JPH06323440A - 船尾管軸封装置 - Google Patents

船尾管軸封装置

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JPH06323440A
JPH06323440A JP5131063A JP13106393A JPH06323440A JP H06323440 A JPH06323440 A JP H06323440A JP 5131063 A JP5131063 A JP 5131063A JP 13106393 A JP13106393 A JP 13106393A JP H06323440 A JPH06323440 A JP H06323440A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seal
sliding
stern
casing
seawater
Prior art date
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Pending
Application number
JP5131063A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Eda
政利 江田
Kunio Sagi
邦夫 佐木
Masami Akatsu
昌巳 赤津
Kiyoshi Uchiyama
潔 内山
Yuji Chiyoda
裕治 千代田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eagle Industry Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Eagle Industry Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Eagle Industry Co Ltd, Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Eagle Industry Co Ltd
Priority to JP5131063A priority Critical patent/JPH06323440A/ja
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  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シール摺動部の放熱効率を向上させて、シー
ル性の安定化及び長寿命化を図る。 【構成】 対海水用シール及び対潤滑油用シールのうち
の一部もしくは全てが、プロペラ軸20側に定着された
内径ボス部41,51と、ケーシング30の内径フラン
ジ32a,33aの径方向面32b,33bに摺接する
摺動面が形成された外径鍔部42,52とを有する弾性
体製シールリング40,50からなり、摺動によって発
生する熱を、ケーシング30を介してその外周の海水W
中に放出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船尾管の船尾側に装着
されてプロペラ軸の外周で海水と潤滑油の相互間をシー
ルする船尾管軸封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油潤滑式船尾管軸受においては、潤滑油
が機関室内及び船外へ流出するのを防止する必要から、
船尾管軸受の船首側及び船尾側の2箇所に船尾管軸封装
置が設けられる。図2は、油潤滑式船尾管軸受の船尾側
に装着される船尾管軸封装置の従来例を示すもので、複
数個のリップ型シール101〜104によって、潤滑油
の船外への漏洩と船内への海水の侵入を防止する。
【0003】すなわち、この船尾管軸封装置は、船体の
船尾部にプロペラ軸105の外側を包囲するように設け
られたケーシング100の内周に、内径端部がプロペラ
軸105のライナ106の外周面に摺接するエラストマ
ー製リップ型シール101〜104を備えており、各リ
ップ型シール101〜104間に、摺動部を潤滑するた
めの潤滑油が封入されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の船尾管軸封
装置によると、最も船尾側に位置して海水に接するリッ
プ型シール101は、ライナ106との摺動によって発
生する摺動熱の大部分が海水中へ放出されるので良好に
冷却されるが、その内側の他のリップ型シール102〜
104は海水に接触していないため、その摺動によって
発生する摺動熱は、船内の潤滑油やライナ106を通じ
て放出される。しかし、図示の例のように、潤滑油は循
環されない封入式のものが多く、循環される場合でもそ
の油量が限られていることから、十分な冷却作用を期待
し得なかった。また、ライナ106は一般に耐蝕性及び
耐摩耗性に優れた高クロム鋼材が使用され、熱伝導率が
低いため、このライナ106を通じての放熱も十分では
なかった。したがって、各リップ型シール101〜10
4には、耐熱性に優れた例えばFKM(バイトン材)を
使用しているが、耐摩耗性や機械的強度まで考慮する
と、材質の変更のみでは必ずしも十分な対策にはなって
いない。
【0005】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたもので、その技術的課題は、各シール摺動部の放熱
効率を向上させて、シール性の安定化及び長寿命化を図
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明は、船尾管の船尾側にプロペラ軸の外周を取り囲
むように配置されたケーシングの内周に、対海水用シー
ルと、対潤滑油用シールを備えた船尾管軸封装置におい
て、前記対海水用シール及び対潤滑油用シールのうちの
一部もしくは全てが、前記プロペラ軸側に定着された内
径ボス部と、ケーシングの内径フランジの径方向面に摺
接する摺動面が形成された外径鍔部とを有する弾性体製
シールリングからなるものである。
【0007】
【作用】弾性体製シールリングはプロペラ軸と共に回転
し、その外径鍔部に形成された摺動面が、その背面側の
空間と、それよりも低圧である正面側(摺動面が形成さ
れた側)の空間との圧力差によってケーシングの内径フ
ランジの径方向面に摺接する。ケーシングの外周面は、
プロペラの回転による船外の海水流に接しているため、
シールリングの摺動によって発生した熱は、ケーシング
を介して海水中へ効果的に放出される。
【0008】
【実施例】図1は、本発明に係る船尾管軸封装置の第一
の実施例を示すもので、符号10は船体の船尾部分の一
部であり、20は船体1の船尾下部に設けた図示しない
船尾管軸受を貫通してその船尾側へ突出したプロペラ
軸、21はプロペラ軸2の外端部に固定したプロペラボ
スである。船尾管軸受から船尾側へ突出した部分におけ
るプロペラ軸20には、耐蝕性及び耐摩耗性に優れた高
クロム鋼からなるライナ22がパッキン23を介して水
密的に装着されている。このライナ22が装着されたプ
ロペラ軸20の外周側は、軸方向に水密的に接合された
複数のリング部材31〜35からなるケーシング30で
取り囲まれており、その最も船首側のリング部材35が
船体10に水密的に接合されている。
【0009】ケーシング30における最も船尾側のリン
グ部材31の内周と、その船首側に接合されたリング部
材32の内周には、それぞれ対海水用シールとして、エ
ラストマーからなるシールリング40,50が配置され
ている。このシールリング40,50は、それぞれ環状
のガータスプリング43,53により締め付け力が付加
されてライナ22の外周面に密嵌状態に定着された内径
ボス部41,51と、船首側の端面に環状の内径側摺動
面42a,52a及び外径側摺動面42b,52bが同
心的に形成された外径鍔部42,52とからなる。船尾
側シールリング40は、その内径側摺動面42a及び外
径側摺動面42bがリング部材32の内径フランジ32
aの船尾側径方向面32bと当接しており、船首側シー
ルリング50は、その内径側摺動面52a及び外径側摺
動面52bがリング部材33の内径フランジ33aの船
尾側径方向面33bと当接している。両シールリング4
0,50間のチャンバS1 内には潤滑油が封入される
か、あるいはプロペラ軸20の軸心から海面まで高さに
よる海水圧(吃水圧)よりも若干高圧の清澄なフラッシ
ング水が供給されている。
【0010】船首側シールリング50が摺接するリング
部材33とその船首側に接合されたリング部材34の内
径部間、及びこのリング部材34と最も船首側のリング
部材35の内径部間には、それぞれ対潤滑油用シールと
して、弾性体からなるオイルシール60,70が装着さ
れている。このオイルシール60,70は、船首側へ向
けて延びると共にガータスプリング62,72で締め付
け力が付加された内径端部61,71がライナ22の外
周面と当接している。オイルシール60,70の間のチ
ャンバS2 には、潤滑油が封入もしくは循環供給されて
いる。
【0011】対海水用のシールリング40,50はプロ
ペラ軸20と共に回転し、船尾側シールリング40は船
外の海水圧を背圧として、船首側シールリング50はチ
ャンバS1 内の封入油あるいはフラッシング水等の圧力
を背圧として、それぞれケーシング30におけるリング
部材32,33の船尾側径方向面32b,33bと摺接
し、船外の海水が船内の船尾管軸受側へ侵入するのを阻
止する。また、対潤滑油用のオイルシール60,70は
非回転であって、その内径端部61,71が、回転する
プロペラ軸20のライナ22の外周面に摺接されること
によって、船尾管軸受に供給された潤滑油が海水側へ漏
洩するのを阻止する。
【0012】ケーシング30の外周面30aに接触して
いる海水Wは、プロペラの回転によって与えられる推力
によって船尾側へ向けて高速で流れており、このためケ
ーシング30はこの無尽の海水流によって常に冷却され
ている。このため、シールリング40,50がケーシン
グ30におけるリング部材32,33の船尾側径方向面
32b,33bと摺動することによって発生する熱は、
低温側であるケーシング30の外周面30aへ効率よく
伝導され、海水W中へ放出される。また、冷却効果をさ
らに高めるためには、ケーシング30に熱伝導性の高い
金属を用いたり、その外周面30aに、軸線方向あるい
は円周方向に延びる多数の凹凸を設けることも極めて有
効である。
【0013】なお、上記実施例においては、対海水用シ
ールに端面密封型のシールリング40,50を設けた
が、海水Wに接触している最も船尾側のシールリング4
0はこれをリップ型シールに代えても良く、あるいは、
対潤滑油用シールも含めた全てのシールをシールリング
40,50と同様に構成しても良い。また、各シールリ
ングの摺動面を船尾側及び船首側のいずれに向けるか
は、各チャンバ内の封入油や流体供給等による圧力と海
水圧及び船尾管軸受側の油圧との関係で適宜に設定され
るものである。
【0014】
【発明の効果】本発明の船尾管軸封装置によると、シー
ルリングはプロペラ軸と共に回転してケーシングと摺動
し、このケーシングの外周面は、プロペラの推力による
船外の海水流に接して顕著に冷却されるため、シールリ
ングの摺動に伴って発生する熱がケーシングを介して海
水中へ極めて有効に放熱され、したがって、高吃水,高
周速での過酷な条件においても、熱によるシールリング
のエラストマー材料の劣化や異常摩耗を防止して、シー
ル性及び寿命を向上させることができ、あるいはシール
リングには耐熱性の低い安価エラストマー材料を用いる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例に係る船尾管軸封装置を
プロペラ軸の軸線を通る平面で切断した断面図である。
【図2】船尾管軸封装置の典型的な従来例を示すプロペ
ラ軸の軸線を通る平面で切断した半断面図である。
【符号の説明】
20 プロペラ軸 30 ケーシング 32a,33a 内径フランジ 32b,33b 船尾側径方向面 40,50 シールリング(対海水用シール) 41,51 内径ボス部 42,52 外径鍔部 42a,42b,52a,52b 摺動面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐木 邦夫 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 赤津 昌巳 埼玉県坂戸市大字片柳1500番地 イーグル 工業株式会社埼玉工場内 (72)発明者 内山 潔 埼玉県坂戸市大字片柳1500番地 イーグル 工業株式会社埼玉工場内 (72)発明者 千代田 裕治 埼玉県坂戸市大字片柳1500番地 イーグル 工業株式会社埼玉工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船尾管の船尾側にプロペラ軸の外周を取
    り囲むように配置されたケーシングの内周に、対海水用
    シールと、対潤滑油用シールを備えた船尾管軸封装置に
    おいて、前記対海水用シール及び対潤滑油用シールのう
    ちの一部もしくは全てが、前記プロペラ軸側に定着され
    た内径ボス部と、ケーシングの内径フランジの径方向面
    に摺接する摺動面が形成された外径鍔部とを有する弾性
    体製シールリングからなることを特徴とする船尾管軸封
    装置。
JP5131063A 1993-05-10 1993-05-10 船尾管軸封装置 Pending JPH06323440A (ja)

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JP5131063A JPH06323440A (ja) 1993-05-10 1993-05-10 船尾管軸封装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013238312A (ja) * 2012-05-12 2013-11-28 Blohm + Voss Industries Gmbh 船プロペラの回転軸のための密封装置
JP2015137060A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 三菱重工業株式会社 船尾管シール装置及びこれを備える船舶
CN107191594A (zh) * 2017-07-07 2017-09-22 南京恒兴达机电设备制造有限公司 水下密封装置

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990608