JPH05148013A - アルミナセラミツクスおよびその製造方法 - Google Patents

アルミナセラミツクスおよびその製造方法

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JPH05148013A JP3317136A JP31713691A JPH05148013A JP H05148013 A JPH05148013 A JP H05148013A JP 3317136 A JP3317136 A JP 3317136A JP 31713691 A JP31713691 A JP 31713691A JP H05148013 A JPH05148013 A JP H05148013A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐食性、耐クリープ性の高いアルミナセラミッ
クスを得る。 【構成】アルミナセラミックスのAl2 3 含有量を9
9.8重量%以上とするとともに、平均結晶粒子径を2
μm以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐食性および耐クリー
プ性の高いアルミナセラミックスに関する。
【0002】
【従来の技術】ファインセラミックスは金属に比べ、耐
摩耗性、耐食性、耐熱性に優れる等の理由で近年種々の
構造部品として用いられており、例えば、アルミナセラ
ミックスは、その耐食性を利用してケミカルポンプ部品
や医療機器部品などに多く利用されている。このアルミ
ナセラミックスは、Al2 3 を主成分とし、焼結助剤
としてSiO2 、MgO、CaOなどを含有したもので
あって、例えば粒子径が数μmのAl2 3 原料99重
量%と、残部がSiO2 、MgO、CaOなどからなる
セラミック原料を造粒した後、所定形状に成形し、15
00〜1600℃で焼成することによって、平均結晶粒
子径20〜40μmのアルミナセラミックスを得ること
ができた。
【0003】さらに、特公昭63−66795号、特公
平3−51244号公報などに示されるように、Al2
3 含有量を99.6〜99.9重量%とし、残部がS
iO 2 、MgO、CaOなどからなる高純度アルミナセ
ラミックスも用いられており、このような高純度アルミ
ナセラミックスは耐摩耗性が高く、不純物含有量も少な
いために装置内での不純物混入を防止できるという点で
金属材料に対して大きな利点があり、化学反応が発生す
る部位などにも利用されている。例えば、原子力エネル
ギー燃料であるウランの濃縮にも、最近積極的に利用さ
れるようになってきた。
【0004】ウランの濃縮方法には既に実用化されてい
るガス拡散法(ウラン235と238を六フッカウラン
分子として多孔質膜を用いて分離)、遠心分離法(六フ
ッカウランを遠心分離機にかけ高速回転により分離)や
研究・開発中である化学法(ウランを酸に溶解しウラン
235と238の酸化還元反応の違いを利用し分離)、
分子レーザー法(六フッカウランにレーザー光を照射し
フッ素が取れた235とそのままの238を分離)、原
子レーザー法(特定の波長のレーザーを照射しウラン2
35のみをイオン化し電場をかけて分離)などがある。
この中で化学法は高効率であるが、プラントがかなり大
きなものとなるため実用化が困難である。またガス拡散
法については最も古くから行われているが低効率であ
り、他の方法に転換されつつある。さらに、遠心分離法
については現在最も盛んに行われているが、ガス拡散法
には優るものの依然低効率であり、ガス拡散法と同様に
ウランを必要な濃縮度に上げるためには濃縮操作の繰り
返しが必要となる。そのため効率の高いレーザー濃縮法
の実用化が課題となっている。
【0005】レーザー濃縮法の一つである原子レーザー
法は、ウラン235だけに吸収される特定波長のレーザ
