基含量;1.3モル% Mn;10,950 Mw;21,200 ここで、ポリフェニレンエーテル中の水酸基の基の含量
は、主鎖フェニレン環の繰り返し数に対しモル%で示
し、 1H−NMRにより、3.6ppm 付近の水酸基の結
合したメチレン基に由来するシグナルの積分強度より算
定した。また、数平均分子量(Mnとする)、重量平均
分子量(Mwとする)はGPCにより測定したポリスチ
レン換算値である。これにより得られた樹脂を変性PP
E−1とする。
【0039】(参考例3):ポリヒドロキシフェニレン
エーテル(2)の合成 参考例1で得られたフェノール置換体を82部、2,6
−キシレノールを940部用いる他は参考例2と同様の
条件で実施した。 収率;90% 水酸基含量;4.0モル% Mn;6,800 Mw;13,400 これにより得られた樹脂を変性PPE−2とする。
【0040】実施例1〜5及び比較例1〜5 参考例2と3で得たポリヒドロキシフェニレンエーテル
並びにポリアミドを用いて表1に示す組成比に従って、
各成分を、東洋精機製作所製ラボプラストミル混練機を
用い、280℃、60回転にて5分間混練した後、粉砕
して粒状の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を東
洋精機(株)製圧縮成形機を用いて、温度280℃の条
件で縦180mm、横180mm、厚さ2mmのシートを成形
し、物性評価用の試験片を切削加工した。なお、混練、
成形に際して、ポリアミドはあらかじめ80℃、15時
間、真空乾燥したものを用いた。また、物性評価用試験
片は2〜6日間、デシケータ内に保存した後評価した。
結果を表1に示した。なお、評価法は下記のとおりであ
る。
【0041】(1)曲げ弾性率 JIS K−7203に準拠し、幅25mm、長さ80m
m、厚さ2mmの試験片について、インストロン試験機を
用いて測定した。なお、80℃における曲げ弾性率の値
は、試験片及び測定用支持台と加圧くさび部分が温風型
恒温槽中に入るように恒温槽を設置し、80℃±1℃の
雰囲気中に20分以上保持して、状態調節した後測定を
行なった。
【0042】(2)アイゾット衝撃強度 JIS K−7110に準拠して、厚さ2mmの試験片を
3枚重ねてニチバン(株)製粘着テープ“セロテープ
(商品名)”で固定し、東洋精機(株)製アイゾット衝
撃試験機を用いて、23℃のノッチ無しアイゾット衝撃
強度を測定した。
【0043】(3)色相 JIS Z−8729に準拠し、ミノルタ(株)製色彩
色差計を用いてL値を測定した。
【0044】(4)混合状態の評価 成形品の一部を切り出し、トルエン中に室温で5秒間浸
漬し、選択的にPPE粒子を溶解させた後、日立製作所
製走査型電子顕微鏡S−2400型にて分散粒径を観察
した。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】実施例1〜5に示すとおり、側鎖にヒド
ロキシアルキル基を有するポリヒドロキシフェニレンエ
ーテルとポリアミドからなる組成物は、比較例1〜5に
示した未変性のポリヒドロキシフェニレンエーテルとポ
リアミドからなる組成物に比べ、色相が良好で、耐衝撃
強度をはじめとする機械的強度が大幅に改良され、ポリ
アミドとポリフェニレンエーテルの有する特性を兼ね備
えた高弾性率、かつ機械的強度が優れた熱可塑性樹脂組
成物が得られる。
フロントページの続き (72)発明者 山内 伸一 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(A)及び成分(B)を含有
    する熱可塑性樹脂組成物。 (A)成分:ポリアミド10〜90重量% (B)成分:下記の一般式(I)に示される構造単位が
    p個と、下記の一般式(II)で示される構造単位q個と
    からなり、pとqは、0.2≦100P/(p+q)≦
    100を満足し、数平均重合度が25〜400であるポ
    リヒドロキシフェニレンエーテル90〜10重量% 【化1】 [式中、mは1〜4及びnは0〜3の整数を表し、か
    つ、m+n≦4である。Jは、−R1 −(OH)、(こ
    こで、R1 は酸素原子で中断されていても、側鎖に置換
    基を有していてもよい炭素数1〜20の脂肪族多価炭化
    水素基、あるいは芳香族多価炭化水素基を表す)であ
    り、mが2以上のときは、Jは各々異なっていてもよ
    い。Kは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、
    炭素数1〜20の第一級もしくは第二級アルキル基、炭
    素数1〜20のアルケニル基、フェニル基、炭素数1〜
    20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のハロアルキ
    ル基、炭素数1〜20の炭化水素オキシ基又はハロ炭化
    水素オキシ基を表し、nが2以上のときは、Kは各々異
    なっていてもよい。] 【化2】 [式中、Q1 ,Q2 ,Q3 及びQ4 は各々独立して水素
    原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の第一級もしくは
    第二級アルキル基、炭素数1〜20のアルケニル基、芳
    香族基、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1
    〜20のハロアルキル基、炭素数1〜20の炭化水素オ
    キシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表す。]
JP34258591A 1991-09-03 1991-12-25 熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH05171031A (ja)

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