JPH05165059A - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法

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JPH05165059A
JPH05165059A JP35132991A JP35132991A JPH05165059A JP H05165059 A JPH05165059 A JP H05165059A JP 35132991 A JP35132991 A JP 35132991A JP 35132991 A JP35132991 A JP 35132991A JP H05165059 A JPH05165059 A JP H05165059A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】i型半導体層の上にブロッキング層を設けるこ
となく、しかもi型半導体層のチャンネル領域にダメー
ジを与えることなくn型半導体層を電気的に分離して、
層間短絡のない薄膜トランジスタを歩留よく製造する。 【構成】n型半導体層14を、そのソース,ドレイン電
極S,D間の部分を酸化させて絶縁層14aとすること
によってソース側とドレイン側とに電気的に分離するこ
とにより、i型半導体層13の上にブロッキング層を設
けておかなくてもi型半導体層13のチャンネル領域に
ダメージを与えることはないようにして前記ブロッキン
グ層を不要とし、ブロッキング層のパターニング時にゲ
ート絶縁膜にピンホール等の欠陥を発生させてしまう従
来の問題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜トランジスタの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜トランジスタ(TFT)は、
次のような構成となっている。
【0003】図7は従来の薄膜トランジスタの断面図で
あり、ここでは、アクティブマトリックス液晶表示素子
に用いる薄膜トランジスタパネル(以下TFTパネルと
いう)に形成されているものを示している。
【0004】上記TFTパネルは、ガラス等からなる透
明な基板1の上に、画素電極2と、その能動素子である
薄膜トランジスタ3とを形成したもので、前記薄膜トラ
ンジスタ3は一般に逆スタガー構造とされている。
【0005】上記逆スタガー構造の薄膜トランジスタ3
は、基板1上に形成したゲート電極Gと、このゲート電
極Gを覆うゲート絶縁膜(透明膜)4と、このゲート絶
縁膜4の上に形成されたi型半導体層5と、このi型半
導体層5の上にn型半導体層6とコンタクト層7とを介
して形成されたソース電極Sおよびドレイン電極Dとで
構成されている。
【0006】なお、i型半導体層5はa−Si (アモル
ファスシリコン)で形成され、n型半導体層6はn型不
純物をドープしたa−Si で形成され、コンタクト層7
はn型半導体層6とのオーミックコンタクト性がよいC
r (クロム)等の金属で形成されており、n型半導体層
6とコンタクト層7は、i型半導体層5のチャンネル領
域(ソース電極Sとドレイン電極Dとの間の領域)に対
応する部分において切離し分離されている。
【0007】また、この薄膜トランジスタ3のゲート電
極Gは、基板1上に形成したゲートライン(図示せず)
に一体に形成されており、ゲート絶縁膜4はゲート電極
Gおよびゲートラインを覆って基板1のほぼ全面に形成
されている。このゲート絶縁膜4はSi N(窒化シリコ
ン)等で形成されており、このゲート絶縁膜4の上に
は、ドレイン電極Dにつながるデータライン(図示せ
ず)が形成されている。なお、上記ゲート電極Gおよび
ゲートラインとドレイン電極Dおよびデータラインは、
Al (アルミニウム)またはAl 合金等で形成されてい
る。
【0008】また、上記i型半導体層4のチャンネル領
域の上にはSi N等からなるブロッキング層8が形成さ
れている。このブロッキング層8は、薄膜トランジスタ
3の製造に際してi型半導体層5の上に成膜したn型半
導体層6のチャンネル領域対応部分をエッチングにより
切離し分離するときに、i型半導体層5のチャンネル領
域もエッチングされるのを防ぐために設けられている。
【0009】一方、上記画素電極2は、上記薄膜トラン
ジスタ3を覆って上記ゲート絶縁膜4の上に形成したS
i N等からなる保護絶縁膜(透明膜)9の上に形成され
ている。この画素電極2はITO等からなる透明導電膜