ー光をウランに照射し、ウラン235のみをイオン化し
た後電場を発生させ、電極に回収しようというものであ
る。ここでレーザー光は波長が変えられる色素レーザー
として、銅蒸気レーザー(CVL)が主として用いられ
る。この銅蒸気レーザーは円筒状のセラミックチューブ
の内部でネオンガスをパルス放電させ、その放電により
チューブ内部を1400〜1600℃に上げ、高純度の
銅を溶解、蒸発させてレーザー光を発生させるようにな
っている。
【0006】このセラミックチューブに要求される特性
は、高温下で使用時に変形(高温クリープ)しないこ
と、不純物による放電への影響を極力防止するために
高純度であること等である。そこでAl2 3 含有量9
9.9重量%程度の高純度アルミナセラミックスが用い
られてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
Al2 3 含有量の高い高純度アルミナセラミックス
は、焼結助剤となるSiO2 、MgO、CaOなどの含
有量が極めて少ないため、焼結しにくいものであった。
そこで、この難焼結性を改善するため、共沈法、アルコ
キシド法などの化学合成法によるアルミナ原料が開発さ
れ、実用的な温度域(1300〜1700℃)での焼結
が可能となり、この原料により原子レーザー法に必要な
高純度アルミナセラミックス製チューブを作製してい
た。。
【0008】しかしながら、この原料は焼結性の改善の
ために一次原料の粒子径を0.4〜0.5μmと非常に
小さくしており、その結果得られたアルミナセラミック
スは、結晶粒子径が2μm以下、さらには1μm以下と
極めて小さいものであり、その結果高温クリープが発生
し易いという問題点があった。また、上記原子レーザー
法に用いるセラミックス製チューブは、直径100m
m、長さ3m程度の長尺物であり、高温で使用されるこ
とから自重で変形しやすく、数回の使用で使用不能とな
るため原子レーザー法の実用化を妨げていた。
【0009】また、このような結晶粒子径の小さいアル
ミナセラミックスは、耐食性も悪くなり、ケミカルポン
プや医療機器などの分野に用いる場合は問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上に鑑み、本発明はA
2 3含有量99.8重量%以上で、焼結体の平均結
晶粒子径を2μm以上として、1400℃でのクリープ
速度2.5×10-3/時間以下の耐クリープ性、耐食性
の高い高純度アルミナセラミックスを得るようにしたも
のである。
【0011】なお、本発明においてAl2 3 含有量を
99.8重量%以上としたのは、アルミナ含有量が9
9.8重量%より少ないと、耐クリープ性、耐食性が低
くなるとともに、不純物が多くなるためであり、好まし
くは99.9重量%以上が望ましい。また、Al2 3
以外には、焼結助剤として0.2重量%以下、好ましく
は0.1重量%以下のSiO2 、MgO、CaOを少な
くとも一種含有している。
【0012】さらに、前記したように、このような高純
度アルミナセラミックスは、一次原料の粒子径を小さく
する必要があるため、焼結体の結晶粒子径も小さくなる
傾向があるが、本発明ではこのような高純度アルミナセ
ラミックスに対して結晶粒子径を大きくすることによ
り、特に耐食性、耐クリープ性を高められることを見出
したのである。なお、本発明において焼結体の平均結晶
粒子径を2μm以上としたのは、平均結晶粒子径が2μ
mより小さいと耐クリープ性、耐食性が悪くなるためで
あり、好ましくは5μm以上が望ましい。一方、平均結
晶粒子径を大きくするとアルミナセラミックスの曲げ強
度が低下する傾向があり、通常の構造部材として用いる
ためには焼結体の平均結晶粒子径40μm以下、好まし
くは30μm以下がよい。
【0013】ここで、本発明のアルミナセラミックス
