JPH05170683A - p−メンタン−2−アルキル−3,8−ジオール - Google Patents
p−メンタン−2−アルキル−3,8−ジオールInfo
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- JPH05170683A JPH05170683A JP35523391A JP35523391A JPH05170683A JP H05170683 A JPH05170683 A JP H05170683A JP 35523391 A JP35523391 A JP 35523391A JP 35523391 A JP35523391 A JP 35523391A JP H05170683 A JPH05170683 A JP H05170683A
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Abstract
ルキル−3,8−ジオール。 【化1】 (但し、Rは炭素数2から8までの飽和及び不飽和、直
鎖及び側鎖の炭化水素基) 【効果】 本発明の化合物は、それ自体無臭の化合物で
あり、有害生物忌避剤として優れた効果を有し、且つそ
の持続性が良好である。
Description
の化合物であって、有害生物忌避剤として極めて優れた
持続効果を有する化合物であるp−メンタン−2−アル
キル−3,8−ジオールに関する。
有害生物から身を守るために有害生物忌避剤としてN,
N−ジエチルトルアミドが広く用いられている。また、
p−メンタン−3,8−ジオールにも強い忌避効果があ
ることが知られている(特開昭60−199804号公
報)。しかしながら、このN,N−ジエチルトルアミド
は特異な臭いを有しており、またp−メンタン−3,8
−ジオールには持続性に欠けるなどの問題がある。この
ために新規な有害生物忌避剤の開発が望まれていた。本
発明の目的は、優れた有害生物忌避効果を有し、不快臭
の無い有害生物忌避剤を提供することにある。
に鑑み有害生物忌避剤として強い効果を有し、かつ特異
な臭いを有しない新しい有害生物忌避剤を開発すべく鋭
意研究した結果、新規化合物の合成に成功し、且つ該化
合物が優れた有害生物忌避効果とその効果の持続性を有
することを見出した。即ち、本発明は下記一般構造式で
表されるp−メンタン−2−アルキル−3,8−ジオー
ルである。
鎖及び側鎖の炭化水素基)
る。本発明のp−メンタン−2−アルキル−3,8−ジ
オールは、2−アルキル−3,7−ジメチル−6−オク
テナールを硫酸等の酸水溶液と混合撹拌することにより
得ることができる。本発明のp−メンタン−2−アルキ
ル−3,8−ジオールを得るための原料物質である2−
アルキル−3,7−ジメチル−6−オクテナールは、シ
トロネラールより安易に得られる化合物であることが知
られている(第35回香料・テルペン及び精油化学に関
する討論回 講演要旨集 62頁、1991年)。
アルキル−3,8−ジオールは臭いもほとんどない無色
透明色の油状物で得られる。 また、この油状物質にお
いてカラム処理等によりシス体及びトランス体を単離す
ることにより、それぞれを結晶として取り出すこともで
きる。そして、このシス体及びトランス体のどちらも蚊
などの有害生物に対し強い忌避効果に優れるという特徴
を見出した。
ルキル−3,8−ジオールとしては、具体的にはp−メ
ンタン−2−エチル−3,8−ジオール、p−メンタン
−2−プロピル−3,8−ジオール、p−メンタン−2
−ブチル−3,8−ジオール、p−メンタン−2−ペン
チル−3,8−ジオール、p−メンタン−2−ヘキシル
−3,8−ジオール、p−メンタン−2−イソプロピル
−3,8−ジオール、p−メンタン−2−(3−メチル
−ブチル)−3,8−ジオール、p−メンタン−2−
(2−プロペニル)−3,8−ジオール、p−メンタン
−2−(3−ブテニル)−3,8−ジオール、p−メン
タン−2−(シス−3−ヘキセニル)−3,8−ジオー
ル、p−メンタン−2−オクチル−3,8−ジオール等
を挙げることが出来る。
ル−3,8−ジオールは、有害生物忌避剤として通常用
いられるところの化粧料、医薬品の通常用いられる所の
剤型に用いることが可能である。その配合量は0.1%
から90%であり、好ましくは3%から20%である。
蚊、ヤスデ、ヨトウムシ、ナメクジ等の有害生物に使用
される。
に説明する。尚、実施例に示すwt%は、重量%を意味
する。 実施例1 2−エチル−3,7−ジメチル−6−オクテナール50
gを20%硫酸水溶液300g中に徐々に添加した後、
20時間激しく混合撹拌した。 この反応溶液より15
0mlのジエチルエーテルを用いて抽出した。ジエチル
エーテル層を10%炭酸ナトリウム水溶液100mlに
て2度洗浄した後、更に飽和食塩水100mlにて2度
洗浄した。このジエチルエーテル層を無水炭酸ナトリウ
ムにて乾燥後、ジエチルエーテルを除去することによ
り、粗反応生成物を得た。この粗反応生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 ヘキサン/酢
酸エチル=4/1)にて生成することにより淡黄色油状
物42g(収率77.3%)を得た。得られた油状物の
マススペクトル測定において〔親ピーク〕−18(M−
H2 O)を認め、元素分析(C,Hの理論値はC=7
1.95%、H=12.08%、実測値C=71.77
%、H=12.21%)によってp−メンタン−2−エ
チル−3,8−ジオールの生成を確認した。
テナール50gを20%硫酸水溶液300g中に徐々に
添加した後、20時間激しく混合撹拌した。この反応溶
液より150mlのジエチルエーテルを用いて抽出し
た。ジエチルエーテル層を10%炭酸ナトリウム水溶液
100mlにて2度洗浄した後、更に飽和食塩水100
mlにて2度洗浄した。このジエチルエーテル層を無水
炭酸ナトリウムにて乾燥後、ジエチルエーテルを除去す
ることにより、粗反応生成物を得た。この粗反応生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 ヘ
キサン/酢酸エチル=4/1)にて生成することにより
淡黄色油状物41g(収率76.6%)を得た。得られ
た油状物のマススペクトル測定において〔親ピーク〕−
18(M−H2 O)を認め、元素分析(C,Hの理論値
はC=73.54%、H=11.93%、実測値C=7
3.51%、H=12.04%)によってp−メンタン
−2−(2−プロペニル)−3,8−ジオールの生成を
確認した。
0gを20%硫酸水溶液300g中に徐々に添加した
後、20時間激しく混合撹拌した。 この反応溶液より
150mlのジエチルエーテルを用いて抽出した。ジエ
チルエーテル層を10%炭酸ナトリウム水溶液100m
lにて2度洗浄した後、更に飽和食塩水100mlにて
2度洗浄した。このジエチルエーテル層を無水炭酸ナト
リウムにて乾燥後、ジエチルエーテルを除去することに
より、粗反応生成物を得た。この粗反応生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 ヘキサン/
酢酸エチル=4/1)にて生成することにより淡黄色油
状物38g(収率71.1%)を得た。得られた油状物
のマススペクトル測定において〔親ピーク〕−18(M
−H2 O)を認め、元素分析(C,Hの理論値はC=7
4.94%、H=12.58%、実測値C=75.10
%、H=12.33%)によってp−メンタン−2−ヘ
キシル−3,8−ジオールの生成を確認した。
ンを調製した。なお、N,N−ジエチルトルアミドは従
来より有害生物忌避剤として用いられているものであ
る。また、p−メンタン−3,8−ジオールは高い忌避
効果が知られている化合物である。
試験方法は下記の通りである。 <ヒトスジシマカ成虫に対する吸血忌避試験>ヒトスジ
シマカの成虫に対する忌避効果を調べるために以下の試
験を室温30℃、湿度70%の恒温室において行った。
左右の前腕に各試験試料を10ml塗布した後、羽化後
5〜7日経過したヒトスジシマカの成虫の雌雄50匹づ
つが入った袋状した20cm×15cmの金網にそれぞ
れの腕を15分間差入れ吸血の時間を与えた。この施行
を30分、1時間,2時間,4時間,6時間後に行い、
吸血の時間内の吸血の跡の数を求め、次の数1から忌避
率を算出した。
ヒトスジシマカ成虫に対する吸血忌避試験を行い、応用
例1及び2と比較例1及び2を比較した。その結果を表
2に示した。表2から明かなごとく、本発明のp−メン
タン−2−エチル−3,8−ジオール、p−メンタン−
2−(2−プロペニル)−3,8−ジオール及びp−メ
ンタン−2−ヘキシル−3,8−ジオールは優れた有害
生物忌避効果としかも優れた持続性を有していた。
であるp−メンタン−2−アルキル−3,8−ジオール
が、それ自体無臭の化合物であり、且つ有害生物に対し
て持続的な忌避効果を有する優れた有害生物忌避剤とし
て提供できることは明らかである。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般構造式で表されるp−メンタン
−2−アルキル−3,8−ジオール。 【化1】 (但し、Rは炭素数2から8までの飽和及び不飽和、直
鎖及び側鎖の炭化水素基)
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP35523391A JP2960597B2 (ja) | 1991-12-19 | 1991-12-19 | p−メンタン−2−アルキル−3,8−ジオール |
US09/492,351 US6372804B1 (en) | 1991-09-02 | 2000-01-27 | Noxious-insect repellent |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP35523391A JP2960597B2 (ja) | 1991-12-19 | 1991-12-19 | p−メンタン−2−アルキル−3,8−ジオール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05170683A true JPH05170683A (ja) | 1993-07-09 |
JP2960597B2 JP2960597B2 (ja) | 1999-10-06 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35523391A Expired - Fee Related JP2960597B2 (ja) | 1991-09-02 | 1991-12-19 | p−メンタン−2−アルキル−3,8−ジオール |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6130255A (en) * | 1993-10-22 | 2000-10-10 | Ikemoto; Takeshi | Noxious-insect repellent |
CN101779619A (zh) * | 2009-01-19 | 2010-07-21 | 大日本除虫菊株式会社 | 防止爬行害虫驱避成分的气味转移的方法 |
JP2010184919A (ja) * | 2009-01-19 | 2010-08-26 | Dainippon Jochugiku Co Ltd | 匍匐害虫忌避成分の匂い移りを防止する方法 |
TWI551218B (zh) * | 2009-01-19 | 2016-10-01 | 大日本除蟲菊股份有限公司 | 米缸用之防蟲方法 |
-
1991
- 1991-12-19 JP JP35523391A patent/JP2960597B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6130255A (en) * | 1993-10-22 | 2000-10-10 | Ikemoto; Takeshi | Noxious-insect repellent |
WO2004091296A1 (ja) * | 1993-10-22 | 2004-10-28 | Takeshi Ikemoto | 有害生物忌避剤 |
CN101779619A (zh) * | 2009-01-19 | 2010-07-21 | 大日本除虫菊株式会社 | 防止爬行害虫驱避成分的气味转移的方法 |
JP2010184919A (ja) * | 2009-01-19 | 2010-08-26 | Dainippon Jochugiku Co Ltd | 匍匐害虫忌避成分の匂い移りを防止する方法 |
TWI551218B (zh) * | 2009-01-19 | 2016-10-01 | 大日本除蟲菊股份有限公司 | 米缸用之防蟲方法 |
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JP2960597B2 (ja) | 1999-10-06 |
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