JPH0515275Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、気泡浴槽におけるポンプの取付構
造に関するものである。

（従来技術及びその課題） 従来、気泡浴槽用のポンプの取付構造として、
例えば実開昭63−118882号公報等に記された構造
があるが、従来構造においてはポンプのメンテナ
ンス時等に部材の分解等を必要とし、メンテナン
スが非常に困難であるという問題点を有してい
た。又、ポンプき設置のためにわざわざ特別の空
間を設ける必要があり、さらに、ポンプ等から漏
水があつた場合、水が洗い場側へ流出し、衛生上
好ましくないという問題点があつた。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記従来の問題点に鑑み案出したもの
であつて、浴槽の近傍にコンパクトにポンプを設
置し得るとともに、施工及びメンテナンスを容易
化したポンプの取付構造を提供せんことを目的と
し、その要旨は、浴槽設置面と洗い場面を形成す
る床パンの側縁部に立設される壁パネルと、該壁
パネルから前記洗い場面側へ突出するカウンター
と、前記浴槽設置面上に載置される浴槽の壁面
と、該浴槽壁面を洗い場面側から遮蔽するエプロ
ンとにより囲まれる空間に、床パンより立ち上げ
てポンプ載置部を形成し、該ポンプ載置部の上面
にポンプ台を介しポンプを取り付ける取付構造に
おいて、前記ポンプ載置部は、前記壁パネルを載
置する床パンの壁パネル載置部からほぼ同一高さ
で内方へ突出状に形成された壁側ポンプ載置部
と、該壁側ポンプ載置部に対向状に、前記エプロ
ンを載置するエプロン載置部の端部に一体形成さ
れたエプロン側ポンプ載置部とからなり、前記壁
側ポンプ載置部と前記エプロン側ポンプ載置部間
には浴槽排水配管挿通用の溝が形成され、該溝の
前記洗い場面側には排水口が形成されていること
である。

（作用） 気泡浴槽用のポンプは、ポンプ台を介し、床パ
ン上に立ち上げ形成されたポンプ載置台に取り付
けられ、水の侵入を阻止し得る高位置に取り付け
られる。又、ポンプを高位置に取り付けることに
より、浴槽とポンプ間の配管を水平に保ち、良好
な循環状態を得ることができる。

又、このポンプの取り付けられる空間は、壁パ
ネルとカウンターと浴槽壁面とエプロンにより囲
まれる空間であり、この空間は外部から隠蔽され
た空間であるため、ポンプを外部から隠蔽した状
態でコンパクトに取り付けることができ、万一ポ
ンプ等から漏水した場合にも、漏水は溝を通り排
水口に流れ、漏水が洗い場側へ流出することがな
い、又、メンテナンス時等には、エプロンを取り
外し洗い場側から容易にポンプ及び配管等のメン
テナンスを行なうことができる。尚、施工時にお
いても、溝を通し洗い場側から配管等を行なうこ
とができるため、施工が容易化する。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第２図は浴室の平面図であり、第３図は第２図
の縦断面図を示す。又、第１図には要部を拡大し
た斜視図を示す。

図において、浴室の底面を構成する床パン１に
は、浴槽設置面２と洗い場面３が形成されてお
り、この浴槽設置面２と洗い場面３は床パン１か
ら立ち上がり状に一体形成されたエプロン載置部
４により仕切られている。又、床パン１の側縁部
には立ち上がり状に壁パネルを載置可能な壁パネ
ル載置部５が形成されており、壁パネル載置部５
の側縁部にはＬ字状に立ち上げられた水切り用の
縁壁６が形成されている。

本例においては、この壁パネル載置部５から内
方へ突出状に壁側ポンプ載置部７ａがほぼ同一の
高さに突出形成されており、この側壁ポンプ載置
部７ａに対向状に、前記エプロン載置部４の端部
に一体状にエプロン側ポンプ載置部７ｂが形成さ
れており、壁側ポンプ載置部７ａとエプロン側ポ
ンプ載置部７ｂ間は浴槽排水配管挿通用の溝Ｍと
なつている。又、溝Ｍの洗い場面３側には排水口
Ｈが形成されている。

この壁側ポンプ載置部７ａとエプロン側ポンプ
載置部７ｂ上にはポンプ台８が取り付けられ、ポ
ンプ台８の取付部８ｃがボルト等を介し壁側ポン
プ載置部７ａ及びエプロン側ポンプ載置部７ｂに
形成されている取付穴ｈ，ｈ，ｈ，ｈに取り付け
られる。ポンプ台８は取付部８ｃから立ち上がつ
た脚部８ｂと、その上端部に水平状の載置面８ａ
が形成されたものであつて、この載置面８ａ上に
給水ポンプ９の脚９ａ，９ａを載置させて給水ポ
ンプ９を取り付けることができる。従つて、給水
ポンプ９は前記壁側ポンプ載置部７ａ及びエプロ
ン側ポンプ載置部７ｂの高さとポンプ台８の高さ
分だけ床パン１の底面よりも立ち上げられた高位
置に設置されることとなり、水の侵入が良好に防
止されることとなる。

この給水ポンプ９の取付位置は、第２図及び第
３図に示すように、前記浴槽設置面２上に載置さ
れる浴槽１０の浴槽壁面１０ａに近接し、かつ前
記壁パネル載置部５上に載置される壁パネル１２
とも近接し、かつ浴槽壁面１０ａの端部に垂設さ
れ下端部が前記エプロン載置部４に設置されるエ
プロン１１とも近接することとなり、しかも本例
においては洗い場面３側の壁パネル１２からほぼ
浴槽１０の上端面と同等の高さに突出状にカウン
ター１３が水平状に配置されるた、このカウンタ
ー１３の端部とも近接した位置となり、この壁パ
ネル位置２と浴槽壁面１０ａとエプロン１１とカ
ウンター１３とにより囲まれるポンプ収納空間Ｋ
内にコンパクトに給水ポンプ９が配設されること
となり、このポンプ収納空間Ｋは洗い場面３側か
らは完全に隠蔽された場所であり、隠蔽状に給水
ポンプ９の設置が可能である。又、エプロン１１
の端部であつて前記カウンター１３の下面側に排
水口Ｈを隠蔽する覆蓋板１４を着脱可能に取り付
けておけば、排水口Ｈとともに給水ポンプ９は完
全に洗い場面３からは隠蔽されることとなり、メ
ンテナンス等の必要時には、この覆蓋板１４を取
り外してカウンター１３の下面側より良好に給水
ポンプ９のメンテナンスを行なうことができる。
又、エプロン１１を取り外し洗い場面３側から容
易に配管類のメンテナンスを行なうことができ
る。従つて、施工時にも、配管等を洗い場面３側
から行なうことができ、最後にエプロン１１を覆
設して施工を完了することができる。

尚、カウンター１３の下面側は備品等の収納ス
ペースＳとして有効に利用することができ、洗い
場面３側に突出状に水栓金具１６を設置すること
ができる。尚、図中１５は浴槽用水栓であり、図
中１７はタオル掛けであり、図中Ｄはドアであ
り、図中１８は鏡、１９は証明器具である。

このように本例においては、浴槽１０用の給水
ポンプ９を、床パン１から立ち上がつた高位置に
水の侵入を防止した状態で設置することができる
とともに、洗い場面３側から隠蔽されたポンプ収
納空間Ｋ内にコンパクトに配設させることがで
き、かつ洗い場面３側から良好に点検等を行なう
ことができる。

（考案の効果） 本考案は、浴槽設置面と洗い場面を形成する床
パンの側縁部に立設される壁パネルと、該壁パネ
ルから前記洗い場面側へ突出するカウンターと、
前記浴槽設置面上に載置される浴槽の壁面と、該
浴槽壁面を洗い場面側から遮蔽するエプロンとに
より囲まれる空間に、床パンより立ち上げてポン
プ載置部を形成し、該ポンプ載置部の上面にポン
プ台を介しポンプを取り付ける取付構造におい
て、前記ポンプ載置部は、前記壁パネルを載置す
る床パンの壁パネル載置部からほぼ同一高さで内
方へ突出状に形成された壁側ポンプ載置部と、該
壁側ポンプ載置部に対向状に、前記エプロンを載
置するエプロン載置部の端部に一体形成されたエ
プロン側ポンプ載置部とからなり、前記壁側ポン
プ載置部と前記エプロン側ポンプ載置部間には浴
槽排水配管挿通用の溝が形成され、該溝の前記洗
い場面側には排水口が形成されていることによ
り、気泡浴槽用のポンプは、ポンプ台を介し、床
パン上に立ち上げ形成されたポンプ載置台に取り
付けられ、水の侵入を阻止し得る高位置に取り付
けられる。又、ポンプを高位置に取り付けること
により、浴槽とポンプ間の配管を水平に保ち、良
好な循環状態を得ることができる。

又、このポンプの取り付けられる空間は、壁パ
ネルとカウンターと浴槽壁面とエプロンにより囲
まれる空間であり、この空間は外部から隠蔽され
た空間であるため、ポンプを外部から隠蔽した状
態でコンパクトに取り付けることができ、万一ポ
ンプ等から漏水した場合にも、漏水は溝を通り排
水口に流れ、漏水が洗い場側へ流出することがな
い、又、メンテナンス時等には、エプロンを取り
外し洗い場側から容易にポンプ及び配管等のメン
テナンスを行なうことができる。尚、施工時にお
いても、溝を通し洗い場側から配管等を行なうこ
とができるため、施工が容易化する効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図はポンプ
の取付状態を示す要部拡大分解斜視図、第２図は
浴槽の平面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線断面図
である。 １……床パン、２……浴槽設置面、３……洗い
場面、４……エプロン載置部、５……壁パネル載
置部、７ａ……壁側ポンプ載置部、７ｂ……エプ
ロン側ポンプ載置部、８……ポンプ台、９……給
水ポンプ、１０……浴槽、１０ａ……浴槽壁面、
１１……エプロン、１２……壁パネル、１３……
カウンター、１４……覆蓋板、Ｈ……排水口、Ｋ
……ポンプ収納空間、Ｄ……ドア、Ｍ……溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴槽設置面と洗い場面を形成する床パンの側縁
   部に立設される壁パネルと、該壁パネルから前記
   洗い場面側へ突出するカウンターと、前記浴槽設
   置面上に載置される浴槽の壁面と、該浴槽壁面を
   洗い場面側から遮蔽するエプロンとにより囲まれ
   る空間に、床パンより立ち上げてポンプ載置部を
   形成し、該ポンプ載置部の上面にポンプ台を介し
   ポンプを取り付ける取付構造において、前記ポン
   プ載置部は、前記壁パネルを載置する床パンの壁
   パネル載置部からほぼ同一高さで内方へ突出状に
   形成された壁側ポンプ載置部と、該壁側ポンプ載
   置部に対向状に、前記エプロンを載置するエプロ
   ン載置部の端部に一体形成されたエプロン側ポン
   プ載置部とからなり、前記壁側ポンプ載置部と前
   記エプロン側ポンプ載置部間には浴槽排水配管挿
   通用の溝が形成され、該溝の前記洗い場面側には
   排水口が形成されていることを特徴とする浴槽用
   ポンプの取付構造。