JPH05166052A - 自動販売機の冷却加温制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は販売休止時間帯での最適な消費エネ
ルギーの削減及び販売休止時刻には商品を所定温度とす
ることができる自動販売機の冷却加温制御装置の提供を
目的としたものである。 【構成】 主制御部８ａは記憶部６に記憶された各室３
ａ〜３ｎの販売休止時刻と初期動作時間のデータとタイ
マー手段７の標準時間をもとに負荷制御部５を制御し、
負荷制御部５は自動販売機４が有する室３ａ〜３ｎが販
売休止開始時刻になれば、冷却装置１ａ〜１ｎ，加温装
置２ａ〜２ｎを停止し、また販売休止終了時刻には所定
温度となるように前もって冷却装置１ａ〜１ｎ，加温装
置２ａ〜２ｎの運転を再開する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は販売休止時間帯を有する
自動販売機における、販売商品の温度を制御する自動販
売機の冷却加温制御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば、従来の自動販売機の冷却加温制
御装置は実開平１−７５７８１号公報に示されるよう
に、販売休止開始時刻となった場合、全冷却装置に対す
る電源の停止を行い、販売休止終了時刻より予め設定さ
れている所定時間前となった場合、全冷却装置に対する
電源の供給を開始するように制御していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のような構成では、電源の供給，停止を全冷却装置に対
して行っているため、制御温度や販売休止時間帯が異な
る複数の室を有する自動販売機においては、室別の制御
が不可能となってしまい、また予め設定された所定時間
前に運転を開始する制御では現状の庫内温度や外気温度
に関係なく動作を開始するので所定温度に早く達し消費
エネルギーの最適な削減や、また所定温度に達しなかっ
たりする課題を有していた。

【０００４】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、室別に販売休止開始時刻には冷却及び加温装置を停
止させ、また販売休止時間帯においては、販売休止終了
時刻には所定温度となるように冷却または加温装置の動
作を開始する初期運転時間を最新の庫内温度及び外気温
度により最適な初期運転時間を算出記憶し、室別の最適
初期運転時間をもとに販売休止終了時刻には各室を所定
温度にするとともに、最適な消費エネルギーの削減を可
能とする自動販売機の冷却加温制御装置を提供するもの
である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の自動販売機の販売制御装置は、商品を冷却
する冷却装置と、商品を加温する加温装置と、冷却装置
及び加温装置とに接続され、各装置を個別に運転や停止
を行う負荷制御部と、各室別の販売休止開始時刻及び終
了時刻や各室を販売休止終了時刻には所定温度となるよ
うに前もって冷却装置または加温装置の動作を開始する
ための初期運転時間やその他自動販売機を制御するため
の各種データを記憶する記憶部と、標準時間を示すタイ
マー手段と、負荷制御部，記憶部及びタイマー手段と接
続された主制御部とより構成されたものである。

【０００６】さらに、本発明の自動販売機の販売制御装
置は、主制御部と接続された各室の初期運転時間を設定
する設定手段を設けたものである。

【０００７】さらに、本発明の自動販売機の販売制御装
置は、主制御部と接続された各室の庫内温度を検知する
第一の温度検出手段を設けたものである。

【０００８】さらに、本発明の自動販売機の販売制御装
置は、主制御部と接続された外気温度を検知する第二の
温度検出手段を設けたものである。

【０００９】

【作用】本発明は上記した構成により、主制御部はタイ
マー手段からの標準時間と記憶部からの販売休止開始時
刻や終了時刻及び初期運転時間より、標準時間が販売休
止開始時刻になった場合、冷却装置及び加温装置を負荷
制御部を介して停止させ、また標準時間が販売休止終了
時刻から初期運転時間を差し引いた時間になった場合、
冷却装置または加温装置を負荷制御部を介して運転を開
始させることにより、室別に消費エネルギーの削減が図
れるとともに、また商品を適温で販売することを可能と
する。

【００１０】本発明は上記した構成により、各室別の初
期運転時間の変更を可能とする。本発明は上記した構成
により、販売休止時間帯に入った場合、最新の庫内温度
により初期運転時間を算出することにより、最適な初期
運転時間へ変更可能とする。

【００１１】本発明は上記した構成により、販売休止時
間帯に入った場合、最新の庫内温度と外気温度により初
期運転時間を算出することにより、最適な初期運転時間
へ変更可能とする。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の第１の実施例の自動販売機の
冷却加温制御装置について、図面を参照しながら説明す
る。

