JPH05162930A - エレベータの多群制御装置 - Google Patents

エレベータの多群制御装置

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JPH05162930A
JPH05162930A JP3333397A JP33339791A JPH05162930A JP H05162930 A JPH05162930 A JP H05162930A JP 3333397 A JP3333397 A JP 3333397A JP 33339791 A JP33339791 A JP 33339791A JP H05162930 A JPH05162930 A JP H05162930A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビル内の複数のエレベータ群に共通に設けら
れた乗場で発生する乗場呼へのサービスを適正に割付け
ることにより、エレベータ群の間の交通量のバランス調
整を行う。 【構成】 複数のエレベータ群を集中制御する装置を設
け、ビルの複数バンクに対して、各バンクから得た情報
に基づいてビル内に発生する重複階での乗場呼へのサー
ビス決定をするための評価演算を行い、共通乗場の登録
乗場呼に対して、適正な群に割付けるとともに、ビルの
操作員から入力される情報に基づいてビル内に発生する
乗場呼へのサービスを決定するための演算を行い、サー
ビスの決定したバンクに対して応答指令を出力して乗場
呼に応答するように制御するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エレベータの多群制
御装置に関するものであり、特に、ビル内の複数のエレ
ベータ群に対して共通となるエレベータ乗場(以下、単
に乗場という)を設け、この共通な乗場の呼び(乗場
呼)へのサービスをこれらのエレベータ群に割付けると
ともに、割付けたエレベータ群に応答指令を出力して乗
場呼に応答するように制御するエレベータの多群制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビル内に設置されたエレベータの1つの
単位(即ちエレベータ群)は、通常バンクと呼ばれ、1
台で構成されたエレベータ(1台バンク)と、複数台で
構成され1つのグループとして管理されるエレベータ
(群管理バンク)とがある。1つのバンクは少なくとも
1列の各階毎の乗場呼を有している。1台バンクでは1
つのエレベータが登録された乗場呼とかご内に登録され
た行先の呼び(行先呼)に順次応えるようになってい
る。複数台バンクは、登録された乗場呼に答えるべきエ
レベータかごが群管理制御装置により選択され、選択さ
れたエレベータかごのみが応えるようになっている。
【0003】バンクとはこのように1台または複数台で
構成されるエレベータの1つのグループ(即ちエレベー
タ群)をいう。(なお、バンクエレベータという群管理
バンクのみを指す場合もある。ここでは1台バンクと群
管理バンクを区別する場合には、それぞれ1台バンクあ
るいは群管理バンクと明確にするものとする。)
【0004】1台バンクのエレベータは制御装置(号機
制御装置)により制御されるようになっている。群管理
バンクは通常台数分の号機制御装置盤と1つの群管理制
御装置盤とで構成されるが、群管理制御装置が特定の号
機制御装置盤に収められたり、1つの号機制御装置が群
管理制御装置の機能を持っている場合もある。
【0005】このように、乗場呼と行先呼に応答する1
つのまとまった機能を有するバンクに対して、個々のエ
レベータかごの動きを主にして捉える1台のエレベータ
を区別して述べる場合に特に号機という。即ち、号機と
はバンク全体に拘わらない各エレベータかご単位の場合
をいい、号機制御装置により制御される。
【0006】なお、これらの群管理制御装置や号機制御
装置の実施例は多くの文献や特許公報で高度な制御を行
うものが各種発表され既に周知となっている。
【0007】しかしながら、これらの群管理制御装置や
号機制御装置は一旦据付けられると、受持つ乗場が固定
されてしまい、他のバンクとの間で受持ちを変えた方が
バンク間のバランスが良くなることが分かっても、乗場
自体が用意されていない等の理由により良い対応策がな
かった(バンク間の交通量バランス問題)。
【0008】また、高層ビルで複数のバンクを乗継いで
目的の階床に行く場合(スカイロビー方式のエレベータ
設置の場合)に、バンクの乗継階で長い間待たされ、し
かも、複数のバンクを乗継ぐ必要があるために、目的の
階床に着くまでに長時間を要するという問題もあった
(スカイロビー方式での乗継ぎ問題)。
【0009】これらの複数バンク間に発生する問題を解
決するための提案として、特開昭52−123050
号、特開昭62−130986号、特開昭62−218
374号、特開平1−98579号公報などに掲載され
ている技術がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開昭52−1
23050号公報の技術では、複数のバンクの群管理制
御の演算を本来はそれぞれのバンクの制御装置により行
わせるものを1つの制御装置によって行わせることで、
制御装置の増加を抑制して低コストを目指していた。し
かしながら、集中制御装置によるバンク間での問題解決
処理ができないので、上記バンク間の交通量バランス問
題、スカイロビー方式での乗継ぎ問題の何れも解決され
ていなかった。
【0011】特開昭62−130986号公報の技術で
は、複数のバンクが隣合わせでそれぞれに乗場呼が登録
可能となっている場合に、1人が複数のバンクの乗場呼
を登録することにより運行効率の低下を防止していた。
このため、一方で乗場呼が登録されたならば、他のバン
クの乗場呼の登録を禁止していた。また、特開昭62−
218374号公報の技術では特開昭62−13098
6号公報のように先に乗場呼が登録されたバンクのみ乗
場呼にサービスしてはバンク間のバランスがとれないた
め、各階ごとに乗場呼に対するサービスバンクを決定す
るための切換スイッチを設けて、有効となったバンクの
乗場呼登録を可能にしていた。
【0012】しかし、この2つの公報の技術は、複数の
バンクが隣合わせで、しかも同一乗場をサービスできる
ように、それぞれに乗場呼ボタンが設置されている場合
の問題に対する解決策であった。これは一見上記のバン
ク間の交通量バランス問題に対する提案のようではある
が、本来ならば1つの群管理装置で全体の台数を集中し
て群管理すれば問題がなかったものを、何らかの事情で
このようなエレベータの設置となったための対策であっ
た(例えば、3台の群管理バンクが2つ隣接しているの
であるならば、もともと6台の群管理バンク1つとすれ
ば良かったものである)。とは言っても、特開昭62−
218374号公報は、切換スイッチにより乗場呼を有
効とするバンクを乗場呼ボタン毎に予め決めておくこと
ができるため、結果的にバンク間の交通量バランスを調
整できるようになっており、上記バンク間の交通量バラ
ンス問題に対する1つの提案となっていた。ただ、本来
の交通量バランスの問題は、上層階をサービスするよう
に位置付けられたバンクと下層階をサービスするように
位置付けられたバンクとの間のサービス階床数のバラン
スの問題であった。このため、集中制御装置等を用いて
バンク間の交通量バランスの問題を積極的に解決する提
案が望まれていた。
【0013】一方、特開平1−98579号公報では、
スカイロビーのある高層ビルでの複数バンクの乗継ぎ上
の問題についての解決策を提案するもので、複数のバン
クの上位に位置する制御装置が、乗継ぎが最短となるよ
うに、複数のバンクに対して制御を行う方法が述べられ
ていた。しかし、ここで述べられているスカイロビーの
階の乗場呼に早く応答させるための方法では、上りピー
クや降りピークでは確かに効果があるが、バンク間の交
通量バランス問題に対しては乗継階固定のため効果が少
なかった。
【0014】また、近年に至っては、特開昭62−10
5881号公報などで示されるように、CRTなどの表
示装置が用いられたマイクロコンピュータ等で構成され
たエレベータの監視盤が用いられるようになってきた。
これは、特開平1−98579号公報で示されているよ
うな複数のバンクに対して上位に位置する制御装置に相
当する機能を持つものであった。このエレベータの監視
盤では遠隔制御、帰着待機などの号機の制御、出勤時運
転、昼食時運転などの群管理バンクの制御をも行うよう
になっていた。しかし、上記のバンク間の交通量バラン
ス問題の解決を行うような提案は行なわれてはいなかっ
た。
【0015】このように、従来のエレベータの制御装置
は、複数バンク間に発生する交通量バランスの問題解決
に対して、機能や性能の面で十分ではなかった。このた
め、複数バンク間に発生する交通量バランスの問題につ
いてより進んだ解決策の提案が望まれていた。
【0016】そこで、この発明は、特開昭62−218
374号公報の技術では不十分であった、後からのビル
の使い勝手の変化やビルの交通量の変換への対応がで
き、しかも上層階バンク、下層階バンクの関係を持つバ
ンクの間で、サービスが重複する乗場(共通乗場)を若
干設けておき、この共通乗場の乗場呼に対して割付ける
バンクを適宜決定するエレベータの複数バンクを集中制
御する装置(以下多群制御装置)の提供を課題とするも
のである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明において
は、ビルの複数のバンクに対して上位となる多群制御装
置を各バンクに接続し、これらバンクのエレベータ状態
情報と共通乗場の乗場呼情報に基づいて各バンクの中か
らこの乗場呼に応答するのに最適なバンクを決定する割
付評価演算手段と、割付評価演算手段により決定された
バンクに対して乗場呼に対する応答指令信号を作成する
制御指令作成手段とを多群制御装置内に備え、各バンク
は共通乗場について制御指令作成手段からの応答指令信
号に基づいて応答すべきか否かを判定し乗場呼に応答す
るように各バンクのエレベータを制御するものである。
【0018】請求項2の発明においては、ビルの複数の
バンクに対して上位となる多群制御装置を各バンクに接
続し、共通乗場について各バンクの応答すべき階床をメ
モリに登録する割付階床登録手段と、割付階床登録手段
で登録された割付階床と共通乗場の乗場呼情報から乗場
呼に応答するバンクを決定する割付階床検索手段と、割
付階床検索手段により決定されたバンクに対して乗場呼
に対する応答指令信号を作成する制御指令作成手段とを
多群制御装置内に備え、各バンクは共通乗場の乗場呼に
ついて請求項1と同様に応答するものである。
【0019】請求項3の発明においては、ビルの複数の
バンクに対して上位となる多群制御装置を各バンクに接
続し、これらバンクのエレベータ状態情報と共通乗場の
乗場呼情報に基づいて各バンクの中からこの乗場呼に応
答するのに最適なバンクを決定する割付評価演算手段
と、共通乗場について各バンクの応答すべき階床をメモ
リに登録する割付階床登録手段と、割付階床登録手段で
登録された割付階床と共通乗場の乗場呼情報から乗場呼
に応答するバンクを決定する割付階床検索手段と、割付
評価演算手段により決定されたバンクまたは割付階床検
索手段により決定されたバンクに対して乗場呼に対する
応答指令信号を作成する制御指令作成手段と、割付評価
演算手段と割付階床検索手段のいずれかの手段による制
御指令の作成を選択決定するための制御切換指令手段と
を多群制御装置内に備え、各バンクは共通乗場の乗場呼
について請求項1と同様に応答するものである。
【0020】請求項4の発明においては、ビルの複数の
バンクに対して上位となる多群制御装置を各バンクに接
続し、これらバンクのエレベータ状態情報と共通乗場の
乗場呼情報に基づいて各バンクの中からこの乗場呼に応
答するのに最適なバンクを決定する割付評価演算手段
と、及び/または共通乗場について各バンクの応答すべ
き階床をメモリに登録し、登録された割付階床と共通乗
場の乗場呼情報から乗場呼に応答するバンクを決定する
割付階床検索手段と、割付評価演算手段により決定され
たバンクまたは割付階床検索手段により決定されたバン
クに対して乗場呼に対する応答指令信号を作成する制御
指令作成手段とを多群制御装置内に備え、割付評価演算
手段、及び/または割付階床検索手段は各バンクに出力
するための応答指令信号が取り得る階床範囲(即ちサー
ビス可能な共通乗場の範囲)を示す割付階床信号を作成
し、各バンクは共通乗場の乗場呼について請求項1と同
様に応答するととも、各バンク或いは多群制御装置は応
答する階床を利用客に報知するための案内手段に対して
割付階床信号に基づいてサービス可能階を報知するもの
である。
【0021】請求項5の発明においては、ビルの複数の
バンクに対して上位となる多群制御装置を各バンクに接
続し、この多群制御装置は各エレベータの状態を画面に
表示するエレベータ状態表示手段を備えたものであっ
て、これらバンクのエレベータ状態情報と共通乗場の乗
場呼情報に基づいて各バンクの中からこの乗場呼に応答
するのに最適なバンクを決定する割付評価演算手段と、
及び/または共通乗場について各バンクの応答すべき階
床をメモリに登録し、登録された割付階床と共通乗場の
乗場呼情報から乗場呼に応答するバンクを決定する割付
階床検索手段と、割付評価演算手段により決定されたバ
ンクまたは割付階床検索手段により決定されたバンクに
対して乗場呼に対する応答指令信号を作成する制御指令
作成手段とを多群制御装置内に備え、各バンクは共通乗
場の乗場呼について請求項1と同様に応答するものであ
る。
【0022】
【作用】請求項1の発明においては、交通量調整用に共
通乗場を設け、各バンクに対して上位となる多群制御装
置内に設けた割付評価演算手段が、共通乗場の乗場呼に
サービス可能なバンクについて、各バンクからのエレベ
ータ状態情報を鑑みてサービスするのに最良となるバン
クを決定し、決定したバンクに対して制御指令作成手段
を介して多群制御装置から応答指令信号を出力し、エレ
ベータ制御手段により各バンクは応答指令信号に基づく
共通乗場の乗場呼への応答と共通乗場以外の乗場(以下
バンク固有の乗場)の乗場呼への応答を実行するもので
あるから、現在のエレベータの状態あるいは交通状態な
どを考慮したバンクの割付ができる。
【0023】請求項2の発明においては、交通量調整用
に共通乗場を設け、各バンクに対して上位となる多群制
御装置内に設けた割付階床検索手段が、共通乗場の乗場
呼にサービス可能なバンクについて、メモリに登録(時
刻を指定しての登録も含む)された割付階床登録情報に
