JP3395097B2 - ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法 - Google Patents
ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法Info
- Publication number
- JP3395097B2 JP3395097B2 JP18393394A JP18393394A JP3395097B2 JP 3395097 B2 JP3395097 B2 JP 3395097B2 JP 18393394 A JP18393394 A JP 18393394A JP 18393394 A JP18393394 A JP 18393394A JP 3395097 B2 JP3395097 B2 JP 3395097B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- weight
- polymerization
- parts
- polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Graft Or Block Polymers (AREA)
Description
ランスに優れたゴム変性スチレン系樹脂の製造方法に関
するものである。
ては、芳香族モノビニル系単量体にゴム状重合体を溶解
し、撹拌しながら塊状もしくは溶液重合してゴム状重合
体を分散ゴム粒子とした後、引き続き塊状または溶液重
合するか、或いは懸濁重合する方法等が知られている。
しかしながら、塊状重合あるいは溶液重合は連続重合方
式であるため、一般に回分重合方式である懸濁重合より
も生産性の点で有利であり経済性が高いかわりに得られ
る樹脂の耐衝撃性と弾性率のバランスが劣る。
原料中にポリスチレン重合体を添加する方法として、米
国特許第3144420号や日本特許(特公昭60−3
9282号)等が公知であるが、これらはゴム状重合体
が相反転する分散粒子化を完全混合型反応器で行うため
に樹脂中に分散するゴム粒子径分布が広く、得られる樹
脂の衝撃強度と弾性率のバランス改良効果が不十分であ
る。また、類似の方法として、ゴム状重合体と芳香族モ
ノビニル系単量体の重合途中にある第1の流れと、部分
重合段階のポリスチレン重合体溶液の第2の流れを混合
して強制的にゴム状重合体を分散粒子化してから更に重
合を継続することで得られる樹脂の着色性を改良する方
法(特公昭62−34327号公報)も提案されている
が、衝撃強度と弾性率のバランス改良効果の面で未だ不
十分である。本願発明はかかる従来技術を改良したゴム
変成スチレン系樹脂の製造方法である。
方式において、ゴム粒子径分布が狭く衝撃強度と弾性率
のバランスに優れたゴム変性スチレン系樹脂の製造方法
を提供することにある。
重合方式においてこのような好ましい物性を有するゴム
変性スチレン系樹脂の製造方法を開発すべく鋭意研究を
重ねた結果、重合反応中にゴム状重合体のゴム相が連続
相から分散相に反転してポリスチレン樹脂中に分散粒子
化する重合転化率に達する以前の重合反応が内包スチレ
ン系樹脂の形状とゴム粒子径分布を制御する上で非常に
大きな影響を与えることを見出した。かかる観点から芳
香族モノビニル系単量体とゴム状重合体とからなるゴム
シロップ溶液にポリスチレン重合体を特定の範囲内に混
合した溶液を特にプラグフロー型反応器へ供給し、ゴム
相が反転するような特定の条件下で重合を進行すること
によって前記目的を達成し得ることを見出し、この知見
に基づいて本発明を完成した。
単量体が60〜95重量%、ゴム状重合体が3〜10重
量%及びポリスチレン重合体が2〜30重量%の範囲内
で混合溶解したものであって, 当該混合溶液中のゴム状
重合体の含有率R(wt%)とポリスチレン重合体の含
有率Ps(wt%)の関係が、0.2<Ps/R<3を
満足し且つゴム相反転前の状態を保つように調整した混
合溶液100重量部に対して溶剤0〜30重量部を配合
してなる原料溶液を予熱器にて70〜120℃まで、芳
香族モノビニル系単量体の重合転化率が10重量%を越
えない範囲内でしかもゴム相反転前の条件を維持できる
ように予備加熱処理を行った後、プラグフロー型反応器
の入口の一端から連続的に送入して重合反応を継続しな
がらゴム相反転を行い所定の分散ゴム粒子を形成させ、
出口である他端から抜き出される重合溶液を引き続き後
続のプラグフロー型反応器に供給して重合転化率を高め
た後に脱揮処理して未反応単量体及び溶媒等の除去を行
うことを特徴とするゴム変成スチレン系樹脂の製造方法
である。
5℃における5wt%スチレン溶液粘度(SV値)が、
10cps〜500cpsの範囲からなるポリブタジエ
ンゴム及び/又はスチレンーブタジエンゴムを使用する
ことに特徴のあるゴム変成スチレン系樹脂の製造方法で
ある。更に又予備加熱処理を行った後の原料溶液100
重量部に対して、有期過酸化物0.01〜0.2重量部
を添加してプラグフロー型反応器へ送入するゴム変成ス
チレン系樹脂の製造方法である。