【００１３】図１は本発明の第１の実施例における要部
概略構成図及びブロック図である。図１において、１ａ
〜１ｎは商品を冷やす冷却装置、２ａ〜２ｎは商品を加
温する加温装置、３ａ〜３ｎは冷却装置１ａ〜１ｎ，加
温装置２ａ〜２ｎの一方または両方を備えた室、４は室
３ａ〜３ｎを有する自動販売機、５は冷却装置１ａ〜１
ｎ及び加温装置２ａ〜２ｎとに接続され、個別に運転や
停止を行う負荷制御部、６は室３ａ〜３ｎの販売休止開
始時刻及び終了時刻や室３ａ〜３ｎを販売休止終了時刻
には所定温度となるように前もって冷却装置１ａ〜１ｎ
または加温装置２ａ〜２ｎの動作を開始するための初期
運転時間やその他自動販売機を制御するための各種デー
タを記憶する記憶部、７は標準時間を示すタイマー手
段、８ａは負荷制御部５，記憶部６及びタイマー手段７
と接続された主制御部である。

【００１４】以上のように構成された自動販売機の冷却
加温制御装置について、以下その動作を図２，図３に従
い説明する。

【００１５】図２は図１に示した記憶部６に予め書込ま
れているデータの状態を示した記憶状態図、図３は図１
に示した自動販売機の冷却加温制御装置のフローチャー
トである。図３において主制御部８ａは、タイマー手段
７から標準時間（Ｔ０）を確認する（ＳＴＥＰ１０
１）。次に記憶部６から室３ｘ（３ｘとは室３ａ〜３ｎ
の一室を示す）の販売休止開始時刻（ＴＳ０１）及び終
了時刻（ＴＥ０１）を確認し（ＳＴＥＰ１０２）、室３
ｘが販売休止時間帯でなく、標準時間が販売休止開始時
刻に達した場合、室３ｘの冷却装置１ｘ及び加温装置２
ｘを停止させる（ＳＴＥＰ１０３）。次に室３ｘが販売
休止時間帯である場合、記憶部６から室３ｘの初期運転
時間（Ｔ１）を確認し（ＳＴＥＰ１０４）、販売休止終
了時刻（ＴＥ０１）から初期運転時間（Ｔ１）を差し引
いた動作開始時刻を算出し（ＳＴＥＰ１０５）、標準時
間が動作開始時刻に達した場合、所定温度となるよう
に、室３ｘの冷却装置１ｘまたは加温装置２ｘの運転を
開始させる（ＳＴＥＰ１０６）。以下上記動作（ＳＴＥ
Ｐ１０１〜１０６）を自動販売機４が有する室３ａ〜３
ｎに対して行う（ＳＴＥＰ１０７）。

【００１６】以上、上記動作にて自動販売機４が有する
室３ａ〜３ｎが販売休止開始時刻になれば、冷却装置１
ａ〜１ｎ，加温装置２ａ〜２ｎを停止することにより消
費エネルギーの削減が図れるとともに、また販売休止終
了時刻には所定温度となるように前もって冷却装置１ａ
〜１ｎ，加温装置２ａ〜２ｎの運転を再開するので、商
品を適温で販売することができる。

【００１７】以下、本発明の第２の実施例の自動販売機
の冷却加温制御装置について、図を参照しながら説明す
るが、第１の実施例と同一構成については同一符号を付
してその詳細な説明を省略する。

【００１８】図４は本発明の第２の実施例における要部
概略構成図及びブロック図である。９は主制御部８ｂと
接続され各室の初期運転時間を設定する設定手段であ
る。主制御部８ｂは負荷制御部５，記憶部６，タイマー
手段７及び設定手段９と接続されている。

【００１９】以上のように構成された自動販売機の冷却
加温制御装置について、以下その動作を図５，図２に従
い第１の実施例と異なる部分について説明する。

【００２０】図５は図４に示した自動販売機の冷却加温
制御装置のフローチャートである。図５において主制御
部８ｂは、設定手段９により室３ｘ（３ｘとは室３ａ〜
３ｎの一室を示す）の初期運転時間（Ｔ２）が入力され
ると、記憶部６の室３ｘの初期運転時間をＴ１からＴ２
へ変更させる（ＳＴＥＰ２０１）。その後は図３に示す
第１の実施例のステップと同様であるので説明を省略す
る。

【００２１】以上、上記動作にて設定手段９により初期
運転時間を自由に設定変更することができる。

【００２２】以下、本発明の第３の実施例の自動販売機
の冷却加温制御装置について、図を参照しながら説明す
るが、第１の実施例と同一構成については同一符号を付
してその詳細な説明を省略する。

