JPH0516677Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はマイクロフロツピデイスクドライブの
カートリツジ排出機構、特にカートリツジ排出力
を付与する弾性部材の改良に関するものである。

［従来の技術］ コンピユータの外部記憶装置として、フロツピ
デイスクが広範囲に用いられており、特に近年、
3.5インチの直径を有する小型フロツピデイスク
メデイアをカートリツジ内に収容したマイクロフ
ロツピデイスクカートリツジが持ち運びに簡便で
かつ損傷を受けにくいフロツピデイスクとして利
用されている。

このようなマイクロフロツピデイスクカートリ
ツジとしては第４図に示すようなものが周知であ
る。

図において、マイクロフロツピデイスクカート
リツジ１０は、情報が記憶されるデイスク１２
と、該デイスク１２を回転可能に収納する硬質プ
ラスチツクからなるケース１４とを有する。

前記デイスク１２の中心部には被駆動ハブ１６
が固定されており、スピンドルモータの駆動ハブ
と対向して位置決めされ、そのリード溝１６ａに
駆動ピンを挿入してデイスク１２の回転駆動が行
われる。

ケース１４には、その両面にデイスク１２の半
径方向に沿つたヘツド導入口１４ａが開口してお
り、デイスク１２のリード／ライトが行われる。

ここで、周知のように、前記ヘツド導入口１４
ａは通常の場合ケース１４に摺動自在に設けられ
ているシヤツタ１８によつて閉じられており、該
シヤツタ１８を鎖線位置まで移動してその開口１
８ａを前記ヘツド導入口１４ａと対向させること
によつてデイスク１２を露出することができる。

前記シヤツタ１８の摺動は、後述するカートリ
ツジ排出機構に設けられた排出レバーにより行わ
れ、ケース１４には排出レバーの先端をシヤツタ
１８と係合する位置に導くための溝１４ｂが設け
られている。

以上のように構成されたマイクロフロツピデイ
スクカートリツジは、他の８インチあるいは５イ
ンチ型フロツピデイスクと同様に専用のフロツピ
デイスクドライブにてリード／ライト作用に供さ
れるが、マイクロフロツピデイスクカートリツジ
の場合、デイスクドライブ自体も小型かつ軽量で
あることが望まれ、特に近年における可搬そして
電池駆動可能とする要望に対しては装置をできる
だけ簡略にして小型軽量化を図る必要がある。

従来において、マイクロフロツピデイスクドラ
イブには、トツプローデイング方式あるいはフロ
ントローデイング方式などが採用されているが、
第５図にはトツプローデイング方式を採用した従
来のマイクロフロツピデイスクドライブのカート
リツジガイド部が示されている。

すなわち、フロツピデイスクドライブは、図示
していないコンピユータ本体に組込み可能なフレ
ーム部と、該フレーム部に対して一端が軸支され
所定角度回動してカートリツジを装荷できるキヤ
リヤとに分れている。

ここで、図示例においては、マイクロフロツピ
デイスクカートリツジ１０はキヤリヤに直接着脱
されることなく、キヤリヤに回動及び平行移動可
能に支持されるカートリツジガイドに着脱され
る。

このカートリツジガイド３０の両側面には外方
に向つて突出した突片３２が設けられており、該
突片３２が図示を省略したキヤリヤ本体の軸受溝
と係合し、これによつて、カートリツジガイド３
０がキヤリヤに対して揺動及び平行移動すること
ができる。

そして、カートリツジガイド３０の同図におけ
る右側にはプラスチツクなどからなる着脱口３４
が固定されており、キヤリヤのポツプアツプ状態
で、該着脱口３４が外部に露出し、マイクロフロ
ツピデイスクカートリツジ１０の挿入が容易に行
われる。

カートリツジガイド３０には、その両側面にカ
ートリツジ押えばね３６，３８が固定されてお
り、その上方向に屈曲した端部がキヤリヤ本体と
接触し、また下方向に屈曲した端部がマイクロフ
ロツピデイスクカートリツジ１０と接触する。

