JPH0516980A - 部品整列装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品をトレイの上に縦横に整列させて並べる
ことのできる部品整列装置を提供する。 【構成】 昇降装置３０に、部品を整列させて収納する
トレイ１０を多数収納するトレイボックス２４を、載置
し昇降する。移送板４８はトレイボックス２４に収納さ
れたトレイ１０の右側方または左側方において部品供給
装置５６から部品１２の供給を受けた後水平移動してト
レイ１０の正面に横付けされる。トレイ１０の正面に横
付けされた移送板４８の上の部品１２は部品積載装置６
４によりトレイ１０の上へ積載される。この動作の繰り
返しとトレイボックス２４の昇降により、全てのトレイ
１０に部品を整列できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は同一形状の小型の部品を
大量に取り扱う際に用いられる部品整列装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】小型の部品、例えば第４図に示すような
円筒形キャップ状の部品を、大量に穴明け等の機械加工
する場合、加工機へは部品の表裏を揃えて一個一個順番
に供給する必要があるが、従来から用いられているこの
種の部品供給装置としては、第５図に示すようなもので
ある。第５図において、円筒状の部品プール７０の外周
円筒部７２に、外側に広がりながら上昇する螺旋状の部
品通路７４が設けられており、図示しない振動装置によ
り部品を外周へ運ぶような振動が与えられるので、部品
プール７０へ投入された部品が、部品通路７４を一列に
なって登って行くようになっている。また、部品通路７
４の上端近くの谷側には、半円形を連続させた形の切り
込み部７６が設けられ、表裏が逆になって通過する部品
を反転させて部品通路７４から部品プール７０へ落下さ
せて戻すようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来の部品供給装置では、部品プールに部品を供給する
のに、部品は部品プールにまとめて放り込むものであ
り、さらに部品が部品通路の切り込み部を通過する際
に、部品の面裏が逆になったものについては、部品プー
ルへ落下させるものであるため、部品同志が衝突して、
部品の表面に傷が付くという問題点がある。

【０００４】発明者等は前記従来の部品供給装置の前記
の如き問題点を解決するため、特願平２−２１３５５６
５号において、部品を縦横に整列させた多数のトレイを
トレイボックスに収納し、トレイボックス昇降装置とト
レイ引出装置により、順次トレイボックスからトレイを
引き出してトレイの上に整列した部品を部品移送装置に
より部品搬送装置へ移送して部品を供給する部品供給装
置を提案した。

【０００５】しかしながら、前記提案の部品供給装置に
おいては、トレイの上に部品を縦横に整列させて供給す
る必要があるために、トレイの上に部品を一個一個表裏
を揃えて並べなければならないという手間が必要とな
る。そのため、トレイの上に部品を整列させることので
きる部品整列装置の出現が望まれていた。

【０００６】本発明は小型部品を加工機へ供給する際の
前記のごとき問題点を解決するためになされたものであ
って、部品をトレイの上に縦横に整列させて並べること
のできる部品整列装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の部品整列装置
は、部品を縦横に整列させて収納できるトレイを水平に
支持し縦に配列して多数収納するトレイボックスを載置
し昇降する昇降アームと、前記昇降アームに載置された
トレイボックスに収納されたトレイの右側方または左側
方において部品の供給を受けた後水平移動して前記トレ
イの正面に横付けされる移送板と、前記トレイの右側方
または左側方において前記移送板の上へ部品を供給する
部品供給装置と、前記トレイの正面に横付けされた前記
移送板の上の部品を前記トレイの上へ積載する部品積載
装置とからなることを要旨とする。

【０００８】

【作用】昇降アームには、部品を縦横に整列させて収納
できるトレイが水平に支持され縦に配列して多数収納さ
れたトレイボックスえ載置される。移送板は、昇降アー
ムに載置されたトレイボックスに収納されたトレイのの
右側方または左側方において、部品供給装置により部品
の供給を受けた後水平移動してトレイの正面に横付けさ
れる。

【０００９】トレイの正面に横付けされた移送板の上に
供給された部品は、部品積載装置によりトレイの上へ積
載する。この部品供給装置による部品の供給、移送板に
よる部品の移送および部品積載装置による部品のトレイ
への積載の繰り返し動作と、昇降アームによるトレイボ
ックスの昇降により、トレイボックスの中の全てのトレ
イに部品が整列される。

【００１０】

【実施例】本発明の好適な実施例について、以下図面に
従って説明する。図１は本発明の一実施例の平面図、図
２は第１図の２−２線における断面図、図３はトレイの
斜視図である。

【００１１】トレイ１０は部品１２の幅で仕切部材１４
・・・を等間隔に平行に設けた底板１６と、この底板１
６の仕切部材１４に平行な２辺に立設した２枚の側板１
８・１８と、底板１６の仕切部材１４・・・と直角な１
辺に立設した停止板２０とからなる。

【００１２】トレイボックス２４は、トレイ１０を水平
に収納できる大きさの箱体であって、トレイ１０が停止
板２０を先頭にして水平に出し入れ可能なように側面の
一つが開放されて出来た挿入口２６と、この挿入口２６
の両側の側面の内部に等間隔で水平に設けられトレイ１
０を支承する支持部材２８・・・が設けられている。

【００１３】トレイボックス２４は、トレイボックス昇
降装置３０に固定されており、このトレイボックス昇降
装置３０は、垂直に取り付けられたスクリューシャフト
３２と、このスクリューシャフト３２を回転する昇降モ
ータ３４と、スクリューシャフト３２の回転によりトレ
イボックス２４を支承して昇降する昇降アーム３６とで
構成される。

【００１４】移送板４８は、部品１２の２個分の幅で、
トレイ１０の正面の幅と同じ長さを有する板であって、
トレイ１０と同様に部品１２の幅で仕切部材５０・・・
が等間隔に平行に設けられている。この移送板４８は、
トレイボックス２４に収納されたトレイ１０の正面を横
切るように水平に架設されたスクリューシャフト５２の
上を往復移動する移送モータ５４の上に取り付けられて
おり、この移送モータ５４の駆動により移送板４８はト
レイボックス２４に収納され昇降アーム３６により昇降
するトレイ１０の正面と側方の間を往復する。

【００１５】部品供給装置５６は、部品搬送コンベア５
８と部品押出シリンダ６０とからなり、部品搬送コンベ
ア５８は移送板４８の側方停止位置の側面に添えて取り
付けられており、その先端には部品排出口６２が設けら
れている。この部品排出口６２の背面には部品押出シリ
ンダ６０が取り付けられており、搬送されてきた部品１
２が部品排出口６２において部品押出シリンダ６０によ
り移送板４８の上に移送されるようになっている。

【００１６】部品積載装置６４は、ロッドの先端にトレ
イ１０の正面の幅とほぼ同じ長さの積載板６６を取り付
けた積載シリンダ６８であって、昇降アーム３６に固定
されたトレイボックス２４に収納されたトレイ１０の正
面において、横付けされた移送板４８を挟むように取り
付けられており、この積載シリンダ６８を作動して積載
板６６を押し出すことにより、移送板４８に載置された
部品１２がトレイ１０の上に積載される。

【００１７】以上の構成からなる本実施例装置の作動に
ついて説明する。トレイボックス２４の挿入口２６から
はトレイ１０が差し込まれ、支持部材２８によって支持
されてトレイボックス２４の中にはトレイ１０が等間隔
で水平に数段積み重られて収納される。

【００１８】このトレイボックス２４は、挿入口２６を
移送板４８側へ向けて、昇降装置３０の昇降アーム３６
の上に固定される。昇降モータ３４によりスクリューシ
ャフト３２を回転すると、昇降アーム３６が昇降するの
で、トレイボックス２４に収納されたトレイ１０を順次
移送板４８の高さに横付けにすることができる。

【００１９】一方、移送板４８は最初は側方の停止位置
にあって、仕切部材５０・・・で仕切られた一番端の枠
が、部品供給装置５６の部品搬送コンベア５８の部品排
出口６２に臨んでいる。部品搬送コンベア５８により部
品１２が搬送されて部品１２の一つが部品排出口６２に
達すると、部品押出シリンダ６０が作動し、部品１２を
移送板４８の上に押し出す。この動作が２回繰り返され
ると、移送板４８の一番端の枠に部品が２個並べられ
る。

【００２０】続いて、移送モータ５４を作動してスクリ
ューシャフト５２の上を仕切部材５０と５０の間隔だけ
移送モータ５４を移動させると、移送板３８が移動して
２個の部品が並べられた枠の隣の枠が部品排出口６２に
臨むようになる。空の枠が部品排出口６２に臨むと、部
品押出シリンダ６０が前と同様に２回作動し、部品１２
が２個並べられる。以下同様の動作が繰り返されて、移
送板４８の上に２列に部品１２が供給されて整列する。

【００２１】側方の停止位置において、部品供給装置５
６により、部品の供給が終了し移送板４８の上に部品１
２が満載されたならば、移送モータ５４を作動してスク
リューシャフト５２の上を移送モータ５４をトレイ支持
台３８に向けて移動し、部品１２・・・を載置した移送
板４８をトレイ支持台３８に横付けする。

【００２２】次いで、部品積載装置６４である積載シリ
ンダ６８を作動し、積載板６６を移送板４８に向けて押
し出すと、移送板４８の上の２列に並んだ部品１２・・
・は、移送板４８と同じレベルにあるトレイボックス２
４中のトレイ１０の上に２列に並んだまま積載される。

【００２３】この部品供給装置５６による移送板４８へ
の部品１２の供給、移送板４８による部品１２の側方か
らトレイボックス２４側面への移送、および部品積載装
置６４による部品１２のトレイ１０への積載の繰り返し
動作により、トレイ１０に部品が整列されたならば、昇
降装置３０を作動し、昇降アーム２６に取り付けられた
トレイボックス２４を昇降し、次の段に収納されている
トレイ１０を移送板４８に横付けし、同様の動作を繰り
返すことにより、トレイボックス２４中の全てのトレイ
１０の上に部品１２を整列させることができる。

【００２４】

【発明の効果】本発明の部品整列装置は以上説明したよ
うに、昇降アームに固定されたトレイボックスに収納さ
れたトレイの右側方または左側方において部品の供給を
受けた後水平移動してトレイの正面に横付けされる移送
板と、トレイの昇降位置の右側方または左側方において
移送板の上へ部品を供給する部品供給装置と、トレイの
正面に横付けされた移送板の上に供給された部品をトレ
イの上へ積載する部品積載装置とを具備するものであっ
て、大量の小型部品人手を要せずに迅速にトレイの上に
整列させることができる。そのため、部品の輸送および
加工中に部品を疵付けることなく、作業能率を向上する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の平面図

【図２】図１の２−２線における断面図

【図３】トレイの斜視図

【図４】部品の斜視図

【図５】従来の部品供給装置の平面図

【符号の説明】

１０ トレイ １２ 部品 ２４ トレイボックス ３０ トレイボックス昇降装置 ３６ 昇降アーム ４８ 移送板 ５６ 部品供給装置 ５８ 部品搬送コンベア ６０ 部品押出シリンダ ６４ 部品積載装置 ６８ 積載シリンダ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 部品を縦横に整列させて収納できるトレ
   イを水平に支持し縦に配列して多数収納するトレイボッ
   クスを載置し昇降する昇降アームと、前記昇降アームに
   載置されたトレイボックスに収納されたトレイの右側方
   または左側方において部品の供給を受けた後水平移動し
   て前記トレイの正面に横付けされる移送板と、前記トレ
   イの右側方または左側方において前記移送板の上へ部品
   を供給する部品供給装置と、前記トレイの正面に横付け
   された前記移送板の上の部品を前記トレイの上へ積載す
   る部品積載装置とからなることを特徴とする部品整列装
   置。