JPH05149441A - 船尾管軸封装置 - Google Patents
船尾管軸封装置Info
- Publication number
- JPH05149441A JPH05149441A JP3318179A JP31817991A JPH05149441A JP H05149441 A JPH05149441 A JP H05149441A JP 3318179 A JP3318179 A JP 3318179A JP 31817991 A JP31817991 A JP 31817991A JP H05149441 A JPH05149441 A JP H05149441A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft
- stern
- ring
- stern tube
- housing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 周方向の滑り阻止、二重反転プロペラ装着船
への適用、ガイドリングとライナーとの接触による発熱
低減、軸振れの吸収及び耐久性の向上を図る。 【構成】 船尾管に軸支された推進軸1 と外側軸2 又は
スタンボスの船尾側端との間に設けられ、潤滑油の漏出
及び海水の侵入を防ぐ船尾管軸封装置3 である。前記推
進軸1 のライナー4 に遊嵌されかつ軸方向に夫々複数分
割された内側ハウジング6 及び外側ハウジング7 と、内
側ハウジング6 の内部に嵌装された水シールリング8 及
び油シールリング9 と、水及び油シールリング8,9 間に
配設されたガイドリング10と、内外側ハウジング6,7 間
に設けられかつ両者を連結する弾性リング11及びキー12
とから成り、外側ハウジング7 を外側軸2 又はスタンボ
スに固着する。
への適用、ガイドリングとライナーとの接触による発熱
低減、軸振れの吸収及び耐久性の向上を図る。 【構成】 船尾管に軸支された推進軸1 と外側軸2 又は
スタンボスの船尾側端との間に設けられ、潤滑油の漏出
及び海水の侵入を防ぐ船尾管軸封装置3 である。前記推
進軸1 のライナー4 に遊嵌されかつ軸方向に夫々複数分
割された内側ハウジング6 及び外側ハウジング7 と、内
側ハウジング6 の内部に嵌装された水シールリング8 及
び油シールリング9 と、水及び油シールリング8,9 間に
配設されたガイドリング10と、内外側ハウジング6,7 間
に設けられかつ両者を連結する弾性リング11及びキー12
とから成り、外側ハウジング7 を外側軸2 又はスタンボ
スに固着する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶における推進軸を
軸支する船尾管の軸封装置に関するものである。
軸支する船尾管の軸封装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】船尾管の推進軸支承構造において、船尾
管の船尾側端と推進軸との間に、外部からは海水が侵入
しないようにし、内部からは潤滑油が海中等に漏出しな
いようにするための船尾管軸封装置が知られている。即
ち、船尾にプロペラを備えた推進軸が延出され、該推進
軸は軸封装置を備えた船尾管により水密構造的に支承さ
れている。
管の船尾側端と推進軸との間に、外部からは海水が侵入
しないようにし、内部からは潤滑油が海中等に漏出しな
いようにするための船尾管軸封装置が知られている。即
ち、船尾にプロペラを備えた推進軸が延出され、該推進
軸は軸封装置を備えた船尾管により水密構造的に支承さ
れている。
【０００３】従来、この種軸封装置の１例として図５に
示すものがある。図５において、20は軸封装置で、船尾
管 (図示省略) に回転自在に軸支されかつ船尾端にプロ
ペラＰが取付けられた推進軸21に、スタンボス22の船尾
側端とプロペラＰの間に位置して、ライナー23を介して
外嵌され、スタンボス22の船尾側端に固着されている。
示すものがある。図５において、20は軸封装置で、船尾
管 (図示省略) に回転自在に軸支されかつ船尾端にプロ
ペラＰが取付けられた推進軸21に、スタンボス22の船尾
側端とプロペラＰの間に位置して、ライナー23を介して
外嵌され、スタンボス22の船尾側端に固着されている。
【０００４】そして、この軸封装置20は、スタンボス22
に取付けられたハウジング24と、該ハウジング24に内嵌
されると共にライナー23に外嵌されたガイドリング25、
水シールリング26,27 及び油シールリング28とから成
り、水シールリング27及び油シールリング28はガイドリ
ング25に固着されると共に、各リング27,28 のベロー部
27A,28A はハウジング24に固定されている。
に取付けられたハウジング24と、該ハウジング24に内嵌
されると共にライナー23に外嵌されたガイドリング25、
水シールリング26,27 及び油シールリング28とから成
り、水シールリング27及び油シールリング28はガイドリ
ング25に固着されると共に、各リング27,28 のベロー部
27A,28A はハウジング24に固定されている。
【０００５】前記推進軸21と船尾管軸受間の隙間は、約
1mmとされ、軸半径方向の動きに対して十分な追従性が
付与されており、従って前記ガイドリング25とライナー
23間の隙間も約 1mmとされ、この隙間以下の推進軸21即
ちライナー23の振れは、ガイドリング25とライナー23の
隙間で吸収され、 1mm以上のライナー23の振れは、ベロ
ー部27A,28A の弾性 (ばね効果) により吸収するように
なっている。
1mmとされ、軸半径方向の動きに対して十分な追従性が
付与されており、従って前記ガイドリング25とライナー
23間の隙間も約 1mmとされ、この隙間以下の推進軸21即
ちライナー23の振れは、ガイドリング25とライナー23の
隙間で吸収され、 1mm以上のライナー23の振れは、ベロ
ー部27A,28A の弾性 (ばね効果) により吸収するように
なっている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術では、各シールリングの設計上の問題、ガイドリング
とライナーとの接触による発熱、シールリングのベロー
部のクラックによる割れ等により、トラブルが多いとい
う問題がある。そこで、上記問題を解決すべく、図６に
示すように、外側軸34に固着されるフランジリング29、
中間リング30、カバーリング31によりシールリング32を
挟着し、ガイドリングやシールリングベロー部を取り除
き、シールリング32自体のばね効果により、ライナー23
の半径方向の振れを吸収するようにした軸封装置33が提
案されている。図６の装置33では、ライナー23の 1mm程
度の大きな半径方向の動きに追従させるために、シール
リング32の形状、材質等について十分工夫がなされてい
る。
術では、各シールリングの設計上の問題、ガイドリング
とライナーとの接触による発熱、シールリングのベロー
部のクラックによる割れ等により、トラブルが多いとい
う問題がある。そこで、上記問題を解決すべく、図６に
示すように、外側軸34に固着されるフランジリング29、
中間リング30、カバーリング31によりシールリング32を
挟着し、ガイドリングやシールリングベロー部を取り除
き、シールリング32自体のばね効果により、ライナー23
の半径方向の振れを吸収するようにした軸封装置33が提
案されている。図６の装置33では、ライナー23の 1mm程
度の大きな半径方向の動きに追従させるために、シール
リング32の形状、材質等について十分工夫がなされてい
る。
【０００７】しかし、最近開発された二重反転プロペラ
船にあっては、推進軸の半径方向の動きが 1mmを超える
うえ、外側軸34と共に各リング29,30,31が回転する構造
となっているため、図６の軸封装置33では対応すること
ができない。そこで、図５に示す軸封装置20を採用する
ことになるが、ケーシングが回転するためベロー部とハ
ウジング間で滑りが生じるほか前記の問題がある。
船にあっては、推進軸の半径方向の動きが 1mmを超える
うえ、外側軸34と共に各リング29,30,31が回転する構造
となっているため、図６の軸封装置33では対応すること
ができない。そこで、図５に示す軸封装置20を採用する
ことになるが、ケーシングが回転するためベロー部とハ
ウジング間で滑りが生じるほか前記の問題がある。
【０００８】本発明は、上述のような実状に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、周方向の滑り防
止、ガイドリングとライナーとの接触による発熱防止、
ガイドリングとライナー間の隙間よりも大きい半径方向
の軸振れの吸収及び耐久性の向上を図り、二重反転プロ
ペラ装着船にも採用可能な船尾管軸封装置を提供するに
ある。
れたもので、その目的とするところは、周方向の滑り防
止、ガイドリングとライナーとの接触による発熱防止、
ガイドリングとライナー間の隙間よりも大きい半径方向
の軸振れの吸収及び耐久性の向上を図り、二重反転プロ
ペラ装着船にも採用可能な船尾管軸封装置を提供するに
ある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明は、船尾管に回転自在に軸支された推進軸とスタンボ
ス又は外側軸の船尾側端との間に設けられ、潤滑油の漏
出及び海水の侵入を防止する船尾管軸封装置であって、
前記推進軸に遊嵌されかつ軸方向に夫々複数分割された
内側ハウジング及び外側ハウジングと、内側ハウジング
の内部に嵌装された水シールリング及び油シールリング
と、水及び油シールリング間に配設されたガイドリング
と、前記内側及び外側ハウジング間に設けられかつ両者
を連結する弾性リング及びキーとから成り、外側ハウジ
ングがスタンボス又は外側軸の船尾側端に固着されてい
ることを特徴としている。
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明は、船尾管に回転自在に軸支された推進軸とスタンボ
ス又は外側軸の船尾側端との間に設けられ、潤滑油の漏
出及び海水の侵入を防止する船尾管軸封装置であって、
前記推進軸に遊嵌されかつ軸方向に夫々複数分割された
内側ハウジング及び外側ハウジングと、内側ハウジング
の内部に嵌装された水シールリング及び油シールリング
と、水及び油シールリング間に配設されたガイドリング
と、前記内側及び外側ハウジング間に設けられかつ両者
を連結する弾性リング及びキーとから成り、外側ハウジ
ングがスタンボス又は外側軸の船尾側端に固着されてい
ることを特徴としている。
【００１０】また、本発明は、前記ガイドリングの内周
ガイド面は、周方向に断続的に形成されていることを特
徴としている。さらに本発明は、前記ガイドリングの内
周ガイド面に油溝が形成されていることを特徴としてい
る。
ガイド面は、周方向に断続的に形成されていることを特
徴としている。さらに本発明は、前記ガイドリングの内
周ガイド面に油溝が形成されていることを特徴としてい
る。
【００１１】
【作用】本発明によれば、内側及び外側ハウジングは、
キー及び弾性リングを介して相対回転不能に連結され、
外側ハウジングに対して軸方向及び半径方向に若干移動
可能であるから、推進軸の半径方向の動きのうち、推進
軸 (実質的にはライナー) とガイドリング間の隙間の範
囲内の動きは、この隙間により吸収され、該隙間値を超
える動きは弾性リングの弾性により吸収される。そし
て、この動作は、前記外側ハウジングをスタンボスに固
定した場合は勿論、外側ハウジングを外側軸に固定して
共に回転する場合においても、内外側ハウジング間にス
リップが生じることはない。
キー及び弾性リングを介して相対回転不能に連結され、
外側ハウジングに対して軸方向及び半径方向に若干移動
可能であるから、推進軸の半径方向の動きのうち、推進
軸 (実質的にはライナー) とガイドリング間の隙間の範
囲内の動きは、この隙間により吸収され、該隙間値を超
える動きは弾性リングの弾性により吸収される。そし
て、この動作は、前記外側ハウジングをスタンボスに固
定した場合は勿論、外側ハウジングを外側軸に固定して
共に回転する場合においても、内外側ハウジング間にス
リップが生じることはない。
【００１２】また、本発明は、ガイドリングの内周ガイ
ド面が、周方向に断続的に形成されているので、ライナ
ーとの接触面積が小さく、接触による発熱が減少する。
さらに、本発明は、ガイドリングの内周ガイド面に油溝
が設けられているので、油の流れが良好で、摩耗及び発
熱の減少が図れる。
ド面が、周方向に断続的に形成されているので、ライナ
ーとの接触面積が小さく、接触による発熱が減少する。
さらに、本発明は、ガイドリングの内周ガイド面に油溝
が設けられているので、油の流れが良好で、摩耗及び発
熱の減少が図れる。
【００１３】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図１〜図４は本発明の実施例を示し、プロペラＰを
後端（船尾外端）に嵌着した推進軸1 は、船尾管 (図示
省略) 及び外側軸2 を貫通すると共に、船尾管軸封装置
3 を介して船外に突出され、船尾管によって回転自在に
軸支されており、前記軸封装置3 は推進軸1 に外嵌固着
されたライナー4 に、外側軸2 とプロペラＰの間に位置
して相対回転可能に外嵌され、外側軸2 (又はスタンフ
レームのボス部即ちスタンボス) にボルト5 により固着
されている。
る。図１〜図４は本発明の実施例を示し、プロペラＰを
後端（船尾外端）に嵌着した推進軸1 は、船尾管 (図示
省略) 及び外側軸2 を貫通すると共に、船尾管軸封装置
3 を介して船外に突出され、船尾管によって回転自在に
軸支されており、前記軸封装置3 は推進軸1 に外嵌固着
されたライナー4 に、外側軸2 とプロペラＰの間に位置
して相対回転可能に外嵌され、外側軸2 (又はスタンフ
レームのボス部即ちスタンボス) にボルト5 により固着
されている。
【００１４】船尾管軸封装置3 は、前記ライナー4 に遊
嵌されかつ軸方向に夫々複数分割された内側ハウジング
6 及び外側ハウジング7 と、内側ハウジング6 の内部に
嵌装された２個の水シールリング8 及び２個の油シール
リング9 と、水シールリング8 と油シールリング9 間に
配設されたガイドリング10と、内外側ハウジング6,7間
に設けられかつ両者を連結する弾性リング11及びキー12
とからなっている。
嵌されかつ軸方向に夫々複数分割された内側ハウジング
6 及び外側ハウジング7 と、内側ハウジング6 の内部に
嵌装された２個の水シールリング8 及び２個の油シール
リング9 と、水シールリング8 と油シールリング9 間に
配設されたガイドリング10と、内外側ハウジング6,7間
に設けられかつ両者を連結する弾性リング11及びキー12
とからなっている。
【００１５】前記内側ハウジング6 は、軸方向に分割さ
れた５個のリング状分割体6A,6B,6C,6D,6Eと連結ボルト
6Fとからなり、軸方向中央の分割体6Cの内周に前記ガイ
ドリング10が形成されており、各分割体6A〜6Eの内周側
端面間に前記シールリング8,9 の外周部が挟着固定され
ている。また、各分割体6A〜6Eの外周側端面間に弾性リ
ング11の各内周部が挟着固定されており、船首側端の分
割体6Aには、図１及び図２に示すようにキー溝13が設け
られると共に、連結ボルト6F用のねじ孔14が設けられて
いる。
れた５個のリング状分割体6A,6B,6C,6D,6Eと連結ボルト
6Fとからなり、軸方向中央の分割体6Cの内周に前記ガイ
ドリング10が形成されており、各分割体6A〜6Eの内周側
端面間に前記シールリング8,9 の外周部が挟着固定され
ている。また、各分割体6A〜6Eの外周側端面間に弾性リ
ング11の各内周部が挟着固定されており、船首側端の分
割体6Aには、図１及び図２に示すようにキー溝13が設け
られると共に、連結ボルト6F用のねじ孔14が設けられて
いる。
【００１６】前記外側ハウジング7 は、内側ハウジング
6 に対応して軸方向に分割された５個のリング状分割体
7A,7B,7C,7D,7Eとその連結ボルト7Fとからなり、各分割
体7A〜7Eの内周側端面間に弾性リング11の各外周部が挟
着固定されており、船首側端の分割体7Aが、前記ボルト
5 により外側軸2 の船尾側端面に固着され、外側軸2と
共に軸封装置3 全体が一体的に回転可能になっている。
6 に対応して軸方向に分割された５個のリング状分割体
7A,7B,7C,7D,7Eとその連結ボルト7Fとからなり、各分割
体7A〜7Eの内周側端面間に弾性リング11の各外周部が挟
着固定されており、船首側端の分割体7Aが、前記ボルト
5 により外側軸2 の船尾側端面に固着され、外側軸2と
共に軸封装置3 全体が一体的に回転可能になっている。
【００１７】また、船首側端の分割体7Aには、その内周
面に前記キー溝13に嵌合されるキー12が固着され、連結
ボルト7F用のねじ孔15が設けられている。前記ガイドリ
ング10は、図３及び図４に示すように内歯歯車状を呈す
るように凹凸状に形成され、凸部の内周面が断続的なガ
イド面10A とされ、該ガイド面10A に油溝16が夫々複数
条設けられ、油の流れが良好になるようにしてある。な
お、このガイドリング10は、内側ハウジング分割体6Cと
個別に成形し、内側ハウジング6 の内周に埋入固着する
ことができ、内歯歯車状としたガイドリングを周方向に
複数分割して嵌着することもできる。
面に前記キー溝13に嵌合されるキー12が固着され、連結
ボルト7F用のねじ孔15が設けられている。前記ガイドリ
ング10は、図３及び図４に示すように内歯歯車状を呈す
るように凹凸状に形成され、凸部の内周面が断続的なガ
イド面10A とされ、該ガイド面10A に油溝16が夫々複数
条設けられ、油の流れが良好になるようにしてある。な
お、このガイドリング10は、内側ハウジング分割体6Cと
個別に成形し、内側ハウジング6 の内周に埋入固着する
ことができ、内歯歯車状としたガイドリングを周方向に
複数分割して嵌着することもできる。
【００１８】また、ガイドリング10のガイド面10A とラ
イナー4 との隙間は、直径で 1mmとされているが、推進
軸1 の直径等により概略0.2 〜2mm の範囲で設定するの
が好ましく、さらに、ガイド面10A の全接触面積も推進
軸1 の直径等に応じて適宜設計するのがよい。前記弾性
リング11は、非常に剛性が高くかつ可撓性のある弾性体
からなり、断面略円弧状の屈曲部11A を備えかつ軸方向
に２分割された２個１組とされており、ライナー4 と前
記ガイドリング10のガイド面10A の隙間値 1mmを超える
推進軸1 の半径方向の動きを吸収し、内側ハウジング6
の半径方向の動きを許容するようになっている。
イナー4 との隙間は、直径で 1mmとされているが、推進
軸1 の直径等により概略0.2 〜2mm の範囲で設定するの
が好ましく、さらに、ガイド面10A の全接触面積も推進
軸1 の直径等に応じて適宜設計するのがよい。前記弾性
リング11は、非常に剛性が高くかつ可撓性のある弾性体
からなり、断面略円弧状の屈曲部11A を備えかつ軸方向
に２分割された２個１組とされており、ライナー4 と前
記ガイドリング10のガイド面10A の隙間値 1mmを超える
推進軸1 の半径方向の動きを吸収し、内側ハウジング6
の半径方向の動きを許容するようになっている。
【００１９】上記実施例において、船尾管内の潤滑油
は、油シールリング9,9 と船首側端の弾性リング11によ
って漏出が防止され、海水等の侵入は水シールリング8,
8 と船尾側端の弾性リング11によって阻止される。そし
て、推進軸1 の半径方向の動き(軸振れ) は、ライナー4
とガイドリング10のガイド面10A の隙間、及び弾性リ
ング11の屈曲部11A のばね効果によって吸収され、内側
ハウジング6 が推進軸1の動きに追従する。
は、油シールリング9,9 と船首側端の弾性リング11によ
って漏出が防止され、海水等の侵入は水シールリング8,
8 と船尾側端の弾性リング11によって阻止される。そし
て、推進軸1 の半径方向の動き(軸振れ) は、ライナー4
とガイドリング10のガイド面10A の隙間、及び弾性リ
ング11の屈曲部11A のばね効果によって吸収され、内側
ハウジング6 が推進軸1の動きに追従する。
【００２０】なお、上記実施例における弾性リング11
は、推進軸1の動きに伴なう繰返し応力の発生によっ
て、クラック等が入ることのないような形状に選定する
ことが容易である。本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、例えば、ガイドリング10の形状等は適宜
設計変更でき、また、シールリング8,9 は全部で３本と
することができ、又スタンボスに取付可能であること勿
論である。
は、推進軸1の動きに伴なう繰返し応力の発生によっ
て、クラック等が入ることのないような形状に選定する
ことが容易である。本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、例えば、ガイドリング10の形状等は適宜
設計変更でき、また、シールリング8,9 は全部で３本と
することができ、又スタンボスに取付可能であること勿
論である。
【００２１】
【発明の効果】本発明は、上述のように、船尾管に回転
自在に軸支された推進軸とスタンボス又は外側軸の船尾
側端との間に設けられ、潤滑油の漏出及び海水の侵入を
防止する船尾管軸封装置であって、前記推進軸に遊嵌さ
れかつ軸方向に夫々複数分割された内側ハウジング及び
外側ハウジングと、内側ハウジングの内部に嵌装された
水シールリング及び油シールリングと、水及び油シール
リング間に配設されたガイドリングと、前記内側及び外
側ハウジング間に設けられかつ両者を連結する弾性リン
グ及びキーとから成り、外側ハウジングがスタンボス又
は外側軸の船尾側端に固着されていることを特徴とする
ものであるから、内外側ハウジング間の周方向の滑りが
阻止され、二重反転プロペラ装着船のように軸封装置が
外側軸と共に回転する船尾管にも採用して軸封機能を十
二分に発揮させることができ、ガイドリングとライナー
（推進軸）との接触による発熱を低減でき、ガイドリン
グとライナーとの間の隙間よりも大きい推進軸の半径方
向の動きを弾性リングによって吸収でき耐久性の向上を
図ることができる。
自在に軸支された推進軸とスタンボス又は外側軸の船尾
側端との間に設けられ、潤滑油の漏出及び海水の侵入を
防止する船尾管軸封装置であって、前記推進軸に遊嵌さ
れかつ軸方向に夫々複数分割された内側ハウジング及び
外側ハウジングと、内側ハウジングの内部に嵌装された
水シールリング及び油シールリングと、水及び油シール
リング間に配設されたガイドリングと、前記内側及び外
側ハウジング間に設けられかつ両者を連結する弾性リン
グ及びキーとから成り、外側ハウジングがスタンボス又
は外側軸の船尾側端に固着されていることを特徴とする
ものであるから、内外側ハウジング間の周方向の滑りが
阻止され、二重反転プロペラ装着船のように軸封装置が
外側軸と共に回転する船尾管にも採用して軸封機能を十
二分に発揮させることができ、ガイドリングとライナー
（推進軸）との接触による発熱を低減でき、ガイドリン
グとライナーとの間の隙間よりも大きい推進軸の半径方
向の動きを弾性リングによって吸収でき耐久性の向上を
図ることができる。
【００２２】また、本発明は、前記ガイドリングの内周
ガイド面は、周方向に断続的に形成されていることを特
徴としているので、ガイドリングとライナーとの接触面
積を大幅に減少でき、両者の接触による発熱を防止でき
る。さらに、本発明は、前記ガイドリングの内周ガイド
面に油溝が形成されていることを特徴としているので、
油の流れが良好で、ライナーとの接触による摩損及び発
熱を防止でき耐久性の向上を図ることができる。
ガイド面は、周方向に断続的に形成されていることを特
徴としているので、ガイドリングとライナーとの接触面
積を大幅に減少でき、両者の接触による発熱を防止でき
る。さらに、本発明は、前記ガイドリングの内周ガイド
面に油溝が形成されていることを特徴としているので、
油の流れが良好で、ライナーとの接触による摩損及び発
熱を防止でき耐久性の向上を図ることができる。
【図１】本発明の実施例を示す縦断側面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ線断面縮小図である。
【図３】図１のＢ−Ｂ線断面縮小図である。
【図４】ガイドリングの内周ガイド面を示す斜視図であ
る。
る。
【図５】従来例を示す縦断側面図である。
【図６】他の従来例を示す縦断側面図である。
1 推進軸 2 外側軸 3 船尾管軸封装置 4 ライナー 6 内側ハウジング 7 外側ハウジング 8 水シールリング 9 油シールリング 10 ガイドリング 10A 内周ガイド面 11 弾性リング 12 キー 16 油溝
Claims (3)
- 【請求項１】 船尾管に回転自在に軸支された推進軸と
スタンボス又は外側軸の船尾側端との間に設けられ、潤
滑油の漏出及び海水の侵入を防止する船尾管軸封装置で
あって、前記推進軸に遊嵌されかつ軸方向に夫々複数分
割された内側ハウジング及び外側ハウジングと、内側ハ
ウジングの内部に嵌装された水シールリング及び油シー
ルリングと、水及び油シールリング間に配設されたガイ
ドリングと、前記内側及び外側ハウジング間に設けられ
かつ両者を連結する弾性リング及びキーとから成り、外
側ハウジングがスタンボス又は外側軸の船尾側端に固着
されていることを特徴とする船尾管軸封装置。 - 【請求項２】 前記ガイドリングの内周ガイド面は、周
方向に断続的に形成されていることを特徴とする請求項
１の船尾管軸封装置。 - 【請求項３】 前記ガイドリングの内周ガイド面に油溝
が形成されていることを特徴とする請求項１又は２の船
尾管軸封装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3318179A JPH05149441A (ja) | 1991-12-02 | 1991-12-02 | 船尾管軸封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3318179A JPH05149441A (ja) | 1991-12-02 | 1991-12-02 | 船尾管軸封装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05149441A true JPH05149441A (ja) | 1993-06-15 |
Family
ID=18096343
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3318179A Pending JPH05149441A (ja) | 1991-12-02 | 1991-12-02 | 船尾管軸封装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05149441A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104165227A (zh) * | 2014-07-30 | 2014-11-26 | 中国船舶重工集团公司第七0四研究所 | 一种可拆卸式旋转轴唇形密封装置 |
-
1991
- 1991-12-02 JP JP3318179A patent/JPH05149441A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104165227A (zh) * | 2014-07-30 | 2014-11-26 | 中国船舶重工集团公司第七0四研究所 | 一种可拆卸式旋转轴唇形密封装置 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3386855B2 (ja) | ２本の同心的に配置された二重反転プロペラシャフトを備えた船舶に対するプロペラ伝動機構のシール装置 | |
| JP5266542B2 (ja) | 二重反転プロペラ式舶用推進装置 | |
| CA2083565A1 (en) | Shaft-wall seal with elastomerically protected reinforcement rings | |
| JPH0460879B2 (ja) | ||
| JP2008151174A (ja) | 密封装置 | |
| CN108724142A (zh) | 一种交错臂独立变径轮式防水管道机器人 | |
| JPH05149441A (ja) | 船尾管軸封装置 | |
| JP2009036241A (ja) | 車輪軸受用のシール構造車輪支持軸受ユニット | |
| JP2909948B2 (ja) | 船尾管軸封装置 | |
| JP2006342828A (ja) | 密封装置 | |
| US2559963A (en) | Bearing seal | |
| JP4649811B2 (ja) | 密封装置 | |
| JP2000065219A (ja) | 油潤滑式船尾管軸受の船首側軸封装置 | |
| JP2001056057A (ja) | 船舶のプロペラ軸用船尾管の軸封装置 | |
| JP2504929Y2 (ja) | 二重反転プロペラ軸のシ―ル装置 | |
| JPH0639171Y2 (ja) | シール装置 | |
| JPH0689851B2 (ja) | 密封装置組立体 | |
| JP2694516B2 (ja) | 船尾管シール装置 | |
| GB2061411A (en) | Stern shaft seal | |
| JPH0615837Y2 (ja) | 船尾管軸封装置 | |
| JPS5814278Y2 (ja) | 端面シ−ル装置 | |
| JP5803434B2 (ja) | シール装置付車輪支持用転がり軸受ユニット | |
| JP2004092739A (ja) | 密封形転がり軸受 | |
| JP7011716B2 (ja) | 密封装置 | |
| JP3834079B2 (ja) | リップシール及び船尾管シール装置 |