法において、原料の1 成分として用いられる芳香族モノ
ビニル系単量体としては、スチレン単独またはスチレン
と共重合可能な他のビニル系単量体との混合物を挙げる
ことができる。該共重合可能な単量体としては、例えば
α−メチスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、
ビニルキシレン、ビニルナフタレン等の芳香族モノビニ
ル化合物、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、メタクリル酸、アクリル酸、
無水マレイン酸、フェニルマレイミド、あるいはハロゲ
ン含有ビニル系単量体等が挙げられる。これらの共重合
可能な単量体は、その1 種のみを用いてもよいし、2 種
以上を組み合せて用いてもよいが、スチレンを含む全芳
香族モノビニル系単量体に対して、通常30重量%以
下、好ましくは10重量%以下の割合で用いられる。
て用いられるゴム状重合体としては、ポリブタジエン、
スチレンーブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ブタ
ジエンーイソプレン共重合体、天然ゴム等が挙げられ
る。ゴム状重合体は、その90%以上がポリブタジエン
ゴムまたはスチレンーブタジエンゴムであるか、あるい
はポリブタジエンゴムおよびスチレンーブタジエンゴム
の混合物である。ポリブタジエンは、ローシスポリブタ
ジエンゴムであってもよいし、ハイシスポリブタジエン
ゴムであってもよく、ローシスポリブタジエンゴムとハ
イシスポリブタジエンゴムの混合物あってもよい。ま
た、スチレンーブタジエン共重合体はスチレン含有量が
2〜40重量%のランダム型であってもよいし、ブロッ
ク型やテーパー型であってもよいし、これらの混合物で
あってもよい。これらのゴム状重合体はその1 種のみを
用いてもよいし、2 種以上を組み合せて用いてもよい。
溶液の25℃における溶液粘度(SV値)は、10cp
s〜500cpsの範囲である必要がある。好ましくは
25cps〜350cpsの範囲が好ましい。溶液粘度
(SV値)が10cps以下では、ゴム粒子径が小さく
なりすぎる傾向があり衝撃強度が低下するので好ましく
なく、500cps以上では、ゴムの価格が比較的高く
なるので経済的に不利である。混合液に含まれるかかる
ゴム状重合体の配合量は、3重量%〜10重量%の範囲
内である必要がある。混合液に含まれるゴム状重合体の
量が3重量%未満では、得られたゴム変性スチレン系樹
脂の耐衝撃性が不十分であり、10重量%以上では得ら
れたゴム変性スチレン系樹脂の耐衝撃性は良くなるが曲
げ弾性率が低下しすぎて実用的ではない。
る芳香族モノビニル系単量体とゴム状重合体とからなる
ゴムシロップ溶液にポリスチレン樹脂を特定の範囲内に
混合溶解する。ここで溶解するポリスチレン樹脂は市販
されているポリスチレン樹脂ペレットでもよいし、又は
ポリスチレン樹脂の重合ラインから直接得られるポリス
チレン樹脂或いは部分重合段階でポリスチレン樹脂が芳
香族モノビニル系単量体中に溶解した混合溶液であって
もよい。混合するポリスチレン樹脂は、還元粘度(η)
が、0.6<η<1.4の範囲を満足するものが好まし
い。ηが、0.6以下では得られるゴム変性スチレン系
樹脂の耐衝撃性が低下する。又ηが、1.4以上ではゴ
ムシロップ溶液に対して混合溶解し難いので結果的にゴ
ム変性スチレン系樹脂の物性を悪化させ本発明の効果が
得られない。混合溶解する際は、芳香族モノビニル系単
量体60〜95重量%, ゴム状重合体3〜10重量%及
びポリスチレン系重合体2〜30重量%の範囲内であっ
て,当該混合液中のゴム状重合体の含有率R(wt%) と芳
香族モノビニル系重合体の含有率Ps(wt%) の関係が、
0. 2<Ps/R<3の範囲でかつゴム相反転前の状態
に調整することが重要である。Ps/Rが0. 2以下で
は、樹脂中に分散したゴム粒子径分布の改良効果が不十
分であり、Ps/Rが3以上では、得られた樹脂の強度
が低下する。又混合溶液を調整した時点で、既にゴム相
が反転してしまうと、分散したゴムの粒子径分布がきわ
めて悪くなるために好ましくない。
のポリスチレン樹脂の溶解に伴う系内の粘度を調整する
ために、当該混合液中に、必要に応じて溶媒を添加する
ことができる。かかる溶媒としては、例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベ
ンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン等の
ケトン類から選ばれた少なくとも1 種の有機溶媒を混合
液100重量部に対して30重量部以下の範囲内で配合
することができる。好ましくは10〜20重量部の割合
で配合する。
ないプラグフロー反応器に送入する前に予熱器にて特定
の条件下で予備加熱処理を行なう必要がある。ここで使
用する予熱器については、特に限定するものではない
が、運転操作面の容易さから、撹拌機付き完全混合槽や
多管式熱交換器が好ましい。予熱器での加熱温度条件と
しては使用する重合開始剤の種類や添加量によって異な