従つて、キヤリヤのポツプアツプ状態では、カ
ートリツジガイド３０はキヤリヤから下方向へ突
片３２を回動中心として所定量揺動した位置まで
付勢され、ここで位置決めされており、またカー
トリツジが挿入されると該挿入されたカートリツ
ジは押えばね３６，３８によつて下方へ押し付け
られる。

一方、キヤリヤがフレームに位置決めロツクさ
れた状態では、カートリツジガイド３０に収納さ
れたカートリツジは前記カートリツジ押えばね３
６，３８によつて位置決めピンに向つて押し付け
られ、そのローデイング位置が定まる。

カートリツジガイド３０にはさらにカートリツ
ジ排出機構が設けられており、該カートリツジ排
出機構は排出レバー４０と、ロツク部材４２と、
排出用弾性部材を構成するばね４４とから形成さ
れる。排出レバー４０は、軸４６によつて回動自
在に軸支されており、常時は、ばね４４にて同図
の時計方向に付勢され、カートリツジガイド３０
に挿入されるカートリツジを使用後に排出する作
用を行い、また第４図に示したケース１０のシヤ
ツタ１８を開放する作用を行う。

すなわち、前述した排出レバー４０には、その
先端に下方に折れ曲つた折曲部４０ａが設けら
れ、ケース１４の溝１４ｂに折曲部４０ａが侵入
してシヤツタ１８を押し除け移動し、ヘツド導入
口１４ａの開放が行われる。

第５図は排出レバー４０がカートリツジの挿入
によつて最も反時計方向に移動した状態が示され
ており、この状態で排出レバー４０の引掛部４０
ｂはロツク部材４２のロツク端４２ａと係合し
て、前記シヤツタ開き状態が保持される。

ロツク部材４２は軸４８によつてカートリツジ
ガイド３０に回動自在に軸支されており、またば
ね５０にて時計方向に付勢されている。

また、カートリツジガイド３０にはヘツドガー
ド５２が軸５４によつて回動自在に軸支され、該
ヘツドガード５２は、ばね５６によつて反時計方
向の付勢力を受けている。従つて、そのガード端
５２ａがヘツドとパツドとの間に挿入されること
により、カートリツジの非装荷時にヘツドが損傷
することを防止している。

ヘツドガード５２にはピン５２ｂが設けられて
おり、該ピン５２ｂをカートリツジが押し除ける
ことによりカートリツジ装荷時にはヘツドガード
５２がカートリツジの外方に退避する。

次に、第６図及び第７図に基づきカートリツジ
の装着及び排出作用を説明する。

キヤリヤがポツプアツプ状態で、カートリツジ
１０は着脱口３４からカートリツジガイド３０に
挿入される。

第６図はその挿入途中の状態を示しており、カ
ートリツジ１０の先端が排出レバー４０の折曲部
４０ａに当接している。

この時、ヘツドガード５２のガード端５２ａは
アーム５８の下に入り込み、カートリツジ１０の
非装着状態でキヤリヤがフレームに収納された時
にヘツドを保護することができる。

第６図に示す状態からさらにカートリツジ１０
を図の左方向へ押し込むと、排出レバー４０は軸
４６を中心として反時計方向に回動し、これと同
時に折曲部４０ａはシヤツタ１８を矢印方向へ移
動させ、開口１８ａを第７図に示すようにヘツド
導入口１４ａに向つて開く。

そして、カートリツジ１０がさらに左方向へ進
むと、その左端がヘツドガード５２のピン５２ｂ
と接触し、第７図に示されるように、ヘツドガー
ド５２を時計方向に回動退避させる。

第７図はカートリツジ１０が所定位置まで押し
込まれた状態を示し、この時に排出レバー４０は
その折曲部４０ａがシヤツタ１８を完全に開く。
この状態で、ヘツド導入口１４ａは開口１８ａと
重なり合うので、テイスク１２が露出され、ヘツ
ドによるリード／ライトが可能となる。

