JPH05153868A - 遮熱用被覆材及びその製造方法 - Google Patents

遮熱用被覆材及びその製造方法

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JPH05153868A
JPH05153868A JP3319331A JP31933191A JPH05153868A JP H05153868 A JPH05153868 A JP H05153868A JP 3319331 A JP3319331 A JP 3319331A JP 31933191 A JP31933191 A JP 31933191A JP H05153868 A JPH05153868 A JP H05153868A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、夏期に畑地に被覆して地温の上昇を
防止し、健全に生育せしめるための遮熱用被覆材及びそ
の製造方法を提供する。 【構成】ヒドロキシ基を有する熱可塑性合成樹脂のフィ
ルムをスプリット処理して得たスプリット繊維ウェッブ
を経緯交叉するように積層、接着して不織布とし、この
表面にアルミニウム層又は黒雲母層、及び二酸化チタン
層を順次設け、更に必要に応じて目詰め層を設けた遮熱
用被覆材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、夏期に畑地に被覆して
地温の上昇を防止し、各種野菜、花き類等を健全に生育
せしめるための遮熱用被覆材に関する。
【0002】
【従来の技術】冬期に畑地を被覆材で覆って地温を上昇
させ、各種野菜、花き類等の根圏の凍結を防止し、健全
に生育せしめることは従来より広く行われている。この
際の被覆材としては透明なフィルムが多く使用されてい
る。そしてこの被覆材で地面を覆うことは、近年厳寒期
以外の春秋期にも行われるようになってきた。春秋期に
は黒色、緑色或いは銀色のフィルムが使用される。更に
この畑地を被覆材で覆うという考えは夏期にも適用され
てきており、この際は白色フィルム、白黒フィルム、銀
色フィルム、これらの穴あきフィルム、或はこれらの細
裁断物等が使用され、地温の上昇を防止している。
【0003】上記フィルム被覆材で畑地を覆うと、被覆
材の内面には昼と夜の温度差で結露が発生し、この結露
は冬や春秋においては全く問題ないが、夏期における結
露は昼間の温度上昇により蒸発して、これが原因で野
菜、花き類の根圏が蒸れたり、或いは病害が発生するな
ど、その生育に悪い影響を与える。近年、ポリビニルア
ルコ−ル等の親水性熱可塑性合成樹脂フィルムを、一軸
方向に熱延伸し、次いでスプリットして扁平なスプリッ
ト繊維ウェッブとなし、このスプリット繊維ウエッブを
積層し、接着処理して製造した不織布を、そのまま或は
黒色、銀色に着色して用いることが開発されており(特
公昭59−51907号公報)、この被覆材は親水性の
ため結露が発生しない利点がある。
【0004】ところで、この畑地を被覆材で覆う態様と
しては、農作物の上から覆うにはべたがけ、浮きがけ、
トンネルがけが採用され、また畑地面を直に覆う直がけ
が採用されている。そして、夏期に農作物の上から覆う
べたがけ、浮きがけ、トンネルがけにおいては、その被
覆材は、通気性が良いこと、遮熱性が良いこと、また適
度の遮光性があることが要求される。一方畑地面を直に
覆う直がけにおいては、その被覆材は、通気性がないこ
と、遮熱性が良いこと、また被覆材の下から雑草が生え
て各種野菜、花き類等の生育を妨げないようできるだけ
高い遮光性(遮光率90%以上)があることが要求され
る。
【0005】しかして、上述した従来の夏期用の被覆材
では、べたがけ、浮きがけ、トンネルがけの夏期用の遮
熱被覆材においては、遮熱性の点で未だ充分といえず、