が、耐食性、耐クリープ性を高められるメカニズムを説
明する。即ち、通常アルミナセラミックスは、Al2
3 結晶と、SiO2 、CaO、MgOなどの焼結助剤か
らなるガラス質マトリックス層から構成される。そし
て、薬品中などでは、このガラス層が浸食されて溶出
し、Al2 3 粒子の脱落などに結びつくため、アルミ
ナセラミックスの耐食性を高めるためには、このガラス
層をできるだけ少なくすればよい。
【0014】一方アルミナセラミックスに一定荷重を長
時間加え続けたような場合は、次第にAl2 3 結晶に
粒界すべりが生じてクリープが生じてしまう。そのた
め、耐クリープ性を高めるためには、粒界すべりの原因
となるガラス層をできるだけ少なくすればよい。また、
この粒界すべりはAl2 3 結晶の粒子径とも関係し、
粒子径が大きいほど各結晶のズレが発生しにくいため、
粒界すべりが少なく、耐クリープ性を高めることができ
ることを見出したのである。
【0015】そこで、本発明は、Al2 3 含有量を9
9.8重量%以上と多くし、ガラス層を形成する焼結助
剤の含有量を0.2重量%以下と少なくするとともに、
焼成温度を高くしてAl2 3 結晶を成長させて結晶粒
子径を大きくし、その過程において焼結助剤をAl2
3 結晶中に固溶させることによって、よりガラス層を少
なくしたものである。このように、本発明のアルミナセ
ラミックスは、ガラス層を極力少なくしたものであり、
その結果耐食性を高めることができる。また、ガラス層
が少なく、かつ焼結体の平均結晶粒子径を2μm以上と
大きくしたことによって、耐クリープ性を高めることが
できる。
【0016】また、本発明のアルミナセラミックスは、
このような構成により、1400℃でのクリープ速度を
2.5×10-3/Hr以下としたものであるが、クリー
プ速度が2.5×10-3/Hrよりも大きいと、例えば
ウラン濃縮用セラミックチューブに用いる場合に、極端
に寿命が低くなってしまうためである。ここでクリープ
速度とは、4点曲げ試験機を用いてセラミックテストピ
ースに一定応力を加えた状態での、時間当たりのテスト
ピースの歪み量であり、計算式は、 ε={6d/(L−l)・(L+2l)}・D ε:歪み量 d:試料の幅 L:下部治具スパン l:上部治具スパン D:測定たわみ量 で得られる歪み量εを時間で割ったものである。また、
本発明では応力は1.5kg/mm2 とし、d=4.0
mm、L=30mm、l=10mmとした。
【0017】なお、このようにAl2 3 含有量を9
9.8重量%以上と多くし、焼結助剤を少なくしたもの
は焼結性が悪いため、完全な焼結体を得ることが困難で
ある。そこで、本発明では、共沈法、アルコキシド法な
どの化学合成法によって平均粒子径1μm以下の微小な
一次原料を用意し、この原料に所定のバインダーを添加
混合した後、造粒し、プレス成形等で所定形状に成形す
る。その後、最高焼成温度1500℃以上、好ましくは
1600℃以上で、昇温開始から降温終了までの焼成時
間を30時間以上として、焼結体の平均結晶粒子径が2
μm以上となるまで焼成すればよい。このとき、一次原
料の粒子径が小さいため、粒子の活性化エネルギーが高
く、焼結性を高めることができる。また、一次原料の粒
子径が小さいことから、焼結体の結晶粒子径も小さくな
りがちであるが、焼成温度を高くするか、または焼成時
間を長くすることによって、Al2 3 結晶を成長させ
ればよい。
【0018】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。
【0019】実験例1 まず、アルミナセラミックスの平均結晶粒子径と耐クリ
ープ性の関係について調べる実験を行った。Al2 3
含有量99.95重量%で、残部の0.05重量%がS
iO2 、MgO、CaOなどからなり、平均粒子径0.
