JPH0514778Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は釣用トツプガイド、詳しくは釣糸を案
内する導糸環と、釣竿の穂先に取付ける取付部と
を備えた釣用トツプガイドに関する。

（従来の技術） 一般にこの種のトツプガイドは、例えば第４図
に示す如く、釣竿の穂先Ａに取付ける筒状の取付
部Ｂと該取付部Ｂの長さ方向一端に固着する導糸
環Ｃとを備え、前記取付部Ｂと前記導糸環Ｃとの
間に補強杆Ｄを掛け渡しているのであつて、また
前記導糸環Ｃは通常外環Ｃ１とこの外環Ｃ１の内
周縁に嵌着するセラミツク製のガイドリングＣ２
とから構成されている。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、以上の構造のトツプガイドを穂先Ａ
に取付けた釣竿により例えばルアー釣りを行う場
合、釣用リールによる釣糸の巻取りに伴い釣糸を
巻取り過ぎると、釣糸の先端に結止しているルア
ーが前記トツプガイドの導糸環Ｃに衝突すること
になるため、前記釣竿の穂先Ａが硬調仕様で撓み
にくいものであると、前記ルアーの前記導糸環Ｃ
への衝突に伴い、その衝撃荷重が前記導糸環Ｃで
受け止められることゝなつて、そのため前記導糸
環Ｃを構成する前記ガイドリングＣ２が破損した
り、或いはこのガイドリングＣ２が前記外環Ｃ１
から抜け外れるなどの不具合がある。

本考案は以上の実情に鑑みて開発したものであ
つて、目的とするところは、例えば釣糸の巻取り
過ぎなどによつて釣糸の先端に結止したルアーな
どが導糸環に当接した場合でも、前記導糸環が破
損したり変形することのないトツプガイドを提供
するにある。

（問題点を解決するための手段） しかして本考案は、釣糸を案内する導糸環３
と、釣竿の穂先に取付ける取付部４とを備えた釣
用トツプガイドであつて、前記導糸環３と取付部
４とを、釣糸巻取時、前記導糸環３に作用する衝
撃を緩和する緩和手段をもつた連結片５で連結し
たことを特徴とするものである。

（作用） 本考案によれば、前記導糸環３に釣仕掛けが衝
突した場合、その衝撃が連結片５で緩和されるた
め、前記導糸環が破損するなどの事故を防止する
ことが出来るのである。

（実施例） 以下本考案にかゝる釣用トツプガイドを第１図
から第３図に示す実施例に従つて説明する。

まず第２図はルアー釣用の釣竿１を両軸受け型
の釣用リール１０を装着したものを示したもので
あつて、具体的には前記釣竿１の握り部１１に隣
接してリール１０の取付具１２を組付けて、該取
付具１２に前記リール１０を固定する一方、前記
釣竿１の穂先１３には、本考案にかゝるトツプガ
イド２を、また釣竿１の長さ方向中間部には複数
の中間ガイド１４をそれぞれ組付けている。

しかして前記トツプガイド２を次の如く構成し
たのである。

即ち前記トツプガイド２は、基本的には釣糸１
５を案内する導糸環３と、前記釣竿１の穂先１３
に取付ける取付部４とを備え、また、前記導糸環
３は、金属製の外環３１とこの外環３１の内周縁
に嵌着するセラミツク製のガイドリング３２とか
ら構成されているのであつて、本考案はかゝる導
糸環３と取付部４とを、該導糸環３に作用する衝
撃を緩和する緩和手段５０をもつた連結片５で連
結したのである。

第１図から第２図に示す実施例では、弾性力を
有する金属線材をＵ字状に屈曲して、該Ｕ字状屈
曲部位を前記緩和手段５０とする連結片５を形成
し、この連結片５の前記金属線材の一端を、円筒
状の取付部４に結合すると共に、他端を前記導糸
環３における外環３１の外周面下部に溶接で固着
し、かつ前記取付部４を前記釣竿１の穂先１３に
嵌合して固定するように成している。

尚、本考案のトツプガイドは、第１，２図の如
く前記導糸環３が、穂先１３に対して上向きとな
るように取付ける他、横向きとなるように取付け
てもよいのであつて、導糸環３の方向は特に制限
されるものではない。要は、前記釣糸１５を案内
させ易い方向となるように取付ければよいのであ
る。

次に以上の構造のトツプガイドの作用を説明す
る。

前記トツプガイド２を用いて釣竿１によりルア
ー釣りを行う場合、前記釣用リール１０から引出
される釣糸１５を、前記中間ガイド１４の導糸環
から前記トツプガイド２の導糸環３に通した上
で、その先端にルアー１６を結止するのである。

しかして前記リール１０から引出した釣糸１５
を巻取る際、釣糸１５を前記リール１０に巻取り
過ぎると、前記ルアー１６が前記トツプガイド２
の導糸環３に当るが、該ルアー１６の前記導糸環
３への当接に伴い前記連結片５におけるＵ字状屈
曲部位、すなわち緩和手段５０が第１図において
２点鎖線で示す如く撓んで前記導糸環３が前記リ
ール１０側に弾性的に変位して衝突時の衝撃エネ
ルギーを吸収するのである。

そのため前記ルアー１の衝突に伴つて前記導糸
環３に作用する衝撃荷重は低く抑えられることゝ
なり、従つて前記導糸環３を構成する前記ガイド
リング３２が破損したり或いは前記外環３１から
抜け落ちるなどの事故を防止することが出来るの
である。

尚、前記導糸環３は前記連結片５の弾性復元力
により元位置に戻る。

以上の実施例では、前記連結片５を金属線材か
ら形成して、該連結片５の先端に導糸環３の外環
３１を固着するようにしたが、前記外環３１に前
記連結片５を一体形成してもよいし、また連結片
５、取付部４及び前記導糸環３の外環３１を例え
ば弾性を有する合成樹脂材料から一体形成しても
よい。

また前記実施例では合成線材をＵ字状に屈曲し
て、該Ｕ字状屈曲部位を緩和手段５０とする連結
片５を設けたが、これに限定されるものではな
く、例えば第３図に示す如く弾性を有する金属線
材から前記連結片５を形成すると共に、該連結片
５を円弧状に曲げて、該円弧状部位を前記緩和手
段５０とするようにしてもよい。

（考案の効果） 以上の如く本考案は、導糸環３と取付部４とを
該導糸環３に作用する衝撃を緩和する緩和手段を
もつた連結片５で連結したことにより、例えば釣
糸の巻取り時において、不用意に釣糸を巻取り過
ぎて、該釣糸の先端に結止している釣仕掛けが前
記導糸環３に衝突するようなことがあつても、こ
の衝突による衝撃を前記連結片５の緩和手段によ
り緩和できるため、前記導糸環３が破損するなど
の事故を防止することが出来るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかゝるトツプガイドの一実施
例を示す一部切欠側面図、第２図は前記トツプガ
イドを穂先に取付けた釣竿の概略側面図、第３図
は別の実施例を示すトツプガイドの側面図、第４
図は従来のトツプガイドの一例を示す一部切欠側
面図である。 １……釣竿、１３……穂先、２……トツプガイ
ド、３……導糸環、４……取付部、５……連結
片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 釣糸を案内する導糸環３と、釣竿の穂先に取付
   ける取付部４とを備えた釣用トツプガイドであつ
   て、前記導糸環３と取付部４とを、釣糸巻取時、
   前記導糸環３に作用する衝撃を緩和する緩和手段
   をもつた連結片５で連結したことを特徴とする釣
   用トツプガイド。