るが、70〜120°C までの範囲内であることが望ま
しい。かかる加熱温度では, 芳香族モノビニル系単量体
の一部が重合するが, その重合転化率は、芳香族モノビ
ニル系単量体の10重量%以下で且つゴム相反転前の条
件下を維持させるべきであって、より好ましくは5重量
%以下が望ましい。
えかつゴム相が反転した条件では、得られる樹脂中のゴ
ム分散粒子径分布の改良効果が不十分であり、本発明の
効果が得られず好ましくない。なお原料溶液をかかる予
備加熱処理なしにプラグフロー反応器に送入した場合は
その入口付近が急加熱となり, 反応器内部でのゲル状異
物の発生と半重合物の器壁への付着の問題が発生し易く
なる。又プラグフロー反応器としての有効体積が小さく
なるし, 反応器内で加熱と除熱を行うのは温度条件が安
定せず製品の品質にバラツキが生じる。
しての有機過酸化物や連鎖移動剤、酸化防止剤、ミネラ
ルオイル、シリコンオイル等を適宜添加することができ
る。かかる添加剤は、混合原料中に最初から添加しても
良いし、或いは予熱器以降の重合の途中に添加しても良
い。ただし本発明においては, 特に有機過酸化物は, 予
備加熱処理を行った後に添加することが望ましい。その
理由としては, 有機過酸化物の一部が予備加熱処理段階
で分解し易く, しかも芳香族モノビニル系単量体の重合
転化率が高まりすぎると、ゴム粒子径分布が悪くなる欠
点もある。
プラグフロー型反応器の入口側一端に連続的に送入し重
合反応を行う。このプラグフロー型反応器は1 基もしく
は複数基を直列に配置した構造のものからなる。このプ
ラグフロー型反応器内の重合温度は、通常100〜18
0℃の範囲で調節され、一般的には流れ方向に沿って温
度が高くなるような温度勾配が生じるように制御され
る。なお、プラグフロー型反応器は、例えば特開昭63
−238101号公報で提案されている撹拌機付き塔型
プラグフロー反応器やスタティックミキサー型プラグフ
ロー反応器などを使用することができる。
粘度が上昇するため例えば、比較的粘度の低い重合初期
のゴム相反転が生じゴム状重合体の分散粒子化が起こる
領域を撹拌機付塔型プラグフロー反応器で重合すること
が好ましい。特にこの領域を、プラグフロー性のない反
応器、たとえば完全混合型反応器やループ状に配置した
スタティックミキサー型反応器によって重合すると、得
られる樹脂中に分散したゴム粒子径分布が悪くなる為に
耐衝撃性が低下する。
粒子径を制御するために、重合溶液に対する剪断速度を
調節出来るような構造を備えていることが必要である。
このような目的のために、細長い縦型塔式であって, 水
平面での回転数の変更が可能な攪拌翼によって剪断作用
を付与することができ, 実質的にバックミキシングが生
じないようなものであればよい。かかる撹拌機付縦型塔
式プラグフロー反応器においては、重合反応を継続しな
がらゴム相反転が生じてゴム状重合体の粒子化が起こる
が、撹拌機の撹拌速度の制御などによって、ゴム粒子の
重量平均粒子径を所望の範囲に制御し重合反応を進行さ
せることが重要である。
係は、ゴム状重合体の溶液粘度(SV値)を調節するこ
とによって適当な関係にすることが可能である。重合転
化が進んでゴム相反転が生じゴム状重合体が分散粒子化
した後の比較的粘度の高い重合後期はスタティックミキ
サー型プラグフロー反応器で重合できるように複数の反
応器を直列に組み合わせて配置したものを使用する。こ
の際、重合反応は原料溶液中の芳香族モノビニル系単量
体の重合転化率が60〜98重量%となるまで継続させ
る。所定の重合転化率まで高めた後の重合液は、適宜加
熱処理を施しながら減圧下の脱揮装置にて脱揮処理して
未反応単量体及び溶媒等を除去することによって所望の
ゴム変成スチレン系樹脂を得ることができる。
方法を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に
よってなんら限定されるものではない。なお、樹脂の物
性は次に示す方法により求めた。 (1)ゴム粒子径および粒子径分布の測定 樹脂ペレット2 〜3 粒をメチルエチルケトン/ アセトン
混合溶媒を用いてマトリックスを形成するポリスチレン
部分のみを溶解せしめた後, 遠心分離機において未溶解
のゴム粒子部分と分離する。その後ジメチルホルムアミ
ド電解質溶液に適度な濃度で分散させて 30μm径の
アパチャーチューブを装着したコールターカウンター(
コールタール・マルチサイザーII型) において測定す
る。 (2)IZ衝撃強度(Kgf・cm/cm) JISK−6871( ノッチ付き) に準拠して求めた。 (3)ゴム含有量(Rc) ウイス(wis)法により求めた。 (4)曲げ弾性率(Kg/mm2) ASTMD−790に準拠して求めた。
85cp)6重量部、ポリスチレン15重量部を溶解し
た混合液(Ps/R=2.5)100重量部に対して、
エチルベンゼン10重量部とn−ドデシルメルカプタン
0.015重量部を添加して溶解した原料液を30リッ
トル/hrの供給速度で25リットルの内容積の完全攪
拌混合槽型予熱器に連続的に供給し100℃まで予熱し
た後、引き続き45リットルの撹拌機付き塔型プラグフ