【００２３】図６は本発明の第３の実施例における要部
概略構成図及びブロック図である。１０は主制御部８ｃ
と接続され各室の庫内温度を検知する第一の温度検知手
段である。主制御部８ｃは負荷制御部５，記憶部６，タ
イマー手段７及び第一の温度検知手段１０と接続されて
いる。

【００２４】以上のように構成された自動販売機の冷却
加温制御装置について、以下その動作を図７，図８，
（数１）に従い第１の実施例と異なる部分について説明
する。

【００２５】図７は図６に示した記憶部６に予め書込ま
れているデータの状態を示した記憶状態図、図８は図６
に示した自動販売機の冷却加温制御装置のフローチャー
ト、（数１）は庫内温度及び所定温度より初期運転時間
を算出する式である。

【００２６】

【数１】

【００２７】図８において主制御部８ｃは、室３ｘ（３
ｘとは室３ａ〜３ｎの一室を示す）が販売休止時間帯と
なると、第一の温度検知手段１０より庫内温度（ＴＲ０
１）を確認し（ＳＴＥＰ３０１）、所定温度（ＴＳＥＴ
０１）から庫内温度（ＴＲ０１）を差し引き、予め設定
されている単位時間当りの冷却能力（ＲＳｘ０）もしく
は加温能力（ＲＳｘ１）より（数１）にて室３ｘの初期
運転時間（Ｔ３）を算出し（ＳＴＥＰ３０２）、記憶部
６の室３ｘの初期運転時間をＴ１からＴ３へ変更させる
（ＳＴＥＰ３０３）。その他のステップは図３に示す第
１の実施例のステップと同様であるので説明を省略す
る。

【００２８】以上、上記動作にて第一の温度検出手段１
０の庫内温度により現在の庫内状態から最適な初期運転
時間を算出し設定変更することができる。

【００２９】以下、本発明の第４の実施例の自動販売機
の冷却加温制御装置について、図を参照しながら説明す
るが、第３の実施例と同一構成については同一符号を付
してその詳細な説明を省略する。

【００３０】図９は本発明の第４の実施例における要部
概略構成図及びブロック図である。１１は主制御部８ｄ
と接続され外気温度を検知する第二の温度検出手段であ
る。主制御部８ｄは負荷制御部５，記憶部６，タイマー
手段７，第一の温度検出手段１０及び第二の温度検出手
段１１と接続されている。

【００３１】以上のように構成された自動販売機の冷却
加温制御装置について、以下その動作を図１０，図１
１，（数２）に従い第３の実施例と異なる部分について
説明する。

【００３２】図１０は図９に示した記憶部６に予め書込
まれているデータの状態を示した記憶状態図、図１１は
図９に示した自動販売機の冷却加温制御装置のフローチ
ャート、（数２）は庫内温度，外気温度及び所定温度よ
り初期運転時間を算出する式である。

【００３３】

【数２】

【００３４】図１１において主制御部８ｄは、室３ｘ
（３ｘとは室３ａ〜３ｎの一室を示す）が販売休止時間
帯となると、第一の温度検知手段１０より庫内温度及び
第二の温度検知手段１１より外気温度（ＴＲ０２）を確
認し（ＳＴＥＰ４０１）、予め設定されている外気温度
別の単位時間当りの冷却能力（ＲＳＡＴｘ０）もしくは
加温能力（ＲＳＡＴｘ１）より（数２）にて室３ｘの初
期運転時間（Ｔ４）を算出し（ＳＴＥＰ４０２）、記憶
部６の室３ｘの初期運転時間をＴ１からＴ４へ変更させ
る（ＳＴＥＰ４０３）。その他のステップは図３に示す
第３の実施例のステップと同様であるので説明を省略す
る。

【００３５】以上、上記動作にて第二の温度検出手段１
１による外気温度と庫内温度により最適な初期運転時間
を算出し設定変更することができる。

【００３６】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、自動販売
機が有する各室別に販売休止開始時刻になれば、冷却装
置，加温装置を停止することにより消費エネルギーの削
減が図れるとともに、また販売休止終了時刻には所定温
度となるように前もって冷却装置，加温装置の運転を再
開するので、商品を適温で販売することができる。

【００３７】さらに本発明によれば、設定手段を設ける
ことにより初期運転時間を自由に設定変更することがで
きる。

【００３８】さらに本発明によれば、第一の温度検出手
段を設けることにより庫内温度から最適な初期運転時間
を算出し設定変更することができる。

【００３９】さらに本発明によれば、第二の温度検出手
段を設けることにより外気温度と庫内温度により最適な
初期運転時間を算出し設定変更することができる優れた
自動販売機の冷却加温制御装置を実現できるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）本発明の第１の実施例における自動販売
機の冷却加温制御装置の要部概略構成図 （ｂ）本発明の第１の実施例における自動販売機の冷却
加温制御装置のブロック図

【図２】同実施例における記憶部に予め書込まれている
データの状態を示した記憶状態図

【図３】同実施例における自動販売機の冷却加温制御装
置のフローチャート

【図４】（ａ）本発明の第２の実施例における自動販売
機の冷却加温制御装置の要部概略構成図 （ｂ）本発明の第２の実施例における自動販売機の冷却
加温制御装置のブロック図

【図５】同実施例における自動販売機の冷却加温制御装
置のフローチャート

【図６】（ａ）本発明の第３の実施例における自動販売
機の冷却加温制御装置の要部概略構成図 （ｂ）本発明の第３の実施例における自動販売機の冷却
加温制御装置のブロック図

【図７】同実施例における記憶部に予め書込まれている
データの状態を示した記憶状態図

【図８】同実施例における自動販売機の冷却加温制御装
置のフローチャート

【図９】（ａ）本発明の第４の実施例における自動販売
機の冷却加温制御装置の要部概略構成図 （ｂ）本発明の第４の実施例における自動販売機の冷却
加温制御装置のブロック図

【図１０】（ａ）同実施例における記憶部に予め書込ま
れている各室ごとの販売休止時刻，初期動作時間，所定
温度のデータの状態を示した記憶状態図 （ｂ）同実施例における記憶部に予め書込まれている外
気温度別の各室ごとの単位時間当りの冷却能力もしくは
加温能力のデータの状態を示した記憶状態図

【図１１】同実施例における自動販売機の冷却加温制御
装置のフローチャート

【符号の説明】

１ａ〜１ｎ 冷却装置 ２ａ〜２ｎ 加温装置 ３ａ〜３ｎ 室 ４ 自動販売機 ５ 負荷制御部 ６ 記憶部 ７ タイマー手段 ８ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄ 主制御部 ９ 設定手段 １０ 第一の温度検知手段 １１ 第二の温度検知手段

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 冷却装置または加温装置の一方または両
   方を備え、前記両装置の１つを使用して複数の商品の冷
   却または加温を行う室を複数個有する自動販売機におい
   て、前記冷却装置及び前記加温装置とに接続され、前記
   各装置を個別に運転や停止を行う負荷制御部と、各室別
   の販売休止開始時刻及び終了時刻や各室を販売休止終了
   時刻には所定温度となるように前もって前記冷却装置ま
   たは前記加温装置の動作を開始するための初期運転時間
   やその他自動販売機を制御するための各種データを記憶
   する記憶部と、標準時間を示すタイマー手段と、前記負
   荷制御部，前記記憶部及び前記タイマー手段と接続され
   た主制御部とからなり、前記主制御部は各前記室別に前
   記タイマー手段からの標準時間と前記記憶部からの販売
   休止開始時刻や終了時刻及び初期運転時間より、標準時
   間が販売休止開始時刻になった場合、前記冷却装置及び
   前記加温装置を前記負荷制御部を介して停止させ、また
   標準時間が販売休止終了時刻から初期運転時間を差し引
   いた時間になった場合、前記冷却装置または前記加温装
   置を前記負荷制御部を介して運転を開始させることを特
   徴とする自動販売機の冷却加温制御装置。
2. 【請求項２】 主制御部と接続された各室の初期運転時
   間を設定する設定手段を設け、各室別の初期運転時間を
   変更することを可能とした請求項１記載の自動販売機の
   冷却加温制御装置。
3. 【請求項３】 主制御部と接続された各室の庫内温度を
   検知する第一の温度検出手段を設け、販売休止時間帯に
   入った場合、最新の庫内温度により初期運転時間を算出
   し、庫内温度による最適な初期運転時間に変更すること
   を可能とする請求項１記載の自動販売機の冷却加温制御
   装置。
4. 【請求項４】 主制御部と接続された外気温度を検知す
   る第二の温度検知手段を設け、販売休止時間帯に入った
   場合、最新の庫内温度と外気温度により初期運転時間を
   算出し、庫内温度と外気温度による最適な初期運転時間
   に変更することを可能とする請求項３記載の自動販売機
   の冷却加温制御装置。