JPH05159001A - 図形情報の検索装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 データベースに蓄積された多数の３次元図形
情報から目的とする情報を検索するために用いる。 【構成】 データベースに蓄積された多数の３次元図形
情報について、それぞれその特徴をよく表す２次元図形
情報を検索キーを付加して３次元図形情報にそれぞれ対
応させて併せて蓄積しておき、その２次元図形情報をＣ
ＲＴ表示装置の画面上に検索用として表示し、その表示
を操作者が見ながら検索を行う。目的とする図形情報を
発見するとはじめて３次元図形情報を選択し表示させ
る。 【効果】 操作者が図形を認識しやすく、目的とする図
形情報を発見しやすくなる。検索の工数が小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は情報処理装置の支援によ
り行う図形の設計（Computor-Aided Design,以下ＣＡＤ
という）に利用する。本発明はデータベースに蓄積され
た多数の３次元図形情報を検索する装置に関する。本発
明は液状の商品を販売するためのボトル形状の設計用と
して開発されたものであるが、ボトル形状以外の３次元
図形情報についても広く利用できる。

【０００２】

【従来の技術】近年ＣＡＤ装置の技術の進歩により、入
力された３次元情報の一部、例えば平面図のみをＣＲＴ
表示装置の画面上に表示させ、その平面図について画面
上で図形の修正を行うと、その修正内容が平面図以外の
３次元情報にも自動的に及ぶようにソフトウエアが装備
された装置が得られるようになった。このような装置で
は、例えば平面図をＣＲＴ表示装置の画面に表示させ
て、その平面図についてマウスを利用して図形の修正を
行うと、左右の側面図、底面図および上面図についても
コンピュータ内部で関連する修正が自動的に実行され
る。またコンピュータ装置と設計者との会話形式のコミ
ュニケーションにより、平面図からの指示のみでは得ら
れない情報についても順次入力を促して完全に修正され
た３次元情報を得るように構成されたものもある。

【０００３】このようなＣＡＤ装置を利用して行う図形
設計では、多数の図形情報をあらかじめデータベースに
蓄積しておき、新たな図形の設計に際してはこのデータ
ベースに蓄積してある図形情報をＣＲＴ表示装置の画面
上に基本図形として表示させ、その表示させた図形を部
分的に修正または変更するようにして行う技術が知られ
ている。さらにこの技術では、データベースに蓄積して
ある複数の図形情報を同時にＣＲＴ表示装置の画面上に
表示させ、その図形情報の各々について、位置、向き、
サイズを操作端末からの操作により任意に設定し、複数
の図形情報を組み合わせて一つの図形情報とする技術も
知られている。これらの技術は設計の工数を小さくする
優れた技術である。

【０００４】このようなＣＡＤ装置による図形設計で
は、データベースには十分に多数の図形情報を蓄積して
おき、その中からこれから設計しようとする図形にでき
るだけ近似する図形を要領よく検索選択して利用するこ
とが好都合である。すなわち設計に際して修正もしくは
変更する部分ができるだけ小さいことが、設計工数を小
さくするために有利であるし、基本図形が設計しようと
する図形に近似していれば設計しようとする図形に対す
る設計者の理解も深くなる。

【０００５】このために、データベースに蓄積されたき
わめて多数の図形情報の中から基本図形となる所望の図
形を検索することが必要になった。単純な図形について
は「まる」とか「しかく」とかあるいは「ながしかく」
などのように名前をつけることができるから名前にした
がって検索することも可能である。また、蓄積されてい
る図形情報の数が小さい場合には、特徴をとらえて記号
をつけることも可能であり、その図形情報を一つづつＣ
ＲＴ表示装置の画面に表示して設計者が選択してゆくよ
うにしても検索を行うことができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば化粧品
のボトルを設計する場合に、既に設計されたボトルの形
状はきわめて多数（例えば数千）であり、それぞれに図
形情報の名称は付されていない。これらの図形情報をデ
ータベースに蓄積してあるとすると、設計者がその中か
ら一つの図形情報を検索しようとする場合に、その図形
情報を一つづづ画面に表示していたのではきわめて時間
がかかることになる。しかもこの図形情報は３次元図形
情報であるから、２次元の画面に表示された図形から必
ずしも適切な判定ができるとは限らないから、合理的に
目的とする図形情報に遭遇できないことになってしま
う。

【０００７】本発明はこのような背景に行われたもので
あって、データベースに蓄積された多数の３次元図形情
報を合理的に検索することができる立体図形の検索装置
を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の装置は、その一
つの特徴は３次元図形情報に対応してそれぞれその図形
の特徴を表す２次元図形情報を並行してデータベースに
蓄積しておくことにある。さらに一つの特徴はその並行
してデータベースに蓄積してある３次元図形情報と２次
元図形情報とはそれを対応づけて蓄積しておくことにあ
る。この２次元図形情報はその３次元図形情報の鳥瞰図
とすることができる。そしてさらに一つの特徴は、この
データベースに蓄積してある２次元図形情報およびまた
は３次元図形情報を検索キーを使って検索できるように
構成されたことにある。その検索キーはその３次元図形
情報をシンボル化したキーイメージである。このキーイ
メージとして画面上に表示される図形はその３次元図形
情報の正面図および断面図とすることがよい。検索実行
者は画面上に表示されたこのキーイメージを見ながら、
自分の考えに近いキーイメージの一つを選択指示するこ
とにより、その選択指示した２次元図形情報を画面上に
表示させることができる。

【０００９】本発明の装置では、前記特徴を表すキー・
イメージは、正面図および断面図とすることがよいとし
たが、それを複数並列的に表示することが便利である。
すなわちその３次元図形情報の９つの正面図と６つの断
面図を同時に一つの画面上に表示することが望ましい。
前記９つの正面図はその図形の特徴を最もよく表すもの
がよい。そしてＣＲＴ表示装置の表示画面を複数の区画
に区分し、その複数の区画に検索された互いに形状が近
似する複数の２次元図形情報を配列して同時に表示する
ことがよい。

【００１０】また重ねて複数の図形情報を選択すること
ができる構成であり、選択された複数の２次元図形情報
をＣＲＴ表示装置の画面上でそれぞれ、操作端末により
指定する位置に、かつ指定する大きさの相似形状で、同
時に表示させて組み合わせ図形を作ることができる構成
が望ましい。

【００１１】上記のようにＣＲＴ表示装置の表示画面を
複数の区画に区分して表示を行う場合に、その複数の区
画は表示画面の片隅に寄せるようにして表示し、その表
示画面には選択された図形情報を大きく表示する構成と
することがよい。そして、一つの図形情報が選択された
状態でさらに別の図形情報を選択できるように、その表
示画面の片隅に寄せて別の選択用の２次元図形情報を複
数表示する構成とすることが便利である。

【００１２】

【作用】データベースに蓄積されている３次元図形情報
のそれぞれに対応して、例えばその正面図および断面図
のように、その図形の特徴をよく表すキー・イメージを
あらかじめ選択して別に検索キーとしてデータベースに
蓄積しておく。検索に際してＣＲＴ表示装置の画面に表
示する図形はこのキー・イメージを利用する。利用者は
表示されたキー・イメージから特徴を把握して、順次表
示を行わせ、目的とする２次元図形情報を認識すると、
そのときはじめて対応する３次元図形情報がアクセスさ
れ、その目的とする３次元図形情報を検索することがで
きる。複数の２次元情報を並列的に同時に表示すると、
操作者あるいはデザイナはその図形を比較しながら選択
することができる。複数の図形を重ねて選択し、その複
数の図形を組み合わせて組み合わせ図形を作ることがで
きる構成はきわめて有用である。例えばボトルの設計で
は、ボトル本体と蓋とを別々に選択し、相似形状の大き
さを変化させてその位置を所望のとおりに設定して組み
合わせ図形をＣＲＴ表示装置の画面上に表示させること
ができる。

【００１３】

【実施例】図１は本発明実施例装置のブロック構成図で
ある。この実施例装置は、化粧品、シャンプー、家庭用
各種洗剤、その他最終消費者に渡る包装用ボトルの設計
支援装置に実施されたものである。

【００１４】この装置には、中央処理装置１と、その中
央処理装置１に接続されたデータベース２と、その中央
処理装置１に接続されたＣＲＴ表示装置３と、その中央
処理装置１に接続されたマウス４およびキーボード５に
よる操作端末とを備える。このデータベース２に多数の
３次元図形情報が格納されている。中央処理装置１に
は、そのデータベースにアクセスしてその図形情報を順
次前記ＣＲＴ表示装置３に表示させる表示手段と、前記
操作端末からの選択指示にしたがって前記ＣＲＴ表示装
置に表示された図形情報を選択する選択手段とを備え
る。

【００１５】データベース２には、前記多数の３次元図
形情報の各々についてその特徴を表す２次元図形情報が
互いに対応できる名称が付加されて前記３次元図形情報
とは別に格納されている。名称はこの例では、アルファ
ベッおよび数字の組み合わせからなる記号であり、対応
する３次元図形情報と２次元図形情報とは一部桁を除き
同一の文字が割当てられ、一部桁は３次元図形情報であ
るか２次元図形情報であるかを区別する記号となってい
る。さらに検索に用いるデータはカテゴリー（ボトルの
用途）、製作年、原始形状か変形かの別、販売地域、設
計年、その他必要な情報が組み合わされて検索可能に設
定され格納されている。

【００１６】前記表示手段は、検索用としてそのキー・
イメージをＣＲＴ表示装置３の画面上に表示させる構成
であり、前記選択手段は、ＣＲＴ表示装置３の画面上で
操作端末からの操作により指摘されたキー・イメージに
ついて対応する２次元図形情報を自動的に検索して選択
し、対応する３次元図形情報を自動的に検索して選択す
る手段を含む。

【００１６】前記特徴を表す２次元図形情報としては、
その３次元図形情報の鳥瞰図が利用される構成とした。
データベース２に格納される多数の図形情報は既に設計
され試作され、あるいは販売される商品の包装容器とし
て実施されたきわめて多数の意匠であり、もとより３次
元図形情報である。このデータベース２に格納される２
次元図形情報は、あらかじめその３次元図形情報から抽
出されてこの装置では別の記憶装置に格納する構成とし
た。データベース２としてはさらに別の機能データ用の
記憶装置を備え、ここには、これらの処理を実行するた
めに利用するプログラムその他機能情報を格納する構成
である。

【００１７】ＣＲＴ表示装置３の画面上に検索のための
データを表示させる表示手段の一例を説明するとその画
面は図２のようになる。ここではキー・イメージを画面
の上方に表示するようになっていて、そのキー・イメー
ジとして正面図および断面図がそれぞれ同時に表示され
る。デザイナは画面上に表示されたこのキー・イメージ
を見ると、すばやくその図形情報の概要を認識すること
ができる。マウス４の操作によりキーイメージとその他
の検索キーを選択することにより、２次元図形情報がＣ
ＲＴ表示画面上に任意の大きさで並列的に表示される。
その表示された２次元図形情報は指定する位置に指定す
る大きさの相似形で合成表示される。この２次元図形情
報を選択することによりその対応する３次元図形情報が
得られる。

【００１８】図２に示す画面例で、画面の右側は操作用
のメニューであり、左上は検索を行う対象がボトル本体
であるかキャップであるかなどの区分を行うためのメニ
ューであり、下欄は操作に必要なメッセージの表示を行
う位置である。そして、中央の大きい部分にデータベー
ス２から読出した図形情報を具体的に表示させることが
できる。

【００１９】図３は本発明実施例装置の図形情報をデー
タベース２に登録するための動作フローチャートであ
る。３次元図形情報を入力すると、その情報から２次元
図形情報を作成し、また３次元図形情報から数値情報を
抽出し、キー・イメージを含む検索キーを設定し、デー
タベースに書込を行う。

【００２０】図４はこのデータベースへの書込を行うた
めの動作フローチャートである。はじめに３次元図形情
報の書込を行い、次に２次元図形情報の書込を行い、検
索キーの書込を行い、データベースを保存状態に設定し
てそのデータベースの内容を破壊しないように、そのデ
ータベースからは読出しのみが実行できるように設定さ
れる。

【００２１】図５は上述の検索の動作状態を説明するフ
ローチャートである。操作者が検索キーを入力すると、
２次元図形情報が読み出されて、２次元画像により形状
の評価が行われる。着目する情報について対応する３次
元図形情報の呼出が行われる。

【００２２】この装置は同時に複数の図形情報を選択し
て一つのＣＲＴ表示装置の画面上に併せて表示できる構
成である。そして、中央処理装置には、選択された複数
の２次元図形情報を前記ＣＲＴ表示装置の画面上でそれ
ぞれ、前記操作端末により指定する位置に、かつ指定す
る大きさの相似形状で、同時に表示させることができ
る。この構成により、複数の図形の組み合わせ図形を表
示して評価することができる。

【００２３】この装置により検索されＣＲＴ表示装置の
画面上に表示された３次元図形情報について、別に設け
る修正プログラム手段を用いて、その図形を修正し、新
たな図形の位相設計を行うことができる。このようにし
て基本的な図形として既に設計された図形の中から検索
し選択した図形を基礎に新たな図形の意匠設計を行う
と、設計工数をきわめて小さくすることができる。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の装置を利
用することにより、図形情報の検索のための工数をきわ
めて小さくかつ合理的にすることができる。本発明の装
置を利用して行うデザイナの意匠設計ではその基本情報
が豊富に利用できるから、幅広い思考を行うことができ
るようになる。また、基本情報のデータを利用すること
により、思考は改良修正する点に集中することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例装置のブロック構成図。

【図２】本発明実施例装置のＣＲＴ表示装置画面上の表
示例を示す図。

【図３】図形情報をデータベースに登録する場合の動作
フローチャート。

【図４】データベースに書込を行う部分の動作フローチ
ャート。

【図５】検索を実行する場合の動作フローチャート。

【符号の説明】

１ 中央処理装置 ２ データベース ３ ＣＲＴ表示装置 ４ マウス ５ キーボード

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中央処理装置と、その中央処理装置に接
   続されたデータベースと、その中央処理装置に接続され
   たＣＲＴ表示装置と、その中央処理装置に接続されたマ
   ウスおよびキーボードによる操作端末とを備え、 前記データベースに多数の３次元図形情報が格納され、 前記中央処理装置には、そのデータベースにアクセスし
   てその図形情報を順次前記ＣＲＴ表示装置に表示させる
   表示手段と、前記操作端末からの選択指示にしたがって
   前記ＣＲＴ表示装置に表示された図形情報を選択する選
   択手段とを備えた立体図形情報の検索装置において、 データベースには、前記多数の３次元図形情報の各々に
   ついてその特徴を表す２次元図形情報が検索キーととも
   に前記３次元図形情報とは別に格納され、 前記表示手段は、検索キーにしたがってその２次元図形
   情報を前記ＣＲＴ表示装置に表示させる構成であり、 前記選択手段は、前記ＣＲＴ表示装置上で前記操作端末
   からの操作により指摘された前記検索キーにより対応す
   る３次元図形情報を選択する手段を含むことを特徴とす
   る図形情報の検索装置。
2. 【請求項２】 前記特徴を表す２次元図形情報は、その
   ３次元図形情報の濃淡画像の鳥瞰図であり、 前記検索キーにはキーイメージを含み、 このキーイメージによりその３次元図形情報を検索する
   検索手段を含む請求項１記載の図形情報の検索装置。
3. 【請求項３】 前記表示手段は、前記ＣＲＴ表示装置の
   表示画面を複数の区画に区分し、その複数の区画に互い
   に形状が近似する複数の２次元図形情報を同時にかつ並
   列的に表示する手段を含む請求項１記載の図形情報の検
   索装置。
4. 【請求項４】 前記選択手段は同時に複数の図形情報を
   選択することができる構成であり、 前記中央処理装置には、選択された複数の２次元図形情
   報を前記ＣＲＴ表示装置の画面上でそれぞれ、前記操作
   端末により指定する位置に、かつ指定する大きさの相似
   形状で、同時に表示させる手段を含む請求項１記載の図
   形情報の検索装置。