JP3105785B2 - 側壁薄肉化金属缶 - Google Patents

側壁薄肉化金属缶

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリマンガン
電池、ニッケルカドミウム電池、リチウム電池等におい
て、起電力発生用要素を充填するための端子兼容器とし
て用いられる金属缶などに用いられる金属缶に関するも
のであり、とくに電池用途の側壁薄肉化金属缶に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来はアルカリマンガン電池、ニッケル
カドミウム電池、リチウム電池等の電池用の金属缶は、
鉄板を絞り成形によって製造され、その後、鉄缶にバレ
ルめっき法によりニッケルめっきを施していた。また、
鉄板に予めニッケルめっきを施したものを多段絞り成形
法により製造し、円筒側部の厚みを缶底部厚みよりも薄
くしたものも提案されている(特開昭60−18005
8号公報)。特開昭60−180058号公報は、鉄缶
の内径及び内容積を大きくし、従来よりも多量の発電要
素を内填でき電池容量ならびに重量効率に優れた電池を
提案している。従来の鉄板またはニッケルめっき鋼板の
板厚は通常0.25mm程度のものを用いていたので、
従来の成形法である多段深絞り成形法によっても製造可
能であった。ところが、最近板厚が従来のものよりも薄
く、また高抗張力の板材が開発されてきて、この板材を
電池用途などの金属缶に適用しようとした試みがなされ
ている。しかしながら、こうした板材をそのまま従来の
成形法に適用しようとすると、高抗張力でしかも高硬度
鋼板であるため、成形時において周方向の板材の工具へ
の流入が困難となり、成形時に金属缶側壁にしわが発生
したり、板材が破断するという問題があった。さらに缶
径が小さくなると、金型での有効しわ押さえ面積が減少
するためしわ押さえ力を増加せざるを得ず、このためポ
ンチ力も増加することにつながりひいては板材の破断を
招くという悪循環を生ぜしめるという問題点もあった。
また、ニッケルめっき鋼板は工具との摩擦が大きく、成
形上の困難性も問題点としてあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の問題点に鑑み、最近開発されている極薄高抗張
力金属板を用いて電池用途などへの金属缶を適用するこ
とを目的とする。また、缶径が小さい金属缶の成形に際
し、カップ側壁部のしわ発生および素板の破断という問
題を解決し、電池用途などへ適用する場合の内容積の増
加を図ることのできる側壁薄肉化金属缶を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明の側壁薄肉化金属缶は、少なくとも片面にニッ
ケルめっきをした極薄高抗張力金属板を、前絞りカップ
に成形し、その前絞りカップをリング状の押さえ部材と
その下に配設する再絞りダイスとで保持し、これらの押
さえ部材および再絞りダイスと同軸となるようにかつ前
記押さえ部材内を往復運動するよう設けられている再絞
りポンチと前記再絞りダイスとで、前絞りカップよりも
小径の深絞りカップを多工程成形し、少なくとも一組の
前記押さえ部材のしわ押さえ面角度と前記再絞りダイス
のしわ押さえテーパー面角度が、それぞれ水平面に対し
20度〜45度である押さえ部材および再絞りダイスを
用いてバックテンションをかけながら、前絞りカップ側
壁部を引張曲げ加工によって薄肉化させたことを特徴と
する。また、本発明の側壁薄肉化金属缶は、少なくとも
片面にニッケルめっきをした極薄高抗張力金属板を、前
絞りカップに成形し、その前絞りカップをリング状の押
さえ部材とその下に配設する再絞りダイスとで保持し、
これらの押さえ部材および再絞りダイスと同軸となるよ
うにかつ前記押さえ部材内を往復運動するよう設けられ
ている再絞りポンチと前記再絞りダイスとで、前絞りカ
ップよりも小径の深絞りカップを多工程成形し、少なく
とも一組の前記押さえ部材のしわ押さえ面角度と前記再
絞りダイスのしわ押さえテーパー面角度が、それぞれ水
平面に対し20度〜45度である押さえ部材および再絞
りダイスを用いてバックテンションをかけながら、前絞
りカップ側壁部を引張曲げ加工によって薄肉化させ、か
つ少なくとも前記一の再絞り成形工程で、カップ側壁部
厚み減少率を前絞りカップ側壁部厚みに対して1〜10
%となるようしごき加工をしたことを特徴とする。この
ような金属缶は、極薄高抗張力金属板に施されたニッケ
ルめっきの一部又は全部が素板に拡散されていることも
望ましい。また、金属缶が電池用途であることが好まし
い。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を説明す
る。 素板 本発明においては素板はいわゆる極薄鋼板といわれる板
厚0.165〜0.2mm程度で抗張力65〜73kg
f/mm2 程度の鋼板を用いることが好適である。電池
などの内容積増加のため板厚を従来よりも積極的に薄く
したものを金属缶に適用しようとするからである。もっ
とも従来より缶用の素材として用いられている0.25
mm程度の素板を用いることも可能である。また、ニッ
ケルめっき鋼板は電池缶用の素材として広く適用されて
おり、本発明は、従来行われていた鉄板の成形法や、飲
料缶として広く用いられているすずめっき鋼板の成形法
ではなく、ニッケルめっきが施されている素板を電池用
途の金属缶への適用を提供するものでもある。またニッ
ケルめっきは原板である鉄板と一部あるいは全部拡散状
態にあるものであっても本発明は適用できる。
【0006】缶の製造法の説明 図4は本発明の側壁薄肉化金属缶の製造工程を示す概略
図である。まず、ブランクを打ち抜き、それに続いて浅
絞りカップを成形する。そして、この浅絞りカップを工
具に装着し、多工程再絞り成形を繰り返し、順次深いカ
ップを成形していく。この場合、ダイス・ポンチの組工
具はそれぞれ別個のものを使用する。図4では、全工程
が5工程の場合を説明してあるが、工具形状によっては
工程数を減らすことも増加することも可能である。次に
図1および図4に基づき本発明の金属缶の製造方法を詳
細に説明する。 (1)第1工程(打抜き、絞り加工工程) まず、打抜き工程において、円板に打ち抜く。つぎに底
部と高さの低い側壁部を有する浅い絞りカップを成形す
る。この工程における絞り比は、通常1.2〜1.9で
あることが好ましい。なお、絞り比とは、(素板径)/
(浅い絞り缶径)の値をいう。
【0007】(2)第2〜第4工程(再絞り加工工程) 次に、上記工程で得られた浅い絞りカップを再絞り成形
し、浅い絞りカップよりも小径でかつ高さの高い再絞り
カップに成形する。この再絞りカップ側壁部は再絞り加
工時に引張曲げされ、側壁部厚みは、前絞りカップの厚
みよりも薄くなっている。素板から成形された前絞りカ
ップ20は、当該カップ内に挿入されたリング状の押さ
え部材11とその下に位置する再絞りダイス12とで保
持されている。これらの押さえ部材11および再絞りダ
イス12と同軸上に、かつ押さえ部材11内を往復運動
できるように再絞りポンチ13が設けられる。再絞りポ
ンチ13と再絞りダイス12とは相対運動をする。ここ
で前絞りカップとは再絞り加工を施される前の成形前の
カップをいう。多段で再絞り加工を行う場合は、加工前
のカップはいずれも前絞りカップという。次に図2にお
いて、再絞り成形の詳細を説明する。再絞り加工によ
り、前絞りカップ20の側壁部は、押え部材11の外周
面からコナー部17を経て径内側方向に曲げられ押さえ
部材11のしわ押さえ面14としわ押さえテーパー面1
5とで予め設定された狭域間隙を通り、再絞りダイス1
2の作用コーナー部16により再絞りポンチ軸方向に曲
げられ、再絞りカップより小径の深絞りカップに成形さ
れると共に、側壁部21は引張曲げ加工により薄肉化す
る。
【0008】引張曲げ加工によりカップ側壁部21が薄
肉化される原理を図3でさらに詳細に説明する。図3に
おいて、前絞りカップ20は強いバックテンションとポ
ンチ力とを負荷されながら、再絞りダイス曲率半径(以
下Rdという)を有する再絞りダイス15の作用コーナ
ー部16に達して強制的に曲げられる。ダイス入り口部
に達した素材はRdの変化と、強いバックテンションお
よびポンチ力の影響で次のような塑性変形が生じる。す
なわち、素板内における塑性変形中立軸位置が、再絞り
ダイス入り口部と再絞りダイス出口部とでは偏位する。
このため再絞りダイス入り口部では再絞りダイス面と反
対側で伸び歪が生じ、再絞りダイス面側では圧縮歪が生
じている。一方、再絞りダイス出口部では再絞りダイス
面側で伸び歪が生じ、再絞りダイス面と反対側では圧縮
歪が生じている。しかしながら最終的に再絞りダイス1
5の作用コーナー部16を全部通過した後においては、
カップ側壁部の伸び量は板厚方向においてほぼ等しくな
りカップ側壁部に歪は残らない。しかも、素材の板厚み
は薄くなっている。すなわち、再絞り成形前の板厚を t
o とし、成形後の板厚を t とすれば to>t が成立す
る。
【0009】また本発明では、再絞り加工において、し
わ押さえ面14及びしわ押さえテーパー面15に角度を
設けることにより、再絞り加成形の素板の流入抵抗を減
じ、押さえ部材11の高圧化を可能とするよう配慮して
いる。すなわち、本発明においては、しわ押さえ面14
およびこれと相対するしわ押さえテーパー面15を、水
平面に対して20〜45度の角度とする。この理由はニ
ッケルめっき鋼板は再絞りダイス12および押さえ部材
11との滑りが悪いため、流入抵抗の低減を図る必要が
あるためである。この点で自己潤滑性のあるすずめっき
鋼板等と異なる。また、缶径を小さくすると、成形時の
ポンチ力により前絞りカップ20がポンチ肩部で破断す
る恐れが増し、本発明はこれらの問題点を解消するた
め、しわ押さえ面14およびこれと相対するしわ押さえ
テーパー面15に角度を設け、素材の流入抵抗の低減化
を図った。上記した20度〜45度の角度の使い分けは
一般に次のような観点から決定される。すなわち、従来
用いられているような抗張力の低い素板を用いる場合は
成形時に素板の破断が生じやすいので、流入抵抗の減少
化をより図る必要があるため角度は比較的大きくとる。
一方抗張力の高い素板は強度があることから、バックテ
ンションを大きくすることができ、角度は小さくする。
なお、角度0度の場合、即ち角度を全く付けない平面工
具を用いて極薄ニッケルめっき鋼板の引張曲げ加工を行
ってみたが、ニッケルめっき鋼板の滑り抵抗や素板の異
方性などに起因するカップ破断が頻発した。上記した2
0度〜45度の値を採用すると、側壁部の引張曲げによ
る薄肉化が有効に行われるのみならず、缶にしわが発生
せず、全体に亘っての均一な薄肉化が達成される。表1
に再絞り工程を4工程とした場合で、ニッケルめっき鋼
板の厚みと、上記角度を変えた場合の実施例を比較例と
あわせて示した。この結果から角度が20度〜45度の
場合は良質の缶が成形されているのに対し、20度未満
の場合はしわの発生または板の破断が生じた(比較例1
〜4参照)。また50度の場合は引張曲げに必要なバッ
クテンションが十分に得られず、薄肉化が進行しない
(比較例11,12参照)。なお、一般にはこの再絞り
工程を複数設け、一工程当たりの負荷の減少化を図って
いるが、板厚減少率を大きくとれば、この再絞りを工程
数は減らすことができる。しかし一方においてカップ破
断が生じやすくなる。また再絞り工程におけるRdは、
一般に素材板厚みの0.5〜2倍の寸法が採用され、引
張曲げ、曲げ戻し作用によりカップ側壁部の厚みは各再
絞り工程毎に順次薄肉化され、最終的に目的の壁厚が得
られるよう、各再絞り工程のRdを設定する。この点に
おいて、従来法の多工程絞り成形法におけるRdが素板
厚みの2〜10倍程度の寸法で用いられるのと異なる。
こうしたRdの違いは、本発明が成形時にカップに引張
力を負荷し積極的に板厚減少化、即ち薄肉化を図らんと
していることによる。Rdが大きいと作用コーナー部1
6での引張曲げ効果が減少し、板厚の積極的な減少化が
望めない。なお、本発明においては、カップ端部を再絞
りダイス内に絞り込んでしまうとカップ端部が押さえ部
材11とダイス12に挟まれて、一般にピンチングと称
されるカップ端部の一部が極端に薄肉化されてしまうと
いう不具合を生じ易いため、各再絞り工程とも残留フラ
ンジ部を残して絞りを完了する方法を採用する。残留フ
ランジ部は小さい方が次工程での再絞り加工により好適
であるが、材料の異方性によりフランジ部の幅は周方向
で一様とはならないが、各再絞り工程共平均フランジ幅
を2.5〜3mmとなるよう工具条件、各工程の絞り深
さ等を調整する必要がある。
【0010】なお、ニッケルめっき鋼板を用いて深絞り
カップを成形する場合、ニッケルめっき層の存在が再絞
り成形を阻害する大きな要因となることがある。即ちニ
ッケルめっき層は、ダイスやポンチとの摩擦抵抗が大き
く、すずめっき鋼板や有機被膜被覆鋼板で実施されてい
る方法はそのまま適用出来ない。このため摩擦抵抗の大
きいニッケルめっき鋼板を高面圧下の工具狭域間隙に容
易に流入出来るよう、しわ押さえ面14およびしわ押さ
えテーパー面12が、水平面に対し20度〜45度であ
る押さえ部材11および再絞りダイス12を用いること
が好ましい。これらの工具を用いることにより、ニッケ
ルめっき層が存在する鋼板の塑性変形を容易にし、カッ
プ成形時に生じやすいニッケルめっき層部のクラックは
押しつぶすことができる。そしてマクロ的には比較的滑
らかな表面形態を程し、耐食性は優れたものとなる。こ
の結果を表1の耐食性試験結果欄に示す。なお耐食性試
験は次の条件で行った。成形完了した金属缶を(5%塩
化ナトリウム+5%過酸化水素水)溶液に16時間浸漬
した結果を目視によって判断した。
【0011】なお、再絞り成形において3〜5%程度の
軽いしごき加工工程を付加すると、成形完了した金属缶
の耐食性はさらに優れたものとなる。しごき加工工程を
付加することによって、前工程までの工程で押しつぶす
ことの出来なかったカップ側壁部21の表面に存在して
いる粗大クラックを閉塞させることができ、金属缶の表
面耐食性をさらに改善をすることができる。即ち、上記
の成形法は積極的に引張曲げ加工をさせる極めて過酷な
成形法であるため、原板上にめっきされたニッケル層は
その塑性変形に追随できずに表面層にクラックを生ずる
場合がある。これらのクラックは金属缶の耐食性を劣化
させ好ましくない。このため通常工程において軽度のし
ごき加工工程を付加し粗大クラックの表面閉塞化を図る
ものである。しごき率は1〜10%の範囲が適当であ
る。1%以下ではクラックの閉塞化ができず、10%を
超えるカップ破断やニッケルめっき層の剥離を招くから
である。ここでしごき率とはカップ側壁部の板厚減少率
をいう。再絞り工程の最終工程にでしごき加工を施した
ものの耐食性改善効果を表1の実施例9に示す。耐食性
が大きく改善されたことがわかる。しごき加工は、再絞
り工程の中程で行ってもよい。再絞り工程中の第2工程
でしごき加工を行った場合の耐食性試験結果を実施例1
0に示す。なお、しごき加工を行った場合でも再絞り工
程数は4工程とした。
【0012】(3)トリミング工程 再絞り加工完了後、カップ端の不要部分をトリミングを
する(図4参照)。成形完了後の金属缶の缶底厚みは実
質的に素板厚みと同等であり、金属缶側壁部厚みは、素
板厚みの70〜80%の厚み、即ち板厚減少率20〜3
0%となるよう加工するのが好ましい。一方、素板厚み
に対する金属缶側壁厚みの板厚減少率は0%〜35%程
度までの範囲で加工可能であるが、経済的見地から少な
くとも15〜25%程度の板厚減少率とし、加工中の素
板破断のトラブルを回避するのが好ましい。
【0013】
【実施例】上記の結果を表にまとめたものを以下に示
す。
【表1】
【0014】
【発明の効果】上記のように構成したので本発明は以下
のような効果を有する。板厚の薄い金属板を素板として
小径缶を提供できる。また、異方性を有する薄板を成形
する場合でも、周方向の流入が容易になり、成形時のし
わの発生や素板破断等が生じない金属缶が提供できる。
さらに、成形時にニッケルめっき層に生じたクラックを
閉塞し、耐食性の改善を図った金属缶が提供出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属缶の製造方法の概略を示す半断面
図である。
【図2】図1の主要部を示す概略図である。
【図3】引張曲げの原理を示す概略図である。
【図4】金属缶の製造工程を示す模式図である。
【符号の説明】
11……押さえ部材 12……再絞りダイス 14……しわ押さえ面 15……しわ押さえテーパー面 16……作用コーナー部 20……前絞りカップ 21……側壁部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−162733(JP,A) 特開 昭59−42140(JP,A) 特開 平3−104855(JP,A) 金属プレス,社団法人日本金属プレス 工業協会,昭和54年6月1日,6月号, p.36−41 橋本明著「プレス作業と型工作法」2 版,昭和34年2月20日,日刊工業新聞 社,p.186−188 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 2/02 B65D 8/04 C25D 5/00 - 7/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片面にニッケルめっきをした
    極薄高抗張力金属板を、前絞りカップに成形し、その前
    絞りカップをリング状の押さえ部材とその下に配設する
    再絞りダイスとで保持し、これらの押さえ部材および再
    絞りダイスと同軸となるようにかつ前記押さえ部材内を
    往復運動するよう設けられている再絞りポンチと前記再
    絞りダイスとで、前絞りカップよりも小径の深絞りカッ
    プを多工程成形し、少なくとも一組の前記押さえ部材の
    しわ押さえ面角度と前記再絞りダイスのしわ押さえテー
    パー面角度が、それぞれ水平面に対し20度〜45度で
    ある押さえ部材および再絞りダイスを用いてバックテン
    ションをかけながら、前絞りカップ側壁部を引張曲げ加
    工によって薄肉化させた側壁薄肉化金属缶。
  2. 【請求項2】 少なくとも片面にニッケルめっきをした
    極薄高抗張力金属板を、前絞りカップに成形し、その前
    絞りカップをリング状の押さえ部材とその下に配設する
    再絞りダイスとで保持し、これらの押さえ部材および再
    絞りダイスと同軸となるようにかつ前記押さえ部材内を
    往復運動するよう設けられている再絞りポンチと前記再
    絞りダイスとで、前絞りカップよりも小径の深絞りカッ
    プを多工程成形し、少なくとも一組の前記押さえ部材の
    しわ押さえ面角度と前記再絞りダイスのしわ押さえテー
    パー面角度が、それぞれ水平面に対し20度〜45度で
    ある押さえ部材および再絞りダイスを用いてバックテン
    ションをかけながら、前絞りカップ側壁部を引張曲げ加
    工によって薄肉化させ、かつ少なくとも前記一の再絞り
    成形工程で、カップ側壁部厚み減少率を前絞りカップ側
    壁部厚みに対して1〜10%となるようしごき加工をし
    た側壁薄肉化金属缶。
  3. 【請求項3】 前記ニッケルめっきの一部又は全部が素
    板に拡散されている請求項1又は2の金属缶。
  4. 【請求項4】 前記金属缶が電池用途である請求項1〜
    3のいずれかに記載の金属缶。
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KR20190045082A (ko) * 2017-10-23 2019-05-02 주식회사 엘지화학 표면조도를 개선한 원통형 전지케이스 제조방법
WO2019083254A1 (ko) * 2017-10-23 2019-05-02 주식회사 엘지화학 표면조도를 개선한 원통형 전지케이스 제조방법

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