ここで、ヘツドガード５２は図示のごとく時計
方向に回動退避しているので、ヘツドとデイスク
１２との接触を妨げることはない。

また、この状態では排出レバー４０の引掛部４
０ｂがロツク部材４２のロツク端４２ａを乗り越
えて係合することにより保持され、ばね４４の時
計方向への付勢力にもかかわらず、排出レバー４
０はこの状態を保持することができる。

また、第７図の状態で、キヤリヤをフレームに
向つて収納すれば、カートリツジ１０を所定位置
で位置決めすることができ、ヘツドによりデイス
ク１２のリード／ライトを容易に行うことが可能
となる。

また、使用後のカートリツジ１０をカートリツ
ジガイド３０から取り出すためには、キヤリヤの
ポツプアツプ途中で、排出レバー４０をロツク部
材４２から引き離してばね４４によつてケース１
４をカートリツジガイド３０から取り出せばよ
い。

このため、ポツプアツプの適当な時期に、ロツ
ク部材４２は第７図の鎖線で示されるように回動
し、そのロツク端４２ａと引掛部４０ｂとの係合
を解除し、排出レバー４０がケース１４の排出を
行う。

以上のように、図示例に係るカートリツジ排出
機構によれば、カートリツジの装着・排出が極め
て容易に行える。

［考案が解決しようとする問題点］ 従来技術の問題点 しかしながら、従来のカートリツジ排出機構の
ごとく、排出レバーによるカートリツジ排出作用
を単一の弾性部材にて行うこととすると、該弾性
部材の弾性力が弱い場合には、特に大きな力の要
求される初期排出力が充分取れないという問題点
を生じる。

反面、弾性部材の弾性力を強くしすぎると、カ
ートリツジの初期排出力は充分となるが、カート
リツジがカートリツジガイド外部に飛び出してし
まう恐れがある。

このため、フロツピデイスクカートリツジの排
出力を付勢する排出用弾性部材の弾性力調整は極
めて困難であつた。

考案の目的 本考案は、前記従来技術の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、カートリツジの初期
排出力を充分に取るとともに、カートリツジガイ
ドからカートリツジが飛び出してしまうことを防
止できるマイクロフロツピデイスクドライブのカ
ートリツジ排出機構を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 前記目的を達成するために、本考案に係るカー
トリツジ排出機構は、排出レバーに備えられた板
ばねにより構成され、排出時初期にのみ排出起動
力を印加する専用の起動用弾性部材を備えたこと
を特徴とする。

［作用］ 本考案に係るカートリツジ排出機構は以上のよ
うな手段を有するので、カートリツジの排出初期
には、排出レバーには排出用弾性部材と、起動用
弾性部材の両弾性部材による付勢力が印加され、
充分な初期排出力を得ることができる。

一方、排出後期には、起動用弾性部材からの付
勢力は排出レバーに印加されず、単に排出用弾性
部材の付勢力のみが印加されることとなる。

このため、排出レバーに印加される排出力が過
大となり、カートリツジがカートリツジガイドか
ら飛び出してしまうことはない。

以上のようにして、本考案に係るカートリツジ
排出機構によれば、弾性部材の弾性力調整が弾性
部材の形状・材質を選ぶことのみにより達成さ
れ、この調整が容易となる。しかもカートリツジ
の排出も極めてスムーズに行うことが可能とな
る。

［実施例］ 以下、図面に基づいて本考案の好適な実施例を
説明する。

第１図には本考案の一実施例に係るカートリツ
ジ排出機構に用いられる排出レバーが示されてお
り、前記第５図と対応する部分には図番１００を
加えて示し説明を省略する。

本考案において特徴的なことは、排出初期にの
み排出レバーに起動力を付勢する起動用弾性部材
を備えたことであり、このために本実施例に係る
排出レバー１４０は排出用弾性部材１４４の取付
け固定部１４０ｃの反対側に起動用弾性部材を構
成する板ばね１７０を設けている。該板ばね１７
０はカートリツジ挿入時に排出レバー１４０が回
動する方向に拡開形成されており、その基部は押
え部材１７２によつて排出レバー１４０に取付け
固定されている。

第２図には以上のように構成された排出レバー
１４０を用いたカートリツジ排出機構が示されて
いる。

同図に示すカートリツジ排出機構はカートリツ
ジ装着状態にあり、排出レバー１４０は反時計方
向端まで回動しており、この状態でロツク部材１
４２のロツク端１４２ａが引掛部１４０ｂを係
合・保持している。

また、排出用弾性部材１４４は充分に伸長して
おり、排出レバー１４０に時計方向への弾性力を
付勢するとともに、ばね取付け部１４０ｃの対向
面に設けられた板ばね１７０はカートリツジガイ
ド１３０の側縁部１３０ａによつて圧縮され、排
出レバー１４０に右方向への付勢力を印加してい
る。

これに対し、第３図にはロツク部材１４２のロ
ツク端１４２ａが引掛部１４０ｂから解除された
直後の状態が示されており、排出レバー１４０に
はばね１４４の弾性力により時計方向への回動
力、すなわちカートリツジ排出力が印加されると
ともに、板ばね１７０の復帰力に基づく排出レバ
ー１４０の右方向への付勢力、すなわちカートリ
ツジ排出力が印加されている。

このため、折曲部１４０ａに係合したカートリ
ツジは大きな排出力によつて駆動され、特に初期
段階で要求される大きな排出力を充足することが
可能となる。

さらに排出レバー１４０が時計方向に回動する
と、板ばね１７０はカートリツジガイド側縁部１
３０ａから離脱し、排出レバー１４０に右方向へ
の付勢力を印加しなくなる。すなわち、排出レバ
ー１４０のストロークの不必要な部分において、
この板ばね１７０を加えたことによる影響は現れ
ない。

このため、排出レバー１４０の回動力、すなわ
ちカートリツジ排出力はばね１４４による弾性力
のみに依存することとなり、カートリツジ排出力
が過大となりカートリツジがカートリツジガイド
１３０から飛び出してしまうことはない。

以上説明したように、本考案に係るカートリツ
ジ排出機構によれば、カートリツジの排出初期段
階では排出ばね１４４と板ばね１７０による付勢
力により充分な排出力を供給し、それ以後はばね
１４４による排出力のみとしてカートリツジの飛
び出しを防止する。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案に係るマイクロフ
ロツピデイスクドライブのカートリツジ排出機構
は、排出初期にのみ排出レバーに起動力を付勢す
る専用の起動用弾性部材を排出レバーに直接配置
したので、排出初期に要求される大きな排出レバ
ー駆動力を充足するとともに、カートリツジのカ
ートリツジガイドからの飛び出しを防ぐことが可
能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るカートリツジ
排出機構に用いられる排出レバーの説明図、第２
図は第１図に示した排出レバーが用いられたカー
トリツジ排出機構の説明図、第３図は第２図に示
したカートリツジ排出機構の動作の説明図、第４
図は一般的なマイクロフロツピデイスクカートリ
ツジの説明図、第５図は従来のカートリツジ排出
機構の説明図、第６図及び第７図は第５図に示し
たカートリツジ排出機構の動作の説明図である。 １０……マイクロフロツピデイスクカートリツ
ジ、３０，１３０……カートリツジガイド、４
０，１４０……排出レバー、４２，１４２……ロ
ツク部材、４４，１４４……ばね（排出用弾性部
材）、１７０……板ばね（起動用弾性部材）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 カードリツジガイドに保持されたフスツピデイ
   スクカートリツジの縁部に係合する排出レバー
   と、 前記排出レバーに接続され、フロツピデイスク
   カートリツジの排出力を印加する排出用弾性部材
   と、 フロツピデイスクカートリツジの保持状態で排
   出レバーをロツクし、排出時にロツクを解除する
   ロツク部材と、 を備えたマイクロフロツピデイスクドライブの
   カートリツジ排出機構において、 前記排出レバーに備えられた板ばねよりなり、
   フロツピーデイスクカートリツジの排出時初期に
   のみ前記排出レバーに排出起動力を印加する専用
   の起動用弾性部材を備えたことを特徴とするマイ
   クロフロツピデイスクドライブのカートリツジ排
   出機構。