JP2001056057A - 船舶のプロペラ軸用船尾管の軸封装置 - Google Patents
船舶のプロペラ軸用船尾管の軸封装置Info
- Publication number
- JP2001056057A JP2001056057A JP11230492A JP23049299A JP2001056057A JP 2001056057 A JP2001056057 A JP 2001056057A JP 11230492 A JP11230492 A JP 11230492A JP 23049299 A JP23049299 A JP 23049299A JP 2001056057 A JP2001056057 A JP 2001056057A
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- JP
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- stern tube
- rubber bellows
- contact plate
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 船尾管シール装置に於いて、船舶の高速化に
伴う推進軸の高速回転化で生ずる偏芯変動回転に対し、
迅速且つ適確に追従シールを可能とする軸封装置の提
供。 【解決手段】 ローターシートを断面逆L字型の分割体
に形成し、分割体の開放内面を対合させるようになさし
めると共に、分割箇所を共存するようになして内部中央
に間輪座を配設し、該間輪座と各分割体の開放内面間に
夫々れのOリングを嵌入させ、一方前記シールチューブ
体と接触しない分割体外面側に圧接板を当接し、該圧接
板を介してボルトネジで一体的に締付け固定し、他方フ
ランジは船尾管壁との間に複数の引張杆を使用して牽引
させるものとする。
伴う推進軸の高速回転化で生ずる偏芯変動回転に対し、
迅速且つ適確に追従シールを可能とする軸封装置の提
供。 【解決手段】 ローターシートを断面逆L字型の分割体
に形成し、分割体の開放内面を対合させるようになさし
めると共に、分割箇所を共存するようになして内部中央
に間輪座を配設し、該間輪座と各分割体の開放内面間に
夫々れのOリングを嵌入させ、一方前記シールチューブ
体と接触しない分割体外面側に圧接板を当接し、該圧接
板を介してボルトネジで一体的に締付け固定し、他方フ
ランジは船尾管壁との間に複数の引張杆を使用して牽引
させるものとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は釣船などのレジャー
ボートや漁船、高速艇など船舶のプロペラ軸用船尾管の
軸封装置に関する。
ボートや漁船、高速艇など船舶のプロペラ軸用船尾管の
軸封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】推進軸は船尾管を通じて船外へ貫通され
るが、船尾管と推進軸の間にはその半径方向の隙間が設
けられるため、この隙間を通じて海水が船内へ侵入しよ
うとするのであり、これを阻止するべく従来より船尾管
に対し船尾管シール装置が施されるものとなっている。
るが、船尾管と推進軸の間にはその半径方向の隙間が設
けられるため、この隙間を通じて海水が船内へ侵入しよ
うとするのであり、これを阻止するべく従来より船尾管
に対し船尾管シール装置が施されるものとなっている。
【0003】比較的小さな船の船尾管の軸封装置はグラ
ンドパッキンを推進軸の周辺に密接させて水密を確保す
るほか、或いはゴム材を使用したダイヤフラム式やベロ
ーズ式などの採用で水密を確保するようになされてい
る。
ンドパッキンを推進軸の周辺に密接させて水密を確保す
るほか、或いはゴム材を使用したダイヤフラム式やベロ
ーズ式などの採用で水密を確保するようになされてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の船尾管
シール装置に於いて、グランドパッキンによるものでは
使用時間の経過により漏水が過度に多くなったり、グラ
ンドパッキンの摺接により推進軸が摩耗したり、或いは
グランドパッキンの摺接により大きな摩耗が生じて動力
の伝達効率が低下するなどの問題があり、またダイヤフ
ラムやベローズ方式によるものではゴムの弾性力を主体
として水密を保持する構造となされているためゴム劣化
と共に漏水が過度に多くなる問題があり、しかも船尾管
内の軸受が摩耗するなどして推進軸の回転中の半径方向
変位やその軸線の撓み角変化が大きくなったとき水密の
確保が困難となる問題がある。又、船舶の高速化により
推進軸の高速回転化で生ずる偏芯変動回転に対し、追従
シール可能な軸封装置の実現が望まれる現状がある。本
発明は上記した問題点を解消し得るものとした船尾管シ
ール装置を提供することにある。
シール装置に於いて、グランドパッキンによるものでは
使用時間の経過により漏水が過度に多くなったり、グラ
ンドパッキンの摺接により推進軸が摩耗したり、或いは
グランドパッキンの摺接により大きな摩耗が生じて動力
の伝達効率が低下するなどの問題があり、またダイヤフ
ラムやベローズ方式によるものではゴムの弾性力を主体
として水密を保持する構造となされているためゴム劣化
と共に漏水が過度に多くなる問題があり、しかも船尾管
内の軸受が摩耗するなどして推進軸の回転中の半径方向
変位やその軸線の撓み角変化が大きくなったとき水密の
確保が困難となる問題がある。又、船舶の高速化により
推進軸の高速回転化で生ずる偏芯変動回転に対し、追従
シール可能な軸封装置の実現が望まれる現状がある。本
発明は上記した問題点を解消し得るものとした船尾管シ
ール装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は推進軸を取囲むようになして船尾管に取付
けしめてなるセットボディの反船尾管側端面部を断面L
字状の垂直部と先端が自由端の水平部を形成したものと
なし、垂直部にはラバーベローズの前端を当接させると
共に、ラバーベローズの中間部は水平部に沿わせたのち
後端が水平部から湾弧状の膨出部を形成するように突出
させ、且つその後端部にはカーボン材を使用したシール
チューブ体を取付け、該シールチューブ体の一端は推進
軸に固定したローターシートの側面部に当接させるほ
か、他端側は推進軸の外周面と非接触で前記ラバーベロ
ーズの内周面間を一定の長さ範囲で遮断する状態にセッ
トボディの自由端側の内筒内面まで延出させ、且つその
先端をセットボディの自由端と適宜な長さ範囲の重なり
合いが形成されるものとなし、またセットボディの自由
端と対応するラバーベローズの湾弧状膨出体内面間にス
プリングを張在させ、且つ該スプリングによりシールチ
ューブ体をロータシートに対し弾撥的に圧接させるもの
に於いて、ローターシートを断面逆L字型の分割体に形
成し、分割体の開放内面を対合させるようになさしめる
と共に、分割箇所を共存するようにして内部中央に間輪
座を配設し、該間輪座と各分割体の開放内面間に夫々れ
Oリングを嵌入させ、一方前記シールチューブ体と接触
しない分割体外周面側に圧接板を当接し、該圧接板を介
してボルトネジで一体的に締付け固定し、他方フランジ
は船尾管壁との間に複数の引張杆を使用して牽引させる
ものとなしたことを特徴とする。
め、本発明は推進軸を取囲むようになして船尾管に取付
けしめてなるセットボディの反船尾管側端面部を断面L
字状の垂直部と先端が自由端の水平部を形成したものと
なし、垂直部にはラバーベローズの前端を当接させると
共に、ラバーベローズの中間部は水平部に沿わせたのち
後端が水平部から湾弧状の膨出部を形成するように突出
させ、且つその後端部にはカーボン材を使用したシール
チューブ体を取付け、該シールチューブ体の一端は推進
軸に固定したローターシートの側面部に当接させるほ
か、他端側は推進軸の外周面と非接触で前記ラバーベロ
ーズの内周面間を一定の長さ範囲で遮断する状態にセッ
トボディの自由端側の内筒内面まで延出させ、且つその
先端をセットボディの自由端と適宜な長さ範囲の重なり
合いが形成されるものとなし、またセットボディの自由
端と対応するラバーベローズの湾弧状膨出体内面間にス
プリングを張在させ、且つ該スプリングによりシールチ
ューブ体をロータシートに対し弾撥的に圧接させるもの
に於いて、ローターシートを断面逆L字型の分割体に形
成し、分割体の開放内面を対合させるようになさしめる
と共に、分割箇所を共存するようにして内部中央に間輪
座を配設し、該間輪座と各分割体の開放内面間に夫々れ
Oリングを嵌入させ、一方前記シールチューブ体と接触
しない分割体外周面側に圧接板を当接し、該圧接板を介
してボルトネジで一体的に締付け固定し、他方フランジ
は船尾管壁との間に複数の引張杆を使用して牽引させる
ものとなしたことを特徴とする。
【0006】このさい、シールチューブ体の船尾管側端
縁部が、セットボディの自由端縁内管内面へ嵌入され、
適宜な長さ範囲で重なり合いとなされる対接部分を、複
数の凸体と凹体によるスブライン構成を採用すると推進
軸の正・逆回転時にシート面に発生するトルク荷重をス
ブラインで保持する作用を持たせることができる。な
お、ローターシートは推進軸上で適宜移動可能であり、
このため経時的なシールリング体の摩耗に対しその圧接
力の調整を簡便に行うことのできるものとなる。
縁部が、セットボディの自由端縁内管内面へ嵌入され、
適宜な長さ範囲で重なり合いとなされる対接部分を、複
数の凸体と凹体によるスブライン構成を採用すると推進
軸の正・逆回転時にシート面に発生するトルク荷重をス
ブラインで保持する作用を持たせることができる。な
お、ローターシートは推進軸上で適宜移動可能であり、
このため経時的なシールリング体の摩耗に対しその圧接
力の調整を簡便に行うことのできるものとなる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明装置の縦断説明図で
ある。1は推進軸であって右側がプロペラ翼に、左側が
エンジンの出力軸と連結されてなる。2はセットボディ
で推進軸1を取囲むようにして船尾管にネジボルト3を
介し止着されてなる。ここに該セットボディ2の反船尾
管側端面部を断面L字状の垂直部aと先端が自由端の水
平部bが形成されるものとなしてある。
ある。1は推進軸であって右側がプロペラ翼に、左側が
エンジンの出力軸と連結されてなる。2はセットボディ
で推進軸1を取囲むようにして船尾管にネジボルト3を
介し止着されてなる。ここに該セットボディ2の反船尾
管側端面部を断面L字状の垂直部aと先端が自由端の水
平部bが形成されるものとなしてある。
【0008】4はラバーベローズであって、該ラバーベ
ローズ4の先端pは上記セットボディ2の断面L字状と
なした垂直部と係着するようになされる。しかして、該
ラバーベローズの中間部は水平部に沿わせ且つ後端は水
平部から湾弧状の膨出部を形成するように突出させ、ま
たその後端部にはリング状の凹穴5を穿設し、該凹穴5
を介してカーボン材を使用したシールチューブ体6が係
合止着されるようになされる。ここに、シールチューブ
体6の一端は推進軸に固定した後述するローターシート
の側面部に当接させるほか、他端側は推進軸の外周面と
非接触で前記ラバーベローズの内周面間を一定の長さ範
囲で遮断する状態にセットボディの自由端側まで延出さ
せてある。而して、先端部6aはセットボディ2の自由
端側円筒2aの内面へ適宜な長さ範囲(図示例でH)の
重なり合いを形成するように嵌入させてある。
ローズ4の先端pは上記セットボディ2の断面L字状と
なした垂直部と係着するようになされる。しかして、該
ラバーベローズの中間部は水平部に沿わせ且つ後端は水
平部から湾弧状の膨出部を形成するように突出させ、ま
たその後端部にはリング状の凹穴5を穿設し、該凹穴5
を介してカーボン材を使用したシールチューブ体6が係
合止着されるようになされる。ここに、シールチューブ
体6の一端は推進軸に固定した後述するローターシート
の側面部に当接させるほか、他端側は推進軸の外周面と
非接触で前記ラバーベローズの内周面間を一定の長さ範
囲で遮断する状態にセットボディの自由端側まで延出さ
せてある。而して、先端部6aはセットボディ2の自由
端側円筒2aの内面へ適宜な長さ範囲(図示例でH)の
重なり合いを形成するように嵌入させてある。
【0009】上記嵌入にさいし、セットボディ2の自由
端側円筒2aの内周面には図2に示す通り、複数の凸体
2bを一定間隔に作成し、これに対しシールチューブ体
6の船尾管側端縁部6の外周面には上記凸体2bを受容
する凹体6bを一定間隔に穿設し、両者が係合状態とな
るスブライン構成とすることが好ましい。なお、7はシ
ールチューブ体6のほぼ中央部付近の外周面に穿設した
複数の透孔である。
端側円筒2aの内周面には図2に示す通り、複数の凸体
2bを一定間隔に作成し、これに対しシールチューブ体
6の船尾管側端縁部6の外周面には上記凸体2bを受容
する凹体6bを一定間隔に穿設し、両者が係合状態とな
るスブライン構成とすることが好ましい。なお、7はシ
ールチューブ体6のほぼ中央部付近の外周面に穿設した
複数の透孔である。
【0010】8はラバーベローズ4の内面側へ張在させ
るスプリングであって、具体的には前端は前記セットボ
ディ2の自由端mへ当接させ、これに対し後端はこれと
対応する上記ラバーベローズの湾弧状膨出体内面n間に
張在させ、該スプリングの弾撥力でシールチューブ体を
ローターシートに圧設させるのである。而してラバーベ
ローズの後端はシールチューブ体6と共に軸方向にスラ
イド可能で且つフレキシブルにサポートできるものとな
る。ところで、上記シールチューブ体6の船尾管側端縁
部6aと、セットボディ2の自由端側円筒内面2aとの
重なり合い部Hは偏芯変動回転に伴う水漏れ原因を効果
的に防止して、長期間に亘るシールを確実にすることが
出来るものとなるのであり、このさい、透孔7はラバー
ベローズ4間の水が循環して、温度上昇を防ぐ上で役立
つものとなる。
るスプリングであって、具体的には前端は前記セットボ
ディ2の自由端mへ当接させ、これに対し後端はこれと
対応する上記ラバーベローズの湾弧状膨出体内面n間に
張在させ、該スプリングの弾撥力でシールチューブ体を
ローターシートに圧設させるのである。而してラバーベ
ローズの後端はシールチューブ体6と共に軸方向にスラ
イド可能で且つフレキシブルにサポートできるものとな
る。ところで、上記シールチューブ体6の船尾管側端縁
部6aと、セットボディ2の自由端側円筒内面2aとの
重なり合い部Hは偏芯変動回転に伴う水漏れ原因を効果
的に防止して、長期間に亘るシールを確実にすることが
出来るものとなるのであり、このさい、透孔7はラバー
ベローズ4間の水が循環して、温度上昇を防ぐ上で役立
つものとなる。
【0011】9はラバーベローズ4の後方外周面を被覆
するよう取付ける円筒カバー、10はラバーベローズ4
をセットボディ2上へ止着させるための締付けバンドで
ある。
するよう取付ける円筒カバー、10はラバーベローズ4
をセットボディ2上へ止着させるための締付けバンドで
ある。
【0012】11は内周面にOリングを備えて片側面m
が上記ラバーベローズ4及びスプリング8の弾撥力で押
圧接触する摺動面kを形成するローターシートであっ
て、次の如く構成される。即ち、本発明では断面逆L字
型の分割体11a,11bに形成し、各開放内面を対合
させるようになさしめると共に、分割箇所を共存するよ
うになして内部中央に間輪座12を配設し、該間輪座1
2と各分割体11a及び11bの開放内面に対し夫々れ
Oリング13,13を嵌入させて一体化させる構成とす
る。
が上記ラバーベローズ4及びスプリング8の弾撥力で押
圧接触する摺動面kを形成するローターシートであっ
て、次の如く構成される。即ち、本発明では断面逆L字
型の分割体11a,11bに形成し、各開放内面を対合
させるようになさしめると共に、分割箇所を共存するよ
うになして内部中央に間輪座12を配設し、該間輪座1
2と各分割体11a及び11bの開放内面に対し夫々れ
Oリング13,13を嵌入させて一体化させる構成とす
る。
【0013】而して、上記一体化には分割体11aの外
側面に圧接板14を当接し、該圧接板14を介してボル
トネジ15を使用して一体的に締付け固定するのであ
る。このさい、圧接板14は船尾管壁の側から複数の引
張杆16を使用して牽引状態に取付けられるのであり、
即ち引張杆の先端には雄ネジを設け、該圧接板14をそ
の外面側から蝶ネジ17を螺合させて締付けることによ
り常時船尾管壁側へ向けて押圧牽引されているようにな
される。
側面に圧接板14を当接し、該圧接板14を介してボル
トネジ15を使用して一体的に締付け固定するのであ
る。このさい、圧接板14は船尾管壁の側から複数の引
張杆16を使用して牽引状態に取付けられるのであり、
即ち引張杆の先端には雄ネジを設け、該圧接板14をそ
の外面側から蝶ネジ17を螺合させて締付けることによ
り常時船尾管壁側へ向けて押圧牽引されているようにな
される。
【0014】18はセットボディ2の本体内へ設けしめ
てなる非常用のシールリングであって、通常は推進軸1
との間に隙間が存在するように取付けられているが、非
常時にセットボディ2の上面に取付けたプラグ19を押
込むようにすることにより該シールリング18が推進軸
1と押圧接触するようになされて非常時用のシールが行
われるものとなっている。なお、図面で20はセットボ
ディ2に取付けた給水竹ノ子であって、エンジン部の冷
却水の一部を該部を介して推進軸1との隙間sに流して
昇温防止が図れるようになしてある。
てなる非常用のシールリングであって、通常は推進軸1
との間に隙間が存在するように取付けられているが、非
常時にセットボディ2の上面に取付けたプラグ19を押
込むようにすることにより該シールリング18が推進軸
1と押圧接触するようになされて非常時用のシールが行
われるものとなっている。なお、図面で20はセットボ
ディ2に取付けた給水竹ノ子であって、エンジン部の冷
却水の一部を該部を介して推進軸1との隙間sに流して
昇温防止が図れるようになしてある。
【0015】
【発明の効果】本発明のシール装置は以上の通り構成す
るものであって、プロペラの推進軸と一体となって回転
するのはローターシートのみであり、ラバーベローズや
シールリング体などは回動するものとならないため、プ
ロペラ軸の前後、左右、上下の偏芯変動回動に対してこ
れらのものが遠心作用による応力を受けて座屈や材質破
壌などの問題を生じさせることのないものとなる。一
方、カーボン材を使用したシールチューブ体の船尾管側
端縁部がセットボディの自由端縁円筒内面に対し一定長
さ範囲の重なり合いに嵌入され、且つラバーベローズ自
身の弾性のみでなくスプリングの強力な弾撥力で押圧さ
れる構成となしてあることから、高速回転で偏芯変動が
生じてもこれらに影響されることなく、確実にそのシー
ル性を確保することのできるものとなる。とりわけ、ロ
ーターシートを断面逆L字型の分割体に形成し、各開放
内面を対合させるようになさしめると共に、分割箇所を
共存するようにして内部中央に間輪座を設け、この両側
にOリングを配設して二重シール構造となさしめ、且つ
これを外方から圧接板を介してボルトネジで一体的に締
付け固定するほか、圧接板は船尾管壁側へ牽引させるよ
うになさしめたことはローターシートを直接的に推進軸
にネジ止めさせるものに比べて推進軸部とのシール性が
一段と向上し、且つ経時的なシールリング体の摩耗に対
しその圧接力の調整を簡便に行うことができる上で優れ
たものとなる。なお、セットボディの自由端側円筒内面
とシールチューブ体の船尾管側端縁部との対接部分を複
数の凸体と凹体によるスプライン構成となしたもので
は、推進軸の正・逆回転時にシール面に発生するトルク
荷重をスプラインで保持する優れた作用が発揮されるも
のとなる。
るものであって、プロペラの推進軸と一体となって回転
するのはローターシートのみであり、ラバーベローズや
シールリング体などは回動するものとならないため、プ
ロペラ軸の前後、左右、上下の偏芯変動回動に対してこ
れらのものが遠心作用による応力を受けて座屈や材質破
壌などの問題を生じさせることのないものとなる。一
方、カーボン材を使用したシールチューブ体の船尾管側
端縁部がセットボディの自由端縁円筒内面に対し一定長
さ範囲の重なり合いに嵌入され、且つラバーベローズ自
身の弾性のみでなくスプリングの強力な弾撥力で押圧さ
れる構成となしてあることから、高速回転で偏芯変動が
生じてもこれらに影響されることなく、確実にそのシー
ル性を確保することのできるものとなる。とりわけ、ロ
ーターシートを断面逆L字型の分割体に形成し、各開放
内面を対合させるようになさしめると共に、分割箇所を
共存するようにして内部中央に間輪座を設け、この両側
にOリングを配設して二重シール構造となさしめ、且つ
これを外方から圧接板を介してボルトネジで一体的に締
付け固定するほか、圧接板は船尾管壁側へ牽引させるよ
うになさしめたことはローターシートを直接的に推進軸
にネジ止めさせるものに比べて推進軸部とのシール性が
一段と向上し、且つ経時的なシールリング体の摩耗に対
しその圧接力の調整を簡便に行うことができる上で優れ
たものとなる。なお、セットボディの自由端側円筒内面
とシールチューブ体の船尾管側端縁部との対接部分を複
数の凸体と凹体によるスプライン構成となしたもので
は、推進軸の正・逆回転時にシール面に発生するトルク
荷重をスプラインで保持する優れた作用が発揮されるも
のとなる。
【図1】本発明装置の縦断説明図である。
【図2】図1のX−X線断面図である。
1 推進軸 2 セットボディ 4 ラバーベローズ 5 凹穴 6 シールチューブ 7 透孔 8 スプリング 9 円筒カバー 10 スクリューバンド 11a,11b ローターシート 12 間輪座 13 Oリング 14 圧接板 15 ボルトネジ 16 引張杆 17 蝶ネジ 18 非常用のシールリング 19 プラグ 20 給水竹ノ子
Claims (1)
- 【請求項1】 推進軸を取囲むようになして船尾管に取
付けしめてなるセットボディの反船尾管側端面部を断面
L字状の垂直部と先端が自由端の水平部を形成したもの
となし、垂直部にはラバーベローズの前端を当接させる
と共に、ラバーベローズの中間部は水平部に沿わせたの
ち後端が水平部から湾弧状の膨出部を形成するよう突出
させ、且つその後端部にはカーボン材を使用したシール
チューブ体を取付け、該シールチューブ体の一端は推進
軸に固定したローターシートの側面部に当接させるほ
か、他端側は推進軸の外周面と非接触で前記ラバーベロ
ーズの内周面間を一定の長さ範囲で遮断する状態にセッ
トボディの自由端側の内筒内面まで延出させ、且つその
先端をセットボディの自由端と適宜な長さ範囲の重なり
合いが形成されるものとなし、またセットボディの自由
端と対応するラバーベローズの湾弧状膨出体内面間にス
プリングを張在させ、且つ該スプリングによりシールチ
ューブ体をロータシートに対し弾撥的に圧接させるもの
に於いて、ローターシートを断面逆L字型の分割体に形
成し、分割体の開放内面を対合させるようになさしめる
と共に、分割箇所を共存するようにして内部中央に間輪
座を配設し、該間輪座と各分割体の開放内面間に夫々れ
Oリングを嵌入させ、一方前記シールチューブ体と接触
しない分割体外面側に圧接板を当接し、該圧接板を介し
てボルトネジで一体的に締付け固定し、他方フランジは
船尾管壁との間に複数の引張杆を使用して牽引させるも
のとなしたことを特徴とする船舶のプロペラ用船尾管の
軸封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11230492A JP2001056057A (ja) | 1999-08-17 | 1999-08-17 | 船舶のプロペラ軸用船尾管の軸封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11230492A JP2001056057A (ja) | 1999-08-17 | 1999-08-17 | 船舶のプロペラ軸用船尾管の軸封装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001056057A true JP2001056057A (ja) | 2001-02-27 |
Family
ID=16908631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11230492A Pending JP2001056057A (ja) | 1999-08-17 | 1999-08-17 | 船舶のプロペラ軸用船尾管の軸封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001056057A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101044346B1 (ko) * | 2010-12-07 | 2011-06-29 | 박영섭 | 선미관 씰링장치 |
KR101118279B1 (ko) * | 2009-05-15 | 2012-03-20 | 나필찬 | 밀봉성을 향상시킨 선박용 추진축 |
CN109099162A (zh) * | 2018-08-16 | 2018-12-28 | 东台友铭船舶配件有限公司 | 一种反作用力挤压式艉轴密封装置 |
KR102044301B1 (ko) * | 2018-09-12 | 2019-11-14 | 문복식 | 선박용 추진축의 해수 유입 차단장치 |
KR20230105424A (ko) * | 2022-01-04 | 2023-07-11 | 재단법인한국조선해양기자재연구원 | 마그네틱 커플링을 이용한 복합소재 또는 알루미늄 선박용 축 동력 전달 장치 |
-
1999
- 1999-08-17 JP JP11230492A patent/JP2001056057A/ja active Pending
Cited By (6)
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