JPH05162733A - 電池用薄肉化ニッケルめっき金属缶の製造方法 - Google Patents

電池用薄肉化ニッケルめっき金属缶の製造方法

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JPH05162733A
JPH05162733A JP3350078A JP35007891A JPH05162733A JP H05162733 A JPH05162733 A JP H05162733A JP 3350078 A JP3350078 A JP 3350078A JP 35007891 A JP35007891 A JP 35007891A JP H05162733 A JPH05162733 A JP H05162733A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極薄高抗張力金属板を用いて電池用の金属缶
を成形するに際し、成形時における周方向の素板流入の
容易化を図り、缶径が小さい電池用薄肉化ニッケルめっ
き金属缶の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 ニッケルめっき金属板を前絞りカップに成形
し、その前絞りカップを押さえ部材と再絞りダイスとで
保持し、これらの押さえ部材および再絞りダイスと同軸
となるようにかつ前記押さえ部材内を往復運動するよう
設けられている再絞りポンチと再絞りダイスとで、前絞
りカップよりも小径の深絞りカップを多工程成形する方
法において、少なくとも一組の押さえ部材のしわ押さえ
面角度としわ押さえテーパー面角度が、それぞれ水平面
に対し20度〜45度である押さえ部材および再絞りダ
イスを用い、前絞りカップ側壁部を引張曲げ加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリマンガン電
池、ニッケルカドミウム電池、リチウム電池等におい
て、起電力発生用要素を充填するための端子兼容器とし
て用いられる金属缶(以下電池缶という)の製造方法に
関するものであり、とくに電池用薄肉化ニッケルめっき
金属缶の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来はアルカリマンガン電池、ニッケル
カドミウム電池、リチウム電池等の電池用の電池缶は、
鉄板を絞り成形によって製造され、その後、鉄缶にバレ
ルめっき法によりニッケルめっきを施していた。また、
鉄板に予めニッケルめっきを施したものを多段絞り成形
法により製造し、円筒側部の厚みを缶底部厚みよりも薄
くしたものも提案されている(特開昭60−18005
8号公報)。特開昭60−180058号公報は、鉄缶
の内径及び内容積を大きくし、従来よりも多量の発電要
素を内填でき電池容量ならびに重量効率に優れた電池を
提案している。従来の鉄板またはニッケルめっき鋼板の
板厚は通常0.25mm程度のものを用いていたので、
従来の成形法である多段深絞り成形法によっても製造可
能であった。ところが、最近板厚が従来のものよりも薄
く、また高抗張力の板材が開発されてきて、この板材を
電池用の缶に適用しようとした試みがなされている。し
かしながら、こうした板材をそのまま従来の成形法に適
用しようとすると、高抗張力でしかも高硬度鋼板である
ため、成形時において周方向の板材の工具への流入が困
難となり、成形時に缶側壁にしわが発生したり、板材が
破断するという問題があった。さらに缶径が小さくなる
と、金型での有効しわ押さえ面積が減少するためしわ押
さえ力を増加せざるを得ず、このためポンチ力も増加す
ることにつながりひいては板材の破断を招くという悪循
環を生ぜしめるという問題点もあった。また、ニッケル
めっき鋼板は工具との摩擦が大きく、成形上の困難性も
問題点としてあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の問題点に鑑み、最近開発されている極薄高抗張
力金属板を用いて電池用の金属缶を成形するに際し、成
形時における周方向の素板流入の容易化を図ることを目
的とする。 また、缶径が小さい金属缶の成形に際し、
カップ側壁部のしわ発生および素板の破断という問題を
解決し、電池の内容積の増加を図ることのできる電池用
薄肉化ニッケルめっき金属缶の製造方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、ニッケルめっき金属板を前絞りカップに成
形し、その前絞りカップをリング状の押さえ部材とその
下に配設する再絞りダイスとで保持し、これらの押さえ
部材および再絞りダイスと同軸となるようにかつ前記押
さえ部材内を往復運動するよう設けられている再絞りポ
ンチと前記再絞りダイスとで、前絞りカップよりも小径
の深絞りカップを多工程成形する方法において、少なく
とも一組の前記押さえ部材のしわ押さえ面角度と前記再
絞りダイスのしわ押さえテーパー面角度が、それぞれ水
平面に対し20度〜45度である押さえ部材および再絞
りダイスを用い、前絞りカップ側壁部を引張曲げ加工す
ることを特徴とする電池用薄肉化ニッケルめっき金属缶
の製造方法、およびニッケルめっき金属板を前絞りカッ
プに成形し、その前絞りカップをリング状の押さえ部材
とその下に配設する再絞りダイスとで保持し、これらの
押さえ部材および再絞りダイスと同軸となるようにかつ
前記押さえ部材内を往復運動するよう設けられている再
絞りポンチと前記再絞りダイスとで、前絞りカップより
も小径の深絞りカップを多工程成形する方法において、
少なくとも一組の前記押さえ部材のしわ押さえ面角度と
前記再絞りダイスのしわ押さえテーパー面角度が、それ
ぞれ水平面に対し20度〜45度である押さえ部材およ
び再絞りダイスを用い、前絞りカップ側壁部を引張曲げ
加工し、かつ少なくとも一の再絞り成形工程で、カップ
側壁部厚み減少率を前絞りカップ側壁部厚みに対して1
〜10%となるようしごき加工をすることを特徴とする
電池用薄肉化ニッケルめっき金属缶の製造方法、によっ
て構成される。
【0005】
【実施例】本発明の一態様に基づいて実施例を説明す
る。 素板 本発明においては素板はいわゆる極薄鋼板といわれる板
厚0.2〜0.165mm程度で抗張力65〜73kg
f/mm2 程度のニッケルめっき鋼板を用いる。電池内
容積増加のため板厚を従来よりも積極的に薄くしたもの
を電池缶に適用しようとするからである。もっとも従来
より缶用の素材として用いられている0.25mm程度
の素板を用いることも可能である。ニッケルめっき鋼板
は電池缶用の素材として広く適用されており、本発明
は、従来行われていた鉄板の成形法や、飲料缶として広
く用いられているすずめっき鋼板の成形法ではなく、ニ
ッケルめっきが施されている素板を電池缶に成形するた
めの方法を提供するものである。またニッケルめっきは
原板である鉄板と一部あるいは全部拡散状態にあるもの
であっても本発明は適用できる。
【0006】缶の製造法の説明 図4は本発明の電池用薄肉化ニッケルめっき金属缶の製
造工程を示す概略図である。まず、ブランクを打ち抜
き、それに続いて浅絞りカップを成形する。そして、こ
の浅絞りカップを工具に装着し、多工程再絞り成形を繰
り返し、順次深いカップを成形していく。この場合、ダ
イス・ポンチの組工具はそれぞれ別個のものを使用す
る。図4では、全工程が5工程の場合を説明してある
が、工具形状によっては工程数を減らすことも増加する
ことも可能である。次に図1および図4に基づき本発明
の製造方法を詳細に説明する。 (1)第1工程 打抜き、絞り加工工程 まず、打抜き工程において、円板に打ち抜く。つぎに底
部と高さの低い側壁部を有する浅い絞りカップを成形す
る。この工程における絞り比は、通常1.2〜1.9で
あることが好ましい。なお、絞り比とは、(素板径)/
(浅い絞り缶径)の値をいう。
【0007】(2)第2〜第4工程 再絞り加工工程 本発明では、上記工程で得られた浅い絞りカップを再絞
り成形し、浅い絞りカップよりも小径でかつ高さの高い
再絞りカップに成形する。この再絞りカップ側壁部は再
絞り加工時に引張曲げされ、側壁部厚みは、前絞りカッ
