JP3348437B2 - スチレン系共重合体の製造方法 - Google Patents

スチレン系共重合体の製造方法

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武晴 油嶋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スチレン系共重合体の
製造方法に係り、詳しくは、シアン化ビニル分含有量が
高いシアン化ビニル・スチレン系共重合体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】耐薬品性が優れたスチレン系樹脂として
スチレン系単量体にアクリロニトリル(AN)を共重合
させて得られるAS樹脂がある。また、AS樹脂をブタ
ジエン系ゴムにグラフト重合させたABS樹脂がある。
これらANにより耐薬品性を改良したスチレン系樹脂の
特性はAN分含有量により異なるので用途に応じて種々
のAN分含有量のものが求められている。そして、AN
分含有量の異なるものをそれぞれ別個に製造するのでは
生産効率が悪いため、汎用のスチレン系樹脂に比較的A
N分含有量が高いAS樹脂を混合してAN分含有量を調
節することが行われている。また、ゴム変性したスチレ
ン系樹脂に混合するものとしては、ゴム含有量との関係
から、混合量が少なくてすむものが好ましいため、特に
AN分含有量が高いものが求められている。
【0003】一方、この混合用のAS樹脂の製造方法と
しては、樹脂が小粒子の形状で得られる懸濁重合法が好
ましいとされている。ところが、懸濁重合によりAN含
有量が30重量%以上特には40重量%以上のものを製
造しようとすると、スチレン系単量体とANとの水性媒
体への溶解性や重合反応挙動に差があるため、得られる
重合体の組成即ちAN分含有量が不均一になりやすいと
いう問題が発生する。
【0004】そこで、溶媒を使用しない塊状重合法が注
目され、塊状−懸濁重合にり製造することが提案されて
いる(特公昭49−37836号公報)。これは、塊状
重合により製造した重合液にスチレン系単量体とANと
を追加して水性媒体中で懸濁重合させるものであるが、
得られる重合体のAN分含有量は高々33重量%であ
る。これは、一般にAN分含有量が高いAS樹脂程、流
動性が悪くなる傾向があり、従来の方法においてAN分
含有量をこれ以上高くしようとすると取扱が困難となる
ためであり、特に、工業的に大量生産する場合には連続
的に製造することが必要であるが、実質的に運転が不可
能となるためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シア
ン化ビニル分含有量が高いスチレン系共重合体を安定し
て製造できる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な課題を解決するため研究を行い、溶液重合によりAS
樹脂を製造する際に、溶媒として非極性溶媒と極性溶媒
との混合溶媒を使用すると共に、AS樹脂の流動性はA
S樹脂の分子量に影響され、分子量を小さくする程、流
動性が高くなるということに着目し、得られる重合体の
分子量を制御することにより、AN含有量が高いものを
安定して製造できることを見出して本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、スチレン系単量体含
有量が25〜65重量%でシアン化ビニル単量体含有量
が35〜75重量%である単量体混合物を、該単量体混
合物に対して10〜50重量%の、芳香族炭化水素化合
物からなる非極性溶媒とケトン系化合物からなる極性溶
媒との混合溶媒の存在下で、重合温度80〜160℃の
条件において重合転化率が50〜90%になるまで連続
塊状重合又は連続溶液重合させてシアン化ビニル分含有
量が30〜55重量%で重量平均分子量を145000
以下に制御することを特徴とするスチレン系共重合体の
製造方法である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
原料として使用するスチレン系単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン等の側鎖アルキル置換スチレ
ン、ビニルトルエン等の核アルキル置換スチレン、クロ
ルスチレン等のハロゲン化スチレン、ジビニルベンゼン
等を挙げることができ、シアン化ビニル単量体として
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニ
トリル、α−クロロアクリロニトリル等を挙げることが
できる。
【0009】本発明では,スチレン系単量体とシアン系
単量体との単量体混合物を混合溶媒の存在下で重合させ
る際に、溶媒として芳香族炭化水素化合物からなる非極
性溶媒とケトン系化合物からなる極性溶媒との混合溶媒
を使用する。本発明で使用するケトン系化合物からなる
極性溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ア
セトフェノン等を挙げることができ、芳香族炭化水素化
合物からなる非極性溶媒としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン等を挙げることができ
る。単量体混合物に対する溶媒の使用量は10〜50重
量%好ましくは20〜30重量%である。溶媒の使用量
が少なすぎると重合反応の制御が難しくなり、多すぎる
と重合反応の効率が悪くなる。また、非極性溶媒と極性
溶媒を使用する場合の、その使用割合の好ましい範囲
は、単量体混合物の組成や得ようとする重合体のシアン
化ビニル含有量により異なるが、操業の安定性の観点か
らすると、非極性溶媒と極性溶媒の重量比で8:2〜
0:10好ましくは6:4〜4:6とするのがよい。
【0010】本発明では、上記のような原料組成物を連
続塊状重合又は連続溶液重合する。使用する重合反応器
としては非満液型又は満液型の完全混合槽型反応器が好
適であり、1槽だけ使用して行ってもよいし、2槽以上
例えば2槽又は3槽を直列に連結して使用して行っても
よいが、1槽で行うのが好ましい。
【0011】重合条件のうち、重合温度は80〜160
℃好ましくは100〜150℃である。重合温度が高す
ぎると、ゲルが発生しやすくなり得られる重合体の品質
が低下し、低すぎると重合反応の効率が悪くなる。ま
た、本発明では、得られる重合体の、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフ法により求められるポリスチレン換
算の重量平均分子量を145000以下好ましくは40
000〜140000の範囲に制御する必要がある。そ
して、得られる重合体の分子量は、重合温度を調節する
方法の他、重合転化率によっても変動するし、重合開始
剤、連鎖移動剤等を使用することによっても制御でき
る。なお、本発明で分子量を比較的低い範囲に制御する
必要があるのは、分子量が大きくなりすぎる条件ではシ
アン化ビニル分含有量が不均一になり、また、重合液の
粘度が大きくなるからである。そして、本発明では、生
産効率及び重合液の粘度特性による操作性の点から、重
合転化率が50〜90%好ましくは55〜70%の範囲
になるまで重合させ、得られた重合液から未反応単量体
及び溶媒等の揮発性物質を除去してシアン化ビニル・ス
チレン系共重合体を回収する。
【0012】本発明のシアン化ビニル・スチレン系共重
合体は単独で使用することもできるが、他のスチレン系
樹脂と混合して使用する場合に特に有効である。
【0013】
【実施例】表1に記載した重量比で混合した単量体混合
物を、単量体混合物に対して30重量%のエチルベンゼ
ン(EB)とメチルエチルケトン(MEK)との重量比
1:1の混合溶媒又はMEK単独溶媒の存在下において
連続塊状重合を行った。なお、分子量調節剤として、t
−ドデシルメルカプタンを使用した。
【0014】重合反応は、完全混合槽型反応器(50
l)1槽を使用し、原料組成物を10l/hrの速度で
連続的に反応器に供給するとともに、供給量に応じて、
重合液を排出し、得られた重合液から揮発性物質を連続
的に除去してAS樹脂を回収した。得られたAS樹脂の
特性を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】なお、樹脂の還元粘度は、ウベローデ粘度
計を使用し、水槽の温度(測定温度)を30℃±0.0
5℃に調節して測定した測定用試料の流下時間から、下
記式1により算出した。ただし、式1中、tS は測定用
試料の流下時間であり、t0 は測定用溶媒の流下時間で
あり、Cは測定用試料の樹脂濃度(g/100ml)で
ある。また、測定用試料としては、精秤した約0.2g
の樹脂を、50mlメスフラスコを使用して測定用溶媒
であるメチルエチルケトンに溶解させたものを使用し
た。
【0017】 還元粘度(ηSP/C)=〔(tS /t0 )−1〕/C (式1)
【0018】比較のために、溶媒としてエチルベンゼン
を単独で使用してAS樹脂を製造したところ、重合反応
中に重合物が析出して反応系が不均一になり製造できな
かった。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、シアン化ビニル分含有
量が高く品質が均一なシアン化ビニル・スチレン系共重
合体を安定して製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−1708(JP,A) 特開 平1−242603(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系単量体含有量が25〜65重
    量%でシアン化ビニル単量体含有量が35〜75重量%
    である単量体混合物を、該単量体混合物に対して10〜
    50重量%の、芳香族炭化水素化合物からなる非極性溶
    媒とケトン系化合物からなる極性溶媒との混合溶媒の存
    在下で、重合温度80〜160℃の条件において重合転
    化率が50〜90%になるまで連続塊状重合又は連続溶
    液重合させてシアン化ビニル分含有量が30〜55重量
    %で重量平均分子量を145000以下に制御すること
    を特徴とするスチレン系共重合体の製造方法。
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