ロー反応器である第1反応器に連続的に装入して重合し
た。第一反応器内の重合温度は、100〜115℃の範
囲で流れ方向に沿って温度が高くなるような温度勾配が
生じるように調節した。予熱器の出口では、原料中のモ
ノマーに対するスチレンの重合転化率は2. 1%でしか
もゴム状重合体はまだ相反転していない状態であった。
又第1反応器で撹拌しながら重合した結果、第1反応器
の出口では重合液は相反転が終了した状態であった。次
いで、内容積50リットルのスタティックミキサー型プ
ラグフロー反応器を3基直列に配置した第2反応器に上
記重合液を連続的に装入して重合を継続してスチレンの
重合転化率88%になるまで重合を進行させ、この重合
液を3ベント付き二軸押出機において230°C の加熱
処理を施しながら減圧下で揮発性成分を除去した後にペ
レット化した。得られた樹脂の物性値を表1 に示す。
ーブタジェンゴム(SV値350cp、スチレン含有量
5wt%)6重量部、ポリスチレン3重量部を溶解した
混合液(Ps/R=0.5)を使用し、原料液100重
量部に対して重合開始剤の1,1−ジーtertーブチ
ルパーオキシシクロヘキサン0.02重量部を予熱器出
口の原料溶液に添加したこと以外は全て実施例1と同じ
条件で実験した。得られた樹脂の物性値を表1に示す。
ーブタジェンゴム(SV値350cp、スチレン含有量
5wt%)6重量部を溶解した混合液を使用したこと以
外は、全て実施例1と同じ条件で実験した。得られた樹
脂の物性値を表1に示す。原料中にポリスチレンを添加
しなかった結果、ゴム粒子系分布が悪くなり、また曲げ
弾性率が低下している。
シスポリブタジエンゴム(SV値170cp)3.5 重量
部、ポリスチレン7重量部を溶解した混合液(Ps/R
=2)を使用し、混合液100重量部に対して、エチル
ベンゼン10重量部とn−ドデシルメルカプタン0.0
15重量部を添加して溶解した原料液を使用したこと以
外は、全て実施例.1と同じ条件で実験した。得られた樹
脂の物性値を表1に示す。
ーブタジェンゴム(SV値350cp、スチレン含有量
5wt%)3.5重量部、ポリスチレン3.5重量部を
溶解した混合液を使用し、混合液100重量部に対し
て、エチルベンゼン15重量部とn−ドデシルメルカプ
タン0.015重量部を添加して溶解した原料液(Ps
/R=1)を使用したこと以外は、全て実施例1と同じ
条件で実験した。得られた樹脂の物性値を表1 に示す。
シスポリブタジエンゴム(SV値170cp)3.5重
量部、ポリスチレン14重量部を溶解した混合液(Ps
/R=4)を使用し、混合液100重量部に対して、エ
チルベンゼン10重量部とn−ドデシルメルカプタン
0.015重量部を添加して溶解した原料液を使用した
こと以外は、全て実施例.1と同じ条件で実験した。得ら
れた樹脂の物性値を表1に示す。原料中のポリスチレン
添加量が本発明の範囲を越えているため、IZ強度が低
下している。
ーブタジェンゴム(SV値25cp、スチレン含有量4
wt%)9重量部、ポリスチレン25重量部を溶解した
混合液(Ps/R=2.8)を使用し、混合液100重
量部に対して、エチルベンゼン25重量部とn−ドデシ
ルメルカプタン0.015重量部を添加して溶解した原
料液を使用したこと以外は全て実施例1と同じ条件で実
験した。得られた樹脂の物性値を表1に示す。
ーブタジェンゴム(SV値25cp、スチレン含有量4
wt%)4.5重量部、ローシスポリブタジエンゴム
(SV値85cp)4.5重量部、ポリスチレン18重
量部を溶解した混合液(Ps/R=2)を使用し、混合
液100重量部に対して、エチルベンゼン25重量部と
n−ドデシルメルカプタン0.015重量部と1,1−
ジーtertーブチルパーオキシシクロヘキサン0.0
4重量部を添加して溶解した原料液を使用したこと以外
は、全て実施例.1と同じ条件で実験した。スチレンーブ
タジェンゴム(SV値25cps、スチレン含有量4w
t%)と、ローシスポリブタジエンゴム(SV値85c
ps)を1対1の重量比率で混合して測定したときのゴ
ムのSV値は45cpであった。 得られた樹脂の物性
値を表1に示す。
ーブタジェンゴム(SV値25cps、スチレン含有量
4wt%)9重量部、ポリスチレン25重量部を溶解し
た混合液(Ps/R=2.8)を使用し、混合液100
重量部に対して、エチルベンゼン25重量部とn−ドデ
シルメルカプタン0.015重量部を添加して溶解した
原料液を使用したことと、予熱器による予熱温度を11
0℃としたこと以外は、全て実施例1と同じ条件で実験
した。予熱器出口における原料溶液は、すでに一部のゴ
ム状重合体が分散粒子化した状態であった。得られた樹
脂の物性値を表2に示す。ゴム粒子系分布が悪くなり、
また曲げ弾性率が低下している。
V値170cps)6重量部、ポリスチレン6重量部を
溶解した混合液(Ps/R=1)100重量部に対し
て、エチルベンゼン10重量部とn−ドデシルメルカプ
タン0.015重量部を添加して溶解した原料液を30
リットル/hrの供給速度で25リットルの内容積の完
全混合槽型予熱器に連続的に供給し100℃まで予熱し