4〜0.5μmの一次原料にPVA、PEG等のバイン
ダを添加し、スプレードライヤーにより造粒した。これ
を1ton/cm2 の成形圧力で、JIS R1601
に基づくテストピース形状にプレス成形した後、電気炉
を用いて、酸化雰囲気中、最高焼成温度1300〜17
00℃で、昇温開始から降温終了までの焼成時間40時
間として焼成した。得られた焼結体の平均結晶粒子径、
曲げ強度、クリープ速度を測定した結果を表1に示す。
また、焼成温度と平均結晶粒子径の関係を図1に、平均
結晶粒子径とクリープ速度との関係を図2にそれぞれ示
す。
【0020】なお、平均結晶粒子径は、焼結体の表面を
画像処理装置(ルーゼックス)で分析して求めたもので
ある。また、クリープ速度は、前記したように4点曲げ
試験機を用いてセラミックテストピースに一定応力を加
えた状態での、時間当たりのテストピースの歪み量を求
めた。
【0021】
【表1】
【0022】上記表1および図1の結果より明らかに、
焼成温度を高くするほど焼結体の平均結晶粒子径を大き
くすることができること、および焼成温度1500℃以
上では平均結晶粒子径2μm以上とでき、さらに焼成温
度1600℃以上とすれば平均結晶粒子径5μm以上と
できることがわかる。
【0023】また、表1および図2の結果より、結晶粒
子径を大きくすればクリープ速度が遅くなり、耐クリー
プ性を高められることもわかる。ここで、原子レーザー
法によるウラン濃縮において用いるセラミック製チュー
ブに求められる特性は、1400℃におけるクリープ速
度が2.5×10-3/時間以下であることが望ましい
が、上記結果から、焼結体の平均結晶粒子径を2μm以
上とすればこの要求特性を満たすことがわかる。
【0024】もちろん耐クリープ性は高いほど良いが、
結晶粒子径の増大化に伴い、曲げ強度が低下するため、
結晶粒子径の選択に当たっては必要な曲げ強度との兼ね
合いで決定する必要がある。実際には、構造部材として
用いるためには曲げ強度10kg/mm2 以上必要であ
り、そのためには平均結晶粒子径40μm以下、好まし
くは30μm以下とする必要がある。
【0025】なお、この実験例では、焼成温度を高くす
ることによって平均結晶粒子径を大きくしたが、焼成時
間を長くして平均結晶粒子径を大きくすることも可能で
ある。
【0026】実験例2 次に、Al2 3 含有量とクリープ速度との関係を調べ
る実験を行った。上記実験例1と同様にして、アルミナ
含有量を変化させたときのクリープ速度を調べた。結果
は表2に示す通りである。
【0027】
【表2】
【0028】この結果より明らかに、Al2 3 含有量
を高くするにしたがってクリープ速度が遅くなり、耐ク
リープ性が向上することがわかる。また、上記したよう
にウラン濃縮において用いるセラミック製チューブに必
要な要求特性である、1400℃におけるクリープ速度
を2.5×10-3/時間以下とするためには、Al2
3 含有量99.8重量%以上とすればよいこともわか
る。
【0029】このように、Al2 3 含有量は耐クリー
プ性に関係が深い。これはSiO2 、MgO、CaOな
どのAl23 以外の成分が多いものは、それらが焼結
助剤として作用するため比較的容易に結晶粒径の大きな
焼結体を得られるが、これらの成分は通常Al2 3
晶粒界にガラス相として生成するため、高温で軟化しや
すく、耐クリープ性の劣化を招くためである。また、A
2 3 含有量の高いセラミックスは不純物が少ないた
め、ウラン濃縮用のセラミックチューブとして用いると
不要な放電現象を防止できる効果もある。
【0030】実験例3 さらに、Al2 3 含有量と耐食性の関係について調べ
る実験を行った。一次原料として平均粒子径1μm以下
のAl2 3 原料を用い、Al2 3 含有量をさまざま
に変化させて、所定の形状に成形した後、最高焼成温度
1400〜1700℃℃で、昇温開始から降温終了まで
の焼成時間60時間として焼成し、アルミナセラミック
スのテストピースを得た。このようにして得られたテス
トピースを、95℃に保持した各薬品中に10時間×1
0サイクル、合計100時間浸漬した後、その重量減少
を測定した。結果は表3に示す通りである。
【0031】
【表3】
【0032】この結果より明らかに、Al2 3 含有量
が99.5重量%以下のものは薬品による重量減少が大
きいことがわかる。またAl2 3 含有量99.9重量
%のものでも、平均結晶粒子径が2μm以下のものは、
重量減少が大きく耐食性が悪かった。これは、結晶成長
に伴う焼結助剤のAl2 3 結晶中への固溶が少なく、
Al2 3 結晶の粒界にガラス層が多く存在したためで
ある。
【0033】これに対し、Al2 3 含有量99.8重
量%以上で、平均結晶粒子径2μm以上とした本発明実
施例は、薬品による重量減少が極めて小さく、耐食性に
優れていることがわかる。したがって、耐食性を高める
ためには、Al2 3 含有量99.8重量%以上とする
とともに、焼結体の平均結晶粒子径を2μm以上とすれ
ばよいことがわかる。
【0034】実験例4 次に、本発明および比較例のアルミナセラミックスを用
いて、前記ウラン濃縮用のセラミックチューブを形成し
た。セラミックチューブは直径100mm、長さ3mの
円筒状とし、表4に示すさまざまなアルミナセラミック
スで形成して、原子レーザー法によるウラン濃縮用セラ
ミックチューブとして用いた。それぞれ、セラミックチ
ューブが変形して使用不可能となるまでの時間を比較し
た(Al2 3 99.5重量%で平均結晶粒子径10μ
mのものを1とした場合の比で表した)。結果は表4に
示す通りである。
【0035】
【表4】
【0036】この結果より明らかに、比較例であるAl
2 3 含有量が99.5重量%と低いものや、平均結晶
粒子径が1μmと小さいものは、使用不可能となるまで
の時間が短かった。これに対し、本発明実施例は、長時
間の使用が可能であり優れた結果を示した。したがっ
て、ウラン濃縮用セラミックチューブとして、Al2
3 含有量99.8重量%以上で、かつ平均結晶粒子径2
μm以上の本発明のアルミナセラミックスを用いれば、
特に優れた効果を奏することがわかる。
【0037】
【発明の効果】叙上のように本発明によれば、アルミナ
セラミックスにおけるAl2 3 含有量を99.8重量
%以上とするとともに、焼結体の平均結晶粒子径を2μ
m以上として、1400℃におけるクリープ速度を2.
5×10-3/時間以下としたことによって、耐食性、耐
クリープ性を極めて高くすることができる。また、この
ようなアルミナセラミックスは、Al2 3 含有量9
9.8重量%以上で平均粒子径1μm以下の一次原料を
所定形状に成形した後、最高焼成温度1500℃以上
で、昇温開始から降温終了までの焼成時間を30時間以
上として平均結晶粒子径が2μm以上となるように焼成
することによって、容易に得ることができる。
【0038】このようにして得られた、本発明のアルミ
ナセラミックスは、優れた耐食性を利用してケミカルポ
ンプや医療機器などに応用したり、あるいは優れた耐ク
リープ性を利用してウラン濃縮用のセラミックチューブ
の他ロードセルや高温用治具などに用いれば、長期間良
好に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミナセラミックスにおける、焼成温度と焼
結体の平均結晶粒子径の関係を示すグラフである。
【図2】アルミナセラミックスにおける、平均結晶粒子
径とクリープ速度との関係を示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 前田 岳志 滋賀県蒲生郡蒲生町川合10番地の1 京セ ラ株式会社滋賀蒲生工場内 (72)発明者 井塞 毅 滋賀県蒲生郡蒲生町川合10番地の1 京セ ラ株式会社滋賀蒲生工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al2 3 含有量が99.8重量%以上、
    焼結体の平均結晶粒子径が2μm以上であり、1400
    ℃におけるクリープ速度が2.5×10-3/時間以下で
    あることを特徴とするアルミナセラミックス。
  2. 【請求項2】Al2 3 含有量99.8重量%以上で、
    平均粒子径1μm以下の一次原料を所定形状に成形した
    後、最高焼成温度1500℃以上で、昇温開始から降温
    終了までの焼成時間を30時間以上として、焼結体の平
    均結晶粒子径が2μm以上となるように焼成することを
    特徴とするアルミナセラミックスの製造方法。
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