JP5803434B2 - シール装置付車輪支持用転がり軸受ユニット - Google Patents
シール装置付車輪支持用転がり軸受ユニット Download PDFInfo
- Publication number
- JP5803434B2 JP5803434B2 JP2011186689A JP2011186689A JP5803434B2 JP 5803434 B2 JP5803434 B2 JP 5803434B2 JP 2011186689 A JP2011186689 A JP 2011186689A JP 2011186689 A JP2011186689 A JP 2011186689A JP 5803434 B2 JP5803434 B2 JP 5803434B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seal
- ring
- rolling bearing
- stationary
- side raceway
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Sealing Devices (AREA)
- Diaphragms And Bellows (AREA)
- Sealing Of Bearings (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Description
又、本発明のシール装置付車輪支持用転がり軸受ユニットに使用可能なシール装置は、シールリングと、転がり軸受と、シール機能付回り止め機構とを備える。
このうちのシールリングは、芯金と、この芯金により補強された弾性材製のシール材とから成る。又、このシール材には、前記回転側軌道輪若しくはこの回転側軌道輪と共に回転する部材(例えばスリンガ)に対し全周に亙り摺接する、1乃至複数本のシールリップが設けられている。
又、前記転がり軸受は、外輪相当部材と内輪相当部材と複数個の転動体とを有し、前記回転側軌道輪と前記シールリングとの間部分に設けられている。そして、このシールリングをこの回転側軌道輪に対し相対回転可能に支持している。
又、本発明の場合には、追加的に、前記転がり軸受を、前記シールリップ及び前記シール機能付回り止め機構による弾力と前記シールリングの自重のみをそれぞれ支承するものとすると共に、このシールリングを前記回転側軌道輪に対し、軸方向に関する相対変位を不能に支持するものとしている。
又、前記シール機能付回り止め機構は、前記静止側周面と前記シールリングとの間部分をシールすると共に、前記回転側軌道輪の中心軸と前記静止側軌道輪の中心軸とが互いに傾斜する事に伴う前記シールリングとこの静止側軌道輪との相対変位を許容しつつ、このシールリングがこの静止側軌道輪に対して相対回転(シールリングの中心軸周りに回転)する事を阻止するものである。
このうちの固定部材は、前記静止側周面に嵌合固定されている。
又、前記撓みシールは、全体形状が略円輪状で、中心線を含む仮想平面に関する断面形状が非直線状(例えばく字形状、蛇腹状、鋸歯状等)であり、その径方向両周縁部を、前記固定部材と前記シールリングを構成する芯金とにそれぞれ接着固定している。
このうちの凸面部は、前記芯金のうちで、前記静止側周面に対向する部分に形成されており、中心線を含む仮想平面に関する断面形状が円弧形である。
又、前記Oリングは、断面円形であり、前記静止側周面に形成された凹溝内に配置され、この凹溝の底部と前記凸面部との間で、全周に亙り弾性的に挟持(圧縮)されている。
尚、請求項3に記載した発明を実施する場合に好ましくは、前記凸面部の外面形状(外周面形状或いは内周面形状)を、前記回転側軌道輪の中心軸と前記静止側軌道輪の中心軸とが互いに傾斜する場合での傾斜中心をその中心とした部分球状凸面とする。
即ち、本発明の場合には、シール機能付回り止め機構によって、静止側軌道輪に対する相対回転を阻止されたシールリングが、転がり軸受により、回転側軌道輪に対して相対回転自在に支持されている。又、前記シール機能付回り止め機構は、モーメント荷重が加わる等して、前記回転側軌道輪の中心軸と前記静止側軌道輪の中心軸とが互いに傾斜した場合の、前記シールリングとこの静止側軌道輪との相対変位を許容できるだけでなく、この様な相対変位が生じた場合にも、これらシールリングと静止側軌道輪との間部分をシールできる。従って、本発明の車輪支持用転がり軸受ユニットに組み込まれたシール装置を構成するシールリングは、前記回転側軌道輪と共に回転する事はない(静止側軌道輪と共に静止している)が、モーメント荷重等が加わった場合には、前記静止側軌道輪との間のシール性が確保された状態のまま、この静止側軌道輪に対し前記回転側軌道輪と共に傾斜する。この結果、本発明によれば、モーメント荷重等が加わる事により、前記回転側軌道輪の中心軸と前記静止側軌道輪の中心軸とが互いに傾斜した場合にも、シールリップの締め代が変化する事を有効に防止できる。
これにより、本発明によれば、シール性の確保の為に、中立状態でのシールリップの締め代を大きめに設定しなくて済む為、シールリップによる摩擦(トルク)低減と、シールリップの耐久性向上とを図れる。従って、シール装置付車輪支持用転がり軸受ユニットの耐久性向上を図れると同時に、燃費性能や加速性能を中心とする車両の走行性能を向上させる事ができる。
特に本発明は、車両の旋回時に於ける旋回加速度が、通常の運転では発生し得ないか稀に発生する程度のレベル(例えば1G好ましくは0.8G)に於いて、シール装置のシールリップ(サイドリップ)の締め代変化(振幅)が、シール装置全体の軸方向寸法の2/27を超える様な条件となる、大型車両用の車輪支持用転がり軸受ユニットに適用した場合に、より顕著に有利な効果が得られる。
図1は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のシール装置14cは、シールリング32と、転がり軸受33と、シール機能付回り止め機構34と、スリンガ35とを組み合わせて、組み合わせシールリングを構成したものである。又、前記シール装置14cは、互いに相対回転する静止側軌道輪である外輪1と回転側軌道輪であるハブ2(内輪5)との間に装着されており、この外輪1の内周面とこのハブ2の外周面との間部分に存在する内部空間13のうちの軸方向内端開口部を塞いでいる。この内部空間13の軸方向外端開口部を塞ぐシール装置14bを含め、前記シール装置14c以外のその他の部分の構成及び作用・効果に就いては、前述した従来構造の場合と同様である。
即ち、本例のシール装置14cの場合には、前記シール機能付回り止め機構34によって、前記外輪1に対する相対回転を阻止された前記シールリング32が、前記転がり軸受33により、前記ハブ2(スリンガ35)に対して相対回転自在に支持されている。又、前記シール機能付回り止め機構34は、車両の旋回時、前記ハブ2にモーメント荷重が加わり、このハブ2の中心軸が前記外輪1の中心軸に対して傾斜した場合の、前記シールリング32(静止側円筒部38)のこの外輪1に対する傾斜を許容できる。しかも、この様に傾斜した場合にも、このシールリング32(静止側円筒部38)と前記外輪1との間部分のシール性(密封性)を確保できる。
その他の構成及び作用・効果に就いては、前述した従来構造の場合と同様である。
図2は、やはり請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例のシール装置14dは、外輪1の内周面とハブ2の外周面との間部分に存在する内部空間13のうちの軸方向外端開口部を塞ぐものである。この内部空間13の軸方向内端開口部を塞ぐシール装置14cとしては、上述した実施の形態の第1例で示したものを使用している。本例のシール装置14dは、この第1例のシール装置14cからスリンガ35(図1参照)を省略した如き構造を有している。
その他の部分の構成は、軸方向に関する内外が逆になった以外、前記第1例のシール装置14cと基本的に同じであり、得られる作用・効果に就いても同じである為、同等部分には同一符号を付し、説明は省略する。
図3は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例のシール装置14eも、前述した実施の形態の第1例の場合と同様に、外輪1の内周面とハブ2の外周面との間部分に存在する内部空間13のうちの軸方向内端開口部を塞ぐものである。本例のシール装置14eと、前記第1例のシール装置14cとは、シール機能付回り止め機構34aの構成が異なる以外、その他の部分の構成はほぼ同じであるので、異なる部分を中心に説明する。
その他の構成及び作用・効果に就いては、前記第1例の場合と同様である。
2 ハブ
3 転動体
4 ハブ本体
5 内輪
6 外輪軌道
7 内輪軌道
8 ナックル
9 取付フランジ
10 スプライン孔
11 等速ジョイント
12 スプライン軸
13 内部空間
14a〜14e シール装置
15 シールリング
16 スリンガ
17 芯金
18 シール材
19 外径側円筒部
20 外径側円輪部
21 外側シールリップ
22 中間シールリップ
23 内側シールリップ
24 内径側円筒部
25 内径側円輪部
26 シールリング
27 芯金
28 シール材
29 外側シールリップ
30 中間シールリップ
31 内側シールリップ
32、32a シールリング
33 転がり軸受
34、34a シール機能付回り止め機構
35 スリンガ
36、36a 芯金
37 シール材
38、38a 静止側円筒部
39、39a 外径側円輪部
40 折り返し筒部
41 内径側円輪部
42 外側シールリップ
43 中間シールリップ
44 内側シールリップ
45 回転側円筒部
46 回転側円輪部
47 転がり軸受用外輪
48 転がり軸受用内輪
49 玉
50 外輪軌道
51 内輪軌道
52 静止側筒状部
53 ベローズシール
54 シール材
55 部分球状凸面
56 凹溝
57 Oリング
58 外径側シールリップ
Claims (3)
- 回転側周面に回転側軌道を有する回転側軌道輪と、静止側周面に静止側軌道を有する静止側軌道輪と、これら回転側軌道と静止側軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記回転側周面と前記静止側周面との間部分に存在する空間の端部開口を塞ぐシール装置とを備えた、シール装置付車輪支持用転がり軸受ユニットに於いて、
このシール装置が、シールリングと、転がり軸受と、シール機能付回り止め機構とを備えたものであり、
このうちのシールリングは、芯金と、この芯金により補強された弾性材製のシール材とから成り、このシール材には、前記回転側軌道輪若しくはこの回転側軌道輪と共に回転する部材に対し全周に亙り摺接するシールリップが設けられており、
前記転がり軸受は、前記回転側軌道輪と前記シールリングとの間部分に設けられ、前記シールリップ及び前記シール機能付回り止め機構による弾力と前記シールリングの自重のみをそれぞれ支承するものであり、このシールリングを前記回転側軌道輪に対し、相対回転可能に且つ軸方向に関する相対変位を不能に支持しており、
前記シール機能付回り止め機構は、前記静止側周面と前記シールリングとの間部分をシールすると共に、前記回転側軌道輪の中心軸と前記静止側軌道輪の中心軸とが互いに傾斜する事に伴う前記シールリングとこの静止側軌道輪との相対変位を許容しつつ、このシールリングがこの静止側軌道輪に対して相対回転する事を阻止するものである、
シール装置付車輪支持用転がり軸受ユニット。 - シール機能付回り止め機構が、静止側周面に嵌合固定された固定部材と、全体形状が略円輪状で、その径方向両周縁部がこの固定部材とシールリングを構成する芯金とにそれぞれ接着された、中心線を含む仮想平面に関する断面形状が非直線状である撓みシールとを備える、請求項1に記載したシール装置付車輪支持用転がり軸受ユニット。
- シール機能付回り止め機構が、シールリングを構成する芯金のうちで静止側周面に対向する部分に形成された、中心線を含む仮想平面に関する断面形状が円弧形である凸面部と、この静止側周面に形成された凹溝内に配置され、この凹溝の底部とこの凸面部との間で全周に亙り弾性的に挟持されたOリングとを備える、請求項1に記載したシール装置付車輪支持用転がり軸受ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011186689A JP5803434B2 (ja) | 2011-08-30 | 2011-08-30 | シール装置付車輪支持用転がり軸受ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011186689A JP5803434B2 (ja) | 2011-08-30 | 2011-08-30 | シール装置付車輪支持用転がり軸受ユニット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013050114A JP2013050114A (ja) | 2013-03-14 |
JP5803434B2 true JP5803434B2 (ja) | 2015-11-04 |
Family
ID=48012324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011186689A Expired - Fee Related JP5803434B2 (ja) | 2011-08-30 | 2011-08-30 | シール装置付車輪支持用転がり軸受ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5803434B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6670548B2 (ja) * | 2015-03-17 | 2020-03-25 | 内山工業株式会社 | 密封装置 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58158860U (ja) * | 1982-03-27 | 1983-10-22 | エヌオーケー株式会社 | ダイヤフラム付シ−ル |
JPS5962319U (ja) * | 1982-10-18 | 1984-04-24 | 富士電機株式会社 | 密封軸受装置 |
JPH0424180Y2 (ja) * | 1986-07-15 | 1992-06-08 | ||
JP2002070854A (ja) * | 2000-08-31 | 2002-03-08 | Kinugawa Rubber Ind Co Ltd | 耐熱防振ゴム装置 |
JP2005231466A (ja) * | 2004-02-18 | 2005-09-02 | Showa Corp | プロペラシャフト支持構造 |
-
2011
- 2011-08-30 JP JP2011186689A patent/JP5803434B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013050114A (ja) | 2013-03-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4363370B2 (ja) | シールリング及びシールリング付転がり軸受ユニット | |
JP6111740B2 (ja) | 車輪支持用転がり軸受ユニット | |
US20070201782A1 (en) | Seal device and rolling bearing unit with seal device | |
JPWO2003081096A1 (ja) | シールリング及びシールリング付転がり軸受ユニット | |
WO2013168703A1 (ja) | 密封構造 | |
JP2005291450A (ja) | シールリング及びシールリング付転がり軸受ユニット | |
JP2017057930A (ja) | 車輪用軸受装置 | |
WO2014054616A1 (ja) | 密封型転がり軸受 | |
CN203297366U (zh) | 车轮支承用滚动轴承组件 | |
JP2013072553A (ja) | シール付車輪支持用転がり軸受ユニット | |
JP2015143564A (ja) | シール付車輪支持用軸受ユニット | |
JP7151533B2 (ja) | ハブユニット軸受 | |
CN102089542A (zh) | 用于轴承的护圈的延伸构件 | |
JP2013092206A (ja) | シール付車輪支持用軸受ユニット | |
JP2008133908A (ja) | シールリング付車輪支持用転がり軸受ユニット | |
JP2010261598A (ja) | 密封装置及び密封装置付転がり軸受ユニット | |
JP2009036241A (ja) | 車輪軸受用のシール構造車輪支持軸受ユニット | |
JP5803434B2 (ja) | シール装置付車輪支持用転がり軸受ユニット | |
JP2004068844A (ja) | シールリング及びシールリング付転がり軸受ユニット | |
JP5708403B2 (ja) | 軸受用密封装置 | |
JP6767810B2 (ja) | 車輪用軸受装置 | |
JP2013060975A (ja) | 密封装置及び転がり軸受装置 | |
JP2003269617A (ja) | 密封装置とこれを組み込んだ転がり軸受及びハブユニット | |
JP2005016603A (ja) | 密封装置及び密封装置付転がり軸受ユニット | |
JP2008075677A (ja) | 密封装置と密封装置を備えた車輪支持用ハブユニット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140317 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20141114 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141118 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150113 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150804 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150817 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5803434 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |