JP2000065219A - 油潤滑式船尾管軸受の船首側軸封装置 - Google Patents

油潤滑式船尾管軸受の船首側軸封装置

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JP2000065219A
JP2000065219A JP10231282A JP23128298A JP2000065219A JP 2000065219 A JP2000065219 A JP 2000065219A JP 10231282 A JP10231282 A JP 10231282A JP 23128298 A JP23128298 A JP 23128298A JP 2000065219 A JP2000065219 A JP 2000065219A
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JP
Japan
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ring
stern tube
propeller shaft
tube bearing
casing
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JP10231282A
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Masami Akatsu
昌巳 赤津
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Eagle Industry Co Ltd
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Eagle Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 船首側軸封装置6の小型化を図り、コストを
低減させる。 【解決手段】 船体隔壁1に取り付けられたケーシング
61と、その内周空間に配置されたエラストマ製のシー
ルリング63と、ケーシング61の船首側の端部に取り
付けられたメイティングリング64とを備える。メイテ
ィングリング64は円周方向二分割され、その分割部同
士がボルトによって液密的に連結されている。シールリ
ング63はプロペラ軸3の外周面に密嵌状態に定着さ
れ、その摺動鍔部632に形成された内周側シールリッ
プ632aが、メイティングリング64の船尾側の端面
と密接摺動することによって油封機能を奏する。プロペ
ラ軸3の外周にスリーブライナやこれを固定するための
固定リングを装着する必要がないため、部品数が削減さ
れて構造が簡素化され、軸方向取付長Lが従来に比較し
て著しく短縮される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶のプロペラ軸
を軸支する油潤滑式の船尾管軸受の船首側に装着され
て、前記プロペラ軸の外周で潤滑油をシールする軸封装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】船舶の推進用プロペラ軸を軸支する船尾
管軸受は、油潤滑式のものと水潤滑式のものがあり、こ
のため、船尾管軸封装置も、水潤滑用と油潤滑用の2種
類がある。油潤滑式の船尾管軸受は水潤滑式のものに比
較して負荷容量が大きいため、小型船舶から大型船舶ま
で広く使用されており、油潤滑用の船尾管軸封装置は、
潤滑油が機関室内及び船外へ流出するのを防止する必要
から、船尾管軸受の船首側及び船尾側の双方に設けられ
る。
【0003】油潤滑式船尾管軸受の船首側に装着される
従来の船尾管軸封装置としては図3に示すようなものが
ある。この図3において、参照符号101は船体の船尾
部分の隔壁、102はこの隔壁101を貫通して設けら
れた船尾管軸受、103はこの船尾管軸受102の内周
に挿通されて船外の推進用プロペラ(図示省略)を回転
させるプロペラ軸であり、前記船尾管軸受102とプロ
ペラ軸103の摺動面は潤滑油によって潤滑される。そ
してこの潤滑油を船尾管軸受102の船首側でシールす
る軸封装置110は、ケーシング111の内周に、内径
端部がプロペラ軸103の外周に装着したスリーブライ
ナ104の外周面と摺接する複数のオイルシール11
2,113を設けた構成を有する。
【0004】すなわち、この種の船首側軸封装置におい
ては、オイルシール112,113の内周エッジ部をプ
ロペラ軸103に直接摺動させると、長期使用によって
プロペラ軸103の外周面に摩耗が発生するため、プロ
ペラ軸103の外周にスリーブライナ104を装着し、
オイルシール112,113をこのスリーブライナ10
4に摺接させている。このようにすれば、スリーブライ
ナ104の外周面に摩耗を生じても、プロペラ軸103
に対する装着位置を移動させることによってオイルシー
ル112,113との摺動位置をずらしたり、あるいは
スリーブライナ104を交換することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
による船首側軸封装置においては、プロペラ軸103の
外周にスリーブライナ104を装着することが不可欠で
あり、しかもこのスリーブライナ104の装着位置を変
更可能とするために、円周方向に二分割された固定リン
グ105及びスリーブライナ104との連結手段106
等も必要であり、このためコストの高いものとなってい
た。また、装置全体が大型化し、軸方向取付長Lが大き
いといった問題があった。
【0006】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、油潤滑式
船尾管軸受の船首側軸封装置の小型化を図り、コストを
低減させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係る油潤滑式船尾管軸受の船首側軸封装置は、
油潤滑式船尾管軸受の船首側に前記船尾管軸受に挿通さ
れたプロペラ軸の外周空間を取り囲むように設けられた
ケーシングと、このケーシングの船首側の端部に液密的
に固定されたメイティングリングと、前記ケーシングの
内周に位置して前記プロペラ軸の外周面に嵌着され前記
メイティングリングの船尾側を向いた端面と密封的に摺
接される摺動鍔部を有するエラストマ製のシールリング
とを備え、前記シールリングの摺動鍔部とメイティング
リングの密封摺動面は、船尾管軸受油で潤滑される。
【0008】本発明の船首側軸封装置によれば、シール
リングはメイティングリングの端面と密接摺動すること
によって、船尾管軸受の潤滑油を軸周で密封するもので
あって、プロペラ軸の外周面と摺接するものではないた
め、プロペラ軸の外周面を摩耗させることはない。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る油潤滑式船
尾管軸受の船首側軸封装置の好ましい一実施形態を示す
ものであり、図2はこの船首側軸封装置を含む船舶の船
尾部分の概略構造を示すものである。これら図1及び図
2において、参照符号1は船体の船尾部分の隔壁、2は
この隔壁1を貫通して設けられた油潤滑式の船尾管軸
受、3はこの船尾管軸受2の内周に軸支されて船尾の推
進用プロペラ4を回転させるプロペラ軸である。
【0010】油潤滑式船尾管軸受2の船尾側には、潤滑
油の船外への漏洩を防止する船尾側軸封装置5が配置さ
れ、同様に前記船尾管軸受2の船首側には、前記潤滑油
が機関室に漏洩しないように本実施形態に係る船首側軸
封装置6が配置されている。船尾管軸受2と船尾側軸封
装置5及び船首側軸封装置6との間には、潤滑油を貯留
する適当な容積の油室7,8が画成されており、この油
室7,8内の潤滑油は、船尾管軸受2の内周面に形成さ
れた溝2aを通じてプロペラ軸3との摺動部に供給さ
れ、潤滑を行う。
【0011】船首側軸封装置6は、図1に示すように、
プロペラ軸3の外周に配置されボルト62により船体隔
壁1に取り付けられた環状のケーシング61と、このケ
ーシング61の内周空間に配置されたシールリング63
と、前記ケーシング61の船首側の端部にボルト65に
より取り付けられたメイティングリング64とを備え
る。隔壁1とケーシング61との間の隙間はガスケット
66によって、またケーシング61とメイティングリン
グ64との間の隙間はOリング67によって密封されて
いる。
【0012】ケーシング61は金属材料からなるもので
あって、ボルト62による隔壁1への取付部である外周
フランジ部611と、その内周に位置し内周端がプロペ
ラ軸3の外周面と近接対向された内周フランジ部612
と、これら両フランジ部611,612の間から船首側
へ突出した円筒部613とを有する。一方、メイティン
グリング64は金属材料からなるものであって、その内
周部64aが前記ケーシング61の円筒部613の内周
面より内径側へ延びて前記プロペラ軸3の外周面と近接
対向している。また、このメイティングリング64は円
周方向に二分割されており、その分割部同士が図示され
ていないボルトによって液密的に連結されている。
【0013】シールリング63は全体が合成ゴム等のエ
ラストマで成形されており、ケーシング61の内周フラ
ンジ部612及び円筒部613と、メイティングリング
64の内周部64aとで囲まれた環状のシールリング収
容室S内に配置されている。また、このシールリング6
3は、環状のガータスプリング633により締め付け力
が付加されてプロペラ軸3の外周面に密嵌状態に定着さ
れた内径ボス部631と、その船首側に形成された摺動
鍔部632とからなり、この摺動鍔部632の船尾側を
向いた面には、円周方向に連続した内周側シールリップ
632aと、円周方向に断続した外周側摺動面632b
を有する。
【0014】シールリング63は端面密封型の構造を有
するもので、すなわちプロペラ軸3と共に回転され、摺
動鍔部632における内周側シールリップ632aがメ
イティングリング64の内周部64aにおける船尾側の
端面と密接摺動することによって、油封機能を奏する。
また、外周側摺動面632bは円周方向に断続している
ため油封作用はないが、シールリップ632aの摺動負
荷の増大を制限し、かつ潤滑油の通過を許容することに
よってシールリップ632aとメイティングリング64
との潤滑を図るものである。
【0015】ケーシング61の内周フランジ部612
は、プロペラ軸3が船尾側へ向けて軸方向変位した時に
これに追随するシールリング63の軸方向変位を規制
し、シールリップ632aがメイティングリング64の
端面から離れて漏れを発生するのを防止する機能を有す
る。また、この内周フランジ部612には、シールリン
グ収容室Sへ潤滑油を導入するための複数の貫通孔61
2aが開設されている。すなわち船尾管軸受2を潤滑す
るために封入されている潤滑油は、プロペラ軸3の回転
に伴って軸周を回転流動しながら前記貫通孔612aを
通じてシールリング収容室Sに自在に出入りする。
【0016】参照符号63’は予備のシールリングであ
る。すなわち、この予備シールリング63’は、シール
リング収容室S内のシールリング63が長期使用による
損耗が許容限度を超えた場合に、このシールリング63
と交換してメイティングリング64に摺接されるもの
で、メイティングリング64の外側(船首側)に位置し
てプロペラ軸3の外周面に配置されている。
【0017】以上の構成によれば、エラストマからなる
シールリング63は、ケーシング61の貫通孔612a
を介してシールリング収容室Sに導入された潤滑油の圧
力を受けることによって、シールリップ632aがメイ
ティングリング64における船尾側の端面と密接摺動
し、油封機能を奏するものである。このため、先に説明
した従来技術のようにオイルシールで軸封を行うものと
異なり、プロペラ軸3の外周にスリーブライナやこれを
固定するための固定リングを装着する必要がないため、
部品数が削減されて構造が簡素化され、しかも軸方向取
付長Lが従来に比較して著しく短縮される。
【0018】シールリング63のシールリップ632a
は、プロペラ軸3が僅かに船首側へ軸方向変位しても、
これに伴って柔軟に変形し、メイティングリング64と
の摺動面圧の変動が小さく抑えられる。しかも、シール
リップ632aとメイティングリング64との間は負荷
容量の大きい潤滑油で潤滑されているため、シールリッ
プ632aの摺動による摩耗が有効に抑制される。
【0019】収容室S内のシールリング63が、長期使
用によって許容限度を超えて損耗された場合は、潤滑油
をいったん排出してから、ボルト65によるケーシング
61へのメイティングリング64の固定を解除し、かつ
二分割することによってこのメイティングリング64を
取り外し、損耗したシールリング63を除去する。そし
て予備のシールリング63’を前記収容室Sの位置まで
移動させてから、再びメイティングリング64をケーシ
ング61に組み付ける。すなわち、メイティングリング
64が円周方向二分割可能であるため、上述したシール
リングの付け替えは、プロペラ軸3を抜き取ることなく
行うことができる。
【0020】
【発明の効果】本発明の船首側軸封装置によれば、シー
ルリングはプロペラ軸の外周面と摺接するものではな
く、プロペラ軸の外周面を摩耗させることはないので、
プロペラ軸の外周面にスリーブライナやこのスリーブラ
イナを固定する手段を設ける必要がなくなり、装置全体
を小型・簡素化してコストを大幅に低減できるといった
効果が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油潤滑式船尾管軸受の船首側軸封
装置の好ましい一実施形態を軸心を通る平面で切断して
示す半断面図である。
【図2】船舶における船尾のプロペラ軸貫通部分の概略
構造を示す説明図である。
【図3】従来技術に係る油潤滑式船尾管軸受の船首側軸
封装置を軸心を通る平面で切断して示す半断面図であ
る。
【符号の説明】
2 船尾管軸受 3 プロペラ軸 6 船首側軸封装置 61 ケーシング 63 シールリング 64 メイティングリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油潤滑式船尾管軸受の船首側に前記船尾
    管軸受に挿通されたプロペラ軸の外周空間を取り囲むよ
    うに設けられたケーシングと、 このケーシングの船首側の端部に液密的に固定されたメ
    イティングリングと、 前記ケーシングの内周に位置して前記プロペラ軸の外周
    面に嵌着され前記メイティングリングの船尾側を向いた
    端面と密封的に摺接される摺動鍔部を有するエラストマ
    製のシールリングとを備え、 前記シールリングの摺動鍔部とメイティングリングの密
    封摺動面は、船尾管軸受油で潤滑されることを特徴とす
    る油潤滑式船尾管軸受の船首側軸封装置。
JP10231282A 1998-08-18 1998-08-18 油潤滑式船尾管軸受の船首側軸封装置 Withdrawn JP2000065219A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5203511B2 (ja) * 2009-07-07 2013-06-05 バルチラジャパン株式会社 船舶用の推進軸のシール装置及びシール交換方法
CN103921916A (zh) * 2014-05-05 2014-07-16 李四维 一种用于水下推进器的轴机械密封组件
CN104828237A (zh) * 2015-04-23 2015-08-12 广州科技职业技术学院 船舶尾管结构
WO2022215631A1 (ja) * 2021-04-08 2022-10-13 イーグルブルグマンジャパン株式会社 軸封装置
WO2022249705A1 (ja) * 2021-05-26 2022-12-01 ジャパン マリンユナイテッド株式会社 船尾管の船首側シール構造と船舶

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WO2022215631A1 (ja) * 2021-04-08 2022-10-13 イーグルブルグマンジャパン株式会社 軸封装置
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Effective date: 20051101