JPH05148280A - 1,2,3−トリアゾール誘導体、その製法及び有害生物防除剤 - Google Patents

1,2,3−トリアゾール誘導体、その製法及び有害生物防除剤

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JPH05148280A
JPH05148280A JP29772091A JP29772091A JPH05148280A JP H05148280 A JPH05148280 A JP H05148280A JP 29772091 A JP29772091 A JP 29772091A JP 29772091 A JP29772091 A JP 29772091A JP H05148280 A JPH05148280 A JP H05148280A
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compound
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triazole derivative
triazole
lower alkyl
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JP29772091A
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English (en)
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Hirosuke Yoshioka
宏輔 吉岡
Tokio Obata
登紀夫 小畑
Katsutoshi Fujii
勝利 藤井
Isamu Narita
勇 成田
Shoji Shikita
庄司 敷田
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次式で示される1,2,3−トリアゾール誘
導体、その製法及び有害生物防除剤。 【化9】 (式中、R1 はH、低級アルキル;R2 はH、低級アル
キルチオ;R3 ,R4 は低級アルキル;XはO又はS;
nは0又は1) 【効果】 本発明の新規化合物は、殺虫、殺ダニ、殺線
虫、殺菌効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】本発明の目的は、新規な1,2,3−ト
リアゾール誘導体、その製法及びそれを有効成分とする
殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤及び殺菌剤として有用な有
害生物防除剤を提供することである。
【0002】
【発明の構成】本発明者らは、新規な1,2,3−トリ
アゾール誘導体が、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌
剤として有用な有害生物防除剤として顕著な防除活性を
有することを見出し、本発明を完成するに至った。 第1の発明は、次式:
【0003】
【化4】
【0004】(式中、R1 は水素原子又は低級アルキル
基を表し、R2 は水素原子又は低級アルキルチオ基を表
し、R3 及びR4 は低級アルキル基を表し、Xは酸素原
子又は硫黄原子を表し、nはO又は1の整数を表す)で
示される1,2,3−トリアゾール誘導体である。 第2の発明は、次式:
【0005】
【化5】
【0006】(式中、R1 及びR2 は前記と同義であ
る)で示される1,2,3−トリアゾール誘導体と、次
式:
【0007】
【化6】
【0008】(式中、R3 、R4 及びXは前記と同義で
あり、Zはハロゲン原子を表す)で示されるリン酸エス
テルハライドとを反応させることを特徴とする前記式
(I)で示される1,2,3−トリアゾール誘導体の製
法である。
【0009】第3の発明は、前記式(I)で示される
1,2,3−トリアゾール誘導体を有効成分とする殺虫
剤、殺ダニ剤、殺線虫剤及び殺菌剤として有用な有害生
物防除剤である。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。前
記の目的化合物である新規な1,2,3−トリアゾール
誘導体(I)、その製造原料である(II) 及び(III)に
おけるR1 、R2 、R3 、R4 及びXは次の通りであ
る。
【0011】R1 の低級アルキル基としては、直鎖状又
は分岐状でもよく、例えば、メチル、エチル、n−プロ
ピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブ
チルを挙げることができるが、R1 は水素原子が好まし
い。
【0012】R2 の、低級アルキルチオ基としては、直
鎖状又は分岐状でもよく、低級アルキル部分は前記に例
示した低級アルキル基を挙げることができるが、R2
水素原子又はメチルチオ基が好ましい。
【0013】R3 及びR4 の低級アルキル基としては、
直鎖状又は分岐状でもよく、前記に例示した低級アルキ
ル基を挙げることができるが、好ましくはエチル基であ
る。
【0014】Xは、好ましくは硫黄原子である。
【0015】リン酸エステルの置換位置は1又は2位、
好ましくは1位である。
【0016】本発明の化合物(I)は、次に示すよう
に、原料化合物(II)と(III)とを、次の反応式に示す
ように溶媒中もしくは無溶媒で反応させることによって
得ることができるが、反応を促進させるために、塩基の
存在下に反応させることが好ましい。
【0017】
【化7】
【0018】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、X、Z
及びnは前記と同義である)溶媒としては、本反応に直
接関与しないものであれば特に限定されず、例えば、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレン、石油
エーテル、リグロイン、ヘキサン、クロルベンゼン、ジ
クロルベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロ
ロメタン、ジクロルエタン、トリクロルエチレン、シク
ロヘキサンのような塩素化された又はされていない芳香
族、脂肪族、脂環式の炭化水素類;ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;
アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミドのようなアミド類;アセトニトリル、プロピオニト
リルのようなニトリル類;トリエチルアミン、ピリジ
ン、N,N−ジメチルアニリンのような有機塩基;1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;ジメチルスルホ
キシド;前記溶媒の混合液等を挙げることができる。
【0019】溶媒の使用量は、化合物(II)の濃度が5
〜80重量%の濃度範囲になるようにして使用すること
ができるが、好ましくは10〜70重量%になるように
して使用するのがよい。
【0020】塩基としては、特に限定されず、例えば、
トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリ
ン、DBUのような有機塩基;ナトリウムメトキシド、
ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシ
ド;ナトリウムアミド、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウムのような無機塩基を挙げることができ、好ましく
は、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルア
ニリン、DBUのような有機塩基である。
【0021】塩基の使用量は、化合物(II)に対して
0.001〜5倍モルで使用することができるが、好ま
しくは0.8〜5倍モルである。
【0022】反応温度は、特に限定されないが、氷冷温
度から使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、好
ましくは20℃〜50℃である。
【0023】反応時間は、前記の濃度、温度によって変
化するが、通常0.3〜2時間である。
【0024】原料化合物の使用割合は、化合物(II)に
対して化合物(III)が0.5〜2倍モルであり、好まし
くは0.8〜1.5倍モルである。
【0025】本発明で用いる原料化合物(II)のうち、
2 が低級アルキルチオ基であり、nが1である化合物
(VI)は、次の反応式に示すそれ自体公知の方法で容易
に製造することができる。反応終了後、抽出、濃縮、ろ
過などの通常の後処理を行い、必要の応じて再結晶、各
種クロマトグラフィーなどの公知の手段で適宜精製する
ことができる。
【0026】
【化8】
【0027】(式中、R2'は低級アルキル基を表し、Y
はハロゲン原子を表し、R’は前記と同じ)化合物(I
I)としては、例えば、表1に示した化合物番号II−1
〜5に示す化合物を挙げることができる。
【0028】
【表1】
【0029】本発明で用いる原料化合物(III)は、例え
ば、J.Am.Chem.Soc., 70,3943(1948) に記載の方法に準
じて容易に製造することができる。
【0030】化合物(I)としては、例えば、表2に示
した化合物番号1〜15の化合物を挙げることができ
る。
【0031】
【表2】
【0032】本発明の化合物(I)で防除効果が認めら
れる農園芸害虫としては、例えば、半翅目(ウンカ類、
ヨコバイ類、アブラムシ類、コナジラミ類など)、鱗翅
目(ヨトウムシ類、コナガ、ハマキムシ類、メイガ類、
シンクイムシ類、モンシロチョウなど)、鞘翅目(ゴミ
ムシダマシ類、ゾウムシ類、ハムシ類、コガネムシ類な
ど)、ダニ目(ハダニ科のミカンハダニ、ナミハダニな
ど、フシダニ科のミカンサビダニなど);衛生害虫とし
ては、例えばハエ、カ、ゴキブリなど;貯穀害虫として
は、コクストモドキ類、マメゾウムシ類など;土壌中の
ネコブセンチュウ、マツノザイセンチュウ、ネダニなど
を挙げることができ、また、農園芸病害としては、例え
ば、コムギ赤さび病、大麦うどんこ病、キュウリべと
病、イネいもち病、トマト疫病などを挙げることができ
る。
【0033】本発明の有害生物防除剤は、顕著な殺虫、
殺ダニ、殺線虫、殺菌効果を有しており、化合物(I)
の1種以上を有効成分として含有するものである。
【0034】化合物(I)は、単独で使用することもで
きるが、通常は常法によって、担体、界面活性剤、分散
剤、補助剤などを配合して、粉剤、乳剤、微粒剤、粒
剤、水和剤、油性の懸濁液、エアゾールなどの組成物に
調製して使用することが好ましい。
【0035】担体としては、例えば、タルク、ベントナ
イト、クレー、カオリン、ケイソウ土、ホワイトカーボ
ン、バーミキュライト、消石灰、ケイ砂、硫安、尿素な
どの固体担体;炭化水素(ケロシン、鉱油など)、芳香
族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、塩
素化炭化水素(クロロホルム、四塩化炭素など)、エー
テル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、ケト
ン類(アセトン、シクロヘキサノン、イソホロンな
ど)、エステル類(酢酸エチル、エチレングリコールア
セテート、マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類
(メタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコール
など)、極性溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシドなど)、水などの液体担体;空気、窒素、炭
酸ガス、フレオンなどの気体担体(この場合には、混合
噴射することができる)などを挙げることができる。
【0036】本剤の動植物への付着、吸収の向上、薬剤
の分散、乳化、展着などの性能を向上させるために使用
できる界面活性剤や分散剤としては、例えば、アルコー
ル硫酸エステル類、アルキルスルホン酸塩、リグニンス
ルホン酸塩、ポリオキシエチレングリコールエーテルな
どを挙げることができる。そして、その製剤の性状を改
善するためには、例えば、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリエチレングリコール、アラビアゴムなどを補助
剤として用いることができる。
【0037】本剤の製剤には、前記の担体、界面活性
剤、分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
【0038】本発明の化合物(I)を製剤化した場合の
有効成分濃度は、乳剤では通常1〜50重量%、粉剤で
は通常0.3〜25重量%、水和剤では通常1〜90重
量%、粒剤では通常0.5〜5重量%、油剤では通常
0.5〜5重量%、エアゾールでは通常0.1〜5重量
%である。
【0039】これらの製剤を適当な濃度に希釈して、そ
れぞれの目的に応じて、植物の茎葉、土壌、水田の水面
に散布するか、又は直接施用することによって各種の用
途に供することができる。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
なお、これらの実施例は、本発明の範囲を限定するもの
ではない。
【0041】参考例1〔原料化合物(II)の合成〕 (1)5−メチルメルカプト−1,2,3−トリアゾー
ル(化合物番号II−1)の合成 5−メルカプト−1,2,3−トリアゾールナトリウム
塩30.0g を無水テトラヒドロフラン250mlに加
え、室温撹拌下にヨウ化メチル27.0g を滴下した
後、さらに1時間撹拌して反応を完結させた。反応終了
後、減圧下で溶媒を留去し、酢酸エチルで化合物を抽出
した。そして、この抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去することによっ
て、赤褐色の結晶である標記の化合物27.0g を得
た。
【0042】(2)1−ヒドロキシメチル−5−メチル
メルカプト−1,2,3−トリアゾール(化合物番号II
−5)の合成 5−メチルメルカプト−1,2,3−トリアゾール5.
75g をジオキサン30mlに溶解し、パラホルムアルデ
ヒド1.5g を加え5時間加熱環流した。反応終了後、
減圧下で溶媒を留去し、酢酸エチルで目的化合物を抽出
した。この抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後、溶媒を減圧下に留去した。得られた油状物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−2
00、トルエン:酢酸エチル=4:1溶出)により精製
し、無色油状液である標記の化合物6.5g を得た。
【0043】実施例1〔化合物(I)の合成〕 (1)O,O−ジメチル(5−メチルメルカプト−1H
−1,2,3−トリアゾール−1−イル)ホスホロチオ
エート(化合物1)の合成 5−メチルメルカプト−1,2,3−トリアゾール1.
15g をアセトニトリル20mlに溶解し、炭酸カリウム
2.0g とジメチルクロロチオホスフェート1.77g
を加え室温で5時間撹拌した。反応終了後、減圧下で溶
媒を留去し、酢酸エチルで目的化合物を抽出した。この
抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶
媒を減圧下に留去した。得られた油状物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、ヘキ
サン:酢酸エチル=9:1溶出)により精製し、無色油
状液である標記化合物1.55g を得た。
【0044】(2)O,O−ジエチル(5−メチルメル
カプト−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)
ホスホロチオエート(化合物2)の合成 5−メチルメルカプト−1,2,3−トリアゾール1.
15g をアセトニトリル20mlに溶解し、炭酸カリウム
2.0g とジエチルクロロチオホスフェート2.07g
を加え室温で5時間撹拌した。反応終了後、減圧下で溶
媒を留去し、酢酸エチルで目的化合物を抽出した。この
抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶
媒を減圧下に留去した。得られた油状物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、ヘキ
サン:酢酸エチル=9:1溶出)により精製し、無色油
状液である標記化合物1.7gを得た。1 NMR(CDCl3)δppm: 1.38(t,6H),2.60(s,3H),4.18 〜4.50(m,4H),7.67(d,1H)
【0045】(3)O,O−ジエチル(1H−1,2,
3−トリアゾール−1−イル)ホスホロチオエート(化
合物5)及びO,O−ジエチル(2H−1,2,3−ト
リアゾール−2−イル)ホスホロチオエート(化合物
6)の合成 1,2,3−トリアゾール−1.0g をアセトニトリル
20mlに溶解し、炭酸カリウム2.6g とジエチルクロ
ロチオホスフェート3.0g を加え室温で3時間撹拌し
た。反応終了後、減圧下で溶媒を留去し、酢酸エチルで
目的化合物を抽出した。この抽出液を水洗し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去した。得
られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ワコーゲルC−200、ヘキサン:酢酸エチル=9:
1溶出)により精製し、無色油状液である標記化合物5
を1.0g と標記化合物6を1.3g 得た。1 NMR(CDCl3)δppm: 化合物5 1.35(t,6H),4.12〜4.48(m,4H),7.72 (s,1H),
8.16(s,1H) 化合物6 1.37(t,6H),4.18〜4.53(m,4H),7.88(d,2H)
【0046】(4)O,O−ジエチル O−(5−メチ
ルメルカプト−1H−1,2,3−トリアゾール−1−
イル)メチルホスホロチオエート(化合物8)の合成 1−ヒドロキシメチル−5−メチルメルカプト−1,
2,3−トリアゾール1.0g をアセトニトリル20ml
に溶解し、炭酸カリウム2.0g とジエチルクロロチオ
ホスフェート1.55g を加え室温で5時間撹拌した。
反応終了後、減圧下で溶媒を留去し、酢酸エチルで目的
化合物を抽出した。この抽出液を水洗し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去した。得られ
た油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコ
ーゲルC−200、ヘキサン:酢酸エチル=9:1溶
出)により精製し、無色油状液である標記化合物1.6
5g を得た。1 NMR(CDCl3)δppm: 1.29(t,6H),2.55(s,3H),3.99 〜4.21(m,4H),6.13(d,2
H),7.55(s,1H)
【0047】(5)O,O−ジエチル O−(5−メチ
ルメルカプト−1H−1,2,3−トリアゾール−1−
イル)メチルホスフェート(化合物9)の合成 1−ヒドロキシメチル−5−メチルメルカプト−1,
2,3−トリアゾール1.0g をアセトニトリル20ml
に溶解し、炭酸カリウム2.0g とジエチルクロロチオ
ホスフェート1.4g を加え室温で5時間撹拌した。反
応終了後、減圧下で溶媒を留去し、酢酸エチルで目的化
合物を抽出した。この抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去した。得られた
油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコー
ゲルC−200、トルエン:酢酸エチル=5:1溶出)
により精製し、無色油状液である標記化合物1.30g
を得た。1 NMR(CDCl3)δppm: 1.30(t,6H),2.56(s,3H),4.10 (qui,4H),6.09(d,2H),7.5
6(s,1H)
【0048】実施例2(製剤の調製) (1)粒剤の調製 化合物2を5重量部、ベントナイト35重量部、タルク
57重量部、ネオペレックスパウダー(商品名;花王株
式会社製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重
量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練し
た後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
【0049】(2)水和剤の調製 化合物2を10重量部、カオリン67.5重量部、ホワ
イトカーボン20重量部、ネオペレックスパウダー2重
量部及びデモール(商品名;花王株式会社製)0.5重
量部を均一に混合、粉砕して水和剤を得た。
【0050】(3)乳剤の調製 化合物2を20重量部及びキシレン70重量部に、トキ
サノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加えて
均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0051】(4)粉剤の調製 化合物2を5重量部、タルク50重量部及びカオリン4
5重量部を均一に混合、粉砕して粉剤を得た。
【0052】実施例3(効力試験) (1)ハスモンヨトウに対する効力試験 表2示す化合物(I)を実施例2に準じて調製した各水
和剤を、界面活性剤(0.01%)を含む水で各々50
0ppm に希釈し、これらの各薬液中にダイズ本葉を30
秒間浸漬し、プラスチックカップに一枚ずつ入れて風乾
した。これらのカップ内に各々10頭のハスモンヨトウ
(2齢幼虫)を放って蓋をし、25℃の定温室に放置
し、2日後に各々カップ内の生死虫数を数えて殺虫率を
求めた。殺虫効果の評価は、殺虫率の範囲によって、4
段階(A:100%、B:99〜80%、C:79〜6
0%、D:59%以下)で示した。これらの結果を表3
に示す。
【0053】
【表3】
【0054】(2)ナミハダニ雌成虫に対する効力試験 表2に示す化合物(I)を実施例2に準じて調製した各
水和剤を、界面活性剤(0.01%)を含む水で300
ppm に希釈し、これらの各薬液中に10頭のナミハダニ
雌成虫を寄生させた各インゲン葉片(直径20mm)を1
5秒間づつ浸漬した。次に、これらの各葉片を25℃の
定室温に放置し、3日後に各葉片における生死虫数を数
えて殺ダニ率を求めた。殺ダニ効果の評価の結果を、前
記の(1)に記載した4段階の評価方法で表4に示す。
【0055】
【表4】
【0056】(3)サツマイモネコブセンチュウに対す
る効力試験 表2に示す化合物(I)を実施例2に準じて調製した各
水和剤を、界面活性剤(0.01%)を含む水で各々1
00ppm に希釈し、これらの各薬液中にサツマイモネコ
ブセンチュウ100頭を放った。次に、これらを25℃
の定温室に放置し、2日後に顕微鏡下で生死虫数を数え
て、殺線虫率を求めた。殺線虫効果の評価の結果を、前
記の(1)に記載した4段階の評価方法で表5に示す。
【0057】
【表5】
【0058】(4)コムギ赤さび病に対する効力試験 直径6cmのプラスチック植木鉢に、1鉢あたり10本づ
つコムギ(品種;コブシコムギ)を育成し、1.5葉期
の幼植物体に、表2に示す化合物(I)を、実施例2に
準じて調製した水和剤を、界面活性剤(0.01%)を
含む水で500ppm に希釈して、1鉢あたり20mlで散
布した。散布後、2日間ガラス温室で栽培し、次いで、
コムギ赤さび病菌(Puccinia recondita)の胞子懸濁液
(7×104 胞子/ml)を植物体に均一に噴霧接種し
た。接種後、1週間ガラス温室で育成し、第一葉に現れ
たコムギ赤さび病病斑の程度を調査した。薬剤効果の評
価は、無処理区の病斑の程度と比較して、6段階(0:
全体が罹病、1:病斑面積が60%程度、2:病斑面積
が40%程度、2:病斑面積が20%程度、4:病斑面
積が10%以下、5:病斑無し)で示した。その結果を
表6に示す。
【0059】
【表6】
【0060】
【発明の効果】新規な1,2,3−トリアゾール誘導体
は、優れた殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺菌効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 勝利 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 成田 勇 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 敷田 庄司 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式: 【化1】 (式中、R1 は水素原子又は低級アルキル基を表し、R
    2は水素原子又は低級アルキルチオ基を表し、R3 及び
    4 は低級アルキル基を表し、Xは酸素原子又は硫黄原
    子を表し、nはO又は1の整数を表す)で示される1,
    2,3−トリアゾール誘導体。
  2. 【請求項2】 次式: 【化2】 (式中、R1 及びR2 は請求項1に記載と同義である)
    で示される1,2,3−トリアゾール誘導体と次式: 【化3】 (式中、R3 、R4 及びXは請求項1に記載と同義であ
    り、Zはハロゲン原子を表す)で示されるリン酸エステ
    ルハライドとを反応させることを特徴とする請求項1に
    記載の式(I)で示される1,2,3−トリアゾール誘
    導体の製法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の式(I)で示される
    1,2,3−トリアゾール誘導体を有効成分とする有害
    生物防除剤。
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