た後、引き続き49リットルの完全混合槽型反応器であ
る第1反応器に連続的に全量装入して重合した。第一反
応器内の重合温度は、125℃に調節した。予熱器の出
口では、ゴム状重合体はまだ相反転していない状態であ
り、第1反応器で撹拌しながら重合した結果、第1反応
器の出口では重合液は相反転が終了した状態であった。
次いで、内容積50リットルのスタティックミキサー型
プラグフロー反応器を3基直列に配置した第2反応器に
上記重合液を連続的に全量装入して重合を継続してスチ
レンの重合転化率86%になるまで重合を進行させ、こ
の重合液を3ベント付き二軸押出機において230℃の
加熱処理を施しながら減圧下で揮発性成分を除去した後
にペレット化した。得られた樹脂の物性値を表2に示
す。完全混合槽型反応器である第1反応器で相反転した
ために、ゴム粒子系分布が悪く、Izod強度も低下し
ている。
狭く衝撃強度と弾性率のバランスに優れたゴム変成スチ
レン系樹脂を容易に製造することができその産業上の有
用性は多大なものである。
Claims (4)
- 【請求項1】芳香族モノビニル系単量体が60〜95重
量%、ゴム状重合体が3〜10重量%及びポリスチレン
重合体が2〜30重量%の範囲内で混合溶解したもので
あって, 当該混合溶液中のゴム状重合体の含有率R(w
t%)とポリスチレン重合体の含有率P(wt%)の関
係が、0.2<P/R<3を満足し且つゴム相反転前の
状態を保つように調整した混合溶液100重量部に対し
て溶剤0〜30重量部を配合してなる原料溶液を予熱器
にて70〜120℃まで、芳香族モノビニル系単量体の
重合転化率が10重量%を越えない範囲内でしかもゴム
相反転前の条件を維持できるように予備加熱処理を行っ
た後、プラグフロー型反応器の一端から連続的に送入し
て重合反応を継続しながらゴム相反転を行い所定の分散
ゴム粒子を形成させ、他端から抜き出される重合溶液を
引き続き後続のプラグフロー型反応器に供給して重合転
化率を高めた後に脱揮処理して未反応単量体及び溶媒等
の除去を行うことを特徴とするゴム変成スチレン系樹脂
の製造方法。 - 【請求項2】ゴム状重合体はその90重量%以上が25
℃における5wt%スチレン溶液粘度(SV値)が、1
0cp〜500cpの範囲からなるポリブタジエンゴム
及び/又はスチレンーブタジエンゴムである請求項1記
載のゴム変成スチレン系樹脂の製造方法。 - 【請求項3】予備加熱処理を行った後の原料溶液100
重量部に対して、有期過酸化物0.01〜0.2重量部
を添加してプラグフロー型反応器へ送入する請求項1記
載のゴム変成スチレン系樹脂の製造方法。 - 【請求項4】混合するポリスチレン重合体の還元粘度
(η)が、0.6<η<1.4の範囲を満足する請求項
1記載のゴム変成スチレン系樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18393394A JP3395097B2 (ja) | 1993-07-14 | 1994-07-13 | ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19563693 | 1993-07-14 | ||
JP5-195636 | 1993-07-14 | ||
JP18393394A JP3395097B2 (ja) | 1993-07-14 | 1994-07-13 | ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0776612A JPH0776612A (ja) | 1995-03-20 |
JP3395097B2 true JP3395097B2 (ja) | 2003-04-07 |
Family
ID=26502183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18393394A Expired - Lifetime JP3395097B2 (ja) | 1993-07-14 | 1994-07-13 | ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3395097B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-13 JP JP18393394A patent/JP3395097B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0776612A (ja) | 1995-03-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2971351B2 (ja) | グラフト、転相および架橋を制御したabsグラフトコポリマー製造用多段塊状プロセス | |
US4530973A (en) | Transparent impact resistant polymeric compositions and process for the preparation thereof | |