で形成されており、その端部は、保護絶縁膜9に設けた
コンタクト孔9aにおいて薄膜トランジスタ3のソース
電極Sに接続されている。
【0010】上記薄膜トランジスタ3は、次のような工
程で製造されている。
【0011】[工程1]基板1上に、ゲート用金属膜を
成膜し、この金属膜をフォトリソグラフィ法によりパタ
ーニングしてゲート電極Gおよびゲートラインを形成す
る。
【0012】[工程2]上記基板1上に、上記ゲート電
極Gおよびゲートラインを覆って、ゲート絶縁膜4と、
i型半導体層5と、ブロッキング層8とを順次成膜す
る。
【0013】[工程3]上記ブロッキング層8をフォト
リソグラフィ法によりi型半導体層5のチャンネル領域
を覆う形状にパターニングする。
【0014】[工程4]n型半導体層6とコンタクト層
7とを順次成膜する。
【0015】[工程5]上記コンタクト層7とn型半導
体層6とi型半導体層5とをフォトリソグラフィ法によ
りトランジスタ素子領域の外形にパターニングする。
【0016】[工程6]ソース,ドレイン用金属膜を成
膜する。
【0017】[工程7]上記ソース,ドレイン用金属膜
をフォトリソグラフィ法によりパターニングしてソー
ス,ドレイン電極S,Dおよびデータラインを形成する
とともに、上記コンタクト層7をソース,ドレイン電極
S,Dと同じ形状にパターニングし、さらに、前記金属
膜およびコンタクト層7のパターニングに用いたレジス
トマスクを残したままn型半導体層6のソース,ドレイ
ン電極S,D間の部分をエッチングしてn型半導体層6
を切離し分離し、薄膜トランジスタ3を完成する。
【0018】この場合、上記n型半導体層6は、i型半
導体層4の上に形成したブロッキング層8の上において
分離されるため、このn型半導体層6をエッチングする
ときに、i型半導体層5のチャンネル領域がエッチング
されてダメージを受けることはない。ただし、n型半導
体層6は、ソース,ドレイン電極S,D間の部分だけで
なく、ソース,ドレイン電極S,Dおよび画素電極端部
の外側に張出している部分も除去されるため、この部分
ではi型半導体層5もエッチングされるが、この部分は
薄膜トランジスタ3の特性に影響しないため、この部分
においてi型半導体層5の表面がエッチングされても、
あるいはi型半導体層5が除去されても、特に問題はな
い。
【0019】また、上記TFTパネルは、上記工程で基
板1上に薄膜トランジスタ3を形成した後、次のような
工程で製造されている。
【0020】[工程8]保護絶縁膜9を成膜する。
【0021】[工程9]上記保護絶縁膜9に、上記薄膜
トランジスタ3のソース電極Sに対応するコンタクト孔
9aと、データラインおよびゲートラインの端子部に対
応する開口(図示せず)とをフォトリソグラフィ法によ
って形成するとともに、同時にゲート絶縁膜4のゲート
ライン端子部上の部分に開口を形成する。
【0022】[工程10]透明導電膜を成膜する。
【0023】[工程11]上記透明導電膜をフォトリソ
グラフィ法によりパターニングし、上記コンタクト孔9
aにおいて薄膜トランジスタ3のソース電極Sに接続さ
れた画素電極2を形成する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の薄膜トランジスタ3は、i型半導体層5のチャンネ
ル領域の上にゲート絶縁膜4と同系の絶縁材(Si N
等)からなるブロッキング層8を設けているため、薄膜
トランジスタ3の製造工程において上記ブロッキング層
8をパターニングする際に、i型半導体層5の下のゲー
ト絶縁膜4にピンホール等の欠陥を発生させてしまうこ
とがあった。
【0025】これは、i型半導体層5にピンホールが生
じていることがあるためであり、i型半導体層5にピン
ホールがあってもその半導体特性はさほど変わらない
が、このi型半導体層5にピンホールがあると、i型半
導体層5の上に成膜したブロッキング層8をパターニン
グする際に、そのエッチング液がi型半導体層5のピン
ホールを通ってゲート絶縁膜4に達する。そしてSi N
等からなるブロッキング層8のパターニングはBHF等
の弗酸系エッチング液を用いて行われるため、このエッ
チング液がゲート絶縁膜4に達すると、このゲート絶縁
膜4もエッチングされてピンホール等の欠陥を発生す
る。
【0026】なお、i型半導体層5に欠陥がなければ、
ブロッキング層8のパターニング時にゲート絶縁膜4を
エッチングしてしまうことはないが、薄膜トランジスタ
の特性を上げるには、i型半導体層5の層厚をできるだ
け薄くすることが望ましいため、欠陥のないi型半導体
層5を成膜することは困難である。
【0027】そして、n型半導体層6およびソース,ド
レイン電極S,Dは、上述したように、ブロッキング層
8をパターニングした後に形成されるため、ゲート絶縁
膜4に上記のようなピンホールが発生していると、ゲー
ト電極Gとソース,ドレイン電極S,Dとの間に層間短
絡が発生してしまう。なお、この層間短絡は、ゲートラ
インとデータラインとが交差する部分にも発生する。
【0028】このため、上記従来の薄膜トランジスタ3
は、その製造過程で層間短絡を発生することが多く、し
たがって製造歩留が悪いという問題をもっていた。
【0029】本発明の目的は、i型半導体層の上にブロ
ッキング層を設けることなく、しかもi型半導体層のチ
ャンネル領域にダメージを与えることなくn型半導体層
を電気的に分離して、層間短絡のない薄膜トランジスタ
を歩留よく製造することができる薄膜トランジスタの製
造方法を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜トランジス
タの製造方法は、基板上にゲート電極を形成する第1の
工程と、前記基板上に、ゲート絶縁膜とi型半導体層と
n型半導体層とコンタクト層とを順次成膜する第2の工
程と、前記コンタクト層とn型半導体層とi型半導体層
とを、トランジスタ素子領域の外形にパターニングする
第3の工程と、ソース,ドレイン用金属膜とを成膜する
第4の工程と、前記ソース,ドレイン用金属膜をパター
ニングしてソース,ドレイン電極を形成するとともに、
前記コンタクト層を前記ソース,ドレイン電極の形状に
パターニングする第5の工程と、前記ソース,ドレイン
用金属膜およびコンタクト層のパターニングに用いたレ
ジストマスクを残したまま前記n型半導体層の酸化処理
を行ない、このn型半導体層のソース,ドレイン電極間
の部分を酸化絶縁層とする第6の工程と、からなること
を特徴とするものである。
【0031】
【作用】すなわち、本発明の薄膜トランジスタの製造方
法は、n型半導体層を、そのソース,ドレイン電極間の
部分を酸化により絶縁層とすることによってソース側と
ドレイン側とに電気的に分離するものであり、この製造
方法は、n型半導体層をエッチングして切離し分離する
ものではないため、i型半導体層の上にブロッキング層
を設けておかなくても、i型半導体層のチャンネル領域
にダメージを与えることはない。そして、この製造方法
によれば、i型半導体層の上にブロッキング層を設ける
必要がないため、従来の薄膜トランジスタのように、ブ
ロッキング層のパターニング時にゲート絶縁膜にピンホ
ール等の欠陥を発生させてしまうことはなく、したがっ
て、ゲート電極とソース,ドレイン電極との間の層間短
絡を防いで、製造歩留を向上させることができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、アクティブマト
リックス液晶表示素子に用いるTFTパネルに形成され
る薄膜トランジスタの製造を例にとって図面を参照し説
明する。
【0033】まず、この実施例の製造方法で製造された
薄膜トランジスタの構成を説明する。図3は上記TFT
パネルの一部分の平面図、図4、図5および図6は図3
のIV−IV線、 V−V 線およびVI−VI線に沿う拡大断面図
である。
【0034】このTFTパネルは、ガラス等からなる透
明な基板10の上に、画素電極20と、その能動素子で
ある薄膜トランジスタ(TFT)30とを形成したもの
である。
【0035】上記薄膜トランジスタ30は、図3および
図4に示すように、基板10上に形成したゲート電極G
と、このゲート電極Gを覆うゲート絶縁膜12と、この
ゲート絶縁膜12の上に形成されたi型半導体層13
と、このi型半導体層13の上にn型半導体層14とコ
ンタクト層15とを介して形成されたソース電極Sおよ
びドレイン電極Dとで構成されている。
【0036】なお、i型半導体層13はa−Si で形成
され、n型半導体層14はn型不純物をドープしたa−
Si で形成され、コンタクト層15はCr 等の金属で形
成されている。
【0037】上記ゲート電極Gは、基板10上に形成し
たゲートラインGLに一体に形成されており、ゲート絶
縁膜12はゲート電極GおよびゲートラインGLを覆っ
て基板10のほぼ全面に形成されている。このゲート絶
縁膜12はSi N等で形成されており、このゲート絶縁
膜12の上には、ドレイン電極Dにつながるデータライ
ンDLが形成されている。なお、上記ゲート電極Gおよ
びゲートラインGLはAl またはAl 合金等のゲート用
金属膜11で形成され、またソース,ドレイン電極S,
DおよびデータラインDLはAl またはAl 合金等のソ
ース,ドレイン用金属膜16で形成されている。
【0038】また、上記コンタクト層15は、ソース側
とドレイン側とに切離し分離されており、ソース側のコ
ンタクト層15はソース電極Sと同じ形状に形成され、
ドレイン側のコンタクト層15はドレイン電極Dと同じ
形状に形成されている。
【0039】さらに、上記n型半導体層14は、i型半
導体層13の上にその全域にわたって形成されており、
このn型半導体層14のソース,ドレイン電極S,D間
の部分は、この部分を層厚全体にわたって酸化させた酸
化絶縁層14aとされている。すなわち、このn型半導
体層14は、そのソース,ドレイン電極S,D間の部分
を酸化絶縁層14aとすることによって、ソース側とド
レイン側とに電気的に分離されている。なお、上記i型
半導体層13およびn型半導体層14の外周部はソー
ス,ドレイン電極S,Dの外側に張出しており、n型半
導体層14は、ドレイン電極Dの外側に張出す部分も酸
化されて酸化絶縁層14aとともに、ソース電極Sの外
側に張出す部分の表面も、図には示さないが僅かに酸化
されている。
【0040】一方、上記画素電極20は、上記薄膜トラ
ンジスタ30を覆って上記ゲート絶縁膜12の上に形成
したSi N等からなる保護絶縁膜17の上に形成されて
いる。この画素電極20はITO等からなる透明導電膜
18で形成されており、その端部は、保護絶縁膜17に
設けたコンタクト孔17aにおいて上記薄膜トランジス
タ30のソース電極Sに接続されている。
【0041】また、上記データラインDLの端子部DL
aは、図3および図5に示すような二層構造とされてお
り、その下層膜は上記ソース,ドレイン用金属膜16で
形成され、上層膜は上記透明導電膜18で形成されてい
る。前記上層膜(透明導電膜)18は、保護絶縁膜17
に設けた開口17b内において上記下層膜(ソース,ド
レイン用金属膜)16の上に積層されている。
【0042】さらに、上記ゲートラインGLの端子部G
Laは、図3および図6に示すような二層構造とされて
おり、その下層膜は上記ゲート用金属膜11で形成さ
れ、上層膜は上記透明導電膜18で形成されている。前
記上層膜(透明導電膜)18は、ゲート絶縁膜12およ
び保護絶縁膜17に設けた開口12a,17c内におい
て上記下層膜(ゲート用金属膜)11の上に積層されて
いる。
【0043】次に、上記TFTパネルの製造方法を説明
する。
【0044】図1は上記薄膜トランジスタ13の製造工
程図、図2は薄膜トランジスタ30を製造した後のTF
Tパネルの製造工程図であり、図1(a)〜(d)およ
び図2(e)〜(h)はそれぞれ、TFTパネルの薄膜
トランジスタ部分とデータライン端子部およびデータラ
イン端子部の断面を示している。
【0045】[工程1]まず、図1(a)に示すよう
に、ガラス等からなる透明な基板10上にゲート電極G
およびゲートラインGL(図3参照)を形成する。この
ゲート電極GおよびゲートラインGLは、基板10上に
ゲート用金属膜11を成膜し、この金属膜11をフォト
リソグラフィ法によりパターニングして形成する。な
お、図1(a)において図上右端に示した金属膜11
は、ゲートライン端子部GLaの下層膜である。
【0046】[工程2]次に、上記図1(a)に示した
ように、上記基板10上に、上記ゲート電極Gおよびゲ
ートラインGLを覆って、ゲート絶縁膜12と、i型半
導体層13と、n型半導体層14と、コンタクト層15
とを順次成膜する。
【0047】[工程3]次に、図1(b)に示すよう
に、上記コンタクト層15とn型半導体層14とi型半
導体層13とを、フォトリソグラフィ法によって、トラ
ンジスタ素子領域の外形にパターニングする。
【0048】[工程4]次に、図1(c)に示すよう
に、ゲート絶縁膜12の上に、パターニングした各層1
5,14,13を覆ってソース,ドレイン用金属膜16
を成膜する。
【0049】[工程5]次に、図1(d)に示すよう
に、上記ソース,ドレイン用金属膜16をフォトリソグ
ラフィ法によりパターニングして、ソース,ドレイン電
極S,DおよびデータラインDL(図3参照)を形成す
るとともに、このソース,ドレイン用金属膜16のパタ
ーニングに用いたレジストマスク19を利用して、上記
コンタクト層15をソース,ドレイン電極S,Dの形状
にパターニングする。なお、図1(d)において図上右
側に示した金属膜16は、データライン端子部DLaの
下層膜である。
【0050】[工程6]次に、上記図1(d)に示した
ように、上記ソース,ドレイン用金属膜16およびコン
タクト層15のパターニングに用いたレジストマスク1
9を残したまま、n型半導体層15の酸化処理を行なっ
てそのソース,ドレイン電極S,D間の部分をその層厚
全体にわたって酸化させた酸化絶縁層14aとし、この
酸化絶縁層14aによりn型半導体層14をソース側と
ドレイン側とに電気的に分離して薄膜トランジスタ30
を完成する。
【0051】上記n型半導体層14の酸化処理は、例え
ば陽極酸化によって行なう、この陽極酸化は、基板10
を電解液中に浸漬してn型半導体層14を電解液中にお
いて対向電極(白金電極)と対向させ、n型半導体層1
4を陽極とし、対向電極を陰極として、この両極間に電
圧を印加して行なう。このように電解液中においてn型
半導体層14と対向電極の間に電圧を印加すると、陽極
であるn型半導体層14のレジストマスク19で覆われ
ていない領域(電解液中に接する領域)が化成反応を起
して陽極酸化され、このn型半導体層14の酸化領域が
酸化絶縁層14aとなる。
【0052】この場合、n型半導体層14はその表面側
から酸化されて行くが、その酸化深さは主に印加電圧に
よって決まるから、n型半導体層14の層厚に応じては
印加電圧を設定すれば、n型半導体層14の酸化領域を
その層厚全体にわたって酸化させることができる。
【0053】また、上記陽極酸化におけるn型半導体層
14への通電は、データラインDLを電流経路とし、こ
のデータラインDLからドレイン電極Dを介して行なう
ことができるから、データラインDLに沿って形成され
る全ての薄膜トランジスタ30のn型半導体層14を均
一に陽極酸化することができる。この場合、ドレイン電
極DおよびデータラインDLの側面はレジストマスク1
9で覆われていないため、このドレイン電極Dおよびデ
ータラインDLの側面も陽極酸化される(酸化層は図示
せず)が、このドレイン電極DおよびデータラインDL
は、その側面が酸化絶縁層となるだけで、中央部は酸化
されない。
【0054】なお、i型半導体層13およびn型半導体
層14の外周部はソース,ドレイン電極S,Dの外側
(レジストマスク19の外側)に張出しているため、上
記n型半導体層14は、ドレイン電極Dの外側に張出す
部分も酸化されて酸化絶縁層14aとなり、またソース
電極Sの外側に張出す部分の表面と、ソース電極Sの側
面も、図には示さないが僅かに酸化される。
【0055】また、i型半導体層13の抵抗率(ゲート
電極Gにゲート電圧が印加されていない状態での抵抗
率)は、n型半導体層14の抵抗率に対して3桁以上大
きく、したがって、n型半導体層14を陽極酸化する際
にその下のi型半導体層13も酸化されてしまうことは
ない。
【0056】また、上記TFTパネルは、上記工程で基
板11上に薄膜トランジスタ30を形成した後、次のよ
うな工程で製造する。
【0057】[工程7]まず、上記レジストマスク19
を剥離し、この後、図2(e)に示すように、ゲート絶
縁膜12の上に上記薄膜トランジスタ30を覆って保護
絶縁膜17を成膜する。
【0058】[工程8]次に、図2(f)に示すよう
に、上記保護絶縁膜17をフォトリソグラフィ法により
パターニングし、上記薄膜トランジスタ30のソース電
極Sに対応するコンタクト孔17aと、データライン端
子部DLaおよびゲートライン端子部GLaに対応する
開口17b,17cとを形成するとともに、ゲート絶縁
膜12にも、上記ゲートライン端子部GLaに対応する
開口12aを形成する。
【0059】[工程9]次に、図2(g)に示すよう
に、ITO膜等の透明導電膜18を成膜する。このと
き、透明導電膜18は、上記保護絶縁膜17に設けたコ
ンタクト孔17aと開口17b,17cおよびゲート絶
縁膜12の開口12a内にも成膜され、薄膜トランジス
タ30のソース電極S上と、データライン端子部DLa
およびゲートライン端子部GLaの下層膜(ソース,ド
レイン用金属膜およびゲート用金属膜)16,11の上
に積層する。
【0060】[工程10]次に、図2(h)に示すよう
に、上記透明導電膜18をフォトリソグラフィ法により
画素電極20とデータライン端子部DLaおよびゲート
ライン端子部GLaの上層膜の形状にパターニングし、
TFTパネルを完成する。
【0061】すなわち、上記製造方法は、薄膜トランジ
スタ30のn型半導体層14を、そのソース,ドレイン
電極S,D間の部分を酸化させて絶縁層14aとするこ
とによってソース側とドレイン側とに電気的に分離する
ものであり、この製造方法は、従来のようにn型半導体
層をエッチングして切離し分離するものではないため、
i型半導体層14の上にブロッキング層を設けておかな
くても、i型半導体層14のチャンネル領域にダメージ
を与えることはない。
【0062】そして、この製造方法によれば、i型半導
体層13の上にブロッキング層を設ける必要がないた
め、従来のように、ブロッキング層のパターニング時に
ゲート絶縁膜にピンホール等の欠陥を発生させてしまう
ことはなく、したがって、ゲート電極Gとソース,ドレ
イン電極S,Dとの間およびゲートラインGLとデータ
ラインDLとの間の層間短絡を防いで、製造歩留を向上
させることができる。
【0063】なお、上記実施例では、n型半導体層14
のソース,ドレイン電極S,D間の部分を、電解液中で
化成反応を起させる酸化処理によって酸化させている
が、このn型半導体層14の酸化処理は、ガス雰囲気中
で化成反応を起させるプラズマ酸化によって行なっても
よい。
【0064】また、上記実施例では、アクティブマトリ
ックス液晶表示素子に用いるTFTパネルに形成される
薄膜トランジスタの製造について説明したが、本発明
は、上記TFTパネルの薄膜トランジスタに限らず、種
々の回路基板等に形成される薄膜トランジスタの製造に
広く適用できる。
【0065】
【発明の効果】本発明薄膜トランジスタの製造方法は、
n型半導体層を、そのソース,ドレイン電極間の部分を
酸化させて絶縁層とすることによってソース側とドレイ
ン側とに電気的に分離するものであり、この製造方法
は、n型半導体層をエッチングして切離し分離するもの
ではないため、i型半導体層の上にブロッキング層を設
けておかなくても、i型半導体層のチャンネル領域にダ
メージを与えることはない。そして、この製造方法によ
れば、i型半導体層の上にブロッキング層を設ける必要
がないため、従来の薄膜トランジスタのように、ブロッ
キング層のパターニング時にゲート絶縁膜にピンホール
等の欠陥を発生させてしまうことはなく、したがって、
ゲート電極とソース,ドレイン電極との間の層間短絡を
防いで、製造歩留を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すTFTパネルに形成す
る薄膜トランジスタの製造工程図。
【図2】薄膜トランジスタを製造した後のTFTパネル
の製造工程図。
【図3】製造されたTFTパネルの一部分の平面図。
【図4】図3のVI−IV線に沿う拡大断面図。
【図5】図3の V−V 線に沿う拡大断面図。
【図6】図3のIV−IV線に沿う拡大断面図。
【図7】従来のTFTパネルに形成されている薄膜トラ
ンジスタの断面図。
【符号の説明】
10…基板、20…画素電極、30…薄膜トランジス
タ、11…ゲート用金属膜、G…ゲート電極、GL…ゲ
ートライン、GLa…端子部、12…ゲート絶縁膜、1
3…i型半導体層、14…n型半導体層、14a…酸化
絶縁層、15…コンタクト層、16…ソース,ドレイン
用金属膜、S…ソース電極、D…ドレイン電極、DL…
データライン、DLa…端子部、17…保護絶縁膜、1
8…透明導電膜、19…レジストマスク。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にゲート電極を形成する第1の工程
    と、 前記基板上に、ゲート絶縁膜とi型半導体層とn型半導
    体層とコンタクト層とを順次成膜する第2の工程と、 前記コンタクト層とn型半導体層とi型半導体層とを、
    トランジスタ素子領域の外形にパターニングする第3の
    工程と、 ソース,ドレイン用金属膜とを成膜する第4の工程と、 前記ソース,ドレイン用金属膜をパターニングしてソー
    ス,ドレイン電極を形成するとともに、前記コンタクト
    層を前記ソース,ドレイン電極の形状にパターニングす
    る第5の工程と、 前記ソース,ドレイン用金属膜およびコンタクト層のパ
    ターニングに用いたレジストマスクを残したまま前記n
    型半導体層の酸化処理を行ない、このn型半導体層のソ
    ース,ドレイン電極間の部分を酸化絶縁層とする第6の
    工程と、からなることを特徴とする薄膜トランジスタパ
    ネルの製造方法。
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