JPH0514746U - 水栓の可動デイスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可動ディスクの混合穴からの消音金網の抜脱
を防止する。 【構成】 水栓内の可動ディスク４に形成された混合穴
４ｂは、その流出側が傾斜面４ｃに形成されており、内
部に装着される消音金網９の抜脱をこの傾斜面４ｃによ
り防ぐことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、水栓における可動ディスクの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】

従来、例えばシングルレバー式水栓は図２に断面構成図で示すような構造とな っており、洗面器１に固定される水栓本体２の内部には固定ディスク３が固定さ れ、この固定ディスク３上に可動ディスク４が摺接可能に設けられており、この 可動ディスク４に形成された係入穴４ａ内にレバー軸５の作用軸６が係入されて おり、レバー軸５は支点７を中心として操作レバー８の操作により操作され、前 記作用軸６が上下かつ左右に回動され可動ディスク４が摺動移動されるものとな っている。

【０００３】 図３は固定ディスク３と可動ディスク４の斜視構成図であり、前記固定ディス ク３には一対の流入口３ａ，３ｂと流出口３ｃが穿設形成されており、上面側は 仕上げ加工された摺接面Ｐ₃ となっている。一方、可動ディスク４は固定ディス ク３の摺接面Ｐ₃ と接する摺接面Ｐ₄ を下面側に有し、この下面側には凹み状に 混合穴４ｂが形成されており、反対の上面側に前記係入穴４ａが形成されている 。又、可動ディスク４の混合穴４ｂ内には消音用の金網９が装着されている。

【０００４】 前述した如く、操作レバー８を上下に揺動させ、また左右に回動操作すること によりレバー軸５が回動され、作用軸６を介し可動ディスク４が固定ディスク３ 上を摺動移動するが、この可動ディスク４の移動により、可動ディスク４の混合 穴４ｂが固定ディスク３の流入口３ａ，３ｂと流出口３ｃとに跨がって各流入口 ３ａ，３ｂ及び流出口３ｃの開口面積を変化させ、これにより混合穴４ｂ内に流 入口３ａ，３ｂからそれぞれ流入される水と湯の量を調節して、流出口３ｃから 流出される湯水を調節できるものとなっている。

【０００５】 このような水栓において、操作レバー８の操作により可動ディスク４が摺動さ れて水路が開閉される際にウォーターハンマーが生じる場合があり、又、流速に よる振動等により前記可動ディスク４の混合穴４ｂ内に装着されている金網９が 抜け出すことがあり、このような場合には抜け出した金網９が固定ディスク３と 可動ディスク４間に介入し、固定ディスク３と可動ディスク４間に隙間が作られ て、この隙間から水漏れが生じることがあるという問題点があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、金網の抜脱を良好に 防止し得る水栓の可動ディスクを提供せんことを目的とし、その要旨は、流入口 と流出口を有する固定ディスクと、前記流入口と流出口を連通させる内部に金網 を装着した混合穴を有し前記固定ディスク上で摺動移動可能な可動ディスクとを 備えた水栓において、前記可動ディスクの混合穴には、前記流出口側が内方に向 かい傾斜して前記金網の抜脱を防ぐ傾斜面が形成されていることである。

【０００７】

【作用】

可動ディスクの混合穴は流出口側が内方に向かい傾斜した傾斜面となっている ため、混合穴内に装着される金網が振動等した場合にも傾斜面に引っ掛かって抜 脱することがない。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１は可動ディスクの混合穴周辺の断面拡大構成図であり、可動ディスク４に 形成されている混合穴４ｂ内には消音金網９が装着されるが、本例における混合 穴４ｂの側面は傾斜状に形成されており、前記図２における固定ディスク３の流 出口３ｃ側の混合穴４ｂの側壁は内側に傾斜した傾斜面４ｃとなっており、一方 、前記固定ディスク３の流入口３ａ側の側壁面は外側に傾斜した傾斜面４ｄとな っている。

【０００９】 従って、このような傾斜面４ｃ，４ｄを形成した混合穴４ｂ内に消音金網９を 装着して使用すると、使用時に矢印で示すように傾斜面４ｄ側より湯水が混合穴 ４ｂ内に流入されて、傾斜面４ｃ側より混合水が流出されることとなるが、ディ スクの開閉動作によりウォーターハンマー等が生じ、また流速による振動等が生 じた場合にも傾斜面４ｃは内側に傾斜されているため、消音金網９が混合穴４ｂ から抜脱する方向に力を受けても傾斜面４ｃに阻まれて消音金網９は混合穴４ｂ から抜脱することがない。 このように、消音金網９の抜脱がなく、そのため固定ディスク３と可動ディス ク４間に隙間が生ずることもなく、水漏れ事故を防ぐことができる。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は、流入口と流出口を有する固定ディスクと、前記流入口と流出口を連 通させる内部に金網を装着した混合穴を有し前記固定ディスク上に摺動移動可能 に可動ディスクとを備えた水栓において、前記可動ディスクの混合穴には、前記 流出口側が内方に向かい傾斜して前記金網の抜脱を防ぐ傾斜面が形成されている ことにより、傾斜面により金網の抜脱が良好に防止され、水漏れの生じない水栓 を得ることができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】可動ディスクの混合穴周辺の拡大断面構成図で
ある。

【図２】シングルレバー式水栓の断面構成図である。

【図３】固定ディスクと可動ディスクの分解斜視図であ
る。

【符号の説明】

３ 固定ディスク ３ａ，３ｂ 流入口 ３ｃ 流出口 ４ 可動ディスク ４ｂ 混合穴 ４ｃ，４ｄ 傾斜面 ９ 消音金網

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 関 令治 愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地 株式 会社イナツクス内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 流入口と流出口を有する固定ディスク
   と、前記流入口と流出口を連通させる内部に金網を装着
   した混合穴を有し前記固定ディスク上で摺動移動可能な
   可動ディスクとを備えた水栓において、前記可動ディス
   クの混合穴には、前記流出口側が内方に向かい傾斜して
   前記金網の抜脱を防ぐ傾斜面が形成されていることを特
   徴とする水栓の可動ディスク。