JPH05148321A - スチレン系共重合体の製造方法 - Google Patents

スチレン系共重合体の製造方法

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JPH05148321A
JPH05148321A JP33780891A JP33780891A JPH05148321A JP H05148321 A JPH05148321 A JP H05148321A JP 33780891 A JP33780891 A JP 33780891A JP 33780891 A JP33780891 A JP 33780891A JP H05148321 A JPH05148321 A JP H05148321A
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Takeharu Yushima
武晴 油嶋
Shigeru Izuno
茂 伊津野
Takahiro Mizuguchi
隆弘 水口
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シアン化ビニル分含有量の高いシアン化ビニ
ル・スチレン共重合体を連続的に安定して製造できる方
法を提供する。 【構成】 極性溶媒又は極性溶媒と非極性溶媒との混合
溶媒を使用し、得られる重合体の重量平均分子量が14
5000以下となる条件で塊状重合又は溶液重合させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スチレン系共重合体の
製造方法に係り、詳しくは、シアン化ビニル分含有量が
高いシアン化ビニル・スチレン系共重合体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】耐薬品性が優れたスチレン系樹脂として
スチレン系単量体にアクリロニトリル(AN)を共重合
させて得られるAS樹脂がある。また、AS樹脂をブタ
ジエン系ゴムにグラフト重合させたABS樹脂がある。
これらANにより耐薬品性を改良したスチレン系樹脂の
特性はAN分含有量により異なるので用途に応じて種々
のAN分含有量のものが求められている。そして、AN
分含有量の異なるものをそれぞれ別個に製造するのでは
生産効率が悪いため、汎用のスチレン系樹脂に比較的A
N分含有量が高いAS樹脂を混合してAN分含有量を調
節することが行われている。また、ゴム変性したスチレ
ン系樹脂に混合するものとしては、ゴム含有量との関係
から、混合量が少なくてすむものが好ましいため、特に
AN分含有量が高いものが求められている。
【0003】一方、この混合用のAS樹脂の製造方法と
しては、樹脂が小粒子の形状で得られる懸濁重合法が好
ましいとされている。ところが、懸濁重合によりAN含
有量が30重量%以上特には40重量%以上のものを製
造しようとすると、スチレン系単量体とANとの水性媒
体への溶解性や重合反応挙動に差があるため、得られる
重合体の組成即ちAN分含有量が不均一になりやすいと
いう問題が発生する。
【0004】そこで、溶媒を使用しない塊状重合法が注
目され、塊状−懸濁重合にり製造することが提案されて
いる(特公昭49−37836号公報)。これは、塊状
重合により製造した重合液にスチレン系単量体とANと
を追加して水性媒体中で懸濁重合させるものであるが、
得られる重合体のAN分含有量は高々33重量%であ
る。これは、一般にAN分含有量が高いAS樹脂程、流
動性が悪くなる傾向があり、従来の方法においてAN分
含有量をこれ以上高くしようとすると取扱が困難となる
ためであり、特に、工業的に大量生産する場合には連続
的に製造することが必要であるが、実質的に運転が不可
能となるためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シア
ン化ビニル分含有量が高いスチレン系共重合体を安定し
て製造できる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な課題を解決するため研究を行い、溶液重合によりAS
樹脂を製造する際に、溶媒として極生溶媒又は非極性溶
媒と極性溶媒との混合溶媒を使用するとともに、AS樹
脂の流動性はAS樹脂の分子量に影響され、分子量を小
さくする程、流動性が高くなるということに着目し、得
られる重合体の分子量を制御することにより、AN含有
量が高いものを安定して製造できることを見出して本発
明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、スチレン系単量体含
有量が25〜65重量%でシアン化ビニル単量体含有量
が35〜75重量%である単量体混合物を、該単量体混
合物に対して10〜50重量%の、極生溶媒又は非極性
溶媒と極性溶媒との混合溶媒の存在下で、重合温度80
〜160℃の条件において重合転化率が50〜90%に
なるまで重合させてシアン化ビニル分含有量が30〜5
5重量%で重量平均分子量が145000以下の共重合
体を得ることを特徴とするスチレン系共重合体の製造方
法である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
原料として使用するスチレン系単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン等の側鎖アルキル置換スチレ
ン、ビニルトルエン等の核アルキル置換スチレン、クロ
ルスチレン等のハロゲン化スチレン、ジビニルベンゼン
等を挙げることができ、シアン化ビニル単量体として
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニ
トリル、α−クロロアクリロニトリル等を挙げることが
できる。
【0009】本発明では、スチレン系単量体とシアン化
ビニル単量体との単量体混合物を混合溶媒の存在下で重
合させる際に、溶媒として極生溶媒又は非極性溶媒と極
性溶媒との混合溶媒を使用する。本発明で使用する極性
溶媒しては、アセトン、メチルエチルケトン、アセトフ
ェノン等のケトン系化合物や、プロピルアルコール、フ
ェノール等のアルコール系化合物を挙げることができ、
非極性溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン等の芳香族炭化水素化合物を挙げること
ができる。単量体混合物に対する溶媒の使用量は10〜
50重量%好ましくは20〜30重量%である。溶媒の
使用量が少なすぎると重合反応の制御が難しくなり、多
すぎると重合反応の効率が悪くなる。また、非極性溶媒
と極性溶媒との混合溶媒を使用する場合の、その使用割
合の好ましい範囲は、単量体混合物の組成や得ようとす
る重合体のシアン化ビニル分含有量により異なるが、操
業の安定性の観点からすると、重量比で8:2〜0:1
0好ましくは4:6〜6:4とするのがよい。
【0010】本発明では、上記のような原料組成物を連
続塊状重合又は連続溶液重合する。使用する重合反応器
としては非満液型又は満液型の完全混合槽型反応器が好
適であり、1槽だけ使用して行ってもよいし、2槽以上
例えば2槽又は3槽を直列に連結して使用して行っても
よいが、1槽で行うのが好ましい。
【0011】重合条件のうち、重合温度は80〜160
℃好ましくは100〜150℃である。重合温度が高す
ぎると、ゲルが発生しやすくなり得られる重合体の品質
が低下し、低すぎると重合反応の効率が悪くなる。ま
た、本発明では、得られる重合体の、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフ法により求められるポリスチレン換
算の重量平均分子量を145000以下好ましくは40
000〜140000の範囲に制御する必要がある。そ
して、得られる重合体の分子量は、重合温度を調節する
方法の他、重合転化率によっても変動するし、重合開始
剤、連鎖移動剤等を使用することによっても制御でき
る。なお、本発明で分子量を比較的低い範囲に制御する
必要があるのは、分子量が大きくなりすぎる条件ではシ
アン化ビニル分含有量が不均一になり、また、重合液の
粘度が大きくなるからである。そして、本発明では、生
産効率及び重合液の粘度特性による操作性の点から、重
合転化率が50〜90%好ましくは55〜70%の範囲
になるまで重合させ、得られた重合液から未反応単量体
及び溶媒等の揮発性物質を除去してシアン化ビニル・ス
チレン系共重合体を回収する。
【0012】本発明のシアン化ビニル・スチレン系共重
合体は単独で使用することもできるが、他のスチレン系
樹脂と混合して使用する場合に特に有効である。
【0013】
【実施例】表1に記載した重量比で混合した単量体混合
物を、単量体混合物に対して30重量%のエチルベンゼ
ン(EB)とメチルエチルケトン(MEK)との重量比
1:1の混合溶媒又はMEK単独溶媒の存在下において
連続塊状重合を行った。なお、分子量調節剤として、t
−ドデシルメルカプタンを使用した。
【0014】重合反応は、完全混合槽型反応器(50
l)1槽を使用し、原料組成物を10l/hrの速度で
連続的に反応器に供給するとともに、供給量に応じて、
重合液を排出し、得られた重合液から揮発性物質を連続
的に除去してAS樹脂を回収した。得られたAS樹脂の
特性を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】なお、樹脂の還元粘度は、ウベローデ粘度
計を使用し、水槽の温度(測定温度)を30℃±0.0
5℃に調節して測定した測定用試料の流下時間から、下
記式1により算出した。ただし、式1中、tS は測定用
試料の流下時間であり、t0 は測定用溶媒の流下時間で
あり、Cは測定用試料の樹脂濃度(g/100ml)で
ある。また、測定用試料としては、精秤した約0.2g
の樹脂を、50mlメスフラスコを使用して測定用溶媒
であるメチルエチルケトンに溶解させたものを使用し
た。
【0017】 還元粘度(ηSP/C)=〔(tS /t0 )−1〕/C (式1)
【0018】比較のために、溶媒としてエチルベンゼン
を単独で使用してAS樹脂を製造したところ、重合反応
中に重合物が析出して反応系が不均一になり製造できな
かった。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、シアン化ビニル分含有
量が高く品質が均一なシアン化ビニル・スチレン系共重
合体を安定して製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220/42 MMY 7242−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系単量体含有量が25〜65重
    量%でシアン化ビニル単量体含有量が35〜75重量%
    である単量体混合物を、該単量体混合物に対して10〜
    50重量%の、極生溶媒の存在下又は非極性溶媒と極性
    溶媒との混合溶媒の存在下で、重合温度80〜160℃
    の条件において重合転化率が50〜90%になるまで連
    続塊状重合又は連続溶液重合させてシアン化ビニル分含
    有量が30〜55重量%で重量平均分子量が14500
    0以下の共重合体を得ることを特徴とするスチレン系共
    重合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020044425A (ko) * 2000-12-06 2002-06-15 안복현 색상안정성이 양호한 열가소성 니트릴계 공중합체 및 그제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20020044425A (ko) * 2000-12-06 2002-06-15 안복현 색상안정성이 양호한 열가소성 니트릴계 공중합체 및 그제조방법

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