JPH05159201A - 磁気ディスク記録再生装置並びにその磁気ヘッド装置及び磁気ディスク - Google Patents

磁気ディスク記録再生装置並びにその磁気ヘッド装置及び磁気ディスク

Info

Publication number
JPH05159201A
JPH05159201A JP34772291A JP34772291A JPH05159201A JP H05159201 A JPH05159201 A JP H05159201A JP 34772291 A JP34772291 A JP 34772291A JP 34772291 A JP34772291 A JP 34772291A JP H05159201 A JPH05159201 A JP H05159201A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic disk
head
recording
track
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34772291A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyonori Saito
精徳 斉藤
Tsutomu Aoyama
勉 青山
Yoshio Sanpei
良男 三瓶
Yoichi Nakayama
陽一 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP34772291A priority Critical patent/JPH05159201A/ja
Publication of JPH05159201A publication Critical patent/JPH05159201A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガードバンドを形成することなく、かつ再生
時にクロストークの生じない磁気ディスク記録再生方式
を実現することにより、磁気ディスクに対する記憶容量
を増大させる。 【構成】 磁気ディスク100の記録面には、2個の磁
気ヘッド(上流側ヘッド1及び下流側ヘッド2)が配置
される。この上流側ヘッド1及び下流側ヘッド2は、そ
れらのヘッドギャップ1A及び2Aが磁気ディスク10
0の回転方向と垂直な方向に対して傾斜するように、す
なわちアジマス角を有するように固定されている。それ
ぞれのヘッド1及び2は、磁気ディスク100に対し
て、例えば同時にデータの記録/再生を行う。この結
果、記録時にはアジマス記録が行われることになり、再
生時にヘッドの一部が隣接するトラックをトレースして
も、アジマス損失量が大きく、クロストークは生じな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク記録再生
装置並びにその磁気ヘッド装置及び磁気ディスクに関す
るものであり、特に、磁気ディスクに対して高密度で記
録/再生を行うことのできる磁気ディスク記録再生装
置、並びにそれに用いられる磁気ヘッド装置、及び磁気
ディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】円盤状の磁気記録媒体(磁気ディスク)
には、周知のように担体として剛体を用いたもの(以下
「ハードディスク」という。)と、可撓体を用いたもの
(フレキシブルディスク、以下「フロッピーディスク」
という。)とがある。これら磁気ディスクの記録再生装
置は、データを、ディスク表面の円形トラック上に記録
する。このトラックは同心円上に複数本形成されるが、
再生時に、ヘッドが隣接トラックの信号も同時にピック
アップしないように(すなわちクロストークを防止する
ために)、各トラック間にはガードバンド(無記録部)
が設けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
磁気ディスク記録再生装置では、各トラック間にガード
バンドが形成されるが、このガードバンドはデータ無記
録部分であり、ディスクの記録容量の増大化の妨げとな
る。ガードバンドの幅を狭くすれば記録容量を増やすこ
とができるが、ヘッドの制御機構が複雑となり、当該磁
気ディスク記録再生装置の構成が大型化する。
【0004】本発明は、前述の問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、ディスクに対してガ
ードバンドを形成することなく、かつ再生時にクロスト
ークの生じない磁気ディスク記録再生装置と、該記録再
生装置に用いられる磁気ヘッド装置及び磁気ディスクと
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】図1に、本発明の一実施
例の磁気ヘッドと磁気ディスクとの概略的な相対位置
(当該磁気ディスク記録再生装置の動作時における位
置)関係を示す。同図より明らかなように、磁気ディス
ク記録再生装置の動作時には、磁気ディスク100の一
方の面と対向するように、2個の磁気ヘッド(上流側ヘ
ッド1及び下流側ヘッド2)が配置される。そして上流
側ヘッド1は、下流側ヘッド2に比較して、磁気ディス
ク100の回転方向下流側(換言すれば、前記各ヘッド
の相対的移動方向上流側、以下、「前方」という。)に
位置している。
【0006】これら上流側ヘッド1及び下流側ヘッド2
は、後述のように各ヘッドギャップがアジマス角φを有
するように固定されている。そして、それぞれのヘッド
は、磁気ディスク100に対して同時にデータの記録/
再生を行う。この結果、データはアジマス記録される。
【0007】図2は、上流側ヘッド1及び下流側ヘッド
2を備えた磁気ヘッド装置10の、ギャップ近傍の底面
図である。同図において、図1と同一の符号は、同一又
は同等部分をあらわしている。
【0008】図2において、上流側ヘッド1及び下流側
ヘッド2は、センダスト、フェライト等のヘッド用磁性
材料を用いて形成されていて、それらは、ガラス等の非
磁性材3により、磁気ディスク100の回転方向(換言
すれば、当該磁気ヘッド装置10の、磁気ディスク10
0に対する相対的な移動方向)に接合されている。上流
側ヘッド1のヘッドギャップ1Aは、前記回転方向と垂
直な方向に対してθ1(マイナス値)だけ傾斜してい
る。逆に、下流側ヘッド2のヘッドギャップ2Aは、前
記回転方向と垂直な方向に対して、θ2(プラス値)だ
け傾斜している。したがって、前記ヘッドギャップ1A
及びヘッドギャップ2Aは、相対的にθ1+θ2の角度
を成していることになる。このθ1+θ2は、アジマス
角φである。
【0009】この例では、ヘッドギャップ1A及びヘッ
ドギャップ2Aは、前記回転方向と垂直な方向にAだけ
重なり合っている。
【0010】このような磁気ヘッド装置10を用いて磁
気ディスク100に対して記録/再生を行う場合の、該
磁気ヘッド装置10と磁気ディスク100との配置関係
を図3に、また前記磁気ヘッド装置10により磁気ディ
スク100にデータ記録が行われる様子、及び記録デー
タの再生が行われる様子を、それぞれ図4及び図5に示
す。なお、図4及び5に示された矢印は、磁気ヘッド装
置の実質的な移動方向であり、これは磁気ディスクの回
転方向と逆方向である。
【0011】まず図3より明らかなように、磁気ヘッド
装置10は、ヘッドギャップ1A及びヘッドギャップ2
Aにより、隣接するトラックに対して同時にデータを記
録し、あるいは再生する。ここで、磁気ディスク100
の直径が86[mm]、サイド0の最外周トラックの直
径が82.000[mm](半径41.000[m
m])、最内周トラックの直径が40.030[mm]
(半径20.015[mm])であるとすると、トラッ
ク幅が10[μm]である場合には、2000本(トラ
ック番号0000〜1999)程度のトラックの形成が
可能である。
【0012】図2に関して前述したように、ヘッドギャ
ップ1A及びヘッドギャップ2Aは、磁気ディスク10
0の回転方向と垂直な方向にAだけ重なり合っており、
また上流側ヘッド1の方が下流側ヘッド2よりも前方に
位置しているので、データの記録時(すなわちトラック
形成時)には、図4に示されるように、まず上流側ヘッ
ド1によりトラックが形成され、そのトラックの一部を
上書きするように、上流側ヘッド1の後方で、下流側ヘ
ッド2により、該トラックに隣接して、別のトラックが
形成される。
【0013】上流側ヘッド1及び下流側ヘッド2により
2本のトラックが形成された後は、磁気ヘッド装置10
が所定のヘッド駆動装置によりシークされ、前記下流側
ヘッド2により形成されたトラックの一部を上書きする
ように、上流側ヘッド1により他のトラックが形成さ
れ、そして該トラックの一部を上書きするように、下流
側ヘッド2によりさらに他のトラックが形成される。
【0014】ここで、ヘッドギャップ1A及びヘッドギ
ャップ2Aの長さ(ヘッド幅)が約16[μm]、前記
