JPH0514928Y2

JPH0514928Y2 -

Info

Publication number: JPH0514928Y2
Application number: JP1986092523U
Authority: JP
Priority date: 1986-06-19
Filing date: 1986-06-19
Publication date: 1993-04-20
Anticipated expiration: 2001-06-19
Also published as: JPS62203769U

Description

【考案の詳細な説明】技術分野本考案は、フロアパネルの下に配置されていて
車体前後方向に延び、かつ下方に凹入した凹部を
有するダクト状のサイドメンバに取付部材が固着
され、該取付部材はサイドメンバ凹部の上部をま
たいだ状態に配置された板状体を具備し、該板状
体にシートベルトリトラクタを受入れる開口が形
成されている自動車のシートベルトリトラクタ格
納装置に関する。

従来技術シートベルトのウエビングを巻き取るシートベ
ルトリトラクタを上記形式のシートベルトリトラ
クタ格納装置に格納することは従来より周知であ
る。

第３図はシート及び床敷材を取り外した状態で
自動車の内部を示した斜視図であつて、車体を構
成するフロアパネル１の下に車体の前後方向Ｙに
延びるサイドメンバ２が位置している。３０は車
体の側部、３１は側部に形成された窓、３２は後
輪用のホイールハウスパネルをそれぞれ示してい
る。

第４図はフロアパネルを取り外してサイドメン
バ２の形態を明らかにすると共に、従来のリトラ
クタ格納装置の一例を示した斜視図である。第４
図から判るように、サイドメンバ２は下方に凹入
した凹部３を有するダクト状に形成され、このサ
イドメンバ２にリトラクタ格納装置を構成する取
付部材４が固着されている。従来の取付部材４
は、サイドメンバ凹部３の上部をまたぐ板状体７
を有し、この板状体７はこれに付設された耳部７
ａがサイドメンバ２の側壁５，５とその上端のフ
ランジ部６，６に固着されている。板状体７には
開口８が穿設され、フロアパネル１に形成された
窓孔９（第３図）とこの開口８とに、第５図に示
す如く上部の開口した箱状の防塵カバー１０が嵌
め込まれ、更にこのカバー１０にシートベルトリ
トラクタ１１が収容され、カバー１０とリトラク
タ１１がボルト１２及びナツト１３によつて取付
部材４とフロアパネル１に固着されている。１４
はリトラクタ１１から引き出されたシートベルト
のウエビングであり、図示したウエビング１４は
リヤシート（図示せず）に着座した者の体に掛け
られる。

上述のように従来の格納装置によつてもシート
ベルトリトラクタ１１を所定の位置に格納してお
くことができ、また防塵カバー１０によつてリト
ラクタ１１に塵埃等が侵入することを抑制するこ
とができる。ところが、取付部材４の他に防塵カ
バー１０を必要とするため、部品点数が増大し、
コスト上昇を招く欠点を免れない。

またサイドメンバ２は車体の剛性を保持する部
材であるため、このメンバの板厚を厚くする等し
てメンバ自体の剛性を高める必要があるが、この
ようにすればサイドメンバ２のコストが上昇する
だけでなく、その重量が増大する欠点を伴う。

目的本考案は上記認識に基きなされたものであり、
防塵カバーを設ける必要性をなくし、しかも従来
のようにサイドメンバの板厚を厚くしなくとも該
メンバの剛性を充分に高く保つことの可能な冒頭
に記載した形式のシートベルトリトラクタ格納装
置を提供することを目的とする。

構成本考案は上記目的を達成するため、取付部材が
板状体の前後端に一体に連設された端壁部を有
し、これら端壁部は前記板状体から垂下してサイ
ドメンバの凹部を遮断する位置に配置され、各端
壁部がサイドメンバに固着されている構成を提案
する。

作用板状体に連設された両端壁部が、シートベルト
リトラクタ用の防塵部材を構成すると共に、サイ
ドメンバを補強する補強部材としての働きもな
す。

実施例以下、本考案の実施例を図面に従つて説明す
る。

第１図は本考案に係るシートベルトリトラクタ
格納装置の一例を示す、第４図と同様な斜視図で
あり、ここに示したサイドメンバ２の上に第３図
と全く同様にフロアパネル１（第２図も参照）が
位置している。サイドメンバ２の形態も従来と変
らず、下方に凹入した凹部３を有していて、車体
の前後方向Ｙに延びるダクト状に形成されてい
る。

格納装置を構成する取付部材４も従来と同様に
サイドメンバ凹部３の上部をまたぎ、耳部７ａが
サイドメンバ３の側壁５とフランジ部６に溶接に
よつて固着された板状体７を有し、該板状体７に
はシートベルトリトラクタを受入れる開口８が形
成されている。

従来と異なるところは、取付部材４が板状体７
の他に、その前後端に一体に連設された端壁部２
０，２０を有している点である。これら端壁部２
０，２０は板状体７から下方に垂下し、サイドメ
ンバ２の凹部３を遮断するように位置し、各端壁
部２０，２０の耳部２０ａ，２０ａがサイドメン
バ２に例えば溶接によつて固着されている。第１
図中の×印はスポツト溶接による溶接個所を模式
的に示している。

第２図に示すようにシートベルトリトラクタ１
１は、フロアパネル１の窓孔９とこれに整合した
取付部材４の開口８を通して収容され、その際リ
トラクタ１１の舌部１１ａがフロアパネル１の上
に載せられ、該舌部１１ａがボルト１２と板状体
７に予め溶着されたナツト１３とによつてフロア
パネル１と取付部材４に固着されている。１４は
第５図と同様に、リトラクタ１１から引き出され
たウエビングを示し、このウエビングはリヤシー
トに着座した者の体に装着される。

上述のようにシートベルトリトラクタ１１が所
定の位置に格納されるが、このとき取付部材４の
両端壁部２０，２０がリトラクタ１１の前後に位
置し、塵埃等がリトラクタ１１に侵入することを
阻止している。このため、端壁部２０，２０が防
塵部材としての働きをなし、従来のように独立し
た防塵カバー（第５図）は不要となる。よつて部
品点数を支障なく減少することができる。

また取付部材４の板状体７の他に、両端壁部２
０，２０もサイドメンバ２に強固に固着され、し
かも板状体７と両端壁部２０，２０がほぼ箱状に
形成されているので、この取付部材４がサイドメ
ンバ２を補強し、サイドメンバ２の剛性を高める
ことができる。よつて従来のようにサイドメンバ
自体の板厚を特に厚くせずとも、該メンバの剛性
を高く保つことが可能である。

以上、車体の一方の側に設けられたサイドメン
バと、これに固定された取付部材の構成を示した
が、他方の側のサイドメンバに対しても同様に本
考案を適用できることは当然である。

効果本考案によれば、従来の防塵カバーを省略でき
るため、部品点数を低減でき、しかも取付部材が
サイドメンバの剛性を高める働きをなすことが可
能となつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るシートベルトリトラクタ
格納装置の一例を示す、第４図と同様な斜視図、
第２図はシートベルトリトラクタを取付け、しか
もフロアパネルを省略しない状態における、第１
図の−線に沿う部分断面図、第３図はシート
及び床敷材を取り除いた状態における自動車内部
の斜視図、第４図はフロアパネルを除去した状態
における、従来のシートベルトリトラクタ格納装
置の斜視図、第５図は第２図と同様な状態で示し
た、第４図の−線断面図である。１……フロアパネル、２……サイドメンバ、３
……凹部、４……取付部材、７……板状体、８…
…開口、１１……シートベルトリトラクタ、２０
……端壁部、Ｙ……前後方向。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】フロアパネルの下に配置されていて車体前後方
向に延び、かつ下方に凹入した凹部を有するダク
ト状のサイドメンバに取付部材が固着され、該取
付部材はサイドメンバ凹部の上部をまたいだ状態
に配置された板状体を具備し、該板状体にシート
ベルトリトラクタを受入れる開口が形成されてい
る自動車のシートベルトリトラクタ格納装置にお
いて、前記取付部材が板状体の前後端に一体に連設さ
れた端壁部を有し、これら端壁部は前記板状体か
ら垂下してサイドメンバの凹部を遮断する位置に
配置され、各端壁部がサイドメンバに固着されて
いることを特徴とする前記格納装置。