プの厚みよりも薄くなっている。素板から成形された前
絞りカップ20は、当該カップ内に挿入されたリング状
の押さえ部材11とその下に位置する再絞りダイス12
とで保持されている。これらの押さえ部材11および再
絞りダイス12と同軸上に、かつ押さえ部材11内を往
復運動できるように再絞りポンチ13が設けられる。再
絞りポンチ13と再絞りダイス12とは相対運動をす
る。ここで前絞りカップとは再絞り加工を施される前の
成形前のカップをいう。多段で再絞り加工を行う場合
は、加工前のカップはいずれも前絞りカップという。次
に図2において、再絞り成形の詳細を説明する。再絞り
加工により、前絞りカップ20の側壁部は、押え部材1
1の外周面からコナー部17を経て径内側方向に曲げら
れ押さえ部材11のしわ押さえ面14としわ押さえテー
パー面15とで予め設定された狭域間隙を通り、再絞り
ダイス12の作用コーナー部16により再絞りポンチ軸
方向に曲げられ、再絞りカップより小径の深絞りカップ
に成形されると共に、側壁部21は引張曲げ加工により
薄肉化する。
【0008】引張曲げ加工によりカップ側壁部21が薄
肉化される原理を図3でさらに詳細に説明する。図3に
おいて、前絞りカップ20は強いバックテンションとポ
ンチ力とを負荷されながら、再絞りダイス曲率半径(以
下Rdという)を有する再絞りダイス15の作用コーナ
ー部16に達して強制的に曲げられる。ダイス入り口部
に達した素材はRdの変化と、強いバックテンションお
よびポンチ力の影響で次のような塑性変形が生じる。す
なわち、素板内における塑性変形中立軸位置が、再絞り
ダイス入り口部と再絞りダイス出口部とでは偏位する。
このため再絞りダイス入り口部では再絞りダイス面と反
対側で伸び歪が生じ、再絞りダイス面側では圧縮歪が生
じている。一方、再絞りダイス出口部では再絞りダイス
面側で伸び歪が生じ、再絞りダイス面と反対側では圧縮
歪が生じている。しかしながら最終的に再絞りダイス1
5の作用コーナー部16を全部通過した後においては、
カップ側壁部の伸び量は板厚方向においてほぼ等しくな
りカップ側壁部に歪は残らない。しかも、素材の板厚み
は薄くなっている。すなわち、再絞り成形前の板厚を t
o とし、成形後の板厚を t とすれば to>t が成立す
る。
【0009】また本発明では、再絞り加工において、し
わ押さえ面14及びしわ押さえテーパー面15に角度を
設けることにより、再絞り加成形の素板の流入抵抗を減
じ、押さえ部材11の高圧化を可能とするよう配慮して
いる。すなわち、本発明においては、しわ押さえ面14
およびこれと相対するしわ押さえテーパー面15を、水
平面に対して20〜45度の角度とする。この理由はニ
ッケルめっき鋼板は再絞りダイス12および押さえ部材
11との滑りが悪いため、流入抵抗の低減を図る必要が
あるためである。この点で自己潤滑性のあるすずめっき
鋼板等と異なる。また、缶径を小さくすると、成形時の
ポンチ力により前絞りカップ20がポンチ肩部で破断す
る恐れが増し、本発明はこれらの問題点を解消するた
め、しわ押さえ面14およびこれと相対するしわ押さえ
テーパー面15に角度を設け、素材の流入抵抗の低減化
を図った。上記した20度〜45度の角度の使い分けは
一般に次のような観点から決定される。すなわち、従来
用いられているような抗張力の低い素板を用いる場合は
成形時に素板の破断が生じやすいので、流入抵抗の減少
化をより図る必要があるため角度は比較的大きくとる。
一方抗張力の高い素板は強度があることから、バックテ
ンションを大きくすることができ、角度は小さくする。
なお、角度0度の場合、即ち角度を全く付けない平面工
具を用いて極薄ニッケルめっき鋼板の引張曲げ加工を行
ってみたが、ニッケルめっき鋼板の滑り抵抗や素板の異
方性などに起因するカップ破断が頻発した。上記した2
0度〜45度の値を採用すると、側壁部の引張曲げによ
る薄肉化が有効に行われるのみならず、缶にしわが発生
せず、全体に亘っての均一な薄肉化が達成される。表1
に再絞り工程を4工程とした場合で、ニッケルめっき鋼
板の厚みと、上記角度を変えた場合の実施例を比較例と
あわせて示した。この結果から角度が20度〜45度の
場合は良質の缶が成形されているのに対し、20度未満
の場合はしわの発生または板の破断が生じた(比較例1
〜4参照)。また50度の場合は引張曲げに必要なバッ
クテンションが十分に得られず、薄肉化が進行しない
(比較例11,12参照)。なお、一般にはこの再絞り
工程を複数設け、一工程当たりの負荷の減少化を図って
いるが、板厚減少率を大きくとれば、この再絞りを工程
数は減らすことができる。しかし一方においてカップ破
断が生じやすくなる。また再絞り工程におけるRdは、
一般に素材板厚みの0.5〜2倍の寸法が採用され、引
張曲げ、曲げ戻し作用によりカップ側壁部の厚みは各再
絞り工程毎に順次薄肉化され、最終的に目的の壁厚が得
られるよう、各再絞り工程のRdを設定する。この点に
おいて、従来法の多工程絞り成形法におけるRdが素板
厚みの2〜10倍程度の寸法で用いられるのと異なる。
こうしたRdの違いは、本発明が成形時にカップに引張
力を負荷し積極的に板厚減少化、即ち薄肉化を図らんと
していることによる。Rdが大きいと作用コーナー部1
6での引張曲げ効果が減少し、板厚の積極的な減少化が
望めない。なお、本発明においては、カップ端部を再絞
りダイス内に絞り込んでしまうとカップ端部が押さえ部
材11とダイス12に挟まれて、一般にピンチングと称
されるカップ端部の一部が極端に薄肉化されてしまうと
いう不具合を生じ易いため、各再絞り工程とも残留フラ
ンジ部を残して絞りを完了する方法を採用する。残留フ
ランジ部は小さい方が次工程での再絞り加工により好適
であるが、材料の異方性によりフランジ部の幅は周方向
で一様とはならないが、各再絞り工程共平均フランジ幅
を2.5〜3mmとなるよう工具条件、各工程の絞り深
さ等を調整する必要がある。
【0010】なお、本発明では、ニッケルめっき鋼板を
素材として使用するが、ニッケルめっき鋼板を用いて深
絞りカップを成形する場合、ニッケルめっき層の存在が
再絞り成形を阻害する大きな要因となる。即ちニッケル
めっき層は、ダイスやポンチとの摩擦抵抗が大きく、す
ずめっき鋼板や有機被膜被覆鋼板で実施されている方法
はそのまま適用出来ない。このため本発明においては摩
擦抵抗の大きいニッケルめっき鋼板を高面圧下の工具狭
域間隙に容易に流入出来るよう、しわ押さえ面14およ
びしわ押さえテーパー面12が、水平面に対し20度〜
45度である押さえ部材11および再絞りダイス12を
用いることとしたのである。これらの工具を用いること
により、ニッケルめっき層が存在する鋼板の塑性変形を
容易にし、カップ成形時に生じやすいニッケルめっき層
部のクラックは押しつぶすことができる。そしてマクロ
的には比較的滑らかな表面形態を程し、耐食性は優れた
ものとなる。この結果を表1の耐食性試験結果欄に示
す。なお耐食性試験は次の条件で行った。成形完了した
金属缶を(5%塩化ナトリウム+5%過酸化水素水)溶
液に16時間浸漬した結果を目視によって判断した。
【0011】なお、再絞り成形において3〜5%程度の
軽いしごき加工工程を付加すると、成形完了した金属缶
の耐食性はさらに優れたものとなる。しごき加工工程を
付加することによって、前工程までの工程で押しつぶす
ことの出来なかったカップ側壁部21の表面に存在して
いる粗大クラックを閉塞させることができ、電池缶の表
面耐食性をさらにの改善をすることができる。即ち、本
発明の成形法は積極的に引張曲げ加工をさせる極めて過
酷な成形法であるため、原板上にめっきされたニッケル
層はその塑性変形に追随できずに表面層にクラックを生
ずる場合がある。これらのクラックは電池缶の耐食性を
劣化させ電池性能上等において好ましくない。このため
通常工程において軽度のしごき加工工程を付加し粗大ク
ラックの表面閉塞化を図るものである。しごき率は1〜
10%の範囲が適当である。1%以下ではクラックの閉
塞化ができず、10%を超えるとカップ破断やニッケル
めっき層の剥離を招くからである。ここでしごき率とは
カップ側壁部の板厚減少率をいう。再絞り工程の最終工
程にでしごき加工を施したものの耐食性改善効果を表1
の実施例9に示す。耐食性が大きく改善されたことがわ
かる。しごき加工は、再絞り工程の中程で行ってもよ
い。再絞り工程中の第2工程でしごき加工を行った場合
の耐食性試験結果を実施例10に示す。なお、しごき加
工を行った場合でも再絞り工程数は4工程とした。
【0012】(3)トリミング工程 再絞り加工完了後、カップ端の不要部分をトリミングを
する(図4参照)。成形完了後の電池缶の缶底厚みは実
質的に素板厚みと同等であり、電池缶側壁部厚みは、素
板厚みの70〜80%の厚み、即ち板厚減少率20〜3
0%となるよう加工するのが好ましい。一方、素板厚み
に対する電池缶側壁厚みの板厚減少率は0%〜35%程
度までの範囲で加工可能であるが、経済的見地から少な
くとも15〜25%程度の板厚減少率とし、加工中の素
板破断のトラブルを回避するのが好ましい。
【表1】
【0013】
【発明の効果】上記のように構成したので本発明は以下
のような効果を有する。しわ押さえ面およびしわ押さえ
テーパー面をもたせたので、板厚の薄いニッケルめっき
鋼板を素板として単3電池等の小径缶の成形が容易とな
った。次に、異方性を有する薄板を成形する場合でも、
周方向の流入が容易になり、成形時のしわの発生や素板
破断等がなくなった。また、成形時にニッケルめっき層
に生じたクラックを閉塞し、耐食性の改善を図ることが
出来る。
【0014】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池缶の製造方法の概略を示す半断面
図である。
【図2】図1の主要部を示す概略図である。
【図3】引張曲げの原理を示す概略図である。
【図4】電池缶の製造工程を示す模式図である。
【符号の説明】
11……押さえ部材 12……再絞りダイス 14……しわ押さえ面 15……しわ押さえテーパー面 16……作用コーナー部 20……前絞りカップ 21……側壁部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケルめっき金属板を前絞りカップに
    成形し、その前絞りカップをリング状の押さえ部材とそ
    の下に配設する再絞りダイスとで保持し、これらの押さ
    え部材および再絞りダイスと同軸となるようにかつ前記
    押さえ部材内を往復運動するよう設けられている再絞り
    ポンチと前記再絞りダイスとで、前絞りカップよりも小
    径の深絞りカップを多工程成形する方法において、少な
    くとも一組の前記押さえ部材のしわ押さえ面角度と前記
    再絞りダイスのしわ押さえテーパー面角度が、それぞれ
    水平面に対し20度〜45度である押さえ部材および再
    絞りダイスを用い、前絞りカップ側壁部を引張曲げ加工
    することを特徴とする電池用薄肉化ニッケルめっき金属
    缶の製造方法。
  2. 【請求項2】 ニッケルめっき金属板を前絞りカップに
    成形し、その前絞りカップをリング状の押さえ部材とそ
    の下に配設する再絞りダイスとで保持し、これらの押さ
    え部材および再絞りダイスと同軸となるようにかつ前記
    押さえ部材内を往復運動するよう設けられている再絞り
    ポンチと前記再絞りダイスとで、前絞りカップよりも小
    径の深絞りカップを多工程成形する方法において、少な
    くとも一組の前記押さえ部材のしわ押さえ面角度と前記
    再絞りダイスのしわ押さえテーパー面角度が、それぞれ
    水平面に対し20度〜45度である押さえ部材および再
    絞りダイスを用い、前絞りカップ側壁部を引張曲げ加工
    し、かつ少なくとも一の再絞り成形工程で、カップ側壁
    部厚み減少率を前絞りカップ側壁部厚みに対して1〜1
    0%となるようしごき加工をすることを特徴とする電池
    用薄肉化ニッケルめっき金属缶の製造方法。
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