の重なり部の長さAが5[μm]、そして傾斜角θ1及
びθ2の絶対値がそれぞれ20度である場合には、上流
側ヘッド1及び下流側ヘッド2は、それぞれ単独では約
15[μm]の幅のトラックを形成するが、上流側ヘッ
ド1が形成したトラックの一部は下流側ヘッド2によ
り、また該下流側ヘッド2により形成されたトラック
は、シーク後の上流側ヘッド1により、それぞれその一
部が5[μm]ずつ上書きされるので、最終的には、1
0[μm]幅のトラックが形成されることになる。
【0015】このように、磁気ディスク100に対して
ガードバンドが形成されないようにアジマス記録が行わ
れた後は、記録データの再生が行われる。記録データ再
生時には、図5に示されるように、上流側ヘッド1及び
下流側ヘッド2で、それぞれ自己のヘッドで記録された
データの再生を行う。または記録を行ったヘッドとほぼ
同一の傾斜角のヘッドギャップを有するヘッドで、記録
されたデータの再生を行う。
【0016】
【作用】磁気ディスクに対してアジマス記録を行うの
で、データ再生時に、ヘッドギャップが隣接するトラッ
クの記録データを読み取っても、該データはアジマス損
失が大きくなり、その再生出力は小さい。したがって、
ガードバンドなしで記録を行っても、実質的に、目的の
トラックの記録データのみを再生することができる。
【0017】また隣接するトラックの記録デ―タの読取
りをある程度許容するので、データの記録/再生時に、
磁気ヘッド装置の位置制御のために特殊な制御機構を必
要としない。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の実施例を詳細に説明する。
表1は本発明による磁気ディスク記録再生装置並びにそ
の磁気ヘッド及び磁気ディスクの各種仕様の一例を示す
ものである。
【0019】
【表1】 同表に示された磁気ディスク記録再生装置では、10本
分のトラックを1ブロックとしてガードバンドなしで記
録し、各ブロック間には所定幅のガードバンドを設ける
ようにしてある。すなわち、ガードバンドを全く設けな
いような構成では、磁気ディスクに一旦データが記録さ
れた後は、該データの修正を行いにくいが、ブロック間
にガードバンドを設ける構成では、ブロック単位でのデ
ータの修正を容易に行うことができる。
【0020】表1の磁気ディスク記録再生装置では、磁
気ディスクとして、ディスク直径が86[mm]、サイ
ド0の最外周トラックの半径が41.000[mm]、
最内周トラックの半径が20.015[mm](サイド
1の最外周トラックの半径が40.000[mm]、最
内周トラックの半径が19.015[mm])のフロッ
ピーディスクを用い、該ディスクの回転数は720[r
pm]とした。この場合、トラック幅(トラックピッ
チ)が10[μm]、1ブロックが10トラック、各ブ
ロック間に形成されるガードバンドが5[μm]である
とすると、磁気ディスク片面に対して200ブロック
(2000トラック)の形成が可能である。
【0021】また、上流側ヘッド1及び下流側ヘッド2
の各傾斜角θ1及びθ2はそれぞれ−20度及び20度
とし、アジマス角φを40度に設定した。
【0022】したがって、記録方式として1−7変調
(1−7RLL)を採用した場合に、磁気ディスクに対
して130[MB](アンフォーマット容量。フォーマ
ット容量は100[MB])のデータ記録を達成するた
めには、記録周波数の最大値(High)は1.170
0[MHz]、最小値(Low)は0.2925[MH
z]となる。
【0023】この場合の、最外周トラック及び最内周ト
ラックの線記録密度及び磁束反転密度は、同表に示して
ある。同表より明らかなように、磁束反転密度の最小値
は、サイド0の最外周トラック(トラック番号(TR
K)0000)の4.81[kFCI](最大波長1
0.56[μm])であり、また磁束反転密度の最大値
は、サイド1の最内周トラック(TRK1999)の4
1.46[kFCI](最小波長1.23[μm])で
ある。
【0024】したがって、例えば当該磁気ディスク記録
再生装置の特性を調べるには、1.23〜10.56
[μm]の記録波長について調べれば良いことになる。
【0025】図6は、上記の磁気ディスク記録再生装置
により記録された磁気ディスク100の平面図である。
なお、同図においては、トラックは、外周側が4本(T
RK0000〜0003)、及び内周側が4本(TRK
3996〜3999)のみ示され、それらの中間のトラ
