JPH05156079A - 結晶性合成樹脂組成物 - Google Patents
結晶性合成樹脂組成物Info
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- JPH05156079A JPH05156079A JP32782391A JP32782391A JPH05156079A JP H05156079 A JPH05156079 A JP H05156079A JP 32782391 A JP32782391 A JP 32782391A JP 32782391 A JP32782391 A JP 32782391A JP H05156079 A JPH05156079 A JP H05156079A
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Abstract
低下させずに改良された結晶性合成樹脂組成物の提供。 【構成】 本発明の結晶性合成樹脂組成物は、結晶性合
成樹脂100重量部に、(a)次の〔化1〕の一般式
(I)で表されるアルキリデンビスフェノール類の環状
リン酸エステルの金属塩0.005〜5重量部および
(b)マイカ0.005〜3重量部を添加してなる。 【化1】 (式中、R1は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキ
ル基を示し、R2は水素原子または炭素原子数1〜9のア
ルキル基を示し、nは1乃至3、mは0または1を示
す。M はアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛または
アルミニウムを示す。)
Description
に関し、詳しくは、アルキリデンビスフェノール類の環
状リン酸エステルの金属塩およびマイカを添加すること
により、加工性、強度、透明性などの改善された結晶性
合成樹脂組成物に関する。
チレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
アミドなどの結晶性合成樹脂は、加熱成型後の結晶化速
度が遅いため、成型サイクル性が低く、金型温度を下げ
なければならない欠点があり、また、加熱成型後に結晶
化によって成型品が収縮するという欠点があった。しか
も、これらの結晶性合成樹脂は、大きな結晶が生成する
ために、強度が不充分であったり、透明性が劣る欠点も
あった。
性に由来するものであり、合成樹脂の結晶化温度を高
め、微細な結晶を急速に生成させることができれば解消
されることが知られている。
核剤あるいは結晶化促進剤を添加することが知られてお
り、従来から、p−第三ブチル安息香酸アルミニウム
塩、アジピン酸ナトリウムなどのカルボン酸金属塩、ナ
トリウムビス(4−第三ブチルフェニル)ホスフェー
ト、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ
第三ブチルフェニル)ホスフェートなどのリン酸エステ
ル金属塩、ジベンジリデンソルビトール、ビス(メチル
ベンジリデン)ソルビトールなどの多価アルコール誘導
体などが用いられていた。
736号公報、特開昭59−184252号公報などに
記載されたアルキリデンビスフェノール類の環状リン酸
エステルの金属塩はその効果が比較的大きく、広く用い
られている。
だ不充分な場合があり、芳香族リン酸アルカリ金属塩系
造核剤と高級脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩または
ハイドロタルサイト類とを併用する方法(特開昭63−
69853号公報)、前記アルキリデンビスフェノール
類の環状リン酸エステルのアルカリ金属塩の平均粒径を
小さくする方法(特開平2−73837号公報)などが
提案されたが、これらの方法による効果は実用上満足で
きるものではなかった。また、結晶核剤と多量のマイカ
とを併用して成型品のソリを防止する方法(特開昭62
−48750号公報)も提案されたが、この場合には透
明性を大幅に低下させる欠点があった。
状に鑑み鋭意検討を重ねた結果、アルキリデンビスフェ
ノール類の環状リン酸エステルの金属塩と少量のマイカ
とを併用することにより、結晶性合成樹脂の透明性をほ
とんど低下させずに、機械的物性を著しく改良しえるこ
とを見出し本発明を完成した。
0重量部に、(a)次の〔化2〕(〔化1〕と同じ)の
一般式(I)で表されるアルキリデンビスフェノール類
の環状リン酸エステルの金属塩0.005〜5重量部お
よび(b)マイカ0.005〜3重量部を添加してな
る、結晶性合成樹脂組成物を提供するものである。
ル基を示し、R2は水素原子または炭素原子数1〜9のア
ルキル基を示し、nは1乃至3、mは0または1を示
す。M はアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛または
アルミニウムを示す。)
いて詳述する。
分である上記一般式(I)で表されるアルキリデンビス
フェノール類の環状リン酸エステルの金属塩において、
R1で示される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第
二ブチル、第三ブチル、イソブチルなどがあげられ、R2
で示される炭素原子数1〜9のアルキル基としては、上
記R1で示される炭素原子数1〜4のアルキル基と同じア
ルキル基の他に、アミル、第三アミル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エ
チルヘキシル、第三オクチル、ノニルなどがあげられ
る。
は、上記R1が水素原子またはメチル基、上記R2が炭素原
子数1〜4のアルキル基である化合物が特に好ましい。
物としては、例えば、次の〔化3〕〜〔化13〕の化合
物(化合物No. 1〜化合物No. 11)があげられる。
とえば、オキシ塩化リンと2,2’−アルキリデンビス
フェノールとを反応させた後、加水分解して環状酸性リ
ン酸エステルとし、次いでこのエステルを水酸化ナトリ
ウムなどの金属水酸化物と反応させる方法、上記環状酸
性リン酸エステルのアルカリ金属塩と多価金属ハロゲン
化物とを反応させる方法などの周知の方法によって製造
され、製造後、ろ過、乾燥したものが用いられる。ま
た、必要に応じてこれを平均粒径0.1〜50μに粉砕
して結晶核剤として使用される。本発明の結晶性合成樹
脂組成物の(a)成分である上記一般式(I)で表され
る化合物の添加量は、結晶性合成樹脂100重量部に対
し、0.005〜5重量部、好ましくは0.01〜3重
量部である。
分であるマイカとしては、マスコバイト(白雲母)、フ
ロゴパイト(金雲母)、バイオタイト(黒雲母)などの
天然マイカを工業的に粉砕して、精製、分級したものが
好ましく、特に平均粒径が1〜100μのものが好まし
い。また、上記マイカは、乾式法、湿式法などの方法で
製造したものでよく、シランカップリング剤などで表面
処理されていてもよい。
分である上記マイカの添加量は、結晶性合成樹脂100
重量部に対し、0.005〜3重量部、好ましくは0.
01〜1重量部である。
たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン
−1、ポリ−3−メチルブテンなどのα−オレフィン重
合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレートなどの
熱可塑性直鎖ポリエステル、ポリカプロラクタム、ポリ
ヘキサメチレンアジパミドなどの直鎖ポリアミド、ポリ
フェニレンスルフィドなどをあげることができる。
上記マイカを結晶性合成樹脂に添加する方法は特に制限
を受けず、一般に用いられる方法をそのまま適用するこ
とができる。たとえば、結晶性合成樹脂粉末あるいはペ
レットと、添加剤粉末とをドライブレンドする方法を用
いることができる。
各種成型品、繊維、二軸延伸フィルム、シート、発泡成
型品などに使用することができる。
合成樹脂に添加される各種の添加剤、たとえば、フェノ
ール系抗酸化剤、チオエーテル系抗酸化剤、ホスファイ
ト系抗酸化剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重金属不活性
化剤、金属石けん、顔料、充填剤、有機錫化合物、可塑
剤、エポキシ化合物、発泡剤、帯電防止剤、難燃剤、滑
剤、加工助剤などを包含させることができる。
例によって具体的に説明する。しかしながら、本発明
は、これらの実施例によって制限を受けるものではな
い。
量部に対し、テトラキス〔メチレン−β−(3,5−ジ
第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタン0.1重量部、トリス(2,4−ジ第三ブチ
ルフェニル)ホスファイト0.1重量部、ステアリン酸
カルシウム0.05重量部、マイカ(A−21:山口雲
母工業所、平均粒径8μ) 0.1重量部および環状リン
酸エステルのアルカリ金属塩(〔表1〕参照)0.15
重量部の各成分からなる配合物を、ヘンシェルミキサー
により1100rpm ×5分間プレブレンドした後、25
0℃×20rpm の条件で押出加工をおこない、ペレット
を作成した。
を用いて結晶化温度を測定した。測定条件は、50ml
/分のN2 気流下、20℃/分で230℃まで昇温して
溶融し、3℃/分で降温して結晶化温度を求めた。
射出成型後、60℃まで急冷して試験片を作成し、JI
S−K−7207−B法に従い熱変形温度を測定し、ま
た、JIS−K−7110に従いアイゾッド衝撃強度
(Kg・cm/cm2 )を測定した。
第三ブチル−4−メチルフェノール0.2重量部、ジラ
ウリルチオジプロピオネート0.2重量部、ステアリン
酸リチウム0.1重量部、マイカ(A−21:山口雲母
工業所、平均粒径8μ) 0.05重量部および環状リン
酸エステルの金属塩(〔表2〕参照)0.15重量部の
各成分からなる配合物を、ヘンシェルミキサーにより1
100rpm ×5分間プレブレンドした後、250℃×2
0rpm の条件で押出加工をおこない、ペレットを作成し
た。
験を行なった。
て、テトラキス〔メチレン−β−(3,5−ジ第三ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン
0.1重量部、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニ
ル)ホスファイト0.1重量部、カルシウムステアレー
ト0.05重量部、環状リン酸エステルの金属塩(化合
物No.1,〔化3〕参照)0.3重量部およびマイカ
(〔表3〕参照)を充分に混合した後、二軸押出機を用
いてペレットを作成した。次いでこのペレットを用い、
250℃で射出成型後、60℃まで急冷して試験片を作
成した。作成した試験片を用い、JIS−K−7113
に従い引っ張り試験を行ない、また、ASTM D−1
003−61にもとづいて、霞度(Haze Value) を測定
した。
アルキリデンビスフェノール類の環状リン酸エステルの
金属塩とマイカとを併用することにより、結晶性合成樹
脂の機械的性質を著しく改善できるばかりでなく、結晶
化温度を高め、成型サイクルを向上することもできる。
また、マイカを多量に用いた場合には、透明性や伸びを
著しく低下させるのに対し、マイカを本発明における限
定された量を用いた場合には、透明性や伸びをほとんど
低下させることなく強度を著しく改善することができ
る。
等の機械的物性が、透明性をほとんど低下させずに改良
されたものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 結晶性合成樹脂100重量部に、(a)
次の〔化1〕の一般式(I)で表されるアルキリデンビ
スフェノール類の環状リン酸エステルの金属塩0.00
5〜5重量部および(b)マイカ0.005〜3重量部
を添加してなる、結晶性合成樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキ
ル基を示し、R2は水素原子または炭素原子数1〜9のア
ルキル基を示し、nは1乃至3、mは0または1を示
す。M はアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛または
アルミニウムを示す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03327823A JP3098592B2 (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 結晶性合成樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03327823A JP3098592B2 (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 結晶性合成樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05156079A true JPH05156079A (ja) | 1993-06-22 |
JP3098592B2 JP3098592B2 (ja) | 2000-10-16 |
Family
ID=18203383
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03327823A Expired - Lifetime JP3098592B2 (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 結晶性合成樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3098592B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001123021A (ja) * | 1999-10-26 | 2001-05-08 | Asahi Denka Kogyo Kk | 顆粒状ポリオレフィン用複合添加剤及びその製造方法 |
JP2002536520A (ja) * | 1999-02-10 | 2002-10-29 | トレスパファン、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング | 透明な二軸配向ポリオレフィンフィルム |
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---|---|---|---|---|
JP6114030B2 (ja) * | 2012-12-21 | 2017-04-12 | 基子 大沢 | 多用途おたま、およびあぶら取りおたま |
-
1991
- 1991-12-11 JP JP03327823A patent/JP3098592B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
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JP2001123021A (ja) * | 1999-10-26 | 2001-05-08 | Asahi Denka Kogyo Kk | 顆粒状ポリオレフィン用複合添加剤及びその製造方法 |
JP4530308B2 (ja) * | 1999-10-26 | 2010-08-25 | 株式会社Adeka | 顆粒状ポリオレフィン用複合添加剤及びその製造方法 |
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