基づいてサービスバンクを決定し、決定したバンクに対
して制御指令作成手段を介して多群制御装置から応答指
令信号を出力し、エレベータ制御手段により各バンクは
応答指令信号に基づく共通乗場の乗場呼への応答とバン
ク固有の乗場の乗場呼への応答を実行するものであるか
ら、予測されるエレベータの状態あるいは交通状態など
に合わせてバンク間の交通量のバランスを適正に制御す
ることができる。
【0024】請求項3の発明においては、交通量調整用
に共通乗場を設け、各バンクに対して上位となる多群制
御装置内に設けた割付評価演算手段と割付階床検索手段
が、共通乗場の乗場呼にサービス可能なサービスバンク
を決定し、決定したバンクに対して制御指令作成手段を
介して多群制御装置から応答指令信号を出力し、エレベ
ータ制御手段により各バンクは応答指令信号に基づく共
通乗場の乗場呼への応答とバンク固有の乗場の乗場呼へ
の応答を実行するとともに、割付評価演算手段は各バン
クからのエレベータ状態情報を鑑みてサービスするのに
最良となるバンクを決定し、割付階床検索手段はメモリ
に登録(時刻を指定しての登録も含む)された割付階床
登録情報に基づいてサービスバンクを決定し、これらの
割付評価演算手段と割付階床検索手段とを切換えて動作
させるものであるから、バンク間の交通量のバランスを
エレベータの稼動状況に合わせて自動的に行う場合には
割付評価演算手段によるものを選択し、またある程度固
定的にバンク間の交通量のバランス調整を行うときは割
付階床を登録しておくものを選択することにより、使い
勝手に応じた制御ができる。
【0025】請求項4の発明においては、交通量調整用
に共通乗場を設け、各バンクに対して上位となる多群制
御装置内に設けた割付評価演算手段及び/または割付階
床検索手段が、この共通乗場の乗場呼にサービス可能な
サービスバンクを決定し、決定したバンクに対して制御
指令信号作成手段を介して多群制御装置から応答指令信
号を出力し、エレベータ制御手段により各バンクは応答
指令信号に基づく共通乗場の乗場呼への応答とバンク固
有の乗場の乗場呼への応答を実行するとともに、割付評
価演算手段は各バンクからのエレベータ状態情報を鑑み
てサービスするのに最良となるバンクを決定し、割付階
床検索手段はメモリに登録(時刻を指定しての登録も含
む)された割付階床登録情報に基づいてサービスバンク
を決定し、割付評価演算手段及び/または割付階床検索
手段が作成した応答指令信号の取り得る階床範囲(即ち
サービス可能な共通乗場の範囲)を示す割付階床信号を
制御指令作成手段を介して各バンクに出力し、各バンク
は応答する階床を利用客に報知するための案内手段に対
してこの割付階床信号に基づいてサービス可能階を報知
し、及び/または多群制御装置がこの割付階床信号に基
づいてサービス可能階を案内装置に対して報知するもの
であるから、利用客が戸惑うことなくバンク間の交通量
のバランス調整ができる。
【0026】請求項5の発明においては、交通量調整用
に共通乗場を設け、エレベータの監視装置が持つ各エレ
ベータの状態を画面に表示する手段を備えたものを各バ
ンクに対して上位となる多群制御装置とし、この多群制
御装置内に設けた割付評価演算手段及び/または割付階
床検索手段が、この共通乗場の乗場呼にサービス可能な
サービスバンクを決定し、決定したバンクに対して制御
指令作成手段を介して多群制御装置から応答指令信号を
出力し、エレベータ制御手段により各バンクは応答指令
信号に基づく共通乗場の乗場呼への応答とバンク固有の
乗場の乗場呼への応答を実行するとともに、割付評価演
算手段は各バンクからのエレベータ状態情報を鑑みてサ
ービスするに最良となるバンクを決定し、割付階床検索
手段はメモリに登録(時刻を指定しての登録も含む)さ
れた割付階床登録情報に基づいてサービスバンクを決定
するものであるから、エレベータの監視を行いながらバ
ンク間の交通量のバランス調整を制御でき、しかもエレ
ベータの監視装置と一体化した装置となる。
【0027】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1〜図19を
用いて説明する。
【0028】本実施例では、エレベータの監視装置を組
込んだ場合を示す。勿論エレベータの監視機能が無いエ
レベータの多群制御装置単独のシステムとして構成する
ことも可能である。ただし、エレベータの監視装置と一
体とすることで、エレベータの監視の必要な場合のコス
トの低減と多群制御装置からの制御指令によるエレベー
タの動きを監視機能を介して確認することができる。
【0029】説明に入る前に実施例でのエレベータの監
視機能について簡単に触れておく。このエレベータの監
視機能はエレベータからの状態情報を取込みCRT表示
装置上に表示するとともに、出勤時運転、昼食時運転、
退勤時運転、遠隔休止、帰着待機などのエレベータの運
行制御も行う(出勤時運転、昼食時運転、退勤時運転は
エレベータの交通が混雑している場合のエレベータが持
っている運転のパターンであり、遠隔休止、帰着待機は
各エレベータ号機毎のそれぞれ運転休止動作及び乗員の
乗込用待機動作である)。このため、装置のメインコン
トローラ盤と群管理制御装置もしくは号機制御装置とを
通信線で接続し、エレベータの状態情報やエレベータの
制御信号を伝送する。なお、これらの制御信号は各バン
ク毎あるいは各号機毎に1ビットのON/OFF信号で
知らせるようになっている。
【0030】図1は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置を示す原理ブロック図である。この図
は、エレベータの運行制御に関しては示していないが、
プログラムによる手段として構成されるものである。
【0031】図において、11a〜11gは1台バンク
あるいは群管理バンクを示しており、この例ではa〜g
で7つのバンクがあることを示している。
【0032】12は乗場呼入力手段であり、7つのバン
ク11a〜11gに対して設けられる共通乗場からの乗
場呼ボタン信号を取込み、ボタン信号がONとなったと
き未登録であれば該当階と該当方向の乗場呼を登録する
ための乗場呼登録信号をONにする。また、応答指令信
号を与えているバンクのエレベータが応答指令信号の乗
場呼に応答したと判断されたときには乗場呼登録信号を
OFFにする。この乗場呼登録信号は後述する割付評価
演算手段14、割付階床検索手段19に送られる。13
はエレベータ状態入力手段であり、各バンク11a〜1
1gからのエレベータ状態情報を取込み、後述する割付
評価演算手段14及び表示制御手段21に送られる。
【0033】14は割付評価演算手段であり、エレベー
タ状態入力手段13からのエレベータ状態情報及び乗場
呼入力手段12からのバンク間の共通乗場の乗場呼登録
信号に基づいて、各バンクの中からこの共通乗場呼に応
答するのに最適なバンクを決定し、決定バンクなどの情
報を後述する制御指令作成手段15に出力する。なお、
制御切換指令手段23からの指令が自動割付(割付階床
登録情報に基づかない割付評価演算手段14による割
付)でないときは、制御指令作成手段15へはなにも出
力しない。15は制御指令作成手段であり、割付評価演
算手段14あるいは割付階床検索手段19からの割付決
定バンクなどに対して、エレベータ号機あるいはエレベ
ータバンクに必要な乗場呼に対する応答指令信号などの
指令信号を作成して制御指令出力手段16に渡す。16
は制御指令出力手段であり、制御指令作成手段15から
の制御指令、ならびにエレベータの運行制御のための制
御指令を各バンク毎あるいは各号機毎に選択して伝送す
る。
【0034】17は割付階床登録手段であり、バンク間
共通乗場の乗場呼に応答するのに適性なバンクをCRT
表示装置22を対話端末にして表示制御手段21を介し
て割付階床登録情報18として登録する。時刻に関係な
く常に適用するように登録するものと、適用時刻を対応
付けて登録するものがある。18は割付階床登録情報で
あり、登録された割付バンクを情報としてメモリに記憶
する。19は割付階床検索手段であり、割付階床登録手
段17で登録された割付階床登録情報18とバンク間共
通乗場の乗場呼登録情報から乗場呼に応答するバンクを
決定する。適用時刻を対応付けて登録されている場合
は、カレンダ時計20からの現在日時と照合して適用す
べきもののみを取出して乗場呼に応答するバンクを決定
する。また、制御切換指令手段23からの指令が自動割
付ならば、制御指令作成手段15には何も出力しない。
【0035】20はカレンダ時計、21は表示制御手段
であり、エレベータ状態入力手段13からの情報に基づ
いてCRT表示装置22を制御し、各エレベータの状態
を所定の図形や文字で表示させる。22はCRT表示装
置であり、表示制御手段21の表示制御指令に基づいて
CRT画面上に図形や文字表示を行う。さらに、ライト
ペンからの入力を解析して選択された画面上の位置点を
表示制御手段21に送る。また、表示制御手段21はエ
レベータ制御を行うため、制御切換指令手段23、割付
階床登録手段17、図示していない運行制御のための手
段などとも連携している。23は制御切換指令手段であ
り、割付評価演算手段14による自動割付か、割付階床
登録情報18に基づく割付階床検索手段19による登録
割付のいずれかの手段によるかを表示制御手段21を介
して選択決定する。自動割付はバンク間の交通量のバラ
ンスをエレベータの稼動状況に合わせて自動的に行うと
きに、そして、登録割付はある程度固定的にバンク間の
交通量のバランス調整を行うときに選択する。
【0036】24a〜24gは案内装置であり、各バン
ク11a〜11gからの出力指令に基づいて利用客にサ
ービス可能階を報知するもので、各バンク11a〜11
gの共通乗場あるいは各バンク11a〜11gの固有乗
場に設ける。ここでは、各バンクの固有乗場に設けるも
のとした。案内装置24a〜24gにはLEDによるス
クロール式の表示器を用いている。各バンク11a〜1
1gの群管理制御装置あるいは号機制御装置がマイクロ
コンピュータを用いて実現しているエレベータの制御手
段(図示していない)は、制御指令出力手段16からの
応答指令信号が取り得る階床範囲を示す割付階床信号に
基づき表示する。25は同じく案内装置であり、多群制
御装置からの出力指令に基づいて利用客にサービス可能
階を報知するもので、ビルの玄関など各バンク特有でな
いところに設けるもので、各バンクのサービス可能階を
一括して報知するものである。この案内装置25として
上記の案内装置24a〜24gと同様のものを各バンク
に対応して用いている。
【0037】なお、エレベータの群管理制御装置あるい
は号機制御装置内に設けられているエレベータ制御手段
(図示しない)は、制御指令出力手段16からの応答指
令信号に基づいて応答すべきか否かを判定し乗場呼に応
答するように各バンクのエレベータを制御する。共通乗
場以外のバンク固有の乗場の乗場呼については、従来と
同様の方法で、乗場呼ボタン信号を取込み乗場呼登録
(乗場呼ボタンが押されたことの記憶)を行って登録し
たものについて登録ランプ点灯指令を出力して登録ラン
プを点灯する。共通乗場の乗場呼については、ボタン信
号を取込み多群制御装置に伝送して、多群制御装置の乗
場呼入力手段12で乗場呼登録(乗場呼ボタンが押され
たことの記憶)を行う(登録ランプは応答指令信号を受
取ったバンクが点灯する)。そして、バンク固有の登録
乗場呼と応答指令信号が示す階床と方向の登録乗場呼が
発生したとして制御する。即ち、バンク固有の登録乗場
呼と共通乗場の割付けられた乗場呼を合わせた形で割当
すべき号機を選択し、乗場呼に応答させる。乗場呼の打
ち消しについては、バンク固有の乗場呼は従来通りエレ
ベータかごが応答した時点で登録ランプを消灯するとと
もに登録を打ち消す(即ち、乗場呼ボタンが押されたこ
との記憶のリセットを行う)。共通乗場の乗場呼につい
ては、自バンクが応答指令信号を受けている場合に、自
バンクのエレベータかごが応答した時点でエレベータ制
御手段が登録ランプの消灯を行い、登録の打ち消しは多
群制御装置がエレベータの状態情報からエレベータかご
が応答したことを検出して行う。
【0038】図2〜図4は図1に示す原理システムを説
明するための図であり、図2は図1のエレベータの多群
制御装置の原理システムを実現するための具体的な構成
図、図3は図2中のメインコントローラ盤、エレベータ
バンクの詳細構成を示すブロック図、図4は図2中のエ
レベータバンク11a〜11g(それぞれ名称を第1バ
ンクA〜第7バンクGとする)のバンク固有のサービス
乗場と共通乗場との関係を示す図表である。
【0039】先に図4について説明する。図4におい
て、A〜Gは第1バンクから第7バンクを示し、51は
各階に対応して示したビル階床名、52はビル階床名5
1に対して第1バンクAの固有のサービス乗場と共通乗
場についてサービス可能な階を示す欄である。53〜5
8はビル階床名51に対してそれぞれ第2バンクB〜第
7バンクGのバンク固有のサービス乗場と共通乗場につ
いてサービス可能な階を示す欄である。B1階〜B3階
はそれぞれ地下1階〜地下3階を示し、1階〜31階は
31階の地上階を各々示す。なお、1階は玄関階であ
る。○はバンク固有のサービス乗場または割付変更不適
用な共通乗場、△は割付変更を適用する共通乗場を示
し、○または△の階床には乗場があり、乗場呼ボタンも
設置されていることを示す。空白は否サービス乗場(乗
場が用意されていない)を示す。また、第1バンクA〜
第3バンクCと第5バンクE〜第7バンクGはそれぞれ
ビルを二分してサービスするようにグループ配置されて
おり、利用客にとっては2つのグループは場所が離れて
おり、両者を見比べて乗ることはできない。第4バンク
Dは非常用エレエータで全階サービス可能となってお
り、この非常用エレベータについては割付制御を行わな
い。
【0040】このような関係を有するエレベータにおい
ては、B2階、B3階、10階〜13階が第1バンクA
と第2バンクB及び第5バンクEと第6バンクFに対し
て割付変更が適用される共通乗場となっている。さら
に、21階〜24階が第2バンクBと第3バンクC及び
第5バンクEと第6バンクFに対して割付変更が適用さ
れる共通乗場となっている。B1階や1階は交通の便か
ら割付変更は行わない。また、各バンクの設置号機は、
第1バンクAが1号機から4号機までの4台、第2バン
クBが5号機から8号機までの4台、第3バンクCが9
号機から12号機までの4台、第4バンクDが13号機
のみの1台、第5バンクEが14号機から17号機まで
の4台、第6バンクFが18号機から21号機までの4
台、第7バンクGが22号機から25号機までの4台で
あり、第1バンクA〜第3バンクC、第5バンクE〜第
7バンクGは群管理バンクである。
【0041】図4で示した共通乗場の割付適用例を以下
に示す。この例は、予め割付バンクを登録しておく登録
割付によるものである。
【0042】割付乗場例1 第1バンクA〜第3バンクCのグループ B3階、B2階、10階、11階…第1バンクA 12階…[乗継階(下り呼び−第1バンクA、上り呼び
−第2バンクB)] 13階、21階、22階、23階…第2バンクB 24階…[乗継階(下り呼び−第2バンクB、上り呼び
−第3バンクC)] 第5バンクE〜第5バンクGのグループ B3階、B2階…第6バンクF 10階…第7バンクG 11階…[乗継階(下り呼び−第7バンクG、上り呼び
−第6バンクF)] 12階、13階、21階…第6バンクF 22階…[乗継階(下り呼び−第6バンクF、上り呼び
−第5バンクE)] 23階、24階…第5バンクE
【0043】ここで乗継階とはバンクを乗継ぐために設
けられた階で、例えば、第1バンクA〜第3バンクCの
グループの5階の人が16階に行く場合には、まず、第
1バンクAの5階で上り呼びを登録して到着かごに乗込
み、乗継階である12階で降り、次に、第2バンクBの
上り呼びを登録して到着かごに乗込み16階で降りるこ
とになる。
【0044】そして、割付乗場例1でのバンク固有のサ
ービス乗場を含めた各バンクのサービス乗場は次のよう
である。 第1バンクA…B3階〜12階 第2バンクB…B1階、1階、12階〜24階 第3バンクC…B1階、24階〜31階 第5バンクE…B1階、22階〜31階 第6バンクF…B3階〜1階、11階〜22階 第7バンクG…B1階、1階〜11階
【0045】図2中の案内装置の案内表示は割付乗場例
1の状態を表示している。この乗場の割付状況から次の
ことが分かる。第1バンクA〜第3バンクCのグループ
では第1バンクA、第2バンクBに比べて第3バンクC
の交通が多いため(または第1バンクA、第2バンクB
に比べて第3バンクCのサービスを良くしたいため)第
3バンクCのサービス階床数を少なくしてある。第5バ
ンクE〜第7バンクGのグループでは第5バンクE,第
6バンクFに比べて第7バンクGの交通が多いため(ま
たは第5バンクE,第6バンクFに比べて第7バンクG
のサービスを良くしたいため)第7バンクGのサービス
階床数を少なくしてある。
【0046】次に、図2及び図3について述べる。図2
は図1のエレベータの多群制御装置の原理システムを実
現するための具体的な概略構成を示す構成図、図3は図
1のエレベータの多群制御装置の原理システムを実現す
るための具体的な詳細構成を示す構成図である。図3は
図2中のメインコントローラ盤4及びエレベータバンク
11の詳細構成を示している。
【0047】図2及び図3において、1は管理人が常駐
する監視室を示しており、この中にエレベータの多群制
御装置の本体が設置される。2はCRT表示装置であ
り、サイズは20型のカラーグラフィックターミナルで
ある。表示色数は8色、入力装置としてライトペン3と
キーボードとを備えている。なお、キーボードはCRT
表示装置2の仕様設定等に用い、通常時は不要である。
3はライトペンであり、画面の切換えや文字等の入力用
として使用する。4はメインコントローラ盤であり、マ
イクロコンピュータ等で構成された主制御装置が内蔵さ
れている。
【0048】ここで、主制御装置の詳細構成について述
べる。50はメインコントローラ盤4内に内蔵されてい
る主制御装置、50aは中央処理装置として働くCP
U、50bは読込可能なROM(EPROM)と読書可
能なRAM(ランダムアクセスメモリ)で構成された記
憶装置であり、一部のRAMは電池で停電時に備えバッ
クアップがなされている。50c及び50dはインテル
社製の8251等の素子で構成されるシリアル伝送装
置、50eは出力信号及び入力信号を電圧変換等により
インターフェイスする変換装置、50fはCPU50a
の内部バスである。
【0049】この主制御装置50は、シリアル伝送装置
50cを介してのCRT表示装置2の制御と、CRT表
示装置2からの信号の受信、変換装置50eを介しての
監視盤機器及び案内装置25との間での信号に入出力、
シリアル伝送装置50dを介してのエレベータとの間の
データ通信、シリアル伝送装置50cを介してのプリン
タの制御等を行なう。
【0050】5はその他の監視盤機器の総称であり、警
報用のブザー、火災警報器からの無電圧接点受信用ター
ミナル、地震感知器からの無電圧接点受信用ターミナル
等を含む。6は監視盤機器5と主制御装置50の変換装
置50eとを接続する信号線、7は端末用制御ケーブル
であり、CRT表示装置2と主制御装置50の間、及び
プリンタ9と主制御装置50との間を各々接続する。8
はライトペン3を保管するためのケースであるライトペ
ンスタンド、9は火災や故障について印字し記録するた
めのプリンタである。
【0051】11a〜11gは群管理制御装置盤または
号機制御装置盤及びエレベータ機器が一体となったエレ
ベータバンクを示している。群管理制御装置盤や号機制
御装置盤はエレベータ機械室に設置されており、エレベ
ータ機器はエレベータかご、釣合錘、巻上機用の電動
機、乗場機器(バンク固有の乗場呼ボタン、共通乗場の
乗場呼ボタン、案内装置等)で構成されている。11a
は第1バンクであり、以下、11b〜11gは第2〜第
7バンクに各々対応する。
【0052】次に、第1バンク(エレベータバンク11
a)の詳細について述べる。この第1バンク(エレベー
タバンク11a)は4台のエレベータからなる群管理バ
ンク(4台バンク)である。第2バンク(エレベータバ
ンク11b)〜第7バンク(エレベータバンク11g)
も同様の構成であるが、1台バンクの場合は1台のエレ
ベータ号機のみにより構成され、主制御装置50との通
信は直接エレベータ号機制御装置内の伝送装置との間で
行なわれる。
【0053】24aは案内装置、28aはバンク固有の
乗場呼ボタンと共通乗場の乗場呼ボタンである。31は
マイクロコンピュータ等で構成された群管理制御装置で
あり、群管理制御装置盤に格納されている。この群管理
制御装置31の詳細構成は上記主制御装置50と同様の
構成になっており、30aは中央処理装置として働くC
PU、30bは読込可能なROM(EPROM)と読書
可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)で構成された
記憶装置であり、一部のRAMは電池で停電時に備えバ
ックアップがなされている。30c及び30dはインテ
ル社製の8251等の素子で構成されるシリアル伝送装
置、30eは出力信号及び入力信号を電圧変換等により
インターフェイスする変換装置、30fはCPU30a
の内部バスである。
【0054】この群管理制御装置31の変換装置30e
には案内装置24a及び乗場呼ボタン28aが接続さ
れ、群管理制御装置31との間で乗場ボタン信号を群管
理制御装置31に出力したり、群管理制御装置31から
の制御信号に基づき表示器の制御などを実行する。ま
た、群管理制御装置31は登録された乗場呼に最も最適
と思われるエレベータ号機を選択して、その乗場呼に応
答する旨の割当信号をシリアル伝送装置30cを介して
エレベータ号機制御装置に伝送し、サービス階の案内等
の表示情報を変換装置30eを介して案内装置24aに
送り、乗場に報知する。更に、シリアル伝送装置30c
を介して得られたかご位置やかご進行方向、かご内負
荷、かご内呼登録状態、さらに故障等の号機状態情報、
及びCPU30aが持つ共通乗場呼ボタン信号、乗場呼
の号機割当状態、運行パターン選択状態、災害管制運転
状態、バンク固有の乗場呼登録状態等のバンク状態情報
をシリアル伝送装置30dを介して主制御装置50に伝
送し、主制御装置50からの応答指令信号や割付階床信
号等の制御指令をシリアル伝送装置30dを介して受信
し、制御指令に基づいた運行の制御を行なう。制御指令
が号機に対するものであれば、シリアル伝送装置30c
を介してエレベータ号機制御装置に伝送する。
【0055】41〜44は各々エレベータ号機であり、
41は1号機で、以下、42〜44が各々2〜4号機に
対応する。1号機(エレベータ号機41)を例にしてエ
レベータ号機の詳細構成について説明をする。なお、2
号機(エレベータ号機42)から4号機(エレベータ号
機44)も同様の構成である。
【0056】40aはエレベータ号機制御装置であり、
駆動制御回路40bとともに通常は号機制御装置盤に格
納されている。このエレベータ号機制御装置40aも群
管理制御装置31と同様にマイクロコンピュータ等で構
成されている。40bは駆動制御回路であり、電動機4
0cを制御してエレベータかご40d及び釣合錘40e
の昇降を制御する。この駆動制御回路40bはリレーや
トランジスタ或いはトランス等の部品により構成されて
いる。40cは巻上機駆動用の電動機、40dはエレベ
ータかご、40eは釣合錘である。
【0057】26a〜26gは各々シリアル通信路であ
り、各エレベータバンク11a〜11gとの信号の授受
を行なうデータ通信路である。このシリアル通信路26
a〜26gは各エレベータバンク11a〜11gの群管
理制御装置31のシリアル伝送装置30dとメインコン
トローラ盤4の主制御装置50のシリアル伝送装置50
dとを結ぶ。27もシリアル通信路であり、各エレベー
タバンク11a〜11gのサービス可能階を一括して報
知する案内装置25との信号の授受を行なうデータ通信
路である。このシリアル通信路27はメインコントロー
ラ盤4の主制御装置50の変換装置50eと案内装置2
5とを結ぶ。各エレベータバンク11a〜11g及び案
内装置25と主制御装置50との間の伝送は、RS42
2方式に基づいたシリアルインターフェイス、JIS規
格のBASIC手順に基づいたプロトコルにより実現し
ている。
【0058】25は各バンクのサービス可能階を一括し
て報知する案内装置であり、1階のエレベータ乗場通路
入口に設けられている。案内装置25の現在の表示は案
内装置24a〜24gの表示内容と同一のものが集約さ
れた形で表示されている。また、表示は前述の乗場割付
例1と一致した内容である。なお、第4バンクDについ
ては割付乗場の変更は行わないのであるが、利用客が見
た場合に一括して表示されている方が見やすいことを配
慮したものである。
【0059】なお、図1で述べた乗場呼入力手段12、
エレベータ状態入力手段13、割付評価演算手段14、
制御指令作成手段15、制御指令出力手段16、割付階
床検索手段19、割付階床登録手段17、制御切換指令
手段23、表示制御手段21の各手段を実現するプログ
ラムは記憶装置50bのROMに、さらに割付階床登録
情報18は記憶装置50bのRAMに記憶されている。
また、エレベータを制御するエレベータ制御手段(図示
せず)は記憶装置30bのROMに記憶されている。図
1の各エレベータバンク11a〜11gは図2及び図3
の各エレベータバンク11a〜11gに対応していると
ともに、図4の第1バンクA〜第7バンクGにも対応し
ている。
【0060】本実施例のエレベータの監視装置の原理シ
ステムは上記のように構成されており、次に、この概略
動作について説明をする。ここでは、図1を主体に説明
をし、必要に応じて図2、図3、図4との対応について
言及する。また、今後の説明を簡単にするために、図5
以降の各図も適宜引用する。
【0061】エレベータの監視機能の内エレベータの状
態表示は図1のエレベータ状態入力手段13、表示制御
手段21及びCRT表示装置22により、エレベータの
運行制御は表示制御手段21、CRT表示装置22及び
ここには図示していない制御指令の登録/指示手段、制
御指令の作成手段ならびに制御指令の出力手段により実
現される。
【0062】このため、動作は、まずエレベータバンク
11a〜11gからのエレベータ状態情報をエレベータ
状態入力手段13が取込み、これを表示制御手段21に
送る。次に表示制御手段21は予め決められた手順や形
式によりエレベータ状態を図形や文字によりCRT画面
上に表示(図6のエレベータ状態監視画面)させる。エ
レベータの運行制御は、運行制御画面(図示していな
い)を介して制御指令の登録/指示手段がまず制御実行
や制御実行時間予約のための操作を受付けて実行時間登
録/実行指示を入力する。そして、実行時間登録/実行
指示により制御指令の作成手段がエレエベータ毎の制御
指令信号を作成し、さらに制御指令の出力手段がこれを
伝送装置を介してエレベータの制御手段に送信して運行
を行わせる。なお、ここでのエレベータの運行制御のた
めの制御指令の登録/指示手段、制御指令の作成手段の
詳細については本発明と直接関係しないため図示してい
ない。
【0063】次に、図1の乗場呼入力手段12、エレベ
ータ状態入力手段13、割付評価演算手段14、制御指
令作成手段15、制御指令出力手段16及びエレベータ
制御手段(図示せず)が連携して実現している自動で行
う階床割付(自動割付)の実現動作について説明する。
【0064】乗場ボタンが押されたとすると、エレベー
タ制御手段は乗場ボタン信号を伝送装置を介して多群制
御装置に送り、乗場呼入力手段12は前述の乗場呼の登
録処理を行う。割付評価演算手段14は乗場呼入力手段
12からの乗場呼登録信号の内、未割付の乗場呼につい
てエレベータ状態入力手段13からのエレベータ状態情
報などのデータに基づいて、共通にサービス可能なバン
クについて評価演算を行う。評価が最も良いバンクに対
して登録乗場呼に対する割付バンクとして出力する。ま
た、登録乗場呼に対する割付バンクを同時に、乗場に対
する割付バンクとしても出力する。
【0065】制御指令作成手段15は登録乗場呼に対す
る割付バンクを走査して応答指令信号を、乗場に対する
割付バンクを走査して割付階床信号を作成し、制御指令
出力手段16がこれらを各バンクへの送信形式に変換後
伝送装置に出力する。伝送装置を介してこれら信号を受
信したエレベータ制御手段は、前述のように応答指令信
号がある乗場呼ボタンの登録ランプを変換装置を介して
点灯指令を出力することで点灯する。そして、エレベー
タ制御手段は前述のように乗場呼への応答を行い、応答
すると登録ランプの消灯を行う(なお、応答指令信号を
持たないバンクはエレベータかごが応答しても登録ラン
プの消灯指令の出力は行わない)。また、乗場呼入力手
段12はエレベータの状態情報から応答指令信号を出し
たバンクのエレベータかごが応答したことを検出して乗
場呼登録信号をOFFにする。
【0066】また、図2の各階に設けられた案内装置2
4a〜24gの該当バンクの案内装置24a〜24gに
対してエレベータ制御手段は、受信した割付階床信号の
示すサービス乗場とバンク固有のサービス乗場について
点灯指令を作成、変換装置を介して出力することでサー
ビス階表示を行う。図2の案内装置25に対して制御指
令出力手段16は制御指令作成手段15が割付階床信号
から作成した点灯指令を変換装置を介して出力してサー
ビス階表示を行う。なお、この自動割付におけるサービ
ス階表示は、乗場呼が登録された都度応答指令信号を与
えたバンクのサービス階表示を行うため、サービスする
バンクが常に代わることと、利用客には乗場呼ボタンを
押すまでサービスバンクが分からないという欠点があ
る。しかし、現在におけるエレベータの状態あるいは交
通状態などを考慮したバンクの割付ができるので、バン
ク間の交通量のバランスを最良に制御することが自動的
にしかも時々刻々できる。また、乗場呼ボタンを押すま
でサービスバンクが分からないとは言え、サービス階表
示を行うことにより、エレベータが到着するまで両バン
クを眺めている必要がないという効果がある。
【0067】案内表示は、例えば第1バンクAの共通乗
場である12階の上り呼ボタンが押された場合、割付バ
ンクが2であれば第2バンクBの12階の上り呼ボタン
の登録されたランプが点灯して第1バンクAと第2バン
クBに対するサービス階表示が次の様になる。 第1バンクA…B1,1〜9階 第2バンクB…B1,12,14〜20階
【0068】なお、ここではかご内呼びについては共通
乗場のどこでも登録可能となっている。ところで、当然
のことではあるが、13階の上り呼ボタンのように終端
の乗場のバンクから出る方向の場合は共通乗場であって
も該当バンクに呼ボタンはない。(例えば、13階の上
り呼ボタンはバンク1には設置されない)また、図7で
の操作によって、自動割付が選択されているときのみ割
付評価演算手段14が動くように構成されている。
【0069】次に、図1の乗場呼入力手段12、表示制
御手段21、CRT表示装置22、割付階床登録手段1
7、割付階床検索手段19、カレンダ時計20、制御指
令作成手段15、制御指令出力手段16、割付階床登録
情報18及びエレベータ制御手段(図示せず)が連携し
て実現している人が登録した情報に基づいて行う階床割
付(登録割り付け)の実現動作について説明する。
【0070】まず、割付階床登録情報18として割付バ
ンクを登録するまでを説明する。図6のエレベータ状態
監視画面上でライトペン3からの指示入力により図7の
階床割付画面を表示する。階床割付画面には割付階床登
録情報18から現在の登録状態を読出し階床割付状態な
どが表示される。この階床割付画面上では各バンクに対
する共通乗場の割付バンクを予め決めておくこと、即
ち、割付バンクの登録は図7の説明で詳細に行うが、モ
ードとしていくつか登録でき、モードに対して時間に無
関係に実行するものと指定の時間に実行するものを選択
指定できる。図7の階床割付画面で全て操作可能とする
には画面スペースの問題があり、時間を設定(予約)す
る場合には、図8の実行時刻設定画面を用いて行う。こ
れらの動作実行については表示制御手段21と割付階床
登録手段17が受け持っており、最終的に割付階床登録
情報18としてメモリ上に記憶される。
【0071】さて、割付階床検索手段19はこの割付階
床登録情報18を常に検索しており、登録された各モー
ドの実行可否をまず判定して、実行すべきモードを選択
する。次に、選択した実行すべきモードに登録されてい
る割付バンクを読出し、乗場に対する割付バンクとして
出力する。また、乗場呼入力手段12からの乗場呼登録
信号がONとなっている場合には、この出力した乗場に
対する割付バンクで決められているバンクを登録乗場呼
に対する割付バンクとして出力する。なお、実行すべき
モードの選択においては、図7の階床割付画面に示す適
用が「有」のもので予約が「無」のものは時間に無関係
として実行すべきモードとする。予約が「有」のものは
時間の指定があるとして予約時間をカレンダ時計20と
照らし合わせて有効なもののみ実行すべきモードとす
る。実行すべきモードが複数選択された場合には、モー
ド番号が若いものを実行すべきモードとする。
【0072】制御指令作成手段15は自動割付と同様
に、割付階床検索手段19から出力された登録乗場呼に
対する割付バンクと乗場に対する割付バンクから応答指
令信号と割付階床信号を作成する。そして、これら制御
信号は制御指令出力手段16、伝送装置を経てエレベー
タ制御手段に伝わり自動割付により説明の通りの動作を
行う。
【0073】その他、共通乗場の乗場ボタンの入力、乗
場呼の登録処理、登録ランプの点灯と消灯、共通乗場呼
への応答に対する処理、案内装置の表示処理については
自動割付と同様である。ただし、案内装置に対する表示
においては、割付階床が乗場呼の登録に関係なく予め決
められているため、自動割付の「サービスするバンクが
常に代わることや利用客には乗場呼ボタンを押すまでサ
ービスバンクが分からない」ような不具合はなくなり、
登録の内容が変わるかモードの選択が変更されるまで常
に一定のサービス階表示を行う。そして、これらは時刻
予約などにより計画的に行うことができる。ただ、自動
的に最良に制御することができないので、別途計算機等
により各曜日毎などの交通予測を行った上で登録する必
要がある。
【0074】また、図7での操作によって自動割付が選
択されていないときのみ割付階床検索手段19が働くよ
うになっている。
【0075】以上、動作の概要について一通り述べた。
続いて、上記の各動作の中で引用された手段等の詳細を
図5〜図19で説明する。
【0076】まず、図6〜図8での各画面の開かれる順
序と開くための操作を図5の画面ツリーにより説明する
(図6〜図8と対比させて見ると良く理解出来る)。図
5は本発明の一実施例であるエレベータの多群制御装置
の画面ツリーを示す説明図である。なお、図5中の消去
画面とはCRT表示装置2を使用しないときなど画面の
焼付防止上消去状態にしておくために用意したもので、
何も表示されていない画面である(図示しない)。
【0077】図5の中から例を取上げて説明する。例え
ば、エレベータ状態監視画面で消去文字(以下、このよ
うなライトペン3により選択する文字などの表示部分を
欄と呼ぶ。例えば、消去欄)をライトペン3で選択する
とその位置信号がCRT表示装置2から表示制御手段2
1を有する主制御装置50のCPU50aに取込まれた
画面が消去される(消去画面となる)。消去画面からは
任意の位置を選択するとエレベータ状態監視画面が表示
されるようになっている。さらに、エレベータ状態監視
画面から階床割付画面を表示するときには、エレベータ
状態監視画面上の階床割付欄を選択し、そして、階床割
付画面から実行時刻設定画面を表示するときには、階床
割付画面上でモード名を選択して且つ時刻設定欄を選択
する。また、いずれの画面においても、終了欄を選択す
るとその前の画面に戻るようになっている。
【0078】次に、図6〜図8の各画面について順次説
明する。なお、図5中の運行制御画面はエレベータの監
視機能の一部としてエレベータの運行制御を行う画面で
ある。これについては、本発明との直接の関係が少ない
ことから詳細な説明は省略する。
【0079】図6は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置のエレベータ状態監視画面を示す正面図
である。
【0080】図6において、61は画面のタイトル名
(固定表示)、62は現時刻であり、年/月/日/曜日
/時/分(カレンダ時計20から読取った月/日/曜日
/時/分)を表示する。63a〜63cは画面切換欄で
あり、各欄を選択することにより図5の画面ツリーに基
づいた画面の切換え制御が実行される。64a〜64g
は各々第1バンクから第7バンクを示すバンク枠であ
り、正常時は緑色、群管理故障時は赤色等に変化して状
態を示す。65a〜65dは第1バンクに属する第1号
機から第4号機の各エレベータ号機を示す号機枠であ
り、運転中は緑色、故障時は赤色等に変化して状態を示
す。各号機枠65a〜65d内は、例えば、第1号機6
5aの“01”は号機名を、“1”はかご位置で現在1
階を、“↑”はエレベータかごの進行方向が現在上昇
(下降は“↓”)を各々表示中である。なお、各号機枠
65a〜65d内は第1バンクから第7バンクの各号機
とも全て同一構成である。66はバンクの名称であり、
他の号機枠65b〜65dも該当号機枠65b〜65d
に応じたバンクの名称となっている。67は災害発生状
況で“停”は停電に、“火”は火災に、“地”は地震に
各々対応しており、色の変化によって管制運転の実施状
況等を表示している。
【0081】図7は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置の階床割付画面を示す正面図である。
【0082】図7において、図6のエレベータ状態監視
画面と同一部分は説明を省略する。71は画面のタイト
ル名、72は現時刻、73a,73bは画面切換欄、7
4はガイダンス(固定表示)、75はモード名表示欄で
現在選択中のモード名(モード名欄78で選択されたモ
ード名を表示)、76は取消欄で選択されたものを全て
無選択の状態に戻すための操作欄(モード名の選択を取
消すことができる)である。77は階床割付欄で現在選
択中のモードに対応した割付階床の内容を表示する(右
側の欄の各階・各方向それぞれに対応して割付バンクが
左側の欄の各第1バンク〜第3バンク、第5バンク〜第
7バンクの欄に割付階床登録情報テーブルから読出した
割付階床登録情報18により○印で表示する(詳細は図
中の74のガイダンスに示す通りであるので省略す
る)。なお、ガイダンス74にあるように割付バンクは
第1バンク〜第3バンクのグループと第5バンク〜第7
バンクのグループそれぞれで独立して登録するものとし
てある(本ビルでは前述の通りこれらの2つのグループ
は互いに離れている)。階床割付欄に現在表示中のもの
はモード2の内容であって、割付乗場例1として前述し
たものに対応するものである。78はモード名欄であ
り、欄中の名称欄で示されるようにモードはモード1か
らモード8の8つまで登録できる。各モードに対応して
適用欄と予約欄があり、適用欄は登録したモードを実際
に適用するか否か指定する欄、予約欄は常時適用するの
ではなく、指定時刻の間のみ適用する場合に指定するも
の(指定したのみでは適用されず、指定に続いて適用時
刻設定欄を選択の上、後述の図8の実行時刻設定画面上
で設定する)である。(詳細は図中のガイダンス74に
示すので省略する)79は自動割付欄で、これを選択す
るとバンクの階床割付が自動で行われる自動割付とな
り、取消す(再選択する)と階床割付画面で指定の通り
にバンクの階床割付が行われる登録割付となる。なお、
その他の詳細は図中のガイダンス74に示す。
【0083】図8は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置の実行時刻設定画面を示す正面図であ
る。なお、前述した部分については説明を省略する。
【0084】図8において、81は画面のタイトル名、
82は現時刻、83は画面切換欄、84はガイダンス
(固定表示)、85はモード名表示欄、86は設定欄で
あり、選択されると修正中の最終設定状態を割付階床登
録情報テーブルに書込む。87は前述の取消欄、88は
数字欄で、各時/分欄に入力する数字を選択するための
ものである。89は開始/終了時刻設定欄で、選択中の
モード名に対応した実行時刻を割付階床登録情報テーブ
ルから読出し各開始/終了時刻毎の時/分の各欄に対応
させて表示するとともに、修正中の状態を表示する(ガ
イダンス84に示す操作に基づいて行われた各時/分欄
の設定状態を一時メモリに記憶するとともにそれを表示
する)。なお、設定欄86を選択せずに終了欄87を選
択すると、登録されず、元の実行時刻を割付階床登録情
報テーブルの内容のままとなる。
【0085】次に、これらの各機能を実現する手段とし
てのプログラムの構成と、それを実行するプログラム手
順について説明する。
【0086】図9は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置の主制御装置のCPUにおける起動プロ
グラムを示すフローチャートである。このプログラムは
電源投入時やシステムがリセットされたときの最初に実
行されるプログラムであり、電源投入時或いはリセット
後に一回だけ実行される。そして、このプログラムの実
行により、ハードウェアの初期設定や、常時実行する一
部のタスクの起動、及び図10に示すスケジューラの起
動を行なう。ここで起動される各タスクは、起動プログ
ラムが終了後、スケジューラの管理に入り、他のタスク
と並列処理される。
【0087】図9において、まず、ステップS1で主制
御装置内機器初期設定ルーチンの呼出しと実行を行な
う。この初期設定ルーチンでは、RAMの初期クリア、
周辺のLSIやハードウェアの設定、その他プログラム
に必要なデータの初期値の設定を行なう。これらは通常
のコンピュータ技術によって実現されるものであり、本
発明内容とは関係が薄いので、ここでは、これ以上詳細
な記述はしない(以下も同様である)。ステップS2で
CRT表示装置伝送用タスクを起動し、ステップS3で
CRT表示装置の初期設定を行なう。即ち、CRT表示
装置2との間での伝送を行なうCRT表示装置伝送用タ
スクを起動し、通信が確立した後、CRT表示装置2の
動作仕様の初期設定や表示データの登録を行なう。ステ
ップS4でプリンタ伝送用タスクを起動し、ステップS
5でプリンタの初期設定を行なう。即ち、プリンタ9と
の間での伝送を行なうプリンタ伝送用タスクを起動し、
通信が確立した後、プリンタ9の動作仕様の初期設定や
表示データの登録を行なう。ステップS6でプリンタ出
力データ作成用タスクを起動する。このプリンタ出力デ
ータ作成用タスクは故障や災害の発生などの印字記録を
行なうデータを作成してプリンタ伝送用タスクに渡す。
ステップS7で外部機器データ入出力タスクを起動す
る。即ち、外部機器との間で接点信号を入力し指定信号
の出力を行なう外部機器データ入出力タスクを起動す
る。外部機器とは多群制御装置につながる案内装置や監
視盤機器のことである。なお、案内装置は本タスクから
出力された割付階床信号によって表示を実行する。案内
装置の内部動作の詳細については通常の技術のために、
ここでは説明を省略する。ステップS8で外部機器入出
力データ作成用タスクを起動する。この外部機器入出力
データ作成用タスクは、案内装置や警報信号等監視盤機
器への指令信号を作成して外部機器データ入出力タスク
に渡すとともに、外部機器からの接点信号を外部機器デ
ータ入出力タスクから受取り、プログラムが読める形式
に変換する。ステップS9でエレベータ伝送用タスクを
起動する。この第1バンク〜第7バンクとの間での伝送
を行なうエレベータ伝送用タスクの起動により、エレベ
ータとの間での通信が開始する。ステップS10でエレ
ベータ状態信号作成用タスクが起動する。このエレベー
タ状態信号作成用タスクは、エレベータ伝送用タスクが
第1バンク〜第7バンクから受信したエレベータ状態信
号をエレベータ伝送用タスクから受取り、他のプログラ
ムが読める形式に変換する。この信号には、かご位置、
かご方向、かご内負荷、バンク固有の登録乗場呼、号機
毎の乗場呼割当、かご内呼等がある。ステップS11で
エレベータ制御指令出力信号作成用タスクが起動する。
このエレベータ制御指令出力信号作成用タスクは、スケ
ジューラから作成される制御指令信号をエレベータに送
信する形式に変換し、エレベータ伝送用タスクに渡す
(詳細は図11に示す)。ステップS12でスケジュー
ラの起動を行なう。即ち、必要な処理プログラムに必要
時に起動をかけるスケジューラの起動を行なう(詳細は
図10に示す)。
【0088】このような一連の起動プログラムの実行に
より、ハードウェアの初期設定や、常時実行する一部の
タスクの起動、及び図10に示すスケジューラの起動を
行なう。ここで起動される各タスクは、起動プログラム
が終了後、スケジューラの管理に入り、他のタスクと並
列処理される。また、上記ステップS2、ステップS
4、及びステップS9の各伝送用タスクは、通常、ドラ
イバと呼ばれる役割を果たすプログラムであり、インテ
ル8251などのシリアルI/O素子を介して相手機器
に伝送するためのシリアルI/O素子の制御と通信手順
を制御する。プロトコルはBASIC手順である。更
に、ステップS6、ステップS8、ステップS10、及
びステップS11の各タスクは、通常、ハンドラと呼ば
れるドライバと応用プログラム相互のデータ送受信にお
いて、データの形式変換や定形的な信号処理を行なう。
なお、ステップS11のエレベータ制御指令出力信号作
成用タスクについては、図11に詳細な手順を示す。
【0089】図10は本発明の一実施例であるエレベー
タの多群制御装置の主制御装置のCPUにおける各タス
クの起動を管理するスケジューラのプログラムを示すフ
ローチャートである。CPUで実行されるプログラムは
全てこのスケジューラで管理される。このスケジューラ
は周期的に、例えば、0.1秒毎に一回、タイマによる
割込みで起動される。なお、起動プログラムで起動され
たタスクとスケジューラで起動されたタスクは、実行す
るための時間を各タスク毎に微小時間(スライスタイ
ム)順次割付けられて、見掛け上は同時に平行して実行
される。また、タスク管理やタイマによるプログラムの
起動管理などの詳細はオペレーティングシステムにおけ
る通常の技術を用いれば構成できるので説明は省略す
る。
【0090】また、各画面タスクや他のタスクは平行し
て実行されるため、これらのタスクの処理による表示や
制御の実行はリアルタイムで並行して実行される(例え
ば、エレベータ状態監視画面を開いていても、乗場呼へ
の応答指令信号の出力など制御の実行が同時に行われて
いるなど)。運行制御実行タスクと運行制御画面タスク
はエレベータの監視機能の一部としてエレベータの運行
制御を行うためのものである。これらについては本発明
との直接の関係が少ないことから詳細な説明は省略す
る。
【0091】図10において、まず、ステップS21で
共通呼の登録と登録打消の処理を行なう。即ち、第1バ
ンク〜第3バンク及び第5バンク〜第7バンクの2つの
グループ各々において、全てのバンクからの共通乗場呼
ボタン信号を走査し、各グループいずれかのバンクでO
Nとなった階、方向の乗場呼登録信号をONとする。こ
の乗場呼登録信号は第1バンク〜第3バンクと第5バン
ク〜第7バンクの各グループ別にある。そして、応答指
令信号がONになっている階、方向に応答指令信号を出
力しているバンクのいずれかの号機がその階で同一方向
で停止したとき、応答するグループの対応する階、方向
の乗場呼登録信号をOFFにする。ステップS22では
自動割付欄は選択中を解除か否かを判断し、自動割付欄
は選択中を解除の場合には、ステップS23で割付階床
検索タスクを起動し、ステップS24で割付評価演算タ
スクを終了して、ステップS25に進む。また、ステッ
プS22で自動割付欄は選択中を解除でないと判断した
場合には、そのままステップS25に進む。このよう
に、階床割付画面タスクが作成する自動割付選択フラグ
がONからOFFになったとき、即ち、自動割付の解除
操作が行なわれて選択中でなくなったとき、登録割付に
なったとして割付階床検索タスクを起動し、同時に割付
評価演算タスクを終了する。なお、システムが起動した
直後は自動割付選択フラグがONからOFFになって処
理される。割付階床検索タスクの詳細は図16に、そし
て、割付評価演算タスクの詳細は図17に示す。ステッ
プS25では、自動割付欄は選択中となったか否かを判
断し、自動割付欄が選択中となった場合には、ステップ
S26で割付階床検索タスクを終了し、ステップS27
で割付評価演算タスクを起動して、ステップS28に進
む。また、ステップS25で自動割付欄は選択中でない
と判断した場合には、そのままステップS28に進む。
ここでは、階床割付画面タスクが作成する自動割付選択
フラグがOFFからONになったとき、即ち、自動割付
の解除操作が行なわれて選択中となったとき、自動割付
になったとして割付階床演算タスクを起動し、同時に割
付階床検索タスクを終了する。ステップS28では、運
行制御実行タスクが未起動か否かを判断し、未起動の場
合には、ステップS29で運行制御実行タスクを起動し
て、ステップS30に進む。また、ステップS28で運
行制御実行タスクが起動されていると判断した場合に
は、そのままステップS30に進む。こうして、運行制
御画面で設定した運行制御情報に基づいて、エレベータ
の制御指令を作成する運行制御実行タスクを起動する。
なお、本タスクは一度起動されると終了することはな
い。この後、ステップS30からステップS33で各画
面タスクの起動と終了を行なう。即ち、ステップS30
でエレベータ状態監視画面タスクの起動と終了を行な
い、ステップS31で階床割付画面タスクの起動と終了
を行ない、ステップS32で実行時刻設定画面タスクの
起動と終了を行ない、ステップS33で運行制御画面タ
スクの起動と終了を行なう。このステップS30からス
テップS33は各画面上での操作に対応したデータ処理
と各画面の表示処理を行なうタスクの起動と終了を行な
うプログラムであり、詳細な手順は後述する各図におい
て説明をする。エレベータ状態監視画面タスクの詳細は
図13に示す。他の画面タスクの起動と終了の手順はエ
レベータ状態監視画面タスクと同様に図5の画面ツリー
に従って構成すればよいので説明は省略する。なお、階
床割付画面タスクの詳細は図14に、そして実行時刻設
定画面タスクの詳細は図15に示す。
【0092】図11は本発明の一実施例であるエレベー
タの多群制御装置のエレベータ制御指令出力信号作成用
タスクの詳細を示すフローチャートである。このタスク
は、割付階床検索タスク及び割付評価演算タスクが作成
した共通乗場の登録乗場呼に対する割付バンクのデータ
及び共通乗場に対する割付バンクのデータを基に、エレ
ベータ制御手段で用いる信号形式で応答指令信号と割付
階床信号を作成する。さらに、本発明との直接の関係は
少ないが、エレベータの運行制御用の運行制御実行タス
クが作成の運行制御指令をエレベータ制御手段で用いる
信号形式に形式変換する。変換などにより作成されたこ
れらの信号は、さらに伝送プロトコルに合うフォームに
変換された後に、エレベータ伝送用タスクの受信エリア
に書込まれる。
【0093】図11において、ステップS41で共通乗
場の登録呼に対する割付バンクを読出し、ステップS4
2でこれをエレベータ用の信号としての応答指令信号に
変換する。即ち、割付階床検索タスク及び割付評価演算
タスクが作成した共通乗場の登録乗場呼に対する割付バ
ンクデータを基にエレベータ制御手段で用いる信号形式
で各バンク毎に対応させた応答指令信号を作成する。こ
のとき、登録乗場呼の割付けられているバンクの応答指
令信号の登録乗場呼の階と方向に対応する位置の信号を
ONとし、バンクの割付けられていない位置の信号はO
FFとする。これらの処理は第1バンク〜第3バンク及
び第5バンク〜第7バンクの2つのグループ各々の登録
乗場呼について行なう。次に、ステップS43で共通乗
場に対する割付バンクを読出し、ステップS44でこれ
をエレベータ用の信号としての割付階床信号に変換す
る。これも、上記と同様に、割付階床検索タスク及び割
付評価演算タスクが作成した共通乗場に対する割付バン
クデータを基に、エレベータ制御手段で用いる信号形式
で各バンク毎に対応させた割付階床信号を作成する。こ
のとき、登録の割付けられているバンクの割付階床信号
のその階と方向に対応する位置の信号をONとし、バン
クの割付けられていない位置の信号はOFFとする。こ
れらの処理は第1バンク〜第3バンク及び第5バンク〜
第7バンクの2つのグループ各々の共通乗場について行
なう。そして、ステップS45で運転制御実行タスクが
作成の運転制御指令を読出し、ステップS46で運行制
御指令信号をエレベータ用の信号に形式変換する。こう
して、運行制御実行タスクが作成した運行制御指令信号
を各バンク毎に対応させてエレベータ制御手段で用いる
信号形式に変換する。この後、ステップS47でエレベ
ータ伝送用タスクの受信エリアに全ての指令を書込み、
再び、ステップS41に戻り、上記一連の手順を繰返
す。ここでは、応答指令信号、割付階床信号、運行制御
指令信号を伝送プロトコルに合うフォーム(伝送フォー
マット)に形式変換し各バンク毎の通信チャンネルに対
応づけて、エレベータ伝送用タスクの受信エリアに書込
む。この後、エレベータ伝送用タスクが各バンクに対応
させて通信チャンネルに順次出力する。なお、エレベー
タ伝送用タスクの詳細については図示しない。
【0094】図12は本発明の一実施例であるエレベー
タの多群制御装置のエレベータ状態監視画面上での操作
に対応したデータ処理と表示処理を行なうエレベータ状
態監視画面タスクの起動及び終了のプログラムの詳細を
示すフローチャートである。なお、エレベータ状態監視
画面タスクは階床割付画面タスク及び運行制御画面タス
クを閉じたときにも起動される。
【0095】図12において、ステップS51で消去画
面で何か入力されたか否かを判断し、何か入力された場
合には、ステップS52で消去画面タスクを終了し、ス
テップS53でエレベータ状態監視画面タスクを起動し
て、ステップS54に進む。また、ステップS51で何
も入力されていないと判断した場合には、そのままステ
ップS54に進む。このように、画面を消去中に、即
ち、消去画面タスクを実行中に、CRT表示装置伝送用
タスクからライトペンによる何らかの位置選択の受信信
号を受取ったとき、消去画面タスクを閉じてエレベータ
状態監視画面タスクを起動する。ステップS54では、
エレベータ状態監視画面で消去欄が選択されたか否かを
判断し、消去欄が選択された場合には、ステップS55
でエレベータ状態監視画面タスクを終了し、ステップS
56で消去画面タスクを起動して、このプログラムによ
るルーチンを終える。また、ステップS54で消去欄が
選択されていないと判断した場合には、このまま、この
プログラムによるルーチンを終える。こうして、エレベ
ータ状態監視画面タスクを実行中に、CRT表示装置伝
送用タスクからライトペンによる消去欄選択の受信信号
を受取ったとき、エレベータ状態監視画面タスクを閉じ
て消去画面タスクを起動する。
【0096】なお、消去画面タスクは画面を消去状態に
しておくためのもので、実際のタスク処理としては何も
実行されない。即ち、無実行のタスクである。消去画面
タスクは、ここで示すエレベータ状態監視画面で消去欄
を選択したときと、電源投入時のシステム立上りのとき
のみ起動される。また、エレベータ状態監視画面タスク
を起動することにより閉じる。
【0097】図13は本発明の一実施例であるエレベー
タの多群制御装置のエレベータ状態監視画面上での操作
に対応したデータ処理と表示処理を行なうエレベータ状
態監視画面タスクの詳細を示すフローチャートである。
【0098】図13において、ステップS61で画面を
クリアにし、ステップS62で固定部の表示をする。画
面を一旦何も表示されていない状態にするために、CR
T表示装置に画面消去指令を出力する。その後、エレベ
ータ状態監視画面の変化しない部分を表示するために、
予めROMに固定された固定部表示用データテーブルか
ら、エレベータ状態監視画面用の表示データを読出し、
CRT表示装置に出力する。これで、図6のタイトル名
61、画面切換欄63a〜63c、バンクの名称66等
が表示される。なお、以下の説明を含め、ここでいう表
示データとはCRT表示装置が解釈できる命令群であ
り、キャラクタ表示用命令とグラフィック表示用命令の
集まったものである。そして、ステップS63で現在の
エレベータ状態信号を受取り、時刻を読取り、ステップ
S64で変化部の初期表示を行なう。即ち、エレベータ
状態信号作成用タスクから現在のエレベータ状態信号を
受取り、予めROMに設定された変化部表示用データテ
ーブルからエレベータ状態信号に対応する変化部の表示
データを読出し、CRT表示装置に出力して初期表示を
行なう。これで、図6のバンク枠64a〜64g、号機
枠65a〜65d、災害発生状況67等が表示される。
更に、時計から、現在日時を読取り、時刻の表示データ
を同様にして読出し、CRT表示装置に出力して時刻の
初期表示を行なう。これで、図6の現時刻62が表示さ
れる。次に、ステップS65で、エレベータ状態信号ま
たは時刻に変化があるか否かを判断し、変化がある場合
には、ステップS66で変化部分の表示を更新し、ステ
ップS67に進む。また、ステップS65でエレベータ
状態信号または時刻に変化がないと判断した場合には、
そのままステップS67に進む。このように、エレベー
タ状態信号作成用タスクから現在のエレベータ状態信号
を受取り、前回までの状態信号と変ったもののみ取出
し、上記の変化部初期表示と同様にして、画面上の変化
部に対応する表示データのみをCRT表示装置に出力す
る。このとき、新たに書換える部分を消去する表示デー
タを先に入力し、その後で、新規表示データを出力し
て、重ね表示をしないようにする。なお、時刻の表示更
新についても同様である。ステップS67では、画面切
換の欄が選択されたか否かを判断し、選択された場合に
は、ステップS68でスケジューラに選択欄の名称を渡
し、このまま、このプログラムによるルーチンを終え
る。また、ステップS67で画面切換の欄が選択されて
いないと判断した場合には、再び、ステップS65に戻
る。このように、CRT表示装置伝送用タスクから消去
欄63a、階床割付欄63b、運行制御欄63cのいず
れかのライトペン3の位置選択による受信信号を受取っ
たとき、スケジューラにその選択欄の名称を渡し、処理
を終了する。なお、タスクの終了処理はスケジューラが
行なう。
【0099】図14は本発明の一実施例であるエレベー
タの多群制御装置の階床割付画面上での操作に対応した
データ処理と表示処理を行なう階床割付画面タスクの詳
細を示すフローチャートである。なお、前述した手順に
ついては簡単に説明する。
【0100】図14において、ステップS71で画面を
クリアにし、固定部の表示をし、時刻変化部の初期表示
を行なう。まず、画面クリア、固定部表示、及び時刻の
変化部初期表示を行なう。これで、図7のタイトル名7
1、画面切換欄73a,73b、ガイダンス表示欄7
4、取消欄76、階床割付欄77、及びモード名欄78
の一部が表示される。さらに、変化部の現在の状態につ
いて表示を行なう。変化部初期表示は現時刻72の時
刻、モード名欄78の予約欄と適用欄(割付階床登録情
報テーブルからモード毎に読出して表示する)について
行なう。そして、ステップS72で時刻表示を更新す
る。ステップS73でモード名が選択されたか否かを判
断し、選択された場合には、ステップS74でモード名
表示欄と階床割付欄の切換表示を行ない、ステップS7
5に進む。また、ステップS73でモード名が選択され
ていないと判断した場合には、そのままステップS75
に進む。このように、モード名欄78中の名称欄のライ
トペン3による位置の選択信号を受取ったとき、選択位
置に対応するモード名を選択中モードとして記憶し、こ
のモードに対応する名称をモード名表示欄へ表示切換え
する。同時に、このモード名に対応する共通乗場の割付
バンクデータを割付階床登録情報テーブルから読出して
階床割付欄77の表示を切換える。ステップS75で
は、モード名選択中に階床割付欄が選択されたか否かを
判断し、選択された場合には、ステップS76で割付登
録の更新と階床割付欄の表示を更新して、ステップS7
7に進む。また、ステップS75でモード名選択中に階
床割付欄が選択されていないと判断した場合には、その
ままステップS77に進む。このように、いずれかの階
床割付欄77の選択信号を受取ったとき、選択中モード
において選択位置に対応する階、方向の選択位置に対応
するバンクの割付階床内容を割付階床登録情報テーブル
から読出し内容を反転して書込む。即ち、「○」なら空
欄、空欄なら「○」にして再登録する。同時に、新たな
内容に階床割付欄77の表示を切換える。ステップS7
7では、予約欄が選択されたか否かを判断し、選択され
た場合には、ステップS78で予約有無登録の更新と予
約欄の表示を更新し、ステップS79に進む。また、ス
テップS77で予約欄が選択されていないと判断した場
合には、そのままステップS79に進む。ここでは、い
ずれかの予約欄の選択信号を受取ったとき、対応するモ
ードの予約内容を割付階床登録情報テーブルから読出し
て内容を反転して書込む。即ち、「有」なら「無」、
「無」なら「有」にして再登録する。同時に、新たな内
容に予約欄の表示を切換える。ステップS79では、適
用欄が選択されたか否かを判断し、選択された場合に
は、ステップS80で適用有無登録の更新と適用欄の表
示を更新し、ステップS81に進む。また、ステップS
79で適用欄が選択されていないと判断した場合には、
そのままステップS81に進む。ここでは、いずれかの
適用欄の選択信号を受取ったとき、対応するモードの適
用内容を割付階床登録情報テーブルから読出し内容を反
転して書込む。即ち、「有」なら「無」、「無」なら
「有」にして再登録する。同時に、新たな内容に適用欄
の表示を切換える。ステップS81では、自動割付欄が
選択されたか否かを判断し、選択された場合には、ステ
ップS82でフラグと表示の更新し、ステップS83に
進む。また、ステップS81で自動割付欄が選択されて
いないと判断した場合には、そのままステップS83に
進む。ここでは、自動割付欄79の選択信号を受取った
とき、自動割付フラグを読出して内容を反転して書込
む。即ち、「ON」なら「OFF」、「OFF」なら
「ON」にして再書込みをする。フラグが「ON」に対
応するときは、自動割付選択中として自動割付欄79の
背景色を表示する。ステップS83では、取消欄が選択
されたか否かを判断し、選択された場合には、ステップ
S84で選択の取消をし、ステップS85に進む。ま
た、ステップS83で取消欄が選択されていないと判断
した場合には、そのままステップS85に進む。ここで
は、取消欄76の選択信号を受取ったとき、選択中のモ
ードをクリアする。さらに、モード名表示欄78と階床
割付欄77の消去を行なう。ステップS85では、画面
切換欄が選択され、且つ切換えが有効か否かを判断し、
画面切換欄が選択され、且つ切換えが有効な場合には、
ステップS86でスケジューラに選択欄の名称を渡し、
このまま、このプログラムによるルーチンを終える。ま
た、ステップS85で画面切換の欄が選択されていない
と判断した場合、或いは切換えが有効でないと判断した
場合には、再び、ステップS72に戻る。このように、
終了欄、時刻設定欄のいずれかの選択信号を受取ったと
き、スケジューラにその選択欄の名称を渡し、処理を終
了する。なお、タスクの終了処理はスケジューラが行な
う。また、時刻設定欄が選択されたときには、モード名
が選択され記憶されていなければ、画面切換えをしな
い。時刻設定欄による画面切換時はモード名もスケジュ
ーラに渡す。
【0101】図15は本発明の一実施例であるエレベー
タの多群制御装置の実行時刻設定画面上での操作に対応
したデータ処理と表示処理を行なう実行時刻設定画面タ
スクの詳細を示すフローチャートである。なお、前述し
た手順については説明を簡単にする。
【0102】図15において、ステップS91で画面を
クリアにし、固定部の表示をし、時刻変化部の初期表示
を行ない、ステップS92でモード名と時刻設定状態を
表示する。即ち、ステップS91では、前述と同様に、
画面クリア、固定部表示、及び時刻の変化部初期表示を
行なう。これで、図8のタイトル名81、画面切換欄8
3、ガイダンス表示欄84、設定欄86、取消欄87、
数字欄88、及び開始/終了時刻設定欄89の一部が表
示される。また、ステップS92では、スケジューラか
ら渡されたモード名をモード名表示欄に表示する。モー
ド名に対応する登録時刻を割付階床登録情報テーブルか
ら読出し、開始/終了時刻設定欄89に表示する。読出
した時刻は一時メモリにも記憶する。そして、ステップ
S93で時刻の表示を更新し、ステップS94で時/分
欄が選択されたか否かを判断し、時/分欄が選択された
場合には、ステップS95で入力欄を更新し、ステップ
S96に進む。また、ステップS94で時/分欄が選択
されていないと判断した場合には、そのままステップS
96に進む。このように、開始/終了時毎の選択された
時/分欄を入力中として記憶し、同時に、選択された時
/分欄に対応する一時メモリをクリアする。ステップS
96では、数字欄が選択されたか否かを判断し、数字欄
が選択された場合には、ステップS97で設定状態の更
新を行ない、ステップS98に進む。また、ステップS
96で数字欄が選択されていないと判断した場合には、
そのままステップS98に進む。即ち、数字欄88の選
択信号を受取ったとき、入力中となっている時/分欄8
2に対応する一時メモリの数字2桁の下位桁に選択信号
位置に対応する数字を記憶する。次に、前の下位桁を上
位桁として記憶する。そして、その一時メモリの内容を
対応する開始/終了時刻設定欄89に表示し更新する。
ステップS98では、取消欄が選択されたか否かを判断
し、取消欄が選択された場合には、ステップS99で選
択を取消して、ステップS100に進む。また、ステッ
プS98で取消欄が選択されていないと判断した場合に
は、そのままステップS100に進む。即ち、前述のよ
うに、取消欄76の選択信号を受取ったとき、入力中と
して記憶した時/分欄82を取消す。ステップS100
では、設定欄が選択されたか否かを判断し、設定欄が選
択された場合には、ステップS101でこれを登録し、
ステップS102に進む。また、ステップS100で設
定欄が選択されていないと判断した場合には、そのまま
ステップS102に進む。ここでは、設定欄86の選択
信号を受取ったとき、一時メモリの内容を割付階床登録
情報テーブルのスケジューラから渡されたモードに対応
する位置に書込む。ステップS102では、終了欄が選
択されたか否かを判断し、終了欄が選択された場合に
は、ステップS103でスケジューラに選択欄の名称を
渡し、このまま、このプログラムによるルーチンを終え
る。また、ステップS102で終了欄が選択されていな
いと判断した場合には、再び、ステップS93に戻る。
このように、終了欄83の選択信号を受取ったとき、ス
ケジューラに終了欄の名称を渡し、処理を終了する。な
お、タスクの終了処理はスケジューラが行なう。
【0103】図16は、本発明の一実施例であるエレベ
ータの多群制御装置のスケジューラで呼出され、階床割
付画面タスクが作成の割付階床登録情報テーブルとカレ
ンダ時計及び登録乗場呼信号から共通乗場に対する割付
バンクのデータと共通乗場の登録乗場呼に対する割付バ
ンクのデータを作成する割付階床検索タスクの詳細を示
すフローチャートである。
【0104】図16において、まず、ステップS111
で適用モードを決定する。ここでは、割付階床登録情報
テーブルからモード毎の適用内容をモード1から順次読
出す。適用内容が「無」なら次のモードに進み、「有」
のときそのモードの予約内容を読出す。予約内容が
「無」なら走査中のモードを適用モードとして決定す
る。予約内容が「有」のときそのモードの登録時刻を読
出す。カレンダ時計20から読出した現時刻が登録時刻
内であれば走査中のモードを適用モードとして決定し、
登録時刻内でなければ次のモードに進む。全てのモード
を走査しても適用モードが決定できないときは、適用モ
ードをなしとする。なお、適用モードが無いときはこの
処理を終了する。ステップS112では、適用モードが
存在するか否かを判断し、適用モードが存在する場合
は、ステップS113で共通乗場に対する割付バンクを
作成し、ステップS114で共通乗場の登録乗場呼に対
する割付バンクを作成して、このプログラムによるルー
チンを終える。また、ステップS112で適用モードが
存在しないと判断した場合は、このまま、このプログラ
ムによるルーチンを終える。即ち、適用モードが存在す
る場合は、適用モードの割付階床内容を割付階床登録情
報テーブルから読出し、各階と各方向に対して「○」と
なっているバンクに対応するバンク名を割付ける。この
割付結果は共通乗場に対する割付バンクデータとしてメ
モリに記憶する。複数ある場合は最初のバンクが、
「○」のバンクがないならば空欄とする。これらの処理
は第1バンク〜第3バンク及び第5バンク〜第7バンク
の2つのグループに分けて各々のグループ毎の共通乗場
について行ないデータも各々持つ。そして、スケジュー
ラからの乗場呼登録信号がONとなっている階、方向に
対応する共通乗場割付バンクを割付ける。この割付結果
は共通乗場の登録乗場呼に対する割付バンクデータとし
てメモリに記憶する。共通乗場割付バンクが1つも登録
されていないならば登録乗場呼への割付けは行なわな
い。これらの処理は第1バンク〜第3バンク及び第5バ
ンク〜第7バンクの2つのグループに分けて各々のグル
ープ毎の登録乗場呼について行ないデータも各々持つ。
なお、ここで、登録乗場呼に対応する共通乗場割付バン
クは同一のグループのものと対応する。
【0105】図17は、本発明の一実施例であるエレベ
ータの多群制御装置のスケジューラで呼出され、共通乗
場に対する割付バンクのデータと共通乗場の登録乗場呼
に対する割付バンクのデータを作成する割付評価演算タ
スクの詳細を示すフローチャートである。ここでは、登
録乗場呼の内の1つについて、共通にサービス可能なバ
ンクを仮に割付けて割付評価値を算出し、その評価値の
最も良いバンクを割付バンクとする。なお、仮に割付け
るバンクが最大2つとして構成したが、他の実施例を考
えたときにはこれに限る必要はなく、2以上のバンクに
ついても同様に構成すれば、図18も含めて容易に展開
できる。
【0106】図17において、ステップS121で共通
乗場の登録乗場呼の有無を判断し、ステップS122で
未割付乗場呼の有無を判断し、共通乗場の登録乗場呼が
ないと判断した場合、あるいは未割付乗場呼がないと判
断した場合は、このまま、このプログラムによるルーチ
ンを終える。共通乗場の登録乗場呼がある場合、及び未
割付乗場呼がある場合は、ステップS123で未割付乗
場呼の内の1つを選択する。即ち、第1バンク〜第3バ
ンク及び第5バンク〜第7バンクの2つのグループの各
々の共通乗場の登録乗場呼の中から未割付乗場呼の1つ
をランダムに選択して、それを乗場呼ghとして一時メ
モリに設定する。なお、gはグループを示し、g=1の
ときは第1バンク〜第3バンクの系列を、g=2のとき
は第5バンク〜第7バンクの系列を表わす。また、hは
共通乗場についての階と方向を表わす。ステップS12
4で乗場呼ghにサービス可能なバンクを選択する。即
ち、乗場呼ghにサービス可能なバンクを仕様データか
ら読出して、それをb1,b2として設定する。なお、
このビルでは共通にサービスするバンクの最大は2つで
ある。ステップS125で乗場呼ghについてバンクb
1,b2の割付評価値を算出する。ここでは、選択され
た未割付乗場呼ghに対してバンクb1,b2の各々に
ついて仮に割付けたとして割付評価値e1(バンクb
1),e2(バンクb2)を求める。なお、詳細は後述
する図18に示す。ステップS126ては、割付評価値
を最小とするバンクをbとし、ステップS127でbを
gグループの登録乗場呼hに対する割付バンクとして設
定し、ステップS128でbをgグループの共通乗場h
に対する割付バンクとして設定して、このプログラムに
よるルーチンを終える。即ち、割付評価値e1,e2の
内の値の小さい方を割付バンクに決定し、そのバンクを
bとして設定する。そして、バンクbをgグループの登
録乗場呼hへの割付バンクと決定し、共通乗場の登録乗
場呼に対する割付バンクデータとしてメモリに記憶す
る。さらに、バンクbをgグループの共通乗場hへの割
付バンクと決定し、共通乗場に対する割付バンクデータ
としてメモリに記憶する。
【0107】図18は本発明の一実施例であるエレベー
タの多群制御装置の割付評価演算タスクから呼出される
ルーチンで、割付評価演算算出ルーチンの詳細を示すフ
ローチャートである。割付評価演算タスクから与えられ
た共通乗場呼ghに対して、各バンクb1,b2につい
て仮に割付けてみて、その場合の割付評価値を求めるも
のである。仮に、割付けられた各バンクでは、さらにバ
ンク内の各号機に仮に乗場呼hを割当ててみて、各号機
に対する割当評価値を算出する。そして最小の割当評価
値(待時間につながる値のため小さいほど評価が良い)
をバンクの割付評価値とする。
【0108】図18において、まず、ステップS131
でバンクb1内の全号機の割当評価値を算出し、ステッ
プS132で最小割当評価値を算出し、ステップS13
3でバンクb1の割付評価値e1として最小割当評価値
を設定する。即ち、バンクb1内の全号機について、乗
場呼hを仮に割当てた場合の号機毎の評価値(割当評価
値)を所定の割当評価関数を用いて求める。そして、バ
ンクb1の全号機の割当評価値の内最小のものを取出
し、取出した最小の割当評価値をバンクb1の割付評価
値e1を設定する。
【0109】ここで、割当評価関数の例について述べ
る。これは、バンク内全ての待時間の総和が最小になる
のが最もよい。 Hn=Th+Σi(Wi+Ti) Hn…号機nの割当評価値 Th…号機nに乗場呼hを仮に割当てたときの乗場呼h
への到着予想時間 Wi…割当済の乗場呼iの継続待時間 Ti…割当済の乗場呼iの割当号機の到着予想時間 なお、号機nは仮割当てをしたときの値、(Wi+T
i)は継続待時間と割当号機の到着予想時間を加算した
値であり、予想待時間と呼ぶ。
【0110】次に、ステップS134でバンクb2内の
全号機の割当評価値を算出し、ステップS135で最小
割当評価値を算出し、ステップS136でバンクb2の
割付評価値e2として最小割当評価値を設定する。即
ち、バンクb1と同様にして、バンクb2の全号機につ
いて乗場呼hに対する割当評価値を求め、バンクb2の
全号機の割当評価値の内最小のものを取出し、取出した
最小の割当評価値をバンクb2の割付評価値e2として
設定する。
【0111】なお、割当評価項目としては待ち時間以外
の評価要素もあり、さらに、評価方式も待時間の二乗を
評価するなどこれに限定する必要はない。また、割付評
価値は、現在の状態情報により割付評価を行ったが、オ
ンライン収集で得た統計データからバンク間のサービス
を検出するプログラム手順を設けてサービスがバンク間
で均等化するように割付バンクを決定することも可能で
ある。即ち、過去のサービス状況から今後割付するバン
クを決めるが、この場合の方がサービスバンクがある程
度の時間固定されるので、サービスバンクが始終変化す
ることがなくなり、サービスバンクが見付け易くなる特
徴がある。
【0112】図19は本発明の一実施例であるエレベー
タの多群制御装置のエレベータ制御手段の中での乗場呼
への応答処理の手順を示すフローチャートである。この
エレベータ制御手段のプログラムが起動される手順や伝
送タスクの構成などについては多群制御装置で述べた技
術を基に構成すれば容易に実現できるので説明は省略す
る。なお、このルーチンは繰返しスケジューラから呼出
され実行される。また、乗場ボタンが押されたとき乗場
ボタン信号として取込み多群制御装置に送ることはこの
ルーチンでは行わず、他のタスクで実行される(図示し
ない)。
【0113】このルーチンでは多群制御装置からの応答
指令信号が示す登録乗場呼とバンク固有の登録乗場呼を
合わせた登録乗場呼について割当てるのに最良の号機を
評価値に基づいて決定し、決定号機に応答させる。ま
た、応答指令信号を受取った時点で乗場ボタンの登録ラ
ンプを点灯する。号機が割当てられた共通乗場呼は、従
来と同様の、即ち、バンク固有の登録乗場呼に対するも
のと同様の動作で応答する。また、エレベータかごが共
通乗場呼に応答したとき応答指令信号を受けていること
を条件に乗場ボタンの登録ランプが消灯する。
【0114】さらに、多群制御装置からの割付階床信号
の示すサービス乗場とバンク固有のサービス乗場を合わ
せてサービス乗場とするについて(上り、または下りど
ちらかをサービスする場合には、サービス階とする)最
下階から順次走査してサービス階を求め、これを基に表
示コマンドを作成(連続する階は連続表示にて)し案内
装置に出力して表示する。
【0115】図19において、ステップS141で乗場
呼の登録打消と登録ランプの消灯を行なう。即ち、バン
ク固有の登録乗場呼については割当号機が階に停止した
とき、かご位置階のかご方向の登録乗場呼の登録を打消
すとともに、登録ランプの消灯指令を出力する。共通乗
場呼については割当号機が階に停止したとき、対応の応
答指令信号がONならば、かご位置階のかご方向の登録
ランプの消灯指令を出力する。ステップS142では、
乗場呼の登録と登録ランプの点灯を行なう。即ち、バン
ク固有の乗場呼については乗場ボタン信号がONとなっ
た階、方向の乗場呼登録信号をONとして登録、同時に
登録ランプの点灯指令を出力する。共通乗場呼について
は応答指令信号がONとなった階、方向の登録ランプの
点灯指令を出力する。そして、ステップS143で応答
指令信号とバンク固有の登録乗場呼を合成する。ここで
は、応答指令信号とバンク固有の登録乗場呼を階、方向
についてOR処理を行ない、新たな登録乗場呼とする。
ステップS144では、合成した登録乗場呼の内未割当
乗場呼1つを選択する。こうして、合成した新たな登録
乗場呼の中から未割付乗場呼1つをランダムに選択し
て、それを新規乗場呼として設定する。ステップS14
5で選択の乗場呼についてバンク内号機の割当評価値を
算出する。即ち、選択の新規乗場呼に対してバンク内の
各号機に仮に乗場呼を割当ててみて各号機に対する割当
評価値を算出する。なお、割当評価値は所定の評価関数
に基づいて算出するが、従来から種々のものが公知とな
っており、ここでは具体例を示さない。ステップS14
6では、割当評価値を最小とする号機を選択した乗場呼
に割当て、ステップS147で割当号機に乗場呼への割
当指令を送信する。ここでは、算出の割当評価値を最小
とする号機を選択の新規乗場呼に対する割当号機とし、
割当号機の制御装置(図3中の41〜44など)に選択
の新規乗場呼への応答指令(割当指令)を出力する。こ
れを受けた各号機は従来と同様の方法で乗場呼へ応答す
る(図示せず)。そして、ステップS148で表示用サ
ービス階を算出し、ステップS149で表示コマンドを
案内装置へ出力して、このプログラムによるルーチンを
終える。即ち、割付階床信号とバンク固有のサービス乗
場を階、方向についてOR処理を行なったサービス乗場
から、何れかの方向をサービスするエレベータ乗場を最
下階から順次取出してサービス階とする。取出したサー
ビス階を表示形式に合わした文字列として作成する。な
お、3階床以上連続するサービス階は両端階との間に
“−”文字を挿入してまとめた文字列とする。作成した
文字列を案内装置用の表示コマンドに変換し、案内装置
に対して変換装置を介して出力する。
【0116】このように、本実施例では、請求項1に示
すエレベータの多群制御装置として、複数バンク11a
〜11gがサービス可能な共通乗場について乗場呼入力
手段12からの登録乗場呼に対して割付評価演算手段1
4がサービス可能なバンクについてエレベータ状態入力
手段13からのエレベータ状態情報などのデータに基づ
いて評価演算を行い、評価が最も良いバンクに対して割
付バンクとして出力し、それを制御指令作成手段15、
制御指令出力手段16、伝送装置を介してエレベータ制
御手段に送り、エレベータ制御手段がこの応答指令信号
に基づき共通乗場の登録乗場呼に応答する。
【0117】即ち、本実施例のエレベータの多群制御装
置は、ビルの複数バンクに対して、各バンクから得た情
報に基づいてビル内に発生する重複階での乗場呼へのサ
ービス決定をするための評価演算を行い、サービスの決
定したバンクに対して応答指令を出力して乗場呼に応答
するように制御するものである。
【0118】したがって、現在のエレベータの状態ある
いは交通状態などを考慮したバンクの割付ができるの
で、バンク間の交通量のバランスを最良に制御すること
が自動的にしかも時々刻々できる。
【0119】請求項2に示すエレベータの多群制御装置
として、複数バンク11a〜11gがサービス可能な共
通乗場について予め共通乗場の割付バンクを決めて登録
しておき、それを割付階床登録手段17により、割付階
床登録情報18としてメモリ上に記憶・登録するととも
に、乗場呼入力手段12からの登録乗場呼に対して割付
階床検索手段19がこの割付階床登録情報18により割
付バンクを読出し、該当バンクをこの登録乗場呼への割
付バンクとして出力し、それを制御指令作成手段15、
制御指令出力手段16、伝送装置を介してエレベータ制
御手段に送り、エレベータ制御手段がこの応答指令信号
に基づき共通乗場の登録乗場呼に応答する。
【0120】したがって、予測されるエレベータの状態
あるいは交通状態などに合わせてバンク間の交通量のバ
ランスをある程度固定的に適正制御することが計画的に
できる。
【0121】請求項3に示すエレベータの多群制御装置
として、複数バンク11a〜11gがサービス可能な共
通乗場について乗場呼入力手段12からの登録乗場呼に
対して、サービス可能なバンクについてエレベータ状態
入力手段13からのエレベータ状態情報などのデータに
基づいて評価演算を行い、評価が最も良いバンクを割付
バンクとして出力する割付評価演算手段14と、予め共
通乗場へのサービスを割付けたバンクを登録した割付階
床登録情報18から割付バンクを出力する割付階床検索
手段19を設ける。そして、この割付評価演算手段14
と割付階床検索手段19の2つの手段の動作の有効を制
御切換指令手段23が切換え、有効となっている割付評
価演算手段14あるいは割付階床検索手段19からの割
付バンクを制御指令作成手段15、制御指令出力手段1
6、伝送装置を介してエレベータ制御手段に送り、エレ
ベータ制御手段がこの応答指令信号に基づき共通乗場の
登録乗場呼に応答する。
【0122】即ち、本実施例のエレベータの多群制御装
置は、ビルの複数バンクに対して、各バンクから得た情
報に基づいてビル内に発生する重複階での乗場呼へのサ
ービス決定をするための評価演算を行う、若しくはビル
の操作員から入力される情報に基づいてビル内に発生す
る乗場呼へのサービスを決定するための演算を行い、サ
ービスの決定したバンクに対して応答指令を出力して乗
場呼に応答するように制御するものである。
【0123】したがって、バンク間の交通量のバランス
調整を自動的に行う場合と、ある程度固定的に人が決め
て行う場合とを選択でき、使い勝手に応じてより柔軟な
制御を行うことができる。
【0124】請求項4に示すエレベータの多群制御装置
として、複数バンク11a〜11gがサービス可能な共
通乗場について、乗場呼入力手段12からの登録乗場呼
に対して、サービス可能なバンクについてエレベータ状
態入力手段13からのエレベータ状態情報などのデータ
に基づいて評価演算を行い、評価が最も良いバンクを登
録乗場呼への割付バンクとし、同時に、このバンクを乗
場への割付バンクとして出力する割付評価演算手段1
4、あるいは、予め共通乗場へのサービスを割付けたバ
ンクを登録した割付階床登録情報18から登録乗場呼へ
の割付バンクと乗場への割付バンクを出力する割付階床
検索手段19を設ける。そして、このいずれかの手段か
らの登録乗場呼への割付バンクを制御指令作成手段1
5、制御指令出力手段16、伝送装置を介して、エレベ
ータ制御手段に送り、エレベータ制御手段がこの応答指
令信号に基づき共通乗場の登録乗場呼に応答する。さら
に、割付評価演算手段14あるいは割付階床検索手段1
9からの乗場への割付バンクを制御指令作成手段15、
制御指令出力手段16、伝送装置を介してエレベータ制
御手段に送り、エレベータ制御手段がこの割付階床信号
に基づきサービス階表示を行う。また、割付評価演算手
段14あるいは割付階床検索手段19からの乗場への割
付バンクを制御指令作成手段15を介して制御指令出力
手段16がこの割付階床信号に基づきサービス階表示を
行う。
【0125】したがって、利用客が戸惑うことなく、バ
ンク間の交通量のバランス調整を行うことができる。
【0126】請求項5に示すエレベータの多群制御装置
として、エレベータ状態入力手段13からのエレベータ
の状態情報に基づき表示制御手段21がCRT表示装置
22にエレベータの状態表示を行いつつ、複数バンクが
サービス可能な共通乗場について乗場呼入力手段12か
らの登録乗場呼に対して、サービス可能なバンクについ
てエレベータ状態入力手段13からのエレベータ状態情
報などのデータに基づいて評価演算を行い、評価が最も
良いバンクを割付バンクとして出力する割付評価演算手
段14、あるいは予め共通乗場へのサービスを割付けた
バンクを登録した割付階床登録情報18から割付バンク
として出力する割付階床検索手段19を設ける。そし
て、この割付評価演算手段14と割付階床検索手段19
のいずれかの手段からの登録乗場呼への割付バンクを制
御指令作成手段15、制御指令出力手段16、伝送装置
を介してエレベータ制御手段に送り、エレベータ制御手
段がこの応答指令信号に基づき共通乗場の登録乗場呼に
応答する。
【0127】したがって、エレベータの監視を行いなが
ら、バンク間の交通量のバランス調整を制御できるこ
と、及びエレベータの多群制御装置がエレベータの監視
装置と一体となることで安価に実現できる。
【0128】なお、バンク固有の乗場の乗場呼について
は、従来と同様の方法で取込み、最終的に共通乗場の応
答すべき乗場呼と合わせた形で制御するように構成した
が、便宜上バンク固有の乗場についても多群制御装置か
ら応答指令信号を出力して制御を行うなど固定されるも
のではない。
【0129】また、入力装置としてのライトペン3の代
わりに、キーボードやマウスでも同様に実現できる。さ
らに、他の画面構成や他の画面上の表示構成においても
同様に実現できる。
【0130】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明のエ
レベータの多群制御装置は、割付評価演算手段と、制御
指令作成手段と、エレベータ制御手段とを備え、複数バ
ンクがサービス可能な共通乗場の登録乗場呼に対して割
付評価演算手段がサービス可能なバンクについてエレベ
ータ状態情報などのデータに基づいて評価演算を行い、
評価が最も良いバンクに対して割付バンクとして出力
し、エレベータがこの応答指令信号に基づき、共通乗場
の登録乗場呼に応答することにより、現在のエレベータ
の状態あるいは交通状態などを考慮したバンクの割付が
できるので、バンク間の交通量のバランスを最良に制御
することが自動的にしかも時々刻々できる。
【0131】請求項2の発明のエレベータの多群制御装
置は、割付階床登録手段と、割付階床検索手段と、制御
指令作成手段と、エレベータ制御手段とを備え、複数バ
ンクがサービス可能な共通乗場について予め共通乗場の
割付バンクを決めて登録しておき、割付階床登録情報と
して登録し、そして、登録乗場呼に対して、割付階床検
索手段がこの割付階床登録情報により割付バンクを読出
し、該当バンクをこの登録乗場呼への割付バンクとして
出力し、エレベータがこの応答指令信号に基づき、共通
乗場の登録乗場呼に応答することにより、予測されるエ
レベータの状態あるいは交通状態などに合わせてバンク
間の交通量のバランスを適正に制御することができるの
で、バンク間の交通量のバランスをある程度固定的にし
かも計画的に制御できる。
【0132】請求項3の発明のエレベータの多群制御装
置は、割付評価演算手段と、割付階床検索手段と、制御
指令作成手段と、制御切換指令手段と、エレベータ制御
手段とを備え、複数バンクがサービス可能な共通乗場の
登録乗場呼に対して、サービス可能なバンクについてエ
レベータ状態情報などのデータに基づいて評価演算を行
い、評価が最も良いバンクを割付バンクとして出力する
割付評価演算手段と、予め共通乗場へのサービスを割付
たバンクを登録した割付階床登録情報から割付バンクを
出力する割付階床検索手段の動作の有効を制御切換指令
手段が切換え、有効となっている割付評価演算手段ある
いは割付階床検索手段からの割付バンクをエレベータに
送り、エレベータがこの応答指令信号に基づき共通乗場
の登録乗場呼に応答することにより、バンク間の交通量
のバランス調整を自動的に行う場合と、ある程度固定的
に人が決めて行う場合とを選択できるので、使い勝手に
応じた柔軟な制御ができる。
【0133】請求項4の発明のエレベータの多群制御装
置は、割付階床検索手段と、制御指令作成手段と、案内
手段と、エレベータ制御手段とを備え、複数バンクがサ
ービス可能な共通乗場の登録乗場呼に対して、サービス
可能なバンクについてエレベータ状態情報などのデータ
に基づいて評価演算を行い、評価演算が最も良いバンク
を登録乗場呼への割付バンクとして出力し、同時にこの
バンクを乗場への割付バンクとして出力する割付評価演
算手段、あるいは、予め共通乗場へのサービスを割付た
バンクを登録した割付階床登録情報から登録乗場呼への
割付バンクと乗場への割付バンクを出力する割付階床検
索手段を設け、これら割付評価演算手段あるいは割付階
床検索手段からの登録乗場呼への割付バンクをエレベー
タに送り、エレベータがこの応答指令信号に基づき共通
乗場の登録乗場呼に応答するとともに、割付評価演算手
段あるいは割付階床検索手段からの乗場への割付バンク
をエレベータに送り、エレベータがこの割付階床信号に
基づきサービス階表示を行ったり、あるいは多群制御装
置からも割付評価演算手段あるいは割付階床検索手段か
らの乗場への割付バンクに基づく割付階床信号によりサ
ービス階表示を行うことにより、利用客が戸惑うことな
く、バンク間の交通量のバランス調整を行うことができ
る。
【0134】請求項5の発明のエレベータの多群制御装
置は、エレベータ状態表示手段と、割付階床検索手段
と、制御指令作成手段と、エレベータ制御手段とを備
え、エレベータ状態入力手段からのエレベータの状態情
報に基づき表示制御手段がCRT表示装置にエレベータ
の状態表示を行いつつ、複数バンクがサービス可能な共
通乗場の登録乗場呼に対して、サービス可能なバンクに
ついてエレベータ状態情報などのデータに基づいて評価
演算を行い、評価が最も良いバンクを割付バンクとして
出力する割付評価演算手段、あるいは予め共通乗場への
サービスを割付たバンクを登録した割付階床登録情報か
ら割付バンクとして出力する割付階床検索手段からの登
録乗場呼への割付バンクをエレベータに送り、エレベー
タ制御手段がこの応答指令信号に基づき共通乗場の登録
乗場呼に応答することにより、エレベータの監視を行い
ながらバンク間の交通量のバランス調整を制御でき、エ
レベータの監視装置と一体となるので、装置が安価にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例であるエレベータの多
群制御装置を示す原理ブロック図である。
【図2】図2は図1のエレベータの多群制御装置の原理
システムを実現するための具体的な構成図である。
【図3】図3は図2中のメインコントローラ盤、エレベ
ータバンクの詳細構成を示すブロック図である。
【図4】図4は図2中のエレベータバンクのバンク固有
のサービス乗場と共通乗場との関係を示す図表である。
【図5】図5は本発明の一実施例であるエレベータの多
群制御装置の画面ツリーを示す説明図である。
【図6】図6は本発明の一実施例であるエレベータの多
群制御装置のエレベータ状態監視画面を示す正面図であ
る。
【図7】図7は本発明の一実施例であるエレベータの多
群制御装置の階床割付画面を示す正面図である。
【図8】図8は本発明の一実施例であるエレベータの多
群制御装置の実行時刻設定画面を示す正面図である。
【図9】図9は本発明の一実施例であるエレベータの多
群制御装置の主制御装置のCPUにおける起動プログラ
ムを示すフローチャートである。
【図10】図10は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置の主制御装置のCPUにおける各タスク
の起動を管理するスケジューラのプログラムを示すフロ
ーチャートである。
【図11】図11は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置のエレベータ制御指令出力信号作成用タ
スクの詳細を示すフローチャートである。
【図12】図12は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置のエレベータ状態監視画面タスクの起動
及び終了のプログラムの詳細を示すフローチャートであ
る。
【図13】図13は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置のエレベータ状態監視画面タスクの詳細
を示すフローチャートである。
【図14】図14は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置の階床割付画面タスクの詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図15】図15は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置の実行時刻設定画面タスクの詳細を示す
フローチャートである。
【図16】図16は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置の割付階床検索タスクの詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図17】図17は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置の割付評価演算タスクの詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図18】図18は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置の割付評価演算算出ルーチンの詳細を示
すフローチャートである。
【図19】図19は本発明の一実施例であるエレベータ
の多群制御装置のエレベータ制御手段の中での乗場呼へ
の応答処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 監視室 2 CRT表示装置 3 ライトペン 4 メインコントローラ盤 5 監視盤機器 6 信号線 7 端末用制御ケーブル 8 ライトペンスタンド 9 プリンタ 11a〜11g バンク 12 乗場呼入力手段 13 エレベータ状態入力手段 14 割付評価演算手段 15 制御指令作成手段 16 制御指令出力手段 17 割付階床登録手段 18 割付階床登録情報 19 割付階床検索手段 20 カレンダ時計 21 表示制御手段 22 CRT表示装置 23 制御切換指令手段 24a〜24g 案内装置 25 案内装置 26a〜26g シリアル通信路 27 シリアル通信路 28a 乗場呼ボタン 31 群管理制御装置 41〜44 エレベータ号機 50 主制御装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】バンクとはこのように1台または複数台で
構成されるエレベータの1つのグループ(即ちエレベー
タ群)をいう。(なお、バンクエレベータというと群管
理バンクのみを指す場合もある。ここでは1台バンクと
群管理バンクを区別する場合には、それぞれ1台バンク
あるいは群管理バンクと明確にするものとする。)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のエレベータ群のエレベータ状態情
    報と前記複数のエレベータ群に対してサービス可能とな
    る共通乗場の乗場呼情報に基づいて前記各エレベータ群
    の中から前記乗場呼に応答するのに最適なエレベータ群
    を決定する割付評価演算手段と、 前記割付評価演算手段により決定されたエレベータ群に
    対して前記乗場呼に対する応答指令信号を作成する制御
    指令作成手段と、 前記制御指令作成手段からの応答指令信号に基づいて応
    答すべきか否かを判定し乗場呼に応答するように各エレ
    ベータ群を制御するエレベータ制御手段とを具備するこ
    とを特徴とするエレベータの多群制御装置。
  2. 【請求項2】 複数のエレベータ群に対して応答すべき
    階床を登録する割付階床登録手段と、 前記割付階床登録手段で登録された割付階床と前記複数
    のエレベータ群に対してサービス可能となる共通乗場の
    乗場呼情報から前記乗場呼に応答するエレベータ群を決
    定する割付階床検索手段と、 前記割付階床検索手段により決定されたエレベータ群に
    対して前記乗場呼に対する応答指令信号を作成する制御
    指令作成手段と、 前記制御指令作成手段からの応答指令信号に基づいて応
    答すべきか否かを判定し乗場呼に応答するように各エレ
    ベータ群を制御するエレベータ制御手段とを具備するこ
    とを特徴とするエレベータの多群制御装置。
  3. 【請求項3】 複数のエレベータ群のエレベータ状態情
    報と前記複数のエレベータ群に対してサービス可能とな
    る共通乗場の乗場呼情報に基づいて前記各エレベータ群
    の中から前記乗場呼に応答するのに最適なエレベータ群
    を決定する割付評価演算手段と、 前記複数のエレベータ群に対して応答すべき階床を登録
    した割付階床と前記複数のエレベータ群に対してサービ
    ス可能となる共通乗場の乗場呼情報から前記乗場呼に応
    答するエレベータ群を決定する割付階床検索手段と、 前記割付評価演算手段により決定されたエレベータ群ま
    たは前記割付階床検索手段により決定されたエレベータ
    群に対して前記乗場呼に対する応答指令信号を作成する
    制御指令作成手段と、 前記割付評価演算手段と前記割付階床検索手段のいずれ
    か一方の手段による制御指令の作成を選択決定するため
    の制御切換指令手段と、 前記制御指令作成手段からの応答指令信号に基づいて応
    答すべきか否かを判定し乗場呼に応答するように各エレ
    ベータ群を制御するエレベータ制御手段とを具備するこ
    とを特徴とするエレベータの多群制御装置。
  4. 【請求項4】 複数のエレベータ群のエレベータ状態情
    報と前記複数のエレベータ群に対してサービス可能とな
    る共通乗場の乗場呼情報に基づいて前記各エレベータ群
    の中から前記乗場呼に応答するのに最適なエレベータ群
    を決定する割付評価演算手段、及び/または複数のエレ
    ベータ群に対して応答すべき階床を登録した割付階床と
    前記複数のバンクに対してサービス可能となる共通乗場
    の乗場呼情報から前記乗場呼に応答するエレベータ群を
    決定する割付階床検索手段と、 前記割付評価演算手段により決定されたエレベータ群ま
    たは前記割付階床検索手段により決定されたエレベータ
    群に対して前記乗場呼に対する応答指令信号を作成する
    制御指令作成手段と、 前記応答指令信号が取り得る階床範囲を示す前記割付評
    価演算手段、及び/または前記割付階床検索手段からの
    割付階床信号に基づいて各エレベータ群が応答する階床
    を利用客に報知するための案内手段と、 前記案内手段に応答する階床を報知するとともに、前記
    制御指令作成手段からの応答指令信号に基づいて応答す
    べきか否かを判定し乗場呼に応答するように各エレベー
    タ群を制御するエレベータ制御手段とを具備することを
    特徴とするエレベータの多群制御装置。
  5. 【請求項5】 各エレベータの状態を画面に表示するエ
    レベータ状態表示手段と、 複数のエレベータ群のエレベータ状態情報と前記複数の
    エレベータ群に対してサービス可能となる共通乗場の乗
    場呼情報に基づいて前記各エレベータ群の中から前記乗
    場呼に応答するのに最適なエレベータ群を決定する割付
    評価演算手段、及び/または複数のエレベータ群に対し
    て応答すべき階床を登録した割付階床と前記複数のバン
    クに対してサービス可能となる共通乗場の乗場呼情報か
    ら前記乗場呼に応答するエレベータ群を決定する割付階
    床検索手段と、 前記割付評価演算手段により決定されたエレベータ群ま
    たは前記割付階床検索手段により決定されたエレベータ
    群に対して前記乗場呼に対する応答指令信号を作成する
    制御指令作成手段と、 前記制御指令作成手段からの応答指令信号に基づいて応
    答すべきか否かを判定し乗場呼に応答するように各エレ
    ベータ群を制御するエレベータ制御手段とを具備するこ
    とを特徴とするエレベータの多群制御装置。
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