ックは図示が省略されている。
【0026】図7に記録波長λをパラメータとしたとき
の、アジマス角φとアジマス損失量との関係の実験デー
タを、またそのときの測定条件を表2に示す。なお、表
2において、“記録済トラック幅”とは、磁気ディスク
上に記録された実際のトラック(他のヘッドによりその
一部が上書きされたトラック)の幅を示している。
【0027】
【表2】 アジマス損失量の最小値を−10[dB]程度まで許容
すれば、記録波長λが1.2〜10.00[μm]の範
囲では、アジマス角φは約20度以上であれば良いこと
が分かる。もちろん、アジマス角φをあまり大きくする
と再生出力が減少するから、50度程度以下であれば良
い。なお、記録波長が20[μm]の場合には、アジマ
ス損失はあまり望めないことが分かる。
【0028】表3に磁気ディスクの磁性層厚と、出力及
びオーバーライト出力との関係を示す。測定条件は表2
と同様である。
【0029】
【表3】 なお測定位置は、サイド0の最外周トラック(TRK0
000、トラック半径41.000[mm])である。
また出力データ測定のための記録信号波長は1.23
[μm](磁束反転密度41.46[kFCI])、オ
ーバーライト出力データ測定のための記録信号波長は、
前信号が9.4[μm](磁束反転密度9.4[kFC
I])、重ね書き信号が2.4[μm](磁束反転密度
21.6[kFCI])である。
【0030】一般的には、出力は−3[dB]以上、オ
ーバーライト出力は−25[dB]を超えていれば良い
から、表3から、磁性層厚は0.3〜1.2[μm]
(約0.1〜約2.0[μm])であれば良いことが分
かる。
【0031】磁気ディスク100に適用される磁性材料
は、その保磁力が700〜2000[Oe]のものが望
ましい。すなわち、現状の磁気ヘッド技術では、磁気デ
ィスクに用いられる磁性材料の保磁力が2000[O
e]を超えると、オーバーライトの実用限界20[d
B]の確保ができなくなるし、また700[Oe]以下
では、再生出力が低下し、1000[Oe]の媒体の出
力の30[%]減となって、周波数特性、分解能が著し
く低下してしまうからである。
【0032】また、本願発明では、原則的には各トラッ
ク間にガードバンドを設けないので、磁気ディスクはあ
まり変形しないものである必要がある。すなわち、磁気
ディスクを最悪の保存環境(温度60[℃]、相対湿度
80[%])におき、この環境で24時間放置すると、
フロッピーディスクは十分に膨潤(膨脹)するから、膨
潤により生じるオフトラックが当該磁気ディスク記録再
生装置により許容できる数値でなければならない。した
がって、前記の環境に放置前の最外周トラック(TRK
0000)の半径をR0とし、24時間放置後の半径を
R1とすると、それらは例えば第1式の関係を満たす必
要がある。
【0033】 |(R1−R0)/R0|≦5×10-5 …(1) サイド0の最外周トラックの半径は41.0[mm]で
あるから、この位置での最大変位量を第1式より算出す
ると、 41.0[mm]×5×10-5=2.05[μm] となり、10[μm]の記録済トラック幅に対し2.0
[μm]のオフトラックとなる。この程度のオフトラッ
クであれば、従来のヘッド駆動装置を用いて磁気ヘッド
装置10の位置制御を行っても、十分記録データを再生
できる。
【0034】さて、本発明者は、表2に示された条件
で、C/N及びエラーレートを測定した。その結果、C
/Nは45〜50[dB]、エラーレートは5×10-5
[bps]を達成した。一般的には、C/Nは40[d
B]以上、エラーレートは1×10-4[bps ]であれば
良いから、満足できる結果が得られていることが分か
る。
【0035】また、表2に示された条件のうち、ヘッド
幅を8.0[μm]、記録済トラック幅を5.0[μ
m]とした場合(TRK0000〜3999)のC/N
及びエラーレートは、それぞれ40〜45[dB]、1
×10-5[bps ]であることを確認した。この場合も、
満足できる結果が得られていることが分かる。トラック
幅を1/2とすれば、記憶容量が2倍となるから、記録
済トラック幅を5.0[μm]とすれば、260[M
B](アンフォーマット容量。フォーマット容量は20
0[MB])の記録が可能である。
【0036】次に、各ヘッド1及び2のヘッドギャップ
1A及び2Aの長さ(すなわちヘッド幅)と、実際に磁
気ディスク100上に記録される記録済トラック幅との
関係について考える。
【0037】現状のフロッピーディスクドライブのオフ
トラックは±3.0[μm]である。このようなシステ
ムを用いて本発明の磁気ディスク記録再生装置を構成す
る場合には、10.0[μm]の記録済トラックに対し
ては13.0[μm]のヘッド幅であれば良い(図8参
照)。すなわち13.0[μm]のヘッド幅であれば、
オフトラックしてもヘッドが記録済トラックから外れる
量は1.5[μm]であり、この場合の出力低下は15
[%]となり、これは許容できる数値である。出力低下
が15[%]を超えると好ましくないから、ヘッド幅
は、記録済トラック幅に対して30[%]以上であるこ
とが望ましいことが分かる。
【0038】また、記録済トラック幅10.0[μm]
に対してヘッド幅を18.0[μm]に設定すると(図
9参照)、隣接トラックより信号を受けるヘッド幅は8
[μm]となる。ここで図7より明らかなように、記録
波長λが10.0[μm]である場合、40度のアジマ
ス角では約−20[dB]の隣接トラックからのノイズ
を再生することになる。ヘッド幅が18.0[μm]で
あれば、そのうちの10.0[μm]の幅で0[dB]
の信号を再生し、残りの8.0[μm]の幅で−25.
0[dB](−20[dB]×10.0[μm]/8.
0[μm])のノイズを再生することになる。
【0039】一般的に隣接トラックからのノイズ成分
は、−25.0[dB]以下に設定する必要があるの
で、このヘッド幅18.0[μm]という数値は、許容
できるヘッド幅の上限の数値であることが分かる。すな
わち、ヘッド幅は、記録済トラック幅に対して80
[%]以下であることが望ましいことが分かる。
【0040】さて、以上の説明から明らかなように、磁
気ディスクに対してアジマス記録を行うので、ヘッドが
隣接するトラックの信号をトレースしても、クロストー
クは防止できる。もちろん、トラック幅5〜10[μ
m]のトレースには、既存のヘッド駆動装置で対応でき
るが、必要に応じて、ヘッドの前方にコントロールヘッ
ドを配置しても良い。
【0041】また、前述の説明では、上流側ヘッド1及
び下流側ヘッド2は、トラック形成時には、それぞれ他
方のヘッドで形成されたトラックの一部を上書きするも
のとした。このような構成により、ヘッドのトレース幅
よりも磁気ディスクに記録された実際のトラック幅の方
が小さくなるので、磁気ディスクの変形やセンターコア
の中心位置ずれ等を吸収することができる。しかし、こ
のような懸念がない場合には、ヘッド幅を小さくして、
上記の上書きを行わないようにしても良い。
【0042】さらに、本発明は、フロッピーディスク及
びハードディスクのいずれにも適用できることは言うま
でもない。
【0043】さらにまた、本発明の磁気ディスク記録再
生装置は、各種コンピュータ装置等のデータ記憶装置に
適用可能であるばかりか、音楽等の記録/再生装置とし
ても適用可能である。そしてステレオ記録/再生の場合
には、上流側ヘッド1及び下流側ヘッド2を、それぞれ
Rチャンネル及びLチャンネルの記録/再生ヘッドとし
て用いることができる。
【0044】また、磁気ディスクのサイド0に2つの磁
気ヘッド、サイド1にさらに2つの磁気ヘッドを配置
し、これら4つのヘッドを用いて同時に記録/再生を行
うようにしても良い。
【0045】さらに、上流側ヘッド1及び下流側ヘッド
2は同時に記録/再生を行うものとしたが、例えば上流
側ヘッド1で環状にトラックを形成した後に、下流側ヘ
ッド2でトラックを形成するようにしても良い。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、次のような効果が達成される。
【0047】(1) 請求項1〜4記載の磁気ディスク記録
再生装置によれば、磁気ディスクの一方の面に対して2
つの磁気ヘッドを用いてアジマス記録を行うので、ディ
スクに対してガードバンドを形成しなくても、再生時に
クロストークが生じない。したがって、磁気ディスクの
記憶容量を大幅に増大することができる。
【0048】(2) 請求項5及び6記載の磁気ディスク記
録再生装置によれば、2つの磁気ヘッドの一方でトラッ
クを形成し、その後、他方の磁気ヘッドで該トラックに
隣接してトラックを形成する際に、先に形成されたトラ
ックの一部を上書きするので、磁気ディスクに形成され
るトラックの幅は、磁気ヘッドの幅よりも狭くなる。し
たがって、磁気記録が行われた後の磁気ディスクが変形
し、あるいは磁気ディスクのセンターコアが偏心するこ
とにより、真円に形成されるべきトラックに歪みが生じ
ても、該歪みを吸収することができる。
【0049】(3) 請求項7記載の磁気ディスク記録再生
装置によれば、所定トラック(ブロック)ごとにガード
バンドが形成されるので、該所定トラックごとに容易に
データの修正を行うことができる。
【0050】(4) 請求項8〜10記載の磁気ヘッド装置
によれば、磁気ディスクに対してアジマス記録を行うこ
とができる。
【0051】(5) 請求項11記載の磁気ヘッド装置によ
れば、磁気ディスクに形成されるトラックの幅は、磁気
ヘッドの幅よりも狭くなるので、真円に形成されるべき
トラックに歪みが生じても、該歪みを吸収することがで
きる。
【0052】(6) 請求項12〜13記載の磁気ディスク
によれば、請求項1〜7記載の磁気ディスク記録再生装
置あるいは請求項8〜11記載の磁気ヘッド装置を用い
てアジマス記録を行う際にも、良好な特性を示すことが
できる。
【0053】(7) 請求項14記載の磁気ディスクによれ
ば、データ記録後の磁気ディスクに変形が生じても、磁
気ヘッド装置の駆動磁気ディスク記録再生装置による制
御で、十分、記録データの再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の磁気ヘッドと磁気ディス
クとの概略的な相対位置関係を示す図である。
【図2】 上流側ヘッド1及び下流側ヘッド2を備えた
磁気ヘッド装置の、ギャップ部分近傍の底面図である。
【図3】 磁気ヘッド装置10を用いて磁気ディスク1
00に対して記録/再生を行う場合の、該磁気ヘッド装
置10と磁気ディスク100との配置関係を示す図であ
る。
【図4】 磁気ヘッド装置10を用いて磁気ディスク1
00にデータの記録が行われる様子を示す図である。
【図5】 磁気ヘッド装置10を用いて磁気ディスク1
00からデータの再生が行われる様子を示す図である。
【図6】 本発明の一実施例を用いて記録された磁気デ
ィスク100の平面図である。
【図7】 記録波長λをパラメータとしたときの、アジ
マス角φとアジマス損失量との関係を示すグラフであ
る。
【図8】 記録済トラックとヘッド幅との関係の一例を
示す図である。
【図9】 記録済トラックとヘッド幅との関係の他の例
を示す図である。
【符号の説明】
1…上流側ヘッド、1A…ヘッドギャップ、2…下流側
ヘッド、2A…ヘッドギャップ、3…非磁性材、10…
磁気ヘッド装置、100…磁気ディスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 陽一 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ディスクに対して記録/再生を行う
    磁気ディスク記録再生装置において、 2つの記録/再生用の磁気ヘッドより成る磁気ヘッド装
    置を備え、 それぞれの磁気ヘッドは、その動作時には同時に磁気デ
    ィスクの一表面に対向するように配置されることを特徴
    とする磁気ディスク記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記2つの磁気ヘッドのヘッドギャップ
    は、磁気ディスク表面と同一面、又は該表面と平行な所
    定面上において、アジマス角φを有するように配置され
    たことを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク記録再
    生装置。
  3. 【請求項3】 前記アジマス角φは、20〜50度であ
    ることを特徴とする請求項2記載の磁気ディスク記録再
    生装置。
  4. 【請求項4】 磁気ディスクの回転数は一定であり、 前記磁気ヘッド装置及び磁気ディスクの相対速度は、磁
    気ディスクの内周と外周とで異なることを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかに記載の磁気ディスク記録再
    生装置。
  5. 【請求項5】 前記2つの磁気ヘッドは、磁気ディスク
    の回転方向に対してずれて配置され、 前記回転方向の下流側に配置された下流側ヘッドは、該
    回転方向の上流側に配置された上流側ヘッドにより記録
    されたトラックの一部に対して上書きするように、トラ
    ックを形成し、 前記上流側ヘッドは、そのシークにより、前記下流側ヘ
    ッドにより記録されたトラックの一部に対して上書きす
    るように、トラックを形成することを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれかに記載の磁気ディスク記録再生装
    置。
  6. 【請求項6】 前記2つの磁気ヘッドのヘッド幅は、磁
    気ディスク上に実際に記録されるトラック幅よりも30
    〜80[%]大きな幅を有していることを特徴とする請
    求項5記載の磁気ディスク記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記上流側ヘッド及び下流側ヘッドは、
    所定の数のトラックより成るブロックに対して前記上書
    きを行い、隣接するブロックとの間には、ガードバンド
    を形成することを特徴とする請求項5あるいは6記載の
    磁気ディスク記録再生装置。
  8. 【請求項8】 2つの磁気ヘッドより成り、 前記各磁気ヘッドは、それらのヘッドギャップが所定面
    上に配置されるように、かつ各々が相対位置を変えるこ
    とができないように固定されたことを特徴とする磁気ヘ
    ッド装置。
  9. 【請求項9】 前記2つの磁気ヘッドは、各々のヘッド
    ギャップがアジマス角φを有するように固定されたこと
    を特徴とする請求項8記載の磁気ヘッド装置。
  10. 【請求項10】 前記アジマス角φは、20〜50度で
    あることを特徴とする請求項9記載の磁気ヘッド装置。
  11. 【請求項11】 前記2つの磁気ヘッドは、磁気ディス
    クの記録面上において、該ディスクの回転方向に配置さ
    れ、 かつその一方の磁気ヘッドが、他方の磁気ヘッドにより
    形成されたトラックの一部を上書きするように配置され
    たことを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記
    載の磁気ヘッド装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし7のいずれかに記載の
    磁気ディスク記録再生装置あるいは請求項8ないし11
    のいずれかに記載の磁気ヘッド装置に適用される磁気デ
    ィスクにおいて、 その磁性材料は、保磁力が700〜2000[Oe]で
    あることを特徴とする磁気ディスク。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし7のいずれかに記載の
    磁気ディスク記録再生装置あるいは請求項8ないし11
    のいずれかに記載の磁気ヘッド装置に適用される磁気デ
    ィスクにおいて、 その磁性層の厚みは、0.1〜2.0[μm]であるこ
    とを特徴とする磁気ディスク。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし7のいずれかに記載の
    磁気ディスク記録再生装置あるいは請求項8ないし11
    のいずれかに記載の磁気ヘッド装置に適用される磁気デ
    ィスクにおいて、 温度60[℃]、相対湿度80[%]の環境に24時間
    放置前後の半径の変化は、次式の関係を満たすことを特
    徴とする磁気ディスク。 |(R1−R0)/R0|≦5×10-5 ただし、R0:前記環境に放置前の半径 R1:前記環境に放置24時間経過後の半径
JP34772291A 1991-12-04 1991-12-04 磁気ディスク記録再生装置並びにその磁気ヘッド装置及び磁気ディスク Pending JPH05159201A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34772291A JPH05159201A (ja) 1991-12-04 1991-12-04 磁気ディスク記録再生装置並びにその磁気ヘッド装置及び磁気ディスク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34772291A JPH05159201A (ja) 1991-12-04 1991-12-04 磁気ディスク記録再生装置並びにその磁気ヘッド装置及び磁気ディスク

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05159201A true JPH05159201A (ja) 1993-06-25

Family

