JPH051072U - 船尾管軸封装置 - Google Patents
船尾管軸封装置Info
- Publication number
- JPH051072U JPH051072U JP055215U JP5521591U JPH051072U JP H051072 U JPH051072 U JP H051072U JP 055215 U JP055215 U JP 055215U JP 5521591 U JP5521591 U JP 5521591U JP H051072 U JPH051072 U JP H051072U
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- Japan
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- lip
- liner
- seawater
- outer peripheral
- peripheral surface
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- Withdrawn
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- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 リップ型シール60,70,80に対する冷
却効率を向上させて、シール性の安定化及び長寿命化を
図る。 【構成】 海水W側へ突出したプロペラ軸20の軸周に
設けられた保持リング40と、一端51が船体に固定さ
れて保持リング40を外周側から包囲し外周面50bが
海水Wに接する円筒状のライナー50と、保持リング4
0の外周に固定され軸方向に並んだ複数のリップ型シー
ル60,70,80とを備え、各リップ型シール60,
70,80の外径のリップ部60a,70a,80aが
ライナー50の内周面50aに摺接する構成として、リ
ップ型シール60,70,80をライナー50を介して
冷却する。
却効率を向上させて、シール性の安定化及び長寿命化を
図る。 【構成】 海水W側へ突出したプロペラ軸20の軸周に
設けられた保持リング40と、一端51が船体に固定さ
れて保持リング40を外周側から包囲し外周面50bが
海水Wに接する円筒状のライナー50と、保持リング4
0の外周に固定され軸方向に並んだ複数のリップ型シー
ル60,70,80とを備え、各リップ型シール60,
70,80の外径のリップ部60a,70a,80aが
ライナー50の内周面50aに摺接する構成として、リ
ップ型シール60,70,80をライナー50を介して
冷却する。
Description
【0001】
本考案は、船尾管軸受を貫通して海水側へ突出したプロペラ軸の軸周をシール する船尾管軸封装置に関する。
【0002】
従来から、船尾管軸封装置として、図2に示すように、複数個のエラストマー 製リップ型シール104,105,106によって、船内の潤滑油Oの漏洩と船 外の海水Wの侵入を防止するものがある。
【0003】 すなわちこの船尾管軸封装置は、船体101に固定されプロペラ軸102を外 周側から包囲するケーシング103の内周に、内径リップ部が船尾側を向いたリ ップ型シール104及び105と、内径リップ部が船首側を向いたリップ型シー ル106が軸方向に並んで保持されており、各リップ型シール104,105, 106の内径リップ部が、ガータスプリング107,108,109によって外 周から締め付けられ、プロペラ軸101に外装されたスリーブライナー110の 外周面と摺接するものである。
【0004】
上記従来構造によると、最も船尾側に位置して海水Wに接するリップ型シール 104は、スリーブライナー110との摺動によって発生する摺動熱の大部分が 海水W中へ放出されて良好に冷却されるが、海水Wに接触しない他のリップ型シ ール105,106の摺動によって発生する摺動熱は、船内の潤滑油O側へ逃が さなければならない。ところが、この潤滑油Oは図示しない船尾管軸受用であっ て油量が限られており、海水Wに比較して温度も高いことから、十分な冷却作用 を期待し得なかった。
【0005】 このため、リップ型シール105,106には耐熱性の高いエラストマー材料 を使用しているが、耐摩耗性や機械的強度まで考慮すると、材質の変更のみでは 必ずしも十分な対策にならないのが現状である。
【0006】 本考案は、上記のような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところ は、各リップ型シールに対する冷却効率を向上させて、シール性の安定化及び長 寿命化を図ることにある。
【0007】
上記課題を解決するため、本考案に係る船尾管軸封装置は、海水側へ突出した プロペラ軸の軸周に設けられた保持リングと、一端が船体に固定されて前記保持 リングを外周側から包囲し外周面が船外の海水に接する円筒状のライナーと、前 記保持リングの外周に固定され軸方向に並んだ複数のリップ型シールとを備え、 各リップ型シールの外径のリップ部が前記ライナーの内周面に摺接する構成とし たものである。
【0008】
上記構成によると、内周面が各リップ型シールの外径のリップ部と摺動する円 筒状のライナーは、その外周面を船外の海水が接触して流れているため、リップ 型シールはライナーを介して海水に冷却され、摺動熱による高温雰囲気に曝され ることがない。
【0009】
図1は、本考案に係る船尾管軸封装置の一実施例を示すもので、10は船体の 船尾部分の一部であり、20は船体10の船尾下部に設けた図示しない船尾管軸 受を貫通して海水W側へ突出したプロペラ軸、30はプロペラ軸20の外端部に 固定したプロペラボスである。
【0010】 海水W側へ突出した部分におけるプロペラ軸20の軸周には、複数のリング部 材41〜45を軸方向に連結した保持リング40が設けられており、この保持リ ング40は、最も船尾側のリング部材41においてプロペラボス30に固定され ている。一方、船体10には、円筒状のライナー50の一端のフランジ部51が 固定されており、このライナー50は、前記保持リング40を外周側から包囲す るように延びている。
【0011】 60,70,80はそれぞれ外径にライナー50の内周面50aと摺接するリ ップ部60a,70a,80aを備え、互いに軸方向に適当な間隔で並んだエラ ストマー製のリップ型シールである。このうち最も船尾側のリップ型シール60 と、その内側のリップ型シール70は、リップ部60a,70aが海水W側へ向 いており、内径の基部が、それぞれ保持リング40におけるリング部材42と4 3の外周部間及びリング部材43と44の外周部間に固定されている。また、最 も船首側のリップ型シール80は、リップ部80aが船首側を向いており、その 内径の基部が、保持リング40におけるリング部材44と45の外周部間に固定 されている。
【0012】 本実施例の船尾管軸封装置は、以上のように構成されており、プロペラ軸20 が回転すると、保持リング40と共にリップ型シール60,70,80が回転す る。各リップ型シール60,70,80の外径リップ部60a,70a,80a は非回転のライナー50の内周面50aと摺動し、プロペラ軸20の軸周に沿っ て船外の海水Wが船内へ侵入したり船内の潤滑油Oが海水W中へ漏洩するのを阻 止する。
【0013】 各リップ型シール60,70,80のリップ部60a,70a,80aは、外 径を向いているものであるため、先に述べた図2の従来構造におけるようなガー タスプリングによる緊迫力の付与はないが、各リップ部60a,70a,80a には遠心力が作用することから、ライナー50の内周面50aに対する十分な密 接状態が得られる。
【0014】 ここで、ライナー50は、その外周面50bに接触する海水Wによって常に冷 却されており、すなわちリップ部60a,70a,80aがライナー50の内周 面50aと摺動することに伴って発生した摺動熱は、ライナー50を介して海水 W中へ放出されるので、各リップ型シール60,70,80が高温雰囲気に曝さ れることがない。しかも、ライナー50の外周側では、プロペラの推力によって 海水Wが顕著に流動していることから、放熱が良好に行われる。
【0015】 なお、本考案は図示の実施例に限定されるものではない。例えばリップ型シー ルを2本あるいは4本以上有する船尾管軸封装置についても同様に実施可能であ り、また、ライナー50には良導体金属を用いたり、凹凸等により外周面50b の放熱面積を大きくすることが、放熱性を向上させる上で有効である。
【0016】
以上、本考案によると、各リップ型シールのリップ部が外径を向いて円筒状の ライナーの内周面に摺接し、ライナーの外周面は海水中に浸されているものであ るため、リップ部はライナーを介して海水に冷却され、しかもライナー外周では プロペラの推力による海水の顕著な流れがあるため、摺動熱の放熱効率が高く、 したがって、熱によるリップ型シールの劣化や異常摩耗を防止して、シール性及 び寿命を向上させることができ、高負荷条件(高吃水,高周速)での使用も可能 であるといった優れた効果を奏する。
【図1】本考案の一実施例を示す部分的な断面図であ
る。
る。
【図2】従来構造の一例を示す部分的な断面図である。
10 船体 20 プロペラ軸 30 プロペラボス 40 保持リング 50 ライナー 50a 内周面 50b 外周面 60,70,80 リップ型シール 60a,70a,80a リップ部 O 潤滑油 W 海水
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 海水側へ突出したプロペラ軸の軸周に設
けられた保持リングと、一端が船体に固定されて前記保
持リングを外周側から包囲し外周面が船外の海水に接す
る円筒状のライナーと、前記保持リングの外周に固定さ
れ軸方向に並んだ複数のリップ型シールとを備え、各リ
ップ型シールの外径のリップ部が前記ライナーの内周面
に摺接してなることを特徴とする船尾管軸封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP055215U JPH051072U (ja) | 1991-06-21 | 1991-06-21 | 船尾管軸封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP055215U JPH051072U (ja) | 1991-06-21 | 1991-06-21 | 船尾管軸封装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH051072U true JPH051072U (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=12992402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP055215U Withdrawn JPH051072U (ja) | 1991-06-21 | 1991-06-21 | 船尾管軸封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH051072U (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101399848B1 (ko) * | 2012-05-04 | 2014-05-28 | 삼성중공업 주식회사 | 선박용 추진장치 및 그 설치방법과 이를 갖춘 선박 |
KR101422485B1 (ko) * | 2012-05-09 | 2014-07-23 | 삼성중공업 주식회사 | 선박용 추진장치 및 이를 갖춘 선박 |
KR101422480B1 (ko) * | 2012-05-10 | 2014-07-23 | 삼성중공업 주식회사 | 선박용 추진장치 및 이를 갖춘 선박 |
KR101422482B1 (ko) * | 2012-05-09 | 2014-08-14 | 삼성중공업 주식회사 | 선박용 추진장치 및 이를 갖춘 선박 |
KR101487668B1 (ko) * | 2012-12-03 | 2015-01-30 | 삼성중공업 주식회사 | 선박용 추진장치 및 이를 갖춘 선박 |
-
1991
- 1991-06-21 JP JP055215U patent/JPH051072U/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101399848B1 (ko) * | 2012-05-04 | 2014-05-28 | 삼성중공업 주식회사 | 선박용 추진장치 및 그 설치방법과 이를 갖춘 선박 |
KR101422485B1 (ko) * | 2012-05-09 | 2014-07-23 | 삼성중공업 주식회사 | 선박용 추진장치 및 이를 갖춘 선박 |
KR101422482B1 (ko) * | 2012-05-09 | 2014-08-14 | 삼성중공업 주식회사 | 선박용 추진장치 및 이를 갖춘 선박 |
KR101422480B1 (ko) * | 2012-05-10 | 2014-07-23 | 삼성중공업 주식회사 | 선박용 추진장치 및 이를 갖춘 선박 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19950907 |