遮熱性を保持しながら、通気性を良くするための空隙率
の増加と、適度な遮光性の維持という相矛盾した要求を
満たすことはできなかった。すなわち、充分な遮熱性を
維持し、遮光率を20〜30%にするには空隙率を55
%以下にしなければならなかった。また直がけの夏期用
の遮熱被覆材においても充分な遮熱性を保持しながら遮
光率を90%以上にすることは困難であった。例えば、
黒色の被覆材は遮光率は高いが、熱を吸収するため遮熱
性は全くなく、夏期用の被覆材としては不適当である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、夏期に畑地
を覆って地温の上昇を効果的に防ぐことができ、しかも
空隙率を60%以上と大きくしても20〜30%の遮光
率を維持することができ、また空隙率を0%と小さくし
ても90%以上の遮光率を維持でき、更に被覆材内に結
露が発生しなく、また何回も使用可能な夏期用の遮熱被
覆材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、夏期用の遮
熱被覆材を得るべく種々検討した結果、特殊な素材から
なる特定構造の不織布を基材とし、これにアルミニウム
層又は黒雲母層を設け、その上に更に二酸化チタン層を
設けることによって上記の要件を満たし得ることを知見
し、本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、ヒドロキシ基を有する
熱可塑性合成樹脂からなるスプリット繊維ウェッブを経
緯交叉するように積層、接着して得た不織布の表面に、
アルミニウム層又は黒雲母層、及び二酸化チタン層を順
次設けてなる遮熱用被覆材である。また本発明は、ヒド
ロキシ基を有する熱可塑性合成樹脂フィルムを、一軸方
向に熱延伸し、次いでスプリットして扁平なスプリット
繊維ウェッブとなし、このスプリット繊維ウエッブを経
緯交叉するように積層し、接着処理して不織布を製造
し、この不織布をアルミニウム粉末又は黒雲母粉末配合
親水性合成樹脂液に浸漬し、加熱乾燥し、次いで二酸化
チタン粉末配合親水性合成樹脂液に浸漬、加熱乾燥する
ことを特徴とする遮熱用被覆材の製造方法である。
【0009】本発明について更に詳しく説明する。本発
明で用いる不織布は、ヒドロキシ基を有する熱可塑性合
成樹脂からなるスプリット繊維のウエッブで構成されて
いる。すなわち、このスプリット繊維ウエッブを経方向
及び緯方向に交叉するように重ねて接着したものであ
る。この経緯交叉するように重ねる際に、スプリット繊
維ウエッブをそのまま無拡張で重ねるか、拡張してから
重ねる。そしてこの際の拡張の程度によって空隙率を変
えることができる。べたがけ、浮きがけ、トンネルがけ
の夏期用の遮熱被覆材の場合は空隙率を大きくし、直が
けの場合は空隙率を小さくする。
【0010】ヒドロキシ基を有する熱可塑性合成樹脂と
しては、例えば平均重合度1400以上、鹸化度99%
以上のポリビニルアルコ−ルなどが用いられる。ヒドロ
キシ基を有する熱可塑性合成樹脂からなるスプリット繊
維のウエッブで構成さた上記不織布は吸湿性に優れてい
るので、これを用いた本発明の被覆材は、発生する結露
を吸湿、吸水し連続的に湿度の少ない外面に透湿してし
まうので結露状態を生ぜず、結露にもとづく種々の問題
点が解消できる。
【0011】上記不織布のみでは遮熱性がないため、そ
の表面にアルミニウム層又は黒雲母層を形成する。しか
し、アルミニウム層、黒雲母層を形成したのみではまだ
遮熱性が十分でないので本発明においてはアルミニウム
層又は黒雲母層の上に更に二酸化チタン層を形成する。
これらのアルミニウム層又は黒雲母層、及び二酸化チタ
ン層は太陽光線を反射し、またアルミニウム層は夜間土
壌内からでる赤外線を反射する。アルミニウム層、黒雲
母層、二酸化チタン層にも親水性を持たせることが好ま
しく、そのためにはアルミニウム粉末、黒雲母粉末、二
酸化チタン粉末を親水性樹脂液例えばポリビニルアルコ
−ルに添加配合したものを不織布に付着させる。
【0012】本発明の被覆材においては、上記不織布に
アルミニウム層又は黒雲母層、及び二酸化チタン層を順
次設けたので、単にアルミニウム層又は黒雲母層を設け
たものに比し遮熱性が著しく向上する。したがって、本
発明の被覆材をべたがけ、浮きがけ、トンネルがけの夏
期用の遮熱被覆材に用いるに当たり、空隙率を60%以
上と大きくし、通気性を良くしても、充分に遮熱し保冷
を維持でき、しかも20〜30%の遮光率を保持するこ
とができる。そのため、野菜、花き類の成育を良好にす
ることができる。
【0013】本発明の被覆材を夏期用の直がけの遮熱被
覆材に用いる場合には、不織布の空隙率を小さくする。
この不織布にアルミニウム層又は黒雲母層、及び二酸化
チタン層を順次設けたものは、遮熱性が充分で、地面の
温度上昇を防ぐことができ、また遮光率を95%以上に
することができるので被覆材の下に雑草が生えるのを防
ぐことができる。また、不織布の表面に先に二酸化チタ
ン層を設け、その上にアルミニウム層を形成しても遮光
率は90%以上になるが、これでは夜間、地層から発生
する遠赤外線を反射するので保冷が必要な夏期には適さ
ないので、本発明においては必ず先にアルミニウム層又
は黒雲母層を作る必要がある。また本発明においては、
二酸化チタン層の上に更に目詰め層を設けて空隙率を0
%に近ずけることができ、必要なときには0%にするこ
とができる。目詰め層の形成にはポリビニルアルコ−ル
などのヒドロキシ基を有する透明な熱可塑性合成樹脂を
用いるのが好ましい。
【0014】本発明の遮熱被覆材のアルミニウム層又は
黒雲母層、及び二酸化チタン層を設けたあとの外観の色
は白色ないしホワイトシルバ−色になるようにするのが
好ましい。本発明の遮熱被覆材は、耐候性が良く、夏の
強力な紫外線に当たっても劣化が少なく、数年間は継続
して使用できる。更に蒸れ現象を緩和する吸湿、透湿性
に関しても、直がけの場合は、古くから慣用されてき
た、わら、敷き草を敷いた場合に比し同程度の効果を生
じる。
【0015】次ぎに本発明の遮熱被覆材の製造方法につ
いて説明する。ヒドロキシ基を有する熱可塑性合成樹脂
例えばポリビニルアルコ−ルでフィルムを成形し、この
フィルムを一軸方向例えば縦方向に約5.5〜6.5倍
程度に熱延伸した後スプリット処理する。このスプリッ
ト処理によって、フィルムに延伸方向に無数の割れ線が
生じ、フィルムは微細に分割されて扁平な繊維ウエッブ
状になる。このようにして得た扁平なスプリット繊維ウ
ェッブを無拡幅もしくは拡幅し、このスプリット繊維ウ
ェッブの複数枚を繊維方向が互いに交叉するよう、すな
わち経緯交叉するように積層し、接着して不織布をつく
る。この際の拡幅の程度によって、不織布ひいては製品
たる被覆材の空隙率、通気性を調整する。また接着は、
例えばポリビニルアルコ−ルなどの接着剤を付与して接
着する。
【0016】次いでこの不織布の表面にアルミニウム層
又は黒雲母層を作る。アルミニウム層は、不織布を、樹
脂液にアルミニウム粉末を3〜10重量%添加して調製
した配合液に浸漬し、加熱乾燥して形成する。また黒雲
母層を形成するには、好ましくは鱗片状の黒雲母粉末を
用いて同様に行う。このアルミニウム層又は黒雲母層の
上に更に二酸化チタン層を形成する。二酸化チタン層
は、不織布を、樹脂液に二酸化チタン粉末を10〜40
重量%添加して調製した配合液に浸漬し、加熱乾燥して
形成する。樹脂液の濃度は4〜10%程度でよく、樹脂
としては親水性樹脂例えばポリビニルアルコ−ルが好ま
しい。ポリビニルアルコ−ルを用いた場合の濃度は5〜
7重量%程度が好ましい。かくしてして本発明の遮熱用
被覆材が製造されるが、必要な場合には目詰めコ−テン
グを行なう。目詰めコ−テング剤としてはポリビニルア
ルコ−ルを使用するのが好ましい。本発明において、上
記樹脂液及び目詰め材にポリビニルアルコ−ルを用いた
ときは、乾燥を加熱によって行う。この加熱によってポ
リビニルアルコ−ルの耐水性が一層向上する。
【0017】
【実施例】次ぎに本発明の遮熱用被覆材の製造例を示
す。 実施例1 重合度が1700、鹸化度が99.5%のポリビニルア
ルコ−ルから厚さ60μのフィルムを成形し、このフィ
ルムを縦方向に6倍熱延伸した。この延伸フィルムを、
表面がやすりで構成された回転ロ−ル上を擦過させて縦
方向にスプリットさせスプリット繊維ウエッブを得た。
このスプリット繊維ウエッブを横方向に4倍に拡げ、そ
の上に同じく横方向に4倍に拡げたスプリット繊維ウエ
ッブを繊維方向が直交するように重ね、ポリビニルアル
コ−ル水溶液に浸漬、加熱乾燥してスプリット繊維ウエ
ッブ同士を接着し網状の不織布を形成させた。
【0018】重合度1700、鹸化度99.5%のポリ
ビニルアルコ−ルの6%水溶液にアルミニウム粉末を7
重量%添加して調製した配合液中を、上記不織布を通過
させ、圧搾ロ−ルで絞った後加熱乾燥した。不織布の個
々のスプリット繊維周囲にアルミニウム配合液が固着し
た。次いでこの不織布を、重合度1700、鹸化度9
9.5%のポリビニルアルコ−ルの6%水溶液に二酸化
チタン粉末を20重量%添加して調製した配合液中を通
過させ、圧搾ロ−ルで絞った後加熱乾燥した。不織布の
個々のスプリット繊維周囲に固着したアルミニウム配合
物の上に二酸化チタン配合液が固着した。かくして空隙
率65%、遮光率25%のの被覆材が得られた。この被
覆材は、べたがけ、浮きがけ、トンネルがけの夏期用の
遮熱被覆材として好適である。アルミニウム粉末に代え
て鱗片状の黒雲母粉末を用い、上記の処理を行ったとこ
ろ、同様の結果が得られた。
【0019】実施例2 重合度が1700、鹸化度が99.5%のポリビニルア
ルコ−ルから厚さ60μのフィルムを成形し、このフィ
ルムを縦方向に6倍熱延伸した。この延伸フィルムを、
表面がやすりで構成された回転ロ−ル上を擦過させて縦
方向にスプリットさせスプリット繊維ウエッブを得た。
この無拡幅のスプリット繊維ウエッブの上に、無拡幅の
スプリット繊維ウエッブを繊維方向が直交するように重
ね、接着剤としてのポリビニルアルコ−ル水溶液に浸漬
し、加熱乾燥してスプリット繊維ウエッブ同士を接着し
フィルム状の不織布を形成させた。
【0020】重合度1700、鹸化度99.5%のポリ
ビニルアルコ−ルの6%水溶液にアルミニウム粉末を7
重量%添加して調製した配合液中を、上記不織布を通過
させ、圧搾ロ−ルで絞った後加熱乾燥した。不織布の表
裏面にアルミニウム層が形成された。次いでこの不織布
を、重合度1700、鹸化度99.5%のポリビニルア
ルコ−ルの6%水溶液に二酸化チタン粉末を20重量%
添加して調製した配合液中を通過させ、圧搾ロ−ルで絞
った後加熱乾燥した。不織布の表裏面にのアルミニウム
層の上に二酸化チタン層が形成された。このアルミニウ
ム層、二酸化チタン層を形成した不織布に、重合度17
00、鹸化度99.5%のポリビニルアルコ−ルの6%
水溶液を片面にコ−テイングし、加熱乾燥して目詰め層
を形成させた。かくして空隙率0%の被覆材が得られ
た。この被覆材は、夏期の直がけ用の遮熱被覆材として
好適である。アルミニウム粉末に代えて鱗片状の黒雲母
粉末を用い、上記の処理を行ったところ、同様の結果が
得られた。
【0021】実験例 上記実施例2で得た夏期の直がけ用遮熱被覆材と、他の
種々の被覆材、すなわち実施例2で用いた不織布にアル
ミニウム層のみ設け二酸化チタン層を設けない被覆材
(比較例1)、ネピア敷草(比較例2)、透明なポリエ
チレンフィルム(比較例3)、緑色のポリエチレンフィ
ルム(比較例4)、黒色のポリエチレンフィルム(比較
例5)とを用い、以下に示す各種の比較実験を行った。
なお、裸地は被覆材を用いない場合を示す。
【0022】1.各種被覆材表面からの水蒸発量。 地面に敷いた各種被覆材の上に、水を満たした直径15
cmのシャ−レを置き午前8時から日没まで放置し、水
蒸発量(mm/日)を測定した。この実験は各種被覆材
表面の太陽熱による温度上昇の高低を示すものである。
その結果を表1に示す。本発明被覆材は太陽熱を反射
し、温度上昇がアルミニウム層のみ設け二酸化チタン層
を設けない被覆材(比較例1)や他の被覆材に比し著し
く低いことが分かる。
【0023】
【表1】
【0024】2.各種被覆材を被覆した地面の温度。 地面を各種被覆材で覆った。そして、被覆材の地下10
cmの昼間(午前10時〜午後5時までの7時間)の各
時間毎の温度を測定した。その結果を表2に示す。また
地下10cmの夜間(午前1時〜午前5時までの4時
間)の各時間毎の温度を測定した。その結果を表3に示
す。本発明被覆材は、昼間、夜間の地面の温度上昇を防
ぎ、その効果がネピア敷草(比較例2)に次ぎ、アルミ
ニウム層のみ設け二酸化チタン層を設けない被覆材(比
較例1)をはじめ、各色のポリエチレンフィルム(比較
例3〜5)より優れていることが分かる。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】3.ガラスハウス内で使用した時の地面の
温度と西瓜の生育状況。 この実験では、ガラスハウス内に西瓜の苗を定植し、こ
れを実施例2の被覆材と透明なポリエチレンフィルム
(比較例3)とで覆い、8月から10月における午前1
0時の地面(地下5cm)の温度と西瓜の成育状況を調
べた。各月の最高温度及び最低温度は表4のとおりであ
った。また、西瓜の生育状況及び収穫は表5のとおりで
あった。本発明被覆材を用いた場合は、透明なポリエチ
レンフィルム(比較例3)を用いた場合に比し、地温の
上昇が少なく、西瓜の生育状況、収穫が格段に優れてい
ることが分かる。
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】
【発明の効果】本発明の遮熱用被覆材は、ヒドロキシ基
を有する熱可塑性合成樹脂からなるスプリット繊維ウェ
ッブを、無拡幅或いは拡幅して経緯交叉するように積
層、接着して得た不織布の表面に、アルミニウム層又は
黒雲母層、及び二酸化チタン層を順次設け更に必要に応
じて目詰め層を設けたので、遮熱性、吸湿性に優れ、ま
た遮光性、通気性を適度に調整することができる。その
ため夏期用の畑地の被覆材として好適であり、地温の上
昇を防止し、且つ各種野菜、花き類等の根圏の蒸れを防
ぎ、健全に生育せしめ、それらの収穫を格段に向上させ
ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒドロキシ基を有する熱可塑性合成樹脂か
    らなるスプリット繊維ウェッブを経緯交叉するように積
    層、接着して得た不織布の表面に、アルミニウム層又は
    黒雲母層、及び二酸化チタン層を順次設けてなる遮熱用
    被覆材。
  2. 【請求項2】ヒドロキシ基を有する熱可塑性合成樹脂フ
    ィルムを、一軸方向に熱延伸し、次いでスプリットして
    扁平なスプリット繊維ウェッブとなし、このスプリット
    繊維ウエッブを経緯交叉するように積層し、接着処理し
    て不織布を製造し、この不織布をアルミニウム粉末又は
    黒雲母粉末配合親水性合成樹脂液に浸漬し、加熱乾燥
    し、次いで二酸化チタン粉末配合親水性合成樹脂液に浸
    漬、加熱乾燥することを特徴とする遮熱用被覆材の製造
    方法。
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