ID=18392148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34772291A Pending JPH05159201A (ja) 1991-12-04 1991-12-04 磁気ディスク記録再生装置並びにその磁気ヘッド装置及び磁気ディスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05159201A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6684287B1 (en) 1999-09-21 2004-01-27 Hitachi Global Storage Technologies Turning read/write performance for disk drives with very high track density
JP2012212498A (ja) * 2011-02-14 2012-11-01 Seagate Technology Llc 方法、コンピュータ読取可能記憶媒体、および記憶媒体上で記憶空間領域を管理するためのシステム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6684287B1 (en) 1999-09-21 2004-01-27 Hitachi Global Storage Technologies Turning read/write performance for disk drives with very high track density
JP2012212498A (ja) * 2011-02-14 2012-11-01 Seagate Technology Llc 方法、コンピュータ読取可能記憶媒体、および記憶媒体上で記憶空間領域を管理するためのシステム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6529341B1 (en) Magnetic recording/reproduction device using preformat information
JPH07122047A (ja) 磁気ディスク装置
EP0105502B1 (en) Perpendicular magnetic recording method
US5812337A (en) Magnetic disk device using reproducing head having a large reproducing width
US4786991A (en) Magnetic recording/reproduction apparatus
JP2589168B2 (ja) 回転ヘッド式磁気記録再生装置
JPH05159201A (ja) 磁気ディスク記録再生装置並びにその磁気ヘッド装置及び磁気ディスク
JP2856134B2 (ja) 磁気記録再生装置
Arai et al. Digital signal processing technology for R-DAT
JP2935129B2 (ja) 固定磁気ディスク装置及び関連する装置・方法
JPH0376524B2 (ja)
US5072323A (en) Magnetic head without an erasure gap for recording new signals over old data
JP3063256B2 (ja) 規準ディスク作成用磁気ヘッド装置
JPH0335478A (ja) 情報記録デイスクのフオーマツト構造
JP2699594B2 (ja) 磁気ディスク装置のヘッド位置決めシステム
JPH0589622A (ja) 磁気デイスク装置および磁気ヘツド
JP2583953B2 (ja) 磁気記録再生装置
JP2800400B2 (ja) 磁気ヘッドおよび磁気記録装置
JP3227740B2 (ja) 回転ヘッド装置および回転トランス
JPS61156555A (ja) 回転ヘツド式記録再生装置
JPH0296912A (ja) 磁気ディスク
JPS59113519A (ja) 磁気円盤用の磁気ヘツド
JPH03127305A (ja) 磁気ヘツド
JPH0573872A (ja) 磁気記録再生装置
JPS5944697B2 (ja) 磁気記憶装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000509