JPH051701Y2 - - Google Patents

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JPH051701Y2
JPH051701Y2 JP5879688U JP5879688U JPH051701Y2 JP H051701 Y2 JPH051701 Y2 JP H051701Y2 JP 5879688 U JP5879688 U JP 5879688U JP 5879688 U JP5879688 U JP 5879688U JP H051701 Y2 JPH051701 Y2 JP H051701Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、1個の線ばねクリツプを用いて1
ブレーキに設けた2本のパツドピンを確実に抜け
止めするための構造に関する。
〔従来の技術〕
周知のオープントツプ型デイスクブレーキの中
に、デイスクを挾みつける対のブレーキパツドを
2本のパツドピンで支持するものがある。第5図
にその一例を示す。この図は、デイスクの外径側
からブレーキを見た図であつて、1はキヤリパ、
2はキヤリパにデイスク半径方向に貫通して設け
た開口、3,3′はデイスクDを両側から挾みつ
ける対のブレーキパツド、5,5′は両端をキヤ
リパのピン孔4に通して開口2のデイスク回入側
と回出側にデイスク軸方向に横架し、3,3′の
裏板に緩く通したパツドピンを示している。
さて、このように対のブレーキパツドを2本の
パツドピンで支持する場合に各ピンを割ピンやス
ナツプリングで個別に抜け止めするのは面倒であ
るので、図のブレーキにおいては3′の裏板がス
トツパとなるA点部又は1がストツパとなるB点
部において5,5′に径方向の貫通孔6,6′を設
け、ストツパ部材に当たる1本の線ばねクリツプ
17を5,5′間に渡してクリツプ端を孔6,
6′に通す抜け止め構造が考えられ、既に実用に
供されている。
第6図にJクリツプと称される従来クリツプの
正面形状を示す。このクリツプ17は、例えば図
の右端側をまず一方のパツドピンに通し、次に、
途中の曲げ部を弾性変形させて左端側を右端とは
正反対向きに他方のパツドピンに通すようにして
ある。
〔考案が解決しようとする課題〕
上述のJクリツプを用いた抜け止め構造は、第
6図の鎖線のようにクリツプの片端がパツドピン
の貫通孔に正確に通つていなくても、第5図の状
態ではあたかも孔に通つているように見えるた
め、組付けミスが判り難く、また、クリツプ中央
部に第6図矢印方向の外力Fが作用したときに途
中の曲げ部が撓んでクリツプの図の左端側がピン
から抜け易いなど、信頼性に欠ける面があつた。
この考案は、上述の問題点を無くしたパツドピ
ンの抜け止め構造を提供しようとするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
この考案は、1本の線ばねクリツプを用いて2
本のパツドピンを抜け止めする構造において、上
記線ばねクリツプを、両端部がデイスク中心側に
向かつて次第に接近する方向に折り曲げられ、か
つ、その2箇所の曲げ部間には更にターン曲げ部
が少なくとも1箇所設けられた形状となし、この
クリツプを、上記2箇所の曲げ部が2本のパツド
ピンの軸心間よりも外側に位置し、ピンの孔に通
したクリツプ端は上記軸心間に位置する状態にデ
イスクの外径側から装着するようにしたところに
特徴を有するものである。
〔作用〕
線ばねクリツプを上述の形状にすると、そのク
リツプの装着状態下でパツドピンの貫通孔の入口
が直視可能な位置にくるので、組付けミスを確実
にチエツクできる。
また、クリツプ中央部にFの外力が加わると、
第4図に示すように、パツドピン5と線ばねクリ
ツプ7の接触点PにM=F・lの回転モーメント
が作用し、この力で図示のピン5は右回りに、図
示しないもう一方のピンは左回りに回転しようと
する。そして、その回転によりクリツプ7が伸長
方向に引つ張られる結果、クリツプ端がパツドピ
ンの貫通孔に更に押し込まれる。従つて、永久変
形を生じる力よりも小さな力であれば、外力が加
わるほどクリツプはパツドピンから外れ難くな
り、これによつてパツドピンがキヤリパから確実
に抜け止めされる。
〔実施例〕
第1図乃至第3図にこの考案の実施例を示す。
第1図は最良のクリツプ形状を採用した抜け止
め構造であつて、5,5′は前述のパツドピン、
7は線ばねクリツプを示している。この線ばねク
リツプ7は、両端部をデイスク中心側に行くに従
つて徐々に互いに接近する方向に屈曲させる2箇
所の曲げ部7aと、それぞれの曲げ部7aに隣接
して設けた2箇所のU字状ターン曲げ部7bを有
する形状であつて、まず、その傾斜した一端を一
方のパツドピン(図は5)の貫通孔6にデイスク
外径側から挿入し、次に、ターン曲げ部7bを鎖
線のように押し伸ばして他端を他方のパツドピン
5′の孔6′に挿入し、実線の状態で5,5′を抜
け止めする。
第2図及び第3図は、ターン曲げ部7bを3箇
所に増やしたクリツプ7′と1箇所に減らしたク
リツプ7″を用いたもので、得られる効果は第1
図のものと大差がない。
なお、いずれのクリツプも、装着後のパツドピ
ンの姿勢を図の向きに保つため、自由状態下での
7a,7a間寸法Lを、5,5′の軸心間距離L1
よりも長くしておく。また、外力負荷時に第4図
で述べた回転モーメントを確実に生じさせるため
に、5,5′の貫通孔6,6′に通したクリツプ端
は、L1の範囲内に位置するようにしておく。
このほか、クリツプの装着点は、パツドピンの
形状を考慮してパツドピンがキヤリパのピン孔か
ら抜ける前にクリツプがキヤリパ、又はキヤリパ
との相対移動がない部材に係止する位置を任意に
選定すればよい。
〔効果〕
以上のように、この考案の抜け止め構造は、線
ばねクリツプの形状を工夫して装着ミスを確実に
チエツク可能となし、また、クリツプ中央部にデ
イスクの中心側から外側に向かう外力が加わつた
ときにはクリツプ端にパツドピンからの引抜き方
向と逆向きの力が生じるようにしたものであるか
ら、クリツプの組付けミス、外力による外れの心
配がなく、パツドピンを確実に抜け止めしてブレ
ーキの信頼性を高め得ると云う効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は、いずれもこの考案の実施
例を示す正面図、第4図は外力付加時の作用を示
す線図、第5図は、オープントツプ型デイスクブ
レーキの一例を示す平面図、第6図は、従来のパ
ツドピンの抜け止め構造を示す正面図である。 1……キヤリパ、2……開口、3,3′……ブ
レーキパツド、4……ピン孔、5,5′……パツ
ドピン、6,6′……貫通孔、7,7′,7″……
線ばねクリツプ、7a……両端の曲げ部、7b…
…ターン曲げ部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. デイスクを挾む対のブレーキパツドの支持のた
    めにオープントツプ型デイスクブレーキのキヤリ
    パ開口部に横架してパツドの裏板に挿通する2本
    のパツドピンに各々径方向の貫通孔を設け、キヤ
    リパ開口部のデイスク回入側と回出側に配置した
    上記2本のパツドピン間に1本の線ばねクリツプ
    を渡してクリツプ端を各パツドピンの上記貫通孔
    に通し、このクリツプをストツパ部材に当ててパ
    ツドピンをキヤリパから抜け止めする構造におい
    て、上記線ばねクリツプを、両端部がデイスク中
    心側に向かつて次第に接近する方向に折り曲げら
    れ、かつ、その2箇所の曲げ部間には更にターン
    曲げ部が少なくとも1箇所設けられた形状とな
    し、このクリツプを、上記2箇所の曲げ部が2本
    のパツドピンの軸心間よりも外側に位置し、ピン
    の孔に通したクリツプ端は上記軸心間に位置する
    状態にデイスクの外径側から装着するようにした
    ことを特徴とするデイスクブレーキ用パツドピン
    の抜け止め構造。
JP5879688U 1988-04-28 1988-04-28 Expired - Lifetime JPH051701Y2 (ja)

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KR20190069884A (ko) * 2017-12-12 2019-06-20 현대모비스 주식회사 캘리퍼 장치

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