JPS63248809A (ja) | ゴム強化モノビニリデン芳香族ポリマー樹脂およびその製造法 | |
US5244977A (en) | Process for preparing rubber-modified styrene resins | |
EP0418042B1 (en) | Monovinylidene aromatic polymers with improved properties and process for their preparation | |
EP0014574B1 (en) | Process for the production of graft polymer, the polymer so produced and polystyrene compositions containing it as an impact modifier | |
US5349012A (en) | Process for preparing rubber-modified styrene resins | |
KR100360003B1 (ko) | 고무-변성스티렌계수지조성물 | |
US5747593A (en) | Process for producing rubber-modified styrene resin | |
JP3395097B2 (ja) | ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法 | |
JP3236056B2 (ja) | ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法 | |
JP2012512288A (ja) | 物理/機械的性質及び高い光沢を最適なバランスで有するゴム強化ビニル芳香族(コ)ポリマー | |
JPH09208639A (ja) | スチレン系樹脂の製造方法 | |
EP0444704A2 (en) | Process for preparing rubber-modified styrene resins | |
JP3390529B2 (ja) | ゴム変性スチレン系樹脂の連続的製造方法 | |
JPH09124885A (ja) | ゴム変性スチレン系樹脂組成物およびその製造方法 | |
JP3427627B2 (ja) | スチレン系モノマーの重合速度の制御方法 | |
JP3045347B2 (ja) | ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法 | |
JPS5917726B2 (ja) | ゴム変性耐衝撃性重合体の製造方法 | |
JPS6330515A (ja) | ゴム変性スチレン系樹脂の連続塊状重合法 | |
JPH04366116A (ja) | ゴム変性スチレン系樹脂の製造法 | |
JPH08269137A (ja) | スチレン系樹脂の製造方法 | |
JPH08120001A (ja) | 耐衝撃性スチレン系樹脂の連続製造方法 | |
JPH02178312A (ja) | ゴム変性スチレン系樹脂の連続的製造方法 | |
JP2005239768A (ja) | ゴム変性スチレン系樹脂組成物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030107 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090207 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090207 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100207 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100207 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110207 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110207 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120207 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130207 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140207 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140207 Year of fee payment: 11 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140207 Year of fee payment: 11 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |