JPH05139872A - カルシウム肥料 - Google Patents
カルシウム肥料Info
- Publication number
- JPH05139872A JPH05139872A JP30803391A JP30803391A JPH05139872A JP H05139872 A JPH05139872 A JP H05139872A JP 30803391 A JP30803391 A JP 30803391A JP 30803391 A JP30803391 A JP 30803391A JP H05139872 A JPH05139872 A JP H05139872A
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- JP
- Japan
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- calcium
- plants
- fertilizer
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- propionate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 植物栽培において、従来農家にて問題になっ
ていたカルシウム不足に起因する腐れ、病原菌による腐
れを防止し、正常な生育を促進することを提供する。 【構成】 ギ酸カルシウムとプロピオン酸カルシウムを
含有する肥料。
ていたカルシウム不足に起因する腐れ、病原菌による腐
れを防止し、正常な生育を促進することを提供する。 【構成】 ギ酸カルシウムとプロピオン酸カルシウムを
含有する肥料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】植物へカルシウム肥料の施肥に関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】従来植物へのカルシウム補給は主として
石灰肥料を施肥し、又燐酸カルシウムなどを主体とする
肥料等を施肥することにより、行っていた。カルシウム
は植物の栄養の一つで、窒素、燐酸、加里、とともに肥
料の四要素といわれるほど重要なものである。しかし従
来カルシウムは植物の要求量を満たすためというよりは
酸性土壌を改良するためのものであった。このため石灰
質肥料は他の三要素と異なり、間接肥料とよばれてい
る。
石灰肥料を施肥し、又燐酸カルシウムなどを主体とする
肥料等を施肥することにより、行っていた。カルシウム
は植物の栄養の一つで、窒素、燐酸、加里、とともに肥
料の四要素といわれるほど重要なものである。しかし従
来カルシウムは植物の要求量を満たすためというよりは
酸性土壌を改良するためのものであった。このため石灰
質肥料は他の三要素と異なり、間接肥料とよばれてい
る。
【0003】このカルシウムは土壌から根によって植物
体内に吸収され、次のような肥効があるといわれてい
る。 1.植物中に吸収された硝酸態窒素からのタンパク合成
による植物の生長発育に関与する。 2.原形質に吸着されて保護膠質として作用する。 3.細胞と細胞との間の中葉にあるペクチン酸と結合し
て、ペクチン酸カルシウムとなり組織を固くする。 4.葉等において代謝作用により出来た有機酸を中和し
て正常な生理作用を助成する。 5.糖分の移動に関与し、葉中にて合成された炭水化物
の子実への移動を助成する。
体内に吸収され、次のような肥効があるといわれてい
る。 1.植物中に吸収された硝酸態窒素からのタンパク合成
による植物の生長発育に関与する。 2.原形質に吸着されて保護膠質として作用する。 3.細胞と細胞との間の中葉にあるペクチン酸と結合し
て、ペクチン酸カルシウムとなり組織を固くする。 4.葉等において代謝作用により出来た有機酸を中和し
て正常な生理作用を助成する。 5.糖分の移動に関与し、葉中にて合成された炭水化物
の子実への移動を助成する。
【0004】このような生理作用を行う重要なカルシウ
ムが欠乏すると、例えばトマトの尻くされ、奇形果、カ
ビ病、白菜の心くされ、りんごのビターピット(苦痘
病)発生等の生理障害を起すことが確認されている。よ
ってカルシウムは植物中に円滑に吸収され、転流するこ
とが必要である。
ムが欠乏すると、例えばトマトの尻くされ、奇形果、カ
ビ病、白菜の心くされ、りんごのビターピット(苦痘
病)発生等の生理障害を起すことが確認されている。よ
ってカルシウムは植物中に円滑に吸収され、転流するこ
とが必要である。
【0005】作物中のカリシウムの含量は、トマトを例
にとれば葉が最も多く、葉柄、茎、果実、と少なくなっ
ており、大部分は葉における余剰の有機酸を中和するた
めに利用されて葉中に沈着して移行しなくなっている。
従って下部の葉にカルシウムが多いことは公知の事実で
ある。
にとれば葉が最も多く、葉柄、茎、果実、と少なくなっ
ており、大部分は葉における余剰の有機酸を中和するた
めに利用されて葉中に沈着して移行しなくなっている。
従って下部の葉にカルシウムが多いことは公知の事実で
ある。
【0006】従来の技術の中に例えば特公昭62−28
117にギ酸カルシウムを有効成分とする肥料を葉面撒
布することにより、葉面からのカルシウムの吸収が円滑
に行われ非常に有効であり、更にギ酸は植物体内におい
て分離し二酸化炭素と水とになり、有効にこそなれ、有
害にはならない利点があることを報告している。
117にギ酸カルシウムを有効成分とする肥料を葉面撒
布することにより、葉面からのカルシウムの吸収が円滑
に行われ非常に有効であり、更にギ酸は植物体内におい
て分離し二酸化炭素と水とになり、有効にこそなれ、有
害にはならない利点があることを報告している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記ギ酸カルシウムの
葉面撒布にて非常に有効にカルシウムの吸収が行われ、
作物の生育が促進されるのであるが、作物の生育中にお
いて病原菌による障害が非常に多く発生することから、
これを抑制することにより、更に効果を高めることが出
来ることに着目した。そこで本発明の課題は植物につく
病原菌の発生増殖を阻止し、カルシウム成分を植物に補
給することにある。
葉面撒布にて非常に有効にカルシウムの吸収が行われ、
作物の生育が促進されるのであるが、作物の生育中にお
いて病原菌による障害が非常に多く発生することから、
これを抑制することにより、更に効果を高めることが出
来ることに着目した。そこで本発明の課題は植物につく
病原菌の発生増殖を阻止し、カルシウム成分を植物に補
給することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、ギ酸カルシウムとプロピオン酸カルシウム
を含有する肥料を提供する。この肥料を直接植物へ撒
布、又は浸漬法によって植物に吸収させ、問題となって
いる植物病原菌の発生、増殖を阻止し、健全な植物体と
なし、直接カルシウム成分を植物へ供給するものであ
る。
するために、ギ酸カルシウムとプロピオン酸カルシウム
を含有する肥料を提供する。この肥料を直接植物へ撒
布、又は浸漬法によって植物に吸収させ、問題となって
いる植物病原菌の発生、増殖を阻止し、健全な植物体と
なし、直接カルシウム成分を植物へ供給するものであ
る。
【0009】このギ酸カルシウムは水の溶解度が20℃
に於て100g中16.6g溶解.pHは7.02であ
り、有機酸カルシウム塩としては植物に対して非常に好
適な化合物である。一方プロピオン酸カルシウムはパ
ン、ケーキの防カビ剤として2.5g/kg迄の添加が認
められた食品添加物である。
に於て100g中16.6g溶解.pHは7.02であ
り、有機酸カルシウム塩としては植物に対して非常に好
適な化合物である。一方プロピオン酸カルシウムはパ
ン、ケーキの防カビ剤として2.5g/kg迄の添加が認
められた食品添加物である。
【0010】この両者を植物に応じて適当な混合比に混
合し200倍〜1,000倍に、水にて希釈溶解する。
この溶液を例えばキウリ、ナスの場合は常時、ぶどう等
には開花期から、植物の生理作用が活発化する時期に、
植物に直接撒布する。又果実が生育し始めた時期からの
果実には浸漬法により直接溶液を吸収させる。
合し200倍〜1,000倍に、水にて希釈溶解する。
この溶液を例えばキウリ、ナスの場合は常時、ぶどう等
には開花期から、植物の生理作用が活発化する時期に、
植物に直接撒布する。又果実が生育し始めた時期からの
果実には浸漬法により直接溶液を吸収させる。
【0011】
【作用及び発明の効果】ギ酸カルシウムにプロピオン酸
カルシウムを併用することにより、植物につくカビ菌な
どの植物病原菌の発生、増殖が阻止されるため、健全な
植物体を保持し、それに直接カルシウム塩を吸収させる
ので果皮、葉面の生理作用にて吸収され、カルシウムの
充分な需要を満たし、効率のよい肥効をうることが出来
る。
カルシウムを併用することにより、植物につくカビ菌な
どの植物病原菌の発生、増殖が阻止されるため、健全な
植物体を保持し、それに直接カルシウム塩を吸収させる
ので果皮、葉面の生理作用にて吸収され、カルシウムの
充分な需要を満たし、効率のよい肥効をうることが出来
る。
【0012】
【実施例】ギ酸カルシウムにプロピオン酸カルシウムを
1:1にとり、水にて500倍に希釈溶解する。この溶
液をトマトに苗木移植後、定着してから月に3回撒布し
た結果、トマトの結実、生育がよくカルシウムの欠乏症
といわれている尻くされ・奇形果の発生や、カビ病の発
生もなく非常に良好な収穫をえた。又ぶどうに対しても
上記溶液を使って開花後、月3回の撒布と浸漬法により
病原菌の発生もなく順調な結実をみた。このようにギ酸
カルシウムとプロピオン酸カルシウムの混合溶液の使用
により、従来問題にしていた病原菌の発生もなく、又カ
ルシウムの補給によって生理障害の発生もなく健全な生
育をとげ非常に高品位の収穫が得られた。
1:1にとり、水にて500倍に希釈溶解する。この溶
液をトマトに苗木移植後、定着してから月に3回撒布し
た結果、トマトの結実、生育がよくカルシウムの欠乏症
といわれている尻くされ・奇形果の発生や、カビ病の発
生もなく非常に良好な収穫をえた。又ぶどうに対しても
上記溶液を使って開花後、月3回の撒布と浸漬法により
病原菌の発生もなく順調な結実をみた。このようにギ酸
カルシウムとプロピオン酸カルシウムの混合溶液の使用
により、従来問題にしていた病原菌の発生もなく、又カ
ルシウムの補給によって生理障害の発生もなく健全な生
育をとげ非常に高品位の収穫が得られた。
Claims (1)
- 【請求項1】ギ酸カルシウムとプロピオン酸カルシウム
を含有することを特徴とするカルシウム肥料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30803391A JPH0777990B2 (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | カルシウム肥料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30803391A JPH0777990B2 (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | カルシウム肥料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05139872A true JPH05139872A (ja) | 1993-06-08 |
JPH0777990B2 JPH0777990B2 (ja) | 1995-08-23 |
Family
ID=17976081
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30803391A Expired - Fee Related JPH0777990B2 (ja) | 1991-11-22 | 1991-11-22 | カルシウム肥料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0777990B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07313099A (ja) * | 1994-05-20 | 1995-12-05 | Tokiwa Kanpou Seiyaku:Kk | 植物性ミネラル組成物、その製法および該植物性ミネラル組成物を配合した健康食品 |
JPH09227265A (ja) * | 1996-02-20 | 1997-09-02 | Sumitomo Forestry Co Ltd | 抗菌資材を利用した肥料及び/又は土壌改良材 |
JP2004307359A (ja) * | 2003-04-02 | 2004-11-04 | Koei Kagaku Kogyo Kk | 植物の生育調節剤 |
WO2008058936A2 (de) * | 2006-11-14 | 2008-05-22 | Lanxess Deutschland Gmbh | Calciumformiat-düngemittel |
JP2011132060A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Fukuei Hiryo Kk | 液体肥料 |
WO2014142691A1 (en) * | 2013-03-12 | 2014-09-18 | Przedsiębiorstwo Wielobranżowe "Vet-Agro" Sp. Z O.O. | Foliar fertilizer and method for manufacture of foliar fertilizer |
-
1991
- 1991-11-22 JP JP30803391A patent/JPH0777990B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07313099A (ja) * | 1994-05-20 | 1995-12-05 | Tokiwa Kanpou Seiyaku:Kk | 植物性ミネラル組成物、その製法および該植物性ミネラル組成物を配合した健康食品 |
JPH09227265A (ja) * | 1996-02-20 | 1997-09-02 | Sumitomo Forestry Co Ltd | 抗菌資材を利用した肥料及び/又は土壌改良材 |
JP2004307359A (ja) * | 2003-04-02 | 2004-11-04 | Koei Kagaku Kogyo Kk | 植物の生育調節剤 |
WO2008058936A2 (de) * | 2006-11-14 | 2008-05-22 | Lanxess Deutschland Gmbh | Calciumformiat-düngemittel |
WO2008058936A3 (de) * | 2006-11-14 | 2008-07-17 | Lanxess Deutschland Gmbh | Calciumformiat-düngemittel |
US8137430B2 (en) | 2006-11-14 | 2012-03-20 | Lanxess Deutschland Gmbh | Calcium formate fertiliser |
JP2011132060A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Fukuei Hiryo Kk | 液体肥料 |
WO2014142691A1 (en) * | 2013-03-12 | 2014-09-18 | Przedsiębiorstwo Wielobranżowe "Vet-Agro" Sp. Z O.O. | Foliar fertilizer and method for manufacture of foliar fertilizer |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0777990B2 (ja) | 1995-08-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |