JPH0514681U - パーキングブレーキ機構付きデイスクブレーキ - Google Patents

パーキングブレーキ機構付きデイスクブレーキ

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JPH0514681U
JPH0514681U JP7104291U JP7104291U JPH0514681U JP H0514681 U JPH0514681 U JP H0514681U JP 7104291 U JP7104291 U JP 7104291U JP 7104291 U JP7104291 U JP 7104291U JP H0514681 U JPH0514681 U JP H0514681U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピストン,アジャストボルト,パーキングブ
レーキ操作力が入力される可動部材がシリンダボア内に
軸方向に沿って設けられ且つアジャストボルトの一端部
と可動部材との間にコーンクラッチが形成され、そのア
ジャストボルトの回転に基づいてパーキングブレーキ操
作ストロークを自動調節するパーキングブレーキ機構付
きディスクブレーキにおいて、シリンダ部の加工作業を
面倒にしたりパーキングブレーキ操作ストロークを不要
に増大させたりすることなく可動部材の軸心回りの回転
を好適に阻止する。 【構成】 環状部材92をその外周面に形成されたセレ
ーションにおいて第2シリンダボア40の内周面に圧入
により固定し、その環状部材92の六角穴96に可動部
材52の六角形状部56を軸方向の移動可能に嵌合する
ことにより、可動部材52の軸心回りの回転を阻止す
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はパーキングブレーキ機構付きディスクブレーキに関し、特に、ピスト ン,アジャストナットが螺合されたアジャストボルト,およびパーキングブレー キ操作力が入力される可動部材がシリンダボア内に軸方向に沿って設けられると ともに、アジャストボルトの一端部と可動部材との間にコーンクラッチが形成さ れ、そのアジャストボルトの回転に基づいてパーキングブレーキ操作ストローク を自動調節する形式のパーキングブレーキ機構付きディスクブレーキに関するも のである。
【0002】
【従来の技術】
シリンダ部に形成されたシリンダボア内に一方向への突出し可能に嵌合された 有底円筒状のピストンと、そのピストン内に設けられたアジャストナットと、一 端部側に雄ねじ部を有するとともに他端部側にその雄ねじ部から離隔する程径が 小さくなるテーパ状外周面を有し、その雄ねじ部がそのピストン内に挿入され且 つそのアジャストナットに螺合されたアジャストボルトと、そのアジャストボル トの他端部と軸方向に対向するようにその軸方向の移動可能かつ軸心回りの回転 不能に前記シリンダボア内に設けられ、そのアジャストボルトのテーパ状外周面 とテーパ嵌合可能なテーパ状内周面を有する可動部材とを備え、パーキングブレ ーキ操作部材からの操作力が前記可動部材,アジャストボルト,およびアジャス トナットを介して前記ピストンに伝達されるとともに、前記シリンダボア内の液 圧によりそのピストンが突き出される際にそのアジャストボルトがそのアジャス トナットに対して一方向へ回転させられることにより前記パーキングブレーキ操 作部材の操作ストロークを自動調節する形式のパーキングブレーキ機構付きディ スクブレーキが知られている。
【0003】 たとえば、特公昭63−35857号公報(以下、前者のディスクブレーキと いう)や、本出願人が先に出願して公開された実開平1−53644号公報に記 載されたもの(以下、後者のディスクブレーキという)がそれである。前者のデ ィスクブレーキにおいては、上記可動部材のシリンダボア底部と対向する面に突 設された回止めピンがそのシリンダボア底部に形成された有底穴内に所定の遊び を有して挿し込まれることにより、軸方向の移動が可能な状態で可動部材の軸心 回りの回転が阻止されるようになっている。また、後者のディスクブレーキにお いては、可動部材のテーパ状内周面が形成された一端部側に径方向に延び且つ両 端において開口するキー溝が形成されており、シリンダボアの内周面に取り付け られたキープレートがそのキー溝内に配置されることにより、可動部材の軸心回 りの回転が阻止されるようになっている。可動部材の軸心回りの回転が阻止され ていないと、パーキングブレーキ操作時においてアジャストボルトが可動部材と 共に調節方向と反対の方向へ回転させられてパーキングブレーキ操作ストローク が増大するおそれがあるからである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前者のディスクブレーキにおいては、シリンダボアの奥深い底 部に有底穴を加工しなければならず、加工時にドリルが比較的大きく振れたり折 損したりするおそれがあるため、シリンダ部の加工作業が面倒となるという問題 があった。また、後者のディスクブレーキにおいては、キー溝の存在により、パ ーキングブレーキ操作時に可動部材のテーパ状内周面が形成された部分が外周側 へ開いて、パーキングブレーキ操作ストロークが不要に大きくなるおそれがある とともに、キープレートと可動部材のキー溝との間のがたつきに加えてキープレ ートのシリンダボア内周面への取付けがたが存在すると、パーキングブレーキ操 作ストロークが一層大きくなることが避け難い。
【0005】 本考案は以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするとこ ろは、前記のような形式のパーキングブレーキ機構付きディスクブレーキにおい て、シリンダ部の加工作業を面倒にしたりパーキングブレーキ操作ストロークを 不要に増大させたりすることなく可動部材の軸心回りの回転を好適に阻止し得る パーキングブレーキ機構付きディスクブレーキを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案の要旨とするところは、シリンダ部に形成さ れたシリンダボア内に一方向への突出し可能に嵌合された有底円筒状のピストン と、そのピストン内に設けられたアジャストナットと、一端部側に雄ねじ部を有 するとともに他端部側にその雄ねじ部から離隔する程径が小さくなるテーパ状外 周面を有し、その雄ねじ部がそのピストン内に挿入され且つそのアジャストナッ トに螺合されたアジャストボルトと、そのアジャストボルトの他端部と軸方向に 対向するようにその軸方向の移動可能かつ軸心回りの回転不能に前記シリンダボ ア内に設けられ、そのアジャストボルトのテーパ状外周面とテーパ嵌合可能なテ ーパ状内周面を有する可動部材とを備え、パーキングブレーキ操作部材からの操 作力が前記可動部材,アジャストボルト,およびアジャストナットを介して前記 ピストンに伝達されるとともに、前記シリンダボア内の液圧によりそのピストン が突き出される際にそのアジャストボルトがそのアジャストナットに対して一方 向へ回転させられることにより前記パーキングブレーキ操作部材の操作ストロー クを自動調節する形式のパーキングブレーキ機構付きディスクブレーキであって 、(a) 環状を成して外周面に複数の突条歯を有し、その突条歯において前記シリ ンダボアの内周面に圧入により固定される環状部材と、(b) 前記可動部材に設け られ、前記環状部材の内周面に軸方向の移動可能に嵌合される嵌合部と、(c) 前 記環状部材の内周面および前記可動部材の嵌合部の外周面に設けられ、それら環 状部材および可動部材の軸心回りの相対回転を阻止する回止め手段とを含むこと にある。
【0007】
【作用および考案の効果】
このようにすれば、外周面に複数の突条歯を有する環状部材が、その突条歯に おいてシリンダボアの内周面に圧入されて突条歯がシリンダボアの内周面に喰い 込んだ状態で固定されるとともに、可動部材に設けられた嵌合部が環状部材の内 周面に軸方向の移動可能に嵌合されて、環状部材の内周面および可動部材の嵌合 部の外周面に設けられた回止め手段によりそれら環状部材および可動部材の軸心 回りの相対回転が阻止されることにより、可動部材の軸心回りの回転が阻止され るので、従来のように回止め手段としての有底穴をシリンダボアの底部に加工す る作業が不要となることから、シリンダ部の加工作業を一層容易とし得る一方、 従来のように可動部材のテーパ状内周面が形成された部分に径方向の両端におい て開口するキー溝を設けたりする必要がなくてパーキングブレーキ操作時に可動 部材のテーパ状内周面が外周側へ開くことが回避されるとともに、環状部材は圧 入によりシリンダボア内周面に固定されて環状部材の取付けがたが存在しないこ とから、パーキングブレーキ操作ストロークが不要に大きくなるのを好適に防止 し得る。
【0008】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】 図1は本考案が適用されたパーキングブレーキ機構付きディスクブレーキの要 部を示す図であって、車輪と共に回転可能に設けられたディスクロータ10の外 周部にはキャリパ12が跨設されており、そのキャリパ12は図示しない非回転 部材に固定された支持部材14に一対のスライドピン(図示せず)等を介してデ ィスクロータ10の軸心と平行な方向の移動可能に支持されている。キャリパ1 2は、第1シリンダボア16を有し、その第1シリンダボア16内に全体として 有底円筒状を成すピストン18が軸心回りの回転不能な状態で一方向の突出し可 能に嵌合されたシリンダ部20と、そのシリンダ部20のピストン18の突出し 方向と反対側の端部においてシリンダ部20に一体に設けられた突出部22と、 シリンダ部20のピストン18突出し方向の端部から一体に延び出してディスク ロータ10を間にしてシリンダ部20と対向する二股状の爪部24とを備えてい る。キャリパ12の内側、すなわちピストン18と爪部24との間には、一対の パッド26,28がディスクロータ10を挟んだ状態で配設されており、それら パッド26,28は前記支持部材14によりディスクロータ10の軸心と平行な 方向の移動可能に支持されている。
【0010】 上記ピストン18の内部には、全体として円筒状を成し、一端部側外周面に外 向きフランジ30を有するアジャストナット32がその外向きフランジ30がピ ストン18の底部側に位置する状態で、ピストン18に対する軸方向の相対移動 可能かつ軸心回りの相対回転不能に設けられている。アジャストナット32の外 向きフランジ30とピストン18の内周面との間には、そのピストン18の内周 面に嵌め付けられた止め輪34および座金36を介してスプリング38が予圧状 態で設けられており、アジャストナット32はこのスプリング38の付勢力に従 ってピストン18の底部に押し付けられている。
【0011】 上記シリンダ部20の内部には、更に、第1シリンダボア16と同心に第2シ リンダボア40および第3シリンダボア42が順次形成されており、第1シリン ダボア16,第2シリンダボア40,第3シリンダボア42の順で径が小さくさ れている。第1シリンダボア16および第2シリンダボア40内にはアジャスト ボルト44が配設されている。アジャストボルト44は、雄ねじ部46と、雄ね じ部46側と反対側の端部から所定距離雄ねじ部46側に位置する部分から外周 側へ突き出すフランジ部48とを備えており、雄ねじ部46がアジャストナット 32に軸方向において所定の間隙を有する状態で螺合されている。フランジ部4 8の外周面には、雄ねじ部46から離隔する程径が小さくなるテーパ状外周面5 0が形成されている。
【0012】 上記第2シリンダボア40および第3シリンダボア42内には可動部材52が 配設されている。可動部材52は、図1および図3に示すように、大径部54と 、六角状外周面55を有する六角形状部56と、小径部58とを軸方向に順次備 えており、大径部54および六角形状部56が第2シリンダボア40内に位置す る状態で小径部58において第3シリンダボア42に摺動可能かつ液密に嵌合さ れている。可動部材52の大径部54側の端面には、小径部58側へ向かう程径 が小さくなり且つ前記アジャストボルト44のフランジ部48のテーパ状外周面 50とテーパ嵌合可能なテーパ状内周面60を備えたテーパ穴62が形成されて いるとともに、小径部58側の端面には係合凹所64が形成されている。また、 可動部材52内には、テーパ穴62の底部に有底穴66が設けられているととも に、その有底穴66と係合凹所64とを連通させる連通孔68が設けられている 。可動部材52のテーパ状内周面60にはアジャストボルト44のフランジ部4 8のテーパ状外周面50がテーパ嵌合されており、有底穴66にはアジャストボ ルト44の雄ねじ部46側と反対側の端部が摺動可能かつ気密に嵌合されている 。アジャストボルト44の雄ねじ部46側と反対側の端面には連通孔68を介し て大気圧が作用させられるようになっており、これにより、第1シリンダボア1 6および第2シリンダボア40内にブレーキ液圧が供給されたときには、その液 圧に応じた可動部材52側への推力がアジャストボルト44に作用させられるよ うになっている。
【0013】 上記第1シリンダボア16の内周面であって第2シリンダボア40側の端部に 位置する部分には、全体として円筒状を成す座金70が止め輪72により軸方向 の移動不能に取り付けられており、アジャストボルト44のフランジ部48と座 金70との間には、スラストベアリング74および座金76を介してスプリング 78が予圧状態で設けられている。これにより、スプリング78の付勢力に従っ てアジャストボルト44がピストン18底部側と反対側へ付勢されて、アジャス トボルト44のテーパ状外周面50が可動部材52のテーパ状内周面60に押し 付けられるようになっている。なお、スプリング78のばね定数は前記スプリン グ38のばね定数より小さくされている。
【0014】 上記突出部22の内部には、第3シリンダボア42等の軸心と直角な方向に延 びる取付穴80が第3シリンダボア42と連通する状態で設けられており、その 取付穴80内にはカム軸82がニードルベアリング84を介して軸心回りの回転 可能に設けられている。カム軸82の一端部であって突出部22の外側に位置す る部分には、図示しないパーキングブレーキ操作部材からのパーキングブレーキ 操作力が伝達されるレバー部材(図示せず)が相対回転不能に取り付けられてい る。カム軸82の外周面の長手方向中間部には偏心した位置を底部とする係合切 欠88が形成されており、その係合切欠88の底部と可動部材52の係合凹所6 4の底部との間にはトグル90が設けられている。
【0015】 上記第2シリンダボア40の内周面には、図2に示す環状部材92が圧入によ り固定されている。環状部材92の外周面には三角歯形のセレーション94が全 周に亘って形成されており、環状部材92はそのセレーション94において第2 シリンダボア40の内周面に圧入されている。環状部材92の内周側には可動部 材52の六角形状部56と嵌合可能な六角穴96が形成されており、その六角穴 96に可動部材52の六角形状部56が摺動可能に嵌合されることにより、可動 部材52の軸心回りの回転が阻止されている。なお、図2において、セレーショ ン94は簡略化して描かれている。また、図1において、98は、ピストン18 の外周面と第1シリンダボア16の内周面との間を液密にシールするとともにピ ストン18の戻し作用を為すピストンシールである。本実施例においては、上記 第1シリンダボア16,第2シリンダボア40,および第3シリンダボア42が シリンダボアを構成し、上記六角形状部56が嵌合部を、上記セレーション94 が突条歯をそれぞれ構成している。また、本実施例においては、上記六角状外周 面55および六角穴96が回止め手段に相当する。
【0016】 次に、上記パーキングブレーキ機構付きディスクブレーキの作動を説明する。 まず、パーキングブレーキ操作時においては、カム軸82が図1において右回り に回転させられると、カム軸82によりトグル90が図1において左側へ押動さ れ、そのトグル90に生じた推力が可動部材52,アジャストボルト44,およ びアジャストナット32を介してピストン18に伝達されてピストン18が突き 出される。これにより、一方のパッド28がディスクロータ10に押し付けられ るとともに、その反力でキャリパ12がピストン18の突出し方向と反対方向へ 移動させられて他方のパッド26がディスクロータ10に押し付けられることに よりパーキングブレーキが作動させられる。このとき、可動部材52の六角形状 部56と第2シリンダボア40の内周面に固定された環状部材92の六角穴96 との嵌合に基づいて可動部材52の軸心回りの回転が阻止されているため、パー キングブレーキ操作時においてアジャストボルト44が可動部材52と共に調節 方向(後述の一方向)と反対の方向へ回転させられてパーキングブレーキ操作ス トロークが増大することが防止される。
【0017】 上記ディスクブレーキのサービスブレーキ操作時においては、ブレーキ液圧に よりピストン18が突き出されて上記の場合と同様にして制動が行われる。この とき、ピストン18の外周面とピストンシール98との間に相対的な滑りを生じ ないピストン18の予め定められた移動範囲内の突出し時においては、アジャス トナット32がスプリング38によりピストン18の底部に押し付けられた状態 でピストン18と一体的に作動させられるとともに、アジャストナット32とア ジャストボルト44との間の前記軸方向の間隙(がたつき)によりアジャストナ ット32とアジャストボルト44との間には軸力が作用しない。一方、ブレーキ 液圧が予め定められた一定圧よりも低くてそのブレーキ液圧およびスプリング7 8によるアジャストボルト44に対するピストン18底部側と反対側への付勢力 がスプリング38の付勢力より小さい場合において、パッド26,28の磨耗に よりピストン18が前記予め定められた移動範囲を超えて突き出されてピストン 18の外周面とピストンシール98との間に相対的な滑りを生じた場合には、ア ジャストナット46とアジャストボルト36との間に軸力が生じてアジャストボ ルト44がスプリング78の付勢力に抗してピストン18底部側へ移動させられ 、これにより、アジャストボルト44のテーパ状外周面50が可動部材52のテ ーパ状内周面60から離れて、テーパ状外周面50がテーパ状内周面60とテー パ嵌合するまでアジャストボルト44がスプリング78の付勢力に従って一方向 へ回転させられることにより、レバー部材86の回動量ひいては前記パーキング ブレーキ操作部材の操作ストロークが自動的に調節されるようになっている。
【0018】 また、ブレーキ液圧が過大となると、パッド26,28の磨耗に拘らずキャリ パ12の変形等に起因してピストン18が前記予め定められた移動範囲を超えて 突き出される場合があるが、ブレーキ液圧が大きくなって前記予め定められた一 定圧を超えると、そのブレーキ液圧およびスプリング78によるアジャストボル ト44に対するピストン18底部側と反対側への付勢力がスプリング38の付勢 力より大きくなって、ピストン18の突出しに伴ってスプリング38が圧縮され つつアジャストナット32がピストン18の底部から離れ且つアジャストボルト 44のテーパ状外周面50が可動部材52のテーパ状内周面60に強く押し付け られることにより、それらテーパ状外周面50とテーパ状内周面60との間の摩 擦力に基づいてアジャストボルト44の回転が阻止されてパーキングブレーキ操 作部材の操作ストロークのオーバアジャストが防止されるようになっている。
【0019】 このように本実施例によれば、環状部材92がその外周面に形成されたセレー ション94において第2シリンダボア40の内周面に圧入により固定されている 。この場合において、第2シリンダボア40の径はピストン18が嵌合される第 1シリンダボア16の径より小さくされているので、第2シリンダボア40への 環状部材92の圧入により第1シリンダボア16の内周面が傷付けられることが 防止される。そして、可動部材52の六角形状部56が環状部材92の六角穴9 6に摺動可能に嵌合されることにより、その可動部材52の軸心回りの回転が阻 止されるので、従来のように回止め手段としての有底穴をシリンダボアの奥深い 底部に加工する作業が不要となってその有底穴の加工時にドリルが大きく振れた り折損したりする問題が解消されることから、キャリパ12のシリンダ部20の 加工作業が一層容易となる一方、従来のように可動部材のテーパ状内周面が形成 された部分に径方向の両端において開口するキー溝を設けたりする必要がなくて パーキングブレーキ操作時に可動部材52のテーパ状内周面60が外周側へ開く ことが回避されるとともに、環状部材92は圧入により第2シリンダボア40の 内周面に固定されて環状部材92の取付けがたが存在しないことから、パーキン グブレーキ操作ストロークが不要に大きくなることが好適に防止される。
【0020】 以上、本考案の一実施例を図面に基づいて説明したが、本考案はその他の態様 においても適用される。
【0021】 たとえば、前記実施例では、環状部材92の外周面にはセレーション94が全 周に亘って形成されているが、周方向の所定間隔毎に少なくとも2個以上の突条 歯が形成されておれば本考案の効果を得ることができる。
【0022】 また、前記実施例では、可動部材の嵌合部は六角形状部54にて構成されてお り、回止め手段はその六角形状部54の六角状外周面55と環状部材92の六角 穴96にて構成されているが、必ずしもその必要はなく、たとえば、可動部材の 嵌合部を六角以外の矩形状部や楕円形状部にて構成し且つ環状部材にそれら矩形 状部や楕円形状部と嵌合可能な矩形穴や楕円穴を形成するようにしてもよいし、 あるいは、可動部材の嵌合部を円形状部にて構成してその可動部材の嵌合部の外 周面および環状部材の内周面の一方にキーを設け且つそれらの他方にそのキーが 軸方向の移動可能に嵌合されるキー溝を設けるようにしてもよい。
【0023】 また、前記実施例では、ピストン18が嵌合される第1シリンタボア16より 径が小さい第2シリンダボア40の内周面に環状部材92が圧入されているが、 可動部材がシリンダボア内にピストン側と反対側から圧入できるように構成され ている場合には、ピストンが嵌合されるシリンダボアの内周面に環状部材を圧入 することもできる。
【0024】 また、前記実施例では、パーキングブレーキ操作ストロークのオーバアジャス ト防止機能を備えたパーキングブレーキ機構付きディスクブレーキに本考案が適 用された場合について説明したが、パーキングブレーキ操作ストロークのオーバ アジャスト防止機能を備えていないパーキングブレーキ機構付きディスクブレー キにおいても本考案を適用し得ることは勿論である。
【0025】 その他、本考案はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が加えられ得る ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案が適用されたパーキングブレーキ機構付
きディスクブレーキの一例を示す図であって、要部を示
す断面図である。
【図2】図1の環状部材92の斜視図であって、拡大し
て示す図である。
【図3】図1の可動部材52をトグル90側から見た図
であって、拡大して示す図である。
【符号の説明】
{16 第1シリンダボア,40 第2シリンダボア,
42 第3シリンダボア }シリンダボア 18 ピストン 20 シリンダ部 32 アジャストナット 44 アジャストボルト 46 雄ねじ部 50 テーパ状外周面 52 可動部材 {55 六角状外周面,96 六角穴}回止め手段 56 六角形状部(嵌合部) 60 テーパ状内周面 92 環状部材 94 セレーション(突条歯)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ部に形成されたシリンダボア内
    に一方向への突出し可能に嵌合された有底円筒状のピス
    トンと、該ピストン内に設けられたアジャストナット
    と、一端部側に雄ねじ部を有するとともに他端部側に該
    雄ねじ部から離隔する程径が小さくなるテーパ状外周面
    を有し、該雄ねじ部が該ピストン内に挿入され且つ該ア
    ジャストナットに螺合されたアジャストボルトと、該ア
    ジャストボルトの他端部と軸方向に対向するように該軸
    方向の移動可能かつ軸心回りの回転不能に前記シリンダ
    ボア内に設けられ、該アジャストボルトのテーパ状外周
    面とテーパ嵌合可能なテーパ状内周面を有する可動部材
    とを備え、パーキングブレーキ操作部材からの操作力が
    前記可動部材,アジャストボルト,およびアジャストナ
    ットを介して前記ピストンに伝達されるとともに、前記
    シリンダボア内の液圧により該ピストンが突き出される
    際に該アジャストボルトが該アジャストナットに対して
    一方向へ回転させられることにより前記パーキングブレ
    ーキ操作部材の操作ストロークを自動調節する形式のパ
    ーキングブレーキ機構付きディスクブレーキであって、 環状を成して外周面に複数の突条歯を有し、該突条歯に
    おいて前記シリンダボアの内周面に圧入により固定され
    る環状部材と、 前記可動部材に設けられ、前記環状部材の内周面に軸方
    向の移動可能に嵌合される嵌合部と、 前記環状部材の内周面および前記可動部材の嵌合部の外
    周面に設けられ、該環状部材および可動部材の軸心回り
    の相対回転を阻止する回止め手段とを含むことを特徴と
    するパーキングブレーキ機構付きディスクブレーキ。
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