JPH05163109A - 果実の鮮度保持剤 - Google Patents
果実の鮮度保持剤Info
- Publication number
- JPH05163109A JPH05163109A JP33362391A JP33362391A JPH05163109A JP H05163109 A JPH05163109 A JP H05163109A JP 33362391 A JP33362391 A JP 33362391A JP 33362391 A JP33362391 A JP 33362391A JP H05163109 A JPH05163109 A JP H05163109A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fruits
- plants
- freshness
- agent
- calcium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 植物にカルシウムを補給し、且植物病原菌の
増殖を阻止し果実の結実熟成を促進することにより果実
の高鮮度を保持する鮮度保持剤を提供する。 【構成】 プロピオン酸カルシウムを含有する溶液。
増殖を阻止し果実の結実熟成を促進することにより果実
の高鮮度を保持する鮮度保持剤を提供する。 【構成】 プロピオン酸カルシウムを含有する溶液。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】果実の結実熟成を促進し高鮮度を
保持する果実の鮮度保持剤に関する。
保持する果実の鮮度保持剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来果実栽培において植物の栄養の一つ
であるカルシウムの補給は石灰質肥料又は燐酸カルシウ
ム肥料などを土壌に施肥することにより行われていた。
カルシウムの植物生長発育についての肥効は下記のよう
に認識されている。 （１） 植物中に吸収された硝酸態窒素からのタンパク
合成による植物の生長発育に関与する。 （２） 原形質に吸着されて保護膠質として作用する。 （３） 細胞と細胞との中葉にあるペクチン酸と結合し
てペクチン酸カルシウムとなり組織を固くする。 （４） 葉などにおいて代謝作用により出来た過剰な有
機酸を中和して正常な生理作用を助成する。 （５） 糖分の移動に関与し葉中にて合成された炭水化
物の子実への移動を助成する。
であるカルシウムの補給は石灰質肥料又は燐酸カルシウ
ム肥料などを土壌に施肥することにより行われていた。
カルシウムの植物生長発育についての肥効は下記のよう
に認識されている。 （１） 植物中に吸収された硝酸態窒素からのタンパク
合成による植物の生長発育に関与する。 （２） 原形質に吸着されて保護膠質として作用する。 （３） 細胞と細胞との中葉にあるペクチン酸と結合し
てペクチン酸カルシウムとなり組織を固くする。 （４） 葉などにおいて代謝作用により出来た過剰な有
機酸を中和して正常な生理作用を助成する。 （５） 糖分の移動に関与し葉中にて合成された炭水化
物の子実への移動を助成する。
【０００３】このような生理作用を行う重要なカルシウ
ムが不足すると例えばトマトの尻くされ、奇形果、カビ
病、白菜の心くされ、りんごのビターピット（苦痘病）
発生等の生理障害を起すことが確認されている。よって
カルシウムは植物中に円滑に転流することが必要であ
る。このためカルシウムの吸収をよくする方法としてカ
ルシウム剤を葉面撒布により葉面から吸収させる方法が
特開昭６２−２８１１７に公開されている。
ムが不足すると例えばトマトの尻くされ、奇形果、カビ
病、白菜の心くされ、りんごのビターピット（苦痘病）
発生等の生理障害を起すことが確認されている。よって
カルシウムは植物中に円滑に転流することが必要であ
る。このためカルシウムの吸収をよくする方法としてカ
ルシウム剤を葉面撒布により葉面から吸収させる方法が
特開昭６２−２８１１７に公開されている。
【０００４】又植物や果実につく植物病原菌の増殖によ
る果実の腐敗する例は多々発生している。例えばぶどう
は白カビが発生すると果実は腐りつるは枯れる等の被害
をうけ、結実期に雨期が長くなると全滅するなどの被害
をうける。これには各種農薬が使用されているが、農家
は人畜無害な駆除方法を熱望している。
る果実の腐敗する例は多々発生している。例えばぶどう
は白カビが発生すると果実は腐りつるは枯れる等の被害
をうけ、結実期に雨期が長くなると全滅するなどの被害
をうける。これには各種農薬が使用されているが、農家
は人畜無害な駆除方法を熱望している。
【０００５】更に果実の収穫後も長期間鮮度を保持させ
る研究がいろいろとなされている。
る研究がいろいろとなされている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、前記に述べられてきた植物のカルシウム不
足による生理障害、病原菌の発生増殖による被害を人畜
無害に阻止して果実の健全な生育と果実の品質を向上せ
しめ、収穫後も長期間鮮度を保持するような果実の鮮度
保持剤をうることである。
する課題は、前記に述べられてきた植物のカルシウム不
足による生理障害、病原菌の発生増殖による被害を人畜
無害に阻止して果実の健全な生育と果実の品質を向上せ
しめ、収穫後も長期間鮮度を保持するような果実の鮮度
保持剤をうることである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、いろいろの肥質とその施肥方法などを探究する中
に、プロピオン酸カルシウムが果実の鮮度保持に著効の
あることを発見した。そこでプロピオン酸カルシウムを
含有することを特徴とする果実の鮮度保持剤を提供する
ものである。
め、いろいろの肥質とその施肥方法などを探究する中
に、プロピオン酸カルシウムが果実の鮮度保持に著効の
あることを発見した。そこでプロピオン酸カルシウムを
含有することを特徴とする果実の鮮度保持剤を提供する
ものである。
【０００８】以下に本発明について説明する。このプロ
ピオン酸カルシウムはパン，ケーキの防カビ剤として2.
5 ｇ／kg迄の添加が認められた食品添加物である、又植
物病原菌のカビ菌などには100 ppm の濃度にて発生増殖
を阻止することが出来る。又植物に吸収されることによ
りカルシウム栄養剤としての肥効があることから、この
プロピオン酸カルシウムを200倍〜1,000 倍の濃度に水
にて溶解し、この溶液を例えばぶどうなどの果実には開
花期前から植物生理作用が活発化する時期に、又トマ
ト、キウリ等の野菜には常時、直接植物に撒布する。又
果実には生育し始めた時期から又は収穫後には浸漬法に
より直接付着させるなどして植物及び果実に吸収させ
る。
ピオン酸カルシウムはパン，ケーキの防カビ剤として2.
5 ｇ／kg迄の添加が認められた食品添加物である、又植
物病原菌のカビ菌などには100 ppm の濃度にて発生増殖
を阻止することが出来る。又植物に吸収されることによ
りカルシウム栄養剤としての肥効があることから、この
プロピオン酸カルシウムを200倍〜1,000 倍の濃度に水
にて溶解し、この溶液を例えばぶどうなどの果実には開
花期前から植物生理作用が活発化する時期に、又トマ
ト、キウリ等の野菜には常時、直接植物に撒布する。又
果実には生育し始めた時期から又は収穫後には浸漬法に
より直接付着させるなどして植物及び果実に吸収させ
る。
【０００９】
【作用及び発明の効果】前記のプロピオン酸カルシウム
を含有する溶液を植物や果実へ直接撒布或は浸漬付着さ
せ果実葉面の生理作用にて植物に吸収させることによ
り、このプロピオン酸カルシウムは植物や果皮につくカ
ビ菌などの植物病原菌の発生増殖を阻止し、植物カルシ
ウムの需要を充分満たすだけ吸収され効率のよい肥効を
なし、植物を健全な植物体に育成する。よって果実は正
常に結実熟成し、鮮度の高い高品位の果実となり、収穫
後も長期間鮮度を保持する。従ってその果実は市場にて
高価に販売されるので高収益をうることが出来る結果と
なる。
を含有する溶液を植物や果実へ直接撒布或は浸漬付着さ
せ果実葉面の生理作用にて植物に吸収させることによ
り、このプロピオン酸カルシウムは植物や果皮につくカ
ビ菌などの植物病原菌の発生増殖を阻止し、植物カルシ
ウムの需要を充分満たすだけ吸収され効率のよい肥効を
なし、植物を健全な植物体に育成する。よって果実は正
常に結実熟成し、鮮度の高い高品位の果実となり、収穫
後も長期間鮮度を保持する。従ってその果実は市場にて
高価に販売されるので高収益をうることが出来る結果と
なる。
【００１０】
実施例１ プロピオン酸カルシウムを500 倍の水に溶解
する。この溶液をぶどうに開花７日前に１回と落花７日
後に１回の割合で葉面撒布によって吸収させた、又収穫
前には白粉の脱落を考慮して直接浸漬法にて吸収させ
た、その結果花振い、単為結果の発生もなく充実した結
実をみた。又ぶどうの果皮、つるに発生するカビ菌の増
殖を阻止することが出来、健全な生育と充実した高品位
の果実を収穫した。又長時間鮮度を保持することが出来
た。
する。この溶液をぶどうに開花７日前に１回と落花７日
後に１回の割合で葉面撒布によって吸収させた、又収穫
前には白粉の脱落を考慮して直接浸漬法にて吸収させ
た、その結果花振い、単為結果の発生もなく充実した結
実をみた。又ぶどうの果皮、つるに発生するカビ菌の増
殖を阻止することが出来、健全な生育と充実した高品位
の果実を収穫した。又長時間鮮度を保持することが出来
た。
【００１１】実施例２ 又トマトには苗木移植後定着し
てから各段の開花後に実施例１のプロピオン酸カルシウ
ムと同じの濃度溶液を撒布し、トマトのカルシウム欠乏
症といわれる尻くされ、奇形果の発生を防止した。又カ
ビ病の発生もなく鮮度の高い良好な収穫を得た。
てから各段の開花後に実施例１のプロピオン酸カルシウ
ムと同じの濃度溶液を撒布し、トマトのカルシウム欠乏
症といわれる尻くされ、奇形果の発生を防止した。又カ
ビ病の発生もなく鮮度の高い良好な収穫を得た。
【００１２】以上のようにプロピオン酸カルシウムの葉
面、果皮からの吸収により病原菌の発生もなく、カルシ
ウム不足による生理障害もなく、順調に生育熟成し、高
鮮度の果実を得ることが出来た。
面、果皮からの吸収により病原菌の発生もなく、カルシ
ウム不足による生理障害もなく、順調に生育熟成し、高
鮮度の果実を得ることが出来た。
Claims (1)
- 【請求項１】プロピオン酸カルシウムを含有することを
特徴とする果実の鮮度保持剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33362391A JPH05163109A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 果実の鮮度保持剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33362391A JPH05163109A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 果実の鮮度保持剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05163109A true JPH05163109A (ja) | 1993-06-29 |
Family
ID=18268127
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33362391A Pending JPH05163109A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 果実の鮮度保持剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05163109A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP3639662A1 (en) * | 2018-10-16 | 2020-04-22 | Niacet Corporation | Methods for fungi inhibition on live plants using carboxylic acids and their salts |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62130644A (ja) * | 1985-12-02 | 1987-06-12 | Nakahara Shokai:Kk | 鮮度保持剤 |
| JPH048231A (ja) * | 1990-04-27 | 1992-01-13 | Murakashi Sekkai Kogyo Kk | 植物の葉面又は果実散布用組成物 |
| JPH04202080A (ja) * | 1990-11-30 | 1992-07-22 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 葉面散布用肥料 |
-
1991
- 1991-12-17 JP JP33362391A patent/JPH05163109A/ja active Pending
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62130644A (ja) * | 1985-12-02 | 1987-06-12 | Nakahara Shokai:Kk | 鮮度保持剤 |
| JPH048231A (ja) * | 1990-04-27 | 1992-01-13 | Murakashi Sekkai Kogyo Kk | 植物の葉面又は果実散布用組成物 |
| JPH04202080A (ja) * | 1990-11-30 | 1992-07-22 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 葉面散布用肥料 |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP3639662A1 (en) * | 2018-10-16 | 2020-04-22 | Niacet Corporation | Methods for fungi inhibition on live plants using carboxylic acids and their salts |
| WO2020079502A1 (en) * | 2018-10-16 | 2020-04-23 | Niacet Corporation | Methods for fungi inhibition on live plants using carboxylic acids and their salts |
| US10939679B2 (en) | 2018-10-16 | 2021-03-09 | Niacet Corporation | Products and methods for microbe inhibition on live plants by carboxylic acids and their salts |
| KR20210057196A (ko) * | 2018-10-16 | 2021-05-20 | 니아셋 코포레이션 | 생 식물에서 카르복실산과 이의 염을 이용한 진균 억제 방법 |
| AU2019360431B2 (en) * | 2018-10-16 | 2021-07-29 | Niacet Corporation | Methods for fungi inhibition on live plants using carboxylic acids and their salts |
| EP3925444A1 (en) * | 2018-10-16 | 2021-12-22 | Niacet Corporation | Methods for fungi inhibition on live plants using calcium propionate |
| TWI753309B (zh) * | 2018-10-16 | 2022-01-21 | 美商耐遏賽公司 | 以羧酸及其鹽行活體植物上之微生物抑制的產品及方法 |
| CN115053902A (zh) * | 2018-10-16 | 2022-09-16 | 耐遏赛公司 | 使用羧酸及其盐进行活体植物上的真菌抑制的方法 |
| AU2021218204B2 (en) * | 2018-10-16 | 2022-12-08 | Niacet Corporation | Methods for fungi inhibition on live plants using caboxylic acids and their salts |
| AU2021218204B9 (en) * | 2018-10-16 | 2022-12-22 | Niacet Corporation | Methods for fungi inhibition on live plants using caboxylic acids and their salts |
| US11751564B2 (en) | 2018-10-16 | 2023-09-12 | Niacet Corporation | Products and methods for microbe inhibition on live plants by carboxylic acids and their salts |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR101585937B1 (ko) | 과일 및 과채류의 향미 상승 및 식감을 향상시키는 식물영양제 조성물 및 방법 | |
| JP2007308434A (ja) | 植物生長促進剤 | |
| WO2015176583A1 (zh) | 植物均衡生长调节剂及其制备方法 | |
| RAJ et al. | GROWTH AND YIELD OF CHILLI (GROWTH AND YIELD OF CHILLI (CAPSICUM ANNUUM L.) AS INFLUENCED BY DIFFERENT GROWTH REGULATORS | |
| KR20160000026A (ko) | 식물 인공수분촉진용 조성물 | |
| Singh et al. | Studies on the effect of foliar spray of Zn, Cu and B on growth, yield and fruit quality of sweet orange (Citrus sinensis L.) cv. Mosambi | |
| CA2804600A1 (en) | Methods for improving bud break | |
| Karole et al. | Effect of pre-harvest spray of growth regulators and urea on growth, yield and quality of ber under malwa plateau conditions | |
| CN111108998B (zh) | 一种木瓜的培育方法 | |
| JP2887555B2 (ja) | 植物の硝酸態窒素含量低減剤 | |
| CN115299305B (zh) | 一种独头蒜的生产方法 | |
| US20190152871A1 (en) | Plant nutrient composition for synergistically increasing flavors and improving textures of fruits and fruit vegetables and method therefor | |
| Kumar et al. | Effect of Naa and Ga3 on growth, yield and quality attributes of phalsa (Grewia subinaequalisd. C) cv. Sharbati | |
| AU2006200467B2 (en) | Micronutrient chelate fertilizer | |
| JPH05139872A (ja) | カルシウム肥料 | |
| JP2887554B2 (ja) | 植物の蓚酸含量低減剤 | |
| KR100325991B1 (ko) | 노목의 재생방법 | |
| JPH05163109A (ja) | 果実の鮮度保持剤 | |
| JP6454806B1 (ja) | 農業用組成物 | |
| BG67206B1 (bg) | Течен листен тор и метод за дозирането му | |
| KR20080026920A (ko) | 고칼슘 양파 및 그 재배방법 | |
| Alaoui et al. | Impact of drip irrigation scheduling on yield parameters in tomato plant (Lycopersicon esculentum Mill.) under unheated greenhouse | |
| CN114080950B (zh) | 一种阳光玫瑰增香种植方法 | |
| JPH0558831A (ja) | 植物成長促進、鮮度維持剤 | |
| KR102699458B1 (ko) | 유황이온을 이용한 유황배추의 재배방법 |